JPH1066453A - 植木鉢 - Google Patents

植木鉢

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JPH1066453A
JPH1066453A JP24133696A JP24133696A JPH1066453A JP H1066453 A JPH1066453 A JP H1066453A JP 24133696 A JP24133696 A JP 24133696A JP 24133696 A JP24133696 A JP 24133696A JP H1066453 A JPH1066453 A JP H1066453A
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JP
Japan
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water
wall
water inlet
concave
container
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JP24133696A
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Satoshi Tanaka
敏 田中
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Individual
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】鉢体外周部に貯水槽を設けることにより貯水量
の大幅な増量と、鉢体上端部から下端部に推移する液面
の目視により保守管理を容易にし、従来鉢体にない外観
を提供する。 【解決手段】上部容器Aと下部容器Bで構成され、上部
容器Aは内筒1と内筒外周部に外筒2があり両筒状体は
上端部で一体となり、両筒状体間に貯水槽となる筒状中
空部Yを構成し、外筒下端部に凹状の切り掛け部を設け
通水口4とする。下部容器Bは皿状体で、底壁外周部に
直立した外周壁を持ち、使用時両容器を嵌合状態にした
時、通水口と外周壁との間に注水口9を設け、内筒1下
端に貫通した狭隙部を設け、これを通水路7とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は貯水槽を備えた植木
鉢(以後鉢体と言う)の改良に属するものである。
【0002】
【従来の技術】現在市販されている鉢体は、貯水槽を鉢
体底部に設けているため、貯水槽の容積が限られてい
る。これは鉢体が装飾品である関係上貯水槽の容積を大
きくしようとした場合、貯水槽の背が高いものとなって
不安定となり、又外観が悪くなる。このため市販されて
いる貯水槽付鉢体は植木の種類によって相違するものの
一週間に一度程度の注水を要する。又、注水口が鉢体底
部に位置するため注水がしにくく、又貯水面の確認が難
しい構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本考案は貯水槽を鉢体
外周部に配置することにより貯水を大幅に増加でき、又
貯水面を鉢体上端部から下端まで推移させ、貯水面の管
理を容易にし従来の鉢体にない外観を提供できるもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本考案は上部容器
と下部容器とで構成され、上部容器は筒状の内筒と内筒
の外周部に一定の間隔を設け外接する筒状の外筒があ
り、両筒状体の上端は互いに一体となって上部壁を構成
し、内筒と外筒との間に上端が密封、下端が開口となっ
た筒状中空部を構成し、外筒の任意下端部に凹状の切り
掛け部を設け、これを通水口とする。下部容器は皿状体
であって、下部容器の底面上面に上部容器の内筒下端と
外筒下端とが嵌合する同心状の嵌合部を設け、両容器を
嵌合状態にした時、筒状中空部下端の開口部を下部容器
の底壁上面で封口し、外筒下端の嵌合部外周部の底壁よ
り外筒外壁面に近接状態に上方に伸びる外周壁を設け、
又通水口部との近接部分の外周壁を外部に突き出し、通
水口と外周壁との間に凹状槽を構成し、これを注水口と
する。又、内筒下端嵌合部に筒状中空部下端と内筒内側
中空部下端とを連絡する狭隙状の貫通口を設け、これを
通水路とする。又、下部容器の底壁下端面には所要時に
は適宜台座、換気口を設けた植木鉢であって、注水時に
は植木鉢を傾斜させ、前記注水口より貯水槽となる筒状
中空部内に注水し、注水完了後植木鉢を正置の状態に戻
した時、筒状中空部の貯水面が通水口の上端位置より上
方の位置となることを特徴とする植木鉢によって本題を
解決しようとするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的実施例に従
い説明する。図1、図2は請求項1に係る一実施例であ
って、本図に従って本考案鉢体を詳述する。図1の裁断
側面図に示すように鉢体は上部容器Aと下部容器Bとで
構成され、両者は脱着可能な構成であって、使用時には
嵌合状態となる。
【0006】上部容器Aは中央部に内筒1があり、内筒
1の内側空間を中空部Xとし、土壌を充填し、植木を植
える空間となる。内筒1の外周部には所定の間隔を設け
外接する外筒2があり、この両筒状体上端部は両者が互
いに一体となって上部壁3を構成している。内筒1と外
筒2の間の筒状中空部(以後中空部Yと言う)は上端が
密封、下端が開口となっており、この中空部Yは鉢体の
貯水槽となる空間であって、中空部Xの外周部にあるた
め、見かけよりはるかに大きな容積となる。図2は図1
の上面図であって、内筒1、外筒2は円錐筒状となって
いるが、多角柱筒あるいは任意形状の筒状体で構成して
もよい。
【0007】外筒2の下端には凹状の切り掛け部があっ
て、この切り掛け部は上部容器Aと下部容器Bを嵌合状
態にした時、底壁5上面と外筒2下端の切り掛け部とで
左右に貫通する開口部が構成され、これを通水口4とす
る。通水口4の形状は任意でよいが、通水口4は注水時
の通水路となる部分であって、通水口4の上端壁の位置
は中空部X下端部の底部貯水槽Z内に構成される定液面
の水位を決める基準となり、又空気置換口ともなるた
め、通水口4の形状は高さについては所定の値に制限さ
れるものの、幅寸法は、美観上許される限り大きく設定
するのがよい。
【0008】下部容器Bは皿状体であって、底壁5の上
面には内筒1と外筒2下端との嵌合部6があって、内筒
1下端との嵌合部を6A,外筒2下端との嵌合部を6B
とし両者は同心状の嵌合部6となっている。図1では底
壁5上面に凹状溝を構成し、この凹状溝内に筒状体下端
が食い込む構成となっている。本考案の嵌合部6は原理
説明で詳述するが、注水時の一時期鉢体高さに近い水頭
圧がかかるものの使用時の正置状態では嵌合部6に水頭
圧がかからないため簡易な嵌合法でも実用に耐える。
【0009】外筒2下端の嵌合部6Bの外周部の底壁5
の上面より直立する壁部を設け、これを外周壁8として
いる。請求項1では外周壁8は外筒2の外壁面に近接状
態に直立させているが美観上許せる場合、外周壁8と外
筒2外壁面との間に間隔部を設けて構成してもよい。外
周壁8の上端は通水口4の上端位置より若干高い位置ま
で直立させている。これは外周壁8内壁面と外筒2外壁
面との間の狭隙部空間にも通水口4の上端を基準にした
定液面が構成されるためであり、外周壁8の上端が通水
口4の上端より低い場合溢液する。又、外周壁8の上端
を通水口4上端より高く設定した場合、正置中に嵌合部
6Bの嵌合度が低下し、嵌合部6Bの密封度が全くなく
なっても中空部Yの水が外周壁8を越えて流出すること
はない。外周壁8上端の内壁側に設けた突起は上部容器
Aと下部容器Bとを固定するフック8Cであって、鉢体
移動時両容器の離脱を防止するため設けている。外筒2
外壁面と外周壁8内壁面とで十分な嵌合状態が得られる
場合、フック8Aは特に設ける必要はない。
【0010】通水口4外周部の外筒2外壁面と近接する
部分の外周壁8を外部に突き出し、通水口4の外側に間
隔部の凹状槽を構成し、これを注水口9としている。注
水口9は通水口4と同様注水時の水の通路と空気置換口
となるため通水口4外側の外筒2外壁面と注水口9部の
外周壁8の内壁面との間には所定以上の間隔部が存在し
ないと空気置換ができなくなり、底部貯水槽Z内に中空
部Yから給水ができなくなり、又定液面を構成できなく
なる。又、本考案鉢体は注水時鉢体を傾斜させ注水を実
施するため、注水口9外周の外周壁8の上端から溢液す
る場合があり、これを防止するため注水口9の両側の外
周壁8を外筒2の外壁面に沿って上方に伸びる板状板を
設け、これを導水板8Aとし、これにより溢液を防止し
ている。
【0011】内筒1下端の嵌合部6Aの接合面は貯水槽
である中空部Yから底部貯水槽Zへの通水路7となる部
分であって、嵌合部6Aの接合面に通水可能な狭隙部が
確保できる場合は、請求項1記載のように通水路7を特
に設ける必要はない。しかし上部容器Aと下部容器Bと
を容易に離脱しない嵌合構造とした場合、前記した狭隙
状の接合面では通水を完全に遮断する場合があるため、
底面5上面の嵌合部6Aの凹状溝の一部を除去し、内筒
1下端と底壁5上面との間に左右に貫通した狭隙部を構
成し、これを通水路7とするのがよい。又、凹状溝の除
去により嵌合部6Aの嵌合度が低下する場合には凹状溝
部の一部を除去するかわりに内筒1の下端に若干のスリ
ットを設けこれを通水路7としてもよい。この通水路7
は使用期間中土壌等の侵入で目詰まりすることがなく、
内筒1下端を左右に貫通し中空部Yの貯水を底部貯水槽
Zに給水できる細孔であればどのような構成であっても
よい。
【0012】下部容器Bの底壁5の下端面に設けた台座
10は付属的なものであって、又、鉢体が装飾品であるた
め外観上不都合が生じる場合には特に設ける必要はない
が、若干の台座を設けると、底壁5下端面と設置面との
間に空隙部を構成でき、床面の濡れによる汚れを防止で
きる。又、前記空隙部に外部に通じる換気口11を設ける
と鉢体設置面を常に乾燥状態にできる。図1の台座10は
底面5の外周端に若干垂下した筒状体で構成した例とな
っているが、鉢体下端部に空隙部を構成できるものであ
ればどのような形状であってもよい。
【0013】本考案鉢体は正置の状態で注水口9より注
水すると、貯水槽である中空部Y内には通水口4の上端
までしか貯水できない。しかし鉢体を傾斜させ注水口9
より貯水槽である中空部Y内に注水し、注水完了後鉢体
を正置の状態に戻すと中空部Y内の貯水面は通水口4の
上端位置より高い位置まで上昇する。この中空部Y内に
貯水できる割合は鉢体の形状によって若干相違するが、
鉢体の傾斜角を約45度とした場合には中空部Yの容積の
約3/4の貯水が可能となり、又鉢体を横倒しに近い状態
まで傾斜させ注水し、注水完了後正置の状態に戻すと中
空部Yの最上部まで貯水面は上昇し、満水状態とするこ
とができる。請求項1の注水口9の形状では鉢体傾斜角
を45度以上にすると注水口9外周部上端より溢れた注水
が外筒2外壁面を伝って床面に滴下する場面が発生し、
これを溢液させずに注水しようとした場合、中空部Yを
満水状態にすることはできない。しかし、請求項1での
上部容器Aは内筒1、外筒2の内壁面外壁面に一切突出
物を設けることなく構成できるため構造が簡単で、又、
上部容器Aを上下に密に積み重ねが可能となり収納スペ
ースを効率よくでき、保管コストを下げるなどの利点を
持つ。
【0014】図3,図4は請求項2に係るー実施例であ
って、請求項1の注水口9部の欠点を補うものであっ
て、注水時に中空部Yの最上部まで注水できるようにし
たものである。外筒2の下端の通水口4である凹状の切
り掛け部の両側面および切り掛け部上端より所定の間隔
を設けた上端部の外筒2の外壁面上に低壁状の壁部12A
を直立させ、通水口4の下端部を除いた外周部を壁部12
Aで囲み、この囲いを導水路12としている。上部容器A
を下部容器Bに挿入嵌合状態にした時、導水路12の壁部
12Aの下端部および通水口4は注水口9の凹状槽内に挿
入状態になるようにし、注水時の落水部は導水路12の上
端部で壁部12Aで囲まれた内側の外筒2の外壁面上が前
記した凹状槽の注水口9に代わる新たな注水部となる。
鉢体を横倒しに近い状態まで傾斜させると、導水路12は
水平に近い状態となり、また導水路12外周の壁部12Aは
外筒2の外壁面に対し垂直状態となり、これが土手とな
って通水路12内に落水した水は外筒2外壁面上を伝って
流れ落ち、通水口4より中空部Y内に流れ込む。この横
倒しに近い状態では通水口4は鉢体の最上部となるため
中空部Y内を満水状態となるまで注水ができる。しかし
請求項2では導水路12は外筒2と一体となっているた
め、請求項1の上部容器Aのように導水路12が邪魔にな
って上下に密に積み重ねができなくなり、保管効率が悪
くなる。
【0015】図5、図6は請求項3に係る一実施例であ
って導水路12を上部容器Aに一体構成すると鉢体を2部
品で構成できるものの上下に密な積み重ねができなくな
り保管効率が悪くなる。又、上部容器Aの形状が複雑と
なるため導水路12に相当する部分を別途構成し、これを
導水箱13とし、使用時に導水箱13を通水口4外部に固定
したものである。導水箱13は通水口4部に通水口4より
上部方向に大きくした板状板を外筒2の外壁面に密接状
態となるように設け、板状板両側部および上端部に板状
板に対し直立した壁部13Aを設け、これで下端部を除く
3方を囲んだ形状とし、通水口4と重なる部分の板状板
には通水口4と同形状の開口部13Cを設ける。導水箱13
の固定は上部容器Aと下部容器Bとを嵌合状態にした
時、導水箱13の下端部を凹状槽の注水口9内に挿入する
ことにより固定できるが、図5では通水口4の上部に嵌
合用のスリットを設け、これに導水箱13の板状板裏面に
嵌合用レール13Dを設け、これを前記した嵌合用スリッ
トに下方より挿入し、固定している。導水箱13を外筒2
に固定し、両容器A,Bを嵌合状態にすると導水箱13の
下端の壁部13Aおよび開口部13Cは注水口9内にあっ
て、導水箱13の上端露出部の壁部13Aの囲い内が凹状槽
の注水口9に代わる新たな注水部となり、外観形状は請
求項2の導水路12と同様の形状となる。しかし導水箱13
を離脱した時上部容器Aは請求項1の上部容器Aと同
様、内筒1,外筒2の内外壁面に一切突出物がないため
積み重ねの効率が良くなる。又、鉢体には再生樹脂を使
用する場合が多く、再生樹脂を使用した場合、上部容器
Aは不透明となり貯水面が確認できなくなるが、導水箱
13に透明あるいは半透明な材質を使用すると、導水箱13
の嵌合用スリットを通し中空部Y内の貯水面が目視で
き、導水箱13が貯水面点検窓となる。尚、嵌合用レール
部13Dの嵌合面は中空部Y内に貯水がある時も原理的に
減圧状態となるため、嵌合用レール13Dの高さが約5cm
以下であれば嵌合部に凹状溝の採用で嵌合部から溢液す
ることはない。
【0016】図7,図8は請求項4に係る一実施例であ
って、鉢体は装飾品である関係上外観は重要な要因とな
る。請求項2,3のように導水路12,導水箱13が外筒2の
外壁面に突出すると美観を損なう場合がある。これを解
消したのが請求項4であって、導水箱13が外筒2の外壁
面に設けているのに対し、外筒2内壁面側の中空部Y内
に導水箱13に相当する箱状体を嵌合させ、これを凹状導
水箱14とし、これにより外筒2外壁面から突出物をなく
している。凹状導水箱14は外筒2下端の通水口4である
凹状の切り掛け部を上部方向に拡大切開したもので、拡
大した部分と同形状の板状板を設け、下端部を除く板状
板外周部に板状板に対し直立した壁部14Aを設け、この
壁部14A上端に板状板に平行な嵌合用凹状溝14Cを設け
たものを凹状導水箱14としている。この導水箱14を外筒
2下端の切り掛け部より挿入して嵌合させると、凹状導
水箱14の下端に通水口4となる開口部が残る。上部容器
Aと下部容器Bを嵌合状態にした時、凹状導水箱14下端
は外周壁8の上端より若干下方の位置となり、注水口9
内側の位置に挿入される。凹状導水箱14の壁部14Aの高
さを所定値以上の高さに設定できる鉢体では凹状導水箱
14の下端の通水口4となる開口部のみで空気置換が可能
となるため、注水口9部の外周壁8を外部に突き出す必
要がなく、一様な外周面として構成される。この場合凹
状導水箱14の上端部囲い内が凹状槽の注水口9に代わる
新たな注水部となる。請求項4では上部容器Aに不透明
な材質を使用した場合でも、凹状導水箱14に透明な材質
を使用すると、凹状導水箱14の板状板を通し中空部Y内
の貯水面を目視することができる。又、凹状導水箱14と
外筒2切り掛け部との嵌合部は中空部Y内に貯水がある
時原理的に減圧状態となるので、簡易な嵌合構造であっ
ても嵌合用凹状溝14Cの嵌合面より中空部Y内に侵入し
ようとする空気を表面張力で遮断できるため中空部Y内
の貯水が溢液する事はない。但し、凹状導水箱14の高さ
が約5cm以上となる場合、嵌合用凹状溝14Cの嵌合面の
上下間で前記した表面張力より強い水頭差が発生する場
合、中空部Yから嵌合用凹状溝14Cの嵌合面を通し水の
滲みが発生する場合があるため、凹状導水箱14を大きく
設計する場合、密着性の良い、嵌合度の高い材質を選ぶ
必要がある。
【0017】図9,図10は請求項5に係る一実施例であ
って、外筒2下端の凹状の切り掛け部である通水口4を
外筒2下端部に貫通口として構成している。注水口9は
通水口4の両側および下端部の外筒2の外壁面から突き
出した壁部2Aで通水口4の外面に凹状槽を構成してい
る。本鉢体は注水時、鉢体を傾斜させ注水するため注水
口9の両側壁部2Aの上端部を若干外筒2の外壁面に沿
って上方に伸ばすと図1の導水板8Aと同様の効果が得
られ、注水時注水口9の壁部2Aの上端からの溢液がし
にくくなる。
【0018】請求項5の鉢体は通水口4を切り掛け状で
ない貫通口として構成しているため、通水口4の下端部
も嵌合部として利用でき、この結果外筒2下端全周を嵌
合部6Bとすることができる。このため下部容器Bに密
着性のよい樹脂材を使用すると嵌合部6Bは密封状態に
構成できるため、注水口9外周の壁部2Aの上端を通水
口4の上端より高くすると、外周壁8の上端位置を通水
口4の上端位置より低く設定しても溢液することはな
く、又、場合によっては外周壁8を除去し、嵌合部6B
だけでも溢液しない鉢体構造を得ることができる。
【0019】又、注水口9に導水箱13を挿入することに
より、中空部Y内の貯水を満水状態まで注水が可能とな
り、又注水口9を請求項4記載の同様の方法で、通水口
4の貫通口を上方に拡大し、中空部Y下端から貫通口4
の上部切り掛け部に凹状導水箱14を挿入固定すれば請求
項4と同様の注水性能を得る。図11,12,13は請求6に
係る一実施例で、外筒2下端部に凹状の切り掛け部ある
いは貫通口として構成していた通水口4を下部容器B側
に設けた例となっている。外筒2下端部に設けた通水口
4を除去し、外筒2下端部を均一な下端面を持った筒状
体として構成し、又外筒2下端面を内筒1下端より上方
の位置となるようにする。
【0020】上部容器Aと下部容器Bとを嵌合状態にし
た時、内筒1の下端は底壁5の上面の嵌合部6Aまで垂
下させ、内筒1下端内側の底壁部に請求項7〜11記載の
いずれかの底壁部構造を採用したものとする。尚、図1
1、図12は請求項8の底壁構造を採用した一例となって
いる。外筒2下端は底壁5の外周部に設けた外周壁8の
上端部に設けた嵌合部6Bに嵌合できるようにし、嵌合
部6Bを設けた外周壁8には一部分切開した部分があ
り、両容器A,B嵌合状態で外筒2下端と底壁5上面と
の間に開口部を構成し、これを通水口4としている。通
水口4の外側には底壁5の一部分を外部に突き出し、
又、切開した部分の外周壁8を外部に突き出し、通水口
4の外面に所定の間隔部を擁する凹状槽を構成し、注水
口9を構成している。この注水口9の形状では鉢体を傾
斜させ注水時に溢液しやすくなるため図1の導水板8A
を設けるのがよい。又、貯水槽である中空部Y内の貯水
を満水状態とする場合には請求項3記載の導水箱13下端
部を請求項3記載のように注水口9内に挿入固定し、導
水箱13の上端部の壁部13Aの囲い内側を前記注水口9に
代わる新たな注水部とすればよい。
【0021】請求項7は図1の中空部Xの下端部に設け
た仕切板1Aに関するものであって、内筒1内側中空部
Xの下端部を平板で上下に仕切っている。仕切板1Aの
位置は通水口4の上端より若干高い位置にあって、仕切
板1Aの中央任意部に開口部1Bを設け、開口部1B外
周部より底壁5上面に垂下する筒状体1Cを設けてい
る。仕切板1Aの平板部に土壌が落下しない程度のスリ
ットあるいは小孔1Dを設けているが、これは特に大き
な効果がないため所要時に適宜設ければよい。
【0022】請求項1での中空部X下端の底壁5は板状
で、中空部Xに土壌を充填すると、土壌が通水路7内に
侵入し目詰まりを起こす可能性があり、中空部Yから底
部貯水槽Zへの通水を遮断する場合がある。又、内筒1
下端の嵌合部6Aの嵌合部に土壌が侵入すると嵌合部6
Aの嵌合度を低下させる原因となるのを未然に防止する
もので、又、中空部X内に充填された土壌が内筒1内側
の底壁5の上面全面に構成された底部貯水槽Z内の定液
面貯水部と接触すると土壌への給水量が多くなり過ぎ、
根腐れを起こす可能性があるため、仕切板1Aの中空部
に所定の大きさの開口部1Bを設け、開口部1Bの外周
から底壁5上面に垂下する筒状体1Cを設け、筒状体1
C内に充填された土壌の毛管現象を利用し、上部の土壌
に給水できるようにしている。又この開口部1Bの径の
大きさにより、上部土壌への給水量を調整できると同時
に土壌の嵌合部6A、通水路7への侵入も遮断できる。
【0023】請求項8は内筒1内側にあって底壁5上面
に設けた筒状体の筒状凸部15に関するものである。筒状
凸部15の形状、本数は任意でよいが、筒状凸部15の外周
部の底壁5上面が底部貯水槽Zとなり、定液面貯水部を
構成しているため、筒状凸部15の上端は定液面を構成す
る基準となる通水口4の上端位置より高く設定しないと
筒状凸部15内を通し貯水が溢液する。又、筒状凸部15上
部には土壌が充填されるため、上端部には平板部15Aを
設け、土壌が落下しない程度の小孔あるいはスリット15
Bを設け、鉢体底壁5の下端面からの空気が筒状凸部15
内を通し給気できるようにしている。このように筒状凸
部15は換気を目的とするため、台座10,換気口11の併用
が必要となる。
【0024】図3,図4の底壁5の上面構造は円筒状の
筒状凸部15を底壁5の中央部に配置した一例で、筒状凸
部15外周部と内筒1内壁面間の中空部を底部貯水槽Zと
している。又、図11,12の底壁5の上面構造は4本の扇
状筒状凸部15を内筒1の内壁面に接する位置に配置
し、扇状筒状凸部15の外周面を嵌合部6Aの構成部分と
し、扇状筒状凸部15の内側中空部を底部貯水槽Zとして
いる。又、各扇状筒状凸部間には通水路7となる狭隙部
を構成した一例となっている。
【0025】請求項9は図3,4に示すように内筒1下
端の嵌合部6Aを除去し、内筒1下端に下部容器Bの底
壁5と近接し、かつ内筒1と一体となった平板状の底壁
板1Eを設け、底壁板1Eの中央に開口部1Fを設け、
この開口部1Fに底壁5の上面中央部に設けた筒状凸部
15が挿入状態となり、又、筒状凸部15の外周壁面と開口
部1Fの外周端とが密接し、嵌合部6Cを構成してい
る。図3では嵌合部6Cの接合面を通水路7としている
のは接合面が筒状凸部15の全周面に構成できるため目詰
まりがしにくく、通水路7として最適の狭隙状貫通口が
得られる。
【0026】中空部Yの貯水は筒状凸部15外周面の通水
路7から滲み出る程度の流速で底部貯水槽Zに流出し、
定液面貯水部を構成する。この嵌合部6Cの構造は凹状
溝の嵌合部6Aのように高い寸法精度はいらず、筒状凸
部15を開口部1Fに強挿するだけで高い嵌合度が得られ
る。請求項10は図5,6と図9,10に示すように下部容
器Bの内筒1の内側の底壁5上面の任意部に筒状体の筒
状凸部15を直立させ、筒状凸部15の上端より若干高い位
置に平板状の仕切板16を設け、仕切板16の下端面から筒
状凸部15の上端面および上端外周部と所定の間隔を設け
垂下する筒状体16Aを設け、この筒状体16Aで筒状凸部
15の上端部を覆う。又、前記筒状体16Aとは別の仕切板
16部に開口部16Bを設け、開口部16Bより底壁5上面ま
で垂下する筒状体16Cを設け、仕切板16の残りの部分に
スリットあるいは小孔16Dを設けた構成となっている。
図5,6では筒状凸部15を底壁5の中央に配置したため
土壌への給水口となる開口部16Bは内筒1の内壁面側と
なっている。又、図9,10では筒状凸部15を内筒1の内
壁面側に配置したため開口部16Bは底壁5の中央部上面
に配置している。前記した構造では中空部X上部より散
水した場合、水は土壌で保水され過剰となった水はスリ
ット16Dから落下し、底部貯水槽Zに貯水されるため、
筒状凸部15より溢液することはない。しかし散水量が限
度を越えた場合、余剰の水は筒状凸部15内を流れ落ち
る。又、換気については図5,図9の点線で示すように
筒状凸部15内に侵入した外気はスリット16Dを通し中空
部X下端部の土壌に新鮮な空気を供給できるようにして
いる。
【0027】請求項11は図7,8に示すように内筒1下
端の嵌合部6Aを除去し、内筒1下端部を通水口4の上
端位置より若干高い位置の内筒1内壁面に平板状の仕切
版1Aを設け、仕切版1Aの中央部に任意形状の開口部
1Bを設け、開口部1Bの外周より下部容器Bの底壁5
の上面まで垂下する筒状体1Cを設け、筒状体1C下端
に底壁5に近接する平板状の底壁板1Eを一体構成して
いる。内筒1下端部の筒状体1Gは鉢体構成上不要とな
るが、上部容器Aに透明な材質を使用した場合、内筒1
下端部の外壁面が凸凹とした壁面となり、装飾品である
鉢体の外観を低下させるため筒状体1Gを設け、内筒1
外壁面を一様にしている。この場合、筒状体1Gの任意
部にスリット1Hを設けないと仕切板1Aの下端部空間
が死んだ空間となり、又、スリット1Hを設けることの
より、この空間は貯水槽となって貯水量を増やすことが
できる。この構成では中空部Yと中空部Xは遮断される
ため、底壁板1Eに通水路7となる狭隙状の貫通口を設
ける必要がある。但し、通水路7は直接中空部X内充填
の土壌と接触し、目詰まりの恐れがあるため、通水路7
はできるだけ狭隙状に長く構成するのがよい。この構成
では、嵌合部6は鉢体外周部の嵌合部6Bのみの構成と
なるので鉢体構造が簡単となり、又、信頼性の高い構造
となりミニサイズの鉢体にも適用できる。
【0028】請求項12は請求項1,5,6の注水口9、
請求項2の導水路12、請求項3の導水箱13、請求項4の
凹状導水箱14を外筒2の外壁面に対し垂直で、上下に伸
びる底壁状の分離板で前記した注水部を左右に分割し、
一方の開口部を注水口とし、他方の開口部を排気口とし
ている。分離板で注水部を分離する割合は任意でよい
が、排気口部の方は幅5mm程度で十分となるので、注水
口部をできるだけ大きくする方が注水が容易となる。
又、この分離板は図1では8B、図3では12B、図7で
は14B、図9では2B、図11では13Bとなっているが、
注水口9部に十分大きな空間が確保できる鉢体では分離
板を採用する必要がなくなる。しかし急速注水する場
合、分離板が存在しないと注水口9部から水が溢れる場
合があるため予め設けて設計する方が良い.4Aは補助
分離板であって、注水路と排気路を確実に分離するため
設けたもので、小型鉢体では空気置換が難しくなるので
必要となる。
【0029】(原理説明)図14、図15は本考案に係る原
理説明図であって、通水口4外周部の外筒2外壁面に導
水路12と底壁5の中央部に筒状凸部15を設けた一例を模
式化した図となっている。請求項1に記載のように本考
案鉢体は注水時に鉢体を傾斜させ貯水槽である中空部Y
に注水し、正置の状態に戻した時、中空部Y内の貯水面
が通水口4の上端よりも上方の位置まで注水できるよう
にしたものである。この中空部Y内に貯水される水量は
鉢体の傾斜を大きくする程多量の貯水が可能となり、鉢
体を横倒しに近い状態まで傾斜させると中空部Y内には
満水状態まで注水できる。鉢体を傾斜させ注水する場
合、請求項1の注水口9の構造では鉢体を約45度以上
傾斜させると、注水が注水口9の外周壁8の上端より外
筒2の外壁面を伝って溢液するようになる。溢液させず
に注水しようとした場合、鉢体の高さ形状によって若干
相違するものの、中空部Yの容積の3/4程度までは注
水が可能となる。この分量まで貯水できると実用上支障
をきたすことはないが中空部Y内を満水状態にすると貯
水量の増加は当然であって、使用中中空部Yの最上部か
ら下端まで貯水面を推移させることができ、従来の鉢体
にない面白い外観を提供できる。このように中空部Y内
に注水口9から溢液させることなく中空部Yを満水状態
にするには請求項2の導水路12、請求項4の凹状導水箱
の採用が必要となる。鉢体を横倒しに近い状態にした
時、図14に示すように導水路12を囲む壁部12Aは外筒2
外壁面に対し直立した状態となり、導水路12の上端部の
壁部12A内が注水口9に代わる新たな注水口となる。
【0030】導水路12内に注水した水は、導水路12に沿
って流れ落ち通水口4より中空部Y内に流れ込み、液面
は傾斜した鉢体の中空部Y内を徐々に上昇する。中空部
Y内の空気は圧迫され通水口4から外部に押し出され
る。この場合通水口4の開口部面積が所定の面積より小
さい場合、通水口4に表面張力による水膜が張り、通水
口4から中空部Y内への落水を阻止する。さらに注水を
継続しようとした場合、導水路12外周の壁部12Aから溢
液することになる。この現象を防止するには十分大きな
開口面積を持った通水口4が必要となる。しかし鉢体が
小型になると、通水口4は前記した所定の開口面積が確
保できなくなる。この場合導水路12を左右に分割する分
離板12Bを設け一方の開口部を注水部、他方を排気部と
すればよい。通水口4がさらに小さい開口部となる場
合、分離板12Bを設けても通水口4の裏面から排気口側
にまたがる水膜が構成され、注水ができなくなる場合が
ある。このような現象を完全に除去するには分離板12B
に連続する位置に底壁5上面から衝立をたて、これを補
助分離板4Aとすれば、注水側と排気側を完全に分離で
き、安定した注水が可能となる。この場合分離板12Bの
位置は注水口9側を大きくし、排気側を小さくすると注
水が容易となる。
【0031】傾斜させた中空部Yに水が徐々に貯水され
ると、傾斜状態で鉢体最下端部となる外筒2下端嵌合部
6Bおよび内筒1下端嵌合部6Aにかかる水頭圧が徐々
に増加する。中空部Y内が満水状態になった時、最下端
の嵌合部6Bには鉢体高さに近い水頭圧がかかるため、
嵌合部6Bの密封度はすくなくても前記水頭圧に耐える
必要がある。
【0032】通水路7は鉢体傾斜時底部貯水槽Zの最上
部となるようにしている。又、通水路7と通水口4との
間には防水板5Aを設け、通水口4から落下した水が直
接通水路7内に流入しないようにしている。通水路7を
鉢体傾斜時下端部となる位置に設けると、注水と同時に
通水路7から底部貯水槽Zに水が流れ込み、中空部Xが
横倒しの状態になっているため、少量の水でも中空部X
の上端から溢液する可能性がある。このような理由で通
水路7は通水口4側とし、注水完了時点まで通水路7よ
り底部貯水槽Z内に水ができるだけ流入しないようにし
ている。この状態でも通水路7の開口面積を大きくする
と、注水完了時点で底部貯水槽Zに注水が急激に流れ込
み、中空部X上部から溢液する恐れがあるため、通水路
7は目詰まりしない程度の細孔あるいは狭隙状スリット
に構成するのがよい。
【0033】注水完了後正置の状態に戻し安定状態にな
ったのが図15である。中空部Y内の貯水は鉢体を正置し
た直後下方に移動し、一部の水は注水口9から流出しよ
うとするが、貯水の移動により中空部Y上部に残留した
気相部は減圧状態になり、大気圧より低くなるため注水
口9から流出しようとした水は大気圧で押し戻され注水
口9内を若干上昇した位置で止水する。仮に残留した気
相部の体積を100cc、貯水部の水頭値を10cmとすると、
正置状態で気相部の圧力は大気圧より0,01気圧低い圧と
なり、この結果気相部の体積は1cc減圧により膨張す
る。このように注水口9内を上昇する水量は若干量であ
るため、注水口9の外周壁8を若干高くすると、鉢体を
倒置の状態から正置の状態に戻す過渡状においても注水
口9から溢液することはない。
【0034】底部貯水槽Zと注水口9とは通水路7、通
水口4を通し連通状となっており、又、底部貯水槽Z上
面および注水口9上面は大気圧になっているため。両者
間に水頭差があれば液面位が高い方から低い方に水が流
れる。この場合注水口9側の液面が高いため注水口9内
の水が底部貯水槽Zに流れ込み、注水口9内の液面が徐
々に低下し、通水口4の上端より液面が低下すると、通
水口4の下端内側に半球面状の水膜を構成する。この水
膜下端と底部貯水槽Z内液面との間に半球面状の水膜を
構成する表面張力より大きい水頭差がある場合には半球
面状の水膜はさらに拡大し最終的に破れ、気泡となって
中空部Y内を上昇し気相部の圧力を上昇させ、貯水面上
に上昇した気泡の体積分だけ貯水面を低下させ、低下し
た貯水は注水口9内の液面を上昇させる。この結果底部
貯水槽Z内液面と注水口9内液面との水頭差は拡大し、
注水口9側から底部貯水槽Zに水を供給する。この現象
を何回か繰り返している間に底部貯水槽Zの液面は上昇
し、通水口4の上端部に構成される半球面状の水膜の下
端と同レベルになった時点で給水は停止し、又、通水口
4での空気置換現象は停止する。底部貯水槽Zの液面が
植木等の吸水で低下すると、前記した水頭差が発生し注
水口9部より底部貯水槽Zに給水され、定液面を維持す
る。
【0035】正置中の安定状態では注水口9内の液面は
底部貯水槽Zの液面より半球面状の表面張力分だけ若干
高くなるが、両液面とも通水口4の上端を基準とした位
置で定液面を構成する。このような理由で注水口9部の
凹状槽を構成する外周壁8が通水口4の上端の位置より
若干高く設定すると、使用中に貯水が外周壁8を越えて
溢液することはない。又、注水口9の凹状槽と外筒2外
壁面と外周壁8内壁面との間の狭隙部は注水口9と連続
した空間となっているため、この狭隙部にも表面張力で
若干高くなるものの注水口9と同水位の液面が構成され
る。正置状態では中空部Y内貯水と前記狭隙部内の水は
注水口9を通し連通状となっているため、嵌合部6Bの
密封度は全く関係がなくなる。このことは正置中の安定
状態であれば嵌合部6Bが経年により嵌合部6Bの密封
度が全くなくなっても溢液しないことを意味する。嵌合
部6Bの役割は鉢体を傾斜させ注水する一時期密封でき
ればよく、又、上部容器Aと下部容器Bとの離脱を防止
できれば良いことになる。屋外で使用する場合、あるい
は受け皿上面で注水できる場合などのように若干の溢液
を許容できる場合、嵌合部6Bの密封構造は簡易な構造
でよい。このように本考案鉢体は上部容器Aが破損しな
い限り溢液することのない信頼性の高い鉢体を提供でき
る。
【0036】
【発明の効果】
1.貯水量の大幅増量により、注水期間を延長できる。 2.貯水面を鉢体上端部から下端まで推移でき、注水時
期の管理が容易となり、又、従来の鉢体にない外観を提
供できる。 3.上部容器と下部容器の2部品で構成でき構造が簡単
である。又、上部容器に透明な材質を使用しても貯水部
内に構造物が一切存在しないため、装飾品としての美観
を向上できる。 4.底部貯水槽Zと貯水槽とは細孔な通水路で連絡され
ているのみで、このため使用中貯水槽の水が汚濁される
ことはない。 5.換気、排水が可能で従来の鉢体と同様の取り扱いが
できる。 6.貯水の残量に関係なく、土壌に一定の給水が可能と
なる。 7.両容器の嵌合部が劣化し、気密不良になっても使用
中溢液することはない。 8.不透明な材質を使用しても、導水箱、凹状導水箱に
透明材質を使用することにより貯水面の点検が可能とな
る。 9.鉢体を分離すれば内部の清掃が可能で、又、分離状
態では容器の積み重ねが可能となり、保管スペースを小
さくできる。 10.鉢体受け皿の併用が不要な構成ができる。
【0037】以上、特徴を前記したように従来の鉢体に
ない画期的な鉢体を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1、7に係わる裁断側面図
【図2】 図1の上面図
【図3】 請求項2、9に係わる裁断側面図
【図4】 図3の上面図
【図5】 請求項3、10に係わる上面図
【図6】 図3の上面図とAA断面図
【図7】 請求項4、11に係わる裁断側面図
【図8】 図7のAA断面図
【図9】 請求項5、10に係わる上面図
【図10】 図9の上面図
【図11】 請求項6、8に係わる裁断側面図
【図12】 図11のAA断面図
【図13】 図11の正面図
【図14】 動作原理の模式図(鉢体を傾斜させ注水操
作を示した図)
【図15】 図14を正置の状態に戻した図で、貯水面は
通水口4より上方にある。
【符号の説明】
A 上部容器 B 下部容器 X 内筒内側中空部 Y 筒状中空部(中空
部)で貯水槽となる Z 底部貯水槽 1. 内筒 1A.仕切板 1B.開口部
1C.筒状体 1D.スリットあるいは小孔 1E.底壁板 1F.開口部 1G.筒状体 1H.スリット 2. 外筒 2A.壁部 2B.分離板 3. 上部壁 4. 通水口 4A.補助分離板 5. 底壁 5A.防水板 6. 嵌合部 6A.内筒下端嵌合部 6
B.外筒下端嵌合部 6C.筒状凸部外周面と底壁板開口部との嵌合部 7. 通水路 8. 外周壁 8A.導水板 8B.分離板 8
C.フック 9. 注水口 10. 台座 11. 換気口 12. 導水路 12A.壁部 12B.分離板 13. 導水箱 13A.壁部 13B.分離板 13C.開口部 13D.嵌合用レール 14. 凹状導水箱 14A.壁部 14B.分離板 14C.嵌合用凹状溝 15. 筒状凸部 15A.平板部 15B.スリット 16. 仕切板 16A.筒状体 16B.開口部 16C.筒状体 16D.スリット

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部容器と下部容器とで構成され、上部容
    器は筒状の内筒と内筒の外周部に一定の間隔を設け外接
    する筒状の外筒があり、両筒状体の上端は互いに一体と
    なって上部壁を構成し、内筒と外筒との間に上端が密
    封、下端が開口となった筒状中空部を構成し、これを貯
    水槽とする。又、外筒の任意下端部に凹状の切り掛け部
    を設け、これを通水口とする。下部容器は皿状体であっ
    て、下部容器の底面上面に上部容器の内筒下端と外筒下
    端とが嵌合する同心状の嵌合部を設け、両容器を嵌合状
    態にした時、筒状中空部下端の開口部は下部容器の底壁
    上面で封口され、外筒下端の嵌合部外周部の底壁より外
    筒外壁面に近接状態に上方に伸びる外周壁を設け、又通
    水口部と近接する外周壁を外部に突き出し、通水口と外
    周壁との間に間隔部となる凹状槽を構成し、これを注水
    口とする。又、内筒下端の任意部に筒状中空部下端と内
    筒内側中空部下端とを連絡する狭隙状の貫通口を設け、
    これを通水路とし、下部容器の底壁下端面には所要時に
    は適宜台座、換気口を設けた植木鉢であって、注水時は
    植木鉢を傾斜させ、前記注水口より貯水槽となる筒状中
    空部内に注水し、注水完了後植木鉢を正置の状態に戻し
    た時、筒状中空部内の貯水面が通水口の上端の位置より
    上方の位置となることを特徴とする植木鉢。
  2. 【請求項2】通水口の両側部および通水口上端より所定
    の間隔を設けた上端部の外筒外壁面上に直立した任意形
    状の壁部を設け、この壁部で通水口下端部を除く通水口
    外周部の外筒外壁面上に囲いを構成し、これを導水路と
    する。上部容器と下部容器嵌合時、導水路下端部の通水
    口および導水路両側部の壁部下端部が凹状槽の注水口内
    に挿入状態となるようにし、導水路上端部の囲い内側を
    前記した凹状槽の注水口に代わる新たな注水部とした請
    求項1の植木鉢。
  3. 【請求項3】通水口部の外筒外壁面上に通水口部より上
    下に大きく、又外筒外壁面に密接状態となる板状板を設
    け、板状板には下端部を除く両側部および上端部に直立
    した任意形状の壁部を設け、3方を囲んだ状態とし、又
    板状板下端部の通水口と重なる部分には通水口と同形状
    の開口部を設けたものを導水箱とする。導水箱を通水口
    部の外筒外壁面に固定し、上部容器と下部容器を嵌合状
    態にした時、導水箱下端部の開口部および導水箱両側の
    壁部下端部が凹状槽の注水口内に挿入状態となるように
    し、導水箱上端部の囲い内側を前記した凹状槽の注水口
    に代わる新たな注水部とした請求項1の植木鉢。
  4. 【請求項4】外筒下端の通水口部の凹状切り掛け部を上
    方に拡大し、又これとは別途拡大した部分の切り掛け部
    と同形状の板状板を設け、これに下端部を除く両側部お
    よび上端部に直立した壁部を設け、壁部上端に板状板に
    平行な嵌合用凹状溝を設けたものを凹状導水箱とする。
    凹状導水箱の嵌合用凹状溝と外筒下端切り掛け部外周部
    とを嵌合状態にした時、凹状導水箱は筒状中空部内に収
    納され、又上部容器と下部容器を嵌合状態にした時、凹
    状導水箱の下端部が凹状槽の注水口と相対する位置に挿
    入状態となるようにし、凹状導水箱上端部の囲い内側を
    前記した凹状槽の注水口に代わる新たな注水部とした請
    求項1の植木鉢。
  5. 【請求項5】外筒下端部に外筒壁部を貫通する開口部を
    設け、これを通水口とし、通水口両側部および通水口下
    端部の外筒外壁面より外部に突き出した壁部で通水口の
    外側に外筒外壁面に一体となった凹状槽を構成し、これ
    を注水部とする。上部容器と下部容器嵌合時、外周壁の
    一部を外部に突き出し構成した凹状槽の注水口内に前記
    した注水部下端部が挿入状態となるようにした請求口1
    の植木鉢。
  6. 【請求項6】上部容器の外筒下端部に設けた凹状の切り
    掛け部を除去し、外筒下端を一様な下端面に構成し、外
    筒下端が内筒下端より上方の位置となるようにし、上部
    容器と下部容器を嵌合状態にした時、外筒下端は下部容
    器の底壁外周部の外周壁上端部に設けた嵌合部と嵌合で
    きるようにし、又外周壁の一部分を切開し、外筒下端と
    底壁上面との間に開口部を構成し、これを通水口とし、
    通水口の外側には底壁の一部分および外周壁を外部に突
    き出し、通水口と外周壁との間に間隔部となる凹状槽を
    構成し、これを注水口とし、又所要時には前記凹状槽の
    注水口内に請求項2の導水路あるいは請求項3の導水箱
    下端部を挿入固定し、導水路あるいは導水箱の上端部囲
    い内側を前記注水口に代わる新たな注水部とした請求項
    1の植木鉢。
  7. 【請求項7】内筒下端部の内筒内壁面より内筒内側中空
    部を上下に仕切る平板状の仕切板を設け、仕切板中央部
    には任意形状開口部を設け、開口部外周端から底壁上面
    に垂下する筒状体を設け、仕切板平板部には所要時、適
    宜上下に貫通したスリットあるいは小孔を設けたことを
    特徴とする請求項1〜6の植木鉢。
  8. 【請求項8】下部容器の底面上面に内筒内側任意部にあ
    って、上下に貫通する任意形状、任意本数の筒状体を立
    て、これを筒状凸部とする。筒状凸部上端は通水口上端
    より高い位置にあって、上端には平板部を設け、平板部
    に貫通したスリットあるいは小孔を設けたことを特徴と
    する請求項1〜6の植木鉢。
  9. 【請求項9】内筒下端の嵌合部を除去し、内筒下端に下
    部容器底壁と近接状態となる平板状の底壁板を設け、底
    壁板の中央部には開口部を設け、下部容器底壁上面中央
    部に設けた筒状凸部が上部容器と下部容器とを嵌合状態
    にした時、筒状凸部外周面が前記開口部外周端と密接し
    た挿入状態となるようにした請求項1〜6の植木鉢。
  10. 【請求項10】下部容器の内筒内側底壁上面の任意部に
    筒状体を立て、これを筒状凸部とし、筒状凸部上端より
    若干上部の位置に平板状の仕切板を設け、仕切板下端面
    から筒状凸部上端部および上端外周部と所定の間隔を設
    け垂下する筒状体を設け、この筒状体で筒状凸部上端部
    を覆う。又前記筒状体とは別の仕切板部に開口部を設
    け、開口部より底面上面まで垂下する筒状体を設け、仕
    切板残部にスリットあるいは小孔を設けたことを特徴と
    する請求項1〜6の植木鉢。
  11. 【請求項11】内筒下端の嵌合部を除去し、内筒下端部
    に平板状の仕切板を設け、仕切板中央部に設けた任意形
    状の開口部より下部容器底壁上面まで垂下する筒状体を
    設け、筒状体下端には下部容器底壁と近接状態となる底
    壁板を設け、底壁板には通水路となる狭隙状のスリット
    あるいは小孔を設けたことを特徴とする請求項1〜6の
    植木鉢。
  12. 【請求項12】請求項1、5の注水口、請求項2の導水
    路、請求項3の導水箱、請求項4の凹状導水箱を外筒外
    壁面に対し垂直で、上下に伸びる分離板で左右に分割
    し、一方の開口部を注水口とし、他方の開口部を排気口
    とした本考案に係る植木鉢。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105746246A (zh) * 2016-04-30 2016-07-13 桂林明莹生物科技开发有限公司 一种自动化立体层架型植物工厂

Cited By (1)

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CN105746246A (zh) * 2016-04-30 2016-07-13 桂林明莹生物科技开发有限公司 一种自动化立体层架型植物工厂

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