JPH1066083A - 動きべクトル探索方式 - Google Patents

動きべクトル探索方式

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JPH1066083A
JPH1066083A JP24136096A JP24136096A JPH1066083A JP H1066083 A JPH1066083 A JP H1066083A JP 24136096 A JP24136096 A JP 24136096A JP 24136096 A JP24136096 A JP 24136096A JP H1066083 A JPH1066083 A JP H1066083A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大幅な画質劣化を招くこと無く低演算量で予
測誤差の小さい動きべクトルを探索することが可能な動
きベクトル探索方式を提供する。 【解決手段】 2段階で動きべクトルを探索する動き
ベクトル探索方式であり、1次探索で、最終精度の2倍
の長さを1単位とする直交座標系を設定し、その直交座
標系の水平および垂直方向の座標値の和が偶数あるいは
奇数となる動きベクトルだけに対しブロックマッチング
を行ない、ブロック内における各画素毎の予測誤差の絶
対値和あるいは2乗和の合計が最小となる候補ベクトル
を選択し、2次探索で、1次探索の候補べクトルを原点
とし、最終精度を1単位とする直交座標系を設定し、そ
の直交座標系の水平と垂直方向の座標値の絶対値の和が
前記最終精度の2倍以下となる動きベクトルに対してブ
ロックマッチングを行ない、ブロック内における各画素
毎の予測誤差の絶対値和あるいは2乗和の合計が最小と
なる動きべクトルを選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像圧縮符号化技
術における動きベクトル探索方式に関し、特に低演算量
で予測誤差の小さい動きベクトルの探索を可能とする動
きベクトル検索方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、動画像信号の圧縮符号化技術とし
て動き補償予測符号化方式があり、MPEG−1(IS
O/IEC IS 11172−2),MPEG−2
(ISO/IEC IS 13818−2,ITU−T
勧告H.262),ITU−T勧告H.261等の国際
規格に採用されている。
【0003】この動き補償予測符号化方式は、時間的に
前あるいは後の参照画面から予測画面を生成することで
符号化画面との差分情報のみを符号化するもので、高い
圧縮率を達成している。MPEG−1,MPEG−2,
H.261の全ての規格においては、水平16画素、垂
直16画素からなるマクロブロックを1単位とする動き
補償を行なっており、参照画面において動きべクトルで
示される領域から予測画面を生成している。
【0004】ここで、より少ない符号量で高画質の画像
を得るには、対象としている符号化マクロブロックに対
してより近い予測画面が生成されなければならない。そ
のためには、エンコーダでは符号化対象であるマクロブ
ロックにもっとも近い画像情報を持つ領域、すなわち予
測誤差が最も小さい領域を参照画面から見つけ出す必要
があり、そのためにブロックマッチングによる動きべク
トル探索が行なわれている。
【0005】上記ブロックマッチングによる動きべクト
ル探索の従来の第1の方法を図5に示す。図において、
黒丸が各画素に対応している。なお、図5では説明上の
便宜のため、水平2画素×垂直2画素を符号化単位ブロ
ックとし、また動きベクトルの探索精度を1画素として
いる。
【0006】下の図に示す符号化画面の中の四角で囲ま
れる符号化単位ブロックに対して、上の参照画面から予
測誤差が最も小さくなる領域を探索する。この予測誤差
の大小判断は、符号化単位ブロック内の各画素とそのと
きの候補となっている参照領域の各画素の差分をとり、
その絶対値和あるいは2乗和を求めると共に、各動きべ
クトル候補毎にこの和を比較することにより行なう。
【0007】最も単純な方法としては、図5の参照画面
において、図中(1)、(2)、(3)で示したよう
に、定められた全ての範囲と探索精度の動きべクトル候
補に対してブロックマッチングを行なうフルサーチ法が
ある。MPEG−1,2で規定されているように、最終
探索精度を半画素とした場合の動きベクトルの候補を図
6に示す。図6で示す各白丸が動きベクトルに対応して
おり、例えば図中Aで示した動きべクトルの予測誤差が
最小となった場合にその動きベクトルを用いて符号化処
理を行なうものである。
【0008】このフルサーチ法では、非常に多くの動き
ベクトル候補に対してブロックの画素数の予測誤差の絶
対値和あるいは2乗和を求めなければならず、膨大な演
算量を必要とする。その演算量を減らすため、J.R.
Jainらは粗い精度から探索を始め、その粗い精度で
の予測誤差が最小となる動きべクトルの近傍についての
み、細かい精度で探索していく多段階動きベクトル探索
を提案している(IEEE Trans.Commu
n.,Vol.COM−29,No.12,pp.17
99−1808,1981)。
【0009】しかしながら、初期の探索精度が粗くなれ
ばなるほど、最終精度で探索した場合に予測誤差の絶対
値和が最小となる動きべクトルの近傍にない予測誤差絶
対値和が極少値となる動きベクトルを選択してしまう確
率が増し、そこから次段階において狭い範囲に対し細か
い精度で探索を行なっても予測誤差絶対値和が最小とな
る動きベクトルが候補にならないため、同一符号量の場
合では画質劣化を起こしてしまう問題がある。
【0010】MPEG−1(ISO/IEC 1117
2−2)のannexでは、Logarithmic
searchによる多段階探索と共に、1次探索を1画
素精度によるフルサーチで行い、2次探索を半画素精度
による8点探索で行う2段階探索法が記述されている。
【0011】この2段階動きべクトル探索を図7に示
す。1次探索では、MPEG−1での最終精度である半
画素の2倍である1画素精度でフルサーチ探索を行な
い、2次探索では、1次探索での予測誤差絶対値和が最
小となった動きベクトルAの周りの8点についてのみ半
画素精度で探索を行なうものである(1次探索1画素精
度フルサーチ−2次探索半画素精度8点探索法)。
【0012】この2段階動きベクトル探索により、フル
サーチ法に比べて動きベクトルの候補を減少させること
ができる。しかしながら、MPEG−1,2等で高画質
を実現するには広い探索範囲が必要であり、2段階動き
ベクトル探索法を用いても動きべクトル探索以外の符号
化処理に比較して多くの演算量が必要であり、小型で高
速で動作するエンコーダシステム実現の大きな障害にな
っている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の動きベ
クトル探索方式のうち、フルサーチ法においては、非常
に多くの動きベクトル候補に対してブロックの画素数の
予測誤差の絶対値和あるいは2乗和を求めなければなら
ず、膨大な演算量を必要とする。
【0014】また、多段階動きベクトル探索法では、最
終精度で探索した場合に予測誤差の絶対値和が最小とな
る動きべクトルの近傍にない予測誤差絶対値和が極少値
となる動きベクトルを選択してしまう確率が増し、そこ
から次段階において狭い範囲に対し細かい精度で探索を
行なっても予測誤差絶対値和が最小となる動きベクトル
が候補にならないため、同一符号量の場合では大幅な画
質劣化を起こしてしまう問題がある。
【0015】さらに、1次探索1画素精度フルサーチ−
2次探索半画素精度8点探索法では、フルサーチ法に比
べて動きベクトルの候補を減少させることができるが、
高画質を実現するには広い探索範囲が必要であり、2段
階動きベクトル探索法を用いても動きべクトル探索以外
の符号化処理に比較して多くの演算量が必要であり、小
型で高速で動作するエンコーダシステム実現の大きな障
害になっている。
【0016】本発明の目的は、大幅な画質劣化を招くこ
と無く従来と比較して少ない低演算量で予測誤差の小さ
い動きべクトルを探索することが可能であり、これによ
り、動き補償予測符号化方式を用いた画像圧縮信号エン
コーダの小型化や高速化を実現する動きベクトル探索方
式を提供することにある。
【0017】また、本発明の他の目的は、従来より少な
い演算量で予測誤差の小さい動きベクトルを探索できる
と共に、従来の方法と比較して画質の劣化を最小限に抑
えることが可能な動きベクトル検索方式を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、1次探索及び2次探索の2段階で動きべクトルを
探索する動きベクトル探索方式において、前記1次探索
で、最終精度の2倍の長さを1単位とする第1の直交座
標系を設定し、前記第1の直交座標系の水平方向および
垂直方向の座標値の和が偶数あるいは奇数となる動きベ
クトルだけに対しブロックマッチングを行ない、ブロッ
ク内における各画素毎の予測誤差の絶対値和あるいは2
乗和の合計が最小となる動きベクトルを候補ベクトルと
して選択し、前記2次探索で、前記1次探索で選択され
た候補べクトルを原点とし、最終精度を1単位とする第
2の直交座標系を設定し、前記第2の直交座標系の水平
方向と垂直方向の座標値の絶対値の和が前記最終精度の
2倍以下となる動きベクトルに対してブロックマッチン
グを行ない、ブロック内における各画素毎の予測誤差の
絶対値和あるいは2乗和の合計が最小となる動きべクト
ルを選択することを特徴とする。
【0019】請求項2の本発明は、1次探索及び2次探
索の2段階で動きべクトルを探索する方式において、前
記1次探索で、最終精度の2倍の長さを1単位とする第
1の直交座標系を設定し、前記第1の直交座標系の水平
方向および垂直方向の座標値の和が偶数あるいはあるい
は奇数となる動きべクトルだけに対しブロックマッチン
グを行ない、ブロック内における各画素毎の予測誤差の
絶対値和あるいは2乗和の合計が最小となる動きべクト
ルを候補ベクトルとして選択し、前記2次探索で、前記
1次探索で選択された候補べクトルを原点とし、最終精
度を1単位とする第2の直交座標系を設定し、前記1次
探索で評価済みの動きベクトルを除き、前記第2の直交
座標系の水平方向と垂直方向の座標値の絶対値がそれぞ
れ前記最終精度の2倍以下となる全ての動きベクトルに
対してブロックマッチングを行ない、ブロック内におけ
る各画素毎の予測誤差の絶対値和あるいは2乗和の合計
が最小となる動きべクトルを選択することを特徴とす
る。
【0020】請求項3の本発明は、1次探索及び2次探
索の2段階で動きべクトルを探索する方式において、前
記1次探索で、最終精度の2倍の長さを1単位とする第
1の直交座標系を設定し、前記第1の直交座標系の水平
方向および垂直方向の座標値の和が偶数あるいはあるい
は奇数となる動きべクトルだけに対しブロックマッチン
グを行ない、ブロック内における各画素毎の予測誤差の
絶対値和あるいは2乗和の合計が最小となる動きべクト
ルを候補ベクトルとして選択し、前記2次探索で、前記
1次探索で選択された候補べクトルを原点とし、最終精
度を1単位とする第2の直交座標系を設定し、前記第2
の直交座標系の水平方向と垂直方向の座標値の絶対値の
和が前記最終精度の2倍以下となる動きベクトルに対す
るブロックマッチングと、前記第2の直交座標系の水平
方向と垂直方向の座標値の絶対値の和が前記最終精度の
2倍以下となる全ての動きベクトルと、水平方向と垂直
方向の座標値の絶対値の和が前記最終精度の2倍より大
きくかつ前記最終精度の4倍以下となる動きベクトル1
つ以上に対するブロックマッチングを選択的に行い、ブ
ロック内における各画素毎の予測誤差の絶対値和あるい
は2乗和の合計が最小となる動きべクトルを選択するこ
とを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1に、第1の発明の実施
の形態による動きベクトル探索方式を示すフローチャー
ト、図2は本発明を適用した動きベクトル検索の内容を
示す説明図である。ここでは、図6、7の場合と同じく
動きベクトル探索の最終精度を半画素として説明する。
【0022】まず、半画素の最終精度に対し2倍の長さ
である1画素を単位とする座標系(xy)10を設定す
る(ステップ101)。その1画素精度に対して水平
(x)、垂直(y)の座標値の和が偶数となる点のみを
1次探索の候補ベクトルとする(ステップ102)。ス
テップ102では、水平(x)、垂直(y)の座標値の
合計が奇数となる点のみを1次探索の候補ベクトルとす
ることも可能である。
【0023】この1次探索の候補ベクトルに対し予測誤
差の絶対値和あるいは2乗和が最小となるベクトルを選
択する(ステップ103)。すなわち、1次探索におい
ては、1画素を単位とする座標系(xy)10の水平
(x)、垂直(y)の座標値の和が偶数(あるいは奇
数)となる動きベクトルだけに対してブロックマッチン
グを行うことにより、ブロック内での各画素毎の予測誤
差の絶対値和あるいは2乗和の合計が最小となる動きベ
クトルを選択する。ここでは、仮に図2の動きベクトル
Aが選択されたものとする。
【0024】続いて2次探索を行なう。2次探索におい
ては、1次探索で選択された動きベクトルAを原点とし
て半画素を1単位とする座標系(x’y’)11を設定
し(ステップ104)、図2の黒丸で示したように、水
平座標(x’)と垂直座標(y’)の絶対値の和が2以
下となる点を2次探索の候補ベクトルとする(ステップ
105)。
【0025】この2次探索の候補ベクトルに対し予測誤
差の絶対値和あるいは2乗和の合計が最小となるベクト
ルを選択する(ステップ106)。この2次探索ベクト
ルは、1次探索で選択されたべクトルAよりも近い1次
探索候補べクトルがないものとなっている。すなわち、
2次探索においては、1次探索で選択された動きベクト
ルを原点として半画素(最終精度)を単位とする座標系
(x’y’)11の水平(x’)、垂直(y’)の座標
値の和が2以下となる動きベクトルだけに対してブロッ
クマッチングを行うことにより、ブロック内での各画素
毎の予測誤差の絶対値和あるいは2乗和の合計が最小と
なる動きベクトルを選択する。
【0026】予測誤差絶対値和の2次元分布の変化が比
較的穏やかな画像の場合は、最終精度で予測誤差絶対値
和が最小となるベクトルの最近傍点が1次探索で選択さ
れる確率が高い。すなわち、この2次探索範囲において
予測誤差絶対値和が最小となるべクトルを選択する確率
も高くなり、結果として高画質の圧縮符号化処理が可能
となる。
【0027】本発明の動きベクトル探索方式によれば、
図7で示した1画素精度フルサーチの方法と比較した場
合、1次探索の動きべクトルの候補数を半減させること
ができる。従って、低演算量のエンコーダでも実行可能
となる。
【0028】次に、第2の発明の実施の形態について説
明する。図3に、本発明の実施の形態による動きベクト
ル探索方式を示すフローチャート、図4は本発明を適用
した動きベクトル検索の内容を示す説明図である。ここ
では、図6、7の場合と同じく動きベクトル探索の最終
精度を半画素として説明する。
【0029】1次探索では、上述した第1の実施の形態
と同様、半画素の最終精度に対し2倍の長さである1画
素を単位とする座標系(xy)20を設定する(ステッ
プ301)。その1画素精度に対して水平(x)、垂直
(y)の座標値の和が偶数(あるいは奇数)となる点の
みを1次探索の候補ベクトルとする(ステップ30
2)。
【0030】この候補ベクトルだけに対してブロックマ
ッチングを行うことにより、ブロック内での各画素毎の
予測誤差の絶対値和あるいは2乗和の合計が最小となる
ベクトルを選択する(ステップ303)。ここでは、仮
に図4の動きベクトルBが選択されたものとする。
【0031】続いての2次探索では、1次探索で選択さ
れたべクトルAを原点とする半画素(最終精度)を1単
位とする座標系(x’y’)21を設定し(ステップ3
04)、1次探索で既に評価済みのものを除き、水平座
標(x’)および垂直座標(y’)の値双方の絶対値が
2以下となる動きベクトルと、水平座標(x’)と垂直
座標(y’)の絶対値の和が2より大きく4以下となる
全てを点を2次探索の候補ベクトルとする(ステップ3
05)。
【0032】この2次探索の候補ベクトルだけに対して
ブロックマッチングを行うことにより、ブロック内での
各画素毎の予測誤差の絶対値和あるいは2乗和の合計が
最小となるベクトルを選択する(ステップ306)。
【0033】第2の実施の形態による動きベクトル探索
方式では、1次探索で選択されたべクトルBを原点とす
る半画素(最終精度)を1単位とする座標系(x’
y’)21において、水平および垂直座標の値双方の絶
対値が2以下となる動きベクトルと、水平座標と垂直座
標の絶対値の和が2より大きく4以下となる全てを点を
探索するのが特徴である。
【0034】高精細な画像信号の場合では、予測誤差絶
対値和の2次元分布の起伏が激しく1画素あるいは半画
素ずらしただけでも大きく変化する。このような場合に
は、1次探索において、最終精度で予測誤差絶対値和が
最小となるベクトルの最近傍点そのものではなくて、最
近傍点に隣接するベクトルが選択される確率が増加す
る。そのような場合であっても2次探索の探索範囲を広
くとることで予測誤差絶対値和が最小のベクトルにたど
り着く確率が増す。
【0035】2次探索の範囲を広げることにより演算量
はやや増加するものの、MPEG等では1次探索の範囲
を1画素精度で±10〜±数10程度にとることが多
く、このような場合では、1次探索の演算量が支配的と
なり、2次探索の範囲を図4で示す程度に幾分広めにと
っても演算量全体に与える影響は少ないと言える。
【0036】
【実施例】次いで、第1の発明に関する実施例1につい
て説明する。本実施例では、動き補償予測符号化方式と
してMPEG−2を採用した。ここでは、MPEG−2
を採用したが、これ以外でも動き補償予測符号化方式を
用いた画像圧縮符号化方式であれば本発明の方式を適用
できるのはいうまでもない。
【0037】ワークステーション上に第1の発明である
動きベクトル探索方式を用いたソフトウェアエンコーダ
を構築し、MPEG−2のテストモデルで使用された標
準画像を符号化処理した。評価に用いた標準画像は「m
obile&calendar」、「cheer le
aders」、「flower garden」、「b
icycle」の4つである。そして、符号化パラメー
タとして、符号量4Mbps、GOP(Group o
f picture)の数Nを15、I,Pピクチャ間
の距離であるMを3と設定し、フレーム構造、フィール
ド予測で符号化処理した。動きべクトルの探索範囲は、
Pピクチャは[水平±47,垂直±15]、Bピクチャ
の遠方参照は[水平±31,垂直±15]、Bピクチャ
の近傍参照は[水平±15,垂直±15]とした。
【0038】同一ワークステーション上において図7で
示した1次探索1画素精度フルサーチ−2次探索半画素
精度8点探索法による符号化処理を行なった場合と比較
して、70%の処理時間で符号化が完了した。また、ピ
ークSNRは、1次探索1画素精度フルサーチ−2次探
索半画素精度8点探索法からの劣化値として、60フレ
ームの平均で、「mobile&calendar」が
0.21dB、「cheer leaders」が0.
04dB、「flower garden」が0.20
dB、「bicycle」が0.12dBとなった。
「mobile&calendar」や「flower
garden」においては、ピークSNRの劣化値が
やや大きいものの、復号処理した後の動画像主観評価で
は全く差異は観測されなかった。
【0039】続いて第2の発明に関する実施例2につい
て説明する。実施例1と同一ワークステーション上に第
2の発明である動きベクトル探索方式を用いたソフトウ
ェアエンコーダを構築し、実施例1と同じ標準画像に対
して同一パラメータを用いて符号化処理を行なった。
【0040】1次探索1画素精度フルサーチ−2次探索
半画素精度8点探索法による符号化処理を行なった場合
と比較して、実施例1の場合と同じく70%の処理時間
で符号化が完了した。
【0041】また、ピークSNRは、1次探索1画素精
度フルサーチ−2次探索半画素精度8点探索法からの劣
化値として、60フレームの平均で、「mobile&
calendar」が0.10dB、「cheer l
eaders」が0.03dB、「flower ga
rden」が0.03dB、「bicycle」が0.
06dBとなった。このように、「mobile&ca
lendar」や「flower garden」のよ
うな高精細画像を含めて、ピークSNRの劣化は0.1
0dB以内と非常に良好な値が得られた。以上好ましい
実施の形態及び実施例を上げて本発明を説明したが、本
発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定される
ものではない。例えば、対象とする画像の性質に応じ
て、上記第1の発明と第2の発明による動きベクトル探
索方式を選択して用いるようにすることも可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明の動きベクト
ル探索方式によれば、大幅な画質劣化を招くこと無く従
来と比較して少ない低演算量で予測誤差の小さい動きべ
クトルを探索することが可能となる。そのため、動き補
償予測符号化方式を用いた画像圧縮信号エンコーダの小
型化や処理時間の短縮を実現することが可能となる。
【0043】また、第2の本発明によれば、従来より少
ない演算量で予測誤差の小さい動きベクトルを探索でき
ると共に、従来の方法と比較して画質の劣化を最小限に
抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明の動きベクトル探索方式を説明す
るフローチャートである。
【図2】 第1の発明の動きべクトル探索方式の具体的
内容を説明する図である。
【図3】 第2の発明の動きベクトル探索方式を説明す
るフローチャートである。
【図4】 第1の発明の動きべクトル探索方式の具体的
内容を説明する図である。
【図5】 ブロックマッチングによる動きベクトルの探
索方法を説明する図である。
【図6】 従来の半画素精度フルサーチ法による動きべ
クトル探索方式を説明する図である。
【図7】 従来の1画素精度フルサーチ−半画素精度2
段階動きベクトル探索方式を説明する図である。
【符号の説明】
A,B 動きベクトル 10,20 座標系(xy) 11,21 座標系(x’y’)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次探索及び2次探索の2段階で動きべ
    クトルを探索する動きベクトル探索方式において、 前記1次探索で、 最終精度の2倍の長さを1単位とする第1の直交座標系
    を設定し、 前記第1の直交座標系の水平方向および垂直方向の座標
    値の和が偶数あるいは奇数となる動きベクトルだけに対
    しブロックマッチングを行ない、 ブロック内における各画素毎の予測誤差の絶対値和ある
    いは2乗和の合計が最小となる動きベクトルを候補ベク
    トルとして選択し、 前記2次探索で、 前記1次探索で選択された候補べクトルを原点とし、最
    終精度を1単位とする第2の直交座標系を設定し、 前記第2の直交座標系の水平方向と垂直方向の座標値の
    絶対値の和が前記最終精度の2倍以下となる動きベクト
    ルに対してブロックマッチングを行ない、 ブロック内における各画素毎の予測誤差の絶対値和ある
    いは2乗和の合計が最小となる動きべクトルを選択する
    ことを特徴とする動きべクトル探索方式。
  2. 【請求項2】 1次探索及び2次探索の2段階で動きべ
    クトルを探索する方式において、 前記1次探索で、 最終精度の2倍の長さを1単位とする第1の直交座標系
    を設定し、 前記第1の直交座標系の水平方向および垂直方向の座標
    値の和が偶数あるいはあるいは奇数となる動きべクトル
    だけに対しブロックマッチングを行ない、 ブロック内における各画素毎の予測誤差の絶対値和ある
    いは2乗和の合計が最小となる動きべクトルを候補ベク
    トルとして選択し、 前記2次探索で、 前記1次探索で選択された候補べクトルを原点とし、最
    終精度を1単位とする第2の直交座標系を設定し、 前記第2の直交座標系の水平方向と垂直方向の座標値の
    絶対値の和が前記最終精度の2倍以下となる全ての動き
    ベクトルと、水平方向と垂直方向の座標値の絶対値の和
    が前記最終精度の2倍より大きくかつ前記最終精度の4
    倍以下となる動きベクトル1つ以上に対してブロックマ
    ッチングを行ない、 ブロック内における各画素毎の予測誤差の絶対値和ある
    いは2乗和の合計が最小となる動きべクトルを選択する
    ことを特徴とする動きべクトル探索方式。
  3. 【請求項3】 1次探索及び2次探索の2段階で動きべ
    クトルを探索する方式において、 前記1次探索で、 最終精度の2倍の長さを1単位とする第1の直交座標系
    を設定し、 前記第1の直交座標系の水平方向および垂直方向の座標
    値の和が偶数あるいはあるいは奇数となる動きべクトル
    だけに対しブロックマッチングを行ない、 ブロック内における各画素毎の予測誤差の絶対値和ある
    いは2乗和の合計が最小となる動きべクトルを候補ベク
    トルとして選択し、 前記2次探索で、 前記1次探索で選択された候補べクトルを原点とし、最
    終精度を1単位とする第2の直交座標系を設定し、 前記第2の直交座標系の水平方向と垂直方向の座標値の
    絶対値の和が前記最終精度の2倍以下となる動きベクト
    ルに対するブロックマッチングと、前記第2の直交座標
    系の水平方向と垂直方向の座標値の絶対値の和が前記最
    終精度の2倍以下となる全ての動きベクトルと、水平方
    向と垂直方向の座標値の絶対値の和が前記最終精度の2
    倍より大きくかつ前記最終精度の4倍以下となる動きベ
    クトル1つ以上に対するブロックマッチングを選択的に
    行い、 ブロック内における各画素毎の予測誤差の絶対値和ある
    いは2乗和の合計が最小となる動きべクトルを選択する
    ことを特徴とする動きべクトル探索方式。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009520407A (ja) * 2005-12-15 2009-05-21 アナログ・デバイシズ・インコーポレーテッド 予測誘導間引き探索を使用する動き推定

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