JPH1064337A - 電気絶縁部材およびその製造方法 - Google Patents

電気絶縁部材およびその製造方法

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JPH1064337A
JPH1064337A JP22287096A JP22287096A JPH1064337A JP H1064337 A JPH1064337 A JP H1064337A JP 22287096 A JP22287096 A JP 22287096A JP 22287096 A JP22287096 A JP 22287096A JP H1064337 A JPH1064337 A JP H1064337A
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JP
Japan
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polyethylene
voids
insulating member
section
cross
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JP22287096A
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English (en)
Inventor
Masaki Kawahigashi
正記 川東
Hiroshi Kato
寛 加藤
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記(A)の条件を満たすポリエチレン
ペレットを成形加工することを特徴とする電気絶縁部材
の製造方法、および該製造方法により得られる電気絶縁
部材。 (A)当該ポリエチレンペレットの任意の断面に現れる
ボイドのうち、外径1〜10μmのボイドの数が、断面
1mm2 あたり200個以下であり、かつ外径10μm
を越えるボイドの数が、断面1mm2 あたり50個以下
であるポリエチレンペレット。 【効果】 本発明によれば、ボイドが少なく、かつ耐電
圧特性に優れた電気絶縁部材、およびその製造方法を提
供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気絶縁部材およ
びその製造方法に関し、詳しくは電力ケーブルおよびそ
の接続部に使用されるポリエチレン系電気絶縁部材およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来よ
り、電力ケーブルおよびその接続部の絶縁には、主に架
橋ポリエチレンが用いられている。このような電気絶縁
部材は、その中にボイドが多数存在すると、また特に大
ボイドが存在すると、ボイド部分で放電が起こり、電気
的な破壊の発端となり、耐電圧特性に劣るものとなる。
そこで、さらに耐電圧特性に優れた電気絶縁部材が望ま
れている。
【0003】本発明の目的は、耐電圧特性に優れた電気
絶縁部材、並びにその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果、原料樹脂中のボイ
ド数が、電気絶縁部材中のボイド数に直接影響し、これ
により電気絶縁部材の耐電圧特性に大きく影響すること
を見出した。特に、押出成形により製造される、押出モ
ールド型接続部(EMJ)やブロックモールド型接続部
(BMJ)等の接続部においては、その形状故に、溶融
押出時に原料ポリエチレンが渦を巻くなどして、樹脂中
のボイドが集中し易く、即ち該原料ポリエチレン中のボ
イド数が電気絶縁部材の耐電圧特性に影響を及ぼすこと
を見出し、さらにこの集中により大ボイドが形成される
可能性があるという問題を見出した。かくして、原料ポ
リエチレンペレット中のボイド数を制御することによ
り、得られる電気絶縁部材中のボイドを有意に減少させ
ることができ、ひいては耐電圧特性に優れる電気絶縁部
材を得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】即ち、本発明は、以下の通りである。 下記(A)の条件を満たすポリエチレンペレットを成
形加工することを特徴とする電気絶縁部材の製造方法。 (A)当該ポリエチレンペレットの任意の断面に現れる
ボイドのうち、外径1〜10μmのボイドの数が、断面
1mm2 あたり200個以下であり、かつ外径10μm
を越えるボイドの数が、断面1mm2 あたり50個以下
であるポリエチレンペレット。
【0006】成形加工が押出成形加工である記載の
電気絶縁部材の製造方法。
【0007】下記(A)の条件を満たすポリエチレン
ペレットを成形加工してなることを特徴とする電気絶縁
部材。 (A)当該ポリエチレンペレットの任意の断面に現れる
ボイドのうち、外径1〜10μmのボイドの数が、断面
1mm2 あたり200個以下であり、かつ外径10μm
を越えるボイドの数が、断面1mm2 あたり50個以下
であるポリエチレンペレット。
【0008】電気絶縁部材が電力ケーブル接続部の絶
縁層である記載の電気絶縁部材。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリエチレン
ペレットは、当該ポリエチレンペレットの任意の断面に
現れるボイドのうち、外径1〜10μmのボイドの数
が、断面1mm 2 あたり200個以下であり、かつ外径
10μmを越えるボイドの数が、断面1mm2 あたり5
0個以下である。ここで、ボイドの外径は、その形状が
円形でない場合には、最大の外径寸法とする。電気絶縁
部材の原料樹脂として用いられている従来のポリエチレ
ンペレットは、通常、外径1〜10μmのボイドを断面
1mm2 あたり500〜1000個程度含有している
が、外径1〜10μmのボイドの数が200個を越える
と、或いは外径10μmを越えるボイドの数が50個を
越えると、これを用いて作られる電気絶縁部材は耐電圧
強度の低いものとなる。外径1〜10μmのボイドの数
は、好ましくは100個以下、より好ましくは50個以
下である。また、外径10μmを越えるボイドの数は、
好ましくは30個以下、より好ましくは0個である。
【0010】本発明において、ボイドの数は、次のよう
にして測定される。ポリエチレンペレットを、測定に供
するためにカッターで約500μm厚にスライスし、該
スライス片を光学顕微鏡を用いて焦点を合わせることに
より、該スライス片内を通過する断面を得る。該断面1
mm2 視野範囲で焦点が合っているボイドをカウントす
ることによりボイドの数およびその外径が測定される。
【0011】本発明に用いられるポリエチレンペレット
を構成するポリエチレンは、特に制限されず、例えば高
密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエ
チレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチ
レンが挙げられる。中でも、加工性の点より、低密度ポ
リエチレン、特に高圧法低密度ポリエチレンが好まし
い。
【0012】また、当該ポリエチレンは、他のオレフィ
ン(例えば、1−プロペン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−
メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン等)との共重
合体であってもよい。
【0013】該ポリエチレンは、JIS K−7210
で規定されるメルトフローレート(MFR,荷重:2.
16kgf、温度:190℃)が、加工性の点から、
0.5〜4.0g/10分の範囲であることが好まし
く、より好ましくは0.6〜2.5g/10分の範囲で
ある。
【0014】本発明に用いられるポリエチレンペレッ
ト、即ち、外径1〜10μmのボイドの数が断面1mm
2 あたり200個以下であり、かつ外径10μmを越え
るボイドの数が、断面1mm2 あたり50個以下である
ポリエチレンペレットの製造方法は、特に限定されな
い。例えば、外径1〜10μmのボイドの数が断面1m
2 あたり200個越える、および/または外径10μ
mを越えるボイドの数が断面1mm2 あたり50個を越
える、常用のポリエチレンペレットを、圧縮成形機で熱
プレスすることによって、本発明に用いられるポリエチ
レンペレットを製造することができる。熱プレスは、通
常5〜300kg/cm2 、好ましくは50〜200k
g/cm2 の圧力で、120〜180℃、好ましくは1
20〜150℃で、10〜30分間、好ましくは15〜
20分間行われる。
【0015】当該ポリエチレンペレットのボイドの数
は、熱プレスの圧力、温度および時間、或いはエアー抜
き(バンピング)回数等により調整することができる。
【0016】かくして得られたポリエチレンペレットを
用い、本発明の電気絶縁部材は製造される。
【0017】本発明の電気絶縁部材の用途は限定されな
いが、電力ケーブル接続部の絶縁層または電力ケーブル
の絶縁層、その他絶縁テープ、絶縁シート、チューブ等
が挙げられる。
【0018】具体的に、電力ケーブル接続部の絶縁層、
補強絶縁体の製造方法としては、前記ポリエチレンペレ
ットおよび架橋剤を含んでなる組成物を、ケーブル接続
部の周りに直接押出成形する方法(EMJ法)、該組成
物を一旦所定の形態を有するプレモールドブロックとし
た後、接続部分に嵌合せしめ架橋する方法(ブロックモ
ールドジョイント法)、または該組成物を一旦未架橋の
テープとした後、所定の形態に巻き上げた後に架橋する
方法(TMJ法)等が挙げられる。
【0019】押出成形による当該電気絶縁部材の製造
は、常法に従って行えばよいが、例えば130℃で金型
に押出後、160〜240℃で2〜6時間加熱架橋する
等の条件で行われる。
【0020】架橋剤としては、例えばジクミルパーオキ
サイド(DCP)、2,5−ジメチル−ジ−t−ブチル
パーオキシヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等が挙げ
られる。架橋剤の配合量は、ポリエチレン100重量部
に対し、通常1.0〜2.5重量部程度、好ましくは
1.2〜2.0重量部程度である。
【0021】上記組成物には、必要に応じて、酸化防止
剤、ステアリン酸やステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸系
あるいはその金属塩系等の滑剤、高級脂肪酸アミド等の
加工助剤、アミド、ヒドラジッド系等の銅害防止剤、ベ
ンゾフェノン系、ベンゾイン系等の紫外線防止剤、有機
・無機系顔料、有機・無機系難燃剤、およびシリカやク
レー等の充填剤等、ポリエチレンに通常用いられる添加
剤が添加されていても良い。
【0022】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0023】本発明の電気絶縁部材の耐電圧特性を評価
するために、後述する実施例および比較例の条件で、図
1に示す電力ケーブルの接続構造を構成し、ボイド状況
およびAC破壊試験に供した。同図は、電気絶縁部材1
を用い、電力ケーブル2aおよび2bを接続した場合の
断面図である。実施例および比較例で得られる電気絶縁
部材1を使用し、導体接続管3にはアルミを、内部半導
電層4にはカーボンブラック含有エチレン−酢酸ビニル
共重合体を用いた。電力ケーブルは、同図に示すよう
に、導体5(銅線)上に絶縁層6(架橋ポリエチレン)
が設けられてなる。このようなケーブル接続構造を用
い、そのボイド状況および耐電圧強度を以下のようにし
て測定した。
【0024】〔ボイド状況〕ポリエチレンペレットまた
はケーブル接続構造をカッターで約500μm厚にスラ
イスし、該スライス片を光学顕微鏡を用いて焦点を合わ
せることにより、該スライス片内を通過する断面を得
る。該断面1mm2 視野範囲で焦点が合っているボイド
をカウントすることによりボイドの数およびその外径を
測定した(スライス片50枚の平均)。ケーブル接続構
造における評価は、以下の通りである。 ○:1μm以上のボイドが断面1mm2 あたり200個
以下である。 ×:1μm以上のボイドが断面1mm2 あたり200個
を越える。
【0025】〔AC破壊試験〕ケーブル接続構造にAC
電圧を印加し、耐電圧強度を以下のようにして評価し
た。 ○:破壊電圧が910kV以上である。 ×:破壊電圧が910kV未満である。
【0026】実施例1 1〜10μm径のボイドが断面1mm2 あたり190個
であり、かつ10μmを越えるボイドの数が0個である
ポリエチレンペレット100重量部に、DCP(パーク
ミルD,日本油脂社製)2.0重量部、酸化防止剤(ノ
クラック300,大内新興化学工業社製)0.3重量部
を加えたものを押出成形し、ケーブル接続構造を構成し
た。
【0027】実施例2 1〜10μm径のボイドが断面1mm2 あたり100個
であり、かつ10μmを越えるボイドの数が0個である
ポリエチレンペレット100重量部に、DCP(パーク
ミルD,日本油脂社製)2.0重量部、酸化防止剤(ノ
クラック300,大内新興化学工業社製)0.3重量部
を加えたものを押出成形し、ケーブル接続構造を構成し
た。
【0028】比較例1 1〜10μm径のボイドが断面1mm2 あたり210個
であり、かつ10μmを越えるボイドの数が0個である
ポリエチレンペレット100重量部に、DCP(パーク
ミルD,日本油脂社製)2.0重量部、酸化防止剤(ノ
クラック300,大内新興化学工業社製)0.3重量部
を加えたものを押出成形し、ケーブル接続構造を構成し
た。
【0029】以上の結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、耐電圧特性に優れた電
気絶縁部材およびその製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例に用いた電力ケーブルの接
続構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電気絶縁部材 2a、2b 電力ケーブル 3 導体接続管 4 内部半導電層 5 導体 6 絶縁層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)の条件を満たすポリエチレン
    ペレットを成形加工することを特徴とする電気絶縁部材
    の製造方法。 (A)当該ポリエチレンペレットの任意の断面に現れる
    ボイドのうち、外径1〜10μmのボイドの数が、断面
    1mm2 あたり200個以下であり、かつ外径10μm
    を越えるボイドの数が、断面1mm2 あたり50個以下
    であるポリエチレンペレット。
  2. 【請求項2】 成形加工が押出成形加工である請求項1
    記載の電気絶縁部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 下記(A)の条件を満たすポリエチレン
    ペレットを成形加工してなることを特徴とする電気絶縁
    部材。 (A)当該ポリエチレンペレットの任意の断面に現れる
    ボイドのうち、外径1〜10μmのボイドの数が、断面
    1mm2 あたり200個以下であり、かつ外径10μm
    を越えるボイドの数が、断面1mm2 あたり50個以下
    であるポリエチレンペレット。
  4. 【請求項4】 電気絶縁部材が電力ケーブル接続部の絶
    縁層である請求項3記載の電気絶縁部材。
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