JPH1063288A - 音声認識装置 - Google Patents

音声認識装置

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JPH1063288A
JPH1063288A JP8241037A JP24103796A JPH1063288A JP H1063288 A JPH1063288 A JP H1063288A JP 8241037 A JP8241037 A JP 8241037A JP 24103796 A JP24103796 A JP 24103796A JP H1063288 A JPH1063288 A JP H1063288A
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JP8241037A
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Koji Hori
孝二 堀
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Equos Research Co Ltd
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Equos Research Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音声辞書の内容を適切に分類することによ
り、効率的に音声を認識することが可能な音声認識装置
を提供する。 【解決手段】 この音声認識装置では、認識対象となる
各単語は、「ホテル」や「銀行」等の各単語の意味内容
を表す共通の語(…ほてる等)を語頭、語幹、語尾に含
んでいることが多い点に着目したものである。この点を
利用し、認識象となる各単語について、その単語が有し
ている共通語に基づいて、単語辞書を複数の個別辞書1
63bに分類すると共に、入力音声に含まれる共通語を
認識するための共通語辞書163aを作成しておく。そ
して、予備認識として、入力音声後半分の特徴部と共通
語辞書163aとのパターンマッチングにより入力音声
に含まれている共通語を認識する。その後、認識した共
通語が含まれる個別辞書163cから優先的にパターン
マッチングを行い入力音声の認識を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音声認識装置に係
り、例えば、車両用のナビゲーション装置における入力
装置等として使用される音声認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の話した音声を言葉として認識する
音声認識装置が各種方面で実用化されている。この音声
認識装置は、例えば、工場における各種装置に対応する
指示をはなれた場所から音声で指示する入力装置として
実用化されており、また、自動車のナビゲーション装置
において、目的地や指示情報等を音声入力する場合の音
声入力装置として用いることが考えられている。このよ
うな音声認識装置では、一般に入力された音声を特定す
るために、予め認識対象となる音声の周波数分布を分析
することで、例えば、スペクトルや基本周波数の時系列
情報等を入力音声の特徴量として抽出し、そのパターン
を各単語に対応させて格納する音声認識用辞書を備えて
いる。
【0003】そして、認識するべき音声が入力される
と、入力された音声の周波数パターンと音声認識用辞書
に格納された各単語のパターンをパターンマッチングに
より比較照合し、各単語に対する類似度を算出する。次
に算出された類似度が最も高い単語(パターンが最も近
い単語)を、入力された音声であると認識し、その単語
を出力するようにしている。つまり、入力された単語の
周波数分布のパターンがどの単語パターンに最もよく似
ているかを調べることによって、入力音声を判定してい
る。
【0004】音声認識装置において使用される音声認識
用辞書は、通常マッチング処理時間との関係から、通常
1000単語程度で構成されている。1000以上の単
語についての認識が必要な場合には、グループ毎に単語
を分けた複数の辞書を用意し、アプリケーションプログ
ラムによって辞書を切り替えて、マッチングを行う必要
があり、その切り替えをどのように行うかが問題にな
る。
【0005】ところで、音声認識装置を車載用のナビゲ
ーション装置に適用した技術に特開平7−64480号
公報に記載された、車載情報処理用音声認識装置があ
る。この音声認識装置では、音声辞書に登録されている
ナビゲーション装置用の地図の表示内容に係る地名や施
設名などの語彙とを比較照合して入力語を認識する際、
音声辞書に登録されている語彙が大量になっても、音声
による入力語の音声認識率を効率よく迅速に行わせると
ともに、類似語による誤認識の確率を低減すしている。
そのために、このナビゲーション装置では、音声辞書の
登録内容を地域に応じてグループ分けしたうえで、ナビ
ゲーション装置によって求められている車両の現在位置
に対する距離にもとづいて、入力語を認識する際に用い
る音声辞書のグループを優先順位をもって決定するよう
にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記公報に記
載された音声認識装置では、音声辞書の優先順位決定指
標が現在位置であるため、現在位置から目的地の入力語
の位置座標との距離が離れているほど音声辞書の切替え
回数が増える。また、地名で代表されるような、広大な
敷地の目的地であれば音声辞書の切替え回数は少なくて
よいが、商店や個人宅のような市街地図のように詳細な
地図にしか記載されていない目的地を入力した場合は、
地図の詳細度の低い音声辞書から詳細度の高い音声辞書
へ順次音声辞書を切替える必要性があり、かえって検索
に時間を要していた。
【0007】本発明の目的は、音声辞書の内容を適切に
分類することにより、効率的に音声を認識することが可
能な音声認識装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
では、共通語の標準パターンを格納した共通語辞書と、
認識対象となる複数の単語の標準パターンを、その単語
に含まれる共通語の区別が可能な状態に格納した個別辞
書とを有する単語辞書と、音声を入力する音声入力手段
と、この音声入力手段から入力された音声についての特
徴を抽出する特徴抽出手段と、この特徴抽出手段で抽出
された入力音声についての特徴から、共通語部分の特徴
を抽出する共通語特徴抽出手段と、この共通語特徴抽出
手段で抽出された特徴と、前記共通語辞書に格納された
各共通語の標準パターンとの類似度を算出する共通語類
似度算出手段と、この共通語類似度算出手段により算出
された類似度から、前記音声入力手段から入力された音
声に含まれる共通語を認識する共通語認識手段と、この
共通語認識手段で認識された、共通語に応じた単語の標
準パターンを前記単語辞書から選択する単語辞書選択手
段と、前記特徴抽出手段で抽出された特徴と、前記単語
辞書選択手段で選択された標準パターンとの類似度を算
出する単語類似度算出手段と、この単語類似度算出手段
で算出された類似度から、入力された音声を判定する判
定手段と、を音声認識装置に具備させて前記目的を達成
する。請求項2に記載の発明では、共通語の標準パター
ンを格納した共通語辞書と、認識対象となる複数の単語
の標準パターンを、その単語に含まれる共通語の区別が
可能な状態に格納した個別辞書とを有する単語辞書と、
音声を入力する音声入力手段と、この音声入力手段から
入力された音声についての特徴を抽出する特徴抽出手段
と、この特徴抽出手段で抽出された入力音声についての
特徴から、共通語部分の特徴を抽出する共通語特徴抽出
手段と、この共通語特徴抽出手段で抽出された特徴と、
前記共通語辞書に格納された各共通語の標準パターンと
の類似度を算出する共通語類似度算出手段と、前記特徴
抽出手段で抽出された特徴と、前記単語辞書選択手段で
選択された標準パターンとの類似度を算出する単語類似
度算出手段と、この単語類似度算出手段で算出された各
単語の類似度に、前記共通語類似度算出手段で算出され
た共通語類似度に応じた重み付けを行う重み付け手段
と、この重み付け手段で、重み付けした後の類似度か
ら、入力された音声を判定する判定手段と、を音声認識
装置に具備させて前記目的を達成する。請求項3に記載
の発明では、認識対象となる複数の単語の標準パターン
を、その単語の内容から分類されるジャンルの区別が可
能な状態に格納した単語辞書と、各文字数に対応して、
その文字数の単語の格納数が多い順にジャンルの優先順
位を規定した優先順位テーブルと、音声を入力する音声
入力手段と、この音声入力手段から入力された音声につ
いての文字数を特定する文字数特定手段と、この文字数
特定手段で特定された文字数に応じて、前記優先順位テ
ーブルに規定された優先順に、そのジャンルに分類され
た単語の標準パターンを前記単語辞書から選択する単語
辞書選択手段と、前記音声入力手段から入力された音声
についての特徴を抽出する特徴抽出手段と、この特徴抽
出手段で抽出された特徴と、前記単語辞書選択手段で選
択された標準パターンとの類似度を算出する類似度算出
手段と、この類似度算出手段で算出された類似度から、
入力された音声を判定する判定手段と、を音声認識装置
に具備させて前記目的を達成する。請求項4に記載の発
明では、認識対象となる複数の単語の標準パターンを、
その単語の内容から分類されるジャンルの区別が可能な
状態に格納した単語辞書と、各文字数に対応して、その
文字数の単語の格納数が多い順にジャンルの優先順位を
規定した優先順位テーブルと、音声を入力する音声入力
手段と、この音声入力手段から入力された音声について
の文字数を特定する文字数特定手段と、前記音声入力手
段から入力された音声についての特徴を抽出する特徴抽
出手段と、この特徴抽出手段で抽出された特徴と、前記
単語辞書選択手段で選択された標準パターンとの類似度
を算出する類似度算出手段と、この単語類似度算出手段
で算出された各単語の類似度に、前記優先順位テーブル
に規定された、前記文字数特定手段で特定された文字数
における優先順に応じた重み付けを行う重み付け手段
と、この重み付け手段で、重み付けした後の類似度か
ら、入力された音声を判定する判定手段と、を音声認識
装置に具備させて前記目的を達成する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の音声認識装置にお
ける実施形態を図1ないし図3を参照して詳細に説明す
る。 (1)第1の実施形態の概要 この第1の実施形態の音声認識装置では、認識対象とな
る各単語は、「ホテル」や「銀行」等の各単語の意味内
容を表す共通の語(…ほてる、…ぎんこう等)を語頭、
語幹、または、語尾に含んでいることが多い点に着目し
たものである。この点を利用して、音声認識の対象とな
る各単語について、その単語が有している共通語に基づ
いて、単語辞書を複数の個別辞書にグループ分け(分
類)すると共に、入力音声に含まれる共通語を認識する
ための共通語辞書を作成しておく。そして、予備認識と
して、入力音声の一部と共通語辞書とのパターンマッチ
ングにより入力音声に含まれている共通語を認識する。
その後、認識した共通語が含まれる個別辞書から優先的
にパターンマッチングを行い入力音声の認識を行う。
【0010】(2)実施形態の詳細 図1は本発明の一実施形態に係る音声認識装置をナビゲ
ーション装置に適用した場合のシステム構成を表したも
のである。このナビゲーション装置は、演算部10を備
えている。この演算部10には、タッチパネルとして機
能するディスプレイ11aとこのディスプレイ11aの
周囲に設けられた操作用のスイッチ11bとを含む表示
部11と、この表示部11のタッチパネルやスイッチ1
1bからの入力を管理するスイッチ入力類管理部12が
接続されている。
【0011】スイッチ11bには、ナビゲーションのメ
ニュー画面を指定するスイッチ、エアコンの調整用のス
イッチ、オーディオの操作を行うためのスイッチ等の各
種スイッチがある。これらのスイッチを押すと、対応す
るメニュー画面がディスプレイ11aに表示されるよう
になっている。
【0012】演算部10には、現在位置測定部13と、
速度センサ14と、地図情報記憶部15と、本実施形態
おける音声認識部16と、音声出力部17とが接続され
ている。現在位置測定部13は、緯度と経度による座標
データを検出することで、車両が現在走行または停止し
ている現在位置を検出する。この現在位置測定部13に
は、人工衛星を利用して車両の位置を測定するGPS(G
lobal Positioning System)レシーバ21と、路上に配
置されたビーコンからの位置情報を受信するビーコン受
信装置20と、方位センサ22と、距離センサ23とが
接続され、現在位置測定部13はこれらからの情報を用
いて車両の現在位置を測定するようになっている。
【0013】方位センサ22は、例えば、地磁気を検出
して車両の方位を求める地磁気センサ、車両の回転角速
度を検出しその角速度を積分して車両の方位を求めるガ
スレートジャイロや光ファイバジャイロ等のジャイロ、
左右の車輪センサを配置しその出力パルス差(移動距離
の差)により車両の旋回を検出することで方位の変位量
を算出するようにした車輪センサ、等が使用される。距
離センサ23は、例えば、車輪の回転数を検出して計数
し、または加速度を検出して2回積分するもの等の各種
の方法が使用される。なお、GPSレシーバ21とビー
コン受信装置20は単独で位置測定が可能であるが、G
PSレシーバ21やビーコン受信装置20による受信が
不可能な場所では、方位センサ22と距離センサ23の
双方を用いた推測航法によって現在位置を検出するよう
になっている。
【0014】地図情報記憶部15は、例えばCDROM
等の大容量の記録媒体とその駆動装置(ドライバ)で構
成されている。この地図情報記憶部15には、目的地ま
での経路探索に必要な道路データや、探索した経路をデ
ィスプレイ11aに表示するための地図データ等の、経
路探索および経路案内に必要な各種データが格納されて
いる。また、地図情報記憶部15には、公共施設、ガソ
リンスタンド、公園、等の目的地として設定可能な各種
建造物や地点についての名称と、その位置を示す座標デ
ータ(緯度、経度)からなる、目的地データが格納され
ている。音声認識部16には、音声が入力されるマイク
24が接続されている。音声出力部17は、音声を電気
信号として出力する音声出力用IC26と、この音声出
力用IC26の出力をディジタル−アナログ変換するD
/Aコンバータ27と、変換されたアナログ信号を増幅
するアンプ28とを備えている。アンプ28の出力端に
はスピーカ29が接続されている。
【0015】演算部10は、CPU(中央処理装置)、
ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム
・アクセス・メモリ)等を備え、CPUがRAMをワー
キングエリアとして、ROMまたは外部記憶装置に格納
されたプログラムを実行することによって、上記の各構
成を実現するようになっている。すなわち、演算部10
は、速度センサ14および地図情報記憶部15に接続さ
れた地図データ読込部31と、地図描画部32と、地図
データ読込部31および地図描画部32を管理する地図
管理部33と、地図描画部32および表示部11に接続
された画面管理部34と、スイッチ入力類管理部12お
よび音声認識部16に接続された入力管理部35と、音
声出力部17の音声出力用IC26に接続された音声出
力管理部36、通信管理部38、および、地図管理部3
3、画面管理部34、入力管理部35、音声出力管理部
36、通信管理部38を管理する全体管理部37とを備
えている。通信管理部38には、図示しない自動車電話
や、PHS、携帯電話等の通信機器が接続可能になって
おり、通常の電話通信の他、ファクシミリ通信やパソコ
ン通信等のマルチメディア通信、ATIS(Advan
ced TravelerInformation S
ystem)による通信等の各種通信を行う場合に、通
信を管理するようになっている。
【0016】図2は、図1における音声認識部16の構
成を示すブロック図である。この図に示すように、音声
認識部16は、前処理部161、特徴抽出部162、単
語辞書163、パターンマッチング部165、および、
判定部166を備えている。前処理部161は、マイク
24から入力される音声信号をディジタル信号に変換す
るとともに、A/D変換後の音声信号に対して音声区間
の検出、プリエンファシス(高域強調)、雑音除去等の
前処理を行うようになっている。特徴抽出部162は、
前処理部161で前処理が行われた後の音声信号から、
その音声についての特徴を抽出するようになっている。
抽出した音声についての特徴は、その単語の単語パター
ンとされる。ここで、音声信号の特徴は、例えば、高速
フーリエ変換(FFT)により得られる、スペクトルや
ケプストラムについての、時系列情報が使用される。こ
の特徴抽出部162は、多チャネル・バンドパスフィル
タや線形予測分析等の各種分析法によって、入力音声に
ついての特徴を抽出するようになっている。
【0017】単語辞書163には、音声認識の対象とな
るすべての単語についての標準パターンと、各単語を分
類している共通語についての本実施形態パターンが格納
されている。この標準パターンは、不特定話者認識用の
もので、特徴抽出部162による音声の分析方法と同一
の方法によって抽出した各単語の特徴が標準パターンと
して格納されている。音声認識の対象となる単語として
は、タッチパネル11aの画面に表示される各種指定キ
ーとスイッチ11bの各種スイッチの内容、及び、地図
情報記憶部15に格納されている目的地設定可能な目的
地名等である。
【0018】図3は、単語辞書163の内容の一例を概
念的に表したものである。この図3に示すように単語辞
書163は、共通語の標準パターンが格納されている共
通語辞書163aと、認識対象単語の標準パターンが共
通語による分類毎に格納されている複数の個別辞書16
3bから構成されている。各個別辞書に格納される単語
数は1000単語以下になっている。各個別辞書163
bは、図3に示すように、銀行単語辞書、ホテル単語辞
書、大学辞書、…、その他辞書(共通語を含んでいない
単語が格納される辞書。図示しない)、というように、
各単語に含まれている共通語により認識単語が分類され
ている。各個別辞書に格納される単語としては、上述し
たように、タッチパネル11aに表示される各種指定キ
ーとして、県名を指定する場合の県辞書(図示しない)
に格納される「かながわけん」等の県名や、銀行辞書に
格納される「ぎんこう」等の共通語と同一の単語等があ
る。また、目的地名として、「すみともぎんこう」、
「やさかじんじゃ」、「ひびやこうえん」等がある。各
個別辞書には、実際は、該当単語の標準パターンと、そ
の単語に対応する符号列からなるコード情報とが格納さ
れている。各単語のコード情報は、地図記憶部15に格
納されている目的地名のコード情報や、タッチパネル1
1a等からの入力内容に対応したコード情報と同一のコ
ード情報が使用される。
【0019】パターンマッチング部165は、特徴抽出
部162で抽出された単語パターン(特徴)と、単語辞
書163に格納された標準パターンとを比較すること
で、両者の類似度を算出するようになっている。ここ
で、パターンマッチング部165が行うパターンマッチ
ング(比較)は、入力音声認識でのマッチングと、この
入力音声認識のパターンマッチングで使用する個別辞書
を選択するための共通語認識でのマッチングとがある。
最初に行われる、共通語認識のためのマッチングでは、
入力音声の単語パターンから共通語部分の単語パターン
を抽出し、これと共通語の標準パターンとの類似度を算
出し、その算出結果を判定部166に供給するようにな
っている。次いで行われる、入力音声認識のためのマッ
チングでは、判定部166から供給される共通語認識結
果に基づいて個別辞書を選択し、その個別辞書内の各標
準パターンと特徴抽出部162で抽出された単語パター
ンとの類似度を算出し、判定部166に供給するように
なっている。
【0020】判定部166は、パターンマッチング部1
65の比較結果に基づいて、入力音声に含まれる共通語
を認識する共通語認識と、入力音声の認識とを行う。入
力音声の認識では、マイク24から入力された音声の内
容を認識し、その認識内容(認識単語)に対応するコー
ド情報を、演算部10の入力管理部35に供給するよう
になっている。
【0021】次に、このように構成された音声認識装置
における音声認識動作について説明する。マイク24か
ら認識対象となる音声が音声認識部16に入力される
と、前処理部161では、入力された音声のアナログ信
号をディジタル信号に変換した後、声区間の検出、プリ
エンファシス、雑音除去等の前処理を行った後、その音
声信号を特徴抽出部162に供給する。特徴抽出部16
2では、供給された音声信号を分析することで、その入
力音声の特徴を抽出する。そして、抽出した特徴を、そ
の入力音声についての単語パターンとして、パターンマ
ッチング部165に供給する。
【0022】パターンマッチング部165では、まず、
入力音声の単語パターンから共通語部分の単語パターン
を抽出し、共通語辞書163aの各共通語の標準パター
ンとのパターンマッチングにより、それぞれの類似度を
算出して判定部166に供給する。ここで、入力音声の
共通語部分の単語パターンとしては、音声データについ
ての単語パターン全体を2等分し、その後半部分を使用
する。なお、音声区間が長い場合には、単語パターンの
後半部分1/3、または、1/4を使用するようにして
もよい。また、共通語辞書に格納された全共通語の平均
音声時間Tを求め、この平均音声時間に相当する単語パ
ターンの後半部分を使用するようにしてもよい。
【0023】判定部166では、パターンマッチング部
165から供給される各共通語に対する類似度から、最
も類似度が高い共通語を、入力音声の共通語であると判
定し、パターンマッチング部165に供給する。
【0024】パターンマッチング部165では、判定部
166での判定結果に基づいて、単語辞書163の個別
辞書163bの中から、該当する共通語の個別辞書を選
択する。そして、既に特徴抽出部162から供給されて
いる入力音声の単語パターンと、選択した個別辞書内の
各標準パターンとのパターンマッチングを行い、各単語
に対する類似度を算出して判定部166に供給する。判
定部166では、供給された各単語に対する類似度の大
きい順にソートし、類似度が所定のしきい値を越えてい
ていることを条件に、類似度が大きい上位の単語を所定
個N個取り出す。そして、類似度が最も大きい単語を入
力音声に対する認識単語とし、他の単語を類似度が大き
い順に次候補として、各単語に対応するコード情報を、
制御部10の入力管理部35に供給する。
【0025】なお、判定部166は、パターンマッチン
グ部165から供給される類似度が所定のしきい値を越
える単語の数がN個無い場合には、パターンマッチング
部165に対して、共通語の認識において類似度が次に
高い共通語を供給し、他の個別辞書についての再度のパ
ターンマッチングを要求する。パターンマッチング部1
65は、この再度のパターンマッチング要求があると、
供給された他の共通語の個別辞書に切り換えて、再度パ
ターンマッチングを行い、各単語についての類似度を判
定部166に供給する。判定部166は、既に供給され
ている類似度と、再度のパターンマッチングで新たに供
給された類似度の中から、しきい値を越える上位N個を
選択してそのコード情報を入力管理部35に供給する。
これによってもしきい値を越える単語がN個無い場合、
判定部166は、しきい値を越える単語がN個以上にな
るまで、他の共通語をパターンマッチング部165に供
給して、再度パターンマッチングを要求する。
【0026】演算部10では、認識単語に対応するコー
ド情報が入力管理部に供給されると、全体管理部37
が、音声出力管理部36を介してスピーカ29から音声
によるアンサーバックを行うことで、認識音声の確認を
行う。または、供給されたコード情報に対応するN個の
単語の所定数をディスプレイ11aに表示し、ユーザに
選択してもらうことで認識音声を特定する。なお、音声
によるアンサーバックについては、共通語を認識した段
階で、例えば、「ほてる、についてですか?」のように
行ってもよい。この場合、アンサーバックによって、共
通語が特定された場合、上記した、他の個別辞書に対す
る再度のパターンマッチング処理は不要である。
【0027】以上説明したように本実施形態によれば、
音声認識対象となる各単語は、「ホテル」や「銀行」等
の各単語の意味内容を表す共通の語(…ほてる、…ぎん
こう等)を語頭、語幹、または、語尾に含んでいること
が多い点に着目し、音声認識の対象となる各単語につい
て、その単語が有している共通語に基づいて、単語辞書
を複数の個別辞書にグループ分け(分類)すると共に、
入力音声に含まれる共通語を認識するための共通語辞書
を作成している。そして、予備認識として、入力音声の
一部と共通語辞書とのパターンマッチングにより入力音
声に含まれている共通語を認識し、その後、認識した共
通語が含まれる個別辞書から優先的にパターンマッチン
グを行い入力音声の認識を行うようにしたので、音声辞
書の選択と切り換えを適切に行うことともに、認識時間
を短縮することができる。また、個別辞書の適切な分類
と、適切な選択が行われるため、認識率を向上させるこ
とができる。
【0028】次に第2の実施形態について説明する。 (3)第2の実施形態の概要 この第2の実施形態の音声認識装置では、認識対象とな
る各単語はホテルや銀行、施設等の各ジャンルに分類す
ることができ、この場合、同一文字数からなる単語の数
が、各ジャンル毎に異なる点に着目したものである。こ
の点を利用して、音声認識の対象となる各単語につい
て、その単語が含まれるジャンルに基づいて、単語辞書
を複数の個別辞書にグループ分け(分類)する。また、
各文字数と、その文字数の単語が多く含まれている順に
個別辞書を並べた優先順位とを対応させた優先順位テー
ブルを作成しておく。そして、入力音声の文字数を音声
区間から特定し、その文字数に対応する優先順位テーブ
ルの優先順位の順にパターンマッチングを行い、入力音
声の認識を行う。
【0029】(4)第2の実施形態の詳細 この第2の実施形態の音声認識装置をナビゲーション装
置に適用した場合のシステム構成は、図1に示した第1
の実施形態と同一なので、その説明を省略する。図4
は、第2の実施形態における音声認識部16の構成を示
すブロック図である。なお、図2に示した第1の実施形
態の音声認識部16と共通する機能を有する部分には同
一の符号を付してその説明を適宜省略し、異なる機能、
追加された機能部分について説明する。この音声認識部
16の前処理部161では、検出された音声区間のデー
タ(音声継続時間)をパターンマッチング部165に供
給するようになっている。
【0030】音声認識部16の単語辞書は、認識対象と
なる各単語をジャンル別に分類した個別辞書163cを
備えている。この個別辞書163cは、各単語に含まれ
る共通語によって分類されている第1実施形態の個別辞
書163bと類似している部分が多いが、分類するジャ
ンルの範囲を自由に規定することができる点で分類の自
由度が高く、次の各点で異なっている。すなわち、個別
辞書163cでは、単語に含まれる共通語ではなく単語
の意味内容によるジャンルによって分類しているため、
「ホテルニューオオタニ」と「帝国ホテル」を同一のホ
テルのジャンルに分類することもでき、共通語の位置に
よる区別をなくすこともできる。また、神社のジャンル
には、「八坂神社」や「春日大社」等を含めることもで
き、必ずしも同一の共通語が含まれ無い場合もある。更
に、神社と仏閣等のように、類似または近似する概念の
単語同士を同一のジャンルに纏めることも可能である。
また、分類の仕方に自由度があるため、例えば、大学の
ジャンルでも、国公立大学と、私立大学というように、
ジャンルを細分化することも可能である。また洋食、和
食、喫茶店等のジャンルを作成することも可能である。
【0031】第2実施形態におけるパターンマッチング
部165では、音声継続時間に対応した文字数が規定さ
れている文字数テーブル165aと、各個別辞書163
cに対してパターンマッチングを行う場合の優先順位を
規定した優先順位テーブル165bを備えている。文字
数テーブル165aにおける音声の継続時間と単語の文
字数との関係については、両者の関係を予め測定するこ
とで作成しておく。例えば、複数人により、3文字から
なる複数の単語のそれぞれについて、複数回づつ発声し
てもらい、その発声時間の分布を測定する。同様に他の
文字数の単語についても発声時間の分布を測定する。こ
の測定値から、各単語について分布が多い時間帯を、重
複しないように抽出することで、文字数テーブルを作成
する。
【0032】図5は、優先順位テーブル165bの内容
を概念的に表した説明図である。この図に示されるよう
に、入力音声の文字数により、パターンマッチングを行
う個別辞書163cの順番が規定されている。パターン
マッチング部165は、この優先順位に従ってパターン
マッチングを行うようになっており、入力音声の文字数
が11文字であれば、まず優先順位第1位のデパート辞
書とのパターンマッチングを行い、その後必要に応じ
て、第2位以下の銀行辞書、ホテル辞書、施設辞書、…
の順にパターンマッチングを行うようになっている。優
先順位テーブル165bは、該当する文字数の単語を格
納している割合(または数)が多い順に各ジャンルの個
別辞書を並べたものである。これは、図6に示すよう
に、各ジャンルについて、名前(単語)の文字数と全体
(その文字数を有する単語数)に対する割合との関係を
調べた統計に基づいて作成される。
【0033】次にこのように構成された第2の実施形態
の動作について説明する。マイク24から認識対象とな
る音声が音声認識部16に入力されると、前処理部16
1では、入力された音声のアナログ信号をディジタル信
号に変換した後、所定の前処理を行い、前処理後の音声
信号を特徴抽出部162に供給すると共に、音声区間の
検出で得られた音声区間データ(音声継続時間)をパタ
ーンマッチング部165に供給する。
【0034】特徴抽出部161では、供給された音声信
号を分析することで、その入力音声の特徴を抽出し、そ
の入力音声についての単語パターンとしてパターンマッ
チング部165に供給する。パターンマッチング部16
5では、特徴抽出部162から単語パターンが供給され
るまでの間に、前処理部161から供給された音声継続
時間に対応する入力音声の文字数を文字数テーブル16
5aにより特定すると共に、特定した文字数に対する優
先順位第1位のジャンルを優先順位テーブル165bに
より決定し、決定したジャンルについての個別辞書16
3cを選択しておく。例えば、音声継続時間から入力音
声の文字数が11文字であると特定された場合、パター
ンマッチング部165は、優先順位第1位のデパート辞
書を選択しておく。そして、パターンマッチング部16
5は、特徴抽出部162から単語パターンが供給される
と、選択しておいた個別辞書内の各標準パターンと比較
し、各単語に対する類似度を算出して判定部166に供
給する。
【0035】判定部166では、供給された各単語に対
する類似度の大きい順にソートし、類似度が所定のしき
い値を越えていていることを条件に、類似度が大きい上
位の単語を所定個N個取り出す。そして、類似度が最も
大きい単語を入力音声に対する認識単語とし、他の単語
を類似度が大きい順に次候補として、各単語に対応する
コード情報を、制御部10の入力管理部35に供給す
る。
【0036】判定部166は、パターンマッチング部1
65から供給される類似度が、所定のしきい値を越える
単語の数がN個無い場合には、パターンマッチング部1
65に対して他の個別辞書についての再度のパターンマ
ッチングを要求する。パターンマッチング部165は、
この要求があると、次に優先順位が高いジャンルの個別
辞書に切り換えて、再度パターンマッチングを行う。例
えば、特定された入力音声の文字数が11文字である場
合には、次に優先順位が高い第2位のジャンルの銀行辞
書に選択を切り換えて、パターンマッチングを行う。判
定部166は、既に供給されている類似度と、再度のパ
ターンマッチングで新たに供給された類似度の中から、
しきい値を越える上位N個を選択してそのコード情報を
入力管理部35に供給する。これによってもしきい値を
越える単語がN個無い場合には、しきい値を越える単語
がN個以上になるまで再度パターンマッチングを要求す
る。
【0037】演算部10では、認識単語に対応するコー
ド情報が入力管理部に供給されると、全体管理部37
が、音声出力管理部36を介してスピーカ29から音声
によるアンサーバックを行うことで、認識音声の確認を
行う。または、供給されたコード情報に対応するN個の
単語の所定数をディスプレイ11aに表示し、ユーザに
選択してもらうことで認識音声を特定する。
【0038】なお、第1の実施形態の場合と同様に、ア
ンサーバックについて、優先順位テーブルによるジャン
ルの個別辞書を選択した段階で(パターンマッチングを
行う前に)、音声によるアンサーバックを行うようにし
てもよい。例えば、入力音声の文字数が11文字と特定
された場合であれば、まず優先順位第1位のジャンルに
ついて、「デパート、についてですか?」のように問い
合わせる。回答が「NO」であれば、順次、次に優先順
位が高いジャンルについてアンサーバックを行う。アン
サーバックによって、共通語が特定された場合、上記し
た、他の個別辞書に対する再度のパターンマッチング処
理は不要である。また、アンサーバックについては、音
声によらずに、複数のジャンル名をディスプレイ11a
に表示するようにしてもよい。この場合の表示順序は、
優先順位テーブル165に規定されている順に表示す
る。
【0039】以上説明したように、この第2の実施形態
の音声認識装置によれば、認識対象となる各単語はホテ
ルや銀行、施設等の各ジャンルに分類することができ、
この場合、同一文字数からなる単語の数が、各ジャンル
毎に異なる点に着目し、音声認識の対象となる各単語に
ついて、その単語が含まれるジャンルに基づいて、単語
辞書を複数の個別辞書にグループ分け(分類)すると共
に、各文字数の単語が多く含まれている順に個別辞書を
並べた優先順位テーブルを作成している。そして、入力
音声の文字数を音声区間から特定し、その文字数に対応
する優先順位テーブルの優先順位の順にパターンマッチ
ングを行い、入力音声の認識を行うようにしたので、音
声辞書の選択と切り換えを適切に行うことともに、認識
時間を短縮することができる。また、個別辞書の適切な
分類と、適切な選択が行われるため、認識率を向上させ
ることができる。また、個別辞書163aの分類をジャ
ンルにより行っているので分類の仕方に自由度があり、
認識対象となる分野(本実施形態では、ナビゲーション
装置における音声認識)の実状や認識対象単語等に応じ
た適切なジャンル分けを行うことができる。
【0040】以上説明した実施形態では、本発明の好適
な実施形態の内の実施形態について説明したもので、本
発明は特許請求の範囲に記載した発明の範囲において種
々の変形が可能である。例えば、第1の実施形態では、
共通語の抽出を入力音声の単語パターンの後半部分から
抽出したが、例えば、「ホテルニューオオタニ」のよう
に共通語が語頭に存在する場合があるため、前半部分と
後半部分の両者から抽出してもよい。例えば、単語パタ
ーンを1/2にした場合、前半部分の単語パターンと、
後半部分の単語パターンの双方について、共通語辞書1
63aの各標準パターンとマッチングする。また、単語
パターンを1/3にした場合も同様に、単語パターンの
前1/3と、後1/3についてパターンマッチングを行
う。なお、前と後から抽出した両単語パターンについて
共通語の標準パターンとパターンマッチングを行わず、
まず最初に後の単語パターンとのパターンマッチングを
行って所定のしきい値を越えたものが無い場合(すなわ
ち、マッチングに失敗した場合)に、前の単語パターン
とのパターンマッチングを行うようにしてもよい。更
に、「グリーンホテル淡路町」のように、共通語が語幹
に存在する場合もあり、この場合には、所定以上の音声
区間である(所定文字数以上である)入力音声に対し
て、その単語パターンを3等分した中間部分を共通語認
識用の単語パターンとする。この場合も、後と前の単語
パターンによるマッチングに失敗した場合に、中間部分
の単語パターンについてのパターンマッチングを行う。
なお、語頭や語幹に共通語を含む単語については、語尾
にその共通語を含む単語と同一の分類として同一の個別
辞書に格納するようにしてもよいが、同一の共通語であ
っても、共通語が存在する位置(語頭、語幹、語尾)に
よって個別辞書を区別するようにしてもよい。すなわ
ち、「帝国ホテル」と、「ホテルニューオオタニ」を異
なる個別辞書に格納する。このように、共通語が存在す
る位置によって区別することで、より確実に入力音声を
認識することができる。
【0041】また第2の実施形態では、優先順位テーブ
ル165bの優先順位を認識対象となる単語の文字数に
対応して規定したが、本発明では、各単語の発声時間に
対応して優先順位を規定するようにしてもよい。すなわ
ち、認識対象となる全単語について、複数人による発声
時間(音声継続時間)を測定し、その平均時間毎に個別
辞書を分類する。例えば、音声継続時間が0.1秒台、
0.2秒台、0.3秒台、…、m秒台、…、に対応する
各ジャンルの優先順位を規定する。
【0042】また、例えば、第1および第2の実施形態
では、各個別辞書に対して、所定の順番で順次パターン
マッチングを行い、所定のしきい値を越える類似度の単
語がN個以上になった時点で他の個別辞書に対するパタ
ーンマッチングを終了する構成としたが、本発明では他
に、すべての個別辞書に対するパターンマッチングを行
うようにしても良い。この場合、各個別辞書の単語に対
するパターンマッチングの結果得られる類似度に対し
て、語頭母音と語尾母音の各組み合わせについての類似
度の合計値に応じた重みづけを行う。例えば、第1の実
施形態であれば、予備認識で算出される、共通語辞書1
63aの各共通語の標準パターンとの類似度に応じた重
みづけを行う。第2の実施形態であれば、入力音声の文
字数(第2の実施形態の変形例の場合には、発声時間)
に対応する優先順位に応じた重みづけを行う。なお、こ
の重み付けをどの範囲まで(第1の実施形態では、予備
認識における類似度が何番目まで、第2の実施形態で
は、優先順位第何位まで)重み付けをするかについて
は、任意に選択することができる。また、重み付けとし
て、所定の値を加算するのか、または、所定係数を乗算
するのかについて、および、加算値、乗算値についても
任意に選択することができる。
【0043】また、以上説明した第1および第2の実施
形態では、パターンマッチングを行う回路またはチップ
等が1つである場合を前提に説明したが、本発明では、
複数配置するようにしても良い。例えば、共通語辞書1
63a、個別辞書163b、163cの各辞書それぞれ
に対して、専用のパターンマッチング用の回路又はチッ
プ等を配置するようにしても良い。この場合には、上記
した重み付けをする。このように、パターンマッチング
を行う回路又はチップ等を複数配置する構成とすること
で、入力音声を高速で認識すると共に、高い認識率を得
ることができる。
【0044】また、説明した第1および第2の実施形態
では、個別辞書163b、163cに各単語を分類した
が、個別辞書による分類をすることなく、各単語の標準
パターンデータとコード情報に加えて、その単語の共通
語の情報、または、ジャンルの情報を格納するようにし
ても良い。この場合、パターンマッチング部165で
は、パターンマッチングを行う前に、単語辞書の全単語
の中から、判定部166から供給される共通語、また
は、優先順位のジャンルに対応する単語をセレクトし、
その後にパターンマッチングを行う。
【0045】また、以上説明した実施形態では、音声認
識装置の全機能をナビゲーション装置に適用したが、本
発明では、音声認識装置の一部、又は全部をナビゲーシ
ョン装置外の他の装置に配置するようにしても良い。他
の装置としては、車両に対して目的地までの走行経路等
に関する情報を通信によって提供する、情報提供局とす
ることが望ましい。情報提供局には、少なくとも、共通
語辞書163aと個別辞書(共通語)163b、また
は、個別辞書(ジャンル)163cを有する単語辞書1
63と、パターンマッチング部165と、判定部166
を配置しておくが、前処理部161、特徴抽出部162
を含めた音声認識部16全体を情報提供局に配置してお
くことが、ナビゲーション装置側の装置構成を少なくす
るうえで好ましい。音声認識部16全体を情報提供局に
配置した場合、目的地等の音声をナビゲーション装置か
ら入力し、これを通信管理部38を介して自動車電話等
から情報提供局に送信する。情報提供局では、受信した
音声に対して、前処理、特徴抽出、パターンマッチン
グ、および、判定を行い、類似度が上位N個の認識単語
に対するコード情報を、通信によってナビゲーション装
置に送信する。情報提供局によるパターンマッチング処
理と判定処理については、前記実施形態で説明した方法
でも、その変形例で説明したいずれの方法でも良い。ナ
ビゲーション装置では、通信管理部38を介してこのコ
ード情報を受信し、目的地の設定等を行う。なお、情報
提供局では、音声認識により得られた目的地に基づい
て、その目的地までの経路探索を行い、探索経路の情報
をナビゲーション装置に送信するようにしても良い。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、音声辞書の内容を適切
に分類したので、効率的に音声を認識することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る、音声認識装置をナビゲーション
装置に適用した場合の構成図である。
【図2】第1の実施形態における音声認識部の構成図で
ある。
【図3】第1の実施形態における単語辞書の内容の一例
を概念的に表した説明図である。
【図4】第2の実施形態における音声認識部の構成図で
ある。
【図5】第2の実施形態における優先順位テーブルの内
容を概念的に表した説明図である。
【図6】文字数と全体に対する割合との関係を各ジャン
ル毎に表した説明図である。
【符号の説明】
10 演算部 11 表示部 11a ディスプレイ 13 現在位置測定部 15 地図情報記憶部 16 音声認識部 161 前処理部 162 特徴抽出部 163 単語辞書 163a 共通語辞書 163b 個別辞書(共通語) 163c 個別辞書(ジャンル) 165 パターンマッチング部 165a 文字数テーブル 165b 優先順位テーブル 166 判定部 17 音声出力部 24 マイク 33 地図管理部 34 画面管理部 35 入力管理部 37 全体管理部 38 通信管理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G08G 1/0969 G08G 1/0969 G09B 29/10 G09B 29/10 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通語の標準パターンを格納した共通語
    辞書と、認識対象となる複数の単語の標準パターンを、
    その単語に含まれる共通語の区別が可能な状態に格納し
    た個別辞書とを有する単語辞書と、 音声を入力する音声入力手段と、 この音声入力手段から入力された音声についての特徴を
    抽出する特徴抽出手段と、 この特徴抽出手段で抽出された入力音声についての特徴
    から、共通語部分の特徴を抽出する共通語特徴抽出手段
    と、 この共通語特徴抽出手段で抽出された特徴と、前記共通
    語辞書に格納された各共通語の標準パターンとの類似度
    を算出する共通語類似度算出手段と、 この共通語類似度算出手段により算出された類似度か
    ら、前記音声入力手段から入力された音声に含まれる共
    通語を認識する共通語認識手段と、 この共通語認識手段で認識された、共通語に応じた単語
    の標準パターンを前記単語辞書から選択する単語辞書選
    択手段と、 前記特徴抽出手段で抽出された特徴と、前記単語辞書選
    択手段で選択された標準パターンとの類似度を算出する
    単語類似度算出手段と、 この単語類似度算出手段で算出された類似度から、入力
    された音声を判定する判定手段と、を具備することを特
    徴とする音声認識装置。
  2. 【請求項2】 共通語の標準パターンを格納した共通語
    辞書と、認識対象となる複数の単語の標準パターンを、
    その単語に含まれる共通語の区別が可能な状態に格納し
    た個別辞書とを有する単語辞書と、 音声を入力する音声入力手段と、 この音声入力手段から入力された音声についての特徴を
    抽出する特徴抽出手段と、 この特徴抽出手段で抽出された入力音声についての特徴
    から、共通語部分の特徴を抽出する共通語特徴抽出手段
    と、 この共通語特徴抽出手段で抽出された特徴と、前記共通
    語辞書に格納された各共通語の標準パターンとの類似度
    を算出する共通語類似度算出手段と、 前記特徴抽出手段で抽出された特徴と、前記単語辞書選
    択手段で選択された標準パターンとの類似度を算出する
    単語類似度算出手段と、 この単語類似度算出手段で算出された各単語の類似度
    に、前記共通語類似度算出手段で算出された共通語類似
    度に応じた重み付けを行う重み付け手段と、 この重み付け手段で、重み付けした後の類似度から、入
    力された音声を判定する判定手段と、を具備することを
    特徴とする音声認識装置。
  3. 【請求項3】 認識対象となる複数の単語の標準パター
    ンを、その単語の内容から分類されるジャンルの区別が
    可能な状態に格納した単語辞書と、 各文字数に対応して、その文字数の単語の格納数が多い
    順にジャンルの優先順位を規定した優先順位テーブル
    と、 音声を入力する音声入力手段と、 この音声入力手段から入力された音声についての文字数
    を特定する文字数特定手段と、 この文字数特定手段で特定された文字数に応じて、前記
    優先順位テーブルに規定された優先順に、そのジャンル
    に分類された単語の標準パターンを前記単語辞書から選
    択する単語辞書選択手段と、 前記音声入力手段から入力された音声についての特徴を
    抽出する特徴抽出手段と、 この特徴抽出手段で抽出された特徴と、前記単語辞書選
    択手段で選択された標準パターンとの類似度を算出する
    類似度算出手段と、 この類似度算出手段で算出された類似度から、入力され
    た音声を判定する判定手段と、を具備することを特徴と
    する音声認識装置。
  4. 【請求項4】 認識対象となる複数の単語の標準パター
    ンを、その単語の内容から分類されるジャンルの区別が
    可能な状態に格納した単語辞書と、 各文字数に対応して、その文字数の単語の格納数が多い
    順にジャンルの優先順位を規定した優先順位テーブル
    と、 音声を入力する音声入力手段と、 この音声入力手段から入力された音声についての文字数
    を特定する文字数特定手段と、 前記音声入力手段から入力された音声についての特徴を
    抽出する特徴抽出手段と、 この特徴抽出手段で抽出された特徴と、前記単語辞書選
    択手段で選択された標準パターンとの類似度を算出する
    類似度算出手段と、 この単語類似度算出手段で算出された各単語の類似度
    に、前記優先順位テーブルに規定された、前記文字数特
    定手段で特定された文字数における優先順に応じた重み
    付けを行う重み付け手段と、 この重み付け手段で、重み付けした後の類似度から、入
    力された音声を判定する判定手段と、を具備することを
    特徴とする音声認識装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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