JPH106310A - 草木染め木地製品およびその製造方法 - Google Patents
草木染め木地製品およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH106310A JPH106310A JP18407696A JP18407696A JPH106310A JP H106310 A JPH106310 A JP H106310A JP 18407696 A JP18407696 A JP 18407696A JP 18407696 A JP18407696 A JP 18407696A JP H106310 A JPH106310 A JP H106310A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dyed
- dyeing
- wood grain
- mordant
- iron
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- Pending
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- Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 当社が開発した特許第1746946号(特
公平4−36522号)の改良に関し、染めの回数を減
少させて手間と時間の節約を図り、生産能率を良くして
製造コストの低廉化を目的とする。 【構成】 新鮮なよもぎ草を採集し、水洗いした後、水
を加えて煮詰め、よもぎ草の煎汁を作る。この煎汁に硫
酸第一鉄や塩化第一鉄、木酢酸鉄等のような媒染剤を適
宜割合で混ぜ、混合染料を作る。次に、ロクロ等の機械
で切削加工されたお盆や茶托等の木地表面を前述の混合
染料で適数回染め、乾燥させる。乾燥した木地表面をウ
レタン塗装し、研磨した後仕上げ塗装することを要旨と
している。
公平4−36522号)の改良に関し、染めの回数を減
少させて手間と時間の節約を図り、生産能率を良くして
製造コストの低廉化を目的とする。 【構成】 新鮮なよもぎ草を採集し、水洗いした後、水
を加えて煮詰め、よもぎ草の煎汁を作る。この煎汁に硫
酸第一鉄や塩化第一鉄、木酢酸鉄等のような媒染剤を適
宜割合で混ぜ、混合染料を作る。次に、ロクロ等の機械
で切削加工されたお盆や茶托等の木地表面を前述の混合
染料で適数回染め、乾燥させる。乾燥した木地表面をウ
レタン塗装し、研磨した後仕上げ塗装することを要旨と
している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】 この発明は、お盆や茶托、銘々
皿、鉢、お椀、サラダポール、ぐい呑み、銚子、箸、コ
ースター、お膳等の飲食用品とか、テーブルや机、衝立
等の家具、ペン立てやペン皿、カッターナイフ、文鎮等
のディスクウェア用品として多方面に用いられる、草木
染めにより独特な風合いを呈した木地製品およびその製
造方法の改良に関するものである。
皿、鉢、お椀、サラダポール、ぐい呑み、銚子、箸、コ
ースター、お膳等の飲食用品とか、テーブルや机、衝立
等の家具、ペン立てやペン皿、カッターナイフ、文鎮等
のディスクウェア用品として多方面に用いられる、草木
染めにより独特な風合いを呈した木地製品およびその製
造方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 山野に自生する草木の色素を染料と
し、麻や木綿等から製織された布地を染色することは古
来から行われている。又、この染色技法を木地に応用し
たものとして当社が開発した特許第1746946号
(特公平4−36522号)が存在する。
し、麻や木綿等から製織された布地を染色することは古
来から行われている。又、この染色技法を木地に応用し
たものとして当社が開発した特許第1746946号
(特公平4−36522号)が存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 上記特許は、新鮮な
よもぎ草の煎汁から染め液を作ると共に、硫酸鉄等を水
で薄めた媒染液を作成する。そして、ロクロ等の機械で
切削加工された茶托や皿等の木地表面を染め液で先染め
し、次に媒染液で木地表面を染め、更に、染め液で再度
後染めした後よく乾燥させる。乾燥した木地表面をウレ
タン塗装し、研磨した後仕上げ塗装する事を要旨として
いる。ところが、染め液で先染め後に媒染液で染め、更
に、染め液で後染めするのは手間と時間が掛かり過ぎて
生産能率が悪く、コスト高になる問題点があった。この
発明は、上述の問題点の解決を課題とするものである。
よもぎ草の煎汁から染め液を作ると共に、硫酸鉄等を水
で薄めた媒染液を作成する。そして、ロクロ等の機械で
切削加工された茶托や皿等の木地表面を染め液で先染め
し、次に媒染液で木地表面を染め、更に、染め液で再度
後染めした後よく乾燥させる。乾燥した木地表面をウレ
タン塗装し、研磨した後仕上げ塗装する事を要旨として
いる。ところが、染め液で先染め後に媒染液で染め、更
に、染め液で後染めするのは手間と時間が掛かり過ぎて
生産能率が悪く、コスト高になる問題点があった。この
発明は、上述の問題点の解決を課題とするものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】 先ず、新鮮なよもぎ草
を採集し、水洗いして塵等を除去した後、水を加えて鍋
で煮詰め、よもぎ草の煎汁を作る。この煎汁に硫酸第一
鉄や塩化第一鉄、木酢酸鉄等のような媒染剤を適宜割合
で混ぜ、混合染料を作る。そして、ロクロ等の機械で切
削加工されたお盆や茶托等の木地表面を前述の混合染料
で適数回染め、乾燥させる。乾燥した木地表面をウレタ
ン塗装し、研磨した後仕上げ塗装するものである。
を採集し、水洗いして塵等を除去した後、水を加えて鍋
で煮詰め、よもぎ草の煎汁を作る。この煎汁に硫酸第一
鉄や塩化第一鉄、木酢酸鉄等のような媒染剤を適宜割合
で混ぜ、混合染料を作る。そして、ロクロ等の機械で切
削加工されたお盆や茶托等の木地表面を前述の混合染料
で適数回染め、乾燥させる。乾燥した木地表面をウレタ
ン塗装し、研磨した後仕上げ塗装するものである。
【0005】
【作用】 この発明によると、染めの回数が半減する作
用がある。又、製造コストが低廉化する作用がある。
用がある。又、製造コストが低廉化する作用がある。
【0006】
【実施例】 以下、この発明に係る草木染めした木地製
品の製造方法の一実施例を詳述すると、お盆や茶托等の
木地製品は、栃や欅、栓等の天然木素材をロクロ等によ
っ て切削加工して所望形状の木地を作成する。次に、
新鮮なよもぎ草を採取し、水洗いして塵等を除去した
後、水を加えて鍋に入れ、煮煎じてよもぎ草の煎汁を作
る。前記煎汁には、媒染剤を適量加えて混合染料とす
る。媒染剤としては硫酸第一鉄や塩化第一鉄、木酢酸
鉄、錫酸ナトリウム、クエン酸、酢酸アルミニウム、明
礬、酢酸銅硫酸銅、消石灰、酢酸、灰等を適宜使用する
が、硫酸第一鉄や塩化第一鉄、木酢酸鉄が最適である。
煎汁に加える媒染剤の量は、煎汁の量に対して3〜8%
程度である。なお、媒染剤は一種類でよいが、時には数
種類のものを添加することもある。又、所望形状に切削
加工した木地表面を前述した混合染料で染める。染めは
1〜5回程度が適当で、複数回行う場合は、前回の染め
がやや乾いた状態で行うのが望ましい。このようにする
と、前記混合染料が木地内部に十分染み込み、染めが十
分行われる。同時に色素が発色し、木目が浮き出るばか
りか、濃淡も具現する。上述の染め作業が完了したら十
分乾燥させる。更に、上述の如くして染めつけた木地表
面にウレタン塗装を行い、サンドペーパー等による研磨
後、更に、仕上げ塗料、例えば、ウレタン塗料を吹きつ
けるのである(第1図参照)。
品の製造方法の一実施例を詳述すると、お盆や茶托等の
木地製品は、栃や欅、栓等の天然木素材をロクロ等によ
っ て切削加工して所望形状の木地を作成する。次に、
新鮮なよもぎ草を採取し、水洗いして塵等を除去した
後、水を加えて鍋に入れ、煮煎じてよもぎ草の煎汁を作
る。前記煎汁には、媒染剤を適量加えて混合染料とす
る。媒染剤としては硫酸第一鉄や塩化第一鉄、木酢酸
鉄、錫酸ナトリウム、クエン酸、酢酸アルミニウム、明
礬、酢酸銅硫酸銅、消石灰、酢酸、灰等を適宜使用する
が、硫酸第一鉄や塩化第一鉄、木酢酸鉄が最適である。
煎汁に加える媒染剤の量は、煎汁の量に対して3〜8%
程度である。なお、媒染剤は一種類でよいが、時には数
種類のものを添加することもある。又、所望形状に切削
加工した木地表面を前述した混合染料で染める。染めは
1〜5回程度が適当で、複数回行う場合は、前回の染め
がやや乾いた状態で行うのが望ましい。このようにする
と、前記混合染料が木地内部に十分染み込み、染めが十
分行われる。同時に色素が発色し、木目が浮き出るばか
りか、濃淡も具現する。上述の染め作業が完了したら十
分乾燥させる。更に、上述の如くして染めつけた木地表
面にウレタン塗装を行い、サンドペーパー等による研磨
後、更に、仕上げ塗料、例えば、ウレタン塗料を吹きつ
けるのである(第1図参照)。
【0007】このようにして製作された木地製品には必
要に応じて加飾が行われる。加飾方法としては、染め抜
きや脱色、紋様書き等がある。
要に応じて加飾が行われる。加飾方法としては、染め抜
きや脱色、紋様書き等がある。
【0008】
【発明の効果】 この発明に係る草木染め木地製品とそ
の製造方法は上述の如きもので、染めの回数が半減する
ので手間と時間がそれ程掛からず、生産能率が良い効果
がある。又、製作コストの低廉化が図れ、その分安価に
提供し得る効果がある。なお、草木染め木地製品は混合
染料の緑色が濃淡を有して好都合に調和し、渋味のある
独特な風合いを醸し出し、新しい器の文化のイメージを
与える効果がある。又、この発明の製造方法によると、
よもぎ草の緑色をした煎汁と栃や欅、栓等天然木の切削
加工された木地素材の木目が好都合に調和し、渋味のあ
る独特な風合いを醸し出すばかりか、染めが剥げない木
地製品を容易に製作できる効果がある。よもぎ草は山野
に自生し、その採集が容易であり、又、毒性がないので
飲食用品として使用されることが多い木地製品の染料と
しては最適である。更に、よもぎ草の煎汁に加えた媒染
剤は、よもぎ草の色素を発色させる作用をし、この作用
によって、木地製品の木目が浮き出る効果と、色調の濃
淡が好都合に具現する効果がある。
の製造方法は上述の如きもので、染めの回数が半減する
ので手間と時間がそれ程掛からず、生産能率が良い効果
がある。又、製作コストの低廉化が図れ、その分安価に
提供し得る効果がある。なお、草木染め木地製品は混合
染料の緑色が濃淡を有して好都合に調和し、渋味のある
独特な風合いを醸し出し、新しい器の文化のイメージを
与える効果がある。又、この発明の製造方法によると、
よもぎ草の緑色をした煎汁と栃や欅、栓等天然木の切削
加工された木地素材の木目が好都合に調和し、渋味のあ
る独特な風合いを醸し出すばかりか、染めが剥げない木
地製品を容易に製作できる効果がある。よもぎ草は山野
に自生し、その採集が容易であり、又、毒性がないので
飲食用品として使用されることが多い木地製品の染料と
しては最適である。更に、よもぎ草の煎汁に加えた媒染
剤は、よもぎ草の色素を発色させる作用をし、この作用
によって、木地製品の木目が浮き出る効果と、色調の濃
淡が好都合に具現する効果がある。
【図1】 草木染め木地製品の製造工程を示す説明図で
ある。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 所望形状の木地表面を、よもぎ草の煎汁
に媒染剤を加えた混合染料で染めると共に、乾燥させた
後木地表面に下地塗装を行い、該塗装面を研磨して仕上
げ塗装したことを特徴とする草木染め木地製品。 - 【請求項2】 所望形状に切削加工された木地表面を、
よもぎ草の煎汁に媒染剤を適量加えた混合染料で適数回
染めると共に、よく乾燥させ、その後、木地表面に下地
塗装を行い、該塗装面を研磨して仕上げ塗装することを
特徴とした草木染め木地製品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18407696A JPH106310A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 草木染め木地製品およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18407696A JPH106310A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 草木染め木地製品およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH106310A true JPH106310A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=16146976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18407696A Pending JPH106310A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 草木染め木地製品およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH106310A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100795894B1 (ko) | 2006-11-16 | 2008-01-21 | 이은기 | 목무늬결을 갖는 브러쉬 손잡이의 제조방법 |
-
1996
- 1996-06-25 JP JP18407696A patent/JPH106310A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100795894B1 (ko) | 2006-11-16 | 2008-01-21 | 이은기 | 목무늬결을 갖는 브러쉬 손잡이의 제조방법 |
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