JPH1062828A - 波長フィルタ - Google Patents

波長フィルタ

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JPH1062828A
JPH1062828A JP22094596A JP22094596A JPH1062828A JP H1062828 A JPH1062828 A JP H1062828A JP 22094596 A JP22094596 A JP 22094596A JP 22094596 A JP22094596 A JP 22094596A JP H1062828 A JPH1062828 A JP H1062828A
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JP
Japan
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optical fiber
wavelength
light
optical
refractive index
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Application number
JP22094596A
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English (en)
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Yasuhide Ono
康英 小野
Yukio Toyoda
幸雄 豊田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02057Optical fibres with cladding with or without a coating comprising gratings
    • G02B6/02076Refractive index modulation gratings, e.g. Bragg gratings
    • G02B6/02195Refractive index modulation gratings, e.g. Bragg gratings characterised by means for tuning the grating

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  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長多重方式による光ファイバー通信におい
て用いられる、外部分光器等を必要としない可変波長フ
ィルタを実現することを目的とする。 【解決手段】 周期的に屈折率変調されたコア部を有し
非線形光学効果を呈し得る光ファイバー2に制御光を照
射し、非線形光学効果を発現させて、光ファイバーのコ
ア部で反射または透過される光の波長を制御する構成を
有する波長フィルタである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長フィルタに関
し、特に波長多重方式による光ファイバー通信において
好適に用いられ得る波長フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、波長多重方式による光ファイバー
通信において伝送されてきた信号光のうち所望の波長成
分のみを受信端で選択するためには、例えば、特開平6
−51214号公報に開示されているような構成の波長
フィルタが挙げられる。
【0003】図4は、このような従来の外部分光器を用
いた波長フィルタの構成を示す図である。
【0004】図4において、複数の波長成分λ1、λ2
有する信号光は、光ファイバー30から一旦外に出射さ
れ、レンズ31に入射されて平行光にされた後、外部分
光器33に入射されて波長選択され、波長選択された波
長成分λ1の信号光は、レンズ32に入射されて絞ら
れ、光ファイバー34に入射されて再び光ファイバー内
に戻されることになる。なお、光ファイバーとしては、
赤外波長領域において好適に用いられる単一モード光フ
ァイバーが、代表的に用いられる。
【0005】そして、この外部分光器33の構成として
は、エタロンや回折格子等の光分散素子を使用するもの
や、半導体素子を利用するものなどが挙げられる。
【0006】また、光ファイバー機能素子である光ファ
イバー回折格子を光サーキュレータや光結合器等と組合
わせた構成も提案されている。
【0007】一般に、光ファイバー回折格子は、周期的
に屈折率変調されたコア部を有する光ファイバーであ
り、この屈折率変調の周期をΛ、コア部の屈折率をnc
とすると、選択される波長λB(ブラグ波長)は、以下
の(数1)のブラグ(Bragg)条件により表され
る。
【0008】
【数1】
【0009】例えば、波長λBが1.55μmの光を選
択したい場合には、この波長領域における石英ファイバ
ーのコア部の屈折率ncが約1.447であるから、コ
ア部の屈折率変調の周期Λが、約0.536μmである
光ファイバー回折格子を用いればよいこととなる。
【0010】つまり、所定の信号を有した信号光がこの
光ファイバー回折格子に入力すると、λBの波長の成分
の信号光はこの光ファイバー回折格子で反射され、それ
以外の波長の成分の信号光は透過する。
【0011】このような機能を有する光ファイバー回折
格子を作製する方法の一例は、特表昭62−50005
2号公報に開示されているように、紫外線照射によるも
のが挙げられる。
【0012】このように作製した光ファイバー回折格子
を、他の光ファイバーと融着することにより、光ファイ
バーから外部に光を取り出すことなく所望の波長が選択
される波長フィルタが実現されることとなる。
【0013】そして、所望の波長の信号光は、ファイバ
ー回折格子において反射されることにより選択されるの
で、実際の装置として用いるためには光サーキュレータ
等の光学部品と光ファイバー回折格子とを接続する必要
がある。
【0014】図5は、光ファイバー回折格子50に光サ
ーキュレータ40を接続して構成した従来の波長フィル
タを示す。
【0015】光サーキュレータ40は、ファラデー効果
を応用した素子で、光サーキュレータ40の入力端子4
0aから信号光が入力されると、この信号光は、入出力
端子40bより出力される一方、入出力端子40bから
光が入力されるとこの光は入出力端子40cより出力さ
れる機能を有する。
【0016】図5の波長フィルタにおいては、光サーキ
ュレータ40の入力端子40aから信号光が入力され、
入力された信号光は、入出力端子40bより出力して光
ファイバー回折格子50に入力される。
【0017】そして、光ファイバー回折格子50におい
て、所定の波長の光のみが選択的に反射され、再び光サ
ーキュレータ40の入出力端子40bに入力され、光サ
ーキュレータ40の出力端子40cより出力される。
【0018】一方で、所定の波長以外の波長の信号光
は、光ファイバー回折格子50を透過して外部へ出射さ
れる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、信号光
を光ファイバーから一旦外に出して外部分光器で波長選
択する場合には、光ファイバーの外に外部分光器を配置
する必要があるため、波長フィルター全体としての装置
規模は大きくなってしまう。
【0020】さらに、信号光を光ファイバーから取り出
す時と戻す際に、各々整形レンズ及び集光レンズが必要
になるなど、部品点数も増加せざるを得ない。
【0021】一方、光ファイバー回折格子を用いたとし
ても、選択波長が可変の波長フィルタとして機能させる
場合には、屈折率変調の周期Λ又はコア部の屈折率nc
を可変にする必要があるが、これらのパラメータを可変
とすることは、実際上きわめて困難である。
【0022】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたもので、光ファイバーを構成する材質が呈する非
線形光学効果を用いることにより、光ファイバー回折格
子を用いた可変波長フィルタを提供するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の波長フィルタは、周期的に屈折率変調さ
れたコア部を有し非線形光学効果を呈し得る光ファイバ
ーに制御光を照射し、非線形光学効果を発現させて、光
ファイバーのコア部で反射または透過される光の波長を
制御する構成を有する。
【0024】このような構成により、波長フィルタの選
択波長が可変の可変波長フィルタを提供するものであ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の本発明は、周期
的に屈折率変調されたコア部を有し非線形光学効果を呈
し得る光ファイバーと、前記光ファイバーのコア部に到
達する制御光を出射するための光源とを有し、前記光フ
ァイバーのコア部に制御光を到達させることによる非線
形光学効果を利用して、前記光ファイバー内を伝搬し前
記光ファイバーのコア部で反射または透過される光の波
長を制御する波長フィルタである。
【0026】このような構成により、制御光が周期的に
屈折率変調されたコア部に照射されると、光ファイバー
のコア部を伝搬する信号光等の光の強度に応じてその照
射された部分の屈折率が変化し、信号光等の光が感じる
屈折率変調の周期が変化することになる。これにより、
波長フィルタの選択波長を可変とする。
【0027】ここで、請求項2記載のように、制御光
は、光ファイバーの屈折率変調されたコア部に外方から
照射される構成であってもよく、この場合には、制御光
を効率よく光ファイバーの屈折率変調されたコア部に照
射できるように、請求項3記載のような制御光のビーム
形状を整形するための光学系を有することが好ましい。
【0028】さらに、具体的には、請求項4記載のよう
に、屈折率変調されたコア部を有する光ファイバーに連
絡した光導波手段を有し、光は、前記光導波手段を第1
の光路で伝搬し、前記光ファイバー内に入射されて前記
屈折率変調されたコア部により所定波長成分が反射さ
れ、前記光導波手段を第2の光路で伝搬して出射される
構成を有することが好適である。
【0029】一方で、請求項5記載のように、制御光
は、光ファイバーの屈折率変調されたコア部に前記光フ
ァイバー内を伝搬させて照射される構成を採ることも可
能である。
【0030】この場合、請求項6記載のように、さら
に、第1の光導波手段と、前記第1の導波手段に連絡し
た第2の導波手段とを有し、光ファイバーの屈折率変調
されたコア部により波長が制御される光及び制御光は、
前記第1の導波手段で光路を同一とし、前記第2の導波
手段の第1の光路を介して、光ファイバーの屈折率変調
されたコア部に到達し、前記制御される光の所定波長成
分は反射され、前記第2の光導波手段を第2の光路で伝
搬して出射される構成を有してもよい。
【0031】ここで、請求項7記載のように、光ファイ
バーの屈折率変調されたコア部に到達した制御光は、前
記コア部で透過され、外部へと出射されることが好適で
ある。
【0032】そして、請求項8記載のように、第1の光
導波手段が、波長が制御される光の波長領域で所定のパ
ワー分岐比を有する光ファイバー結合器であり、第2の
光導波手段が、光サーキュレータであってもよく、また
は、請求項9記載のように、第1及び第2の光導波手段
が、各々波長が制御される光の波長領域で所定のパワー
分岐比を有する光ファイバー結合器であってもよい。
【0033】以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施
の形態について説明をする。 (実施の形態1)まず、本発明の実施の形態1につい
て、図1を参照しながら詳細に説明する。
【0034】図1において、1は、光サーキュレータで
あり、入力端子1a、入出力端子1b、出力端子1cを
有する。そして、光サーキュレータ1の入出力端子1b
には、所定の周期でコア部に屈折率変調を施した光ファ
イバー回折格子2が接続され、さらに外部に光ファイバ
ー回折格子2に制御光を入射すべく、光源3及びビーム
形状整形光学系4が設けられている。この光源3として
は、例えば、半導体レーザが用いられ、ビーム形状整形
光学系4は、例えば円筒レンズが用いられ、光源3から
出射された光のビーム形状を整形し、光ファイバー回折
格子2の周期的に屈折率変調されたコア部に効率的に光
を照射するために設けられたものである。
【0035】ここで、光ファイバーには、赤外波長領域
において用いられる単一モード光ファイバーを用いるこ
とが好適である。但し、通信用以外の用途の場合には、
赤外領域に限定する必要はなく、また、場合によって
は、マルチモードの光ファイバーを用いてもよい。
【0036】また、光ファイバー回折格子2は、当初、
波長λ1の信号光を選択的にブラグ反射するように、そ
のコア部が屈折率変調されているものとする。
【0037】このような光ファイバー回折格子2のコア
部に側面から高強度の制御光を照射すると、そのコア部
に非線形光学効果が生じ、コア部の屈折率を変化させる
ことができる。この「コア部に側面から」とは、信号光
の伝搬方向とほぼ垂直な方向からが好ましいという程度
の意味であり、制御光の照射方向を一定の方向のみに限
定する意図ではない。
【0038】また、ここでいう非線形効果とは以下のよ
うなものである。一般的に、媒質中を伝搬する光のその
媒質に対する屈折率nは波長λ及び伝搬する光のもつ電
場Eの大きさに依存して変化する。すなわち、屈折率n
は電場Eを用いて次の(数2)のように表される。
【0039】
【数2】
【0040】ここでn0は伝搬する光の波長λに依存す
る項、nk(k=1,2,3...)は|E|kに比例す
る項の係数である。
【0041】そして、電場Eが小さいときにはnk(k
=1,2,3...)が非常に小さいために、nは近似
的に以下の(数3)のように表される。
【0042】
【数3】
【0043】一方、伝搬する光のもつ電場Eが大きくな
ってくると、電場の1次や2次の効果が無視できなくな
る。通信用として一般的に用いられる石英ファイバーの
場合、石英の分子レベルでの空間対称性からn1=0で
ある。またnkはkが大きくなるにつれて非常に小さく
なるので、nは近似的に以下の(数4)で表される。
【0044】
【数4】
【0045】このように屈折率等が電場の強度に比例す
る効果を2次の非線形光学効果、又は光カー効果と呼ば
れており、本実施の形態では、このような非線形光学効
果を利用したものである。
【0046】さて、本実施の形態では、光源3から出射
された制御光を、前述したようにビーム形状整形光学系
4に入射しているが、より詳細には、このビーム形状整
形光学系4は、以下の理由により設けられている。
【0047】というのは、一般に、光ファイバー回折格
子2において屈折率変調されている領域の長さは約1c
m程度、コア部の直径は約10μm程度であり、非線形
効果を生じさせたい領域は、約0.01cm2の小面積
に過ぎず、この領域に実際に非線形光学効果を生じさせ
るためには、光源3から出射した光を集光して少ないパ
ワーでも局所的に高強度の光を作り出すことが必要であ
るためである。また、仮に、光源3が半導体レーザの場
合であっても、出射光の強度は、電流により制御するこ
とができるとはいえ、ビーム形状整形光学系4を設けた
方がより好適でもある。
【0048】以上のような構成において、まず、光源3
から出射した制御光を光ファイバー回折格子2のコア部
に照射しない場合の動作を説明する。
【0049】複数の波長成分λ1、λ2を有する信号光
は、入力端子1aより光サーキュレータ1に入力され、
入力された信号光は、一旦入出力端子1bから光ファイ
バー回折格子2へと入射される。
【0050】そして、光ファイバー回折格子2で、波長
λ1の信号光のみが選択的にブラグ反射され、再び入出
力端子1bを介して、光サーキュレータ1の作用により
出力端子1cより出力される。
【0051】一方、波長λ2の信号光は、光ファイバー
回折格子2において何の作用も受けずそのまま透過し外
部へと出射される。
【0052】このように、入射する複数の波長成分を有
する信号光のうち、特定の波長の信号光のみが選択され
たこととなる。
【0053】次に、以上の選択した波長と異なる波長を
もつ信号光、すなわち波長λ2の信号光をこの可変波長
フィルタで選択する場合の動作を説明する。
【0054】この場合には、光源3から出射した制御光
が、ビーム形状整形光学系4を介して光ファイバー回折
格子2のコア部に側面から照射される。
【0055】すると、非線形光学効果により、コア部の
屈折率が照射された制御光の強度に応じて変化し、その
結果光ファイバー回折格子2に入力した信号光が感じる
屈折率変調の実効的周期が変化する。この際、光源3か
ら出射される制御光の強度は、上述のブラグ条件と非線
形光学効果による屈折率変化の式より、波長λ2がブラ
グ波長となるように調節しておく。
【0056】そして、このように、光ファイバー回折格
子2において信号光が感じる屈折率変調の実効的周期が
変化すると、波長λ2の信号光が選択的にブラグ反射さ
れ、再び入出力端子1bを介して、光サーキュレータ1
の作用により、出力端子1cより出力されることとな
る。一方、波長λ1の信号光は、光ファイバー回折格子
2において何の作用も受けないのでそのまま透過し、外
部へと出射される。
【0057】よって、以上の動作より、本実施形態にお
ける波長フィルタは、選択波長が可変される波長可変フ
ィルタとしての機能を有することわかる。
【0058】以上のように、本実施の形態の波長フィル
タにおいては、光ファイバー回折格子に直接制御光を導
入することにより、従来実現されていなかった選択波長
を可変することのできる波長可変フィルタを実現したも
のである。
【0059】さらに、選択波長を可変とするための制御
光は、光ファイバーの側面から照射されるため、信号光
と共に光ファイバーのコア中を伝搬することがなく、不
要な干渉等は生ぜず、高精度の波長フィルタを実現す
る。
【0060】そして、従来例において必要とされていた
外部分光器やそれに伴うレンズ系はもちろん不要であ
り、装置規模をコンパクト化できる。
【0061】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2について、図2を参照しながら詳細に説明する。
【0062】図2において、5は、光ファイバー結合器
であり、入力端子5a、5b、出力端子5c、5dを有
し、この光ファイバー結合器を介して信号光と制御光を
入射すること以外は、実施の形態1と同様の構成を有す
る。
【0063】ここで、信号光は、入力端子5aから入力
され、一方制御光は、光源3から入力端子5bを介して
入射される。
【0064】また、光ファイバー結合器5は、信号光の
波長領域において、5aから入力した光のパワーが2つ
の出力端子5c、5dにおいて10:0に分岐される構
成となっている。そして、この2つの出力端子における
パワー分岐比は、光ファイバー結合器5に入力する信号
光の波長を決めた場合に、2本の光ファイバーの間の結
合長の調節により決定されるものであり、本実施の形態
において使用される光ファイバー結合器5では、信号光
の波長がλ1、λ2である場合に、結合長がこのパワー分
岐比を実現するように調節されている。
【0065】なお、このように、2本の互いに独立な光
ファイバーが、結合領域を通じてエネルギー交換を行い
パワー分岐比を決定する現象は、光波結合理論により説
明され、例えば、”A.Yariv,Coupled
Mode Theory for Guided−Wa
ve Optics,IEEE,JQE,QE−9,p
p.919/933,1973−09” に詳細に説明
されている。
【0066】なお、より多くの信号光が出力端子5cか
ら出力されることが望ましいが、パワー分岐比はこれに
限られるものではない。
【0067】また、2つの入力端子、2つの出力端子を
有する光ファイバー結合器に限定されるものではなく、
2つの入力端子と1つの出力端子の光ファイバー結合器
を用いること等もできる。
【0068】また、光源3としては、信号光とは異なる
波長、好ましくは信号光より短波長で強い強度を呈し得
る光源が望ましく、例えば半導体レーザが好適には用い
られる。
【0069】とういのは、光源3から出射される制御光
は、光ファイバー結合器5の入力端子5bから光ファイ
バー結合器5に入力されるが、仮に制御光が信号光と同
程度の波長の光であると、この制御光にとっては光ファ
イバー結合器5における2つの出力端子5c、5dのパ
ワー分岐比は、信号光の場合とは逆に、0:10とな
り、ほとんどの制御光がこの波長フィルタにおいて何の
機能も果たさぬまま出力端子5dから出射されてしまう
からである。さらに、仮に信号光と制御光との波長が同
程度であると、両者の間で干渉を起こす可能性が極めて
高いからである。
【0070】そこで、光源3は、光ファイバー結合器5
における2本の光ファイバーの結合長との関係から、パ
ワー分岐比が出力端子5cの方が、出力端子5dより大
きくなるような波長の制御光を出射する必要がある。
【0071】また、本実施の形態において使用される光
ファイバーも、信号光の波長領域、主に赤外波長領域、
に最適化された単一モード光ファイバーであることが好
適であり、制御光の波長は、信号光の波長より短波長で
あることが望ましい。
【0072】このような構成において、まず光源3から
制御光が出射されない場合の動作を説明する。
【0073】まず、複数の波長成分λ1、λ2を有する信
号光は、入力端子5aより光ファイバー結合器5に入力
され、入力された信号光のほとんどは、出力端子5cか
ら出力される。
【0074】ついで、出力端子5cから出力した信号光
は、入力端子1aより光サーキュレータ1に入力され、
入出力端子1bを介して光ファイバー回折格子2に入力
される。
【0075】そして、光ファイバー回折格子2において
は、波長λ1の信号光のみが選択的にブラグ反射され、
再び入出力端子1bを介して光サーキュレータ1に入力
され、出力端子1cより出力される。一方で、波長λ2
の信号光は光ファイバー回折格子2において何の作用も
受けず、そのまま透過して外部へ出射される。
【0076】次に、この波長と異なる波長の信号光を、
選択する場合の動作を説明する。この場合には、信号光
とともに、光源3から出射された制御光が、入力端子5
bより光ファイバー結合器に入射される。
【0077】ついで、入力端子5bより入射された制御
光は、実質的に出力端子5cから出射される。というの
は、制御光は、出力端子5dからも出射されるが、光フ
ァイバー結合器5のパワー分岐比は、出力端子5cの方
が、出力端子5dに比べて大きくなるような波長の制御
光の光源を使用するためである。
【0078】このように、出力端子5cから出射した信
号光及び制御光は、光サーキュレータ1に入力端子1a
より入射され、入出力端子1bを介して光ファイバー回
折格子2に入射される。
【0079】そして、光ファイバー回折格子2では、制
御光は、光ファイバー回折格子2のブラグ波長から十分
離れた波長をもつので、ファイバー回折格子2において
反射されることはなく全て透過するが、制御光は高強度
の光であるから、光ファイバー回折格子2のコア部を通
過するときに非線形効果を誘発する。
【0080】すなわち、光ファイバー回折格子2のコア
部の屈折率が、制御光の強度に応じて変化し、屈折率変
調の実効的周期が変化する。
【0081】この際、光源から出力される制御光の強度
は、上述のブラグ条件と非線形光学効果による屈折率変
化の式より、波長λ2がブラグ波長となるように調節さ
れているため、光ファイバー回折格子2において、波長
λ2の信号光のみが選択的に反射され、再び入出力端子
5bを介して光サーキュレータ1に入力され、出力端子
1cより出力される。一方、波長λ1の信号光は、光フ
ァイバー回折格子2において何の作用も受けずそのまま
透過され、制御光とともに外部へと出射される。
【0082】よって、本実施形態の波長フィルタも、選
択波長が可変の波長可変フィルタとして機能することと
なる。
【0083】以上のように、本実施の形態の波長フィル
タにおいては、光ファイバー回折格子に信号光を伴って
制御光を導入することにより、従来実現されていなかっ
た選択波長を可変することのできる波長可変フィルタを
実現したものである。
【0084】さらに、光ファイバーの導波路部、すなわ
ちコア部の断面積は、コア径が通信用の単一モード光フ
ァイバーのように10μmの場合、約78.5μm2
非常に小さいため、制御光の強度をより高めて非線形光
学効果を強めることができるという利点がある。
【0085】また、制御光は、光ファイバー回折格子2
をそのまま透過するため、不必要な反射を起こして戻り
光が発生することはなく、信号光と制御光との波長が全
く異なるので、波長フィルタ内において不要な干渉は生
ぜず、高精度の波長フィルタを実現する。
【0086】また、光ファイバー結合器は、光サーキュ
レータよりも価格が低いので、より安価な装置を提供す
ることができる。
【0087】そして、従来例において必要とされていた
外部分光器やそれに伴うレンズ系はもちろん不要であ
り、装置規模をコンパクト化できる。
【0088】(実施の形態3)次に、本発明の実施の形
態3について、図3を参照しながら詳細に説明する。
【0089】図2において、6は、光ファイバー結合器
であり、光ファイバー結合器6は、端子6a、6b、6
c、6dを有し、この光ファイバー結合器を光サーキュ
レータの代わりに使用すること以外は、実施の形態2と
同様の構成を有する。
【0090】具体的には、光ファイバー結合器6の端子
6aには、光ファイバー結合器5の出力端子5cが連絡
し、端子6bには、光ファイバー回折格子2が連絡し、
端子6cが、出力端子となる。
【0091】この光ファイバー結合器6は、信号光の波
長領域において、端子6aから入射した光のパワーが、
2つの端子6b、6dにおいて5:5に分岐されるもの
を使用する。このようなパワー分岐比は、光ファイバー
結合器5、6における2本の光ファイバーの間の用いる
光の波長に対する結合長の調節により、実現されるもの
であり、本実施の形態では、信号光の波長がλ1、λ2
ある場合に、結合長がこのようなパワー分岐比を実現す
るように調節されている。もちろん、パワー分岐比の値
は、一例にすぎず、これに限られるものではない。
【0092】以上のような構成において、まず、光源3
から制御光が出射されない場合の本波長フィルタの動作
を説明する。
【0093】複数の波長成分λ1、λ2の信号光は、第1
の入力端子5aより光ファイバー結合器5に入力され、
出力端子5cから出力され、光ファイバー結合器6に端
子6aから入力される。ここで、信号光は出力端子5d
からも出力するが、光ファイバー結合器5のパワー分岐
比が出力端子5c、5d間で10:0なので、大部分の
信号光は出力端子5cから出力する。
【0094】ついで、光ファイバー結合器6に入力され
た信号光は、端子6b、6d間で5:5に分岐する。
【0095】この一方の端子6bより出力された信号光
が、光ファイバー回折格子2に入力し、波長λ1の信号
光のみが選択的にブラグ反射され、再び端子6bを介し
て光ファイバー結合器6に入力される。
【0096】そして、光ファイバー結合器6は、この信
号光を出力端子6a、6c間で5:5に分岐し、最終的
に端子6cからの信号光が出力となる。また、波長λ2
の信号光は、光ファイバー回折格子2において何の作用
も受けずそのまま透過し、外部に出射される。
【0097】次に、λ2の信号光を波長フィルタで選択
する場合の動作を説明する。この場合、信号光ととも
に、光源3からの制御光が、入力端子5bより光ファイ
バー結合器5に入射され、出力端子5cを介して光ファ
イバー結合器6に入射される。ここで、制御光として
は、光ファイバー結合器5のパワー分岐比が、出力端子
5cが出力端子5dに比べて大きくなるような波長を使
用しているので、大部分は出力端子5cから出力する。
【0098】ついで、出力端子5cから出力された信号
光及び制御光は、光ファイバー結合器6の端子6aから
端子6bを介して、光ファイバー回折格子2に到達され
る。ここで、制御光は、光ファイバー回折格子2のブラ
グ波長から十分離れた波長をもつので、ファイバー回折
格子2において反射されることはなく、全て透過されて
外部に出射される。
【0099】そして、制御光は、ブラグ条件、非線形光
学効果による屈折率変化の式、光ファイバー結合器5、
6の制御光の波長に関するパワー分岐比より計算して、
波長λ2がブラグ波長となるように調節された高強度の
光であり、光ファイバー回折格子2のコア部を通過する
際に非線形効果を誘発し、光ファイバー回折格子2のコ
ア部の屈折率が制御光の強度に応じて変化する。
【0100】その結果、光ファイバー回折格子2のコア
部の屈折率変調の実効的周期が変化して、波長λ2の信
号光のみが選択的に反射されて、再び入出力端子6bを
介して、光ファイバー結合器6に入力される。
【0101】そして、ファイバー結合器6は、この信号
光を端子6a、6c間で5:5に分岐し、最終的に端子
6cから出力される信号光が出力となる。一方、波長λ
1の信号光は、光ファイバー回折格子2において何の作
用も受けずそのまま透過し、外部に出射される。
【0102】よって、本実施形態の波長フィルタも、選
択波長が可変の波長可変フィルタとして機能することと
なる。
【0103】以上のように、本実施の形態の波長フィル
タにおいては、光ファイバー回折格子に信号光を伴って
制御光を導入することにより、従来実現されていなかっ
た選択波長を可変することのできる波長可変フィルタを
実現したものである。
【0104】さらに、光ファイバーの導波路部、すなわ
ちコア部の断面積は、コア径が通信用の単一モード光フ
ァイバーのように10μmの場合、約78.5μm2
非常に小さいため、制御光の強度をより高めて非線形光
学効果を強めることができるという利点もある。
【0105】また、制御光は、光ファイバー回折格子2
をそのまま透過するため、不必要な反射を起こして戻り
光が発生することはなく、信号光と制御光との波長が全
く異なるので、波長フィルタ内において不要な干渉は生
ぜず、高精度の波長フィルタを実現する。
【0106】また、光ファイバー結合器は、光サーキュ
レータよりも価格が低いので、より安価な装置を提供す
ることができる。
【0107】そして、従来例において必要とされていた
外部分光器やそれに伴うレンズ系はもちろん不要であ
り、装置規模をコンパクト化できる。
【0108】なお、以上の全実施形態において、光ファ
イバー回折格子が形成されているコア部に、エルビウム
等の物質が添加された光ファイバーを用いると、非線形
光学効果を発揮させるためのパワー敷値がさらに下がる
ので、光源の消費電力を低減することができる。
【0109】また、以上の全実施形態において、光ファ
イバー回折格子からの反射光を出力光としたが、透過光
を出力光として構成してもよい。
【0110】また、以上の実施の形態2または3におい
て、光ファイバー回折格子2で反射され、光ファイバー
結合器を介して再び信号光の光源側に戻る戻り光が問題
となる場合には、光通信システムに通常備えられる光ア
イソレータにより遮断してもよい。
【0111】
【発明の効果】以上のように、本発明に基づいた波長フ
ィルタは、基本的に光ファイバーから一旦信号光を取り
出し、外部分光器で波長選択して再び光ファイバー内に
戻す構成を排し、制御光を光ファイバー回折格子に導入
することによる非線形光学効果を利用して、選択波長を
自由度高く可変できる可変波長フィルタを実現したもの
であり、コンパクトであって、用いる光のパワー損失の
少ない構成を実現したものである。
【0112】さらに、非線形光学効果自体は、制御光源
を駆動する電流や電圧という比較的制御が容易なパラメ
ータにより制御が可能であるため、選択波長はきわめて
精度よく選択可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の波長フィルタを示す説
明図
【図2】本発明の実施の形態2の波長フィルタを示す説
明図
【図3】本発明の実施の形態3の波長フィルタを示す説
明図
【図4】従来の外部分光器を用いた波長フィルタの説明
【図5】従来の光ファイバー回折格子を用いた波長フィ
ルタの説明図
【符号の説明】
1 光サーキュレータ 1a 光サーキュレータの入力端子 1b 光サーキュレータの入出力端子 1c 光サーキュレータの出力端子 2 光ファイバー回折格子 3 光源 4 ビーム形状整形光学系 5 光ファイバー結合器 5a 光ファイバー結合器の入力端子 5b 光ファイバー結合器の入力端子 5c 光ファイバー結合器の出力端子 5d 光ファイバー結合器の出力端子 6 光ファイバー結合器 6a 光ファイバー結合器の端子 6b 光ファイバー結合器の端子 6c 光ファイバー結合器の端子 6d 光ファイバー結合器の端子 30 光ファイバー 31 集光レンズ 32 集光レンズ 33 分光器 34 光ファイバー 40 光サーキュレータ 50 光ファイバー回折格子

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期的に屈折率変調されたコア部を有し
    非線形光学効果を呈し得る光ファイバーと、前記光ファ
    イバーのコア部に到達する制御光を出射するための光源
    とを有し、前記光ファイバーのコア部に制御光を到達さ
    せることによる非線形光学効果を利用して、前記光ファ
    イバー内を伝搬し前記光ファイバーのコア部で反射また
    は透過される光の波長を制御する波長フィルタ。
  2. 【請求項2】 制御光は、光ファイバーの屈折率変調さ
    れたコア部に外方から照射される請求項1記載の波長フ
    ィルタ。
  3. 【請求項3】 さらに、制御光のビーム形状を整形する
    ための光学系を有する請求項2記載の波長フィルタ。
  4. 【請求項4】 さらに、屈折率変調されたコア部を有す
    る光ファイバーに連絡した光導波手段を有し、光は、前
    記光導波手段を第1の光路で伝搬し、前記光ファイバー
    内に入射されて前記屈折率変調されたコア部により所定
    波長成分が反射され、前記光導波手段を第2の光路で伝
    搬して出射される請求項3記載の波長フィルタ。
  5. 【請求項5】 制御光は、光ファイバーの屈折率変調さ
    れたコア部に前記光ファイバー内を伝搬させて照射され
    る請求項1記載の波長フィルタ。
  6. 【請求項6】 さらに、第1の光導波手段と、前記第1
    の導波手段に連絡した第2の導波手段とを有し、光ファ
    イバーの屈折率変調されたコア部により波長が制御され
    る光及び制御光は、前記第1の導波手段で光路を同一と
    し、前記第2の導波手段の第1の光路を介して、光ファ
    イバーの屈折率変調されたコア部に到達し、前記制御さ
    れる光の所定波長成分は反射され、前記第2の光導波手
    段を第2の光路で伝搬して出射される請求項5記載の波
    長フィルタ。
  7. 【請求項7】 光ファイバーの屈折率変調されたコア部
    に到達した制御光は、前記コア部で透過され、外部へと
    出射される請求項6記載の波長フィルタ。
  8. 【請求項8】 第1の光導波手段が、波長が制御される
    光の波長領域で所定のパワー分岐比を有する光ファイバ
    ー結合器であり、第2の光導波手段が、光サーキュレー
    タである請求項6または7記載の波長フィルタ。
  9. 【請求項9】 第1及び第2の光導波手段が、各々波長
    が制御される光の波長領域で所定のパワー分岐比を有す
    る光ファイバー結合器である請求項6または7記載の波
    長フィルタ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1037415A1 (en) * 1999-03-16 2000-09-20 PIRELLI CAVI E SISTEMI S.p.A. Tunable optical filter

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1037415A1 (en) * 1999-03-16 2000-09-20 PIRELLI CAVI E SISTEMI S.p.A. Tunable optical filter

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