JPH106235A - エアインパクトレンチの締付けトルク制御装置 - Google Patents

エアインパクトレンチの締付けトルク制御装置

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JPH106235A
JPH106235A JP15853296A JP15853296A JPH106235A JP H106235 A JPH106235 A JP H106235A JP 15853296 A JP15853296 A JP 15853296A JP 15853296 A JP15853296 A JP 15853296A JP H106235 A JPH106235 A JP H106235A
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JP
Japan
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tightening
air
air pressure
impact wrench
screw
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JP15853296A
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English (en)
Inventor
Kazushige Taguchi
一重 田口
Yoshinori Osakata
佳則 長方
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WESSEL KOGYO KK
Original Assignee
WESSEL KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ねじの締付けトルクのバラツキを小さくした
エアインパクトレンチの締付けトルク制御装置を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 ねじ締開始からねじが着座するのに必要
な時間以上の時間まで、ねじの締付けに必要な空気圧よ
りも小さい仮締空気圧をエアインパクトレンチ2に供給
すると共に、ねじの着座からねじの締付終了までに、ね
じの締付けに必要な締付空気圧をエアインパクトレンチ
2に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はねじやボルトを締付
ける際に、高精度で締付けトルクを制御するためのエア
インパクトレンチ用締付けトルク制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ねじを締付けた時の締付けトルクを制御
するための実用的な方法は、ねじが被締付け体の座面に
着座した時刻を検知して、着座時刻を起点にして計算し
たねじ締め時間で供給空気を遮断する方法が一般的であ
った。この締付けトルクを制御する方法の一例として
は、特公平7−106549号公報に開示されたインパ
クトレンチの締付け制御装置がある。この装置は図5、
及び図6に示すように、インパクトレンチに供給される
給気圧力の変化率を把握する圧力変化率把握手段からの
信号の変化率が基準に達したときに、打撃信号を出力す
る打撃信号出力手段を有し、打撃信号のカウント値が設
定値に達したときにインパクトレンチへの給気路を閉じ
る給気停止手段を有するものである。
【0003】この装置では無負荷回転中は給気は特定の
圧力に維持され、給気圧の経時変化が生じないことか
ら、打撃信号は出力されない。これに対し、着座後の打
撃状態においては、給気圧には打撃発生毎にある程度以
上の変化が生じ、この変化に基いて打撃信号が出力され
る。そして出力される打撃信号の数をカウントし、これ
らが設定値に達したときに給気を停止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成では、圧力変
化率把握手段によって無負荷回転中の圧力変化と打撃時
の圧力変化との差が明瞭であって、着座時刻を確実に検
知できることが前提条件であるが、インパクトレンチの
回転部は一般に非常に不規則な運動をするものなので、
空気圧変化の検知や振動の変化の検知のような方法で、
ねじの着座を確実に検知することは困難であった。検知
した着座時刻の誤差は締付けトルクのバラツキ発生の主
要な原因となり、問題となっていた。
【0005】ねじ締付けトルクを制御するための他の方
法としては、インパクトレンチのエアモータの回転開始
時刻を起点にした、ねじ締時間で供給空気を遮断する方
法があった。エアモータの回転開始時刻は、エアモータ
の停止状態との差を空気圧変化で確実に明瞭に検知でき
るので、着座時刻のような不安定さはないのであるが、
ねじを締める時にはねじをねじ穴に手で挿入して2〜3
回手でねじを回して仮止めした後、インパクトレンチで
締付けるのが普通であるので、後者の方法ではねじを仮
止めした状態から着座に至るまでの時間の誤差や、ねじ
面の摩擦の変動の影響がインパクトレンチの回転部の慣
性エネルギーの変動として蓄積されて、ねじ締付けトル
クに寄与することに依存して締付けトルクのバラツキが
発生し、問題となっていた。
【0006】そこで、本発明は着座時刻よりも確実性の
ある回転開始時刻を採用し、かつ締付けトルクのバラツ
キの原因となっていたねじを仮止めした状態から着座に
至るまでの時間の誤差や、ねじ面の摩擦の変動の影響に
よる締付けトルクのバラツキが発生しないように、締付
け時間の前のエアインパクトレンチの回転部の慣性を最
小の状態に保持することにより、ねじの締付けトルクの
バラツキを小さくしたエアインパクトレンチの締付けト
ルク制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を解決す
る本発明の第1の技術的手段は、ねじ締開始からねじが
着座するのに必要な時間以上の時間まで、ねじの締付け
に必要な空気圧よりも小さい仮締空気圧をエアインパク
トレンチ2に供給すると共に、ねじの着座からねじの締
付終了までに、ねじの締付けに必要な締付空気圧をエア
インパクトレンチ2に供給する点にある。
【0008】本発明の第2の技術的手段は、エアインパ
クトレンチ2と給気源4との間に、エアインパクトレン
チ2への供給空気圧を可変する空気圧調整手段5が設け
られたエアインパクトレンチの締め付けトルク制御装置
であって、ねじ締開始からねじが着座するのに必要な時
間以上の時間まで、ねじの締付けに必要な空気圧よりも
小さい仮締空気圧をエアインパクトレンチ2に供給する
ように空気圧調整手段5を制御する仮締制御手段40
と、ねじの着座からねじの締付終了までに、ねじの締付
けに必要な締付空気圧をエアインパクトレンチ2に供給
するように空気圧調整手段5を制御する締付制御手段4
1とが設けられている点にある。
【0009】本発明の第3の技術的手段は、エアインパ
クトレンチ2と給気源4との間に電空レギュレータ5が
設けられ、該電空レギュレータ5によってエアインパク
トレンチ2への供給空気圧を可変するようにしたエアイ
ンパクトレンチの締め付けトルク制御装置であって、ね
じ締開始からねじが着座するのに必要な時間よりやや長
い時間でカウントアップする仮締用タイマー部28と、
エアインパクトレンチ2のエアモータ1が回転可能でか
つねじの締付けに必要な空気圧よりも小さい仮締空気圧
を設定する仮締空気圧設定部37と、ねじ締開始から仮
締用タイマー部28がカウントアップするまで、仮締空
気圧をエアインパクトレンチ2に供給するように電空レ
ギュレータ5を制御する仮締制御手段40と、ねじの締
付けに必要な締付空気圧を設定する締付空気圧設定部3
8と、仮締用タイマー部28がカウントアップしてから
ねじの締付終了まで締付空気圧をエアインパクトレンチ
2に供給するように電空レギュレータ5を制御する締付
制御手段41と、が設けられている点にある。
【0010】本発明の第4の技術的手段は、前記仮締空
気圧を前記締付空気圧の80%以下の一定値に制御する
点にある。従って、仮締用タイマー部28がカウント中
の時には仮締制御手段40によって、エアインパクトレ
ンチ2のエアモータ1が回転可能な最低の回転数になっ
ている。従って、ねじを締付けるトルクは目標の最終締
付けトルクに比較して格段に低いので、仮締用タイマー
部28がカウント中の時の締付けトルクの変動が目標の
最終締付けトルクのバラツキの原因となることはない。
【0011】また、確実性の乏しい着座時刻を採用して
いないので、着座時刻の検知の変動による締付けトルク
のバラツキが発生しないのは当然である。なお、エアイ
ンパクトレンチ2のエアモータ1の回転可能な最低の回
転数はエアインパクトレンチ2の種類によって異なるの
であるが、仮締空気圧は締付け空気圧の80%以下が好
ましく、80%以下でない場合はエアモータ1の慣性の
変動の影響で締付けトルクのバラツキが大である。仮締
空気圧は締付空気圧の60%以下になる場合の方がより
好ましく、この時には仮締による締付けトルクが非常に
小さいので、仮締用タイマー部28がカウント中の時の
締付けトルクの変動の寄与分は無視できる程度になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基いて説明する。図1は、本発明の構成システムを示
す図である。図1において、エアモータ1を有するエア
インパクトレンチ2の給気孔3には、コンプレッサー等
の給気源4からのエアが電空レギュレータ5を経由して
エアホース6で接続されている。エアホース6のエアイ
ンパクトレンチ2に接続する側の一端には、ピエゾエレ
クトリック感圧センサ7が取付けられている。ピエゾエ
レクトリック感圧センサ7はねじ締開始を検出する検出
手段の一例である。ピエゾエレクトリック感圧センサ7
は、エアインパクトレンチ2のエアモータ1に空気が供
給されてこれが回転することによって生じるエアインパ
クトレンチ2の振動を検出し、ピエゾエレクトリック感
圧センサ7からの検出信号S1はケーブル8を介して制
御装置11に入力される。制御装置11の制御信号(後
述する仮締信号S7,締付信号S8)は電空レギュレー
タ5に入力される。
【0013】電空レギュレータ5の構造の一例を図4に
示す。図4において、制御装置11から電空レギュレー
タ5に入力される制御信号が増大すると、圧電素子で構
成したフラッパ13がノズル14を閉じる方向にたわ
み、その結果ノズル背圧室15の圧力が上昇してダイヤ
フラム16の上部に作用し、排気弁17を押し下げる。
排気弁17と連動しているインナバルブ18が下方に動
き、給気口19が開く。そして供給圧力の一部は給気口
19を通って出力圧となる。この出力圧は圧力センサ2
0を介して電気信号に変換され、コントローラ21にフ
ィードバックされる。ここで入力した制御信号に見合っ
た出力圧になるまで訂正動作が続き、常に入力した制御
信号に比例した出力空気が得られるようになっている。
【0014】図1において、制御装置11に電源が接続
されると、制御装置11から仮締空気圧に対する電圧の
制御信号(後述する仮締信号S7)が送られて、電空レ
ギュレータ5の出力は仮締空気圧に調整される。エアイ
ンパクトレンチ2のスロットル2aを握るとスロットル
開となり、エアインパクトレンチ2内のエアモータ1に
仮締空気圧の圧力に調整された空気が供給される。エア
インパクトレンチ2に空気が供給されるとエアインパク
トレンチ2が振動するので、接続されたエアホース6も
振動し、エアホース6に固着されたピエゾエレクトリッ
ク感圧センサ7が振動することによってその振動の大き
さに対応する電圧の検出信号S1が発生する。
【0015】なお、ピエゾエレクトリック感圧センサ7
はバイモルフ型のものが出力電圧が大きく、安価である
ので好ましい。ピエゾエレクトリック感圧センサ7をエ
アホース6に取付けるのには、金属バンドでしっかりと
固定して振動を伝えやすくするのが好ましいが、接着剤
や収縮バンドなど、どのような方法で固定してもよい。
ピエゾエレクトリック感圧センサ7はエアインパクトレ
ンチ2の振動を検知するためのものなので、ピエゾエレ
クトリック感圧センサ7をエアインパクトレンチ2の本
体や給気金具に固着してもよい。しかし、エアホース6
に取付けておくと、エアインパクトレンチ2を次々と取
替えて、一台の制御装置11で何台ものエアインパクト
レンチ2のトルク管理ができるので便利である。エアホ
ース6の接続端はワンタッチコネクタを用いると接続作
業が一瞬のうちに終わるので好ましい。
【0016】図2は制御装置内の電気回路を説明するた
めのブロック図である。図2において、制御装置11
は、増幅部26とスタート検知部27と仮締用タイマー
部28とワンショット回路部29と信号蓄積部31と停
止レベル設定部32と終了判定部33と休止タイマー部
35とリセット部36と仮締空気圧設定部37と締付空
気圧設定部38と入力信号スイッチSW1と出力信号ス
イッチSW2と切替スイッチSW3と切替スイッチSW
4とを備える。
【0017】スタート検知部27は、ピエゾエレクトリ
ック感圧センサ7の検出信号S1を増幅部26を介して
入力し、増幅された検出信号S1の正電圧側をピークホ
ールドしてエッジ検出することによって、エアインパク
トレンチ2のスロットル2aが開になった時にワンショ
ットのパルス信号S2を生じるようになっている。仮締
用タイマー部28は、スタート検知部27のパルス信号
S2を入力して、カウント動作を開始し、ねじ締開始
(パルス信号S2の入力)からねじが着座するのに必要
な時間よりやや長い時間でカウントアップするように構
成されている。
【0018】ワンショット回路部29は、仮締用タイマ
ー部28がカウントアップしたとき図3(ホ)に示すワ
ンショット信号S3を出力する。このワンショット信号
S3の時間の幅はねじ締付け時間の幅よりも十分に長く
設定されており、ワンショット動作の途中でリセット部
36が作動するとワンショット動作を停止する。信号蓄
積部31は、コンデンサを有し、増幅された検出信号S
1の+側の電荷を図3(へ)に示す如くコンデンサに累
積し、コンデンサの充電電圧を蓄積信号S4として出力
する。
【0019】停止レベル設定部32は、信号蓄積部31
で充電される電圧の停止レベルを設定するものである。
終了判定部33は、信号蓄積部31のコンデンサの端子
電圧(蓄積信号S4)と停止レベル設定部32で設定し
た電圧とを比較し(図3(ヘ)を参照)、信号蓄積部3
1のコンデンサの端子電圧(蓄積信号S4)が停止レベ
ル設定部32で設定した電圧と同一になったとき終了信
号S5を出力する。
【0020】休止タイマー部35は、終了判定部33か
らの終了信号S5を入力して、カウントを開始し、時間
がタイマーの設定値に到達するとリッセト信号S6を出
力する。リッセト部36は、休止タイマー部35からリ
ッセト信号S6を入力したとき、スタート検知部27、
仮締用タイマー部28、ワンショット回路部29、信号
累積部31、及び休止タイマー部35をリセットして制
御装置11を初期状態に戻す。
【0021】仮締空気圧設定部37は、エアインパクト
レンチ2のエアモータ1が回転可能でかつねじの締付け
に必要な空気圧よりも小さい仮締空気圧を設定するため
のもので、設定した仮締空気圧の対応する電圧を有する
仮締信号S7を出力する。締付空気圧設定部38は、ね
じの締付けに必要な締付空気圧を設定するためのもの
で、設定した締付空気圧に対応する電圧の締付信号S8
を出力する。
【0022】入力信号スイッチSW1は、リッセト部3
6のリセット動作により非導通状態になり、ワンショッ
ト回路部29からワンショット信号S3を入力したとき
導通状態になる。出力信号スイッチSW2は、リッセト
部36のリセット動作により導通状態になり、終了判定
部33から終了信号S5を入力したとき非導通状態にな
る。切替スイッチSW3は、リッセト部36のリセット
動作により非導通状態になり、ワンショット回路部29
からワンショット信号S3を入力したとき導通状態にな
る。切替スイッチSW4は、リッセト部36のリセット
動作により導通状態になり、ワンショット回路部29か
らワンショット信号S3を入力したとき非導通状態にな
る。
【0023】次に、エアインパクトレンチ2の制御動作
を図5及び図6に示すフローチャートを参照しながら説
明する。制御装置11の電源をオンすると、ステップ1
で初期化が行われ、ステップ2でピエゾエレクトリック
感圧センサ7の検出信号S1の立ち上がりをエッジを検
出したか否かの判別を繰り返す。このとき、入力信号ス
イッチSW1が非導通状態になり、出力信号スイッチS
W2が導通状態になり、切替スイッチSW3が非導通状
態になり、切替スイッチSW4が導通状態になっている
ので、制御装置11から電空レギュレータ5に仮締信号
S7が出力され、給気源4から電空レギュレータ5を介
してエアインパクトレンチ2側に仮締空気圧の空気が供
給される状態になっている。
【0024】次に、エアインパクトレンチ2のスロット
ル2aを押すと、エアインパクトレンチ2のエアモータ
1に仮締空気圧の空気が供給される。これにより、図3
(ニ)に示すピエゾエレクトリック感圧センサ7の検出
信号S1が、制御装置11に入力される。制御装置11
に入力されたピエゾエレクトリック感圧センサ7の検出
信号S1は増幅部26において扱いやすい振幅の電圧に
増幅される。増幅された検出信号S1はスタート検知部
27に入力される。
【0025】ステップ3で、スタート検知部27によ
り、増幅された検出信号S1を入力することによってエ
アインパクトレンチ2のスロットル2aが開になった時
点に対応してパルス信号S2を生じ、このパルス信号S
2は仮締用タイマー部28に入力される。ステップ4
で、仮締用タイマー部28が、スタート検知部27から
のパルス信号S2で仮締用タイマー部28のカウント動
作を開始し、ステップ5で、カウントアップしたか否か
の判別を繰り返す。
【0026】この仮締用タイマー部28のカウント動作
中は、切替スイッチSW4及び出力信号スイッチSW2
が導通状態で、入力信号スイッチSW1及び切替スイッ
チSW3が非導通状態であるから、引続いて、制御装置
11から仮締空気圧に対応する仮締信号S7が出力され
ており、エアインパクトレンチ2には電空レギュレータ
5を介して仮締空気圧に設定された空気が供給される。
エアインパクトレンチ2に仮締空気圧が供給されること
により、ねじ穴に手で挿入されたねじがゆっくりと締ま
って行き、ねじが被締付体の座面に着座する。ねじの着
座後も仮締空気圧がエアインパクトレンチ2に供給され
るが、仮締空気圧は締付け空気圧よりも十分に低く設定
されているので、ねじはあまり強いトルクで締付けられ
ることがない。
【0027】仮締用タイマー部28がカウントアップす
ると、図5のステップ5から図6のステップ6に進み、
ステップ6で、ワンショット回路部29からワンショッ
ト信号S3が出力され、ステップ7で、ワンショット信
号S3の入力によって、入力信号スイッチSW1及び切
替スイッチSW3は導通状態になり、切替スイッチSW
4は非導通状態になる。
【0028】ワンショット回路部29からワンショット
信号S3が出力されている間、入力信号スイッチSW1
と切替スイッチSW3は導通状態にあり、切替スイッチ
SW4は非導通状態であるため、この間、増幅部26で
増幅された検出信号S1は信号累積部31に入力され
る。また、ワンショット回路部29からワンショット信
号S3が出力されている間、切替スイッチSW4が非導
通状態であることにより仮締空気圧設定部37からの仮
締信号S7が切断され、切替スイッチSW3が導通状態
であることにより締付空気圧設定部38からの締付信号
S8が電空レギュレータ5に印加されるので、電空レギ
ュレータ5の出力空気圧は締付け空気圧となり、ねじが
締付けられる。
【0029】ステップ8で、検出信号S1の信号累積部
31への入力によって、信号累積部31が増幅された検
出信号S1の+側の電荷をコンデンサに累積し、信号累
積部31のコンデンサの端子電圧が上昇し始める。ステ
ップ9で、締付信号S8により、信号累積部31のコン
デンサの端子電圧が停止レベル設定部32で設定された
電圧を越えたか否かの判別を繰り返す。
【0030】信号累積部31のコンデンサの端子電圧が
停止レベル設定部32で設定された電圧に到達すると、
ステップ10で、終了判定部33から終了信号S5が出
力され、この終了判定部33の終了信号S5は出力信号
スイッチSW1と休止タイマー部35とに入力され、今
まで導通していた出力信号スイッチSW1が非導通とな
る。すると、電空レギュレータ5への電圧が遮断されて
電空レギュレータ5による給気が遮断され、エアインパ
クトレンチ2は停止する。終了信号S3で空気が遮断さ
れて、ねじ締は完了する。なお、エアインパクトレンチ
2を操作している作業者は、エアインパクトレンチ2が
停止したのを確認してから、エアインパクトレンチ2の
スロットル2aから指を離せばよい。
【0031】また、ステップ10で、終了判定部33か
らの終了信号S5で休止タイマー部35がカウントを開
始する。休止タイマー部35のカウント開始から時間が
タイマーの設定値に到達すると、ステップ11で、休止
タイマー部35からリセット信号S6が出力され、ステ
ップ1に戻る。ステップ1で、リセット部36がリセッ
ト動作をし、スタート検知部27、仮締用タイマー部2
8、ワンショット回路部29、信号累積部31、及び休
止タイマー部35がリセットされて制御装置11は初期
状態に戻り、電空レギュレータ5から仮締空気圧に設定
された空気が供給される。また、リッセト部36のリセ
ット動作により、入力信号スイッチSW1が非導通状態
になり、出力信号スイッチSW2が導通状態になり、切
替スイッチSW3が非導通状態になり、切替スイッチS
W4が導通状態になる。
【0032】図3は上記制御動作を示すタイミングチャ
ートであり、本実施例はこのタイミングチャートに従っ
て動作している。而して、仮締空気圧設定部37、切替
スイッチSW4、出力信号スイッチSW2等で仮締制御
手段40が構成され、仮締用タイマー部28がカウント
中の時には、この仮締制御手段40によって、ねじ締開
始からねじが着座するのに必要な時間以上の時間まで、
ねじの締付けに必要な空気圧よりも小さい仮締空気圧を
エアインパクトレンチ2に供給するように電空レギュレ
ータ5を制御し、その結果エアーモータ1が回転可能な
最低の回転数になる。この時、ねじを締付けるトルクは
目標の最終締付けトルクに比較して格段に低いので、仮
締用タイマー部35がカウント中の時の締付けトルクの
変動が目標の最終締付けトルクのバラツキの原因となる
ことはない。
【0033】また、締付空気圧設定部38、切替スイッ
チSW3、出力信号スイッチSW2等によって締付制御
手段41が構成され、ワンショット回路部29からワン
ショット出力が出力されている間、この締付制御手段4
1によって、ねじの着座からねじの締付終了までに、ね
じの締付けに必要な締付空気圧をエアインパクトレンチ
2に供給するように電空レギュレータ5を制御し、目標
の最終締付けトルクに対応した空気圧が電空レギュレー
タ5から供給されてねじが締付けられる。
【0034】なお、前記実施の形態では、ねじの締付け
時間を、ピエゾエレクトリック感圧センサ7(振動セン
サ)の検出信号S1を累積して、累積レベルを判定する
ことにより制御されているが、ねじの締付け時間は他の
方法で制御してもよく、例えば簡単にタイマーでねじ締
付け時間を設定するようにしてもよい。また、エアイン
パクトレンチ2への供給空気圧を可変する空気圧調整手
段を電空レギュレータ5により構成しているが、これに
代え、エアインパクトレンチ2への供給空気圧を可変す
る空気圧調整手段を、圧力トランスデューサその他で構
成するようにしてもよい。
【0035】また、エアインパクトレンチ2のエアモー
タ1の回転可能な最低の回転数はエアインパクトレンチ
2の種類によって異なるのであるが、仮締空気圧は締付
け空気圧の80%以下が好ましく、80%を超える場合
にはエアモータ1の慣性の変動の影響で締付けトルクの
バラツキが大である。仮締空気圧が締付け空気圧の60
%以下の場合がより好ましく、この時には仮締による締
付けトルクが非常に小さいので、仮締用タイマー部29
がカウント中の時の締付けトルクの変動の寄与分は無視
できる程度になった。
【0036】また、本発明のエアインパクトレンチ2が
エアインパクトドライバーを含んでいるのは言うまでも
ない。
【0037】
【発明の効果】以上述べたことから、本発明のエアイン
パクトレンチの締付けトルク制御装置によれば、ねじを
仮締している時の空気圧が締付け空気圧よりも十分に低
い圧力なので、エアインパクトレンチ2のエアモータ1
の慣性エネルギーのバラツキが小さくなり、ねじの締付
けトルクの精度が向上した締付けトルク制御装置が提供
でき、ねじ締付けの品質管理が確実に実行され、ねじの
締付けトルクのバラツキによって発生する被締付け体の
締付け不良が確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアインパクトレンチの締付けトルク
制御装置を示す構成図である。
【図2】制御回路を示すブロック図である。
【図3】制御装置の各部の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図4】電空レギュレータの構成図である。
【図5】制御動作を示すフローチャートである。
【図6】制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エアモータ 2 エアインパクトレンチ 4 空気源 5 電空レギュレータ(空気圧調整手段) 11 制御装置 27 スタート検知部 28 仮締用タイマー部 37 仮締空気圧設定部 38 締付空気圧設定部 40 仮締制御手段 41 締付制御手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ締開始からねじが着座するのに必要
    な時間以上の時間まで、ねじの締付けに必要な空気圧よ
    りも小さい仮締空気圧をエアインパクトレンチ(2)に
    供給すると共に、ねじの着座からねじの締付終了まで
    に、ねじの締付けに必要な締付空気圧をエアインパクト
    レンチ(2)に供給することを特徴とするエアインパク
    トレンチの締付けトルク制御装置。
  2. 【請求項2】 エアインパクトレンチ(2)と給気源
    (4)との間に、エアインパクトレンチ(2)への供給
    空気圧を調整する空気圧調整手段(5)が設けられたエ
    アインパクトレンチの締め付けトルク制御装置であっ
    て、 ねじ締開始からねじが着座するのに必要な時間以上の時
    間まで、ねじの締付けに必要な空気圧よりも小さい仮締
    空気圧をエアインパクトレンチ(2)に供給するように
    空気圧調整手段(5)を制御する仮締制御手段(40)
    と、ねじの着座からねじの締付終了までに、ねじの締付
    けに必要な締付空気圧をエアインパクトレンチ(2)に
    供給するように空気圧調整手段(5)を制御する締付制
    御手段(41)と、が設けられていることを特徴とする
    エアインパクトレンチの締付けトルク制御装置。
  3. 【請求項3】 エアインパクトレンチ(2)と給気源
    (4)との間に電空レギュレータ(5)が設けられ、該
    電空レギュレータ(5)によってエアインパクトレンチ
    (2)への供給空気圧を可変するようにしたエアインパ
    クトレンチの締め付けトルク制御装置であって、 ねじ締開始からねじが着座するのに必要な時間よりやや
    長い時間でカウントアップする仮締用タイマー部(2
    8)と、エアインパクトレンチ(2)のエアモータ
    (1)が回転可能でかつねじの締付けに必要な空気圧よ
    りも小さい仮締空気圧を設定する仮締空気圧設定部(3
    7)と、ねじ締開始から仮締用タイマー部(28)がカ
    ウントアップするまで、仮締空気圧をエアインパクトレ
    ンチ(2)に供給するように電空レギュレータ(5)を
    制御する仮締制御手段(40)と、ねじの締付けに必要
    な締付空気圧を設定する締付空気圧設定部(38)と、
    仮締用タイマー部(28)がカウントアップしてからね
    じの締付終了まで締付空気圧をエアインパクトレンチ
    (2)に供給するように電空レギュレータ(5)を制御
    する締付制御手段(41)と、が設けられていることを
    特徴とするエアインパクトレンチの締付けトルク制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記仮締空気圧を前記締付空気圧の80
    %以下の一定値に制御することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載のエアインパクトレンチの締付けト
    ルク制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0958886A2 (en) * 1998-05-19 1999-11-24 McKechnie UK Limited Fastening apparatus
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CN114076651A (zh) * 2020-08-20 2022-02-22 上海飞机制造有限公司 一种复合材料临时紧固件验证装置及其使用方法

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