JPH1061767A - 被覆されたピストンリングとその製造方法 - Google Patents

被覆されたピストンリングとその製造方法

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JPH1061767A
JPH1061767A JP9127010A JP12701097A JPH1061767A JP H1061767 A JPH1061767 A JP H1061767A JP 9127010 A JP9127010 A JP 9127010A JP 12701097 A JP12701097 A JP 12701097A JP H1061767 A JPH1061767 A JP H1061767A
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coating
piston
ring
rings
piston ring
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JP9127010A
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Freidoon Rastegar
フレイドーン・ラステガー
John S Winter
ジョン・エス・ウィンター
Dana E Richardson
ダナ・イー・リチャードソン
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Cummins Engine Co Inc
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関または圧縮機のコーティングされた
ピストンリングおよびその製造方法を得る。 【解決手段】 内燃機関または圧縮機のコーティングさ
れたピストンリングおよびその製造方法にして、ピスト
ンリングは内燃機関または圧縮機のシリンダ壁と接触す
る外周表面に実質的に最終仕上げスプレイされた耐摩耗
性コーティングを有する。コーティング材料は高速酸素
燃料スプレイ装置によって堆積せしめられ、鋭い底縁が
ラッピング仕上げで形成されてシリンダ壁と接触する。
製造方法としては、多数のピストンリングを中心軸線の
回りに回転せしめ、高速酸素燃料スプレイ装置によって
熔融材料のコーティングを行う。熔融したコーティング
材料はリング素材に機械的に強固に結合され、その結
果、ピストンリングの周縁に実質的に最終仕上げコーテ
ィングが形成される

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は全般的には内燃機関およ
び圧縮機の設計および製造に関している。詳細には本発
明は外周縁に耐摩耗性被覆を有するピストンリングに関
する。本発明の実施例は内燃機関および圧縮機について
行われたが、この分野以外でも適用が可能である。
【0002】
【従来の技術】ピストンおよびピストンリングの組合わ
せは内燃機関または圧縮機の効果的な圧縮または燃焼過
程に不可欠であることは公知である。代表的には内燃機
関または圧縮機は2種類の形式のピストンリング、すな
わち圧縮リングと油掻きリングとを含んでいる。圧縮リ
ングの一つの機能はピストンとシリンダ壁との間にガス
密の封止を形成するにある。不充分な圧縮リングの封止
はピストンとシリンダ壁との間にガスの漏れ、通常「吹
抜け」を生じ、機関の効率と寿命とを低下せしめる。代
表的な油掻きリングは実質的な圧力をシリンダ壁に与え
ることによって封止リングの上方の区域への油の通過を
実質的に防止する。
【0003】近代社会の工業化によって内燃機関および
圧縮機の設計者は出力と速度との増加を追及している。
出力と速度との増加要求によって、多くのピストンリン
グの製造者がピストンリングのシリンダ壁との接触面に
耐摩耗性の被覆をコーティングするようにしている。各
種の金属およびセラミックの耐摩耗性のコーティングが
ピストンリングの接触面に長年にわたって設けられてき
た。詳細には40年以上に亙って金属およびセラミック
で形成されたプラズマ噴射コーティングがピストンリン
グの接触面を被覆するために使用されてきた。さらに、
ピストンリングの外面を例えばクロムなどの耐摩耗性の
コーティングでメッキすることも多年に亙って利用され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラズマ噴射コ
ーティングされたピストンリングの固有の欠点として、
多孔性、低密度、表面仕上げの不良、および亀裂の発生
がある。プラズマ噴射されたピストンリングの仕上げに
関連する付加的な製造工程として、研削、ラッピング、
およびリングの周縁表面からの「かえり」取りを行って
所望の変数、例えば被覆厚さ、表面仕上げの性質などが
得られるようにする。これらのコーティング後の作業は
コーティングされたピストンリングの価格を著しく上昇
させる。
【0005】従来のプラズマ噴射コーティングされたピ
ストンリングに関連する第2の制限は、シリンダ壁と接
触するリングに鋭い底縁を設けることが屡々設計者によ
って要求されるが達成困難または実際的に不可能であっ
た点にある。従来の設計者の多くは噴射コーティングの
欠点、例えば縁部が鋸歯状となること、大きい未熔融粒
子が脱落することによる表面欠陥、表面仕上げにおいて
著しく多孔性となることなどによってリングの設計に制
限を受けてきた。リングの縁部を鋭角にすることに伴う
著しい製造上の困難に加えて、多くの場合、従来技術の
コーティングでは欠陥が多くてピストンリングに鋭い底
縁部を形成することができなかった。多くの場合、大き
い未熔融粒子の脱落による多孔性は製造過程において修
復不能であった。
【0006】ピストンリングのシリンダ壁との接触表面
のクロムメッキはリングの寿命を長くするため多年に亙
って実用されているが、このリングは潤滑が不足で温度
が高いと摩損しやすい。さらに、クロムメッキは環境的
に有害である。
【0007】従来技術のコーティングされたピストンリ
ングの設計と製造とに関連する別の問題点はリングの仕
上げ工程にある。代表的なコーティング作業はピストン
リングの積み重ねを回転させて耐摩耗性材料をリングの
表面に厚く噴射する。厚く噴射された材料はピストンリ
ングを横切って隣接するリングまで流れ、両者を連結す
る。コーティングされたピストンリングを分離するため
には研削又は切断作業が必要である。さらに、従来のピ
ストンリングの多くは周縁溝を有しており、これがコー
ティング作業またはメッキ作業によって埋められるとい
う問題もある。リングの表面が研削されてリングの素材
が露出しても耐摩耗性被覆は溝内に残留する。これらの
リングを処理するためには付加的な製造工程と多くの費
用とが必要である。
【0008】従来技術のコーティングされたピストンリ
ングとその製造方法は内燃機関又は圧縮機の性能を向上
する正しい方向ではあるが、改良の余地が残されてい
る。本発明はこの課題を解決する新規
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、内燃機
関または圧縮機のためのシールにして、その外周縁表面
に該シールを有するピストンリングと、該外周縁表面を
覆う薄い耐摩耗性最終仕上げスプレイ被覆と、を含むシ
ールが提供される。
【0010】本発明によれば、内燃機関または圧縮機の
ピストンとシリンダ壁との間の流体の流れを制限するリ
ング群にして、外周面を有する第1のピストンリング
と、シリンダ壁の一部に接触するための該外周面上の最
終仕上げスプレイ被覆にして該被覆はシリンダ壁との滑
動封止接触を達成する堅く緻密な均質な耐摩耗性被覆で
あり、上方および下方部分を有する第2のピストンリン
グが設けられ、該第2のピストンリングには薄い最終仕
上げスプレイ被覆が外面に設けられ、シリンダ壁と接触
する外面の下方部分には鋭いリング縁部が設けられてい
る、リング群が提供される。
【0011】本発明の別の態様によれば、薄く緻密な耐
摩耗性被覆を有するピストンリングの製造方法が提供さ
れる。該方法は、複数のピストンリングを中心軸線の回
りに回転せしめ、熔融材料を該複数のピストンリングの
外面にスプレイしてピストンリング上に最終的仕上げ被
覆を設け、スプレイ工程の間に隣接するピストンリング
間に熔融材料のブリッジが生ずることを防止する、各工
程を含む。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば耐摩耗性被覆を有する新
規なピストンリングが得られる。
【0013】
【実施例】本発明の上述以外の効果は以下の説明から明
らかとなされる。
【0014】本発明の理解を容易とするために図面を参
照して説明するが、図示する実施例および関連する用語
は本発明の範囲を制限するものではなく、当業者にとっ
て実施可能な各種の変形例および改変は本発明の範囲内
である。
【0015】図1には多数のシールにコーティングを行
う製造装置10の概略図が示されている。望ましい実施
例においてシールは内燃機関または圧縮機のピストンリ
ングである。しかし、他の形式の実質的に剛体のシール
であってもよい。他の物品、例えば弁ステム、燃料噴射
器部品、ニードル、プランジャなどであってもよい。望
ましい実施例において、多数のピストンリング11がマ
ンドレル(芯軸)12の回りに配置され、互いのリング
間隙部26が重なり合わないようになされる。別の実施
例において、互いのリング間隙部が重なり合うようにし
て複数のピストンリングが配置される。
【0016】ピストンリング11は望ましい実施例にお
いて上下関係で積重ねられ、バッチとして処理される
が、バッチの大きさは例えば100個となされる。バッ
チの大きさは本発明には無関係であり、1個でもよい。
【0017】複数のピストンリング11が底板14と頂
板13との間に配置され、締付けカラー15によって保
持される。積み重ねられたピストンリング11は中心長
手方向軸線Wの回りにマンドレル12によって回転可能
であって、マンドレル12は軸受構造によって支持され
駆動機構に連結されるが、これらは当業者に公知事項で
ある。マンドレルの回転速度は約150〜400回転/
分とするが、約400回転/分とすることが望ましい。
もちろん上述以外の速度でもよい。
【0018】ピストンリング11は実質的に剛性の部材
で、通常の開位置すなわちピストンリング素材の両端2
5a、25bの間に正常のリング間隙26が形成された
状態でマンドレル12内に位置している。ピストンリン
グ素材は金属、金属合金、または超金属合金からなって
いるが、これらは当業者に公知である。本発明の別の実
施例においてピストンリング11は閉位置すなわち実質
的にリング間隙がない状態で処理される。本発明はリン
グ間隙がないピストンリングにも適用することができ
る。
【0019】高温被覆スプレイ装置16がピストンリン
グ11の積み重ねに対向して配置され、耐摩耗性被覆1
10をピストンリングに投射する。望ましい実施例にお
いてスプレイ装置16は高速酸素燃料投射装置である。
この形式のスプレイ装置としては、米国特許第4999
225号明細書に記載されたものがあり、パーキンエル
マー社(Perkin Elmer Corporation, Norfork, Connect
icut) で入手可能である。この形式の別の高速酸素燃料
投射装置も市販されており、当業者には公知である。こ
の装置に関連する高温スプレイ方法によれば、セラミッ
ク、金属材または金属粉の熔融コーティングが行われ
る。粉または材料は高速酸素燃料投射装置の中央に導か
れ、熔融したコーティング材料は高速流体流に伴われて
ピストンリングに到達し、堆積する。高速酸素燃料投射
装置によって熔融したコーティング材料は超音波速度で
ピストンリングの外周面27に配送される。熔融コーテ
ィング材料が超音波速度でピストンリング表面に配送さ
れることによって、機械的な結合がリング素材とコーテ
ィング材料との間に生ずる。熔融材料の速度はマッハ2
〜マッハ3とすることが望ましい。
【0020】送風装置18がピストンリング11の外周
表面27に平行に間隔をおかれて配置されている。送風
装置18は冷却媒体をピストンリング11の外周表面2
7に配送するように制御可能である。望ましい実施例に
おいて冷却流体源20が通路19を介して送風装置18
に連結される。冷却流体はコーティングが行われた後に
ピストンリング11を冷却する。望ましい実施例におい
て冷却流体源20は圧縮機であり、冷却媒体は空気とす
る。ピストンリングを冷却する別の方法として高い熱伝
導性の冷却剤または流体で冷却された冷却剤もある。
【0021】高速酸素燃料スプレイ装置16はロボット
腕17に連結されている。スプレイ装置16は3方向、
すなわちX、Y、Z方向に自由に運動可能である。詳細
にはスプレイ装置16のスプレイへッド16aはピスト
ンリング11の外周表面27に対して任意の位置、方向
に位置決め可能であり、傾斜角度0度〜90度に選定可
能である。当業者に容易に理解されるように、傾斜角度
とピストンリング11の外周表面27からの距離はスプ
レイ模様とコーティング110の厚さを変化せしめる。
一つの実施例において2度にテーパしたリングは15度
に傾斜した角度でスプレイされる。さらに、ピストンリ
ング11の外周表面27に対するスプレイヘッドの方向
は熔融した材料が隣接するリングにブリッジすることを
防止する点にも関連する。本発明の一つの実施例におい
てスプレイへッド16aはピストンリング11の外周表
面27から約22.8cm(9インチ)離れて位置せし
められる。勿論、所望のスプレイ変数を得るためにこの
距離は任意に変更することができる。
【0022】図2にはシリンダ壁22を有するシリンダ
105内に配置されたピストン21の部分断面図が示さ
れる。シリンダ壁22はシリンダブロック内に一体に鋳
造してもよく、シリンダ壁スリーブを機関ブロック内に
配置するようにしてもよい。ピストン21の外面はシリ
ンダ壁から間隔をおかれており、その間に間隙が存在す
る。頂部圧縮リング11と中間圧縮リング23とを含む
リング群が、ピストン21とシリンダ壁22との間に配
置される。ピストンリング11、23の機能はピストン
21とシリンダ壁22との間の流体の流れを制限する。
圧縮リングと油掻きリングとの他の形式および数量の組
合わせであってもよい。
【0023】図3を参照すると図2のリング群の部分拡
大図が示される。望ましい実施例において、ピストンリ
ング23はその全面を覆う薄い均等な最終仕上げスプレ
イの耐摩耗性コーティングを有する。望ましい実施例に
おいてピストンリング11は薄い均等な実質的な最終仕
上げスプレイの耐摩耗性コーティングを有し、これは微
細な表面仕上げを達成するためバレルでラッピングされ
ている。ピストンリング11はバレルでラッピングされ
て表面仕上げを改善しているが、この機能は燃焼ガスを
封止するにある。このスプレイの耐摩耗性コーティング
110は未熔融粒子の量が著しく少なく、表面仕上げが
良好で著しく低い多孔性を有する。望ましい実施例にお
いて、コーティングは高速酸素燃料噴射装置16によっ
てスプレイ被覆される。一実施例においてスプレイされ
た最終仕上げコーティング110は表面精度が約40〜
120マイクロインチ(0.001〜0.003mm)
の範囲にある。別の実施例においてコーティング110
の表面仕上げ精度は120マイクロインチ(0.003
mm)以下である。一実施例においてスプレイされた最
終仕上げコーティング110の多孔性はコーティングの
断面積の5%以下である。本発明は取付けた状態のピス
トンリングにも適用可能であり、コーティングはピスト
ンリング素材に形成された溝内部にも実施される。
【0024】耐摩耗性コーティング110の厚さは、リ
ング間隙を有するピストンリングについて約0.002
〜0.006インチ(0.05〜0.15mm)の範囲
とする。リング間隙のないリングは厚さを約0.015
インチ(0.38mm)とすることが望ましい。さら
に、スプレイされた状態でのコーティングの厚さは均斉
で約±0.001インチ(±0.025mm)以下であ
る。ピストンリングの外周面27はシリンダ壁27と滑
動封止接触して、実質的に流体密の封止を達成する。
【0025】図4を参照すると本発明によりコーティン
グされたピストンリング11の部分斜視図が示される。
ピストンリング11は薄い均斉な実質的に最終仕上げさ
れた耐摩耗性高速酸素燃料スプレイによるコーティング
110を有する。ピストンリングの外周面27に高速で
衝突する粒子115が著しく緻密で均斉なコーティング
110を形成する。ピストンリングに適用可能なコーテ
ィングとして各種の金属およびセラミック材料がある
が、以下に記載するコーティングが望ましい結果を与え
ることがわかった。
【0026】コーティングの一つは、実質的にモリブデ
ン(Mo)およびモリブデン酸化物を含む。コーティン
グ内のモリブデン酸化物の量は重量で20〜40%とす
ることが望ましい。良好な特性を有する第2のコーティ
ングは実質的に炭化モリブデン(Mo2 C)から成る。
第3のコーティングとしてモリブデン(Mo)と炭化モ
リブデン(Mo2 C)との混合物がある。この場合、そ
の組成は重量比で炭化モリブデン(Mo2 C)約20%
で、残りをモリブデン(Mo)とする。第3のコーティ
ングの別の実施例は重量比で炭化モリブデン(Mo2
C)約40%で、残りをモリブデン(Mo)とする。第
4のコーティングの組成は、炭化モリブデン(Mo2
C)、ニッケル・クロム(NiCr)およびモリブデン
(Mo)から成る。第4のコーティングの一例は、重量
比で、炭化モリブデン(Mo2 C)約20%、ニッケル
・クロム(NiCr)約20%、残りをモリブデン(M
o)とする。第4のコーティングの変形例は重量比で、
炭化モリブデン(Mo2 C)約40%、ニッケル・クロ
ム(NiCr)約20%、残りをモリブデン(Mo)と
する。これらのコーティング材料は望ましい実施例を示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】さらに望ましいコーティング材料として、
クラッドされた炭化クロム/ニッケル・クロム(Cr3
2−NiCr)コーティング、または焼結炭化クロム
/ニッケル・クロム(Cr32−NiCr)コーティン
グがある。一実施例において、炭化クロム80%、ニッ
ケル・クロム20%とする。第2の実施例においては、
炭化クロム75%、ニッケル・クロム25%であり、第
3の実施例においては、炭化クロム50%、ニッケル・
クロム50%である。最も望ましい実施例では、炭化ク
ロム/ニッケル・クロム(Cr32−NiCr)コーテ
ィングにモリブデン(Mo)を加える。
【0028】代表的な組成(重量比)をつぎに示す。 A B C D E モリブデン 24 50 58 73 100 ニッケル 17 15 9 5 0 クロム 60 30 17 6 0 その他 0 5 16 16 0
【0029】図5Aには本発明の一実施例として複数の
中間ピストンリング30(30e、30f、30g、3
0h)が積重ね状態で示される。ピストンリング30は
前述ピストンリング11、23と実質的に同等である。
ピストンリング30には上方部分30aに形成された上
方肩31と、下方部分30bに形成された下方肩32と
がある。各肩31、32は中断なしにピストンリング3
0の周りに延長している。第1のピストンリング30e
の肩32が、第2のピストンリング30fの肩31と結
合部35において組合わされて封止構造70を形成す
る。
【0030】封止構造70は2つの隣接するピストンリ
ング間に延長する実質的に環状の溝71を限定して、コ
ーティング作業時にスプレイが接合部35に到達するこ
とを防止する。すなわち、封止構造70はコーティング
110が2つの隣接するピストンリングをブリッジする
ことを防止する。溝71内に入ったスプレイは隣接する
ピストンリングの面80、81に当り、従って接合部3
5に大量のスプレイが到達することはない。スプレイ作
業が完了したとき、隣接するピストンリングがコーティ
ングによって結合されている状態は実質的にないから、
それぞれのピストンリングを分離することが容易であ
る。分離作業に切断、研削などが不要であり、従ってコ
ーティング材料が切削屑となることもない。
【0031】図5Bを参照すると、本発明による中間ピ
ストンリング36の別の実施例が示される。複数のピス
トンリング36がピストンリング30と同様に積重ね関
係で配置される。ピストンリング36はピストンリング
11、23と実質的に同等である。ピストンリング36
は逃げ部37が全周に形成された上方部分36aと、下
方部分36bとを有する。コーティング作業のためピス
トンリング36を図示するように積重ね関係で配置した
ときに、逃げ部37は隣接するピストンリング36の表
面91に隣接して配置される。表面91は逃げ部37を
越えて延長しているから、スプレイされた材料が溝92
内に入ることが(スプレイの角度を調節することによ
り)防止される。2つの隣接するピストンリングの逃げ
部37と表面91との物理的関係によって接合面38に
スプレイの到達することが実質的に防止される。接合面
38は隣接するピストンリング36の分離位置である。
表面91と逃げ部37と溝92とによって形成される阻
止構造はコーティング材料が隣接するピストンリング3
6を横切って堆積することを防止し、または実質的に減
少せしめる。
【0032】図5Cを参照すると、本発明による頂部ピ
ストンリング200の別の実施例が示され、複数のピス
トンリング200が互いに積重ね配置される。ピストン
リング200は前述ピストンリングと実質的に同等であ
る。ピストンリング200の積重ねは隣接するピストン
リング間にコーティング材料のブリッジが形成されるこ
とを防止する作用を有する点において前述ピストンリン
グ30、36の場合と同様である。ピストンリング20
0は内燃機関または圧縮機のシリンダ壁と接触するため
の、ほぼ対称的なクラウン部201を有する。望ましい
実施例においてクラウン部201の最大直径部分の幅
(厚さ)は約0.0002〜0.0008インチ(0.
005〜0.020mm)とする。
【0033】図5Dを参照すれば、本発明の別の実施例
として頂部ピストンリング210が示され、複数のピス
トンリング210がピストンリング200と同様に積み
重ね配置されている。ピストンリング210は前述ピス
トンリングと実質的に同等である。ピストンリング21
0の積み重ねは隣接するピストンリング間の接合部にコ
ーティング材料が侵入することを実質的に防止するとい
う点で前述したピストンリング30、36と同様な物理
的関係を有している。ピストンリング210はその外端
部211、212の形状が非対称であって、部分211
の長さ(厚さ)がYであり、部分212の長さ(厚さ)
がY’であり、YがY’より大である。望ましい実施例
において、Yは約0.070インチ(1.78mm)で
あって、Y’は約0.030インチ(0.76mm)で
ある。勿論、非対称ピストンリングとしてYおよびY’
の値は適宜に定めることができる。
【0034】図6を参照すれば本発明によるピストンリ
ングの別の実施例が示される。図示するピストンリング
100は鋭い底部側縁40を全周に有する。ピストンリ
ング100はピストンリング11、23と実質的に同等
である。鋭い底部側縁40を有する外面41aはピスト
ンリング100の外周面41aと同一のコーティング1
10で被覆される。鋭い環状の側縁40が内燃機関又は
圧縮機のシリンダ壁と滑動接触する。望ましい実施例に
おいて表面202にはコーティングが設けられていな
い。
【0035】図7を参照すると本発明によりコーティン
グされたピストンリングの別の実施例が示される。ピス
トンリング50は鋭い底部面取り部51を有する。ピス
トンリング50は実質的にピストンリング11、23と
同様である。鋭い底部面取り部51は他の部分と同一の
材料でコーティング110されている。底部面取り部5
1はその端部で内燃機関又は圧縮機のシリンダ壁と滑動
接触する。
【0036】図1ないし図7に関連して、耐摩耗性コー
ティングをピストンリングに設ける高速酸素燃料スプレ
イ方法について説明する。複数のピストンリング素材が
積重ね関係で互いに隣接するようにしてマンドレルに頂
部保持板と底部保持板との間に位置決めされる。積重ね
られたピストンリングは錠止めカラーを含む錠止め装置
によって所定位置に保持される。積重ねられたピストン
リングは長手方向軸線Wの回りに回転せしめられる。高
速酸素燃料スプレイ装置がピストンリングの外周表面か
ら間隔をおかれて配置される。スプレイ装置は長手方向
中心軸線に平行な平面内に運動可能であり、スプレイ工
程中に運動せしめられる。
【0037】高速酸素燃料スプレイ装置から火炎が発生
し、これが回転する複数のピストンリングの外周面に指
向されて予熱を行う。温度が選定された材料の堆積温度
に到達するとコーティング材料が高速酸素燃料スプレイ
装置を通って供給される。スプレイ装置および火炎の長
手方向運動速度は1インチ(2.54cm)/秒程度と
し、ピストンリングの温度が150〜400度F(65
〜204゜C)の範囲にあるようにする。望ましい予熱
時間は5〜10分とする。予熱が完了するとコーティン
グ材料がスプレイされる。高速酸素燃料装置はピストン
リングの望ましい予熱方法であるが、別の装置を使用し
て予熱を行ってもよい。
【0038】スプレイ装置は回転するピストンリングの
積重ねの軸線に平行に運動し、そのときピストンリング
の外周表面に熔融したコーティング材料がスプレイされ
る。一実施例において厚さ約0.003インチ(0.0
75mm)の厚さがスプレイ装置を約20回運動せしめ
ることによって得られた。得られたコーティングは、中
間ピストンリングについて最終仕上げスプレイ被覆であ
り、頂部ピストンリングについては実質的に最終仕上げ
スプレイ被覆である。ピストンリングが所望の厚さにコ
ーティングされると、スプレイ装置は遮断され、冷却空
気が外周表面に向かって放出されピストンリングの表面
温度を低下せしめる。冷却空気がピストンリングに対し
て連続的に旋転して放出されるようにすることにより温
度が低下する。多くのピストンリングの場合、ピストン
リングに鋭い縁部を設けることが望ましい。そこで、マ
ンドレルから取り外したピストンリングにラッピング作
業を行って鋭い縁部または面取り部を設ける。頂部ピス
トンリングの場合はバレルでラッピング作業を行って、
表面性状を良好にする。さらに、ピストンリングに「か
えり」が存在しているときは、「かえり」取り作業を行
う。一つの実施例において「かえり」取り作業は高エネ
ルギ作業とする。
【0039】本発明は図面を参照する前述説明で充分に
明らかとなされたが、本発明の望ましい実施例を例示し
たものであり、本発明の精神に基づく総ての変形および
改変は本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の被覆されたピストンリングを
製造する製造装置の概略図。
【図2】 図2は本発明のピストンリングがピストンと
シリンダ壁との間に位置する状態を示す概略断面図。
【図3】 図3は第2図の部分拡大図。
【図4】 図4は本発明のピストンリングの部分斜視
図。
【図5】 図5Aは図1のピストンリングの積み重ねの
部分拡大断面図。図5Bはピストンリングの積み重ねの
別の態様の部分拡大断面図。図5Cはピストンリングの
積み重ねのさらに別の態様の部分拡大断面図。図5Dは
ピストンリングの積み重ねのさらに別の態様の部分拡大
断面図。
【図6】 図6は鋭い底縁を有する本発明のピストンリ
ングの部分拡大断面図。
【図7】 図7は面取りされた底縁を有する本発明のピ
ストンリングの部分拡大断面図。
【符号の説明】
11、30、36、50、100、200、210:ピ
ストンリング 12: マンドレル 13: 頂板 14: 底板 16: スプレイ装置 18: 送風装置 20: 冷却流体源 21: ピストン 22: シリンダ壁 23: 中間圧縮リング 27: ピストンリングの外周表面 31: 上方肩 32: 下方肩 35: 接合部 37: 逃げ部 38: 接合面 40: 底部側縁 70: 封止構造 71: 溝 100: コーティング 110: 耐摩耗性被覆(最終仕上げコーティング) 115: 高速粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン・エス・ウィンター アメリカ合衆国サウス・カロライナ州 29483,サマーヴィル,サヴァンナ・ラウ ンド 254 (72)発明者 ダナ・イー・リチャードソン アメリカ合衆国サウス・カロライナ州 29418,チャールストン,ナイティンゲー ル・メイナー 105

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関または圧縮機のためのシール装
    置にして、 その外周縁表面にシール装置を有するピストンリング
    と、 該外周縁表面を覆う薄い耐摩耗性最終仕上げスプレイ被
    覆と、を含むことを特徴とする前記シール装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関または圧縮機のピストンとシリ
    ンダ壁との間の流体の流れを制限するシール装置にし
    て、 外周面を有する実質的に剛性のリング部材と、 シリンダ壁の一部に接触するための前記外周面上の最終
    仕上げスプレイ被覆にして、該被覆はシリンダ壁との滑
    動封止接触を達成する堅く緻密な均質な耐摩耗性被覆で
    あることを特徴とする前記シール装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関または圧縮機のピストンとシリ
    ンダ壁との間に位置するシール装置にして、 外表面を有し、該表面が上部と下部とを有する第1のピ
    ストンリングと、 前記下部に設けられ、シリンダ壁の一部に接触する周縁
    面取り部と、 前記外表面に設けられ、硬く緻密で均質で耐摩耗性の最
    終仕上げスプレイ被覆と、を含むことを特徴とする前記
    シール装置。
  4. 【請求項4】 内燃機関または圧縮機のピストンとシリ
    ンダ壁との間の流体の流れを制限するリングパック装置
    にして、 外周表面を有する第1のピストンリングと、 該表面に設けられシリンダ壁の一部と接触する薄い最終
    仕上げスプレイ被覆にして、該被覆はシリンダ壁と滑動
    可能な封止接触を達成する高速酸素燃料密の耐摩耗被覆
    であるスプレイ被覆と、 上方部分と下方部分とを有する外部表面を有する第2の
    ピストンリングであって、該外部表面に前記薄い最終仕
    上げスプレイ被覆を有する第2のピストンリングと、 前記スプレイ被覆を有する第1のピストンリングの外周
    表面と該スプレイ被覆とは重なり合って表面仕上げを良
    好としており、 シリンダ壁と接触する前記外部表面の下方部分は鋭いリ
    ング縁部となされている、ことを特徴とするリングパッ
    ク装置。
  5. 【請求項5】 薄い緻密な耐摩耗性の被覆を有するピス
    トンリングを製造する方法にして、 複数のピストンリングを中心軸線の回りに回転せしめ、 該複数のピストンリングの外面に熔融した材料をスプレ
    イして、該スプレイによってピストンリング上に最終的
    に仕上げ被覆を形成し、 前記スプレイ工程の間に複数のピストンリングの隣接す
    るピストンリングを横切る熔融した材料のブリッジの形
    成を防止する、 各工程を含むことを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 ピストンリングに薄い緻密な耐摩耗性の
    被覆を設ける方法にして、 複数のピストンリングを互いに載せられた関係で位置せ
    しめ、 該複数のピストンリングを中心軸線の回りに回転せし
    め、 該複数のピストンリングの外面上に或る材料を含む超音
    波スプレイ流れをスプレイし、 互いに載せられて隣接するピストンリングの結合を防止
    する、 各工程を含むことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 耐摩耗性の被覆をピストンリングに被覆
    する方法にして、 それぞれ第1の上方部分と第2の下方部分とを有する複
    数のピストンリングを準備し、 該複数のピストンリングを互いに載せられた関係で位置
    決めし、複数のピストンリングの一つの第1の上方部分
    が別のピストンリングの一つの第2の下方部分と当接す
    るようにし、 該複数のピストンリングを回転せしめ、 該複数のピストンリングの外面に耐摩耗性の被覆材料を
    含む超音波スプレイ流れをスプレイする、各工程を含
    み、 前記位置決め工程が被覆材料が隣接するピストンリング
    を横切ってブリッジする関係で堆積することを防止する
    スプレイを形成する、ことを特徴とする被覆する方法。
  8. 【請求項8】 ピストンリングに薄い緻密な実質的に均
    質な耐摩耗性の被覆を被覆する方法にして、 上方縁と下方縁とを有する複数のピストンリングを積み
    重ね関係で互いに隣接して配置し、 該複数のピストンリングを中心軸線の回りに回転せし
    め、 該複数のピストンリングのそれぞれの周縁表面を被覆す
    る超音波最終仕上げスプレイ流れをスプレイし、該スプ
    レイによって著しく低い未熔融粒子を有する硬質の高密
    度の均質な被覆を生ぜしめ、 前記上方縁と下方縁との一方に鋭いリング縁部を仕上げ
    形成する、各工程を含むことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 ピストンリングにして、 外周支持表面を有する実質的に剛性のリング本体と、 該支持表面の高速酸素燃料被覆にして、該被覆はスプレ
    イされた状態で最終仕上げ状態で耐摩耗性である、こと
    を特徴とするピストンリング。
  10. 【請求項10】 請求項1または請求項3のいづれか1
    項に記載のシールにして、ピストンリングが実質的に剛
    性であって、ピストンリングと被覆との間には機械的な
    相互結合が存在することを特徴とするシール。
  11. 【請求項11】 請求項2、請求項4または請求項9の
    いづれか1項に記載の装置にして、前記リングと被覆と
    の間には機械的な相互結合が存在することを特徴とする
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4または請求項9のいづれか1項に記載の装置にし
    て、前記被覆が均一な厚さを有することを特徴とする装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の装置にして、前記
    被覆が少量の非熔融粒子を有し、表面仕上げが緻密すな
    わち多孔性でないことを特徴とする装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の装置にして、それ
    ぞれのリングにはリング間隙が設けられ、前記被覆の厚
    さが0.05〜0.15mm(0.002〜0.006
    インチ)であることを特徴とする装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の装置にして、前記
    被覆の表面仕上げが0.001〜0.003mm(40
    〜120マイクロインチ)であることを特徴とする装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4または請求項9のいづれか1項に記載の装置にし
    て、前記リングが上方部分と底部部分と該上方部分に形
    成された上方肩と該底部部分に形成された底部肩とを有
    し、前記リングの1対が一方が他方の上方に位置して配
    置されたとき該1対のリングの他方の上方肩が一方の底
    部肩と組合わされてコーティングのスプレイが両リング
    間の接合部を通ることを防止する阻止構造を形成するこ
    とを特徴とする装置。
  17. 【請求項17】 請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4または請求項9のいづれか1項に記載の装置にし
    て、前記リングが上方部分と下方部分とを有しており、
    該上方部分を囲んで逃げ部が形成され、下方部分には前
    記逃げ部を越えて延長する表面が設けられ、前記リング
    の1対が、一方が上方に、他方の該1対のリングの一方
    を越えて延長する表面が前記リングの他方の逃げ部と作
    用して、コーティングのスプレイが両リングが互いに接
    合する位置に到達することを防止することを特徴とする
    装置。
  18. 【請求項18】 請求項1、請求項2または請求項9の
    いづれか1項に記載の装置にして、前記リングが対象的
    なクラウン部を有して内燃機関または圧縮機のシリンダ
    壁と接触することを特徴とする装置。
  19. 【請求項19】 請求項1、請求項2または請求項9の
    いづれか1項に記載の装置にして、前記リングが非対象
    的なクラウン部を有して内燃機関または圧縮機のシリン
    ダ壁と接触することを特徴とする装置。
  20. 【請求項20】 請求項5に記載の方法にして、前記防
    止する工程が、1対のピストンリングを互いに隣接して
    配置したとき阻止構造が形成されて、互いに接合するリ
    ング間の接合部にコーティングのスプレイが侵入するこ
    とを実質的に防止することを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 請求項20、請求項6、請求項7また
    は請求項8のいづれか1項に記載の方法にして、スプレ
    イが高速酸素燃料装置によって行われることを特徴とす
    る方法。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の方法にして、前記
    コーティングのスプレイが約マッハ2〜3の範囲の速度
    で行われ、コーティングとリングとの間に機械的相互結
    合が生ずることを特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 請求項21に記載の方法にして、材料
    の堆積に適当な温度にピストンリングを予熱する工程を
    含むことを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の方法にして、前記
    予熱が高速酸素燃料装置の炎によって達成されることを
    特徴とする方法。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の方法にして、スプ
    レイ装置を前記複数のピストンリングに沿ってピストン
    リングの中心軸線に平行に運動せしめることを特徴とす
    る方法。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載の方法にして、前記
    回転が被覆モードと予熱モードとを含み、前記被覆モー
    ドの回転速度が予熱モードより大であることを特徴とす
    る方法。
  27. 【請求項27】 請求項25に記載の方法であって、前
    記回転が少なくとも100個のピストンリングを同時に
    回転せしめ、回転の速度が約150〜400回転/分で
    あることを特徴とする方法。
  28. 【請求項28】 請求項25に記載の方法にして、コー
    ティングが完了したピストンリングを冷却する工程を含
    むことを特徴とする方法。
  29. 【請求項29】 請求項5、請求項6、請求項7または
    請求項8のいづれか1項に記載の方法にして、コーティ
    ングが完了したピストンリングを分離する工程を含み、
    該分離する工程がそれぞれのリングを分離するための切
    断または研削工程を含まず、コーティングの実質的な脱
    落を生じないことを特徴とする方法。
JP9127010A 1996-05-16 1997-05-16 被覆されたピストンリングとその製造方法 Pending JPH1061767A (ja)

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