JPH106086A - 摺動式当金 - Google Patents

摺動式当金

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Publication number
JPH106086A
JPH106086A JP8177244A JP17724496A JPH106086A JP H106086 A JPH106086 A JP H106086A JP 8177244 A JP8177244 A JP 8177244A JP 17724496 A JP17724496 A JP 17724496A JP H106086 A JPH106086 A JP H106086A
Authority
JP
Japan
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welding
sliding
welded
wire
groove
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8177244A
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English (en)
Inventor
Takashi Otsuka
孝 大塚
Shinsuke Oba
真助 大場
Ryoji Kishikawa
良治 岸川
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH106086A publication Critical patent/JPH106086A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型構造物の立向突合せ溶接継手に適用され
るエレクトロガスアーク溶接方法などに使用する摺動式
当金に関するもので、チップや溶接ワイヤと摺動式当金
との短絡によるトラブルを防ぐことを目的としている。 【解決手段】 被溶接材を裏当材及び摺動式当金で囲
み、形成された開先を溶接するエレクトロガスアーク溶
接またはセミオートエレクトロガスアーク溶接などに使
用する摺動式当金1の被溶接材に接する面(1)及び溶
接金属を形成する溝(2)の表面に絶縁、耐熱性及び熱
伝導性に優れたセラミックス(Al2 3 など)を溶射
してセラミックスコーティング面2、セラミックスコー
ティング溝3を形成したもの。なお4はシールドガス導
入管、5はのぞき窓、6は冷却水循環用接続管である。
摺動式当金は溶接の進行につれて上方に移動して行く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は大型構造物の立向突
合せ溶接継手に適用される、エレクトロガスアーク溶接
方法などに使用する摺動式当金に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロガスアーク溶接方法は造船に
おける船側外板や円筒タンクの立向き溶接継手に対する
高能率溶接方法として使用されており、その一例を図3
で説明する。
【0003】図3(a),(b)はエレクトロガスアー
ク溶接時の断面図及び平面図である。
【0004】同図において、009は台形状の開先断面
(V形開先)を形成する被溶接材、001は開先の表側
に配設され溶接の進行と共に上方へ移動する摺動式当金
(水冷)で、該当金001にはシールドガス導入管00
4、のぞき窓005及び冷却水接続管006などが設け
られている。
【0005】015は開先の裏側に配設された裏当材
(摺動式当金又は固形耐火フラックス)で、図中では摺
動式当金を配設しており、012は冷却水導入管であ
る。
【0006】溶接施工は、被溶接材009、表摺動式当
金001及び裏当材015で囲まれた開先部をシールド
ガス導入管004を通り表摺動式当金001の上部から
開先内へ吹き出したガスによりシールドし、トーチ00
7及びチップ008からワイヤ010に電力を供給し、
アーク011を発生させワイヤ010を連続送給して行
なう。
【0007】溶融金属014はシールドガスのみでなく
溶融スラグ013によっても大気からシールドされ健全
な溶接金属016が形成される。
【0008】上記溶接法においてトーチ007は溶接前
に適正角度(立向垂直では被溶接材に対して約5°)に
調整し固定する。
【0009】溶接中にワイヤ010の狙い位置が変動し
た場合には溶接欠陥の発生を防止するために、トーチ0
07を前・後、左・右へ移動しワイヤ010の狙い位置
が適正となるように調整している。
【0010】なお、ワイヤ010の適正狙い位置は被溶
接材009の板厚が20mm程度で表側より被溶接材の
板厚の1/3程度にすれば健全な溶接金属016が得ら
れる。
【0011】図4(a),(b),(c),(d)は表
摺動当金001の平面図、正面図、側面図及び背面図で
あり、該表摺動当金は銅または銅合金で作られている。
(裏摺動当金も同様の材料で作られる。)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来エレ
クトロガスアーク溶接においては、ワイヤの供給はワイ
ヤリールに巻かれたものを送給装置で連続して行なう
が、ワイヤはワイヤリールへ巻いた時の巻きぐせにより
溶接中に狙い位置の変動が生じる。
【0013】このワイヤ狙い位置の変動から発生する溶
接欠陥やワイヤと摺動式当金の短絡を防止するため、溶
接施工者はトーチの調整(前・後、左・右)を行ないワ
イヤの狙いが適正となるよう操作しているが、この場
合、下記のような問題が生じる。
【0014】(1)ワイヤのネレにより急激にワイヤの
狙い位置が変動し、ワイヤと摺動式当金が短絡する。
【0015】(2)ワイヤの狙い位置を適正にする時に
ネレが大きいとチップと摺動式当金が短絡する。
【0016】そして、上記(1)及び(2)項の短絡が
発生した場合には溶接を中断し摺動式当金及びホース類
の点検(破損があれば取替)、溶接金属の変形があり当
金の上昇に影響があればグラインダーによる補修を行な
うとともに、スラグを除去する。
【0017】溶接を中断し再スタートした継手部には溶
込み不良などの溶接欠陥が発生するため、溶接終了後に
表側及び裏側の両面からアークエアーガウジングなどで
欠陥を除去したのち補修溶接を行なう。
【0018】以上のように、溶接ワイヤ及びトーチと摺
動式当金との接触による短絡は溶接能率を低下させると
ともに摺動式当金などの破損をひきおこす不具合があ
る。
【0019】本発明は上記従来技術のもつ不具合点を解
消し、チップ又は溶接ワイヤと摺動式当金との短絡によ
るトラブル(溶接中断及び溶接金属の補修、摺動式当金
の破損)を防止する機能を有する新たな摺動式当金を提
供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の構成として本発明の摺動式当金は、被溶接材を裏当材
及び摺動式当金にて囲み、形成された開先を溶接するエ
レクトロガスアーク溶接あるいはセミオートエレクトロ
ガスアーク溶接などに使用する摺動式当金において、該
摺動式当金の被溶接材に接する面及び溶接金属を形成す
る溝よりなる開先へ接する表面に絶縁、耐熱性及び熱伝
導性に優れたセラミックス(Al2 3など)を溶射な
どでコーティングしたことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下図面により本発明の最良と思
われる実施の形態について説明する。図1は本発明の一
例に係る表摺動式当金を示し(a)は平面図、(b)は
正面図、(C)は側面図、(d)は背面図である。また
図2(a),(b)は本発明の摺動式当金を表側・裏側
に用いたエレクトロガスアーク溶接時の断面図及び平面
図である。
【0022】図1及び図2において1は開先の表側に配
設する摺動式当金、2は該当金1における被溶接材9と
の接触面、3は同じく摺動式当金1における溶接金属1
6を形成する溝であり、接触面2及び溝3はその表面に
セラミックスがコーティングされ絶縁されている。
【0023】4は摺動式当金1に設けられたシールドガ
ス導入管、5はのぞき窓、6は冷却水循環用接続管であ
る。
【0024】被溶接材9は例えば板厚22mmの軟鋼板
を用い、開先角度は40°で裏当材15側の開先幅は6
mmとし台形状の開先断面(V形開先)を形成する。
【0025】溶接施工に際しては、開先の表側に配設さ
れた絶縁の摺動式当金1は、シールドガス導入管4から
供給されるシールドガスを噴出しながら溶接の進行と共
に図2(a)における上方に移動する。
【0026】溶接は図3で説明したような従来方法と同
様に、トーチ7及びチップ8からワイヤ10へ図示しな
い溶接電源から電力を供給し、アーク11を発生させ、
図示しないワイヤリールからワイヤ10を連続供給して
行なう。
【0027】そして溶融金属14はシールドガスのみで
なく溶融スラグ13によっても大気からシールドされ、
健全な溶接金属16が形成される。
【0028】15は開先の裏側に配設され溶接の進行と
共に上方へ移動する絶縁の摺動当金である。
【0029】表摺動式当金1及び裏摺動式当金15には
溶接中の過熱を防止するため、冷却水循環用の接続管6
及び12を備えている。
【0030】溶接施工はエレクトロガスアーク溶接で行
ない、そのときの条件は、トーチ角度は約5°、溶接電
流は380〜400A、溶接電圧は38〜40V、溶接
速度は約6cm/minとした。
【0031】溶接中、ワイヤ10の狙い位置はワイヤリ
ールへの巻きぐせにより変動し表及び裏側へ配設した摺
動式当金1,15に接触したが短絡は生じなかった。
【0032】また、チップ8と表摺動式当金1との接触
もあったが短絡もなく、被溶接材9の溶接継手長さ約
1.5mにおいて健全な溶接金属16が形成された。
【0033】このように、絶縁・耐熱性及び熱伝導性に
優れたセラミックスをコーティングした本発明の摺動式
当金を用いることにより、ワイヤ及びチップと摺動式当
金との接触による短絡が防止され高品質で高能率の溶接
を行なうことができる。
【0034】
【発明の効果】以上、述べたようにエレクトロガスアー
ク溶接に本発明の摺動式当金を用いれば、次の効果が得
られる。
【0035】(1)ワイヤ及びトーチと表側摺動当金及
び裏側摺動当金との短絡による溶接中断、摺動式当金及
びホースの点検と破損時の取替、溶接再スタート部の補
修溶接がなくなった。
【0036】(2)前記(1)項より高品質・高能率溶
接が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例に係るエレクトロガ
スアーク溶接用絶縁摺動式当金を示し、(a)は平面
図、(b)は正面図、(C)は側面図、(d)は背面図
である。
【図2】本発明の摺動式当金を用いたエレクトロガスア
ーク溶接時の作用状態を示し、(a)は断面図、(b)
は平面図である。
【図3】従来のエレクトロガスアーク溶接時の作用説明
図で、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図4】従来のエレクトロガスアーク溶接に用いられる
摺動式当金を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、
(C)は側面図、(d)は背面図である。
【符号の説明】
1 表摺動式当金 2 セラミックスコーティング面 3 セラミックスコーティング溝 4 シールドガス導入管 5 のぞき窓 6,12 冷却水循環用接続管 7 トーチ 8 チップ 9 被溶接材 10 ワイヤ 11 アーク 13 溶融スラブ 14 溶融金属 15 裏摺動式当金 16 溶接金属

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶接材を裏当材及び摺動式当金にて囲
    み、形成された開先を溶接するエレクトロガスアーク溶
    接あるいはセミオートエレクトロガスアーク溶接などに
    使用する摺動式当金において、該摺動式当金の被溶接材
    に接する面及び溶接金属を形成する溝よりなる開先へ接
    する表面に絶縁、耐熱性及び熱伝導性に優れたセラミッ
    クス(Al2 3 など)を溶射などでコーティングした
    ことを特徴とする摺動式当金。
JP8177244A 1996-06-19 1996-06-19 摺動式当金 Withdrawn JPH106086A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8177244A JPH106086A (ja) 1996-06-19 1996-06-19 摺動式当金

Applications Claiming Priority (1)

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JP8177244A JPH106086A (ja) 1996-06-19 1996-06-19 摺動式当金

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JPH106086A true JPH106086A (ja) 1998-01-13

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JP8177244A Withdrawn JPH106086A (ja) 1996-06-19 1996-06-19 摺動式当金

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Effective date: 20030902