JPH106076A - ろう接用フィラー合金 - Google Patents
ろう接用フィラー合金Info
- Publication number
- JPH106076A JPH106076A JP18414996A JP18414996A JPH106076A JP H106076 A JPH106076 A JP H106076A JP 18414996 A JP18414996 A JP 18414996A JP 18414996 A JP18414996 A JP 18414996A JP H106076 A JPH106076 A JP H106076A
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- JP
- Japan
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- brazing
- alloy
- strength
- galvanized steel
- filler
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ろう接温度が低温度であるにもかかわらず、
亜鉛めっき鋼板のろう接部分における耐腐食性の劣化を
防止し、ろう接強度を高め、鉛を含まず、ろう接条件を
満足させるろう接用フィラー合金を提供する。 【解決手段】 Znが、5〜20重量%、Cuが、0.
1〜5重量%、残部が、Snから成り、亜鉛めっき鋼板
をろう接するときに使用されることを特徴とするろう接
用フィラー合金。
亜鉛めっき鋼板のろう接部分における耐腐食性の劣化を
防止し、ろう接強度を高め、鉛を含まず、ろう接条件を
満足させるろう接用フィラー合金を提供する。 【解決手段】 Znが、5〜20重量%、Cuが、0.
1〜5重量%、残部が、Snから成り、亜鉛めっき鋼板
をろう接するときに使用されることを特徴とするろう接
用フィラー合金。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、亜鉛めっき鋼板
を、ろう接するときに使用されるろう接用フィラー合金
に関する。
を、ろう接するときに使用されるろう接用フィラー合金
に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛めっき鋼板は、例えば、建造物や自
動車用のガソリンタンク等の一般工業材料として広く使
用され、その切断片を組立てることによって一つの構成
品として完成される場合が多い。 この組立てのための
操作としてはろう接技術が用いられるが、このときのろ
う接フィラー合金としては、銀合金ろうや黄銅ろう等の
フィラーが使用されている。
動車用のガソリンタンク等の一般工業材料として広く使
用され、その切断片を組立てることによって一つの構成
品として完成される場合が多い。 この組立てのための
操作としてはろう接技術が用いられるが、このときのろ
う接フィラー合金としては、銀合金ろうや黄銅ろう等の
フィラーが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のフィラー合金を亜鉛めっき鋼板のろう接に用いる
と、ろう付け温度が高く、表面処理として施した亜鉛被
覆が拡散され、ろう接部分の耐腐食性を損じることが多
かった。このため、低融点のSn−Pb合金(共晶温度
190℃)をフィラーとして利用することも試みられた
が、この組成では鉛公害の発生も考えられるし、かつ、
接合強度が弱いため、接合としては不十分であった。そ
こで、本発明は、ろう接温度が低温度であるにもかかわ
らず、亜鉛めっき鋼板のろう接部分における耐腐食性の
劣化を防止し、ろう接強度を高め、鉛を含まず、ろう接
条件を満足させるろう接用フィラー合金を提供すること
を目的とする。
来のフィラー合金を亜鉛めっき鋼板のろう接に用いる
と、ろう付け温度が高く、表面処理として施した亜鉛被
覆が拡散され、ろう接部分の耐腐食性を損じることが多
かった。このため、低融点のSn−Pb合金(共晶温度
190℃)をフィラーとして利用することも試みられた
が、この組成では鉛公害の発生も考えられるし、かつ、
接合強度が弱いため、接合としては不十分であった。そ
こで、本発明は、ろう接温度が低温度であるにもかかわ
らず、亜鉛めっき鋼板のろう接部分における耐腐食性の
劣化を防止し、ろう接強度を高め、鉛を含まず、ろう接
条件を満足させるろう接用フィラー合金を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、Znが、5〜
20重量%、Cuが、0.1〜5重量%、残部が、Sn
から成り、亜鉛めっき鋼板をろう接するときに使用され
ることを特徴とするろう接用フィラー合金である。
20重量%、Cuが、0.1〜5重量%、残部が、Sn
から成り、亜鉛めっき鋼板をろう接するときに使用され
ることを特徴とするろう接用フィラー合金である。
【0005】本発明によれば、その溶融温度は230℃
〜350℃という比較的低温度範囲内にあり、従来のフ
ィラー合金に比較して低融点のため、ろう接部分の近傍
におけるZnめっき層を損傷することなく残存させ、耐
腐食性の劣化を防止し、ろう接強度を高める。また、フ
ィラー合金そのものにもZn分を含むので、湿度雰囲気
中における亜鉛めっき鋼板とろう接部分間に発生する可
能性のある電位差腐食も軽減できるというメリットがあ
る。
〜350℃という比較的低温度範囲内にあり、従来のフ
ィラー合金に比較して低融点のため、ろう接部分の近傍
におけるZnめっき層を損傷することなく残存させ、耐
腐食性の劣化を防止し、ろう接強度を高める。また、フ
ィラー合金そのものにもZn分を含むので、湿度雰囲気
中における亜鉛めっき鋼板とろう接部分間に発生する可
能性のある電位差腐食も軽減できるというメリットがあ
る。
【0006】さらに、接合部中にPbを全く含まないの
で、環境汚染を生じる鉛公害を防止し、接合部分におけ
るろう接強度を高める。さらに、Zn−Sn合金にCu
を添加するため、ろう接部分は塑性加工性に富み、フィ
ラー材として用いるのには最適である。 元々、Snが
94重量%、残部がZnの合金は198℃で共晶を作る
ので、Snが84重量%、Znが16重量%の合金の液
相温度は、約275℃であり、これにCuを、例えば、
2.5重量%添加するとしても、この合金の液相温度を
300℃前後に抑えることができる。 このCu添加の
効果は、共晶合金で特有な初晶として出るZnと、フィ
ラー合金中のCuとの合金効果によって、Znの遊離を
巧みに防止できる。 なお、Cuを5重量%以上添加す
ると、液相温度を高め過ぎるというデメリットを生じ
る。
で、環境汚染を生じる鉛公害を防止し、接合部分におけ
るろう接強度を高める。さらに、Zn−Sn合金にCu
を添加するため、ろう接部分は塑性加工性に富み、フィ
ラー材として用いるのには最適である。 元々、Snが
94重量%、残部がZnの合金は198℃で共晶を作る
ので、Snが84重量%、Znが16重量%の合金の液
相温度は、約275℃であり、これにCuを、例えば、
2.5重量%添加するとしても、この合金の液相温度を
300℃前後に抑えることができる。 このCu添加の
効果は、共晶合金で特有な初晶として出るZnと、フィ
ラー合金中のCuとの合金効果によって、Znの遊離を
巧みに防止できる。 なお、Cuを5重量%以上添加す
ると、液相温度を高め過ぎるというデメリットを生じ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、その実施の形態
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【実施例1】Znが16.5重量%、Cuが0.5重量
%、Snが83重量%の本発明の実施例1を溶融して板
状インゴットを作り、これを0.2mm厚さに圧延した。
ここで、亜鉛めっき鋼板を実際作業と同様にラップジョ
イントを作った。 このとき、接合部の中に、本発明の
実施例1のフィラー合金を挿入し、同時にフィラー合金
の両面に、硼砂、または、ロジン粉末を散布しておい
た。 これを、約320℃に加熱された炉内に挿入し
た。 炉内に約5分間保持し、炉外に出したところでラ
ップ接合の上面から鉄棒を押しつけて冷却させた。この
作業によって、ろう付け部の接合は完全に行われ、その
引っ張り接合強度は約13kgf/mm2 にも達した。
%、Snが83重量%の本発明の実施例1を溶融して板
状インゴットを作り、これを0.2mm厚さに圧延した。
ここで、亜鉛めっき鋼板を実際作業と同様にラップジョ
イントを作った。 このとき、接合部の中に、本発明の
実施例1のフィラー合金を挿入し、同時にフィラー合金
の両面に、硼砂、または、ロジン粉末を散布しておい
た。 これを、約320℃に加熱された炉内に挿入し
た。 炉内に約5分間保持し、炉外に出したところでラ
ップ接合の上面から鉄棒を押しつけて冷却させた。この
作業によって、ろう付け部の接合は完全に行われ、その
引っ張り接合強度は約13kgf/mm2 にも達した。
【0008】
【実施例2】Znが8重量%、Cuが1.0重量%、S
nが91重量%の本発明の実施例2は、特に、低温ろう
接用として採用できる。 このときのろう接温度は24
0℃程度で可能であったので、構造が複雑な亜鉛めっき
鋼板から成る構造体のろう付け用として適している。
このときのフィラー形状としては必ずしも板状にするこ
となく線材としても用いることができるので、普通の半
田付け工程と同じ作業も可能であるという有利性を持っ
ていた。この実施例2のフィラー合金を用い、実施例1
と同じ作業方法によって、亜鉛めっき鋼板のろう接を行
った。 このときの引っ張り接合強度は、7kgf/mm2 で
あった。なお、構造体の構成によって、フィラー合金の
組成を調整する必要がある。
nが91重量%の本発明の実施例2は、特に、低温ろう
接用として採用できる。 このときのろう接温度は24
0℃程度で可能であったので、構造が複雑な亜鉛めっき
鋼板から成る構造体のろう付け用として適している。
このときのフィラー形状としては必ずしも板状にするこ
となく線材としても用いることができるので、普通の半
田付け工程と同じ作業も可能であるという有利性を持っ
ていた。この実施例2のフィラー合金を用い、実施例1
と同じ作業方法によって、亜鉛めっき鋼板のろう接を行
った。 このときの引っ張り接合強度は、7kgf/mm2 で
あった。なお、構造体の構成によって、フィラー合金の
組成を調整する必要がある。
【0009】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、ろう接
温度が低温度であるにもかかわらず、亜鉛めっき鋼板の
ろう接部分における耐腐食性の劣化を防止し、ろう接強
度を高めるという効果を奏する。さらに、フィラー合金
として、鉛を含まないことも環境保護の面で有効であ
る。
温度が低温度であるにもかかわらず、亜鉛めっき鋼板の
ろう接部分における耐腐食性の劣化を防止し、ろう接強
度を高めるという効果を奏する。さらに、フィラー合金
として、鉛を含まないことも環境保護の面で有効であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 Znが、5〜20重量%、Cuが、0.
1〜5重量%、残部が、Snから成り、亜鉛めっき鋼板
をろう接するときに使用されることを特徴とするろう接
用フィラー合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18414996A JPH106076A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | ろう接用フィラー合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18414996A JPH106076A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | ろう接用フィラー合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH106076A true JPH106076A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=16148232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18414996A Pending JPH106076A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | ろう接用フィラー合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH106076A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110159467A (zh) * | 2019-06-21 | 2019-08-23 | 善乐(福建)新能源科技有限公司 | 一种防漏柴油油箱 |
-
1996
- 1996-06-25 JP JP18414996A patent/JPH106076A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110159467A (zh) * | 2019-06-21 | 2019-08-23 | 善乐(福建)新能源科技有限公司 | 一种防漏柴油油箱 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20041116 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041125 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050330 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |