JPH1058749A - レーザ・プリンタ及びこれに適した光源 - Google Patents

レーザ・プリンタ及びこれに適した光源

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JPH1058749A
JPH1058749A JP11055397A JP11055397A JPH1058749A JP H1058749 A JPH1058749 A JP H1058749A JP 11055397 A JP11055397 A JP 11055397A JP 11055397 A JP11055397 A JP 11055397A JP H1058749 A JPH1058749 A JP H1058749A
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semiconductor laser
laser device
spot diameter
output
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Application number
JP11055397A
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English (en)
Inventor
Shinichi Nakatsuka
慎一 中塚
Seiji Maruo
成司 丸尾
Shinya Kobayashi
信也 小林
Akira Arimoto
昭 有本
Susumu Saito
進 斉藤
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Koki Holdings Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】色ごとのドット径の差を補正し、色境界の意図
しない着色を防止したレーザ・プリンタを提供する。 【解決手段】従来のプリンタ用光源が光源のスポット径
を低出力時に小さく、高出力時に大きくなるのに対し
て、本発明のプリンタ用光源の半導体レーザ装置は光源
のスポット径を低出力時に大きく、高出力時に小さく制
御する。こうして、レーザ光源のスポット径を一定に保
ことが出来る。もって、色むらの無いレーザ・プリンタ
が実現される。 【効果】色むらの無いレーザ・プリンタが実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数色の印刷を行
うレーザ・プリンタ及びその光源に適した半導体レーザ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数色の印刷を行うレーザ・プリンタに
おいて、各色ごとに独立の光学系を用いて印刷を行うと
各色の印刷位置がずれるという問題が発生し、画質の低
減の原因になる。従来、このような色ずれの問題の発生
しないカラープリンタ用の印刷方法として、例えば、米
国特許第4,078,929号(U.S. Pat.N
o.4,078,929)に開示されるトライレベル印
刷とよばれる方法が知られている。この印刷方法は、着
色粒子であるトナーが正負2種類の帯電状態を選択でき
ることを利用して、異なる色のトナーを同一の光学系に
より印刷する方法である。その印刷原理は以下の通りで
ある。
【0003】先ず、感光体の表面を帯電装置によって帯
電させる。帯電装置により電気を帯びた、この感光体に
強度変調したレーザ光を照射すると、レーザ光の強度に
応じて電荷が除去され、感光体表面に図2に示すような
電位の分布が発生する。感光体の表面にこのような表面
電位の分布が発生した場合、光照射を受けないか又は光
照射が微弱な部分に対応する高電位の領域116には、
負に帯電した第1のトナー119が付着しやすくなる。
中程度の光照射により形成される中間電位の領域117
は負に帯電したトナー119も正に帯電したトナー12
0も付着しない。一方、強い光照射を受けた低電位の領
域118においては正に帯電したトナー120が自己の
静電引力により付着する。この現象を利用して、感光体
上に中間電位の領域や低電位の領域をドット状に描画し
てトナーを付着させると、2色印刷が可能となる。この
ようにして、単一の光学系により複数の色が印刷可能と
なる。そして、これらの色は同時に描画されたものであ
るから当然色ずれは発生しない。
【0004】このようなレーザ・プリンタに適した光源
としては、小型軽量な特長を有する半導体レーザ装置が
好適である。こうした光源の例は、例えば、特開平63
−239891号公報に開示される高出力の半導体レー
ザ装置などである。この半導体レーザ装置は、自己収束
現象を防止するために、導波路内にレンズ状構造を設け
ている。そして、高次モードの抑制と収差の補正を図っ
て基本モードで発振する高出力の半導体レーザ装置を実
現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たトライレベル印刷技術を用いたレーザ・プリンタで
は、半導体レーザ装置の光出力の強弱の変調により描画
を行うため、大きな出力のレーザ光により描画される低
電位領域118に対応したドットが、高電位領域116
や中間電位領域117に対応したドットに比べて大きく
なる傾向がある。また、低電位領域118と高電位領域
116の境界に意図しない中間電位領域が形成されるこ
とも問題であった。
【0006】本発明の目的は、トライレベル印刷技術を
用いて、色ずれがなく且つ各色のドットの大きさの均一
な描画が可能なレーザ・プリンタを提供することにあ
る。
【0007】本発明の目的は、単一光学系で多色印刷が
できるトライレベル印刷技術を用いると共に、強度変調
した半導体レーザ出力により感光体上に描画して記録さ
れるドット径差を補正して一定の大きさに保つ補正機能
を有するレーザ・プリンタを提供することにある。
【0008】また、感光体の表面電位の分布の低電位領
域と高電位領域の境界に意図しない中間電位領域の形成
を防止したレーザ・プリンタを提供することも目的とす
る。
【0009】さらに、本発明の他の目的は、照射ビーム
の形状をレーザ光の強度に応じて変えられるスポット径
調整機能付きの半導体レーザ装置を提供することにあ
る。
【0010】この半導体レーザ装置は、上記補正機能を
有するレーザ・プリンタの光源として好適である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の問題点を
解決するため、本発明のレーザ・プリンタは次の構成を
有する。即ち、所定の光源からの出射光を感光体に照射
して感光体の表面電位を変化させることにより着色粒子
の付着状態を変化させ、付着した着色粒子を印刷対象物
に転写することにより印刷を行う機能を有し、着色粒子
は少なくとも2種類の色及び帯電状態を有し、前記感光
体への照射光の強度に対応して複数の帯電量が設定さ
れ、これにより付着する粒子が選択される多色レーザ・
プリンタであって、当該光源の出力が小さい場合にスポ
ット径を大きく、その出力が大きい場合にはスポット径
を前者に比して小さく変化するように照射光のスポット
形状を、光源の強度に応じて変化させることができるス
ポット径調整機能を備えていることを特徴とするレーザ
・プリンタである。
【0012】この光源として、半導体レーザ装置が最も
好ましい。従って、本発明に係るレーザ・プリンタの好
例は、レーザ光源から出射したレーザ光を感光体に照射
して感光体の表面電位を変化させることにより着色粒子
の付着状態を変化させ、付着した着色粒子を印刷対象物
に転写することにより印刷を行う機能を有し、着色粒子
は少なくとも2種類の色及び帯電状態を有し、照射する
レーザ光の強度に対応して複数の帯電量が設定され、こ
れにより付着する粒子が選択される多色レーザ・プリン
タであって、レーザ光源の出力が小さい場合にスポット
径を大きく、出力が大きい場合にはスポット径をこれに
比して小さく変化するように照射ビームのスポット形状
をレーザ光の強度に応じて変化させることができるスポ
ット径調整機能、すなわち強度変調した半導体レーザ出
力により感光体上に描画して記録されるドット径差を補
正して一定の大きさに保つ補正機能を備えていることを
特徴とするものである。
【0013】この場合、前記スポット径調整機能は、ス
ポット形状の変化がレーザ光の強度に応じて自動的に行
うように構成すれば好適であり、更にこのスポット調整
機能は前記レーザ光源自体が有するように構成すること
ができる。
【0014】また、レーザ・プリンタの光源に用いる本
発明に係る半導体レーザ装置は、少なくとも導電型の異
なる2層の半導体層とこれに挟まれた該2層の半導体層
よりも狭い禁制帯幅を有する半導体層よりなる活性層、
すなわち多重量子井戸活性層などの活性層とこれを上下
に挾む導電型が異なるクラッド層を少なくとも有し、該
活性層に並行な一方向に光を閉じ込める導波構造を有す
る半導体レーザ装置であって、該導波構造の形状または
導波構造内に形成された屈折率分布によりレーザ端面に
おけるスポット形状が高出力時に小さく、低出力時に大
きく変化するスポット径調整機能を有することを特徴と
する。
【0015】
【発明の実施の形態】レーザ・プリンタの詳細について
説明するに先立って、その鍵をにぎる代表的光源である
半導体レーザ装置の基本を説明する。
【0016】前述のごとく、本発明の半導体レーザ装置
は、レーザ端面におけるスポット形状が高出力時に小さ
く、低出力時にこれより大きくなる様に変化するスポッ
ト径調整機能を有することを特徴とするものである。こ
のようなスポット径調整機能を持たせる為、本発明の半
導体レーザ装置は次の構成を有する。
【0017】本発明の半導体レーザ装置の共振器が、少
なくとも変調領域(modulator region)およびストレート
領域(Straight region)を有する。更に、より実際的
には、半導体レーザ装置の共振器は少なくともフレアー
ド領域(Flared Region)、変調領域(modulator regio
n)およびストレート領域(Straight region)を有す
る。
【0018】光共振器の一部に設けた変調領域は、レー
ザ光の導波の形状または導波路内の屈折率分布によりレ
ーザ端面におけるスポット形状が高出力時に小さく、低
出力時に大きく変化するスポット径調整機能を実効す
る。
【0019】この変調領域は、共振器の光軸方向にその
共振器長の1/4以下の長さに設けるのが好適である。そ
れは、基本的なレーザ発振の維持は、変調領域以外の領
域で勿論行われるからである。尚、変調領域および結晶
端面近傍に設けられるフレアード領域 以外の共振器領
域を、仮にストレート領域と称することとする。
【0020】通例、光の射出部側の結晶端面近傍にフレ
アード領域が設けられる。フレアード領域は、光導波路
をレーザ・ビームのスポット径の拡大に伴なって拡大し
た領域である。こうして、拡大したレーザ・ビームの光
吸収を生じさせないようにしている。レーザ・ビーム径
の大きさにもよるが、通例、フレアード領域は光共振器
の光軸方向に約40μmから60μm程度の長さを用いてい
る。
【0021】尚、光共振器長全体は、これまでの通例に
半導体レーザ装置の共振器長を用いて十分である。光共
振器長は300μmから600μm程度が一般的である。勿論、
目的に応じて種種の共振器長を選択出来ることは言うま
でもなく、例えば、長いものの例は1mmである。
【0022】一方、共振器幅も、種種の目的に応じて共
振器長を選択する。多くは、4μmから7μm程度の共振器
長が採用されている。
【0023】光の帰還の手段は、これまでの半導体レー
ザ装置に用いているものを用いることが出来る。即ち、
ファブリ・ペロー構造(Fabry-Perot resonator)、分布
帰還型構造(DFB: distributed feedback)、ブラッグ反
射器構造(DBR: distributed Bragg reflector)などを用
いることが出来る。
【0024】また、その他の半導体レーザ装置に用いら
れている各種手段、例えば、結晶端面の保護の為の保護
膜、また、良好な結晶成長の為のバッファ層など、通例
の手段を用いることは任意である。
【0025】次に、変調領域の具体的構造について以下
に説明する。
【0026】その代表的構造は、半導体レーザ装置を構
成するストライプ状導波構造の少なくとも一部において
電流注入を並行した複数本の、例えば2本のストライプ
により行うよう構成すればよい。原理的には、ストライ
プは2本以上でよいが、実際的には製造上、あるいは特
性制御の2本が最も有用である。以下の説明ではストラ
イプが2本として説明する。
【0027】このスポット径調整機能は、前記並行した
2本のストライプ状導波構造を有するストライプとそれ
以外のストライプ状導波構造の電流注入密度が、同一の
印加電圧に対し異なる値となるように分布を設けたこと
により行うことができる。
【0028】前記電流注入密度の分布を形成するため
に、前記並行した2本のストライプ状導波構造にそれぞ
れ10μmを越えない大きさの通電及び非通電領域を混
在させるように設ければ好適である。例えば、図6及び
図7で云えば、ドット状パタン202を設けて通電領域
134に非通電領域を混在させてもよい。あるいは、こ
のドット状パタン202に代えて、多数の極めて細い細
線パターンを用いても良い。要するに、変調領域に設け
るパターンは、共振器の一部に通電及び非通電領域を混
在させ、このことによって、電流注入密度の分布を形成
るようなパターンであれば良い。この電流注入密度の分
布は、共振器内の一部に、屈折率の分布を形成するので
ある。
【0029】また、前記電流密度の分布を形成するため
に、電流通路中に付加的な抵抗すなわちキャリア濃度が
1017cm-3を越えない例えば低ドープp−GaAs
層、又は電気障壁すなわち図10で云えば電圧降下層3
01を設ければ好適である。
【0030】本発明に係るレーザ・プリンタの好適な実
施の形態は、単一光学系で多色印刷が可能なトライレベ
ル印刷技術を用いたレーザ・プリンタにおいて、レーザ
・プリンタを構成する露光装置からの照射ビームの形状
を、レーザ光の強度に応じて変化させ、出力が小さい場
合はスポット径を大きく、出力が大きい場合にはスポッ
ト径を小さくするように制御して感光体上に描画して記
録されるドット径差を一定の大きさに保つ補正機能を持
たせたプリンタである。このような変化は、露光装置に
スポット形状をレーザ光の強度に応じて自動的に変化さ
せる機能を付加することによりレーザ・プリンタ内部の
処理のみにより実現可能であった。このようなスポット
形状すなわちスポット径の変化を光源として用いる半導
体レーザ装置自体の機能により行うことで、単純化した
システムのレーザ・プリンタを構成することができる。
【0031】また、このプリンタ用光源となる本発明に
係る半導体レーザ装置の好適な実施の形態は、導波の形
状または導波路内の屈折率分布によりレーザ端面におけ
るスポット形状が高出力時に小さく、低出力時に大きく
変化するスポット径調整機能を有する半導体レーザであ
る。このような半導体レーザは、ストライプ状導波路の
少なくとも一部において電流注入を並行した2本のスト
ライプにより行うことによりスポット径調整機能を実現
することができた。出力の変化とビーム径の変化を所望
の相関関係で行うために、上記並行した2本のストライ
プを有するストライプとそれ以外のストライプの電流注
入密度を所望の特性を得られるように変化させた。尚、
前述した従来のレンズ状構造を設けた半導体レーザで
は、導波路内に設けたレンズはその屈折率を外部から調
整する機能がないため、上記レーザ・プリンタのスポッ
ト径補正用の変化可能な光源として用いることはできな
い。
【0032】本発明に係るレーザ・プリンタ及びその光
源に適した半導体レーザ装置の更に具体的な実施例につ
き、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0033】実施例1 本発明に係るレーザ・プリンタ及びその光源に用いる半
導体レーザ装置の第1の実施例について説明する。図1
は、本発明のレーザ・プリンタにおける露光装置の一構
成例を示す構成図である。図1において参照符号101
は半導体レーザ装置を示す。この半導体レーザ装置10
1から出射されたレーザビーム102は、コリメートレ
ンズ103、光量調整フィルタ104、ビームスプリッ
タ105およびシリンドルカルレンズ106を通って、
光偏向装置のポリゴンミラー107に入射する。次い
で、このレーザビーム102はポリゴンミラー107の
回転によって反射されると共に偏向される。ここで、シ
リンドリカルレンズ106は、ポリゴンミラー107の
平行度誤差による走査位置ずれ補正のため、レーザビー
ム102をミラー面上で回転軸と直角な線上に収束させ
る働きをする。更に、レーザビーム102は走査レンズ
系108によって感光体材料(以下、単に感光体と略称
する)109で覆われた走査面上に収束され、走査位置
110の上を等速度で繰り返し走査する。なお、走査面
は、ビーム走査方向と直角方向に等速で移動している。
光検出器111により走査ビームのスタート位置を検出
し、この検出信号が同期信号112として制御部113
に送出される。
【0034】レーザビーム102の照射を受けた感光体
109の表面には、図2に表面電位の分布を模式的に示
すように、レーザビームの強度に応じた第1領域11
6、第2領域117、第3領域118の三種類の電位を
有する領域が形成される。このような表面電位が描画さ
れた感光体109に異なる色を有する第1の着色粒子1
19及び第2の着色粒子120を順次付着させて、それ
ぞれの粒子の帯電特性に対応した表面電位の位置だけに
付着させる。即ち、負に帯電した第1の粒子119は表
面電位が高い第1の領域116に付着し、正に帯電した
第2の粒子120は表面電位の低い第3の領域118に
付着する。中間電位の第2の領域117には、いずれの
粒子も付着しない。
【0035】以上のような印刷を通常の半導体レーザ装
置による光源を用いて行うと、強度の強い光により描画
される第3の領域118のドットが第2の領域117の
ドットに比べ大きくなる。これは、図3(a)に示すよ
うに、照射光の光強度が通常中央部が強い分布を持って
おり、第2領域117の描画時には中央部が第3領域1
18の電位を形成するために必要な照射強度140に達
しない範囲に光強度を設定する必要があるのに対し、第
3領域118の描画時には第3領域118の周辺に形成
される第2領域の電位形成に必要な照射強度141の領
域をできるだけ少なくするように強めの露光が必要なた
めである。
【0036】そこで、本発明に係るレーザプリンタ用の
光源として用いる半導体レーザ装置は、レーザビームの
スポット径を図3(b)に示すように低出力時には大き
く、高出力時には小さく制御できるように構成した。こ
のようなビーム径制御機能を有する半導体レーザを、図
4及び図5に示す。ここで、図4は本実施例の半導体レ
ーザを示す平面図、図5(a)は図4中にI−I線で示
した部分の断面構造図、図5(b)は図4中にII−I
I線で示した部分の断面構造図および図5(c)は図5
(a)中にA1で示した円形領域部分の拡大図である。
このような構造の半導体レーザは、次のようにして形成
する。
【0037】まず、有機金属気相成長法により、n−G
aAs基板121上にn−(Al0.5Ga0.50.5In
0.5Pクラッド層122、多重量子井戸活性層123、
p−(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pクラッド層12
4、p−GaAsコンタクト層125を順次結晶成長し
た。多重量子井戸活性層123は、図5(c)に示すよ
うに3層のGa0.5In0.5Pウエル層126と4層の
(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pバリア層127を交互
に積層して形成している。
【0038】次に、熱CVD法およびホトリソグラフィ
技術を用いてストライプ状のホトレジスト128とSi
O2129との複合マスクを、図4に示すような形状に
形成する。このホトレジスト128のマスクパタンは、
素子の大部分を占める通常幅(約4μm)のストライプ
130が端面付近で中間幅の領域131及びフレア型に
広がった領域132の2段階に広がっている。ここで領
域132を広げているのは、導波路の出射幅を広げるこ
とにより最も広がったビーム径のレーザ出力光でも損失
が少なく導波できるようするためである。ホトレジスト
128をマスクとしてp−GaAsコンタクト層125
及びp−(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pクラッド層1
24の一部をエッチングした後、ホトレジスト128を
取り除き、残ったSiO2129をマスクとして再び有
機金属気相成長法によりn−GaAsブロック層135
を選択成長した。これにより、中間幅の領域131は中
央部分が非通電領域133、周辺部分が通電領域134
となる。
【0039】素子の直列抵抗低減のため、SiO2膜1
29を除去した後、p−GaAsキャップ層136を形
成した。中間幅領域131とその他の領域の間に図4に
示すようなp−GaAsキャップ層136を除去した溝
137を形成して中間幅領域131の通電量を通常幅の
ストライプ130とは独立に制御できるようにした。
【0040】次に、それぞれの領域のウエハの表面にA
uを主成分とする表面電極138を形成し、機械的研磨
及び化学エッチングによりGaAs基板121の裏面を
エッチングして残り厚さ約100μmにした後、GaA
s基板121側にもAuを主成分とする裏面電極139
を形成した。このような製造工程を経た半導体ウエハ
を、ストライプの長さ方向に約600μm間隔でバー状
に劈開した。なお、上述の結晶成長には有機金属気相成
長法の他に、例えば分子線エピタキシー法なども用いる
ことができることは云うまでもない。
【0041】このようにして形成された本実施例の半導
体レーザ装置は、図5(a)に示したように、通常幅領
域130の断面構造が従来の屈折率導波半導体レーザ装
置と同様の構造になっている。一方、図5(b)に示し
たように、中間幅領域131においては、模式的に示し
たような電流通路150が形成されることにより、すな
わち電流注入量の分布が形成されることにより、ストラ
イプ中央部分の屈折率が大きい屈折率分布が形成される
結果、レンズ効果すなわちレーザビームの位相を空間的
に変調することによりレーザビームを収束させる効果が
得られる。中間幅領域131の電流を制御することによ
りこのレンズの効果を制御することが可能となるので、
レーザ出力が小さい場合にはスポット径を大きく、レー
ザ出力が大きい場合にはスポット径を小さくするよう
に、図1に示した主電流114及び中間幅領域の電流1
15を制御することにより、前記所望のスポット径の変
化を得ることが可能となる。
【0042】尚、図5(d)は半導体レーザ装置におけ
る図4のA−A断面図、図5(e)は図4におけるB−
B断面図である。同じ部位は同じ引用符号を用いて示し
ている。
【0043】従って、単一光学系で多色印刷が可能なト
ライレベル印刷技術を用いた本実施例のレーザ・プリン
タでは、その光源として図4および図5に示した構造の
半導体レーザを用い、2系統の電流114,115を制
御することにより、感光体上に描画して記録されるドッ
ト径差を補正して一定の大きさに保つ補正機能を容易に
備えることができる。また、ドット径差を一定に保つこ
とができるので、低電位領域と高電位領域との境界に意
図しない中間領域の形成を防止したレーザ・プリンタを
実現できる。
【0044】本発明に係るレーザ・プリンタの別な実施
例について説明する。図18は、本発明の別なレーザプ
リンタにおける露光装置の一構成例を示す構成図であ
る。図18において引用符号114は半導体レーザ装置
を示す。この半導体レーザ装置114から出射されたレ
ーザビーム115は、コリメートレンズ116、光量調
整フィルタ117、ビームスプリッタ118およびシリ
ンドルカルレンズ119を通って、光偏向装置のポリゴ
ンミラー120に入射する。次いで、このレーザビーム
115はポリゴンミラー120の回転によって反射され
ると共に偏向される。ここで、シリンドリカルレンズ1
19は、ポリゴンミラー120の平行度誤差による走査
位置ずれ補正のため、レーザビーム115をミラー面上
で回転軸と直角な線上に収束させる働きをする。更に、
レーザビーム115は走査レンズ系121によって感光
体材料(以下、単に感光体と略称する)122で覆われ
た走査面上に収束され、走査位置123の上を等速度で
繰り返し走査する。なお、走査面は、ビーム走査方向と
直角方向に等速で移動している。光検出器124により
走査ビームのスタート位置を検出し、この検出信号が信
号130、131として制御部126に送出される。
【0045】図20は図18のレーザ・プリンタの露光
装置における制御回路部のブロック図を示したものであ
る。
【0046】光検出器124はビーム走査開始時間を検
出する為の走査開始時間検出用ホトダイオードPD2と
走査線に約2度の角度出設けた返をもち、この辺を走査
ビームが通過する際の検出信号の立ち上がり時間からビ
ームサイズを検出するビームサイズ検出用ホトダイオー
ドPD1に分割されている。図19中、斜線部はホトダ
イオードの分離領域である。
【0047】図21は光検出器の動作信号を示す図であ
る。レーザ光によるスキャンが開始されると、先ず走査
開始信号検出用ホトダイオードPD2が信号151を生
成する。そして、レーザ・スポット1Sが次のビームサ
イズ検出用ホトダイオードPD1にさしかかると、順次
出力152を生成する。そして、レーザ・スポットが完
全にビームサイズ検出用ホトダイオードPD1に含まれ
ると、その出力は一定となる。この出力の開始から一定
になるまでの経過時間によって、レーザ光のスポット・
サイズを検知することが出来る。
【0048】プリンタ外部より入力された印刷信号13
3は信号制御プロセッサ134によりドットサイズを決
定するドットサイズ信号136とドットのON/OFF
を制御するドットON/OFF信号135に変換され、
メモリー138に蓄積される。信号制御プロセッサ13
4とメモリ138はクロック信号発生器137より送ら
れるクロック信号144、145に従い同期して動作さ
せられる。メモリ138に貯えられた信号はビーム走査
開始信号に従いドット情報プロセッサ139により処理
されてビームサイズ制御回路132およびレーザ出力制
御回路127の変調信号を発生する。レーザ出力制御回
路127はドット情報プロセッサ134からの信号に従
い半導体レーザ装置114のレーザ強度制御電極142
に電流を流す。ビームサイズ制御回路132も同様にド
ット情報プロセッサ139からの信号に従い半導体レー
ザ装置114のビーム径制御電極143に電流を供給す
る。ビームサイズ制御回路132においてはドット情報
プロセッサ139からの信号の他にビームサイズ信号を
もとにビームサイズ検出/基準値安定化回路146で生
成されたビームサイズ帰還信号147も参照して電流値
が決定される。
【0049】これまで説明した露光装置の例を、同様の
半導体レーザ装置を用いて所定の効果を得ることが出来
た。
【0050】次に、半導体レーザ装置として、分布帰還
型を用いた例を示す。基本的な変調領域の構成は、上述
の通例のファブリ・ペロー共振器を用いた半導体レーザ
装置を同様である。従って、その平面図は図4と同様で
ある。図5(f)に、分布帰還型の場合の図4における
A−A断面図を示す。また、図5(g)に同様に図4に
おけるB−B断面図を示す。図において同様の部位は同
一引用符号を用いている。尚、図5(f)および図5
(g)において、波形の境界領域に回折格子が形成され
ている。尚、分布帰還型の場合、層122は(Al0.5
Ga0.50.5In0.5P、層03は(Al0.3Ga0.7
0.5In0.5Pを用いた。
【0051】こうした分布帰還型半導体レーザ装置にお
いても、スポット径の制御が可能であった。
【0052】実施例2 本発明に係るレーザ・プリンタ及びその光源に用いる半
導体レーザ装置の第2の実施例について、図6および図
7を参照しながら説明する。本実施例のレーザ・プリン
タにおける露光装置の構成は、半導体レーザ装置を駆動
するための電流制御が実施例1で2系統であったのに対
して、より簡便な1系統としている点が実施例1と相違
する。従って、図1に示した中間幅領域131の電流1
15が不要となる。レーザプリンタの光源として使用し
た半導体レーザ装置の構造は以下の通りである。ここ
で、図6(a)は本実施例の半導体レーザ装置を示す平
面図、図6(b)は同図(a)中にB1で示した円形領
域部分の拡大図、図7(a)は図6(a)中にI−I線
で示した部分の断面構造図、図7(b)は図6(a)中
にII−II線で示した部分の断面構造図および図7
(c)は図7(a)中にA1で示した円形領域部分の拡
大図である。
【0053】本実施例の半導体レーザ装置の基本的な構
造は実施例1とほとんど同じであり、中間幅領域131
の部分の構造が相違するだけである。すなわち、実施例
1では中間幅領域131にp−GaAsキャップ層13
6を除去した溝137を設けていたのに対して、本実施
例では溝を設けずに中間幅領域131の通電領域134
に直径約2μmのドット状パタン202を、図6
(a),(b)に示すように設けている点が相違する。
なお、図6(a)及び図7(b)に示すように、中間幅
領域131の中央部分が非通電領域133となり、周辺
部分が通電領域134となる。更に、この通電領域13
4内にはドット状パタン202により形成される非通電
領域部分が混在する。このドット状パタン202は、ホ
トレジスト128とSiO2129との複合マスクにお
けるSiO2129のパタンの一部として形成されてい
る。このため、導波路の形状には影響せずに電流注入の
形状のみをドット状とすることができる。ホトレジスト
128により規定される導波路全体の面積に対するドッ
ト状パタン202の通電領域134の面積は、ホトリソ
グラフィのマスク設計により任意に設定できる。従っ
て、本実施例の半導体レーザ装置の製造方法は、実施例
1の製造方法において溝137の形成工程がないだけで
ある。なお、本実施例ではドット状パタン202の面積
密度は約50%とした。また、ドット状パタン202の
大きさは、10μmを越える大きなドットにすると、こ
のドット状パタンにより形成される非通電領域が広が
り、活性層に光吸収する領域ができ動作電流を上げて特
性が悪くなるので10μm以下が望ましい。ドット状パ
タン202の最小サイズは、ホトリソグラフィ技術に依
存するが0.1μm程度でも可能である。
【0054】本実施例の半導体レーザ装置は、図7
(a)に示したように、通常幅領域130は従来の屈折
率導波半導体レーザ装置と同様の構造となっている。一
方、図7(b)に示したように、中間幅領域131にお
いては模式的に示したような電流通路150が形成され
ることにより、すなわち電流注入量の分布が形成される
ことにより、ストライプ中央部分の屈折率が大きい屈折
率分布が形成され、レンズ効果が得られる。中間幅領域
131の電流通路が部分的にさえぎられているため、中
間幅領域131の電流注入密度は通常幅領域130に比
べて低くなる。これにより、低出力時にはレンズ効果が
弱く大きなスポットが得られ、高出力時にはレンズ効果
が強くなって小さなスポットが得られる。このようなス
ポット径と光出力の関係は、中間幅領域131の電流密
度を変えることによりレーザ・プリンタの特性に合わせ
て設計可能である。また、本実施例の半導体レーザ装置
は表面電極138が単一の電極のみにより実施例1と同
様のスポット径の変化を得ることができる。
【0055】従って、単一光学系で多色印刷が可能なト
ライレベル印刷技術を用いた本実施例のレーザ・プリン
タでは、その光源として図6および図7に示した構造の
半導体レーザ装置を用いることにより、図1の主電流1
14を制御するだけで実施例1と同様に感光体上に描画
して記録されるドット径差を補正して一定の大きさに保
つ補正機能を備えることができる。勿論、ドット径差を
一定に保つことができるので、低電位領域と高電位領域
との境界に意図しない中間領域の形成を防止したレーザ
・プリンタを実現できる。
【0056】実施例3 本発明に係るレーザ・プリンタ及びその光源に用いる半
導体レーザ装置の第3の実施例について、図8〜図10
を参照しながら説明する。本実施例のレーザ・プリンタ
の露光装置の構成は、実施例2と同様に半導体レーザ装
置を駆動するための電流制御は1系統であり、図1の構
成において駆動電流115を省略した構成である。本実
施例で光源として用いるビーム径制御機能を有する半導
体レーザ装置は、実施例2よりも低動作電流である点が
実施例2と相違する。ここで、図8は本発明に係る半導
体レーザ装置を示す平面図、図10(a)は図8中にI
−I線で示した部分の断面構造図および図10(b)は
II−II線で示した部分の断面構造図である。このよ
うな構造の半導体レーザ装置は、次のようにして形成す
る。
【0057】まず、有機金属気相成長法により、n−G
aAs基板121上にn−(Al0.5Ga0.50.5In
0.5Pクラッド層122、多重量子井戸活性層123、
p−(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pクラッド層12
4、p−GaAsコンタクト層125、p−Ga0.7
0.3As0.40.6電圧降下層301を順次結晶成長し
た。多重量子井戸活性層123は実施例2の図7(c)
に示した構造と同様であり、3層のGa0.5In0.5Pウ
エル層126と4層の(Al0.5Ga0.50.5In0.5
バリア層127を交互に積層して形成している。
【0058】次に、熱CVD法及びホトリソグラフ技術
を用いてストライプ状のホトレジスト128とSiO2
129との複合マスクを、図8に示すような形状に形成
する。このホトレジスト128のマスクパタンは、素子
の大部分を占める通常幅(約2μm)のストライプ13
0が端面付近で中間幅の領域131及びフレア型に広が
った領域132の2段階に広がっている。このホトレジ
スト128をマスクとしてp−Ga0.7In0.3As0.4
0.6電圧降下層301、p−GaAsコンタクト層1
25、およびp−(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pクラ
ッド層124の一部をエッチングした後、ホトレジスト
128を取り除き、残ったSiO2129をマスクとし
て再度約0.5μmのエッチングを行う。SiO2マス
クを取り除いた後、中間幅領域131以外のp−Ga
0.7In0.3As0.40.6電圧降下層301を取り除き、
有機金属気相成長法によりn−(Al0.5Ga0.50.5
In0.5Pブロック層302を成長した。
【0059】成長したn−(Al0.5Ga0.50.5In
0.5Pブロック層302は、図9(a)に示すようにス
トライプの肩部303で薄くなっているため、塩酸系エ
ッチング液で点線で示したところまで軽くエッチングす
ることにより肩部303のp−GaAsコンタクト層1
25を露出させることができる。ここに図9(b)に示
すようにホトレジスト304を約1μm塗布し、酸素プ
ラズマによりエッチバックするとストライプ上に成長し
たn−(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pブロック層30
2の表面が露出する。ここで、塩酸系エッチング液によ
りn−(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pブロック層302
をエッチングするとn−(Al0.5Ga0.50.5In0.5
Pブロック層302がストライプ肩部303でとぎれて
いるため、エッチングがストライプ外部まで進行せずス
トライプの先端のみを露出させることができる。
【0060】素子の直列抵抗低減のため、ホトレジスト
304を除去した後p−GaAsキャップ層136を形
成した。ウエハの表面にAuを主成分とする表面電極1
38を形成し、機械的研磨及び化学エッチングによりG
aAs基板121の裏面をエッチングして残り厚さ約1
00μmにした後、GaAs基板の裏面側にもAuを主
成分とする裏面電極139を形成した。このような製造
工程を経た半導体ウエハを、ストライプの長さ方向に約
600μm間隔でバー状に劈開した。
【0061】このようにして形成された本実施例の半導
体レーザは、図10(a)に示したように通常幅領域1
30の断面構造が従来の屈折率導波半導体レーザと同様
の構造となっている。一方、図10(b)に示したよう
に中間幅領域131においては、模式的に示したような
電流通路150が形成されることにより、すなわち電流
注入量の分布が形成されることにより、導波路ストライ
プ中央部の屈折率が大きい屈折率分布が形成されレンズ
効果が得られる。本実施例の構造では、p−Ga0.7
0.3As0.40.6電圧降下層301とGaAsキャッ
プ層136のヘテロバリアによる電圧降下のため約0.
2Vの電圧降下が発生し、中間幅領域131の電流注入
密度は通常幅領域130に比べて低くなる。これによ
り、低出力時にはレンズ効果が弱く大きなスポット径が
得られ、高出力時にはレンズ効果が強くなって小さなス
ポット径が得られる。このようなスポット径と光出力の
関係は、p−Ga0.7In0.3As0.40.6電圧降下層3
01の組成を変えることにより、レーザプリンタの特性
に合わせて設計可能である。本実施例の半導体レーザは
実施例2と同様に表面電極138が単一の電極のみによ
り所望のスポット径の変化を得ることができる。
【0062】また、本実施例では電流ブロック層として
レーザ光に対し透明なn−(Al 0.5Ga0.50.5In
0.5Pブロック層302を用いたため半導体レーザ装置
の共振器損失を低減でき、更にこれにより通常幅領域の
ストライプ130を幅2μmと細くできたので、実施例
1および実施例2の半導体レーザに比べて動作電流を半
減することができた。
【0063】従って、単一光学系で多色印刷が可能なト
ライレベル印刷技術を用いた本実施例のレーザ・プリン
タは、その光源として図8及び図10に示した構造の半
導体レーザ装置を用いることにより、図1の主電流11
4を制御するだけで実施例2と同様に感光体上に描画し
て記録されるドット径差を補正して一定に保つ補正機能
を備えると共に、更に消費電流も低減することができ
る。また、ドット径差を一定に保つことができるので、
低電位領域と高電位領域との境界に意図しない中間領域
の形成を防止したレーザ・プリンタを実現することがで
きる。
【0064】実施例4 本発明に係るレーザ・プリンタ及びその光源に用いる半
導体レーザ装置の第4の実施例について、図11および
図12を参照しながら説明する。本発明のレーザプリン
タの露光装置の構成は実施例3と同様であるが、より低
価格な半導体レーザを用いた高速印刷を目的として、複
数の半導体レーザ装置を同一チップ上に形成したアレイ
構造の素子を用いた。アレイ構造の中の各半導体レーザ
装置を駆動するための電流制御はそれぞれ1系統であ
る。ここで、図11は本発明に係るアレイ構造の半導体
レーザ装置を示す平面図、図12(a)は図11中にI
−I線で示した部分の断面構造図および図12(b)は
図11中にII−II線で示した部分の断面構造図であ
る。このようなアレイ構造の半導体レーザ装置は、次の
ようにして形成する。
【0065】まず、有機金属気相成長法により、n−G
aAs基板121上にn−(Al0.5Ga0.50.5In
0.5Pクラッド層122、多重量子井戸活性層123、
p−(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pクラッド層12
4、p−(Al0.5Ga0.50.3In0.7P歪緩和層40
1、p−(Al0.5Ga0.50.5In0.5P第2クラッド
層402、p−GaAsコンタクト層125、p−Ga
0.7In0.3As0.40.6電圧降下層301を順次結晶成
長した。ここで多重量子井戸活性層123は実施例2の
図7(c)に示した構造と同様であり、3層のGa0.5
In0.5Pウエル層126と4層の(Al0.5Ga0.5
0.5In0.5Pバリア層127を交互に積層して形成して
いる。
【0066】次に、熱CVD法及びホトリソグラフィ技
術を用いてストライプ状のホトレジスト128とSiO
2129との複合マスクを図11に示すような形状に形
成する。このホトレジスト128のマスクパタンは、素
子の大部分を占める通常幅(約2μm)のストライプ1
30が端面付近で中間幅の領域131及びフレア型に広
がった領域132の2段階に広がっている。このホトレ
ジスト128をマスクとしてp−Ga0.7In0.3As
0.40.6電圧降下層301、p−GaAsコンタクト層
125、及びp−(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pクラ
ッド層124の一部をエッチングした後、ホトレジスト
128を取り除き、残ったSiO2129をマスクとし
て再度約0.5μmのエッチングを行う。
【0067】次に、SiO2マスクを取り除いた後、プ
ラズマCVD法によりSiN膜403(膜厚1.2μ
m)を堆積した。堆積したSiN膜403は図9に示し
た構造と同様にストライプの肩部で薄くなっているた
め、フッ酸系エッチング液で軽くエッチングすることに
より肩部のp−Ga0.7In0.3As0.40.6電圧降下層
301を露出させることができる。ここにホトレジスト
を約1μm塗布し、酸素プラズマによりエッチバックす
るとストライプ上に堆積したSiN膜403の表面が露
出する。ここで、CF4プラズマによりSiN膜403
をエッチングするとストライプ肩部でSiN膜403が
とぎれているため、ストライプ以外の領域にエッチング
が進行せずストライプの先端のみを露出させることがで
きる。
【0068】ウエハの表面にAuを主成分とする表面電
極138を形成し、機械的研磨及び化学エッチングによ
りGaAs基板121の裏面をエッチングして残り厚さ
を約100μmにした後、GaAs基板の裏面側にもA
uを主成分とする裏面電極139を形成した。このよう
な製造工程を経た半導体ウエハを、ストライプの長さ方
向に約600μm間隔でバー状に劈開した。
【0069】このようにして形成された本実施例のアレ
イ構造内の各半導体レーザ装置は、図12(a)の通常
幅領域130の断面構造が従来の屈折率導波半導体レー
ザ装置と同様の構造となっている。一方、図12(b)
に示したように中間幅領域131においては、模式的に
示したような電流通路150が形成されることにより、
すなわち電流注入量の分布が形成されることにより、導
波路ストライプ中央部の屈折率が大きい屈折率分布が形
成されレンズ効果が得られる。本実施例の構造では、p
−Ga0.7In0.3As0.40.6電圧降下層301とGa
Asコンタクト層125のヘテロバリアによる電圧降下
のため約0.2Vの電圧降下が発生し、中間幅領域13
1の電流注入密度は通常幅領域130に比べて低くな
る。これにより、低出力時にはレンズ効果が弱く大きな
スポットが得られ、高出力時にはレンズ効果が強くなっ
て小さなスポットが得られる。このようなスポット径と
光出力の関係はp−Ga0.7In0.3As0.40.6電圧降
下層301の組成を変えることにより所望の値に設定で
きるので、レーザ・プリンタの特性に合わせてスポット
径と光出力を設計可能である。また、結晶に代わりSi
N膜403で埋め込む結果、結晶に応力歪が発生する。
しかし、これは p−(Al0.5Ga0.50.3In0.7
歪緩和層401により吸収されるため素子の特性や信頼
性に悪影響を及ぼすことはなく、従来結晶成長により形
成されていた電流ブロック層を簡便なプラズマCVDに
より形成できるので、製造コスト上の利点のみを得るこ
とができた。本実施例の半導体レーザ装置は、実施例2
と同様に表面電極138が単一の電極であっても所望の
スポット径の変化を得ることができる。
【0070】従って、単一光学系で多色印刷が可能なト
ライレベル印刷技術を用いた本実施例のレーザ・プリン
タは、その光源として図11及び図12に示したアレイ
構造の半導体レーザ装置を用いることにより、各半導体
レーザ装置に対してそれぞれ図1の主電流114を制御
するだけで実施例2と同様に感光体上に描画して記録さ
れるドット径差を補正して一定に保つ補正機能を備える
と共に、更にアレイ状に形成された複数本の半導体レー
ザ装置により複数の走査線を同時に描画できるため一層
の高速印刷が可能となる。勿論、各半導体レーザ装置
は、ドット径差を一定に保つことができるので、低電位
領域と高電位領域との境界に意図しない中間領域の形成
を防止したレーザ・プリンタを実現することができる。
【0071】実施例5 本発明に係るレーザ・プリンタ及びその光源に用いる半
導体レーザ装置の第5の実施例について、図13〜図1
5を参照しながら説明する。本発明のレーザ・プリンタ
の露光装置の構成は、実施例4と同様である。ただし、
半導体レーザ装置はアレイ構造ではない。使用する半導
体レーザ装置は実施例2と同じ素子を用いても良いが、
本実施例ではより短波長で低価格が得られる構造の半導
体レーザ装置を用いた。ここで、図13は本実施例の半
導体レーザ装置を示す平面図、図15(a)は図13中
にI−I線で示した部分の断面構造図、図15(b)は
図13中にII−II線で示した部分の断面構図および
図15(c)は図15(a)中にA2で示した円形領域
部分の拡大図である。このような構造の半導体レーザ装
置は、次のようにして形成する。
【0072】まず、有機金属気相成長法により、n−G
aAs基板121上にn−Zn0.86Mg0.140.1Se
0.9クラッド層501、多重量子井戸活性層502、p
−Zn0.86Mg0.140.1Se0.9クラッド層503、p
−Zn0.86Mg0.14Se歪吸収層504、p−Zn0.86
Mg0.140.1Se0.9クラッド層505、p−ZnSe
キャップ層506、ZnSe/ZnTe超格子層50
7、ZnTeコンタクト層508を順次結晶成長した。
多重量子井戸活性層502は、図15(c)に示すよう
に6層のZnCdSeウエル層509と7層のZnSS
eバリア層510を交互に積層して形成している。ま
た、n−GaAs基板121にはレーザ端面となる領域
にストライプと垂直な方向が20μm、ストライプに平
行な方向が5μmで深さが約0.5μmの窓形成溝51
1が設けられている。
【0073】次に、熱CVD法及びホトリソグラフィ技
術を用いてストライプ状のホトレジスト128とSiO
2129との複合マスクを図13に示すような形状に形
成する。このホトレジスト128のマスクパタンは、素
子の大部分を占める通常幅(約2μm)のストライプ1
30が端面付近で中間幅の領域131及びフレア型に広
がった領域の132の2段階に広がっている。このホト
レジスト128をマスクとしてZnTeコンタクト層5
08からp−Zn0.86Mg0.140.1Se0.9クラッド層
505の途中までクラッド層を約0.5μm残してエッ
チングした後、ホトレジストを取り除き、残ったSiO
2をマスクとしてさらにp−ZnSeキャップ層506
までエッチングする。
【0074】次に、SiO2マスクを取り除いた後、プ
ラズマCVD法によりSiN膜403(膜厚1.2μ
m)を堆積した。堆積したSiN膜403はストライプ
の肩部で薄くなっているため、実施例4と同様にフッ酸
系エッチング液で軽くエッチングすることによりストラ
イプの肩部のZnTeコンタクト層508を露出させる
ことができる。ここにホトレジストを約1μm塗布し酸
素プラズマによりエッチバックするとストライプ上に堆
積したSiN膜403の表面が露出する。ここで、CF
4プラズマによりSiN膜403をエッチングするとス
トライプの先端のみを露出させることができる。
【0075】ウエハの表面にAuを主成分とする表面電
極138を形成し、機械的研磨及び化学エッチングによ
りGaAs基板121の裏面をエッチングして残り厚さ
を約100μmにした後、GaAs基板の裏面側にもA
uを主成分とする裏面電極139を形成した。このよう
な製造工程を経た半導体ウエハの一部に、図14に示す
ように深さ約10μm、幅約20μm、長さ100μm
の劈開誘導溝512を、溝の1辺が窓形成溝の中央51
4に一致するように形成した。この劈開誘導溝512に
対し0でない一定角度でダイアモンドスクライバを移動
させることにより結晶に傷515をつけ、これを用いて
ストライプの長さ方向に約600μm間隔でバー状に劈
開した。ダイヤモンドスクライバによる傷515が劈開
誘導溝の一辺513に一致するように誘導されるため、
劈開位置の誤差は約1μmであった。なお、図14は半
導体ウエハの一部に設けた劈開誘導溝512〜傷515
をだけを模式的に示した平面図であり、その他の部分は
省略されている。
【0076】このようにして形成された本実施例の半導
体レーザ装置は、図15(a)に示したように、通常幅
領域130の断面構造が従来の屈折率導波半導体レーザ
装置と同様の構造となっている。一方、図15(b)に
示すように、中間幅領域131においては、模式的に示
したような電流通路150が形成されることにより、す
なわち電流注入量の分布が形成されることにより、導波
路ストライプ中央部の屈折率が大きい屈折率分布が形成
されレンズ効果が得られる。中間幅領域131の電流通
路が部分的にさえぎられているため、中間幅領域の電流
注入密度は通常幅領域に比べて低くなる。これにより、
低出力時にはレンズ効果が弱く大きなスポット径が得ら
れ、高出力時にはレンズ効果が強くなって小さなスポッ
ト径が得られる。このようなスポット径と光出力の関係
は、中間幅領域の電流密度を変えることにより所望の値
に設定できるので、レーザ・プリンタの特性に合わせて
スポット径と光出力を設計可能である。本実施例の半導
体レーザ装置は、実施例2と同様に表面電極138が単
一の電極でも所望のスポット径の変化を得ることができ
る。また、本実施例の半導体レーザ装置によれば、実施
例4と同様のSiN膜使用による価格的利点の他に、I
I−VI族材料使用による短波長化という利点もある。
【0077】従って、単一光学系で多色印刷が可能なト
ライレベル印刷技術を用いた本実施例のレーザ・プリン
タは、その光源として図13及び図15に示した構造の
半導体レーザ装置を用いることにより、図1の主電流1
14を制御するだけで実施例2と同様に感光体上に描画
して記録されるドット径差を補正して一定に保つ補正機
能を備えると共に、短波長化により高精細な印刷が可能
となる。勿論、半導体レーザ装置は、ドット径差を一定
に保つことができるので、低電位領域と高電位領域との
境界に意図しない中間領域の形成を防止したレーザ・プ
リンタを実現することができる。
【0078】実施例6 本発明に係るレーザ・プリンタ及びその光源に用いる半
導体レーザ装置の第6の実施例について、図16及び図
17を参照しながら説明する。本実施例のレーザ・プリ
ンタの露光装置の構成は実施例2と同様の構成であり、
半導体レーザ装置を駆動するための電流制御は1系統で
ある。従って、図1に示した電流115が不要となる。
本実施例では、より短波長のGaN系半導体を用いた半
導体レーザ装置をレーザ・プリンタの光源として用い
た。この半導体レーザ装置の構造を図16及び図17に
示す。図16は本実施例の半導体レーザ装置の平面図、
図17(a)は図16中にI−I線で示した部分の断面
構造図、図17(b)は図16中にII−II線で示し
た部分の断面構造図および図17(c)は図17(a)
中にA3で示した円形領域部分の拡大図である。このよ
うな構造の半導体レーザ装置は、次のようにして形成す
る まず、有機金属気相成長法により、n−SiC基板60
1上にn−Al0.2Ga0.8Nクラッド層602、多重量
子井戸活性層603、p−Al0.2Ga0.8Nクラッド層
604、p−GaNキャップ層605、GaN/GaN
As超格子コンタクト層606を順次結晶成長した。多
重量子井戸活性層603は、図17(c)に示すように
6層のGa0.7In0.3Nウエル層607と7層のAl
0.1Ga0.9Nバリア層608を交互に積層して形成して
いる。
【0079】次に、熱CVD法及びホトリソグラフィ技
術を用いてストライプ状のホトレジスト128とSiO
2129との複合マスクを図16に示すような形状に形
成する。このホトレジスト128のマスクパタンは、素
子の大部分を占める通常幅(約2μm)のストライプ1
30が端面付近で中間幅の領域131及びフレア型に広
がった領域132の2段階に広がっている。このホトレ
ジスト128をマスクとしてGaN/GaNAs超格子
コンタクト層606からp−Al0.2Ga0.8Nクラッド
層604の途中までこのクラッド層を約0.5μm残し
てエッチングした後、ホトレジストを取り除き、残った
SiO2129をマスクとしてさらにp−GaNキャッ
プ層605までエッチングする。
【0080】次に、SiO2129をマスクとしてn−
Al0.3Ga0.7N609を選択的に成長した。ウエハの
表面にAuを主成分とする表面電極138を形成し、機
械的研磨及び化学エッチングによりSiC基板601の
裏面をエッチングして残り厚さ約100μmにした後、
SiC基板601の裏面側にもAuを主成分とする裏面
電極139を形成した。このような製造工程を経た半導
体ウエハを、ストライプの長さ方向に約600μm間隔
でバー状に劈開した。
【0081】以上のようにして形成された本実施例の半
導体レーザ装置は、図17(a)に示したように通常幅
領域130は従来の屈折率導波半導体レーザ装置と同様
の構造となっている。一方、図17(b)に示したよう
に中間幅領域131においては、模式的に示したような
電流通路が形成されることにより、すなわち電流注入量
の分布が形成されることにより、導波路ストライプ中央
部の屈折率が大きい屈折率分布が形成され、レンズ効果
が得られる。中間幅領域131の電流通路が部分的にさ
えぎられているため、中間幅領域131の電流注入密度
は通常幅領域130に比べて低くなる。これにより、低
出力時にはレンズ効果が弱く大きなスポット径が得ら
れ、高出力時にはレンズ効果が強くなって小さなスポッ
ト径が得られる。このようなスポット径と光出力の関係
は、中間幅領域131の電流密度を変えることにより所
望の値に設定できるので、レーザ・プリンタの特性に合
わせてスポット径と光出力を設計可能である。本実施例
の半導体レーザ装置は、実施例2と同様に表面電極13
8が単一の電極でも所望のスポット径の変化を得ること
ができる。また、本実施例の半導体レーザ装置によれ
ば、実施例5と同様のSiN膜使用による価格的利点の
他に、GaN系材料使用による一層の短波長化を図れる
という利点もある。
【0082】従って、単一光学系で多色印刷が可能なト
ライレベル印刷技術を用いた本実施例のレーザ・プリン
タは、その光源として図16及び図17に示した構造の
半導体レーザを用いることにより、図1の主電流114
を制御するだけで実施例2と同様に感光体上に描画して
記録されるドット径差を補正して一定に保つ補正機能を
備えると共に、より一層の短波長化により更に高精細な
印刷が可能となる。勿論、半導体レーザ装置は、ドット
径差を一定に保つことができるので、低電位領域と高電
位領域との境界に意図しない中間領域の形成を防止した
レーザ・プリンタを実現することができる。
【0083】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更
をなし得ることは勿論である。例えば、結晶成長は有機
金属気相成長法を用いた場合について述べたが、分子線
エピタキシー法を使用してもよい。また、スポット径調
整機能がある本発明に係る半導体レーザ装置を、レーザ
・プリンタ用の光源以外にも使用できることは云うまで
もない。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば光照射強度の変調により
単一の光学系で複数色の印刷を行う方式のカラー・レー
ザ・プリンタにおいて色ごとの記録されるドットの径が
均一になり、また低電位領域と高電位領域の境界に意図
しない白色に対応する中間電位領域が形成されることも
防止できる。
【0085】また、本発明に係る半導体レーザ装置は、
駆動電流の制御によりスポット径と光出力の関係を所望
の値に容易に設定できる調整機能を有するため、トライ
レベル印刷技術を用いたカラー・レーザ・プリンタ用に
好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るレーザ・プリンタの一実施
例を示す露光装置の構成図である。
【図2】図2は複数色印刷の原理を説明するための表面
電位とトナーの分布図である。
【図3】図3は露光時の光強度分布を模式的に示す図で
あり、(a)は従来の半導体レーザ装置の露光時の光強
度分布、(b)は本発明に係る半導体レーザ装置の露光
時の光強度分布を示す図である。
【図4】図4は本発明に係る半導体レーザ装置の第1の
実施例を示す平面図である。
【図5】図5は図4に示した半導体レーザ装置の断面図
であり、(a)は図4に示した半導体レーザ装置のI−
I線で示した部分の断面図、(b)は図4に示した半導
体レーザ装置のII−II線で示した部分の断面図、
(c)は図5(a)中に円形領域A1で示した部分の拡
大図である。(d)は図4に示した半導体レーザー装置
のA−A線の断面図、(e)はB−B断面図、(f)〜
(g)は分布帰還型の場合の断面図である。
【図6】図6は本発明に係る半導体レーザ装置の第2の
実施例を示す図であり、(a)は本発明に係る半導体レ
ーザ装置の第2の実施例を示す平面図、(b)は図6
(a)中に円形領域B1で示した部分の拡大図である。
【図7】図7は図6に示した半導体レーザ装置の断面図
であり、(a)は図6に示した半導体レーザ装置のI−
I線で示した部分の断面図、(b)は図6示した半導体
レーザ装置のII−II線で示した部分の断面図、
(c)は図7(a)中に円形領域A1で示した部分の拡
大図である。
【図8】図8は本発明に係る半導体レーザ装置の第3の
実施例を示す平面図である。
【図9】図9は図8に示した半導体レーザ装置の製造工
程の途中の断面図であり、(a)はブロック層成長直後
の断面図、(b)はストライプ肩部のコンタクト層を露
出後ホトレジストを塗布してエッチバックした状態の断
面図である。
【図10】図10は図8に示した半導体レーザ装置の断
面図であり、(a)は図8に示した半導体レーザ装置の
I−I線で示した部分の断面図であり、(b)は図8に
示した半導体レーザ装置のII−II線で示した部分の
断面図である。
【図11】図11は本発明に係る半導体レーザ装置の第
4の実施例を示す平面図である。
【図12】図12は半導体レーザ装置の断面図であり、
(a)は図11に示した半導体レーザ装置のI−I線で
示した部分の断面図であり、(b)は図11示した半導
体レーザ装置のにII−II線で示した部分の断面図で
ある。
【図13】図13は本発明に係る半導体レーザ装置の第
5の実施例を示す平面図である。
【図14】図14は半導体ウエハの一部に設けた劈開誘
導溝やスクライバによる傷を模式的に示した平面図であ
る。
【図15】図15は図13に示した半導体レーザ装置の
断面図であり、(a)は図13に示した半導体レーザ装
置のI−I線で示した部分の断面図、(b)は図13に
示した半導体レーザ装置のII−II線で示した部分の
断面図、(c)は図15(a)中に円形領域A2で示し
た部分の拡大図である。
【図16】図16は本発明に係る半導体レーザ装置の第
6の実施例を示す平面図である。
【図17】図17は図16に示した半導体レーザ装置の
断面図であり、(a)は図16に示した半導体レーザ装
置のI−I線で示した部分の断面図、(b)は図16中
に示した半導体レーザ装置のII−II線で示した部分
の断面図、(c)は図17(a)中に円形領域A3で示
した部分の拡大図である。
【図18】図18は本発明に係るレーザ・プリンタの別
な実施例を示す露光装置の構成図である。
【図19】図19は光検出器のダイオードの構成を示す
平面図である。
【図20】図20は図18に示したレーザ・プリンタに
おける露光装置部の制御系のブロック例を示す図であ
る。
【図21】図21は光検出器の2つのダイオードの動作
信号を示す図である。
【符号の説明】
101、114…半導体レーザ装置、102、115…
レーザビーム、103、116…コリメートレンズ、1
04、117…光量調整フィルタ、105、118…ビ
ームスプリッタ、107、120…ポリゴンミラー、1
06、119…シリンドリカルレンズ、108、121
…走査レンズ系、109、122…感光体材料、11
0、124…走査位置、111、124…光検出器、1
12…同期信号、113、126…制御部、114…主
電流、115…中間幅領域の電流、116…第1領域、
117…第2領域、118…第3領域、119…負に帯
電したトナー(着色粒子)、120…正に帯電したトナ
ー(着色粒子)、121…n−GaAs基板、122…
n−(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pクラッド層、12
3…多重量子井戸活性層、124…p−(Al0.5Ga
0.50.5In0.5Pクラッド層、125…p−GaAs
コンタクト層、126…Ga0.5In0.5Pウエル層、1
27…(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pバリア層、12
8…ホトレジストマスク、129…SiO2マスク、1
30…通常幅ストライプ(通常幅領域)、131…中間
幅の領域、132…フレア型に広がった領域、133…
非通電領域、134…通電領域、135…n−GaAs
ブロック層、136…p−GaAsキャップ層、137
…溝、138…表面電極、139…裏面電極、140…
第3領域の照射強度、141…第2領域の照射強度、2
02…ドット状パタン、301…p−Ga0.7In0.3
0.40.6電圧降下層、302…n−(Al0.5
0.50.5In0.5Pブロック層、401…p−(Al
0.5Ga0.50.3In0.7P歪緩和層、402…p−(A
0.5Ga0.50.5In0.5P第2クラッド層、403…
SiN膜、501…n−Zn0.86Mg0.140.1Se0.9
クラッド層、502…多重量子井戸活性層、503…p
−Zn0.86Mg0.140.1Se0.9クラッド層、504…
p−Zn0.86Mg0.14Se歪吸収層、505…p−Zn
0.86Mg0.14 0.1Se0.9クラッド層、506…p−Z
nSeキャップ層、507…ZnSe/ZnTe超格子
層、508…ZnTeコンタクト層、509…ZnCd
Seウエル層、510…ZnSSeバリア層、511…
窓形成溝、512…劈開誘導溝、513…溝の一辺、5
14…窓形成溝の中央、515…傷、601…n−Si
C基板、602…n−Al0.2Ga0.8Nクラッド層、6
03…多重量子井戸活性層、604…p−Al0.2Ga
0.8Nクラッド層、605…p−GaNキャップ層、6
06…GaN/GaNAs超格子コンタクト層、607
…Ga0.7In0.3Nウエル層、608…Al0.1Ga0.9
Nバリア層、609…n−Al0.3Ga0.7N。
フロントページの続き (72)発明者 小林 信也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 有本 昭 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 斉藤 進 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立工機株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光源から出射したレーザ光を感光体
    に照射して感光体の表面電位を変化させることにより着
    色粒子の付着状態を変化させ、付着した着色粒子を印刷
    対象物に転写することにより印刷を行う機能を有し、着
    色粒子は少なくとも2種類の色及び帯電状態を有し、前
    記感光体へ照射するレーザ光の強度に対応して複数の帯
    電量が設定され、これにより付着する粒子が選択される
    多色レーザ・プリンタであって、レーザ光源の出力が小
    さい場合にスポット径を大きく、出力が大きい場合には
    スポット径を前者に比して小さく変化するように照射光
    のスポット形状をレーザ光の出力に応じて変化させるこ
    とができるスポット径調整機能を備えていることを特徴
    とするレーザ・プリンタ。
  2. 【請求項2】前記スポット径調整機能は、スポット形状
    の変化がレーザ光の強度に応じて自動的に行うように構
    成してなる請求項1記載のレーザ・プリンタ。
  3. 【請求項3】前記スポット調整機能は前記レーザ光源自
    体が有する請求項2記載のレーザ・プリンタ。
  4. 【請求項4】所定の光源からの出射光を感光体に照射し
    て感光体の表面電位を変化させることにより着色粒子の
    付着状態を変化させ、付着した着色粒子を印刷対象物に
    転写することにより印刷を行う機能を有し、着色粒子は
    少なくとも2種類の色及び帯電状態を有し、前記感光体
    への照射光の強度に対応して複数の帯電量が設定され、
    これにより付着する粒子が選択される多色レーザ・プリ
    ンタであって、当該光源の出力が小さい場合にスポット
    径を大きく、その出力が大きい場合にはスポット径を前
    者に比して小さく変化するように照射光のスポット形状
    を、光源の強度に応じて変化させることができるスポッ
    ト径調整機能を備えていることを特徴とするレーザ・プ
    リンタ。
  5. 【請求項5】少なくとも導電型の異なる2層の半導体層
    とこれに挟まれた該2層の半導体層よりも狭い禁制帯幅
    を有する半導体層よりなる活性層を有し、該活性層に並
    行な一方向に光を閉じ込める導波構造を有する半導体レ
    ーザ装置であって、該導波構造の形状または導波構造内
    に形成された屈折率分布によりレーザ端面におけるスポ
    ット形状が高出力時に小さく、低出力時に大きく変化す
    るスポット径調整機能を有することを特徴とする半導体
    レーザ装置。
  6. 【請求項6】前記スポット径調整機能は、半導体レーザ
    装置を構成するストライプ状導波構造の少なくとも一部
    において電流注入を並行した2本のストライプにより行
    うよう構成して成る請求項5記載の半導体レーザ装置。
  7. 【請求項7】前記スポット径調整機能は、前記並行した
    2本のストライプ状導波構造を有するストライプとそれ
    以外のストライプ状導波構造の電流注入密度が同一の印
    加電圧に対し異なる値となるように分布を設けたことに
    より行う請求項6記載の半導体レーザ装置。
  8. 【請求項8】前記電流注入密度の分布を形成するため
    に、前記並行した2本のストライプ状導波構造にそれぞ
    れ10μmを越えない大きさの通電及び非通電領域を混
    在させるように設けてなる請求項7記載の半導体レーザ
    装置。
  9. 【請求項9】前記電流密度の分布を形成するために、電
    流通路中に付加的な抵抗又は電気障壁を設けることによ
    り得られる請求項7記載の半導体レーザ装置。
JP11055397A 1996-04-30 1997-04-28 レーザ・プリンタ及びこれに適した光源 Pending JPH1058749A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7226175B2 (en) 2001-12-27 2007-06-05 Fujifilm Corporation Image exposure device and laser exposure device applied thereto

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