JPH1058548A - Frp成形品の成形方法 - Google Patents

Frp成形品の成形方法

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JPH1058548A
JPH1058548A JP8225302A JP22530296A JPH1058548A JP H1058548 A JPH1058548 A JP H1058548A JP 8225302 A JP8225302 A JP 8225302A JP 22530296 A JP22530296 A JP 22530296A JP H1058548 A JPH1058548 A JP H1058548A
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JP
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guide member
core mold
core
wound
molding
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JP8225302A
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English (en)
Inventor
Tsuyoshi Ono
毅之 大▲野▼
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガイド部材と枝管部等との衝突回避が容易であ
る、FRP成形品の成形方法を提供し、ガイド部材を芯
型に近接させての巻装物の巻き付けを可能とする。 【解決手段】 芯型5の中心軸20に対して垂直な面2
1を想定し、この面21内にガイド部材3を位置させ
る。ガイド部材3の軸芯は、芯型5の面21内の中心2
3に向いていて、ガイド部材3の軸芯は、中心23と交
わる。ガイド部材3の軸芯は水平である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィラメントワイ
ンディング法(FW法)によって成形するFRP成形品
の成形方法に関するものである。本発明のFRP成形品
の成形方法は、特にチーズや、エルボ、ベンド管等の曲
部を有する配管部材の成形方法として適するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】繊維強化樹脂製の管や管継手の成形方法
の一つとして、フィラメントワインディング法(FW
法)が挙げられる。FW法による管継手等の成形方法
は、芯型を所望の方向に回転し、かつ芯型から離隔して
移動するガイド部材が樹脂を含浸させた線状又は帯状の
巻装物を案内し、その巻装物を芯型の任意の位置に卷回
するものである。
【0003】ところで、直管や、ニップル、ソケット等
の直線状の部材を成形する場合には問題となることは少
ないが、チーズ、エルボ、ベンド管等の曲線形状の管継
手等を成形する場合には、ガイド部材をトラバースした
際に、ガイド部材と枝管部等とが衝突してしまうことが
ある。
【0004】そこで、ガイド部材と枝管部とが衝突する
ことなく巻装物を主管に巻回することができるようにし
たFRP製チーズの成形方法が、特開平1−20093
9号公報に開示されている。この方法は、主管の軸を中
心として回転・回動させる軸芯を基準面内に設定し、前
記軸芯を中心とする円筒面上をガイド部材が移動するよ
うにしたものである。本方法によると芯型が回転・回動
し、巻装物を案内するガイド部材が一次元方向に移動す
るだけで、主管と枝管部とに巻装物が巻回され、チーズ
が成形される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平1−20093
9号公報に開示された方法では、ガイド部材と枝管部と
が衝突しないようにするため、ガイド部材は芯型から離
れてトラバースされる。そのため従来の方法によると、
芯型上に実際に巻回される巻装物の位置が、巻装物を案
内しているガイド部材の位置からずれてしまい、巻装物
の狙い位置を定め難い。また芯型の全体に巻装物を巻き
付けるためには、ガイド部材の移動距離が芯型の全長に
比べて相当に長いものとなってしまう。またFW法で
は、芯型の端部で、巻装物をピンに係合して折り返す必
要があるが、従来技術によると前記した様に巻装物の狙
い位置を定めにくいので、巻装物をピンに係合させるこ
とに失敗することがあった。
【0006】そこで本発明者は、ガイド部材を芯型にで
きるだけ近接させて巻装物の巻き付けを行い、ガイド部
材が枝管部等と衝突する場合には、その都度ガイド部材
を安全な場所に移動させる方法を考え、実験を進めた。
ところがガイド部材はある程度の長さを持つため、ガイ
ド部材を安全な場所に移動させることは困難であった。
すなわちガイド部材はある程度の長さを持つため、例え
ば先端部分を安全な場所に移動させても、中間部分や後
端部分が枝管部等と衝突してしまうことがあった。本発
明は、上記した実験の一環として研究されたものであ
り、ガイド部材と枝管部等との衝突回避が容易である、
FRP成形品の成形方法を提供することを課題とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そして上記した課題を解
決するための請求項1記載の発明は、芯型を回転させつ
つガイド部材を介して線状又は帯状の巻装物を芯型に巻
き付けるFRP成形品の成形方法において、芯型の中心
軸に対して垂直な面にガイド部材が位置した状態で巻装
物の巻き付けを行うことを特徴とするFRP成形品の成
形方法である。
【0008】本発明のFRP成形品の成形方法では、ガ
イド部材は、芯型の中心軸に対して垂直な面に位置して
いる。すなわちガイド部材は、芯型の回転軸に対して垂
直位置、あるいは食い違い関係の垂直位置にある。ここ
で芯型は、回転軸を中心として回転するから、芯型の中
心軸に対して垂直な面は、芯型の回転軌跡に対して重複
する体積が最も小さい位置であるといえる。そのためガ
イド部材を僅かに移動するだけで、ガイド部材と枝管部
等との衝突は回避できる。
【0009】また上記した発明に改良を加えた発明は、
ガイド部材の軸芯は、芯型の中心方向に向いていること
を特徴とする請求項1記載のFRP成形品の成形方法で
ある。ここでガイド部材の軸芯とは、ガイド部材と係合
している範囲内での巻装物のラインを指す。ただしガイ
ド部材がアームを持つ場合は、当該アームをガイドの軸
芯と仮定して芯型の中心方向に向けても良い場合もあ
る。
【0010】前記した請求項1記載の発明は、芯型の軸
方向への回避の容易さだけを考慮したものであるのに対
し、請求項2記載の発明は、回転角度方向の回避の容易
さを加味したものである。すなわち枝管部等は、回転動
作することによってガイド部材と当接するので、衝突す
る角度領域が狭い程ガイドの回避は容易である。ここ
で、請求項2記載の発明では、ガイド部材の軸芯は、芯
型の中心方向に向いているので、枝管部等の回転領域と
重複する角度は極めて小さい。
【0011】さらに上記した発明に改良を加えた発明
は、ガイド部材の軸芯は、水平であることを特徴とする
請求項2記載のFRP成形品の成形方法である。
【0012】またさらに改良を加えた発明は、ガイド部
材には巻装物に樹脂を含浸させる樹脂含浸槽が取り付け
られ、樹脂含浸槽を出た巻装物をガイドを介して芯型に
巻き付けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
に記載のFRP成形品の成形方法である。
【0013】請求項4記載の発明は、巻装物を供給する
際の折れ曲がりを防止する機能を付加したものである。
本発明では、樹脂含浸槽がガイドと共に移動部材に取り
付けられているので移動部材がどの位置に移動しても、
樹脂含浸槽とガイドとの相対位置の変化は極めて小さ
い。従って移動部材が移動しても繊維が折れ曲がること
は無い。請求項4記載の発明は、特に請求項3記載の発
明と併用することが望ましい。すなわち本構成による
と、ガイド部材の軸芯が水平であるから、樹脂含浸槽内
の樹脂液がこぼれることはない。
【0014】さらに同様の目的を達成するための請求項
5記載の発明は、芯型を回転させつつガイド部材を介し
て線状又は帯状の巻装物を芯型に巻き付けるFRP成形
品の成形方法において、芯型表面と巻装物との接点たる
狙い位置は、当該狙い位置を含み芯型の中心軸に垂直な
面内における当該狙い位置と芯型の回転中心とを結ぶ直
線が水平となる位置であることを特徴とするFRP成形
品の成形方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下更に本発明の実施形態につい
て説明する。図1は、本発明の実施形態のFRP成形品
の成形方法で使用する成形装置の構成図である。図2
は、本発明の実施形態のFRP成形品の成形方法で使用
するガイド部材の斜視図である。図3は、図2のガイド
部材の断面斜視図である。図4は、本発明の実施形態の
FRP成形品の成形方法における芯型とガイド部材の位
置関係を示す斜視図である。図5は、従来技術と本発明
とを比較して説明する図面で、(a)は、従来技術のF
RP成形品の成形方法における芯型とガイド部材の位置
関係を示す平面図であり、(b)は、本発明のFRP成
形品の成形方法における芯型とガイド部材の位置関係を
示す平面図である。図6は、本発明の一つの実施形態の
FRP成形品の成形方法における芯型とガイド部材の回
転角度方向の位置関係を示す説明図である。図7は、他
の実施形態における図6に相当する断面図である。図8
は、他の実施形態における図6に相当する断面図であ
る。図9は、本発明の他の実施形態のFRP成形品の成
形方法で使用する成形装置の構成を示し、(b)はその
正面図であり、(a)はその平面図である。図10は、
直管の成形に本発明を応用した場合におけるガイドの軌
跡を示す説明図である。図11は、芯型を主軸の回りに
回転してチーズ(T字型管)を成形する場合に本発明を
応用した場合におけるガイドの軌跡を示す説明図であ
る。図12は、ベンド管の成形に本発明を応用した場合
におけるガイドの軌跡を示す説明図である。図13は、
芯型を主軸及び枝軸に対して傾斜状態に回転してチーズ
を成形する場合に本発明を応用した場合におけるガイド
の軌跡を示す説明図である。
【0016】本実施形態のFRP成形品の成形方法で
は、図1に示す様な回転装置1と、産業用ロボット2及
び、ガイド部材3が使用される。そして回転装置1に、
マンドレルと称される芯型5を固定し、産業用ロボット
2に固定したガイド部材3を介して芯型5に巻装物6を
巻き付ける。
【0017】各装置について簡単に説明すると、回転装
置1は、芯型5を保持して正方向および逆方向に回転さ
せる機能を持つものである。産業用ロボット2は、2乃
至6軸の自由度を持ち、ガイド部材3を保持してガイド
部材3を最適な位置に移動させることができる。
【0018】本実施形態で使用するガイド部材3は、特
殊構造を備えたものである。すなわち本実施形態で使用
するガイド部材3は、図2の様に取り付け用フランジ1
0にアーム11が突設されたものであり、アーム11の
先端側に、ガイド12が一体的に固定されている。そし
てアーム11の中間部分には、樹脂含浸槽13が取り付
けられている。樹脂含浸槽13は、前記したガイド12
とは異なり、アーム11に対して吊下状に固定されてい
る。樹脂含浸槽13の吊下は、例えばゴムの様な弾性体
を介在したり、アーム11に回転可能なリングを装着
し、そのリングを介して行われる。従って樹脂含浸槽1
3は、アーム11に対して多少の揺れ動きが可能であ
り、アーム11が斜め状態であっても、樹脂含浸槽13
は、水平に近い状態を保つ。
【0019】樹脂含浸槽13の内部構造は、図3の通り
であり、樹脂が漏れない様に略密閉された箱体15内に
ロール芯16と押さえロール17が設けられている。そ
してロール芯16には、巻装物6のロール18が装着さ
れている。本実施形態では限られたスペース内にある程
度の長さの巻装物6を収納する必要から、巻装物6はト
リコット等の伸縮性を有する帯が望ましい。ただしもち
ろん、ガラスクロス、ガラスマット、ポリエステル等の
不織布、その他公知の繊維の線状物又は帯状物も利用す
ることができる。
【0020】押さえロール17は、箱体15に回転可能
に固定されたものである。なお押さえロール17の構造
としては、箱体15内で上下方向にある程度移動可能と
し、巻装物6に一定の張力を付与する構成(いわゆるダ
ンサーロール)であっても良く、また単なる重りであっ
ても良い。
【0021】箱体15のガイド12側の側面には、繊維
を引き出すスリット19が設けられている。箱体15の
中には、熱硬化性の樹脂液(図示せず)が入っており、
ロール18の一部は、この樹脂液に浸っている。なお、
樹脂液は、公知のFW法で利用されるものと同様のもの
が利用可能であり、例えばポリエステル樹脂等が適切で
ある。
【0022】本発明のFRP成形品の成形方法は、上記
した装置を使用し、回転装置1によって芯型5を回転さ
せつつ、産業用ロボット2によってガイド部材3の近傍
をトラバースさせ、芯型5の表面に巻装物6を巻き付け
ていく。またチーズを成形する場合の様に、回転半径が
大きい枝管の部位とガイド部材3とが衝突する可能性の
ある場合には、産業用ロボット2を動作させて枝管部の
回転領域からガイド部材3を逃がし、ガイド部材3と枝
管部との衝突を回避する。
【0023】そして本実施形態のFRP成形品の成形方
法において特徴的な事項は、ガイド部材3を芯型5に沿
ってトラバースさせる際に、ガイド部材3に特定の姿勢
条件を満足させることにある。また本実施形態のFRP
成形品の成形方法のもう一つの特徴的な事項は、ガイド
部材3を芯型5に沿ってトラバースさせる際に、ガイド
部材3の狙い位置が特定条件を備えることにある。
【0024】図4は、上記したガイド部材3の姿勢条件
と、狙い位置の条件の双方を満足する理想的なガイド部
材3と芯型5との位置関係を示す。まずガイド部材3の
姿勢条件について説明すると、本実施形態のFRP成形
品の成形方法においては、図4の様に芯型5の中心軸2
0に対して垂直な面21(芯型5を輪切りする面)を想
定し、この面21内にガイド部材3を位置させる。また
ガイド部材3の軸芯7は、芯型5の面21内の中心23
に向いていて、ガイド部材3の軸芯7、すなわちガイド
部材3と係合している巻装物6のラインは、中心23と
交わる。さらにガイド部材3の軸芯7は水平である。
【0025】またガイド部材3の狙い位置の条件は次の
通りである。ここで狙い位置とは、芯型5の表面と巻装
物との接点を指す。狙い位置の条件に際して、狙い位置
Sを含み芯型5の中心軸20に対して垂直な面22を想
定する。この面22は、本実施形態では、先の面21と
同一平面となる。そして狙い位置の条件は、狙い位置S
を含み芯型5の中心軸20に対して垂直な面22内での
当該狙い位置Sと芯型の回転中心23とを結ぶ直線24
が水平とすることである。
【0026】狙い位置Sと、ガイド部材3の先端との距
離、すなわちガイド部材3と芯型5の表面間の距離は、
狙い位置近傍に巻装物6を巻回可能とするために、可能
な限り短い方が望ましく、具体的な両者の距離は、20
mmから60mm程度、より理想的には30mmから5
0mm程度である。また芯型5の口径が大きい場合に
は、狙い位置Sと、ガイド部材3の先端との距離は、芯
型5の直径の10分の1程度が推奨される。ガイド部材
3と芯型5の表面間の距離が、30mmから50mm程
度である場合には、経験上、前者のガイド部材3の姿勢
の条件を満足すれば、後者のガイド部材3の狙い位置の
条件も満足する。またガイド部材3と芯型5の表面間の
距離が、30mmから50mm程度である場合には、経
験上、後者のガイド部材3の狙い位置の条件を満足すれ
ば、前者の姿勢の条件の内、芯型5の中心軸20に対し
て垂直な面21(芯型5を輪切りする面)内にガイド部
材3があるという条件を満足する。
【0027】本実施形態のFRP成形品の成形方法は、
ガイド部材3の姿勢を上記の様に選定することにより、
ガイド部材3の衝突回避動作が極めて容易なものとな
る。
【0028】以下この理由を説明する。本実施形態の様
に、芯型5の中心軸20に対して垂直な面21内にガイ
ド部材3を位置させた場合を正投影して観察すると、図
5(b)の様であり、ガイド部材3の軸芯7は、中心軸
20と直交する。そしてガイド部材3は、図5(b)の
矢印Xの様に、中心軸20と平行に移動し、芯型5に対
して巻装物6の巻き付け作業を行うこととなる。そして
ガイド部材3が、枝管部25の回転領域に入って、さら
に枝管部25が丁度ガイド部材3の存在する回転角度位
置に回転してきた時に両者の衝突が起きる。そこで衝突
を避けるためには、枝管部25がガイド部材3の回転角
度位置に回ってくる前に、ガイド部材3を枝管部25の
回転領域から脱出させる必要がある。ここで本実施形態
のFRP成形品の成形方法では、ガイド部材3が芯型5
の中心軸20に対して垂直な面21内にあり、ガイド部
材3の軸芯7は、中心軸20と直交状態にあるので、ガ
イド部材3の幅「Lmin 」が、枝管部25の回転領域か
ら外れる様にガイド部材3を移動させれば、ガイド部材
3と枝管部25との衝突は回避される。
【0029】これに対して従来技術の様に、ガイド部材
3が芯型5の中心軸20に対して垂直な面21を外れた
状態で芯型5に巻装物6の巻き付けを行っている場合
は、図5(a)の様にアーム11の傾斜を含む「L」の
長さに渡って枝管部25の回転領域から外れる様にガイ
ド部材3を移動させなければならない。なお、ガイド部
材3が芯型5の中心軸20に対して垂直な面21内に位
置するさせた場合の副次的効果として、産業用ロボット
2の最端部の回転軸を回転させ、ガイド部材3を図4の
矢印R方向に回転させることにより、巻装物6の巻き付
け幅を顕著に変化させることができる効果がある。
【0030】またガイド部材3を、芯型5の中心軸20
に対して垂直な面21内に位置させる場合の態様とし
て、図6の様にガイド部材3の軸芯7が芯型5の回転中
心を通る場合と、図7の様にガイド部材3の軸芯7が芯
型5の回転中心と食い違い状態となる場合がある。本発
明の、FRP成形品の成形方法は、このいずれをも包含
し、一方を否定するものではないが、図6の態様の様
に、ガイド部材3の軸芯7が芯型5の回転中心を通る構
成とすることがより望ましい。
【0031】すなわち図6の様にガイド部材3の軸芯7
が芯型5の回転中心を通る場合は、枝管部3がガイドの
高さ「h」に相当する回転角「θmin 」の間だけ、ガイ
ド部材3を回避させれば済むのに対し、図7の態様の様
にガイド部材3の軸芯7と芯型5の回転中心を食い違い
状態とすると、アーム11の長さおよび樹脂含浸槽13
の高さに相当する回転角「θ」に渡ってガイド部材3を
回避させる必要が生じる。さらに図6の様にガイド部材
3の軸芯7が芯型5の回転中心を通る場合は、図7の態
様の様にガイド部材3の軸芯7と芯型5の回転中心を食
い違い状態となる場合に比べて、狙い位置の特定や、ガ
イド部材3と芯型5との位置関係を幾何学的に把握し易
く、産業用ロボット2の動作プログラムや、ティーチン
グが容易であるという利点もある。
【0032】また本実施形態で採用したような樹脂含浸
槽13を一体に備えたガイド部材3を採用する場合に
は、ガイド部材3の傾斜はなるべく避けるべきである。
この観点から最も推奨される態様は、図8の様に、ガイ
ド部材3が、芯型5の中心軸20に対して垂直な面21
内に位置し、且つガイド部材3が水平姿勢であって軸芯
7が芯型5の回転中心を通る場合である。なお、ガイド
部材と樹脂含浸槽が別体である場合でも、巻装物6の折
れ曲がりを防止するという点で、図8に示したガイド部
材の姿勢は推奨される。すなわち図9に示す様に、産業
用ロボット2と離れた位置に樹脂含浸槽26を設ける構
成においては、図9(b)の様に、含浸槽26の出口の
高さと、ガイド部材27の高さを略同一にし、さらにガ
イド部材27を水平姿勢とすることにより、巻装物6の
進路を曲げることなく、巻装物6を水平に移動させるこ
とができる。
【0033】次に、本発明のFRP成形品の成形方法を
採用した場合における、ガイド3の移動軌跡について説
明する。本発明のFRP成形品の成形方法では、ガイド
部材3を、芯型5の中心軸20に対して垂直な面21内
に位置させる必要があり、ガイド部材3は芯型5の回転
に応じてこの位置を維持するように逐次移動していく必
要がある。例えばソケットの様な直管を成形する場合を
想定すると、芯型30は、図10の様に芯型30の中心
軸を回転軸として回転される。従って、ガイド部材3
は、図10の矢印Eの様に直線的に移動すれば足りる。
【0034】またチーズを成形する場合であっても、図
11の様に主管軸31を回転軸として芯型5を回転させ
る場合についても、ガイド部材3は、図11の矢印Fの
様に直線的に移動することとなる。
【0035】これに対して、図12の様に、ベンド管を
成形する場合であって、芯型33の直線部分を回転軸と
して芯型33を回転させる場合には、芯型33の振れ回
りに応じて、振れ回りと軸方向の移動が合成された三次
元的な運動が要求される。また図13の様に、チーズを
成形する場合であって、芯型を主軸及び枝軸に対して傾
斜状態に回転してチーズを成形する場合についても同様
であり、ガイド部材3は、振れ回りと軸方向の移動が合
成された三次元的な運動が要求される。
【0036】ベンド管を成形する場合や、T型の芯型を
主軸及び枝軸に対して傾斜状態に回転してチーズを成形
する場合の様に、ガイド部材3に三次元的な運動が要求
される場合には、ガイド部材3を常に理想的な姿勢、す
なわち芯型5の中心軸20に対して垂直な面21内にガ
イド部材3が位置し、ガイド部材3の軸芯7が、芯型5
の面21内の中心23に向いていて、ガイド部材3の軸
芯7は、中心23と交わる姿勢にガイド部材3の姿勢を
維持することは困難な場合もある。また産業用ロボット
2に対して、ガイド部材3が常に理想的な姿勢となる様
にティーチングすることは困難である。そこでこの様な
場合には、ガイド部材3の狙い位置が前記した条件を満
足するように産業用ロボット2をティーチングする。す
なわち狙い位置Sを含み芯型5の中心軸20に対して垂
直な面22内での当該狙い位置Sと芯型の回転中心23
とを結ぶ直線24が水平となる様に、産業用ロボット2
をティーチングする。その結果、ガイド部材3の姿勢
は、常に理想的な状態とはならないものの、ほとんどの
作業工程の間、芯型5の中心軸20に対して垂直な面2
1(芯型5を輪切りする面)内にガイド部材3があると
いう条件を満足する。従って簡単なティーチングによっ
てガイド部材3の衝突回避動作が極めて容易なものとな
る。
【0037】
【発明の効果】本発明のFRP成形品の成形方法は、ガ
イド部材と芯型との間に特定の位置関係を維持すること
により、ガイド部材を僅かに移動するだけで、ガイド部
材と枝管部等との衝突は回避できる効果がある。そのた
め本発明のFRP成形品の成形方法では、ガイド部材を
芯型に近接させた状態で巻装物の巻き付けを行うことが
できる効果があり、巻装物の狙い位置を定め易く、且つ
ガイド部材の移動距離を短縮することができる効果があ
る。そして本発明のFRP成形品の成形方法は巻装物の
ピンへの係合も完全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のFRP成形品の成形方法で
使用する成形装置の構成図である。
【図2】本発明の実施形態のFRP成形品の成形方法で
使用するガイド部材の斜視図である。
【図3】図2のガイド部材の断面斜視図である。
【図4】本発明の実施形態のFRP成形品の成形方法に
おける芯型とガイド部材の位置関係を示す斜視図であ
る。
【図5】従来技術と本発明とを比較して説明する図面
で、(a)は、従来技術のFRP成形品の成形方法にお
ける芯型とガイド部材の位置関係を示す平面図であり、
(b)は、本発明のFRP成形品の成形方法における芯
型とガイド部材の位置関係を示す平面図である。
【図6】本発明の一つの実施形態のFRP成形品の成形
方法における芯型とガイド部材の回転角度方向の位置関
係を示す説明図である。
【図7】他の実施形態における図6に相当する断面図で
ある。
【図8】他の実施形態における図6に相当する断面図で
ある。
【図9】本発明の他の実施形態のFRP成形品の成形方
法で使用する成形装置の構成を示し、(b)はその正面
図であり、(a)はその平面図である。
【図10】直管の成形に本発明を応用した場合における
ガイドの軌跡を示す説明図である。
【図11】芯型を主軸の回りに回転してチーズを成形す
る場合に本発明を応用した場合におけるガイドの軌跡を
示す説明図である。
【図12】ベンド管の成形に本発明を応用した場合にお
けるガイドの軌跡を示す説明図である。
【図13】芯型を主軸及び枝軸に対して傾斜状態に回転
してチーズを成形する場合に本発明を応用した場合にお
けるガイドの軌跡を示す説明図である。
【符号の説明】
1 回転装置 2 産業用ロボット 3 ガイド部材 5 芯型 7 ガイド部材の軸芯 11 アーム 13 樹脂含浸槽 20 中心軸 21 芯型の中心軸に対して垂直な面 22 狙い位置を含み芯型の中心軸に対して垂直な面 24 狙い位置と芯型の回転中心とを結ぶ直線 27 ガイド部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 23:00 31:24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯型を回転させつつガイド部材を介して
    線状又は帯状の巻装物を芯型に巻き付けるFRP成形品
    の成形方法において、芯型の中心軸に対して垂直な面に
    ガイド部材が位置した状態で巻装物の巻き付けを行うこ
    とを特徴とするFRP成形品の成形方法。
  2. 【請求項2】 ガイド部材の軸芯は、芯型の中心方向に
    向いていることを特徴とする請求項1記載のFRP成形
    品の成形方法。
  3. 【請求項3】 ガイド部材の軸芯は、水平であることを
    特徴とする請求項2記載のFRP成形品の成形方法。
  4. 【請求項4】 ガイド部材には巻装物に樹脂を含浸させ
    る樹脂含浸槽が取り付けられ、樹脂含浸槽を出た巻装物
    をガイドを介して芯型に巻き付けることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載のFRP成形品の成形方
    法。
  5. 【請求項5】 芯型を回転させつつガイド部材を介して
    線状又は帯状の巻装物を芯型に巻き付けるFRP成形品
    の成形方法において、芯型表面と巻装物との接点たる狙
    い位置は、当該狙い位置を含み芯型の中心軸に垂直な面
    内における当該狙い位置と芯型の回転中心とを結ぶ直線
    が水平となる位置であることを特徴とするFRP成形品
    の成形方法。
JP8225302A 1996-08-27 1996-08-27 Frp成形品の成形方法 Pending JPH1058548A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000102986A (ja) * 1998-09-28 2000-04-11 Toyota Autom Loom Works Ltd 繊維強化プラスチック製パイプの製造方法
JP2018024166A (ja) * 2016-08-10 2018-02-15 東レ・カーボンマジック株式会社 プリフォームの製造方法および製造装置並びに成形品の製造方法

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JP2000102986A (ja) * 1998-09-28 2000-04-11 Toyota Autom Loom Works Ltd 繊維強化プラスチック製パイプの製造方法
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