JPH1057904A

JPH1057904A - 精密清掃用綿棒

Info

Publication number: JPH1057904A
Application number: JP8239873A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Nakatani; 洋中谷
Original assignee: SANYO KK; Sanyo KK
Current assignee: SANYO KK; Sanyo KK
Priority date: 1996-08-21
Filing date: 1996-08-21
Publication date: 1998-03-03
Also published as: CN1099919C; CN1177524A; MY121658A

Abstract

(57)【要約】【課題】先端が扁平で、その厚さが極めて薄い、精密
清掃用の綿棒を提供する。【解決手段】軸１の先端は扁平部２になっている。扁
平部２に繊維が巻き付けられて綿球部３になっている。
綿球部３は圧縮加工によって、厚さが１．５ｍｍ以下に
扁平化されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、精密機械や電子
機器部品などの狭い隙間や小面積の箇所を清掃するのに
用いる綿棒に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
精密機器の清掃用には、先端が扁平になった発泡ポリウ
レタン製のものが用いられている。ところが、このポリ
ウレタン製では、扁平部の厚さを１ｍｍ以下にすること
ができず、精密機器の狭い隙間などは清掃できない。そ
の上、ポリウレタン製では保水性に乏しくて、使用時に
充分な量の液体を滲せることができず、加えて構造的に
も単に表面に微細な穴が開いているだけだから、清掃時
のゴミ掻き取り作用が小さいという難点がある。

【０００３】本発明はこのような点に鑑み、精密機器の
狭い隙間や、小面積の箇所を清掃するのに適する綿棒を
提供せんとするものである。更に、本発明は綿球部の繊
維密度が高く、また清掃時のゴミ掻き取り作用が大き
く、その上、毛羽立ちが少なく、保水性に優れた綿棒を
提供せんとするものである。更に、本発明は静電気によ
る悪影響を受けない綿棒を提供せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の綿棒の技術的手
段は、先端に扁平部を有する軸と、扁平部に繊維を巻き
付けて形成した綿球部とからなり、綿球部は繊維を巻き
付けた後に圧縮加工して扁平に成形されていることにあ
る。

【０００５】また、綿球部の圧縮扁平化後の厚さは、
０．５〜１．５ｍｍとするのが好ましい。更に、巻き付
け繊維には脱脂綿を用いるのが好ましい。また、軸の素
材を、カーボンを混入させた合成樹脂製にして、軸自体
に導電性を持たせてもよい。更に、軸の扁平部の縁辺
に、繊維抵抗形状を付すことも可能である。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面に基
ずいて説明する。１は軸で、ポリプロピレン樹脂、塩化
ビニル樹脂、スチロール樹脂などの硬質合成樹脂製であ
る。軸１の素材には、カーボンを１０〜２０％程度混入
させ、軸自体に電導性を付与するのがよい。軸１は、通
常、、全長Ａが５〜１５ｃｍ程度で、断面の直径Ｂを１
〜５ｍｍの円形の中実体または中空体とするのが好まし
い。

【０００７】軸１の先端には扁平部２が形成されてい
る。扁平部２の大きさは、通常、長さＣが５〜１０ｍｍ
で、幅Ｄが２〜５ｍｍで、厚さＥが０．３〜０．８ｍｍ
である。また、扁平部２の先端は、厚さ方向や幅方向に
更に尖らせるようにしてもよい。更に、扁平部２に繊維
を巻き付ける際の、繊維の引っ掛かりを良くする為、或
いは巻き付け後の抜け出しを防止する為に、扁平部２の
縁辺に、３角形の切欠４などのような繊維抵抗形状を付
すことも可能である。

【０００８】扁平部２の表面には繊維を巻き付けて綿球
部３を形成する。繊維としては、綿や脱脂綿の他、各種
の天然繊維や合成繊維が使用可能である。繊維の巻き付
け量は、０．０１〜０．０３ｇ程度が適当であり、通常
の綿棒よりも多目とする。綿球部３は、繊維を巻き付け
た後に圧縮加工する。この際の圧力は、１本当たり２０
〜３０ｋｇが適当である。この圧縮により綿球部３の厚
さＨを１．５ｍｍ以下に扁平化する。この際、厚さはで
きるだけ薄い方が好ましいが、現在の技術では０．５ｍ
ｍ、先端部で０．２ｍｍが限度である。

【０００９】また、綿球部３を圧縮したことによって、
繊維の密度が高くなって、吸水性が向上する。脱脂綿を
用いたものでは、巻き付け量が０．０２ｇの場合、０．
４ｇの水を含むことができる。従って、清掃作業時に
は、この綿球部３に精製水やアセトン、アルコール、ヘ
キサンなどの薬品類を充分に含ませることができ、従来
のポリウレタン球に比べて、よく薬をのばすことができ
る。更に、圧縮による副次的効果として、綿球部３の厚
さの精度が向上して、製品間のバラツキがなくなる他、
表面での繊維の毛羽立ちを防止できる。

【００１０】

【実施例】以下に実施例の構成の詳細について説明す
る。図１〜図３の第１実施例の詳細は次の通りである。軸の素材：ポリプロピレン樹脂カーボン混入量：１５％軸の全長Ａと直径Ｂ：８ｃｍ、２．５ｍｍ扁平部の長さＣと幅Ｄと厚さＥ：８ｍｍ、２．５ｍ
ｍ、０．５ｍｍ扁平部の尖らせた先端の厚さＦ：０．２ｍｍ尖らせた部分の長さＧ：０．１ｍｍ巻き付けた繊維の種類と量：脱脂綿、０．０２ｇ綿球部の厚さＨと先端の厚さＩと幅Ｊ：０．８ｍｍ、
０．４ｍｍ、２．８ｍｍ

【００１１】図４に示された第２実施例では、扁平部２
の先端を幅方向に尖らせると共に、軸１の扁平部２の縁
辺に、左右に各１個の３角形の切欠４を形成してある。
従って、この切欠４に繊維が引っ掛かるので、繊維を巻
き付ける際の滑りが防止され、また、巻き付け後の繊維
の抜け出しが防止される。

【００１２】第２実施例の詳細は次の通りである。な
お、ここに示していない寸法は第１実施例と同じであ
る。扁平部の中央部の幅Ｐ：２．５ｍｍ扁平部の先端部の幅Ｑ：１．０ｍｍ綿球部の幅Ｒ：３ｍｍ

【００１３】なお、本発明は前記の実施例に限定される
ものではなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で自由に
変形実施可能である。特に、綿球部の厚さは１．５ｍｍ
以下であればよく、また、巻き付ける繊維の種類は自由
である。また、軸１に導電性を付与するのに、カーボン
混入以外の方式を用いることも自由である。

【００１４】

【発明の効果】本発明の綿棒では、綿球部が扁平になっ
ているので、精密機器などの狭い隙間や、小面積の箇所
を清掃するのに極めて都合が良い。更に綿球部は圧縮さ
れていて、繊維密度が高くなっているので、吸水性に優
れ、薬剤などを滲ませて清掃する際には薬ののびが良
く、作業し易い。その上、本発明の綿棒は保形性に富
み、容易に形崩れを起こさず、かつ、表面からの毛羽立
ちがないので、清掃作業の効率を上げることができる。
更に、本発明の綿棒では、堅くからまった繊維で被清掃
面を掃くようになるので、付着ゴミの掻き取り作用に優
れ、従来の発泡合成樹脂製のものに比べて清掃能力が高
い。

【００１５】請求項２のものでは、綿球部の厚さが１．
５ｍｍ以下と極めて薄いので、従来の発泡合成樹脂製の
ものでは不可能であった狭い箇所の清掃も可能である。

【００１６】請求項３のものでは、脱脂綿を用いたの
で、吸水性や保水性に一層優れ、薬剤などを滲ませて清
掃する用途に対して特に好適である。

【００１７】請求項４のものでは、軸が導電性を有する
為、静電気の帯電がなく、微小箇所での清掃を効率よく
行うことができる。

【００１８】請求項５のものでは、扁平部に繊維抵抗形
状が付いているので、繊維巻き付け時に滑りがなく、ま
た、使用中に綿球部が不用意に抜け出すことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の綿棒の第１実施例の正面図。

【図２】綿球部を断面した平面図。

【図３】綿球部の拡大断面図。

【図４】第２実施例の綿球部を断面した平面図。

【符号の説明】

１軸２扁平部３綿球部４切欠

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】先端に扁平部を有する軸と、扁平部に繊
維を巻き付けて形成した綿球部とからなり、綿球部は繊
維を巻き付けた後に圧縮加工して扁平に成形されている
精密清掃用綿棒。
【請求項２】綿球部の圧縮扁平化後の厚さが０．５〜
１．５ｍｍである請求項１記載の精密清掃用綿棒。
【請求項３】巻き付け繊維が脱脂綿である請求項１記
載の精密清掃用綿棒。
【請求項４】軸の素材を、カーボンを混入させた合成
樹脂製にして、軸自体に導電性を持たせた請求項１記載
の精密清掃用綿棒。
【請求項５】軸の扁平部の縁辺に、繊維抵抗形状を付
した請求項１記載の精密清掃用綿棒。