JPH1057766A - 触媒への反応ガスの供給方法 - Google Patents

触媒への反応ガスの供給方法

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JPH1057766A
JPH1057766A JP8220004A JP22000496A JPH1057766A JP H1057766 A JPH1057766 A JP H1057766A JP 8220004 A JP8220004 A JP 8220004A JP 22000496 A JP22000496 A JP 22000496A JP H1057766 A JPH1057766 A JP H1057766A
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catalyst
gas
reaction gas
reaction
reducing
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JP8220004A
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Inventor
Hiroshi Kurihara
博 栗原
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害物質を含有する排ガスの無害化。脱硝効
率の向上、触媒寿命の延長。 【解決手段】 反応ガス1を触媒7と反応させて脱硝処
理を行う。触媒7に反応ガス1を供給するに当たり、還
元ガス2を希釈空気5により希釈し、低周波発生機構6
により10〜50Hz且つ1〜20kPaの周波数およ
び音圧で振動させ、ノズル4から振動を付加した還元ガ
ス2を反応ガス1に噴射し、反応ガス1と還元ガス2と
を混合する。噴射によりガス混合効率が向上し、振動に
より、触媒反応が促進され、触媒毒により被覆された触
媒が再生され、触媒寿命が延長する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱プロセスから
排出されるガス中に含有する有害物質を触媒反応層によ
って無害化すると共に、触媒反応層に充填された触媒の
再生(賦活)を図ることができる触媒への反応ガスの供
給方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱プロセスから排出されるガス(「脱硝
処理反応ガス」、以下、「反応ガス」という)中に含有
する窒素酸化物等の有害物質を、触媒が充填された触媒
反応層によって無害化する(以下、「脱硝処理」とい
う)プロセスにおいて、触媒反応層は移動層、固定層ま
たは流動層によって形成するのが一般的である。触媒の
種類、形状および反応条件は、その目的および使用条件
等により決定される。
【0003】触媒の反応効率を向上するための手段とし
ては、経済性を無視すれば、空間速度(SV)が小さく
なるように触媒量を増加しおよび反応ガス流量を減少す
るなどの対策や、高活性の触媒の選択および反応温度の
上昇等があげられる。しかしながら、これらの中でも、
実際は可能な限り、高SV(空間速度)、低温反応およ
び安価触媒の選択を指向するのは当然である。また、限
られた触媒反応条件においては、触媒反応層内でのガス
流れの均一化、反応ガスへの還元剤(NH3 (アンモニ
ア)等)の混合および該還元剤の均一混合、並びに、触
媒活性面の清浄化などの対策が考えられる。
【0004】特に、従来の設備では触媒反応層内でのガ
ス流れの均一化が重要である。その理由は、該反応層の
形状や触媒の規模にも依るが、反応ガスの不均一流れが
局部的な吹き抜け現象等を生じ、そのため、系全体の触
媒反応効率を低下させる原因となるためである。
【0005】これらの課題を解決するために、ガス流れ
に圧力損失を持たせて整流する方法が提案されている。
特開昭51−126976号公報には、触媒反応層の形
状を屏風型に組合せて整流する、図5、図6に示すよう
な方法が開示されている。図5は従来の触媒反応層の一
例を示す水平横断面図、図6は垂直縦断面図である。図
5、図6に示すように、触媒(触媒反応層)7を反応ガ
ス1の流れに直交させて配し、更に、偏流防止のために
屏風型(W型)に形成し、これにより、ガス流れに圧力
損失を持たせ整流を行う。触媒槽8においては、屏風型
の触媒(触媒反応層)7に反応ガス1が導入され、該反
応層内に充填された触媒7によって有害物質の無害化
(脱硝処理)が図られる。触媒(触媒反応層)7の形状
をW形にすることにより、また、2段に設けたりするこ
と等によりガス流れの均一化が図られる。更に、整流板
15を使用する方法も一般的であり、大型設備の触媒反
応層のガス偏流防止対策として使用されている(以下、
「先行技術1」という)。
【0006】先行技術1によれば、、触媒(触媒反応
層)の形状を上記のように改善することにより、供給さ
れた反応ガスの動圧の影響が分散且つ抑制され、恰も圧
力損失を高め、均圧効果を生じたと同様な作用がもたら
される。この技術は前記の特開昭51−126976号
公報や特開昭52−14582号公報に提案されてい
る。
【0007】触媒反応条件を考えることなく触媒の反応
効率を向上する手段として、特開平4−114733号
公報に、図7に示すような低周波を利用する技術(触媒
反応の促進方法、装置)が提案されている。これは図7
に示すように、反応ガス1を触媒反応層に充填された触
媒7に導入し、有害物質の無害化を行なうプロセスにお
いて、低周波発生機構(振動機構)6によって発生させ
た低周波を反応ガス1に付加して触媒反応を促進させる
方法である。また、この反応ガス1が触媒7に供給され
る前に、還元ガス2が反応ガス1に供給される(以下、
「先行技術2」という)。
【0008】先行技術2は、触媒反応界面での反応ガス
滞留時間の延長、実質レイノズル数の上昇等の効果によ
り、触媒反応を促進するものであるとされている。しか
しながら、触媒反応では低周波振動媒体(還元ガス)の
反応ガス中への混入を回避する場合もある。
【0009】更に、還元剤の混合においては、硝酸反応
におけるNOX と還元剤(NH3 等)との混合の均一性
も重要な課題であり、触媒効率に直接影響する因子であ
る。図8〜10は、反応ガス中へ還元ガスを混入する方
法に係る代表的な装置の一例を示す図面である。図8〜
10に示すように、還元ガス1を単独のまままたは希釈
空気5を混合した後、ダクト3内に設置された複数の吹
き込みランス16から供給する。このランス16にはデ
フューザ17を備えたラッパ形状をなすノズル18がダ
クト3の深さ方向に配列してあり、個々のノズル18の
位置および方向も、千鳥状としたり、噴出方向を変える
等により、混合促進を配慮した構造となっている。ダク
ト3内において反応ガス1に随伴しつつ還元ガス2は混
合され、触媒(触媒反応層)7へ送られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行技
術においては、以下の問題を有している。 反応ガス中のダストおよび析出触媒等の不純物は、
ガス流れの動圧影響を受け、触媒反応層に偏って付着
し、更に、触媒層の圧損増加はガス処理コストの上昇に
つながる。
【0011】 触媒の反応層内の偏析は、ガス流通の
バラツキの原因となり、触媒反応層を形成する際、偏析
防止策を講ずる必要がある。しかしながら、触媒使用中
の破損および崩壊等で充填密度が層内で変化することが
あり、ガスの吹き抜け等の問題が生ずる。
【0012】 先行技術3は脱硝の場合反応ガス中
へ、還元剤を添加する方法として、NH3 吹き込みノズ
ルを排ガスダクト中に置き、マルチノズルによって噴射
する技術であるが、高速ガス流れの中にノズルを置く
と、ダクト中のガス流れが著しく乱れるため、還元ガス
の混合性が阻害される。その結果、触媒反応層を通過す
る反応ガス量が反応層の各部で異なり、トータルの反応
率が低下する。更に、NH 3 /NOモル比と脱硝率との
関係は非線形な特性を示す。
【0013】 また、触媒反応界面での付着を避ける
ために、ハニカム形状や、流動層触媒の形式がとられる
が、反応層の大型化、触媒活性表面積の減少、触媒成分
の剥離等の問題が残る。
【0014】 反応ガス中のNH3 /NOX モル比
が、混合不良だと不適正な状態で触媒層に導かれ、即
ち、過剰供給の部分ではスリップNH3 (反応しない無
駄なNH 3 )の増加、一方、供給不足では還元反応源無
しとなり、その結果系トータルの反応効率を低下させる
ことになる。
【0015】このように、触媒反応、活性低下の要因と
しては、ガス流れの偏り、ダスト等による触媒活性面の
被覆、および、ガス流れによる活性表面のガス境膜抵抗
(境膜内のガス拡散)等が挙げられる。また、触媒作用
に必要な還元(または酸化)剤と反応ガスとの混合性も
重要な因子となる。
【0016】従って、この発明の目的は、熱プロセスか
ら排出されるガス中に含有する有害物質を無害化する工
程における上述の課題に対し、(1)触媒反応率の低下
に対し、反応層形状の複雑化をせず、充填量増加や反応
温度上昇等といった触媒反応条件の緩和をすることなく
その反応率の維持および向上を図り、(2)経時的な触
媒反応面の状態変化(触媒毒の付着、溶解および変質
等)に対し、安定な触媒活性を維持し、(3)触媒活性
界面におけるガス境膜内のガス拡散の促進を図り反応率
を向上し、(4)反応ガス中でのNH3 /NOモル比の
混合率を適正化し、NH3 スリップを抑制する、等を図
ることができる、触媒への反応ガスの供給方法を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
触媒に反応ガスを供給し、前記反応ガスと前記触媒とを
反応させて前記反応ガスの脱硝処理を行う触媒への反応
ガスの供給方法において、前記反応ガスを振動させるた
めの振動機構を設け、触媒に前記反応ガスを供給すると
共に、前記反応ガスを10〜50Hz且つ1〜20kP
aの周波数および音圧で振動させて、触媒毒により被覆
された前記触媒を再生することに特徴を有するものであ
る。
【0018】請求項2記載の発明は、触媒に反応ガスを
供給し、前記反応ガスと前記触媒とを反応させて前記反
応ガスの脱硝処理を行う触媒への反応ガスの供給方法に
おいて、還元ガスを前記反応ガスに噴射するための噴射
ノズルおよび前記還元ガスを振動させるための振動機構
を設け、10〜50Hz且つ1〜20kPaの周波数お
よび音圧で振動させた前記還元ガスを前記ノズルから前
記反応ガスに噴射し、前記還元ガスが混合された前記反
応ガスによって触媒毒により被覆された前記触媒を再生
することに特徴を有するものである。
【0019】請求項3記載の発明は、前記ノズルの噴射
角度を、前記反応ガスの流れ方向と直交する角度から前
記反応ガスの流れの下流側に30°の角度までの範囲内
に設定し、且つ、前記ノズルから噴射される前記還元ガ
スのモーメンタムフラックスを前記反応ガスのモーメン
タムフラックスの0.8〜2.0倍の範囲に設定するこ
とに特徴を有するものである。
【0020】還元ガス(NOX 還元剤であるNH3
ス)を供給する噴射ノズルの噴射角度を、反応ガスの流
れと直交する角度から前記反応ガスの流れの下流側に3
0°までの範囲内の角度、好ましくは15°の角度に設
定することにより、反応ガスの流れを乱すことなく両ガ
スを均一混合させることができる。
【0021】反応ガス中のNOX 等の濃度変化に対し、
還元ガスの投入量も変化するので、10〜50Hz且つ
1〜20kPaの周波数および音圧(以下、「低周波」
という)の発生、噴射の運動エネルギーを必要レベルに
維持すべく希釈空気量によって調整する。
【0022】反応ガス中に噴射された還元ガスは、それ
自体が低周波駆動媒体であり、低周波振動しつつ反応ガ
ス中に投入され、乱流拡散を生じ混合を促進させる。ま
た、反応ガス中のNOX との混合が促進され、どの部分
でも適正なモル比が形成される。
【0023】反応ガス中に付加された低周波によって触
媒が再生(賦活)される。即ち、その振動エネルギーで
触媒界面に付着したダスト、触媒毒等を剥離させ、活性
面を清浄化する。その結果、触媒活性表面への触媒被毒
物質の滞留、溶解影響が減少し、触媒能力が維持でき、
触媒寿命が延長する。
【0024】触媒反応界面近傍に形成されるガス境膜を
低周波のエネルギーで振動させて境膜成長を抑制し、更
に、還元ガスの拡散速度を上昇することによって化学反
応が促進される。また、触媒界面の熱伝達が促進され、
触媒反応率が向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。図1は、この発明の反応ガ
スの供給方法の一実施態様に係る装置を示す垂直縦断面
図、図2はノズルの取付状況を説明する側面図、図3は
正面図である。
【0026】図面に示すように、反応ガス1は、触媒槽
8内に装入された触媒7に排ガスダクト3を介して供給
され、触媒槽8の反対側から排出されるようになってい
る。ダクト3の外側には、還元ガス2および希釈空気5
の供給機構、および、低周波発生機構(振動機構)6が
設けられている。ダクト3の途中には、複数(本実施態
様では2基)のノズル4が、図2、図3に示すようにダ
クト3内に装入(突出)しないように取り付けられてい
る。ノズル4としては、噴射ノズル機構と低周波共鳴管
とを兼用する共鳴管兼用ノズルを用い、ノズル個々は低
周波発生機構を有しない構造となっている。還元ガス2
の導管19は、図1に示すように低周波発生機構6の下
流で分岐されて個々のノズル4に送られるようになって
いる。導管19は図1中の※印の部位で連通している。
【0027】還元ガス(NOX 還元剤のNH3 ガス)2
は低周波発生機構6の手前で希釈空気5により希釈さ
れ、更に、低周波発生機構6によって所定の周波数およ
び音圧が付加され、そして、このように周波数および音
圧が付加された還元ガス2は、ノズル4から反応ガス1
に噴射され両ガスは混合される。
【0028】図2、図3に示すように、還元ガス2は、
ダクト3の外周からその半径方向の中心に向かって2基
以上のノズル4から反応ガス1中に供給される。ノズル
4の噴射角度は、反応ガス1の流れ方向(ダクト3の長
手方向と同方向)と直交する角度(図2中に0°で表
示)から反応ガス1の流れの下流側に30°の角度(図
2中にθで表示)の範囲内に設定する。この角度に設定
することにより、還元ガス2が効率よく反応ガス1に混
合する。このように、ダクト3内の高速な反応ガス1の
流れへの反応ガス2の混合は、前記のようにノズル4を
ダクト3内に装入しない構造とし、且つ、ダクト3の中
心に向かって噴射する方法が、最も均一混合性に優れて
いる。ノズル4からの還元ガス2の噴射角を旋回流等と
すると、却って流れが乱れ、混合が阻害される。
【0029】ノズル4から噴射される還元ガス2のモー
メンタムフラックスは、反応ガス1のモーメンタムフラ
ックスの0.8〜2.0倍の範囲とすべきである。モー
メンタムフラックスは、(流体の密度)*(流速の2
乗)で表す流体の運動エネルギー指数である。還元ガス
2のモーメンタムフラックスが、反応ガス1のそれの
0.8〜2.0倍を外れると、即ち、還元ガス2のモー
メンタムフラックスが反応ガス1のそれの0.8倍未満
では、還元ガスの吹き込みエネルギーが不足する為、還
元ガスは処理ガスの内部まで拡散混合しない。一方、
2.0倍超では、還元ガスの噴流が処理ガス流線を突き
破り、流れを乱す為、却って還元ガスの混合が阻害され
る。
【0030】希釈空気5による還元ガス2の希釈割合
は、還元ガス2の10〜20倍が適当である。還元ガス
2は空気によって希釈され、図1に示す低周波発生機構
6により振動を付加されて振動付加還元ガス(低周波駆
動媒体)として機能する。付加される振動の周波数およ
び音圧は、10〜50Hz且つ1〜20kPaの範囲内
とすることが望ましい。還元ガス2は、その振動を反応
ガス1に伝播しつつ混合促進され、触媒(触媒反応層)
7に搬送される。低周波の効果的な領域は、上記の範囲
が望ましく、より好ましい周波数レベルは20〜30H
zである。
【0031】周波数が20Hz未満では、触媒反応層内
での振動作用回数が減少する。周波数が30Hz超で
は、触媒反応層内での減衰となる。音圧が1kPa未満
では、触媒浄化作用が不足する。
【0032】音圧が20kPa超では、低周波形成エネ
ルギーの増大となる。低周波の設定範囲は、触媒浄化効
果および低周波形成の為の経済性を考慮して、範囲を決
定する。低周波の波及効果(触媒反応層への)、経済性
等から決定される。付加される振動が、10〜50Hz
且つ1〜20kPaの振動数および音圧を外れると、上
述の作用に所望の効果が得られない。
【0033】ノズル4の先端部は、ストレートまたはな
だらかなホーン型とする。ストレートまたはホーン型
は、流体の噴出抵抗が少なく、音波減衰が少ない構造で
あり、このような形状とすることにより、還元ガス2を
ストレート噴流でダクト3内の反応ガス1に噴射可能で
ある。
【0034】図4は、図1〜図3に示す装置を製鉄所の
焼結排ガス脱硝プロセスに組み込み、この発明の反応ガ
スの供給方法を実施した実施例を示す系統図である。反
応ガス1は熱プロセスである焼結設備9から発生し、集
塵機10、脱硫設備11を通過し、以下の脱硝処理設備
に送られる。
【0035】脱硝処理設備において、反応ガス1は熱交
換器12において高温の脱硝処理済みガス13と熱交換
し、昇温され更に脱硝反応温度になるよう排ガス加熱炉
14で加熱された燃焼ガスと混合される。
【0036】反応温度に達した反応ガス1が排ガスダク
ト3を通過中に、ノズル4から噴射された還元ガス2が
反応ガス1に噴射される。還元ガス2は、NH3 ガスと
空気とが混合された媒体であり、10〜50Hz且つ1
〜20kPaの振動数および音圧の低周波が付加されて
いる。そして、この低周波が付加された還元ガス2と混
合された反応ガス1は、触媒反応層内に充填された触媒
7に導かれる。触媒(触媒反応層)7まで伝播した低周
波は、触媒7の表面において振動エネルギーによって脱
硝反応促進および触媒再生、即ち、触媒毒の剥離および
除去、ならびに、ガスと触媒との間の伝熱促進をもたら
す。
【0037】
【実施例】次に、この発明を実施例によって説明する。
図4に示す製鉄所の焼結排ガス脱硝プロセスにおいて、
本発明方法によって燃焼排ガスを供給し脱硝処理を実施
した。付加振動は、10〜50Hz且つ1〜20kPa
の周波数および音圧、ノズルの噴射角度は、反応ガスの
流れ方向と直交する角度から前記反応ガスの流れの下流
側に30°の角度の範囲内、および、ノズルから噴射さ
れる還元ガスのモーメンタムフラックスを反応ガスのそ
れの0.8〜2.0倍の範囲に設定した。
【0038】実施(操業)条件は下記の通りであった。 反応ガス流量:1200kNm3 /h、 還元ガス(NH3 )流量:200Nm3 /h、 脱硝反応温度:350〜370℃、 SV(空間速度):3500(h-1) ここで、SV=(処理ガス流量)/(触媒容積)、 NOX 低減目標値:200ppm、 NH3 /NOモル比:1.2 また、図5、図6に示した従来の装置によって実施例と
同条件で脱硝処理を実施し、実施例と比較した。
【0039】実施例の結果を、下記(1)〜(4)に示
す。 (1)反応ガスの触媒反応層入り口でのNH3 濃度分布
が設定濃度とほぼ一致し、そのバラツキは設定濃度に対
して±10%以内と僅かであった。 (2)脱硝効率が比較例に比べ5〜7%向上した。 (3)触媒反応層出口スリップNH3 濃度が比較例に比
べ10〜14ppm低下し、混合率が適正化した。 (4)触媒再生作用により、触媒(触媒反応層)の圧損
増加が20%以下に抑制された。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、有害物質を含有する排ガスの無害化において、触媒
反応による脱硝効率が向上し、従来考慮されなかった触
媒の再生効率が向上し、触媒寿命が延長し、触媒再生コ
ストが削減し、触媒活性の維持および向上を図ることが
でき、かくして、工業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の反応ガスの供給方法の一実施態様に
係る装置を示す垂直縦断面図である。
【図2】ノズルの取付状況を説明する側面図である。
【図3】ノズルの取付状況を説明する正面図である。
【図4】この発明の反応ガスの供給方法を製鉄所の焼結
排ガス脱硝プロセスにおいて実施した実施例を示す系統
図である。
【図5】従来の触媒反応層の一例を示す水平横断面図で
ある。
【図6】従来の触媒反応層の一例を示す垂直縦断面図で
ある。
【図7】従来の低周波の触媒反応への利用技術を示す系
統図である。
【図8】反応ガス中へ還元ガスを混入する方法に係る代
表的な装置の一例を示す側面断面図である。
【図9】反応ガス中へ還元ガスを混入する方法に係る代
表的な装置の一例を示す正面断面図である。
【図10】反応ガス中へ還元ガスを混入する方法に係る
代表的な装置のノズルおよびデフェーザを示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 反応ガス 2 還元ガス 3 排ガスダクト 4 ノズル 5 希釈空気 6 低周波発生機構 7 触媒 8 触媒槽 9 焼結設備 10 集塵機 11 脱硫設備 12 熱交換器 13 脱硝処理済みガス 14 加熱炉 15 整流板 16 ランス 17 デフューザ 18 ノズル 19 導管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒に反応ガスを供給し、前記反応ガス
    と前記触媒とを反応させて前記反応ガスの脱硝処理を行
    う触媒への反応ガスの供給方法において、前記反応ガス
    を振動させるための振動機構を設け、触媒に前記反応ガ
    スを供給すると共に、前記反応ガスを10〜50Hz且
    つ1〜20kPaの周波数および音圧で振動させて、触
    媒毒により被覆された前記触媒を再生することを特徴と
    する触媒への反応ガスの供給方法。
  2. 【請求項2】 触媒に反応ガスを供給し、前記反応ガス
    と前記触媒とを反応させて前記反応ガスの脱硝処理を行
    う触媒への反応ガスの供給方法において、還元ガスを前
    記反応ガスに噴射するための噴射ノズルおよび前記還元
    ガスを振動させるための振動機構を設け、10〜50H
    z且つ1〜20kPaの周波数および音圧で振動させた
    前記還元ガスを前記ノズルから前記反応ガスに噴射し、
    前記還元ガスが混合された前記反応ガスによって触媒毒
    により被覆された前記触媒を再生することを特徴とする
    触媒への反応ガスの供給方法。
  3. 【請求項3】 前記ノズルの噴射角度を、前記反応ガス
    の流れ方向と直交する角度から前記反応ガスの流れの下
    流側に30°の角度までの範囲内に設定し、且つ、前記
    ノズルから噴射される前記還元ガスのモーメンタムフラ
    ックスを前記反応ガスのモーメンタムフラックスの0.
    8〜2.0倍の範囲に設定することを特徴とする請求項
    2記載の触媒への反応ガスの供給方法。
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WO1999006147A1 (de) * 1997-07-29 1999-02-11 Steag Aktiengesellschaft Verfahren und vorrichtung zum behandeln von keramischen bauteilen
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CN108211787A (zh) * 2018-04-02 2018-06-29 浙江闰土染料有限公司 一种染料喷雾干燥塔尾气处理装置
CN108722186A (zh) * 2018-08-09 2018-11-02 国电环境保护研究院有限公司 一种阵列式喷嘴装置

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