JPH105743A - 浄水フィルタ - Google Patents

浄水フィルタ

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JPH105743A
JPH105743A JP16418096A JP16418096A JPH105743A JP H105743 A JPH105743 A JP H105743A JP 16418096 A JP16418096 A JP 16418096A JP 16418096 A JP16418096 A JP 16418096A JP H105743 A JPH105743 A JP H105743A
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JP
Japan
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water
raw water
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filter bed
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JP16418096A
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Inventor
Nobuyuki Ushijima
信行 牛島
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RIFURETSU SHIYA KK
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RIFURETSU SHIYA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原水中の浮遊固形物および塩素を除去すると
ともに、ミネラル分を適量に調整し、しかも、原水中の
有機物を効率よく除去するようにした浄水フィルタを提
供することを目的とする。 【解決手段】 浄水フィルタ1は、カラム2に第1フィ
ルタ層F1、第2フィルタ層F2および第3フィルタ層F
3が形成される。第1フィルタ層F1〜第3フィルタ層F
3には、それぞれ軽質ろ過材3、銀担持活性炭4および
麦飯石5が充填される。原水は、まず、第1フィルタ層
でろ過材により浮遊固形物を除去され、次に、第2フィ
ルタ層で銀担持活性炭により塩素を吸着される。次い
で、第3フィルタ層で麦飯石に接触することでミネラル
分が調整される。そして、麦飯石に含まれる好気性バク
テリアによって有機物が取り除かれることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄水フィルタに関
し、詳しくは、飲料水などの生活水を浄化するフィルタ
に適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、飲料水としてミネラルウオーター
が好まれる場合も多く、水の質に対する要求が高くなっ
ている。いわいる”おいしい水”が好まれる。おいしい
と言われる水には、明確な基準はないが、一般には匂い
がなく、無色透明で、適度なミネラル分を含むものが”
おいしい水”とされる。従来、一般の水道水をよりおい
しくする浄水フィルタとしては、ろ過材と活性炭とを組
み合わせてフィルタ層を形成したものがある。上流部に
ろ過材層を設け、下流部に活性炭層を設けるものであ
る。原水は、ろ過材層で浮遊固形物を取り除かれて、活
性炭層で塩素を取り除かれる。また、従来の浄水フィル
タを改良したものとしては、活性炭に銀を担持させて、
不要なバクテリアが活性炭に増殖するのを防止したもの
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の浄水フィルタは、原水中の浮遊固形物および
塩素を除去することはできるが、ミネラル分の量を調整
するのは困難である。したがって、浄化水のミネラル分
は、原水に含まれるミネラル分に依存することにな
り、”おいしい水”を安定して供給することは困難であ
る。また、原水中に存在する有機物からなる微小な粒子
については、ろ過材層および活性炭層を通過する場合が
あり、このような有機物が原水に多量に含まれる場合に
は、浄化水の腐敗等の原因になることも考えられる。
【0004】そこで、本発明はこのような現状に鑑みな
されたもので、原水中の浮遊固形物および塩素を除去す
るとともに、ミネラル分を適量に調整し、しかも、原水
中の有機物を効率よく除去するようにした浄水フィルタ
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本発明の浄水
フィルタは、原水の通路の上流側から下流側に第1フィ
ルタ層、第2フィルタ層および第3フィルタ層を有する
浄水フィルタであって、前記第1フィルタ層をろ過材に
より形成し、前記第2フィルタ層を銀担持活性炭により
形成し、かつ、前記第3フィルタ層を麦飯石により形成
したことを特徴とする。
【0006】本発明の浄水フィルタによると、原水は、
まず、第1フィルタ層でろ過材により浮遊固形物を除去
される。次に、第2フィルタ層で銀担持活性炭により塩
素を吸着される。このとき、第1フィルタ層を通過した
汚濁物等の微粒子についても、銀担持活性炭に吸着され
る。次いで、第3フィルタ層で麦飯石によりミネラル分
が調整される。すなわち、ミネラル分が少ないときは、
麦飯石からミネラル分が溶出し、逆にミネラル分が多い
ときは、麦飯石にミネラル分が吸着される。そして、第
3フィルタ層では、麦飯石に含まれる好気性バクテリア
が第1フィルタおよび第2フィルタを通過した有機物を
取り込んで増殖する。すなわち、原水に含まれる有機物
が好気性バクテリアによって取り除かれることになる。
【0007】前記ろ過材については、例えば、アンスラ
サイト(Anthracite Filter Media)を用いることが望
ましい。アンスラサイトは、無煙炭を原料とした砂状の
軽質ろ過材で、原水中の濁り原因となる浮遊固形物を除
去するものである。その他、ろ過材については、筒壁面
に無数の孔を形成してなる中空糸膜等を用いることも可
能である。さらに、セラミック系砂材に不純物を取るた
め薬剤を焼き付けコーティングしたろ過材を用いてもよ
い。
【0008】前記銀担持活性炭は、粒状の活性炭に銀を
添着することで形成することができる。銀担持量は、例
えば0.03〜0.10%とし、銀溶出量が50ppb
以下になるように調製される。
【0009】前記麦飯石は、天然に採取されたものを粒
状に形成して用いるのが望ましい。その粒径は、原水供
給量、フィルタ容積等に応じて調整するとよい。一般
に、麦飯石は、火成岩類中の石英斑岩に属する岩石で、
アルカリ長石と石英を主成分として含む。麦飯石の外観
は、うすい黄褐色または淡灰色の石基の中に、白い長石
の斑晶と、灰色をした石英の結晶が象がんされたように
散りばめられ、その名の通り麦飯に似ている。内部は多
孔質である。麦飯石を水に投入すると、ミネラル分の溶
出および吸着作用を発揮する。すなわち、鉄をはじめ、
カルシウム、マグネシウム、マンガン、フッ素などは、
水に含有されていないと溶出し、逆に多すぎると吸着す
る作用をする。したがって、このような麦飯石からなる
フィルタに水を通すことで適量のミネラル分の安定した
供給が可能になる。
【0010】また、麦飯石には、その多孔質の内部に好
気性バクテリアが発生しやすく、この好気性バクテリア
は、水中に含まれる有機物を取り込んで増殖する。この
ため、有機物を含む水を麦飯石からなるフィルタに通す
ことで、有機物を効果的に除去することが可能になる。
麦飯石のその他の作用としては、イオン交換作用、pH
調整、溶存酸素調整などを有するが、このような作用
も、”おいしい水”をつくる要因になると考えられる。
【0011】ここで、前記第2フィルタ層に銀担持活性
炭を用い、第3フィルタ層に麦飯石を用いるのは、麦飯
石に生じる好気性バクテリアの増殖を原水中の塩素によ
って妨げられないようにするためである。一般に、水道
水には、雑菌の発生を抑えるために塩素が添加される場
合が多いが、水道水を銀担持活性炭と麦飯石のフィルタ
で浄化する場合、銀担持活性炭よりも、麦飯石を上流側
に配置すると、塩素により好気性バクテリアの増殖が抑
えられ、有機物の除去作用が低下することになる。これ
に対し、銀担持活性炭よりも下流側に麦飯石を配置する
場合は、好気性バクテリアの繁殖が塩素に阻害されるこ
となく、原水中の有機物を多量に除去することが可能に
なる。なお、銀担持活性炭から溶出する銀は、水処理に
不要なバクテリアが活性炭に発生するのを防止するが、
麦飯石の好気性バクテリアの増殖にはほとんど影響を及
ぼさない。
【0012】なお、前記第1〜第3フィルタ層は、各層
ごとに別の容器に形成することも可能であるが、単一の
容器に積層して形成するとよい。単一容器にすると、フ
ィルタの逆洗が行いやすく、また、設置スペースを小さ
くすることができるためである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、浄水フィルタ
1は、円筒形のカラム2に第1フィルタ層F1、第2フ
ィルタ層F2および第3フィルタ層F3が形成される。第
1フィルタ層F1には、アンスラサイトからなる軽質ろ
過材3が充填され、第2フィルタ層F2には、銀担持活
性炭4が充填される。また、第3フィルタ層F3には、
麦飯石5が充填される。カラム2は、鉛直方向に縦向き
に設置されており、各フィルタ層が縦方向に密に積層さ
れる。各フィルタ層の境界は、互いの境界面が接触し合
うことになる。カラム2の上部に形成される空間6は、
後述するフィルタ1の逆洗時に、カラム内でフィルタ粒
子を動きやすくする役割を果たす。
【0014】各フィルタ層の粒度は、各層ごとにほぼ均
一になるように調整される。具体的には、軽質ろ過材3
の粒径は、0.9〜1.5mm程度、銀担持活性炭4の
粒径は、3〜6mm程度、麦飯石5の粒径は、4〜8m
m程度に調整される。なお、軽質ろ過材3の粒径につい
て、他のフィルタ層よりも小さくしたのは、次のような
理由による。軽質ろ過材3、銀担持活性炭4および麦飯
石5の比重は、麦飯石5の比重が最も大きく、次いで、
軽質ろ過材3、銀担持活性炭4の順に小さくなる。図1
のように、各フィルタ層を鉛直方向に積層する場合に
は、比重の大きい順に下方に沈みやすくなることから、
各層の粒度をすべて等しくすると、第1フィルタ層の軽
質ろ過材3と第2フィルタ層の銀担持活性炭4とが混ざ
りやすくなる。そこで、本実施例においては、銀担持活
性炭4よりも比重の大きい軽質ろ過材3の粒度を、銀担
持活性炭4よりも十分に小さくなるように調整したもの
である。
【0015】浄水フィルタ1により水道水を浄化する場
合、カラム入口2aに水道水を送り込む。すると、ま
ず、第1フィルタ層F1で水道水中の浮遊固形物が軽質
ろ過材3に吸着される。次いで、第2フィルタ層F2を
通過するときに、水道水中の塩素が銀担持活性炭4に吸
着される。また、このとき、活性炭表面にバクテリアが
付着しても、活性炭表面に添着された銀によりその増殖
が抑制される。次いで、水道水が第3フィルタ層F3に
入ると、水道水中に不足するミネラル分が麦飯石5から
溶出し、一方で、水道水中に過度に含まれるミネラル分
が麦飯石5に吸着される。そして、第1フィルタ層F1
および第フィルタ層F2を通過した有機物は、麦飯石5
に含まれる好気性バクテリアに取り込まれて除去され
る。したがって、浄水フィルタ1を通過した水道水は、
浮遊固形物、塩素、有機物が取り除かれ、しかも、適度
なミネラル分を含んだ”おいしい水”になる。
【0016】浄水フィルタ1を洗浄する場合は、給水ポ
ンプによりカラム出口2b側から入口2a側へ水を逆流
させて逆洗を行う。このとき、各フィルタ層の粒子が全
体に上昇し、粒子間にわずかな隙間を形成する。そし
て、この隙間を通って各フィルタ層に溜まった固形物等
がカラム入口2a側から排出される。なお、逆洗時に
は、各フィルタ層の境界部分でフィルタ粒子が混ざり合
うことがあるが、逆洗が終了すると、各層の比重と粒度
の違いから、フィルタ粒子が元の層に戻り、境界面を再
形成することになる。このような逆洗を定期的に繰り返
せば、長期に渡って、水道水から安定したおいしい水を
簡単にかつ手軽に供給することが可能になる。また、単
一のカラムに各フィルタ層を形成したため、フィルタの
小型化を図ることができるとともに、逆洗の際の水供給
も簡単かつ迅速に行うことができ、メンテナンスが容易
になる。
【0017】次に、本発明の浄水フィルタの効果につい
て試験した例を説明する。 (試験例1)一般の水道水を浄水フィルタに通し、原水
と浄化水の水質分析を行った。検査に使用した浄水フィ
ルタは、第1フィルタ層にアンスラサイト、第2フィル
タ層に銀担持活性炭、第3フィルタ層に麦飯石を用いて
各層を単一カラムに積層したものである。検査項目は、
総硬度、pH値、過マンガン酸カリウム消費量、鉄濃
度、大腸菌濃度、一般細菌濃度、残留塩素濃度とした。
このうち、総硬度は、ミネラル分の含有量を示す指標と
なるもので、いわゆる”おいしい水”とされるもので
は、10〜40mg/l程度の範囲になる場合が多い。
また、過マンガン酸カリウム消費量は、有機物の含有量
を表す指標となるもので、数値が大きいほど、含有量が
多くなることを示す。分析結果は、表1に示すとおりで
ある。
【0018】
【表1】
【0019】表1に示すように、原水に対して浄化水
は、総硬度が低下し、おいしい水の硬度範囲に近いもの
となっている。これは、原水のミネラル分の一部が麦飯
石に吸着されたものと考えられる。また、過マンガン酸
カリウム消費量は、原水に比べ処理水は大幅に低下し
た。すなわち、有機物が十分に取り除かれていることが
分かる。さらに、処理水に含まれていた残留塩素につい
ても、処理水では検出されなかった。
【0020】(試験例2)雨水を浄水フィルタに通し、
原水と浄化水の水質分析を行った。浄水フィルタの構成
と検査項目は、試験例1と同様である。分析結果は表2
に示すとおりである。
【0021】
【表2】
【0022】表2に示すように、原水に対し浄化水は、
総硬度が増加している。これは、原水に麦飯石のミネラ
ル分が溶出したものと考えられる。また、pHの値も中
性側に若干調整されている。さらに、過マンガン酸カリ
ウム消費量および一般細菌濃度も大幅に減少した。
【0023】(比較例)比較例として、一般の水道水を
麦飯石のみからなる浄水フィルタに通し、水質分析を行
った。検査項目は試験例1および試験例2と同様であ
る。また、試験に用いた原水は、試験例1と同じ場所で
採取した試料を使用した。分析結果は、表3に示すとお
りである。
【0024】
【表3】
【0025】比較例による浄水フィルタの場合、試験例
1の浄水フィルタと同様に総硬度の低下がみられるが、
過マンガン酸カリウム消費量はほぼ一定で変化しなかっ
た。これは、原水に含まれる塩素が、麦飯石に含まれる
好気性バクテリアの増殖を抑え、有機物が好気性バクテ
リアに取り込まれなかったためと考えられる。これによ
り、麦飯石の上流側に銀付着活性炭を配置したことによ
り有機物の除去効果が発揮されることが判る。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の浄水フィ
ルタによれば、フィルタ層の上流側から下流側に、ろ過
材、銀担持活性炭および麦飯石を順に配置するように構
成したことから、次のような優れた効果を有する。 (a) 適度なミネラル成分を含む”おいしい水”を手
軽に得ることがことができる。 (b) 原水に含まれる有機物を効率よく取り除くことが
でき、水の腐敗を抑制することができる。 (c) 原水の種類に影響されることなく、安定した品質
の水を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浄水フィルタの実施の形態を示す模式
断面図である。
【符号の説明】
1 浄水フィルタ 2 カラム 2a カラム入口 2b カラム出口 3 軽質ろ過材 4 銀担持活性炭 5 麦飯石 6 空間 F1 第1フィルタ層 F2 第2フィルタ層 F3 第3フィルタ層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/50 540 C02F 1/50 540F 560 560B 560Z 1/68 510 1/68 510B 520 520P 530 530C 540 540A 540G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水の通路の上流側から下流側に第1フ
    ィルタ層、第2フィルタ層および第3フィルタ層を有す
    る浄水フィルタであって、 前記第1フィルタ層をろ過材により形成し、前記第2フ
    ィルタ層を銀担持活性炭により形成し、かつ、前記第3
    フィルタ層を麦飯石により形成したことを特徴とする浄
    水フィルタ。
JP16418096A 1996-06-25 1996-06-25 浄水フィルタ Pending JPH105743A (ja)

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JP16418096A JPH105743A (ja) 1996-06-25 1996-06-25 浄水フィルタ

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