JPH1056193A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH1056193A
JPH1056193A JP9134448A JP13444897A JPH1056193A JP H1056193 A JPH1056193 A JP H1056193A JP 9134448 A JP9134448 A JP 9134448A JP 13444897 A JP13444897 A JP 13444897A JP H1056193 A JPH1056193 A JP H1056193A
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JP
Japan
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semiconductor
semiconductor device
sodium
silicon
quartz
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Pending
Application number
JP9134448A
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English (en)
Inventor
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 ナトリュームの最低濃度領域が低く、かつ
再結合中心密度の低い真性または実質的に真性なシリコ
ンを主成分とした非単結晶半導体からなる半導体装置。 【解決手段】 半導体装置は、非単結晶半導体中のナト
リューム濃度がスピン密度以下であることを特徴とす
る。また、非単結晶半導体は、アモルファス半導体から
なる。アモルファス半導体は、アモルファスシリコンか
らなる。非単結晶半導体中のナトリューム濃度が二次イ
オン質量分析(SIMS)の最低濃度領域で、1×10
18cm-3以下である。半導体装置は、光電変換半導体装
置である。半導体は、石英基板または合成石英基板上に
形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非単結晶半導体装
置におけるナトリュ−ムを極低濃度にした超高純度の半
導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ナトリュ−ムは、半導体、たとえ
ば単結晶シリコン半導体中に、室温ないし300 ℃の雰囲
気で、拡散されないとされていた。また、ナトリューム
は、MOS 型集積回路に設ける絶縁物の酸化珪素に対して
のみ混入し、Si-SiO2 界面を有する素子の不安定性を誘
発するものとしてよく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本出願人は、
シリコン半導体がかかる「単結晶」ではなく「水素また
はハロゲン元素を含む非単結晶半導体、特にアモルファ
ス半導体」において、ナトリュ−ムが150 ℃ないし400
℃の温度できわめて容易にこのアモルファス半導体中に
拡散し、かつNa+ のイオンになるに加えて、Na-O結合、
Si-Na 結合、Si-O-Na 結合等の結合が構成されるという
ことに問題点を見出した。その結果、本出願人は、これ
らナトリュ−ム、およびその周辺の結合、特にSi-O-Na
結合と、このナトリュ−ム、またはその結合、特に近接
する珪素の不対結合手が相互作用をし合い、光の照射、
熱アニ−ルにより可逆的な変化、いわゆるステブラ・ロ
ンスキ効果を誘発しているという問題を見出した。
【0004】このステブラ・ロンスキ効果の発生は、以
下の可逆的な化学反応によるものと推定される。
【化1】 上記化学反応から判るように、熱アニール処理を施す
前、「・Si」は、不対結合手が余って、水素、酸素、
あるいはナトリュームと結合し得る状態になっている。
また、熱アニール処理が施された後、珪素とナトリュー
ムとは、その不対結合手によって相互作用をし合う状態
となる。そして、「・Si」は、光アニール処理を施す
ことによって、元の状態に戻る。すなわち、熱アニール
処理は、ナトリュームと珪素とを相互作用し合うことに
より、再結合中心中和用の水素が珪素と結合できなくな
る。そこで、本出願人は、珪素が水素と結合できるよう
に、ナトリュームを除去するための処理を施せばよいこ
とに気が付いた。そして、本出願人は、脱ナトリューム
化処理を予め気相反応装置内における石英部材に対して
行なえば良いことに着目した。
【0005】さらに、本出願人は、酸素がNa-O、Na2Oの
結合に加えて、Si-O-Si の結合を珪素と共に作るため、
キャリア、特にホ−ルのライフタイムを減少させてしま
うことに気付いた。そこで、本出願人は、気相反応装置
をそのまま利用して、水素またはハロゲン元素を非単結
晶半導体に添加して水素またはハロゲン元素と珪素とが
結合するようにした。
【0006】本発明は、以上のような課題を解決するた
めのもので、気相反応装置をそのまま利用して、非単結
晶半導体中にナトリュームおよび酸素を入れないように
した半導体装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の半導体装置は、水素またはハロゲン元素が
添加された真性または実質的に真性なシリコンを主成分
とした非単結晶半導体であり、前記非単結晶半導体中の
ナトリューム濃度がスピン密度以下である半導体を有す
ることを特徴とする。本発明の半導体装置は、シリコン
を主成分とした非単結晶半導体がアモルファス半導体で
あることを特徴とする。本発明の半導体装置は、アモル
ファス半導体がアモルファスシリコンであることを特徴
とする。本発明の半導体装置は、前記ナトリューム濃度
が、二次イオン質量分析(SIMS)の最低濃度領域
で、1×1018cm-3以下であることを特徴とする。本
発明の半導体装置は、前記半導体装置が光電変換半導体
装置であることを特徴とする。本発明の半導体装置は、
前記半導体が石英基板または合成石英基板の上に形成さ
れていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の半導体装置は、活性半導
体層であるI層において、そのナトリュ−ム濃度が、そ
の最低濃度領域で、従来の2ないし4×1020cm-3より5
×1018cm-3以下、好ましくは1×1018ないし1×1014cm
-3、さらに、好ましくはスピン密度以下にまで低める。
さらに、半導体中に存在する酸素の濃度を5×1018cm-3
以下、好ましくは1×1018ないし1×1016cm-3にまで下
げることにより、水素またはハロゲン元素が添加された
非単結晶半導体(以下単に半導体という)、たとえば、
シリコン半導体中の再結合中心の密度を1×1018cm-3
り1×1017cm-3以下、好ましくは概略5×1016cm-3にま
で下げるのに成功した。また、本発明は、光照射により
光伝導度が劣化するいわゆるステブラ・ロンスキ効果の
変化量をAM1(100mW/cm2) 2時間の条件下において、1/2
以下に軽減または除去することを特徴としている。
【0009】ナトリュームのような不純物が除去された
シリコン半導体は、珪素と再結合中心中和用に必要な水
素または弗素とを主成分とし、さらに、フェルミレベル
をシフトさせるための3価または5価の不純物が(1014
ないし3×1017cm-3)添加されていることを特徴として
いる。かくして、本発明の方法により形成された非単結
晶半導体を用いた光電変換装置において、AM1 にて変換
効率を10%以上保証すると共に、AM1 (100mW/cm2) を照
射して10%の劣化のみとするために、そのI層中の最低
濃度領域に、ナトリュ−ムおよび酸素は、共に5×1018
cm-3以下とし、好ましくは1×1018cm-3以下であること
がきわめて重要である。本発明の半導体装置は、かかる
半導体の高純度化によって達成される。
【0010】本発明は、光照射により光起電力を発生す
る活性半導体層である真性または実質的に真性(Pまた
はN型用不純物を1×1014ないし5×1017cm-3の濃度に
人為的に混入させた、またはバックグラウンドレベルで
混入した)な半導体に対し、特にイオンドリフト性、ま
たは光劣化特性を誘発するナトリュ−ムを5×1018cm-3
以下好ましくは1×1018cm-3以下の極低濃度にしてい
る。
【0011】
【実 施 例】図1は本発明の一実施例である半導体装
置作成用のプラズマ気相反応炉の概要を示す図である。
図1において、反応炉(1)(溶融石英製直径45mmφ)は、
当該反応炉(1) を外部から加熱する外部加熱炉(11)と、
反応炉(1) の外部に設けられた高周波発振器(2)(たとえ
ば13.56 MHz または100MHz) と、当該高周波発振器(2)
の電極である一対の電極(3) 、(3')とから構成されてい
る。そして、反応炉(1)の内部には、石英製基板ホルダ
(10') に石英基板(10)が保持されている。
【0012】本実施例における脱ナトリュ−ム化処理
は、以下のごとくに行った。すなわち、99.99 %(4ナ
イン)以上の酸素は、図1に示す導入口(15)より2リッ
トル/分で反応炉(1) 内に加えられ、反応炉(1) 内を大
気圧とした。さらに、99.99 %(4ナイン)以上の純度
の塩化水素は、50cc/ 分の流量で、導入口(16)より反応
炉(1) 内に混合された。この反応炉(1) は、外部加熱炉
(11)により1150℃に加熱された。この時被膜が形成され
るべき石英基板(10)、および石英基板(10)を保持する石
英基板ホルダ(10') は、同時に加熱された。この加熱処
理は、少なくとも24時間行なわれた。すると、この石英
ジグ等の内部に残存するナトリュ−ムは、導入口(16)か
ら導入された塩化水素と結合し、NaClとして石英ジグ等
の表面より脱気した。すなわち、石英ジグ等は、完全に
ナトリュ−ムフリ−の状態(ナトリュームによって影響
がない状態)を期待することができる。
【0013】この後、酸素、塩化水素を止めて冷却した
後、反応炉(1) は、その内部が真空引きされた。反応性
気体には、キャリアガスたとえば酸素、水の不純物を0.
1 ppm以下、好ましくは1PPBにまで下げた水素が導入
口(7)から導入された。また、珪素膜を形成させよう
とする場合、超高純度に精製した珪化物気体であるシラ
ンは、導入口(4)から導入された。また、P型用不純
物であるジボランは、導入口(6)からシランによって
500 ppm ないし5000ppm に希釈されて導入され
た。また、N型不純物であるフォスヒンは、シランによ
って5000ppm に希釈されて導入口(6) から導入され
た。排気系は、タ−ボ分子ポンプ(22)、およびコントロ
−ルバルブ(25)、ストップバルブ(24)、真空ポンプ(23)
を経て排気された。反応炉(1) 内の圧力は、コントロ−
ルバルブ(25)により0.001 torrないし10torr、代表的に
は0.05torrないし0.1torr に制御された。
【0014】図2は電気伝導度の測定用系の縦断面図
(A) および本発明の一実施例である光電変換装置(B) を
示す図である。図2(A) において、ガラス基板(10)上に
は、一対の電極 ( ここではクロムを使用)(12) 、(1
2') が形成され、この上面を覆って真性または実質的に
真性なアモルファス半導体(13)が形成される。さらに、
上記ガラス基板(10)は、光(14)が下側より照射される。
【0015】図3は本実施例で得られた半導体の電気特
性および従来の半導体の真性半導体の電気特性を示す図
である。図3において、基板温度250 ℃、反応炉(1) 内
の圧力を0.1 torrとした時、曲線(27)は、従来より公知
の基板(通常の板ガラス)光伝導度、曲線(27') は、同
じく暗伝導度を示す。また、図3に示す曲線(28)は、前
記と同様な条件における脱ナトリュ−ム化処理を施さな
い石英ガラスの光伝導度で、曲線(28') は、同じく暗伝
導度を示す。さらに、曲線(29)は、前記と同様な条件に
おける低ナトリュ−ム化石英の光伝導度で、曲線(29')
は、同じく暗伝導度を示す。なお、上記光伝導度および
暗伝導度は、ガラス基板(10)上に非単結晶シリコン半導
体層が0.6 μmの厚さに形成された場合のものである。
【0016】図1において、基板に通常のガラス板を用
いた場合、ガラス基板(10)内からの不純物、特にナトリ
ュ−ムが半導体層内に入る。そして、その時の雰囲気が
250℃の高温であるため、半導体の内部全体に十分拡散
し、イオン伝導と光劣化特性を顕著に示す原因を誘発し
た。通常の板ガラスに含有される各成分( 単位重量%)
を以下の表に示す。 ( 表1) SiO2 Al2O3 MgO CaO Na2O その他 A 71 2 4 7 15 1 B 72 2 4 7 14 1 但し、Aは日本板ガラスNSG1515 Bは旭ガラス製板ガラス 以上に示す如く、通常の板ガラス中には、多量のナトリ
ュ−ムが混入されていることがわかる。このため、図3
に示すような光伝導度曲線(27)、および暗伝導度曲線(2
7') が得られた。すなわち、初期状態の高周波出力にお
いて、光伝導度(27-1)、暗伝導度(27'-1) が示されてい
る。これらはともに大きく、このI型半導体層は、N型
化しており、ナトリュ−ムイオンがドナ−として働いて
いることが推定される。
【0017】さらに、ここにAM1(100mW/cm2)の光を室温
で2時間照射すると、光伝導度(27-2)は、暗伝導度(27'
-2) に変化する。この後、150 ℃2時間の大気中の照射
を行なうことにより、再び初期と同様の値(27-3)、(27'
-3) が示めされている。すなわち、光照射および加熱処
理によって、板ガラス基板は、可逆性を有する。この特
性がステブラ・ロンスキ効果として知られる。さらに、
かかる板ガラス基板を用いるのではなく、脱ナトリュ−
ム化処理を施していない石英基板を用いてその上に0.6
μmの厚さにアモルファスシリコン膜が形成された。す
ると、図3に示すように、その電気特性として光伝導度
(28)、暗伝導度(28') が得られた。
【0018】この石英ガラスは、板ガラス基板に比べ、
ナトリュ−ムの量が以下の表に示すように、1/1000以下
であることが知られている。この特性は、日本石英製透
明石英ガラスの成分 ( 単位ppm)を示す。 (表2) Al Ca Cu Fe Na K 溶融石英 30 1.0 0.8 1.5 2.0 1.0 合成石英 0.03 − − 0.03 0.004 0.005 これより明らかな如く、溶融石英中には、2 ppmもの
ナトリュ−ムが混入している。しかし、これを合成石英
とすると、その量をさらに1/500 にまで下げることがで
きることが判明した。
【0019】この溶融石英を用いた場合、初期値の光伝
導度(28-1)は、板ガラスによる光伝導度(27-1)に比べて
小さい。また、溶融石英の暗伝導度(28'-1) は、板ガラ
スによる暗伝導度(27'-1) と比べて少ない。しかし、光
感度幅(フォトセンシティビティ、すなわち光伝導度−
暗伝導度)は、5桁以上を有し、板ガラスの場合の4桁
しかない場合に比べて1桁以上大きくなっている。しか
し、溶融石英における光伝導度は、この状態でSIMS( 二
次イオン質量分析) 、SNMS( 二次中性子質量分析) で調
べたところ、イオン強度において、板ガラス基板を用い
た場合の曲線(27)に比べ、1/10以下の量を低減できてい
ることがわかる。
【0020】図4は従来例および本実施例における半導
体の深さのナトリュ−ム分布特性を示す図である。図4
において、曲線(37)は、図3曲線(27)、(27') に対応
し、また、曲線(38)は、図3曲線(28)、(28') にそれぞ
れ対応して示した深さ分布特性である。この場合におい
ても、基板側( 図面右端に高濃度分布を有し、ナトリュ
−ムは、歪エネルギーの集中している表面および界面近
傍)に高濃度に存在し、全体としてU型( ユ−シェイ
プ)をしていることがわかる。かくして、半導体表面お
よびガラス基板表面に大きくパイルアップしていること
がわかる。また、図3において、合成石英または脱ナト
リュ−ム化処理を施した溶融石英を用い、さらに被膜形
成系においても石英ジグ等に関し脱ナトリュ−ム化処理
を施した。そして、かかるナトリュ−ムフリ−の条件下
でアモルファス半導体を形成し、ナトリュ−ムの効果を
調べた。もちろんこの場合、シランは、純化精製をし、
被膜形成前の排圧を10-10 torrの高真空とし、被膜形成
中の排気系からの逆流を防ぐため、広域タ−ボ分子ポン
プが用いられた。
【0021】かくして得られた合成石英基板上の半導体
膜の電気伝導度は、図3曲線(29)、(29') に示されてい
る。上記測定条件は、前述の曲線(27)、(27') と同様で
ある。しかし、図面から明らかな如く、光伝導度特性の
変化がきわめて少なく、また暗伝導度特性においても、
ほとんど変化のないものを得ることができた。かかるナ
トリュ−ムフリ−の被膜をSIMSでイオン強度を測定した
ところ、図4曲線(39)を得た。そして、その最低濃度領
域(41)において、イオン強度2×102 カウントを有して
いた。標準サンプルにより較正した結果、9×1017cm-3
であることが判明した。このことによりナトリュ−ムの
半導体中の濃度は、5×1018cm-3以下、好ましくは1×
1018cm-3以下であることが望ましい。そして、この濃度
がより少なければ少ないほどすぐれていることがわか
る。
【0022】図2(B) は、図1の製造装置を用いて形成
したもので、反応系に対し脱ナトリュ−ム化処理を施し
た合成石英ガラス基板(32)上にSnO2膜の透明導電膜(3
3)、さらにP型炭化珪素(SixC1-x 0<X<1)( たとえばX=
0.8)、またはP型珪素半導体(32)により100 Åの厚さに
形成された。さらに、この後、図1に示す如く、この反
応系をタ−ボ分子ポンプ(22)にて、十分(10-8torr以
下)真空引きをした後、精製したシランにより真性半導
体層(31)が0.6 μmの厚さに形成された。さらに、再び
真空引きをしてN型半導体層(35)は、シランにメタン
を混入してSixC x=0.9 とし、さらにフォスヒンを1%
の濃度に混入して200 Åの厚さに形成された。この後、
反射性電極たとえば公知の銀またはアルミニュ─ム(36)
が真空蒸着して設けられた。
【0023】I型半導体層の形成条件は、高周波出力は
5W、基板温度210 ℃とした。すると変換効率11.8%を得
ることができた。図5は従来の光電変換装置の定エネル
ギー分光特性を示す図である。図6は本実施例の光電変
換装置の定エネルギー分光特性を示す図である。図5、
図6は従来例および本実施例の半導体を用いた光電変換
装置の信頼性を考慮した時にきわめて重要な信頼性特性
の評価をしたものである。図5における従来例におい
て、図面は定エネルギー分光特性の測定の際、試料に加
えるフォトン数を1×1015/cm2 とした初期曲線(50)
を示す。縦軸は最大点を「1」に規格化量子効率(効
率)を示した。この装置にAM1(100mW /cm2 )の光を2
時間照射する。その後、光感特性曲線(51)のごとく変化
し、350nm ないし500nm の光に対しその特性がきわめて
劣化・低化してしまうことがわかった。これを150 ℃で
2時間熱アニール処理を加えると曲線(52)となり、特
性は350 nmないし500 nmの短波長光では、曲線(50)に
回復し、また600 nmないし800nm の長波長光は回復しな
い。このことよりかかる光照射−熱アニ−ルの処理にて
劣化しない、すなわち、ステブラ・ロンスキ効果のない
高信頼性の光電変換装置が求められていた。
【0024】図6は本発明の半導体をI型半導体とし、
その中のナトリュ−ム濃度1×1018cm-3の場合の光電変
換装置の特性を示す。初期状態の曲線(50)に対し光照射
(AM1) を2時間行なうと、かえって特性が向上ぎみの曲
線(51)が得られた。さらに、150 ℃、2時間の熱アニー
ルを行うと曲線(52)がわずかに変化したにすぎなかっ
た。このことにより、I型半導体層中の不純物としての
ナトリュームの濃度を減少させることが酸素の濃度を減
少させることに加えて、きわめて特性安定(劣化防止)
化に重要であることが判明した。加えて、その酸素濃度
は、5×1018cm-3またはそれ以下においてきわめて劣化
が少ないことが判明した。さらに、この光照射効果(ス
テブラ・ロンスキ効果)は、そのナトリュ−ム濃度をさ
らに少なくすることにより、より高信頼性を得ることが
でき得る。
【0025】以上のごとく、本発明は、ナトリュ−ムお
よび酸素濃度特に不純物としてのナトリュ−ムを少なく
していけばいくほど光電変換装置としての変換効率の低
下を防ぐことができる。そして、本発明は、信頼性も向
上すると共に、その実用的なナトリュ−ム、および酸素
の不純物が5×1018cm-3以下、好ましくは1×1018cm-3
以下であることを見いだしたものである。以上の説明に
おいて、脱ナトリュ−ム化処理としては同一反応炉を用
いて実施した。しかし、ステンレスまたはアルミニュ−
ムの反応炉であって、縦型反応炉、またはプラズマ反
応、または光励起反応を行なう領域はその近傍に石英が
用いられている場合、これらのジグまたは石英部品を6
インチの石英の拡散炉内に挿着し、1150℃ないし1175℃
とし、この中で塩素を1体積%ないし5体積%添加した
酸素雰囲気中で加熱し、脱ナトリュ−ム化処理を2時間
以上たとえば1週間行なうことにより、実行してもよ
い。
【0026】かくして脱ナトリュ−ム化処理を施した石
英ジグ部品をステンレスまたはアルミニュ−ム反応炉に
挿着し、被膜形成をすることは有効である。もちろん、
とくに半導体にとって最もナトリュ−ムの混入する状態
は、加熱されている基板それ自体である。そのため、ご
く近傍のホルダ等に限っても、それなりにステブラ・ロ
ンスキ効果を減少させるのに有効である。本発明におい
て形成される被膜は、アモルファスシリコン半導体を主
として示した。しかし、SixC1-x(0<X<1) 、SixGe1-x(0<
X<1) 、SixN4-x (0<X<4) 、SiO2-x(0<X<2) を用いても
よいことはいうまでもない。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、被膜を形成するガラス
基板のみならず、気相反応装置における被膜形成領域近
傍の石英部材に対しても、脱ナトリューム化処理を行な
うことによって、ナトリューム濃度をスピン濃度以下に
すると共に、水素またはハロゲン元素が添加されたシリ
コンを主成分とした非単結晶半導体を生成することがで
きる。本発明によれば、上記のような低ナトリューム含
有の真性または実質的に真性なシリコンを主成分とした
非単結晶半導体装置を得ることによって、光照射、ある
いは熱アニールによって発生する可逆的な変化(ステブ
ラ・ロンスキ効果)を減少させることができる。本発明
によれば、水素またはハロゲン元素が添加されたシリコ
ンを主成分とした非単結晶半導体装置に含まれるナトリ
ュームの含有量をスピン密度以下とすることによって、
光による劣化特性を防止すると共に、再結合中心密度の
低いものを得ることができた。本発明によれば、水素ま
たはハロゲン元素が添加されたシリコンを主成分とした
非単結晶半導体装置は、脱ナトリューム化処理、被膜形
成処理、再結合中心を中和する処理が一つの気相反応装
置を利用することによって得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である半導体装置作成用のプ
ラズマ気相反応炉の概要を示す図である。
【図2】電気伝導度の測定用系の縦断面図(A) および本
発明の一実施例である光電変換装置(B) を示す図であ
る。
【図3】本実施例で得られた半導体の電気特性および従
来の半導体の真性半導体の電気特性を示す図である。
【図4】従来例および本実施例における半導体の深さの
ナトリュ−ム分布特性を示す図である。
【図5】従来の光電変換装置の定エネルギー分光特性を
示す図である。
【図6】本実施例の光電変換装置の定エネルギー分光特
性を示す図である。
【符号の説明】
1・・・反応炉 2・・・高周波発振器 3、3’・・・電極 4、5、6、7、15、16・・・導入口 10・・・ガラス基板(石英基板) 10’・・・石英製基板ホルダ 11・・・外部加熱炉 22・・・ターボ分子ポンプ 23・・・真空ポンプ 24・・・ストップバルブ 25・・・コントロールバルブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素またはハロゲン元素が添加された真
    性または実質的に真性なシリコンを主成分とした非単結
    晶半導体において、 前記非単結晶半導体中のナトリューム濃度がスピン密度
    以下である半導体を有することを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 シリコンを主成分とした非単結晶半導体
    がアモルファス半導体であることを特徴とする請求項1
    記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 アモルファス半導体がアモルファスシリ
    コンであることを特徴とする請求項2記載の半導体装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ナトリューム濃度が、二次イオン質
    量分析(SIMS)の最低濃度領域で、1×1018cm
    -3以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3
    記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記半導体装置が光電変換半導体装置で
    あることを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の半
    導体装置。
  6. 【請求項6】 前記半導体が石英基板または合成石英基
    板の上に形成されていることを特徴とする請求項1ない
    し請求項5記載の半導体装置。
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