JPH105607A - 破砕機 - Google Patents

破砕機

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JPH105607A
JPH105607A JP16721596A JP16721596A JPH105607A JP H105607 A JPH105607 A JP H105607A JP 16721596 A JP16721596 A JP 16721596A JP 16721596 A JP16721596 A JP 16721596A JP H105607 A JPH105607 A JP H105607A
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JP
Japan
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crushing
crushed
blade
crusher
blades
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Application number
JP16721596A
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English (en)
Inventor
Junichi Hirohata
淳一 広畑
Akira Furusawa
明 古澤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種多様な材質・形状が混在した被破砕物を
確実に破砕することができる破砕機を提供する。 【解決手段】 上刃具5は略中央に被破砕物受入部1を
備えた保持部材21に保持され、下刃具6はモータ30
の駆動により回転する回転部材20に上刃具5と対向し
て保持される。保持部材21と回転部材20との外周縁
には排出部3が形成され、また、被破砕物受入部1から
排出部3に向かって暫時狭くなるように、被破砕物破砕
空間2が形成されている。上刃具5および下刃具6には
それぞれ、被破砕物に衝撃を与える衝撃刃部と、両刃具
5,6の間に被破砕物を挟んで圧砕する圧砕刃部と、被
破砕物を切断する切断刃部とが形成されている。被破砕
物は、被破砕物受入部1から投入され、被破砕物破砕空
間2で次第に小さくなるように破砕され、排出部3から
排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、破砕機に関し、特
に、多種多様な材質・形状が混在した被破砕物を破砕す
るのに適した破砕機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の破砕機としては、例えば、特公昭
61−7335号公報に開示されているように、ケーシ
ング内にローター軸を設け、このローター軸の長手方向
に適宜間隔を設けてせん断刃を取付け、任意のせん断刃
の前部に切屑引掛け突起部材を取付けると共に、各せん
断刃と噛合するようにケーシングの内側に連続した凹凸
形状の固定刃を設け、せん断刃と固定刃との噛合により
金属切屑を粉砕するようにした金属切屑粉砕装置が知ら
れている。そして、この金属切屑粉砕装置では、ロータ
軸の下方に格子部材を付設し、未粉砕切屑と粉砕切屑と
を分離可能としている。
【0003】この金属切屑粉砕装置ではさらに、ロータ
ー軸の長手方向に適宜間隔を設けて取付けたせん断刃の
位置を回転方向に対し前後に夫々変位させ、各せん断刃
が同時に固定刃に噛合しないようにして、せん断時の負
荷を軽減させるようにすることが開示されている。
【0004】このように構成された金属切屑粉砕装置で
は、ロータ軸を回転駆動すると、せん断刃が固定刃と噛
合しながら回転する。このような状態でケーシング内に
金属切屑を投入する。投入された金属切屑は、突起部材
およびせん断刃に引っ掛けられて固定刃方向に移動させ
られ、この固定刃に巻き込まれる時にせん断されて粉砕
され下方に落下する。下方に落下した粉砕切屑は、格子
部材のマス目を通らないものは再び突起部材に引っ掛け
られてローター軸の上方に導かれ、再びせん断刃と固定
刃でせん断される、というものである。さらに、上記公
報においては、従来の技術として、金属の切屑をロータ
により圧潰して細かくすることも記載されている。
【0005】このように、従来の破砕機は、被破砕物の
材質や形状等に応じて、多数のハンマを有する円筒を、
水平軸または垂直軸の周りに高速で回転させ、衝撃、せ
ん断、摩擦等の作用により破砕するハンマミルや、ロー
タに刃を設け、固定刃との間で薄い被破砕物を切断する
フィツミル、またコーンを同様の形のケース内で同心的
に回転させ、被破砕物を圧縮、摩擦により破砕するコー
ンクラッシャが用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来からの破砕機は、
上記公報に開示された金属切屑粉砕装置のように、破砕
しようとする被破砕物の材質や形状に応じた専用のもの
が用いられるため、破砕する被破砕物も単独の性質を有
するものに限定される。しかしながら、例えば、廃棄処
分する自動車を分解することなく、ある程度の大きさに
切断した所謂シュレッダーダストから鉄やアルミ、電気
系統に使用されている銅線等、再利用できる資源を回収
するため、これらの再利用資源を選別するための前工程
としてシュレッダーダストを破砕する必要があるが、シ
ュレッダーダストにあっては、金属や、ガラス、合成樹
脂等の材質が板状、線状、あるいは粒状等の形状で混在
しており、単独の性質を有する被破砕物に限定される従
来の破砕機では、確実に破砕することができないという
問題があった。
【0007】また、上記公報に開示された金属切屑粉砕
装置のように、各せん断刃が同時に固定刃に噛合しない
ように、せん断刃の位置を回転方向に対し前後に夫々変
位させただけでは、せん断時の負荷を軽減させることに
限界があった。
【0008】さらに、従来の破砕機では、破砕された破
砕物の大きさを任意に調節することができるものはなか
った。
【0009】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的は、多種多様な材質・形状が混在した被破
砕物を確実に破砕することができる破砕機を提供するこ
とにある。
【0010】また、本発明の目的は、破砕時の負荷をよ
り軽減することができる破砕機を提供することにある。
【0011】さらに、本発明の目的は、破砕された破砕
物の大きさを任意に調節することができる破砕機を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、破砕物受入部と、破砕物破
砕空間と、破砕された破砕物を排出する排出部とを備
え、破砕物破砕空間に第1の破砕刃具と第2の破砕刃具
とが互いに対向し相対移動可能に設けられ、第1および
第2の破砕刃具にはそれぞれ、被破砕物に衝撃を与える
衝撃刃部と、両破砕刃具の間に破砕物を挟んで圧砕する
圧砕刃部と破砕物を切断する切断刃部とが形成されてい
ることを特徴とするものである。
【0013】また、上記目的を達成するために、請求項
2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、第1
および第2の破砕刃具は複数列配置され、両破砕刃具に
よる被破砕物の破砕が複数の列で同時に起きないよう
に、前記第1および第2の破砕刃具の配列を異ならせた
ことを特徴とするものである。
【0014】さらに、上記目的を達成するために、請求
項3に係る発明は、請求項1または2のいずれかに記載
の発明において、第1および第2の破砕刃具の相対移動
が相対回転であり、該相対回転の中心を偏位可能とした
ことを特徴とするものである。
【0015】請求項1に係る発明では、破砕物受入部か
ら破砕物破砕空間に被破砕物を投入し、互いに対向した
第1の破砕刃具と第2の破砕刃具とを相対移動させる。
被破砕物のうち脆性の高いものは、衝撃刃部により衝撃
を受けて破壊され、また、第1の破砕刃具と第2の破砕
刃具との圧砕刃部に挟まれて圧砕される。被破砕物のう
ち可撓性を有する薄いもの等は、第1の破砕刃具と第2
の破砕刃具との切断刃部に剪まれて切断される。破砕さ
れた破砕物は排出部から排出される。破砕物破砕空間
は、破砕物受入部から排出部に向かって暫時狭くなるよ
うに形成することが望ましい。
【0016】請求項2に係る発明では、第1破砕刃具と
第2の破砕刃具と配列数および配列の向きを異ならせる
ことにより、複数の列で被破砕物の破砕を同時に起こす
ことがないため、破砕時の負荷がより軽減される。
【0017】請求項3に係る発明では、第1および第2
の破砕刃具を相対回転移動させることにより、両破砕刃
具間で被破砕物が破砕される。このとき、相対回転の中
心を任意に偏位させることにより、両破砕刃具の間隔が
変化し、破砕され排出される破砕物の大きさが任意に調
節される。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る破砕機の実施の一形
態を、図1乃至図9に基づいて説明する。図において同
一符号は同一部分または相当部分とする。この実施の形
態においては、被破砕物として、例えば廃棄処分する自
動車全体を分解することなく所定の大きさに切断し、板
状、線状、あるいは粒状等の形状をした、金属、ガラ
ス、軟質あるいは硬質の合成樹脂、木、紙、繊維等の材
質が混在した所謂シュレッダーダストを破砕する場合に
よって説明する。
【0019】破砕機は、廃棄処分する自動車から鉄や電
気系統に使用されている銅線等、再生利用することがで
きる資源を選別・回収するための前工程としてシュレッ
ダーダストを破砕するものである。本発明に係る破砕機
は、概略、被破砕物受入部1と、被破砕物破砕空間2
と、破砕された破砕物を排出する排出部3とを備え、被
破砕物破砕空間2に第1の破砕刃具5と第2の破砕刃具
6とを互いに対向して相対移動可能に設け、第1および
第2の破砕刃具5,6にはそれぞれ、被破砕物に衝撃を
与える衝撃刃部7と、両破砕刃具5,6の間に被破砕物
を挟んで圧砕する圧砕刃部8と、被破砕物を切断する切
断刃部9とを形成したものである。この実施の形態にお
ける破砕機は、第1の破砕刃具5を固定し、第2の破砕
刃具6を第1の破砕刃具5と対向して回転移動するよう
構成している。
【0020】この実施の形態における破砕機は、図1乃
至図3に示すように、破砕機本体10と、第2の破砕刃
具6を回転駆動するための駆動手段11と、破砕機本体
10を支持する基台12とから構成されている。破砕機
本体10内には、第1の破砕刃具5が固定され、この第
1の破砕刃具5と対向して回転可能に第2の破砕刃具6
が設けられている。
【0021】破砕機本体10は、図6に示すように、底
板15を有し上方が開放した略円筒状のケーシング16
と、ケーシング16の底板15に接して摺動可能に支持
するベース17と、ケーシング16の上方開放部を覆う
蓋部材18と、第1の破砕刃具5と第2の破砕刃具6と
の回転軸を相対的に偏位させる偏位機構19とを備え、
ケーシング16内には第2の破砕刃具(以下、下刃具と
いう)6を保持する回転部材20が収容され、蓋部材1
8の下面には第1の破砕刃具(以下、上刃具という)5
を保持する保持部材21が設けられている。ケーシング
16の側面には破砕された破砕物を排出するための排出
口22が設けられている。
【0022】基台12は、図2および図3に示すよう
に、破砕機の設置場所の床面に固定されてなるもので、
その上面には一対の支柱25が立設されると共に支持台
26が取付けられている。ベース17は、排出口22側
近傍が支柱間25に設けられた回動軸27に回動可能に
挿通されると共に、他側が支持台26上に載置されボル
ト28等により固定されている。
【0023】ベース17には、図6に示すように、下刃
具6を回転駆動するための駆動手段11として、モータ
30と、回転部材20が取付けられた主軸31とが設け
られ、また、この主軸31を回転可能に支持するスリー
ブ32が設けられている。モータ30の駆動軸および主
軸31にはプーリ33,34がそれぞれ設けられ、両プ
ーリ33,34にはベルト35が巻き掛けられている。
下刃具6を保持する回転部材20は、主軸31の上端に
取付けられている。スリーブ32と主軸31との間には
軸受36が介装され、主軸31は軸回りに回転可能に支
持されている。これらの構成により、モータ30を駆動
すると、プーリ33、ベルト35、プーリ34および主
軸31を介して回転部材20が減速回転駆動される。な
お、プーリ33、ベルト35、プーリ34は、カバー3
7により覆われている。
【0024】蓋部材18には、図6に示すように、下面
に上刃具5を保持する円環状の保持部材21が設けら
れ、略中央に被破砕物受入部1としての穴が設けられて
いる。そして、蓋部材18の上面には、被破砕物受入部
1に被破砕物を送り込むためのホッパ40が設けれら
れ、さらに、蓋部材18を補強するためのリブ41が放
射状に設けられている。そして、ホッパ40には、被破
砕物受入部1への被破砕物の投入を制御するためのスク
リュ42が設けられている。図9に示すように、回転部
材20を回転駆動するモータ30およびスクリュ42を
駆動するモータ43は、駆動電源R,S,Tとそれぞれ
サーマルリレーを介して接続されている。さらに、モー
タ30と駆動電源との間には、モータ30の負荷を検出
して制御手段45に検出結果を送る電流計46等の負荷
検出手段が設けられている。制御手段45は、回転部材
20を回転駆動するモータ30の負荷として、電流計4
6により検出された電流の検出結果が定格電流の所定比
率以上(例えば、85パーセント)で所定時間以上(例
えば、3秒)連続した場合に、図9のように、モータ3
0駆動電源との間に介装されたサーマルリレーを開くよ
うに制御してスクリュ42を駆動するモータ43の駆動
を停止させ、あるいは、モータ43の回転速度を低下さ
せるというように、検出された回転部材20を回転駆動
するモータ30の負荷に応じてスクリュ42を駆動する
モータ43を制御する。
【0025】ケーシング16の上部には、図6に示すよ
うに、フランジ50が設けられており、蓋部材18は、
スぺーサ51を介してフランジ50上に載置されてい
る。また、ケーシング16の外側上部には、図1および
図2に示すように、複数のボルト52が、その基端部を
中心に回動可能に設けられ、フランジ50および蓋部材
18にはボルト52を回動して挿通し、このボルト52
に螺合されたナット53が係合される長穴54が周縁に
開放するように形成されている。これにより、フランジ
50上にスペーサ51を介して蓋部材18を載置し、ボ
ルト52を回動して長穴54に挿通し、ナット53を締
結することにより、蓋部材18はケーシング16に対し
て固定される。
【0026】図6に示すように、上刃具5を保持する保
持部材21、および、下刃具6を保持する回転部材20
は、中心から外周に向かって暫時厚みを増すように形成
されている。これにより、保持部材21と回転部材20
との間には、被破砕物受入部1から排出部3に向かって
暫時狭くなるように、被破砕物破砕空間2が形成されて
いる。また、破砕された破砕物を排出するための排出部
3は、保持部材21と回転部材20との外周に対向する
ように設けられたリング状の部材55,56により形成
される間隙により構成されている。この排出部3を構成
する部材55,56の間隙の間隔は、被破砕物が破砕さ
れて排出される破砕物の大きさを設定する要因となるも
ので、保持部材21が設けられた蓋部材18とケーシン
グ16のフランジ50との間に介在されるスペーサ51
の厚さによって調節することができる。なお、保持部材
21および回転部材20の排出部3を構成する部材5
5,56の対向面を、それぞれ凹凸形状に形成し、上刃
具5および下刃具6により破砕された被破砕物をさらに
細かく破砕するように構成することもできる。
【0027】上刃具5および下刃具6はそれぞれ、図8
に示すように、上刃具5と下刃具6との相対移動方向の
前後端面が衝撃刃部7として機能し、互いに対向する側
に面状の圧砕刃部8が中心から両側部に向かって傾斜す
るように形成され、衝撃刃部端面7と面状の圧砕刃具8
との境界稜線に切断刃部9が形成されている。そして、
両刃具5,6は、段付き穴60が形成されており、保持
部材21および回転部材20に対して互いに入り組んで
噛合するようにボルト(図示を省略した)により着脱可
能に取付けられている。そして、被破砕物破砕空間2が
被破砕物受入部1から排出部3に向かって暫時狭くなる
ように形成されていることに伴って、上刃具5と下刃具
6との間隔も被破砕物受入部1から排出部3に向かって
暫時狭くなっている。そして上刃具5および下刃具6
は、例えば、切断刃部9が摩耗した場合には、ナット5
3を緩め、長穴54から係合を解除するようにボルト5
2を回動し、蓋部材18をケーシング16上から取外す
ことにより、上刃具5および下刃具6は、保持部材21
または回転部材20に対して取付けているボルトを外す
ことにより、衝撃刃部7としての端面の向きを前後に付
替えて圧砕刃部8との境界稜線に形成された切断刃部9
を代えることが容易にでき、また、上刃具5および下刃
具6自体を容易に交換することができる。
【0028】保持部材21には、複数の上刃具5が、図
7の中心線から右半分に示すように、放射状に複数配列
(この実施の形態では全部で5列)されている。また、
回転部材20には、複数の下刃具6が、図7の中心線か
ら左半分に示すように、うず巻き状に複数配列(この実
施の形態では全部で8列)されている。上刃具5と下刃
具6との配列を放射状とうず巻き状にし、しかも、その
配列数を異ならせたため、被破砕物が上刃具5と下刃具
6とにより同時に破砕されることがなく、したがって、
被破砕物を破砕する際の騒音を低減することができると
共に、下刃具6を回転駆動するモータ30の負荷を低減
することができる。
【0029】上刃具5と下刃具6との回転軸を相対的に
偏位させる偏位機構19は、図6に示すように、ベース
17とケーシング16の底板15とに対向するようにブ
ラッケット65,66を設け、両ブラケット65,66
の間隔を調整するように、ブラケット65または66に
ボルト67を螺合してなるもので、ベース17に対して
ケーシング16を偏位させることにより、上刃具5を下
刃具6の回転軸に対して偏位させ、上刃具5と下刃具6
との間隔を変化させるものである。ケーシング16の底
板15の主軸31およびスリーブ32が貫通された穴6
8は、ベース17に対してケーシング16を偏位させた
際に穴68がスリーブ32に干渉することがないよう
に、スリーブ32の径よりも大きく形成されている。ま
た、ベース17に対するケーシング16の偏位を保持す
るため、図1または図7に示すように、ケーシング16
の底板15には、その偏位方向に長穴70が複数設けら
れ、この長穴70に挿通させたボルト71がベース17
に螺合されている。このボルト71をゆるめた状態で、
ボルト67を回動することによりブラッケット65,6
6間の間隔を調節すると、ベース17に対してケーシン
グ16が偏位し、ケーシング16に固定された蓋部材1
8の下面に設けられた上刃具5が下刃具6に対して偏位
してその間隔を変化することとなる。そのため、被破砕
物を破砕して排出する破砕物の大きさを、排出部3を構
成する部材55,56の間隙の間隔よりも小さく破砕す
ることができる。この偏位量は、被破砕物の材質や形
状、破砕処理量によって、上刃具5と下刃具6が干渉し
ない範囲で調節される。そして、長穴70に係合された
ボルト71を締結することにより、ケーシング16をベ
ース17に対して偏位不能に保持する。
【0030】回転部材20の下面には、図6に示すよう
に、羽根75が設けられている。この羽根75は、回転
部材20が回転駆動されることにより破砕され排出部3
から排出されたケーシング16内の破砕物を排出口22
に送るものである。
【0031】さらに、破砕され排出部3から排出された
ケーシング16内の破砕物を排出口22に導くため、図
4に示すように、支持台26に代えて傾斜台76を基台
上12に取付け、排出口22を下方に位置させるよう
に、支柱間25に設けられた回動軸27を中心に破砕機
本体10を傾斜させることもできる。あるいは、ベース
17および支柱25に回動軸27から同一半径の位置に
穴77,78を形成し(図2参照)、図5に示すよう
に、回動軸27を中心に破砕機本体10を傾斜させた際
に穴77と78とが重なるようにしてピン79を嵌挿す
ることにより排出口22を下方に位置させるように保持
することもできる。
【0032】次に、以上のように構成された本発明に係
る破砕機の作動について説明する。被破砕物としてのシ
ュレッダーダストは、廃棄処分する自動車全体を分解す
ることなく所定の大きさに切断し、板状、線状、あるい
は粒状等の形状をした、金属、ガラス、軟質あるいは硬
質の合成樹脂、木、紙、繊維等の材質が混在したもの
で、ホッパ40から投入される。ホッパ40では、制御
手段45によりモータ30の負荷に応じてモータ43を
駆動し、スクリュ42により蓋部材18の略中央に形成
された被破砕物受入部3としての穴からシュレッダーダ
ストを被破砕物破砕空間2内に送り込む。被破砕物破砕
空間2では、モータ30の駆動により回転部材20が回
転駆動され、これにより、下刃具6が上刃具5に対して
相対移動している。
【0033】被破砕物破砕空間2に送り込まれたシュレ
ッダーダストのうち、鉄やアルミ、硬質の合成樹脂等の
被破砕物の大きなものは、被破砕物受入部3に近い比較
的間隔の広い被破砕物破砕空間2で上刃具5と下刃具6
との衝撃刃部7に挟まれるようにして衝撃が与えられて
砕かれる。また、脆性の高いガラスや木等の脆性の高い
ものは、上刃具5または下刃具6のいずれかの衝撃刃部
7による衝撃作用を受けるだけでも砕かれる。そして、
小さくなったこれらの被破砕物は、上刃具5および下刃
具6の圧砕刃部8の間で挟まれてより細かくなるように
圧砕される。また、板状あるいは線状等、薄く圧砕刃部
に圧砕されない金属や軟質の合成樹脂およびこれらの複
合材、あるいは紙や繊維等は、上刃具5および下刃具6
の切断刃部9の間に剪まれて切断される。そして、いず
れの破砕物も、回転部材20の遠心力によって上刃具5
と下刃具6との間隔が被破砕物受入部1から暫時狭くな
っている排出部3に向かって送られ、さらに衝撃、圧
砕、切断作用により細かく破砕されて排出部3から排出
される。この被破砕物を破砕した破砕物の大きさは、蓋
部材18とケーシング16のフランジ50との間に介在
されるスペーサ51の厚さと、偏位機構19による上刃
具5と下刃具6との回転軸の相対的な偏位量によって調
節することができる。
【0034】排出された破砕物は、ケーシング16の底
板15上に落下し、回転部材20下面の羽根75の遠心
力あるいは送風作用により排出口に導かれ、次工程のた
めに排出口22から排出される。破砕機本体を図4また
は図5に示すように傾斜させて排出口22を下方に位置
させた場合にあっては、羽根75による作用に加えてよ
り確実に破砕物を排出口22に導くことができる。
【0035】次に、本発明に係る破砕機の別の実施の形
態を図10乃至図12に基づいて説明する。なお、この
実施の形態の説明にあっては、上述した実施の形態と同
様の部分または相当部分については図に同じ符号を付
し、その説明を省略する。
【0036】この実施の形態が上述した実施の形態と異
なる点は、上刃具5’および下刃具6’の構造にある。
上刃具5’は、略円環状のもので、図10に断面図で示
すように、中心から外周に向かって暫時厚みを増すよう
に形成されており、また、図11の中心線から右半分に
示すように、中心から放射状の溝90がこの実施の形態
においては5箇所に形成されている。この溝90は、中
心から外周に向かって幅が狭くなり、且つ、深さが浅く
なるように形成されている。この実施の形態における上
刃具5’は、図12に示すように、溝90の側壁が衝撃
刃部7となり、溝90を形成していない面状の部分が圧
砕刃部8となり、この圧砕刃部8と溝90の側壁との境
界稜線が切断刃部9となっている。下刃具6’は、上刃
具5’と同様に中心から外周に向かって暫時厚みを増す
ように形成された略円環状のもので、主軸31の上部に
直接取付けられる。これにより、被破砕物破砕空間2
は、被破砕物受入部1から排出部3に向かって暫時狭く
なるように形成されている。そして、下刃具6’には、
図11の中心線から左半分に示すように、内周の略接線
方向に延在するように溝95が、この実施の形態におい
ては8箇所に形成されている。この溝95は、中心から
外周に向かって幅が狭くなり、且つ、深さが浅くなるよ
うに形成されている。
【0037】このように、上刃具5’の溝90と下刃具
6’と溝95を放射状と内周の略接線方向に延在するよ
うに形成し、しかも、その数を異ならせたため、両刃具
5’,6’により被破砕物が同時に破砕されることがな
く、したがって、被破砕物を破砕する際の騒音を低減す
ることができると共に、下刃具6’を回転駆動するモー
タ30の負荷を低減することができる。
【0038】なお、本発明に係る破砕機は、上記実施の
形態において、被破砕物としてシュレッダーダストを破
砕する場合によって説明したが、これに限定されること
はない。また、第1の破砕刃具5と第2の破砕刃具6の
相対移動としては、第2の破砕刃具6を回転させること
に限定されることなく、第1の破砕刃具5を回転させる
よう構成することもでき、第1および第2の破砕刃具
5,6を反対方向に回転させてもよく、さらには、第1
および第2の破砕刃具5,6の回転軸を垂直方向のみな
らず水平方向または傾斜させるものであってもよく、回
転以外の相対移動を採用することもできる。さらにま
た、被破砕物破砕空間2は、被破砕物受入部1から排出
部3に向かって暫時狭くなるように形成されているもの
であれば、上記実施の形態に限定されることはない。
【0039】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、被破砕物
に衝撃を与える衝撃刃部と、破砕物を挟んで圧砕する圧
砕刃と、破砕物を切断する切断刃部とが形成された第1
の破砕刃と第2の破砕刃とを、互いに対向して相対移動
することにより、多種多様な材質・形状が混在した被破
砕物を確実に破砕することができる。
【0040】請求項2に係る発明によれば、第1および
第2の破砕刃の相対移動を回転移動とし、それぞれを複
数列配置し、しかも両破砕刃にの噛み合いが同時に起き
ないように、前記第1および第2の破砕刃の配列を異な
らせたことにより、被破砕物が同時に破砕されることが
なく、したがって、被破砕物を破砕する際の騒音を低減
すると共に、刃具の回転駆動の負荷を低減することがで
きる。
【0041】請求項3に係る発明によれば、第1および
第2の破砕刃の相対回転中心を偏位可能としたことによ
り、被破砕物を破砕した破砕物の大きさ任意に調節する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る破砕機の斜視図である。
【図2】本発明に係る破砕機の正面図である。
【図3】本発明に係る破砕機の排出口側の側面図であ
る。
【図4】傾斜台により、排出口を下方に位置させるよう
に、回動軸を中心に破砕機本体を回動させて傾斜させた
状態を示す正面図である。
【図5】回動軸から同一半径の位置に形成されたベース
および支柱の穴が整合するように、回動軸を中心に破砕
機本体を傾斜させ、両穴にわたってピンを嵌挿すること
により、排出口を下方に位置させた状態を示す正面図で
ある。
【図6】本発明に係る破砕機の破砕機本体と駆動手段の
一実施の形態を示す断面図である。
【図7】本発明に係る破砕機の第1の破砕刃具と第2の
破砕刃具の配置の一実施の形態を示す説明図である。
【図8】本発明に係る破砕機の第1の破砕刃具と第2の
破砕刃具の一実施の形態を示す斜視図である。
【図9】被破砕物を被破砕物受入部に投入するためのス
クリュを駆動するモータと、破砕刃具を回転駆動するモ
ータとを制御するための制御手段のブロックを示す概念
図である。
【図10】本発明に係る破砕機の破砕機本体と駆動手段
の別の実施の形態を示す断面図である。
【図11】図10に示した第1の破砕刃具と第2の破砕
刃具に形成された溝の配置を示す説明図である。
【図12】図10に示した第1の破砕刃具と第2の破砕
刃具を示す部分斜視図である。
【符合の説明】
1 被破砕物受入部 2 被破砕物破砕空間 3 排出部 5 第1の破砕刃具 6 第2の破砕刃具 7 衝撃刃部 8 圧砕刃部 9 切断刃部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破砕物受入部と、破砕物破砕空間と、破
    砕された破砕物を排出する排出部とを備え、破砕物破砕
    空間に第1の破砕刃具と第2の破砕刃具とが互いに対向
    し相対移動可能に設けられ、第1および第2の破砕刃具
    にはそれぞれ、被破砕物に衝撃を与える衝撃刃部と、両
    破砕刃具の間に破砕物を挟んで圧砕する圧砕刃部と破砕
    物を切断する切断刃部とが形成されていることを特徴と
    する破砕機。
  2. 【請求項2】 第1および第2の破砕刃具は複数列配置
    され、両破砕刃具による被破砕物の破砕が複数の列で同
    時に起きないように、前記第1および第2の破砕刃具の
    配列を異ならせたことを特徴とする請求項1に記載の破
    砕機。
  3. 【請求項3】 第1および第2の破砕刃具の相対移動が
    相対回転であり、該相対回転の中心を偏位可能としたこ
    とを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の破
    砕機。
JP16721596A 1996-06-27 1996-06-27 破砕機 Pending JPH105607A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103372479A (zh) * 2012-04-28 2013-10-30 中胶资源再生(苏州)有限公司 自冷结构硬质合金胶粉组合磨盘
JP2018534134A (ja) * 2015-11-18 2018-11-22 洪福 王 高速圧縮せん断粉砕機

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CN103372479A (zh) * 2012-04-28 2013-10-30 中胶资源再生(苏州)有限公司 自冷结构硬质合金胶粉组合磨盘
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