JPH1055407A - 論理座標の修正方法及び表処理装置 - Google Patents

論理座標の修正方法及び表処理装置

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JPH1055407A
JPH1055407A JP8213602A JP21360296A JPH1055407A JP H1055407 A JPH1055407 A JP H1055407A JP 8213602 A JP8213602 A JP 8213602A JP 21360296 A JP21360296 A JP 21360296A JP H1055407 A JPH1055407 A JP H1055407A
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JP
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cell
row
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coordinate
logical
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JP8213602A
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English (en)
Inventor
Toshio Fujine
俊夫 藤根
Koichi Higuchi
浩一 樋口
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表処理装置により帳票等の文章画像を読み取
ったときに、その文書画像の表領域が傾いていた場合、
その表領域から抽出されたセルの論理座標の修正を行
う。 【解決手段】 表処理装置は、表処理部10、論理座標
修正部12および出力データ格納部14を具えている。
表処理部10は、文書画像取込手段16、記入枠抽出手
段18、セル抽出手段20、論理座標設定手段22およ
び文字認識手段24を具えている。また、論理座標修正
部12は、罫線の延在方向と文字の読取の際の走査方向
とが傾いていた場合に、最初に設定した論理座標に基づ
き、その傾きを解消するように当該論理座標の傾き修正
を行う手段であり、修正セルグループ作成手段26、基
準セル指定手段28、番号ズレ検出手段30および番号
ズレ修正手段32を具えている。そして、出力データ格
納部14は、文字認識結果格納部34および論理座標格
納部36を具えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、文書画像におけ
る表領域から記入枠を抽出し、抽出した記入枠からセル
を抽出し、そのセルの論理座標とセル内に記入された文
字の認識結果とを対応させて取得するときに、上述の表
領域が傾いていた場合に、設定した論理座標の修正を行
う方法及び表処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表解析を行うための装置として、
例えば、文献「特開平4−33079」に開示されてい
るものがある。この文献の構成例は、先ず、イメージス
キャナ等により読み取られた文書画像における表領域か
ら罫線で囲まれた記入枠を抽出し、次に、この記入枠か
らセルを抽出する。そして、この抽出されたセルの位置
座標(行座標および列座標の組で表される。)に対応し
た論理座標(行番号および列番号の組で表される。)の
設定を閾値判定に基づいて行い、また、論理座標が設定
されたセル内に記入されている文字の認識を行う。この
ように、この文献に開示されている表処理装置によれ
ば、文字認識結果は、論理座標と対応付けて取得するこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た表処理装置では、表領域を傾いた状態で読み取ってし
まった場合に、その表領域から抽出したセルには、本来
の座標とは異なる誤った論理座標が設定されてしまうと
いった問題があった。このため、従来は、正しい論理座
標を設定するために、文書画像の再度の読み取りを行わ
なければならず、二重の手間がかかっていた。
【0004】以下、上述した従来の表処理装置の動作に
つき説明する。図14は、表解析フローを示すフローチ
ャートである。尚、この図14では、ステップを記号S
で表している。また、図15は、この表解析フローすな
わち表解析の手順の説明に供する線図である。
【0005】先ず、帳票等の紙面上の文書画像をイメー
ジスキャナ等により読み取り、読み取った文書画像をイ
メージメモリ等に格納する(図14のS30)。通常、
文書画像は、2値画像として読み取られる。図15の
(A)に示すように、読み取られた文書画像62の表領
域64には、罫線66で区画された各領域に文字68が
記入されている表がある。
【0006】次に、読み取った文書画像62の表領域6
4から、罫線66で囲まれた記入枠70を抽出する(図
14のS31)。このステップでは、先ず、黒画素の連
続した部分を探して罫線66を抽出し(図15の
(B))、次に、抽出された罫線66に内接する記入枠
70を抽出する(図15の(C)。図15の(C)に示
される破線nは罫線66を表しており、この破線nに内
接する領域が記入枠70として抽出される。)。
【0007】次に、抽出された記入枠70からセル46
を抽出する(図14のS32)。図15の(D)は、前
のステップで抽出された記入枠70の1つを拡大して示
す図である。このように、記入枠70の端が枠内の黒画
素(すなわち文字68)に接触するまで縮められること
によりセル46が抽出され、いわゆる、文字領域の抽出
が行われる。
【0008】また、このセル46を抽出するステップ
で、文書画像62中の各セル46の位置を表すための
「位置座標」が、これらセル46に設定される。この
「位置座標」を設定するのに用いる座標系としては、例
えば、文書画像62の左上頂点(図15の(A)の記号
Oで示される点)を原点とし、文書画像62の走査方向
(例えば、図15の(A)の記号Yで示される方向)に
延在する軸を1つの座標軸(Y座標軸と称する。)と
し、この座標軸に直交する方向(図15の(A)の記号
Xで示される方向)に延在する軸をもう1つの座標軸
(X座標軸と称する。)とした直交座標系を用いること
ができる。そして、例えば、セル46の左上頂点(図1
5の(D)の記号Pで示される点)の位置の座標を、こ
のセル46の「位置座標」として設定する。このように
設定された位置座標のX座標成分およびY座標成分を、
それぞれ行座標および列座標と称する。
【0009】次に、各セル46の内部領域に記載されて
いる文字68を読み取り、読み取った文字の認識を行う
(図14のS33)。
【0010】そして、次に、抽出されたセル46の位置
座標に基づいて閾値判定を行い、各セル46に論理座標
を設定する(図14のS34)。ここで、「論理座標」
とは、行番号(単に行と呼ぶ場合がある。)および列番
号(単に列と呼ぶ場合がある。)の組で表される座標で
あり、抽出されたセル46が、読み取った表のどの場所
にあるのかを表す座標である。
【0011】以上のステップを行うことにより、各セル
46の文字の認識結果を、そのセル46の論理座標に対
応させて取得することができる。ところで、この従来例
では、各セル46間の相対的な位置関係からこれらセル
46の論理座標が求められる。すなわち、例えば、ある
セルの位置座標の行座標に注目したとき、そのセルに隣
接するセルの行座標との座標ズレがいくらかを検出し、
次に、その座標ズレが或る閾値より大きければこれらの
セルの行は異なっていると判定し、また、その座標ズレ
がその閾値より小さければこれらのセルの行は同一であ
ると判定している。
【0012】図16は、文書画像の表領域を示す線図で
ある。この図16は、罫線66の延在方向(例えば、図
16の記号bで示される方向)が文字68の読取の際の
走査方向(例えば、図16のY方向)から傾いている状
態を示す図である(尚、図16では、文字68が記号*
で表される。)。
【0013】そして、図17は、セル抽出結果を示す線
図である。この図17は、表領域64が傾いて読み取ら
れた場合(図16)に、前述した表解析フロー(図14
のS32)に従い、セルを抽出したときの様子を示して
いる。
【0014】例えば、この図17に示される3つのセル
46a、46bおよび46cは、読み取った表の同じ行
の記入枠(図16のb方向に配列した記入枠72a、7
2bおよび72c)から抽出されたセルである。これら
セル46a、46bおよび46cの行座標は、本来なら
一致すべきであるが、実際には一致していない。すなわ
ち、表領域が傾いていない場合を想定して設定された閾
値を用いて閾値判定を行うと、これらセルの内の、例え
ば、セル46aとセル46bとの行座標の座標ズレが設
定した閾値以上となってしまい、これらセル46aおよ
び46bは異なる行のセルであると判定されてしまう
(一方、セル46bとセル46cとの行座標の座標ズレ
は設定した閾値以下であるので、これらセル46bおよ
び46cは同一行のセルであると判定されている。)。
【0015】このように、表領域64が傾いて取り込ま
れた場合には、図17に示すセル46aおよび46bの
様に、本来は同一の行であるべきセルのはずが、実際に
は異なる行のセルであると判定されてしまう場合がある
(尚、ここでは、行の不一致について説明したが列につ
いても同様である。)。従って、この場合には、セルの
文字認識結果とそのセルの論理座標とが正しく対応して
いないから、各セルに記入されたデータ内容の対応関係
が誤って検出されてしまう。よって、正しい論理座標を
設定するために再度の文書画像の読み取りを行わなけれ
ばならない。
【0016】従って、従来より、論理座標の修正を容易
に行うための論理座標の修正方法及びこの方法に基づい
た表処理装置の出現が望まれていた。
【0017】
【課題を解決するための手段】この出願に係る第1の発
明の論理座標の修正方法によれば、文書画像の表領域か
ら罫線で囲まれた記入枠を抽出して、この抽出された記
入枠からセルを抽出し、この抽出されたセルの行座標お
よび列座標からなる位置座標の検出と当該セル内の文字
の読取および認識とを前記各セル毎に行い、この位置座
標に基づいて前記各セルに行番号および列番号からなる
論理座標を閾値判定により設定する表処理方法であっ
て、前記罫線の延在方向と前記文字の読取の際の走査方
向とが傾いていた場合に前記論理座標を修正するに当た
り、前記最初に設定した論理座標に基づき、前記傾きを
解消するように当該論理座標の傾き修正を行うことを特
徴とする。
【0018】このように、最初に設定した論理座標を適
当に変化させることにより当該論理座標の傾き修正を行
うから、再度の文書画像の読取を行わずに済む。よっ
て、従来に行われていた再度の文書画像の読取の手間を
省くことができる。
【0019】また、第1の発明の論理座標の修正方法の
好適な実施例によれば、前記傾き修正は、(a1)前記
行番号を一致させるべき前記セルを一行に亘り指定して
修正セルグループを作成するステップと、(a2)前記
修正セルグループに属する前記セルの中から1つのセル
を基準セルとして指定し、残りのセルを修正セルとして
指定するステップと、(a3)前記基準セルの行番号
と、或る列番号の前記修正セルの行番号との番号ズレを
求めるステップと、(a4)前記或る列番号の列上の各
セルの行番号から前記番号ズレを差し引いて得た行番号
を新たな行番号として、前記傾きが解消された前記論理
座標を得るステップとを含むことを特徴とする。
【0020】このように、修正セルグループを作成し、
その修正セルグループに属するセルを基準セルと修正セ
ルとに分け、そして、基準セルの行番号と修正セルの行
番号とを比較してこれらの番号ズレを検出し、この番号
ズレを元の行番号から差し引くことによって、各セルの
論理座標の傾き修正が行える。
【0021】また、好ましくは、この発明の論理座標の
修正方法において、前記(a1)ステップの前記修正セ
ルグループの作成を、前記行番号を一致させるべき前記
セルを個別に指定することにより行うのがよい。このよ
うに、オペレータが文書画像を観察して、行番号を一致
させたいセルを個別に指定することにより、修正セルグ
ループを作成することができる。
【0022】また、好ましくは、この発明の論理座標の
修正方法において、前記(a1)ステップの前記修正セ
ルグループの作成を、前記文書画像に直線を設定して、
この直線と交差する前記セルを前記行番号を一致させる
べきセルとして指定することにより行うのがよい。この
ように、オペレータが文書画像を観察して、行番号を一
致させたいセルに交差するように直線を文書画像上に設
定することにより、修正セルグループを作成することが
できる。
【0023】次に、この発明の論理座標の修正方法の好
適な実施例によれば、前記傾き修正は、(b1)前記行
番号を一致させるべき前記セルを一行に亘り指定して修
正セルグループを作成するステップと、(b2)前記修
正セルグループに属する前記セルの中から1つのセルを
基準セルとして指定し、残りのセルを修正セルとして指
定するステップと、(b3)前記基準セルの行座標と、
或る列番号の前記修正セルの行座標との座標ズレを求め
るステップと、(b4)前記或る列番号の列上の各セル
の行座標から前記座標ズレを差し引いて得た行座標を新
たな行座標として、修正された前記位置座標を得るステ
ップと、(b5)前記修正された位置座標に基づいて前
記各セルの論理座標を前記閾値判定により設定して、前
記傾きが解消された前記論理座標を得るステップとを含
むことを特徴とする。
【0024】このように、修正セルグループを作成し、
その修正セルグループに属するセルを基準セルと修正セ
ルとに分け、そして、基準セルの行座標と修正セルの行
座標とを比較してこれらの座標ズレを検出し、この座標
ズレを元の行座標から差し引くことによって、各セルの
位置座標を修正し、修正した新たな行座標に対応した行
番号を閾値判定により得ることにより、各セルの論理座
標の傾き修正が行える。
【0025】また、好ましくは、この発明の論理座標の
修正方法において、前記(b1)ステップの前記修正セ
ルグループの作成を、前記行番号を一致させるべき前記
セルを個別に指定することにより行うのがよい。このよ
うに、オペレータが文書画像を観察して、行番号を一致
させたいセルを個別に指定することにより、修正セルグ
ループを作成することができる。
【0026】また、好ましくは、この発明の論理座標の
修正方法において、前記(b1)ステップの前記修正セ
ルグループの作成を、前記文書画像に直線を設定して、
この直線と交差する前記セルを前記行番号を一致させる
べきセルとして指定することにより行うのがよい。この
ように、オペレータが文書画像を観察して、行番号を一
致させたいセルに交差するように直線を文書画像上に設
定することにより、修正セルグループを作成することが
できる。
【0027】また、この発明の論理座標の修正方法の好
適な実施例によれば、前記傾き修正は、(c1)前記最
初に設定した論理座標の前記傾きを有した基準直線を前
記文書画像に設定するステップと、(c2)前記基準直
線の傾きに応じた座標ズレを前記各セル毎に求めるステ
ップと、(c3)前記各セルの行座標からこれらセルに
対応した前記座標ズレを差し引いて得た行座標を新たな
行座標として、修正された前記位置座標を得るステップ
と、(c4)前記修正された位置座標に基づいて前記各
セルの論理座標を前記閾値判定により設定して、前記傾
きが解消された前記論理座標を得るステップとを含むこ
とを特徴とする。
【0028】このように、基準直線を設定し、その基準
直線の傾きに応じた各セルの座標ズレを検出し、次に、
この座標ズレを元の行座標から差し引くことによって、
各セルの行座標を修正し、修正した新たな行座標に対応
した行番号を閾値判定により得ることにより、各セルの
論理座標の傾き修正が行える。
【0029】尚、上述した論理座標の修正方法の各好適
例において、前記行と前記列とを入れ替えてもよい。
【0030】次に、この出願に係る第2の発明の表処理
装置によれば、文書画像の表領域から罫線で囲まれた記
入枠を抽出して、この抽出された記入枠からセルを抽出
し、この抽出されたセルの行座標および列座標からなる
位置座標の検出と当該セル内の文字の読取および認識と
を前記各セル毎に行い、この位置座標に基づいて前記各
セルに行番号および列番号からなる論理座標を閾値判定
により設定する表処理装置において、前記罫線の延在方
向と前記文字の読取の際の走査方向とが傾いていた場合
に、前記最初に設定した論理座標に基づき、前記傾きを
解消するように当該論理座標の傾き修正を行う論理座標
修正部を具えることを特徴とする。
【0031】このように、従来の表処理装置に上述の論
理座標修正部を具えることにより、読み取った表領域が
傾いていた場合であっても、その表領域から抽出された
各セルに最初に設定された論理座標に基づき、その論理
座標の傾き修正を行うことができる。よって、従来のよ
うに、再度の文書画像の読取を行う必要がない。
【0032】また、この発明の表処理装置の好適な構成
例によれば、前記論理座標修正部は、前記行番号を一致
させるべき前記セルを一行に亘り指定して修正セルグル
ープを作成する修正セルグループ作成手段と、この修正
セルグループに属する前記セルの中から1つのセルを基
準セルとして指定し、残りのセルを修正セルとして指定
する基準セル指定手段と、前記基準セルの行番号と、或
る列番号の前記修正セルの行番号との番号ズレを求める
番号ズレ検出手段と、前記或る列番号の列上の各セルの
行番号から前記番号ズレを差し引いて得た行番号を新た
な行番号として、前記傾きが解消された前記論理座標を
得る番号ズレ修正手段とを具えることを特徴とする。
【0033】このように、修正セルグループ作成手段に
より修正セルグループを作成し、基準セル指定手段によ
りその修正セルグループに属するセルを基準セルと修正
セルとに分け、番号ズレ検出手段により基準セルの行番
号と修正セルの行番号とを比較してこれらの番号ズレを
検出し、番号ズレ修正手段により各セルの行番号からこ
の番号ズレを差し引くことにより、各セルの論理座標の
傾き修正を行うことができる。
【0034】また、好ましくは、この発明の表処理装置
において、前記修正セルグループの作成を、前記行番号
を一致させるべき前記セルを個別に指定することにより
行う前記修正セルグループ作成手段を具えるのがよい。
このように、行番号を一致させたいセルを個別に指定す
る修正セルグループ作成手段を用いることにより、オペ
レータは文書画像を観察して、修正セルグループを作成
することができる。
【0035】また、好ましくは、この発明の表処理装置
において、前記修正セルグループの作成を、前記文書画
像に直線を設定して、この直線と交差する前記セルを前
記行番号を一致させるべきセルとして指定することによ
り行う前記修正セルグループ作成手段を具えるのがよ
い。このように、行番号を一致させたいセルを、そのセ
ルに直線を交差させることにより指定する修正セルグル
ープ作成手段を用いることにより、オペレータは文書画
像を観察して、修正セルグループを作成することができ
る。
【0036】また、この発明の表処理装置の好適な構成
例によれば、前記論理座標修正部は、前記行番号を一致
させるべき前記セルを一行に亘り指定して修正セルグル
ープを作成する修正セルグループ作成手段と、この修正
セルグループに属する前記セルの中から1つのセルを基
準セルとして指定し、残りのセルを修正セルとして指定
する基準セル指定手段と、前記基準セルの行座標と、或
る列番号の前記修正セルの行座標との座標ズレを求める
座標ズレ検出手段と、前記或る列番号の列上の各セルの
行座標から前記座標ズレを差し引いて得た行座標を新た
な行座標として、修正された前記位置座標を得る座標ズ
レ修正手段と、前記修正された位置座標に基づいて前記
各セルの論理座標を前記閾値判定により設定して、前記
傾きが解消された前記論理座標を得る論理座標設定手段
とを具えることを特徴とする。
【0037】このように、修正セルグループ作成手段に
より修正セルグループを作成し、基準セル指定手段によ
りその修正セルグループに属するセルを基準セルと修正
セルとに分け、座標ズレ検出手段により基準セルの行座
標と修正セルの行座標とを比較してこれらの座標ズレを
検出し、座標ズレ修正手段により各セルの行座標からこ
の座標ズレを差し引くことにより各セルの位置座標を修
正し、論理座標設定手段により、修正した新たな位置座
標に対応した論理座標を閾値判定により得ることによ
り、各セルの論理座標の傾き修正が行える。
【0038】また、好ましくは、この発明の表処理装置
において、前記修正セルグループの作成を、前記行番号
を一致させるべき前記セルを個別に指定することにより
行う前記修正セルグループ作成手段を具えるのがよい。
このように、行番号を一致させたいセルを個別に指定す
る修正セルグループ作成手段を用いることにより、オペ
レータは文書画像を観察して、修正セルグループを作成
することができる。
【0039】また、好ましくは、この発明の表処理装置
において、前記修正セルグループの作成を、前記文書画
像に直線を設定して、この直線と交差する前記セルを前
記行番号を一致させるべきセルとして指定することによ
り行う前記修正セルグループ作成手段を具えるのがよ
い。このように、行番号を一致させたいセルを、そのセ
ルに直線を交差させることにより指定する修正セルグル
ープ作成手段を用いることにより、オペレータは文書画
像を観察して、修正セルグループを作成することができ
る。
【0040】また、この発明の表処理装置の好適な構成
例によれば、前記論理座標修正部は、前記最初に設定し
た論理座標の前記傾きを有した基準直線を前記文書画像
に設定する基準直線設定手段と、前記基準直線の傾きに
応じた座標ズレを前記各セル毎に求める座標ズレ検出手
段と、前記各セルの行座標からこれらセルに対応した前
記座標ズレを差し引いて得た行座標を新たな行座標とし
て、修正された前記位置座標を得る座標ズレ修正手段
と、前記修正された位置座標に基づいて前記各セルの論
理座標を前記閾値判定により設定して、前記傾きが解消
された前記論理座標を得る論理座標設定手段とを具える
ことを特徴とする。
【0041】このように、基準直線設定手段により基準
直線を設定し、座標ズレ検出手段によりその基準直線の
傾きに応じた各セルの座標ズレを検出し、座標ズレ修正
手段によりこの座標ズレを各セルの行座標から差し引く
ことによって各セルの位置座標を修正し、論理座標設定
手段により、修正した新たな行座標に対応した行番号を
閾値判定により得ることにより、各セルの論理座標の傾
き修正を行うことができる。
【0042】尚、上述した表処理装置の各好適例におい
て、前記行と前記列とを入れ替えてもよい。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態につき説明する。尚、図は、発明の構成、配
置関係及び動作が理解できる程度に概略的に示してあ
り、また、以下に記載する数値条件等は単なる一例に過
ぎず、従って、この発明は、この実施の形態に何ら限定
されることがない。
【0044】[第1の実施の形態]図1は、第1の実施
の形態の表処理装置の構成を示すブロック図である。こ
の実施の形態の構成例は、表処理部10、論理座標修正
部12および出力データ格納部14を具えている。
【0045】先ず、表処理部10は、文書画像の表領域
から罫線で囲まれた記入枠を抽出して、この記入枠から
セルを抽出し、この抽出されたセルの行座標および列座
標からなる位置座標の検出と当該セル内の文字の読取お
よび認識とを各セル毎に行い、この位置座標に基づいて
各セルに行番号および列番号からなる論理座標を閾値判
定により設定するための、通常に用いられる手段であ
る。この表処理部10は、文書画像取込手段16、記入
枠抽出手段18、セル抽出手段20、論理座標設定手段
22および文字認識手段24を具えている。
【0046】上述の文書画像取込手段16は、帳票等の
紙面上の文書画像の読取(図15の(A))を行うため
の手段である。また、記入枠抽出手段18は、文書画像
取込手段16で読み取った文書画像から罫線を抽出し
(図15の(B))、さらにその罫線から記入枠を抽出
する(図15の(C))ための手段である。また、セル
抽出手段20は、記入枠抽出手段18によって抽出され
た記入枠からセルを抽出する(図15の(D))ための
手段である。また、論理座標設定手段22は、セル抽出
手段20によって抽出されたセルの位置座標からそのセ
ルの論理座標を設定するための手段である。また、文字
認識手段24は、セル抽出手段20によって抽出された
セルの内部に記入されている文字の認識を行う手段であ
る。
【0047】次に、上述した論理座標修正部12は、罫
線の延在方向と文字の読取の際の走査方向とが傾いてい
た場合に、最初に設定した論理座標に基づき、その傾き
を解消するように当該論理座標の傾き修正を行う手段で
ある。この論理座標修正部12は、修正セルグループ作
成手段26、基準セル指定手段28、番号ズレ検出手段
30および番号ズレ修正手段32を具えている。
【0048】上述の修正セルグループ作成手段26は、
行番号を一致させるべきセルを一行に亘り指定して修正
セルグループを作成するための手段である。また、基準
セル指定手段28は、修正セルグループ作成手段26に
より作成された修正セルグループに属するセルの中から
1つのセルを基準セルとして指定し、残りのセルを修正
セルとして指定するための手段である。また、番号ズレ
検出手段30は、基準セル指定手段28によって指定さ
れた基準セルの行番号と、或る列番号の修正セルの行番
号との番号ズレを求めるための手段である。また、番号
ズレ修正手段32は、上述の或る列番号の列上の各セル
の行番号から番号ズレ検出手段30によって求められた
番号ズレを差し引いて得た行番号を新たな行番号とし
て、前述の傾きが解消された論理座標を得るための手段
である。
【0049】そして、出力データ格納部14は、文字認
識結果格納部34および論理座標格納部36を具えてい
る。この文字認識結果格納部34は、上述した文字認識
手段24が出力する文字認識結果(一般に、文字コード
と呼ばれる。)を格納するための手段である。また、論
理座標格納部36は、上述した論理座標設定手段22よ
り出力される論理座標を格納するための手段である。
【0050】次に、第1の実施の形態の表処理装置の動
作につき、実施の形態の論理座標の修正方法と併せて説
明する。この実施の形態では、最初に設定した論理座標
に基づき、前述の傾きを解消するように当該論理座標の
傾き修正を行う。
【0051】図7は、論理座標の第1の修正例を示す線
図である。図7の(A)には、最初の表解析結果すなわ
ち読み取られた文書画像からセルが抽出された状態の様
子を示している。この図7の(A)の表解析結果は、例
えば、図16に示すように、表領域64が傾いて読み取
られたときの結果である。尚、この実施の形態では、行
番号の番号ズレだけについて考え、列番号の番号ズレは
無いものとしている。また、図7の(B)には、論理座
標修正結果の様子を示す。それぞれの図において、各セ
ル46の内部領域にそのセルの論理座標を(行番号、列
番号)という具合に示している。
【0052】図2は、第1の論理座標修正フローを示す
フローチャートである。以下、図1、図2、図7の
(A)および(B)を参照して、次の(a1)〜(a
4)ステップに従い、論理座標の第1の修正例につき説
明する。
【0053】(a1) 先ず、行番号を一致させるべき
セル46を一行に亘り指定して修正セルグループ50を
作成する(図2のS1)。この修正セルグループ50の
作成は、上述した修正セルグループ作成手段26により
行われる。
【0054】図7の(A)では、破線で囲まれたセル4
6a、46bおよび46cが修正セルグループ50とし
て選択されている。それぞれのセル46a、46bおよ
び46cには、論理座標として、(2、1)、(3、
2)および(3、3)が付与されている。この修正セル
グループ50の作成は、以下に説明する(I)または
(II)の方法により行える。
【0055】(I)個別にセルを指定する方法 この作成方法(I)を行うに当たり、上述の修正セルグ
ループ作成手段26として、修正セルグループ50の作
成を、行番号を一致させるべきセル46を個別に指定す
ることにより行う修正セルグループ作成手段26を用い
る。そして、オペレータがディスプレイ装置等で表解析
結果(図7の(A))を観察して、行番号を一致させる
べきセルをポインティングデバイス等(例えばマウス)
を用いて指定することにより、修正セルグループ50を
作成する。
【0056】例えば、セルの指定は、ポインティングデ
バイスの操作により、ディスプレイに表示されているポ
インタを、同じくディスプレイに表示されている文書画
像中で動かし、表示されている所望のセルにポインタを
重ねて、そのセルに指定マークを付けることにより行わ
れる。そして、指定マークが付与されたセルの論理座標
(論理座標格納部36に格納されている。)には、修正
セルグループ50に含まれるセルの論理座標であるとい
うことを識別するためのラベルが付される。あるいは、
指定マークが付与されたセルの論理座標を格納するため
のメモリ手段を、修正セルグループ作成手段26に具え
てもよい。いずれにしても、後のステップにおいて、適
当なセルに注目したとき、そのセルが修正セルグループ
50に含まれるセルであるか否かが判断できればよい。
【0057】図5は、修正セルグループの第1の作成例
を示す線図である。この図は、抽出されたセル46の配
置の様子を示している。この図に示すように、行番号を
一致させるべきセル46(セル46a、46bおよび4
6cと称する。)の内部領域に、これらのセル46a、
46bおよび46cを指定するための指定マーク48
a、48bおよび48cが、それぞれのセル46a、4
6bおよび46cにポインティングデバイス等で付与さ
れており、修正セルグループ50が作成されている。
【0058】ここで、行番号を一致させるべきセルと
は、読み取った表領域が傾いていない本来の場合に、同
一の行番号が設定されるはずのセルのことである。例え
ば、図7の(A)では、9個のセルが3行3列に配列さ
れており、セル46a、46bおよび46cの本来の行
番号が2であるとして、これらセルを修正セルグループ
50に含まれるセルとして指定している。
【0059】図3は、修正セルグループ50の第1の作
成フローを示すフローチャートである。このフローに従
い、行番号を一致させるべきセルを一行に亘り指定する
(どの行を選んでもよい。)。先ず、列番号をj(jは
自然数)とおき、初期値として列番号jに1を設定する
(図3のS11)。そして、1列目のセルの指定を行う
(図3のS12)。例えば、図7の(A)の例では、以
上のステップに従い、本来の行番号が2であるべき1列
目のセル46aが指定される。
【0060】次のステップでは、次の列の有無を判定
し、次の列が有るときには記号yで示される枝に進み、
次の列が無ければ記号nで示される枝に進む(図3のS
13)。このステップで、次の列が有ると判定されたと
きには、先の列番号jに1を加える(図3のS14)。
そして、再び、j列目のセルの指定を行う(図3のS1
2)。例えば、図7の(A)の例では、以上のステップ
に従い、本来の行番号が2であるべき2列目のセル46
bが指定される。
【0061】次に、同様にして、3列目のセルの指定を
行う(図3のS13、S14およびS12)。図7の
(A)の例では、以上のステップに従い、本来の行番号
が2であるべき3列目のセル46cが指定される。ま
た、図7の(A)の例では、列番号の最大値が3である
から、次のステップでは、次の列が無いと判定され(図
3のS13)、フローを終了する。以上のステップに従
い、修正セルグループ50を作成することができる。
【0062】(II)文書画像に直線を設定してこの直線
と交差するセルを選択する方法 この作成方法(II)を行うに当たり、上述の修正セルグ
ループ作成手段26として、修正セルグループ50の作
成を、文書画像に直線を設定して、この直線と交差する
セル46を行番号を一致させるべきセル46として指定
することにより行う修正セルグループ作成手段26を用
いる。そして、オペレータがディスプレイ装置等で表解
析結果(図7の(A))を観察して、行番号を一致させ
るべきセルに交差するような直線を、文書画像上に設定
する。
【0063】例えば、上述の直線の設定は、ポインティ
ングデバイスの操作により、ディスプレイに表示されて
いるポインタを、同じくディスプレイに表示されている
文書画像中で動かし、表示されている所望のセルの近く
に、設定する直線の始点または終点となる始点マークお
よび終点マークをそれぞれ設定することにより行われ
る。これら始点マークおよび終点マークは、設定する直
線が所望のセルだけに重なるような文書画像上の位置を
選んで設定する。
【0064】そして、この直線の設定の結果、この直線
と交差するセルの論理座標(論理座標格納部36に格納
されている。)には、そのセルが修正セルグループ50
に含まれるセルであるということを識別するためのラベ
ルが付される。あるいは、この直線と交差するセルの論
理座標を別に格納するためのメモリ手段を、修正セルグ
ループ作成手段26に具えてもよい。いずれにしても、
後のステップにおいて、適当なセルに注目したとき、そ
のセルが修正セルグループ50に含まれるセルであるか
否かが判断できればよい。
【0065】図6は、修正セルグループの第2の作成例
を示す線図である。この図は、抽出されたセル46の配
置の様子を示している。この図に示すように、行番号を
一致させるべきセル46a、46bおよび46cと交差
する直線56は、始点マーク52および終点マーク54
をポインティングデバイス等で文書画像中に設定し、こ
れら始点マーク52と終点マーク54とを結合すること
により得られる。
【0066】図6の例では、始点マーク52をセル46
aの左側近辺に設定し、終点マーク54をセル46cの
右側近辺に設定して、これら始点マーク52および終点
マーク54を結合することにより直線56を設定する。
そして、この直線56は、行番号を一致させるべきセル
46a、46bおよび46cだけと交差するように設定
される。そして、この直線56の設定の結果、直線56
と交差するセル46a、46bおよび46cが、修正セ
ルグループ作成手段50に含まれるセルとして指定され
る。
【0067】図4は、修正セルグループ50の第2の作
成フローを示すフローチャートである。このフローに従
い、行番号を一致させるべきセルを一行に亘り指定す
る。例えば、図7の(A)の例では、行番号が本来なら
2であるべきセル46a、46bおよび46cが指定さ
れる。
【0068】先ず、始点マーク52を設定する(図4の
S15)。続いて、終点マーク54を設定する(図4の
S16)。以上のステップは、オペレータがポインティ
ングデバイス等を操作することにより行う。
【0069】次に、先のステップで設定した始点マーク
52および終点マーク54を結合する直線56を設定す
る(図4のS17)。このステップは、例えば、前述の
修正セルグループ作成手段26からディスプレイを制御
する装置に対して、ディスプレイ上の始点マーク52と
終点マーク54とを結ぶ直線を設定して、このディスプ
レイ上に表示するように指示することにより行われる。
【0070】そして、次のステップでは、設定した直線
56と交差するセル(図6および図7のセル46a、4
6bおよび46c)が検出されて、これら検出されたセ
ルを、修正セルグループ50に含まれるセルとして指定
する(図4のS18)。例えば、このステップは、直線
56と交差するセルの論理座標を検出して、これらセル
の論理座標を修正セルグループ50に含まれるセルの論
理座標であると記憶する手段を、修正セルグループ作成
手段26が具えることによって、自動的に行われるよう
にすることができる。
【0071】以上説明した修正セルグループ50の各作
成方法(I)および(II)には、次のような特色があ
る。先ず、作成方法(I)によれば、ポインティングデ
バイス等を用いて個別にセルを指定してゆくから、所望
のセルを正確に指定することができるという利点があ
る。一方、作成方法(II)によれば、個別に指定を行う
作成方法(I)に比べて、一度に複数のセルを指定する
ことができるから、修正セルグループを短時間で作成す
ることができて効率が良い。このように、これら作成方
法(I)および(II)は、場合に応じて併用されるのが
好ましい。
【0072】(a2) 次に、修正セルグループ50に
属するセルの中から1つのセルを基準セルとして指定
し、残りのセルを修正セルとして指定する(図2のS
2)。この基準セルおよび修正セルの指定は、上述した
基準セル指定手段28により行われる。
【0073】例えば、オペレータがディスプレイに表示
された文書画像を観察して、ポインティングデバイスを
操作することにより、この文書画像中でポインタを移動
させ、所望のセルにこのポインタを重ねて、そのセルに
指定マークを付与することにより、そのセルを基準セル
として指定する。但し、基準セルとして指定するセル
は、先のステップ(a1)で作成した修正セルグループ
50に含まれるセルでなければならない。また、修正セ
ルの指定は、例えば、この基準セルの指定の完了に伴
い、修正セルグループ50に含まれる当該基準セル以外
の残りのセルを、修正セルとして自動的に指定すればよ
い。
【0074】そして、指定された基準セルおよび修正セ
ルの各論理座標(論理座標格納部36に格納されてい
る。)には、基準セルまたは修正セルであるということ
を識別させるためのラベルが付される。あるいは、基準
セルおよび修正セルの論理座標を別に格納するためのメ
モリ手段を、基準セル指定手段28に具えてもよい。い
ずれにしても、後のステップにおいて、適当なセルに注
目したとき、そのセルが基準セルまたは修正セルである
か否かが判断できればよい。
【0075】例えば、図7の例では、基準セルとしてセ
ル46aを指定し、修正セルグループ50内の残りのセ
ル46bおよび46cを修正セルとして指定している。
尚、この基準セルの指定は、修正セルグループ50内に
含まれるセルであるならばどのセルでもよく、特にセル
46aに限られることはない。例えば、最小の行番号の
セルを指定してもよいし、最大の行番号のセルを指定し
てもよいし、あるいは、一番多く存在する行番号のセル
を指定してもよい。
【0076】次のステップ(a3)に進む前に、列番号
jとして1を設定する(図2のS3)。また、行番号i
(iは、或る列のセルが、図の上側から数えて何番目に
あるのかを示す自然数である。この実施の形態では、本
来の行番号すなわち傾きが解消された行番号に等し
い。)として1を設定する(図2のS4)。次に、 (a3) 基準セルの行番号と、或る列番号jの修正セ
ルの行番号との番号ズレdj を求める(図2のS5)。
このステップ(a3)では、先のステップ(a2)で指
定した基準セルおよび修正セルの論理座標を用いて処理
を行う。この番号ズレdj の検出は、上述した番号ズレ
検出手段30により行われる。
【0077】ここで、i行j列(行番号がi、列番号が
jであることを表す。)のセルの行番号を記号rowij
で表す。図7の(A)では、2行1列のセル46aが基
準セルとして設定されており、この基準セルの行番号r
ow21は2である。また、2行2列のセル46bと2行
3列のセル46cとが修正セルであり、各行番号row
22およびrow23は、共に3である。このとき、基準セ
ル46aの行番号と、列番号2の修正セル46bの行番
号との番号ズレd2 は、d2 =row22−row21=3
−2=1である。また、基準セル46aの行番号と、列
番号3の修正セル46cの行番号との番号ズレd3 は、
3 =row23−row21=3−2=1である。
【0078】先ず、列番号jに1が設定されているか
ら、番号ズレd1 が検出される(図2のS5)。このよ
うに、形式的に、基準セル46aの行番号row21と、
それ自体の行番号row21との番号ズレd1 がd1 =r
ow21−row21=0として求められる。尚、d1 は予
め初期条件として設定しておき、このステップ(a3)
ではこのd1 の検出を行わないようにしてもよい。
【0079】(a4) 次に、或る列番号jの列上の各
セルの行番号から番号ズレdj を差し引いて得た行番号
を新たな行番号として、前述した傾きが解消された論理
座標を得る(図2のS6)。この番号ズレの修正は、上
述した番号ズレ修正手段32により行われる。
【0080】上述したように、論理座標の傾き修正を行
う前の修正セルグループ50のi行目およびj列目のセ
ルの行番号はrowijである。また、この論理座標修正
フローにより傾き修正されたi行j列のセルの新たな行
番号(修正行番号すなわちi)を記号ROWijで表す。
行番号rowijから修正行番号ROWijへの変換は、次
式(1)に従って行われる。
【0081】ROWij=rowij−dj ・・・(1) 例えば、図7の(A)を見ると、傾き修正前の1列目の
各セルの行番号は、row11=1、row21=2、ro
31=3である。また、傾き修正前の2列目の各セルの
行番号は、row12=2、row22=3、row32=4
である。また、傾き修正前の3列目の各セルの行番号
は、row13=2、row23=3、row33=4であ
る。
【0082】先ず、列番号jに1が設定されており、行
番号iに1が設定されているから、、列番号1の列上の
1行目のセルの行番号から番号ズレd1 を差し引いて新
たな行番号ROW11を求める。従って、上式(1)よ
り、 ROW11=row11−d1 =1−0=1 が求められる。次に、次の行の有無すなわち2行目の有
無を確認し(図2のS7)、この実施の形態では2行目
が有るから記号yで示される枝に進み、行番号iに1を
加える(図2のS8)。そして、列番号1の列上の2行
目のセルの行番号から番号ズレd1 を差し引いて新たな
行番号ROW21を求める。従って、上式(1)より、 ROW21=row21−d1 =2−0=2 が求められる(図2のS6)。同様にして、3行目の有
無を確認し(図2のS7)、この実施の形態では3行目
が有るから記号yで示される枝に進み、行番号jに1を
加える(図2のS8)。そして、列番号1の列上の3行
目のセルの行番号から番号ズレd1 を差し引いて新たな
行番号ROW31を求める。従って、上式(1)より、 ROW31=row31−d1 =3−0=3 が求められる(図2のS6)。以上説明したステップに
従い、新たな行番号が求められ、傾き修正された1列目
の論理座標が得られる(但し、この1列目の論理座標の
傾き修正は、形式的に行われるものである。)。
【0083】次に、4行目の有無を確認し(図2のS
7)、この実施の形態では4行目が無いから記号nで示
される枝に進む。そして、次の列の有無を判断する(図
2のS9)。これまでのステップで1列目についての処
理が終わったから、このステップでは2列目の有無を判
断する。この実施の形態では、2列目が有るので記号y
で示される枝に進み、列番号jに1が加えられ(図2の
S10)、さらに、行番号iの値を1に戻す(図2のS
4)。
【0084】そして、次に、前述したステップ(a3)
を、今度は、2列目に対して行う。つまり、番号ズレd
2 を検出する(図2のS5)。前述したように、番号ズ
レd2 は、基準セル46aの行番号row21と、2列目
の修正セル46bの行番号row22とから、d2 =ro
22−row21=1として求められる。
【0085】先ず、列番号jに2が設定されており、行
番号iに1が設定されているから、、列番号2の列上の
1行目のセルの行番号から番号ズレd2 を差し引いて新
たな行番号ROW12を求める。従って、上式(1)よ
り、 ROW12=row12−d2 =2−1=1 が求められる。次に、次の行の有無すなわち2行目の有
無を確認し(図2のS7)、この実施の形態では2行目
が有るから記号yで示される枝に進み、行番号iに1を
加える(図2のS8)。そして、列番号2の列上の2行
目のセルの行番号から番号ズレd2 を差し引いて新たな
行番号ROW22を求める。従って、上式(1)より、 ROW22=row22−d2 =3−1=2 が求められる(図2のS6)。同様にして、3行目の有
無を確認し(図2のS7)、この実施の形態では3行目
が有るから記号yで示される枝に進み、行番号iに1を
加える(図2のS8)。そして、列番号2の列上の3行
目のセルの行番号から番号ズレd2 を差し引いて新たな
行番号ROW32を求める。従って、上式(1)より、 ROW32=row32−d2 =4−1=3 が求められる(図2のS6)。以上説明したステップに
従い、新たな行番号が求められ、傾き修正された2列目
の論理座標が得られる(図7の(B))。
【0086】次に、4行目の有無を確認し(図2のS
7)、この実施の形態では4行目が無いから記号nで示
される枝に進む。そして、次の列の有無を判断する(図
2のS9)。これまでのステップで1列目および2列目
についての処理が終わり、次に、このステップでは3列
目の有無を判断する。この実施の形態では、3列目が有
るので記号yで示される枝に進み、列番号jに1が加え
られ(図2のS10)、さらに、行番号iの値を1に戻
す(図2のS4)。
【0087】そして、次に、前述したステップ(a3)
を、今度は、3列目に対して行って、番号ズレd3 を検
出し(図2のS5)、前述したように、番号ズレd3
が、d3 =row23−row21=1として求められる。
【0088】以下、1列目および2列目に対して行った
処理を3列目に対しても行うことにより、行番号ROW
13、ROW23およびROW33の各々が、上式(1)よ
り、 ROW13=row13−d3 =2−1=1 ROW23=row23−d3 =3−1=2 ROW33=row33−d3 =4−1=3 として求められる。以上説明したステップに従い、新た
な行番号が求められ、傾き修正された3列目の論理座標
が得られる(図7の(B))。
【0089】次に、4行目の有無を確認し(図2のS
7)、この実施の形態では4行目が無いから記号nで示
される枝に進む。そして、次の列の有無を判断する(図
2のS9)。これまでのステップで1列目、2列目およ
び3列目についての処理が終わったから、このステップ
では4列目の有無を判断する。この実施の形態では、4
列目が無いので記号nで示される枝に進み、論理座標修
正フローを終了する。このようにして、順次に、全ての
セルの論理座標の傾き修正が行われる。
【0090】以上説明したように、この実施の形態の論
理座標修正フローによれば、修正基準となる修正セルグ
ループを作成して、このグループ内のセルの行番号の番
号ズレを検出し、各セルの行番号からこの番号ズレを差
し引くことにより、各セルの論理座標の傾き修正を行う
ことができる。このように、最初に設定した論理座標を
基にして当該論理座標の傾き修正を行うから、再度の文
書画像の読取を行わずに済み、従って、再度の文書画像
の読取の手間を省くことができる。
【0091】また、後述する第2の実施の形態の論理座
標修正方法に比べて、この第1の実施の形態の論理座標
修正方法の方が、処理フローが少なく、このため、処理
時間が短い。
【0092】尚、以上説明した実施の形態では、行番号
の修正につき説明したが、上述の行と列とを入れ替える
ことにより、同様にして列番号の修正も行える。
【0093】[第2の実施の形態]図8は、第2の実施
の形態の表処理装置の構成を示すブロック図である。こ
の実施の形態の構成例は、第1の実施の形態と同様に、
表処理部10、論理座標修正部12および出力データ格
納部14を具えている。尚、第1の実施の形態と重複す
る構成およびステップについては説明を省略する場合が
ある。
【0094】この実施の形態の表処理装置を構成する論
理座標修正部12は、罫線の延在方向と文字の読取の際
の走査方向とが傾いていた場合に、最初に設定した論理
座標と位置座標に基づき、その傾きを解消するように当
該論理座標の傾き修正を行う手段であり、修正セルグル
ープ作成手段26、基準セル指定手段28、第1座標ズ
レ検出手段38、座標ズレ修正手段40および論理座標
設定手段22を具えている。尚、この実施の形態では、
前述した表処理部10の論理座標設定手段22を、論理
座標修正部12の論理座標設定手段22として共有して
用いている。
【0095】上述の修正セルグループ作成手段26は、
行番号を一致させるべきセルを一行に亘り指定して修正
セルグループを作成するための手段である。また、基準
セル指定手段28は、修正セルグループ作成手段26に
より作成された修正セルグループに属するセルの中から
1つのセルを基準セルとして指定し、残りのセルを修正
セルとして指定するための手段である。また、第1座標
ズレ検出手段38は、基準セル指定手段28によって指
定された基準セルの行座標と、或る列番号の修正セルの
行座標との座標ズレを求めるための手段である。また、
座標ズレ修正手段40は、上述の或る列番号の列上の各
セルの行座標から第1座標ズレ検出手段38によって求
められた座標ズレを差し引いて得た行座標を新たな行座
標として、修正された位置座標を得る手段である。ま
た、論理座標設定手段22は、座標ズレ修正手段40に
よって修正された位置座標に基づいて各セルの論理座標
を前述の閾値判定により設定して、上述の傾きが解消さ
れた論理座標を得るための手段である。
【0096】次に、第2の実施の形態の表処理装置の動
作につき、実施の形態の論理座標の修正方法と併せて説
明する。この実施の形態では、最初に設定した論理座標
と位置座標に基づき、前述の傾きを解消するように当該
論理座標の傾き修正を行う。
【0097】図10は、論理座標の第2の修正例の説明
に供する線図である。図10の(A)には、表解析結果
すなわち読み取られた文書画像からセルが抽出された状
態の様子を示している。この図10の(A)の表解析結
果は、例えば、図16に示すように、表領域64が傾い
て読み取られた文書画像からセルが抽出された状態の様
子を示している。尚、この実施の形態では、行番号の番
号ズレだけについて考え、列番号の番号ズレは無いもの
としている。また、図10の(B)には、論理座標修正
結果の様子を示す。それぞれの図において、各セル46
の内部領域にそのセルの論理座標を(行番号、列番号)
という具合に示している。
【0098】また、各セル46の行座標をセルの左上頂
点付近の[ ]内に示している。尚、セルの位置座標
は、図10の記号Oで示される点を原点とした直交座標
系X−Yを用いて、セルの左上頂点の位置を示すように
取られている。
【0099】図9は、第2の論理座標修正フローを示す
フローチャートである。以下、図8、図9と図10の
(A)および(B)とを参照して、次の(b1)〜(b
5)ステップに従い、論理座標の第2の修正例につき説
明する。
【0100】(b1) 先ず、行番号を一致させるべき
セル46を一行に亘り指定して修正セルグループ50を
作成する(図9のS1)。この修正セルグループ50の
作成は、上述した修正セルグループ作成手段26により
行われる。
【0101】図10の(A)の例では、破線で囲まれた
セル46a、46bおよび46cが修正セルグループ5
0として選択されている。それぞれのセル46a、46
bおよび46cには、論理座標として、(2、1)、
(3、2)および(3、3)が付与されており、また、
各セルの位置座標(行座標)は、[24]、[32]お
よび[34]である。この修正セルグループ50の作成
は、図3、図4、図5および図6を用いて説明した作成
方法(I)または(II)に従って行う。
【0102】(b2) 次に、修正セルグループ50に
属するセルの中から1つのセルを基準セルとして指定
し、残りのセルを修正セルとして指定する(図9のS
2)。この基準セルおよび修正セルの指定は、上述した
基準セル指定手段28により行われる(この基準セルお
よび修正セルの指定については、第1の実施の形態で詳
細に説明したので、説明を省略する。)。
【0103】例えば、図10の(A)の例では、基準セ
ルとしてセル46aを指定することにより、修正セルグ
ループ50内の残りのセル46bおよび46cを修正セ
ルとして指定している。尚、この基準セルの指定は、前
述した通り、修正セルグループ50内に含まれるセルで
あるならば、どのセルでもよく、特にセル46aに限ら
れることはない。
【0104】次のステップ(b3)に進む前に、列番号
jとして1を設定する(図9のS3)。また、行番号i
として1を設定する(図9のS4)。次に、 (b3) 基準セルの行座標と、或る列番号jの修正セ
ルの行座標との座標ズレDj を求める(図9のS1
9)。このステップ(b3)では、先のステップ(b
2)で指定した基準セルおよび修正セルの位置座標を用
いて処理を行う。この座標ズレDj の検出は、上述した
第1座標ズレ検出手段38により行われる。
【0105】ここで、i行j列のセルの行座標を記号x
ijで表す。図10の(A)では、2行1列のセル46a
が基準セルとして設定されており、この基準セルの行座
標x21は24である。また、2列2行のセル46bと3
列2行のセル46cとが修正セルであり、各行座標x22
およびx23は、それぞれ、32および34である。この
とき、基準セル46aの行座標と、列番号2の修正セル
46bの行座標との座標ズレD2 は、D2 =x22−x21
=32−24=8である。また、基準セル46aの行座
標と、列番号3の修正セル46cの行座標との座標ズレ
3 は、D3 =x32−x21=34−24=10である。
【0106】先ず、列番号jに1が設定されているか
ら、座標ズレD1 が検出される(図9のS19)。この
ように、形式的に、基準セル46aの行座標x21と、そ
れ自体の行座標x21との座標ズレD1 がD1 =x21−x
21=0として求められる。尚、この座標ズレD1 は、予
め初期条件として設定しておき、このステップ(b3)
では、このD1 の算出を行わないようにしてもよい。
【0107】(b4) 次に、或る列番号jの列上の各
セルの行座標から座標ズレDj を差し引いて得た行座標
を新たな行座標として、前述した傾きが解消された位置
座標を得る(図9のS20)。この座標ズレの修正は、
上述した座標ズレ修正手段40により行われる。
【0108】上述したように、位置座標の傾き修正を行
う前のi行目およびj列目のセルの行座標は、xijで表
される。また、この位置座標の修正フローに従い、傾き
修正されたi行j列のセルの新たな行座標(修正行座
標)を、記号Xijで表す。このステップで施される処理
の、行座標xijから修正行座標Xijへの変換は、次式
(2)に従って行われる。
【0109】Xij=xij−Dj ・・・(2) 例えば、図10の(A)を見ると、傾き修正前の1列目
の各セルの行座標は、x11=10、x21=24、x31
38である。また、傾き修正前の2列目の各セルの行座
標は、x12=18、x22=32、x32=46である。さ
らに、傾き修正前の3列目の行座標は、x13=20、x
23=34、x33=48である。
【0110】先ず、列番号jに1が設定されており、行
座標iに1が設定されているから、列番号1の列上の1
行目のセルの行座標から座標ズレD1 を差し引いて新た
な行座標X11を求める。従って、上式(2)より、 X11=x11−D1 =10−0=10 が求められる(図9のS20)。次に、次の行の有無す
なわち2行目の有無を確認し(図9のS7)、この実施
の形態では2行目が有るから記号yで示される枝に進
み、行番号iに1を加える(図9のS8)。そして、列
番号1の列上の2行目のセルの行座標から座標ズレD1
を差し引いて新たな行座標X21を求める。従って、上式
(2)より、 X21=x21−D1 =24−0=24 が求められる(図9のS20)。同様にして、3行目の
有無を確認し(図9のS7)、この実施の形態では3行
目が有るから記号yで示される枝に進み、行番号iに1
を加える(図9のS8)。そして、列番号1の列上の3
行目のセルの行座標から座標ズレD1 を差し引いて新た
な行座標X31を求める。従って、上式(2)より、 X31=x31−D1 =38−0=38 が求められる(図9のS20)。以上説明したステップ
に従い、新たな行座標が求められ、傾き修正された1列
目の位置座標が得られる(但し、この1列目の位置座標
の傾き修正は、形式的に行われるものである。)。
【0111】次に、4行目の有無を確認し(図9のS
7)、この実施の形態では4行目が無いから記号nで示
される枝に進む。そして、次の列の有無を判断する(図
9のS9)。これまでのステップで1列目についての処
理が終わったから、このステップでは2列目の有無を判
断する。この実施の形態では、2列目が有るので記号y
で示される枝に進み、列番号jに1が加えられ(図9の
S10)、さらに、行番号iの値を1に戻す(図9のS
4)。
【0112】そして、次に、前述したステップ(b3)
を、今度は、2列目に対して行う。つまり、座標ズレD
2 を検出する(図9のS19)。前述したように、座標
ズレD2 は、基準セル46aの行座標x21と、2列目の
修正セル46bの行座標x22とから、D2 =x22−x21
=8として求められる。
【0113】先ず、列番号jに2が設定されており、行
番号iに1が設定されているから、列番号2の列上の1
行目のセルの行座標から座標ズレD2 を差し引いて新た
な行座標X12を求める。従って、上式(2)より、 X12=x12−D2 =18−8=10 が求められる。次に、次の行の有無すなわち2行目の有
無を確認し(図9のS7)、この実施の形態では2行目
が有るから記号yで示される枝に進み、行番号iに1を
加える(図9のS8)。そして、列番号2の列上の2行
目のセルの行座標から座標ズレD2 を差し引いて新たな
行座標X22を求める。従って、上式(2)より、 X22=x22−D2 =32−8=24 が求められる。同様にして、3行目の有無を確認し(図
9のS7)、この実施の形態では3行目が有るから記号
yで示される枝に進み、行番号iに1を加える(図9の
S8)。そして、列番号2の列上の3行目のセルの行座
標から座標ズレD2 を差し引いて新たな行座標X32を求
める。従って、上式(2)より、 X32=x32−D2 =46−8=38 が求められる(図9のS20)。以上説明したステップ
に従い、新たな行座標が求められ、傾き修正された2列
目の位置座標が得られる(図10の(B))。
【0114】次に、4行目の有無を確認し(図9のS
7)、この実施の形態では4行目が無いから記号nで示
される枝に進む。そして、次の列の有無を判断する(図
9のS9)。これまでのステップで1列目および2列目
についての処理が終わり、次に、このステップでは、3
列目の有無を判断する。この実施の形態では、3列目が
有るので記号yで示される枝に進み、列番号jに1が加
えられ(図9のS10)、さらに、行番号iの値を1に
戻す(図9のS4)。
【0115】そして、次に、前述したステップ(b3)
を、今度は、3列目に対して行って、座標ズレD3 を検
出し(図9の19)、前述したように、座標ズレD3
3=x23−x21=10として求められる。以下、1列
目および2列目に対して行った処理を3列目に対しても
行うことにより、新たな行座標X13、X23およびX33
各々が、上式(2)より、 X13=x13−D3 =20−10=10 X23=x23−D3 =34−10=24 X33=x33−D3 =48−10=38 として求められる。以上説明したステップに従い、新た
な行座標が求められ、傾き修正された3列目の位置座標
が得られる(図9のS20)。
【0116】次に、4行目の有無を確認し(図9のS
7)、この実施の形態では4行目が無いから記号nで示
される枝に進む。そして、次の列の有無を判断する(図
9のS9)。これまでのステップで1列目、2列目およ
び3列目についての処理が終わったから、このステップ
では4列目の有無を判断する。この実施の形態では、4
列目が無いので記号nで示される枝に進み、次のステッ
プ(b5)を行う。
【0117】(b5) 次に、修正された位置座標に基
づいて各セルの論理座標を前述した閾値判定により設定
して、上述の傾きが解消された論理座標を得る(図9の
S21)。この閾値判定は、上述した論理座標設定手段
22により行われる。
【0118】図10の例では、上述したステップによ
り、行番号を一致させるべき各セルの行座標が同一の値
に変換されたので、この閾値判定により各セルの論理座
標の傾き修正を行うことができる。
【0119】例えば、図10の例では、修正行座標X11
=X12=X13=10であるから、これらの行座標を有す
るセルの行番号は、この閾値判定の結果、同一の行番号
1であると判定される。また、修正行座標X21=X22
23=24であるから、これらの行座標を有するセルの
行番号は、この閾値判定の結果、同一の行番号2である
と判定される。また、修正行座標X31=X32=X33=3
8であるから、これらの行座標を有するセルの行番号
は、この閾値判定の結果、同一の行番号3であると判定
される。以上のように、各セルの論理座標の傾きが解消
される。
【0120】以上説明したように、この実施の形態の論
理座標修正フローによれば、修正基準となる修正セルグ
ループを作成して、このグループ内のセルの行座標の座
標ズレを検出し、全てのセルの行座標からこの座標ズレ
を差し引き、この新たな行座標に基づいた再度の閾値判
定を行うことにより、各セルの論理座標を修正すること
ができる。このように、最初に設定した論理座標と位置
座標を基にして当該論理座標の傾き修正を行うから、再
度の文書画像の読取を行わずに済み、従って、再度の文
書画像の読取の手間を省くことができる。
【0121】また、この第2の実施の形態の論理座標の
修正方法は、第1の論理座標の修正方法と比較したと
き、新たに位置座標を修正し、その位置座標に基づいて
論理座標の設定を行うから、最初に求めた論理座標には
依存しない修正結果を得ることができる。
【0122】尚、以上説明した実施の形態では、行番号
(行座標)の修正につき説明したが、上述の行と列とを
入れ替えることにより、同様にして列番号(列座標)の
修正も行える。
【0123】[第3の実施の形態]図11は、第3の実
施の形態の表処理装置の構成を示すブロック図である。
この実施の形態の構成例は、第1および第2の実施の形
態と同様に、表処理部10、論理座標修正部12および
出力データ格納部14を具えている。尚、第1および第
2の実施の形態と重複する構成およびステップについて
は説明を省略する場合がある。
【0124】この実施の形態の表処理装置を構成する論
理座標修正部12は、罫線の延在方向と文字の読取の際
の走査方向とが傾いていた場合に、最初に設定した論理
座標と位置座標に基づき、その傾きを解消するように当
該論理座標の傾き修正を行う手段であるり、基準直線設
定手段42、第2座標ズレ検出手段44、座標ズレ修正
手段40および論理座標設定手段22を具えている。
尚、この実施の形態では、前述した表処理部10の論理
座標設定手段22を、論理座標修正部12の論理座標設
定手段22として共有して用いている。
【0125】上述の基準直線設定手段42は、最初に設
定した論理座標の上述した傾きを有する基準直線を文書
画像に設定するための手段である。また、第2座標ズレ
検出手段44は、基準直線設定手段42により設定され
た基準直線の傾きに応じた座標ズレを各セル毎に求める
ための手段である。また、座標ズレ修正手段40は、各
セルの行座標からこれらセルに対応した座標ズレを差し
引いて得た行座標を新たな行座標として、修正された位
置座標を得るための手段である。また、論理座標設定手
段22は、前述した通り、修正された位置座標に基づい
て各セルの論理座標を閾値判定により設定して、前述の
傾きが解消された論理座標を得るための手段である。
【0126】次に、第3の実施の形態の表処理装置の動
作につき、実施の形態の論理座標の修正方法と併せて説
明する。この実施の形態では、第2の実施の形態と同様
に、最初に設定した論理座標と位置座標に基づき、前述
の傾きを解消するように当該論理座標の傾き修正を行
う。
【0127】図13は、論理座標の第3の修正例の説明
に供する線図である。図13の(A)には、表解析結果
すなわち読み取られた文書画像からセルが抽出された状
態の様子を示している。この図13の(A)の表解析結
果は、例えば、図16に示すように、表領域64が傾い
て読み取られた文書画像からセルが抽出された状態の様
子を示している。尚、この実施の形態では、行番号の番
号ズレだけについて考え、列番号の番号ズレは無いもの
としている。
【0128】また、図13の(B)には、論理座標修正
結果の様子を示す。それぞれの図において、各セル46
の内部領域にそのセルの論理座標を(行番号、列番号)
という具合に示している。また、各セル46の位置座標
をセルの左上頂点付近に[行座標、列座標]という具合
に示している。
【0129】図12は、第3の論理座標修正フローを示
すフローチャートである。以下、図11、図12、図1
3の(A)および(B)を参照して、次の(c1)〜
(c4)ステップに従い、論理座標の第3の修正例につ
き説明する。
【0130】(c1) 先ず、最初に設定した論理座標
の上述の傾きを有した基準直線を文書画像に設定する
(図12のS22)。この基準直線の設定は、上述した
基準直線設定手段42により行われる。例えば、図13
の(A)には、水平基準線60(図13のY方向に延在
する線分)から記号θで表される角度だけ傾いた基準直
線58が設定されている。この基準直線58を、オペレ
ータが、所望の傾きθが得られるように調節しながら文
書画像上に設定する。そして、この設定した基準直線5
8の傾きθを、例えば、この基準直線設定手段42に具
えられたメモリ手段に格納して、以下のステップで必要
なときに用いることができるようにしておく。
【0131】この基準直線58の設定は、修正セルグル
ープの第2の作成例(図6)において設定した直線56
のように、各セルに交差させる必要はない。しかし、こ
の直線56の設定と同様の要領で以て、オペレータがデ
ィスプレイ装置等を観察してポインティングデバイス等
を操作し、行番号を一致させるべきセルの配列方向に延
在する基準直線58を設定する(つまり、例えば、図1
6のb方向に延在するような直線を基準直線58として
設定する。図13の(A)で設定した基準直線58をY
方向に平行移動させたときに、この基準直線58と行番
号を一致させるべきセル46a、46bおよび46cと
が交差するように、この基準直線58が設定され
る。)。例えば、図13の(A)の例では、基準直線5
8の傾きは、tanθ=0.1となるように設定されて
いる。
【0132】次のステップ(c2)に進む前に、列番号
jとして1を設定する(図12のS3)。また、行番号
iとして1を設定する(図12のS4)。次に、 (c2) 基準直線58の傾きに応じた座標ズレを各セ
ル毎に求める(図12のS23)。この座標ズレを求め
るには、上述した第2座標ズレ検出手段44を用いる。
また、このステップ(c2)では、先のステップ(c
1)で求めた基準直線58の傾きθから、各セルの座標
ズレが第2座標ズレ検出手段44により算出される。
【0133】ここで、i行j列のセルの列座標を記号y
ijで表す。図13の(A)の例では、各列座標は以下の
通りである。
【0134】 y11=25 y21=25 y31=25 y12=50 y22=54 y32=46 y13=75 y23=75 y33=75 このとき、i行j列のセルの、基準直線58の傾きに応
じた座標ズレはyijtanθで表されるから、各セルの
座標ズレは下記の通りである。
【0135】 y11tanθ=2.5 y21tanθ=2.5 y31tanθ=2.5 y12tanθ=5.0 y22tanθ=5.4 y32tanθ=4.6 y13tanθ=7.5 y23tanθ=7.5 y33tanθ=7.5 このような、各セルの座標ズレがセル毎に順次に求めら
れる。この実施の形態では、或るセルの座標ズレを求め
てから、続いて、次に説明するステップ(c3)の処理
をそのセルに対して行い、これら(c2)および(c
3)のステップが各セル毎に行われる。
【0136】この実施の形態では、先ず、1列目のセル
について、図13の(A)の上側に配列されているセル
(すなわち、行番号の小さいセル)から順次に、上述の
(c2)および(c3)のステップが行われ、1列目の
セルについての処理が終わったら次の2列目のセルにつ
いて同様の処理を行うという具合に、列毎に処理が進め
られる。
【0137】例えば、先ず、最初に、列番号jとして1
が設定されており(図12のS3)、行番号iとして1
が設定されているので(図12のS4)、1行1列のセ
ルを例に取って、この(c2)ステップおよび次の(c
3)ステップについて説明する。この(c2)ステップ
では、前述したように、1行1列のセルの座標ズレy11
tanθが2.5と求められる。次に、 (c3) 各セルの行座標からこれらセルに対応した座
標ズレを差し引いて得た新たな行座標として、修正され
た位置座標を得る(図12のS24)。この座標ズレの
修正は、上述した座標ズレ修正手段40により行われ
る。
【0138】ここで、位置座標の傾き修正を行う前のi
行j列のセルの行座標を記号xijで表す。また、この位
置座標の修正フローにより傾き修正されたi行j列の新
たな論理座標修正フローにより修正される新たな行座標
をXijとする。行座標xijから行座標Xijへの修正は、
次式(3)に基づいて行われる。
【0139】Xij=xij−yijtanθ ・・・(3) この実施の形態の図13の(A)の例では、各行座標は
以下の通りである。
【0140】 x11=16 x21=30 x31=44 x12=19 x22=33 x32=47 x13=20 x23=34 x33=48 先ず、1行1列のセルについては、上式(3)から、 X11=x11−y11tanθ=16−2.5=13.5 というように、新たな行座標(修正行座標)を得る。次
に、次の行の有無を判断して(図12のS7)、次の行
が有れば記号yで示される枝に進み、行番号iに1を加
える(図12のS8)。今の例では、i=1に1が加え
られてi=2となる。そして、再び、前述した(c2)
ステップおよび(c3)ステップを、今度は、2行1列
のセルに対して行う。以下、このように、順次に、1列
目のセルについて、座標ズレが算出して、算出した座標
ズレを用いて、そのセルの行座標を修正する。このよう
にして、2行1列のセルおよび3行1列のセルの行座標
が下記の通りに修正される。
【0141】 X21=x21−y21tanθ=30−2.5=27.5 X31=x31−y31tanθ=44−2.5=41.5 3行1列のセルについての処理が終わったら、次は、次
の行の有無を判断し(図12のS7)、次の行が無いか
ら記号nで示される枝に進み、そして、次の列の有無を
判断する(図12のS9)。この実施の形態では、2列
目が有るから、記号yで示される枝に進み、列番号jに
1を加える(図12のS10)。従って、列番号j=2
となり、また、行番号iが1に初期化されて(図12の
S4)、続いて、列番号2のセルについての処理が行わ
れる。前述したステップ(c2)および(c3)を、2
列目のセルについて行って、下記の通りに2列目のセル
の行座標が修正される。
【0142】 X12=x12−y12tanθ=19−5.0=14 X22=x22−y22tanθ=33−5.4=27.6 X32=x32−y32tanθ=47−4.6=42.4 同様にして、3列目のセルについても、前述したステッ
プ(c2)および(c3)を行うことにより、下記の通
りに傾き修正された新たな行座標を得る。
【0143】 X13=x13−y13tanθ=20−7.5=12.5 X23=x23−y23tanθ=34−7.5=26.5 X33=x33−y33tanθ=48−7.5=40.5 このようにして、全てのセルについての行座標の傾き修
正が行われる(図13の(B))。上述の3行3列のセ
ルについての修正行座標が得られた時点で、次の行の有
無の判断(図12のS7)と、次の列の有無の判断(図
12のS9)とが行われ、両者とも、記号nで示される
枝に進んで、次のステップに進むことになる。
【0144】(c4) 次に、修正された行座標に基づ
いて各セルの論理座標を前述した閾値判定により設定し
て、傾きが解消された論理座標を得る(図12のS2
1)。この閾値判定は、上述した論理座標設定手段22
により行われる。
【0145】図13の(B)の行座標修正結果において
は、上述したステップにより求められた、隣接する各セ
ル間の行座標の座標ズレは2以下である。よって、閾値
として2より大きく3より小さい値が設定されていれ
ば、この閾値に基づく閾値判定を行うことによって、全
ての行番号の番号ズレを解消することができる。ここ
で、閾値を3よりも小さい値に設定するのは、図13の
(A)の表解析結果において、隣接するセル間の行座標
が3のときには、行番号が異なるセルであると判定され
ているからである。
【0146】このように、この実施の形態の論理座標修
正フローによれば、修正基準として基準直線を設定し、
この基準直線の傾きに対応した行座標の座標ズレを検出
し、次に、全てのセルの行座標からこの座標ズレを差し
引いて新たな行座標を得て、この新たな行座標に基づい
た再度の閾値判定を行うことにより、各セルの論理座標
を修正することができる。
【0147】また、この第3の実施の形態の論理座標の
修正方法は、第1の論理座標の修正方法と比較したと
き、新たに位置座標を修正し、その位置座標に基づいて
論理座標の設定を行うから、最初に求めた論理座標には
依存しない修正結果を得ることができる。
【0148】また、この第3の実施の形態の論理座標の
修正方法は、第2の実施の形態の論理座標の修正方法と
比較したとき、基準直線の設定などの操作に多少の熟練
を要するが、より細かい調整を行うことができるといっ
た特色を有している。
【0149】尚、以上説明した実施の形態では、行番号
(行座標)の修正につき説明したが、上述の行と列とを
入れ替えることにより、同様にして列番号(列座標)の
修正も行える。
【0150】
【発明の効果】この出願に係る第1の発明の論理座標の
修正方法によれば、最初に設定した論理座標を適当に変
化させることにより当該論理座標の傾き修正を行うか
ら、再度の文書画像の読取を行わずに済む。よって、従
来に行われていた再度の文書画像の読取を行う手間を省
くことができる。
【0151】また、第1の発明の論理座標の修正方法の
好適な実施例によれば、修正セルグループを作成し、そ
の修正セルグループに属するセルを基準セルと修正セル
とに分け、そして、基準セルの行番号と修正セルの行番
号とを比較してこれらの番号ズレを検出し、この番号ズ
レを最初の行番号から差し引くことによって、各セルの
論理座標の傾き修正を行うことができる。
【0152】また、修正セルグループの設定を、個別に
前記セルを指定することにより行う好適例によれば、オ
ペレータが文書画像を観察して、行番号を一致させたい
セルを個別に指定することにより、修正セルグループを
作成することができる。
【0153】また、修正セルグループの設定を、前記文
書画像に直線を設定して、この直線と交差する前記セル
を選択することにより行う好適例によれば、オペレータ
が文書画像を観察して、行番号を一致させたいセルに交
差するように直線を文書画像上に設定することにより、
修正セルグループを作成することができる。
【0154】次に、この発明の論理座標の修正方法の好
適な実施例によれば、修正セルグループを作成し、その
修正セルグループに属するセルを基準セルと修正セルと
に分け、そして、基準セルの行座標と修正セルの行座標
とを比較してこれらの座標ズレを検出し、この座標ズレ
を最初の行座標から差し引くことによって、各セルの位
置座標を修正し、修正した新たな行座標に対応した行番
号を閾値判定により得ることにより、各セルの論理座標
の傾き修正を行うことができる。
【0155】また、修正セルグループの設定を、個別に
前記セルを指定することにより行う好適例によれば、オ
ペレータが文書画像を観察して、行番号を一致させたい
セルを個別に指定することにより、修正セルグループを
作成することができる。
【0156】また、修正セルグループの設定を、前記文
書画像に直線を設定して、この直線と交差する前記セル
を選択することにより行う好適例によれば、オペレータ
が文書画像を観察して、行番号を一致させたいセルに交
差するように直線を文書画像上に設定することにより、
修正セルグループを作成することができる。
【0157】また、この発明の論理座標の修正方法の好
適な実施例によれば、基準直線を設定し、その基準直線
の傾きに対応したセルの座標ズレを検出し、次に、この
座標ズレを最初の行座標から差し引くことによって、各
セルの行座標を修正し、修正した新たな行座標に対応し
た行番号を閾値判定により得ることにより、各セルの論
理座標の傾き修正を行うことができる。
【0158】尚、上述した論理座標の修正方法の各好適
例において、前記行と前記列とを入れ替えてもよい。
【0159】次に、この出願に係る第2の発明の表処理
装置によれば、従来の表処理装置に上述した論理座標修
正部を具えることにより、読み取った表領域が傾いてい
た場合であっても、その表領域から抽出された各セルの
論理座標の傾き修正を行うことができる。よって、従来
のように、再度の文書画像の読取を行う必要がない。
【0160】また、この発明の表処理装置の好適な構成
例によれば、修正セルグループ作成手段により修正セル
グループを作成し、基準セル指定手段によりその修正セ
ルグループに属するセルを基準セルと修正セルとに分
け、番号ズレ検出手段により基準セルの行番号と修正セ
ルの行番号とを比較してこれらの番号ズレを検出し、番
号ズレ修正手段により各セルの行番号からこの番号ズレ
を差し引くことにより、各セルの論理座標の傾き修正を
行うことができる。
【0161】また、修正セルグループ作成手段が個別に
前記セルを指定する手段である好適例によれば、オペレ
ータが文書画像を観察して、行番号を一致させたいセル
を個別に指定するための修正セルグループ作成手段によ
り、修正セルグループを作成することができる。
【0162】また、修正セルグループ作成手段が前記文
書画像に直線を設定して、この直線と交差する前記セル
を選択する手段である好適例によれば、オペレータが文
書画像を観察して、行番号を一致させたいセルに交差す
るように直線を文書画像上に設定するための修正セルグ
ループ作成手段により、修正セルグループを作成するこ
とができる。
【0163】また、この発明の表処理装置の好適な構成
例によれば、修正セルグループ作成手段により修正セル
グループを作成し、基準セル指定手段によりその修正セ
ルグループに属するセルを基準セルと修正セルとに分
け、座標ズレ検出手段により基準セルの行座標と修正セ
ルの行座標とを比較してこれらの座標ズレを検出し、座
標ズレ修正手段により各セルの行座標からこの座標ズレ
を差し引くことにより各セルの位置座標を修正し、論理
座標設定手段により、修正した新たな位置座標に対応し
た論理座標を閾値判定により得ることにより、各セルの
論理座標の傾き修正を行うことができる。
【0164】また、修正セルグループ作成手段が個別に
前記セルを指定する手段である好適例によれば、オペレ
ータが文書画像を観察して、行番号を一致させたいセル
を個別に指定するための修正セルグループ作成手段によ
り、修正セルグループを作成することができる。
【0165】また、修正セルグループ作成手段が前記文
書画像に直線を設定して、この直線と交差する前記セル
を選択する手段である好適例によれば、オペレータが文
書画像を観察して、行番号を一致させたいセルに交差す
るように直線を文書画像上に設定するための修正セルグ
ループ作成手段により、修正セルグループを作成するこ
とができる。
【0166】また、この発明の表処理装置の好適な構成
例によれば、基準直線設定手段により基準直線を設定
し、座標ズレ検出手段によりその基準直線の傾きに対応
した各セルの座標ズレを検出し、座標ズレ修正手段によ
りこの座標ズレを各セルの行座標から差し引くことによ
って各セルの位置座標を修正し、論理座標設定手段によ
り、修正した新たな行座標に対応した行番号を閾値判定
により得ることにより、各セルの論理座標の傾き修正を
行うことができる。
【0167】尚、上述した表処理装置の各好適例におい
て、前記行と前記列とを入れ替えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の表処理装置の構成を示す図
である。
【図2】第1の論理座標修正フローを示す図である。
【図3】修正セルグループの第1の作成フローを示す図
である。
【図4】修正セルグループの第2の作成フローを示す図
である。
【図5】修正セルグループの第1の作成例を示す図であ
る。
【図6】修正セルグループの第2の作成例を示す図であ
る。
【図7】論理座標の第1の修正例を示す図である。
【図8】第2の実施の形態の表処理装置の構成を示す図
である。
【図9】第2の論理座標修正フローを示す図である。
【図10】論理座標の第2の修正例を示す図である。
【図11】第3の実施の形態の表処理装置の構成を示す
図である。
【図12】第3の論理座標修正フローを示す図である。
【図13】論理座標の第3の修正例を示す図である。
【図14】表解析フローを示す図である。
【図15】表解析の手順を示す図である。
【図16】文書画像の表領域の様子を示す図である。
【図17】セル抽出結果の様子を示す図である。
【符号の説明】
10:表処理部 12:論理座標修正部 14:出力データ格納部 16:文書画像取込手段 18:記入枠抽出手段 20:セル抽出手段 22:論理座標設定手段 24:文字認識手段 26:修正セルグループ作成手段 28:基準セル指定手段 30:番号ズレ検出手段 32:番号ズレ修正手段 34:文字認識結果格納部 36:論理座標格納部 38:第1座標ズレ検出手段 40:座標ズレ修正手段 42:基準直線設定手段 44:第2座標ズレ検出手段 46、46a、46b、46c:セル 48a、48b、48c:指定マーク 50:修正セルグループ 52:始点マーク 54:終点マーク 56:直線 58:基準直線 60:水平基準線 62:文書画像 64:表領域 66:罫線 68:文字 70、70a、70b、70c:記入枠

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文書画像の表領域から罫線で囲まれた記
    入枠を抽出して、該抽出された記入枠からセルを抽出
    し、該抽出されたセルの行座標および列座標からなる位
    置座標の検出と当該セル内の文字の読取および認識とを
    前記各セル毎に行い、該位置座標に基づいて前記各セル
    に行番号および列番号からなる論理座標を閾値判定によ
    り設定する表処理方法であって、 前記罫線の延在方向と前記文字の読取の際の走査方向と
    が傾いていた場合に前記論理座標を修正するに当たり、 前記最初に設定した論理座標に基づき、前記傾きを解消
    するように当該論理座標の傾き修正を行うことを特徴と
    する論理座標の修正方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の論理座標の修正方法に
    おいて、前記傾き修正は、 (a1)前記行番号を一致させるべき前記セルを一行に
    亘り指定して修正セルグループを作成するステップと、 (a2)前記修正セルグループに属する前記セルの中か
    ら1つのセルを基準セルとして指定し、残りのセルを修
    正セルとして指定するステップと、 (a3)前記基準セルの行番号と、或る列番号の前記修
    正セルの行番号との番号ズレを求めるステップと、 (a4)前記或る列番号の列上の各セルの行番号から前
    記番号ズレを差し引いて得た行番号を新たな行番号とし
    て、前記傾きが解消された前記論理座標を得るステップ
    とを含むことを特徴とする論理座標の修正方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の論理座標の修正方法に
    おいて、 前記(a1)ステップの前記修正セルグループの作成
    を、前記行番号を一致させるべき前記セルを個別に指定
    することにより行うことを特徴とする論理座標の修正方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の論理座標の修正方法に
    おいて、 前記(a1)ステップの前記修正セルグループの作成
    を、前記文書画像に直線を設定して、該直線と交差する
    前記セルを前記行番号を一致させるべきセルとして指定
    することにより行うことを特徴とする論理座標の修正方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の論理座標の修正方法に
    おいて、前記傾き修正は、 (b1)前記行番号を一致させるべき前記セルを一行に
    亘り指定して修正セルグループを作成するステップと、 (b2)前記修正セルグループに属する前記セルの中か
    ら1つのセルを基準セルとして指定し、残りのセルを修
    正セルとして指定するステップと、 (b3)前記基準セルの行座標と、或る列番号の前記修
    正セルの行座標との座標ズレを求めるステップと、 (b4)前記或る列番号の列上の各セルの行座標から前
    記座標ズレを差し引いて得た行座標を新たな行座標とし
    て、修正された前記位置座標を得るステップと、 (b5)前記修正された位置座標に基づいて前記各セル
    の論理座標を前記閾値判定により設定して、前記傾きが
    解消された前記論理座標を得るステップとを含むことを
    特徴とする論理座標の修正方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の論理座標の修正方法に
    おいて、 前記(b1)ステップの前記修正セルグループの作成
    を、前記行番号を一致させるべき前記セルを個別に指定
    することにより行うことを特徴とする論理座標の修正方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の論理座標の修正方法に
    おいて、 前記(b1)ステップの前記修正セルグループの作成
    を、前記文書画像に直線を設定して、該直線と交差する
    前記セルを前記行番号を一致させるべきセルとして指定
    することにより行うことを特徴とする論理座標の修正方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の論理座標の修正方法に
    おいて、前記傾き修正は、 (c1)前記最初に設定した論理座標の前記傾きを有し
    た基準直線を前記文書画像に設定するステップと、 (c2)前記基準直線の傾きに応じた座標ズレを前記各
    セル毎に求めるステップと、 (c3)前記各セルの行座標から該セルに対応した前記
    座標ズレを差し引いて得た行座標を新たな行座標とし
    て、修正された前記位置座標を得るステップと、 (c4)前記修正された位置座標に基づいて前記各セル
    の論理座標を前記閾値判定により設定して、前記傾きが
    解消された前記論理座標を得るステップとを含むことを
    特徴とする論理座標の修正方法。
  9. 【請求項9】 請求項2から請求項8のいずれか一項に
    記載の論理座標の修正方法において、前記行と前記列と
    を入れ替えたことを特徴とする論理座標の修正方法。
  10. 【請求項10】 文書画像の表領域から罫線で囲まれた
    記入枠を抽出して、該抽出された記入枠からセルを抽出
    し、該抽出されたセルの行座標および列座標からなる位
    置座標の検出と当該セル内の文字の読取および認識とを
    前記各セル毎に行い、該位置座標に基づいて前記各セル
    に行番号および列番号からなる論理座標を閾値判定によ
    り設定する表処理装置において、 前記罫線の延在方向と前記文字の読取の際の走査方向と
    が傾いていた場合に、前記最初に設定した論理座標に基
    づき、前記傾きを解消するように当該論理座標の傾き修
    正を行う論理座標修正部を具えることを特徴とする表処
    理装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の表処理装置におい
    て、前記論理座標修正部は、 前記行番号を一致させるべき前記セルを一行に亘り指定
    して修正セルグループを作成する修正セルグループ作成
    手段と、 該修正セルグループに属する前記セルの中から1つのセ
    ルを基準セルとして指定し、残りのセルを修正セルとし
    て指定する基準セル指定手段と、 前記基準セルの行番号と、或る列番号の前記修正セルの
    行番号との番号ズレを求める番号ズレ検出手段と、 前記或る列番号の列上の各セルの行番号から前記番号ズ
    レを差し引いて得た行番号を新たな行番号として、前記
    傾きが解消された前記論理座標を得る番号ズレ修正手段
    とを具えることを特徴とする表処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の表処理装置におい
    て、 前記修正セルグループの作成を、前記行番号を一致させ
    るべき前記セルを個別に指定することにより行う前記修
    正セルグループ作成手段を具えることを特徴とする表処
    理装置。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の表処理装置におい
    て、 前記修正セルグループの作成を、前記文書画像に直線を
    設定して、該直線と交差する前記セルを前記行番号を一
    致させるべきセルとして指定することにより行う前記修
    正セルグループ作成手段を具えることを特徴とする表処
    理装置。
  14. 【請求項14】 請求項10に記載の表処理装置におい
    て、前記論理座標修正部は、 前記行番号を一致させるべき前記セルを一行に亘り指定
    して修正セルグループを作成する修正セルグループ作成
    手段と、 該修正セルグループに属する前記セルの中から1つのセ
    ルを基準セルとして指定し、残りのセルを修正セルとし
    て指定する基準セル指定手段と、 前記基準セルの行座標と、或る列番号の前記修正セルの
    行座標との座標ズレを求める座標ズレ検出手段と、 前記或る列番号の列上の各セルの行座標から前記座標ズ
    レを差し引いて得た行座標を新たな行座標として、修正
    された前記位置座標を得る座標ズレ修正手段と、 前記修正された位置座標に基づいて前記各セルの論理座
    標を前記閾値判定により設定して、前記傾きが解消され
    た前記論理座標を得る論理座標設定手段とを具えること
    を特徴とする表処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の表処理装置におい
    て、 前記修正セルグループの作成を、前記行番号を一致させ
    るべき前記セルを個別に指定することにより行う前記修
    正セルグループ作成手段を具えることを特徴とする表処
    理装置。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載の表処理装置におい
    て、 前記修正セルグループの作成を、前記文書画像に直線を
    設定して、該直線と交差する前記セルを前記行番号を一
    致させるべきセルとして指定することにより行う前記修
    正セルグループ作成手段を具えることを特徴とする表処
    理装置。
  17. 【請求項17】 請求項10に記載の表処理装置におい
    て、前記論理座標修正部は、 前記最初に設定した論理座標の前記傾きを有した基準直
    線を前記文書画像に設定する基準直線設定手段と、 前記基準直線の傾きに応じた座標ズレを前記各セル毎に
    求める座標ズレ検出手段と、 前記各セルの行座標から該セルに対応した前記座標ズレ
    を差し引いて得た行座標を新たな行座標として、修正さ
    れた前記位置座標を得る座標ズレ修正手段と、 前記修正された位置座標に基づいて前記各セルの論理座
    標を前記閾値判定により設定して、前記傾きが解消され
    た前記論理座標を得る論理座標設定手段とを具えること
    を特徴とする表処理装置。
  18. 【請求項18】 請求項11から請求項17のいずれか
    一項に記載の表処理装置において、前記行と前記列とを
    入れ替えたことを特徴とする表処理装置。
JP8213602A 1996-08-13 1996-08-13 論理座標の修正方法及び表処理装置 Withdrawn JPH1055407A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008262368A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置及びプログラム
WO2024047763A1 (ja) * 2022-08-30 2024-03-07 楽天グループ株式会社 レイアウト解析システム、レイアウト解析方法、及びプログラム

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