JPH1053933A - リニアモータ駆動織機開口装置 - Google Patents

リニアモータ駆動織機開口装置

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JPH1053933A
JPH1053933A JP20382296A JP20382296A JPH1053933A JP H1053933 A JPH1053933 A JP H1053933A JP 20382296 A JP20382296 A JP 20382296A JP 20382296 A JP20382296 A JP 20382296A JP H1053933 A JPH1053933 A JP H1053933A
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JP
Japan
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heald frame
linear motor
spring
force
frame
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Application number
JP20382296A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Uematsu
辰哉 上松
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03CSHEDDING MECHANISMS; PATTERN CARDS OR CHAINS; PUNCHING OF CARDS; DESIGNING PATTERNS
    • D03C13/00Shedding mechanisms not otherwise provided for
    • D03C13/02Shedding mechanisms not otherwise provided for with independent drive motors
    • D03C13/025Shedding mechanisms not otherwise provided for with independent drive motors with independent frame drives

Abstract

(57)【要約】 【課題】開口運動に必要なリニアモータの推力を低減す
ることにより、小型、低消費電力なリニアモータ駆動織
機開口装置を提供する。 【解決手段】ヘルドフレーム101は、2つのガイドフ
レーム102−1、102−2に設けられる溝(不図
示)にはめ込まれる。溝には電磁石で構成された固定子
が設けられると共に、ヘルドフレーム101の両端には
銅板等の非磁性体で構成された可動子が設けられ、リニ
アモータを形成する。ヘルドフレーム101には接続子
105−1、105−2、てこ103−1、103−2
を介してバネ104−1、104−2が取り付けられ
る。ヘルドフレーム101がリニアモータの作用によっ
て開口運動を行う際には、バネ104−1、104−2
がヘルドフレーム101の運動による慣性力を相殺する
ように働き、開口運動に必要なリニアモータの駆動電力
を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモータを使
用した織機における開口装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】織機の経糸開口装置における開口運動方
式には、クランク方式、タペット方式、ドビー方式、及
びジャガード方式等があるが、これらは、回転運動を直
線運動に変換する方式である。従って、多種の機械要素
が用いられている結果、組織替え、開口タイミングの変
更、静止角の変更、及び開口角の変更などの作業が非常
に面倒であった。
【0003】これに対し、部品点数が少なく、メインテ
ナンスが容易で、組織替え、開口タイミングの変更、静
止角の変更、及び開口角の変更などを簡単に行うことが
出来る織機の開口装置として、リニアモータを使用した
ものが考案された。
【0004】図5は、リニアモータを使用した従来の織
機の開口装置を説明する図である。同図(a) は、リニア
モータを使用した織機の開口装置の正面図である。ま
た、同図(b) は、開口装置を上方から見た図であり、同
図(c) は、リニアモータ部分を拡大した断面図である。
【0005】同図(a) 、(b) に示すように、2枚のヘル
ドフレーム501は、その両端部が左右一対のガイドフ
レーム502−1、502−2の内側に形成された溝に
はめ込まれ、この溝に沿って上下方向に往復移動可能で
ある。可動子503−1、503−2は、銅板またはア
ルミ等からなる非磁性体であって、各ヘルドフレーム5
01の両端に取り付けられている。固定子504−1、
504−2は電気鉄板(例えば、ケイ素鋼板)に歯と溝
とを打ち抜き形成して積層し、図5に示すように、その
各溝に複数個のコイル505が巻かれたものであって、
ガイドフレーム502−1の溝に設けられた凹部に配設
される。
【0006】上記構成により、各ヘルドフレーム501
にそれぞれ取り付けられた可動子503−1、503−
2、およびガイドフレーム502−1、502−2の溝
にそれぞれ配設した複数個のコイル505を含む固定子
504−1、504−2とからリニア誘導モータが形成
される。すなわち、ヘルドフレーム501毎に独立した
リニアモータ機構が構成される。したがって、リニアモ
ータ機構ごとに固定子504−1、504−2の進行磁
界を制御すれば、各ヘルドフレーム501を互いに独立
して上下方向の往復運動させることができる。この結
果、組織替え、開口タイミングの変更、静止角の変更、
及び開口角の変更を簡単に行うことが出来る。
【0007】このようなリニアモータを使用した織機の
開口装置については、特公平4−70414号公報に記
載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の開口装置においては、たとえば、重量約10kgf
のヘルドフレームを約10Hzの振動数で駆動するため
には、リニアモータの推力として2000N以上にな
る。このような大きな推力を発生するリニアモータは、
その規模が大きくなり、消費電力も大きくなってしまう
ので、実用的な開口装置を構成するのが事実上不可能で
あった。
【0009】また、大きな推力を発生するリニアモータ
を構成しようとすると可動子が大きくなり、ヘルドフレ
ーム自体の重さも大きくなるので、更に強力なリニアモ
ータが必要になるという悪循環をも引き起こしていた。
【0010】従って本発明の課題は、開口運動に必要な
リニアモータの推力を低減することにより、小型、低消
費電力なリニアモータ駆動織機開口装置を提供すること
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のリニアモータを
利用した織機の開口装置は、往復運動を行うことによっ
て織機の開口運動を行いリニアモータの可動子が設けら
れたヘルドフレームと、少なくとも1つのコイルを含む
リニアモータの固定子を有しヘルドフレームを所定の方
向に沿って往復運動させるガイドフレームと、ヘルドフ
レームの往復運動の際にヘルドフレームの慣性力を相殺
するように設けられた相殺手段とを有する。
【0012】以上のような構成によれば、相殺手段がヘ
ルドフレームの慣性力を相殺するように働くので、リニ
アモータは、ヘルドフレームを開口運動させる場合にヘ
ルドフレームの慣性力に抗してヘルドフレームを移動さ
せる力が殆どいらなくなり、出力の小さいリニアモータ
で開口運動を行わせることが出来ると共に、リニアモー
タの消費電力を小さくすることが出来る。また、相殺手
段として、バネを用いることにより、相殺手段自身も簡
単な構造で構成することができる。
【0013】これにより、小電力で、小型のリニアモー
タで開口運動を行わせることが出来るので、リニアモー
タを利用した実用的な織機を製造することが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施例を示
す図である。ヘルドフレーム101は、ガイドフレーム
102−1、102−2に設けられた不図示の溝にその
両端がはめ込まれており、これらの両端には銅板等で構
成された可動子が取り付けられている。更に、ガイドフ
レーム102−1、102−2の溝には電磁石からなる
固定子が組み込まれており、それらの可動子および固定
子によってリニアモータを形成している。ヘルドフレー
ム101の両端上部には、接続子105−1、105−
2が取り付けられており、これら接続子105−1、1
05−2は、ガイドフレーム102−1、102−2に
設けられた、てこ103−1、103−2の一端に接続
されている。てこ103−1、103−2の他端には、
それぞれバネ104−1、104−2が取り付けられて
いる。
【0015】本実施形態では、てこ103−1、103
−2を使用しているので、てこ103−1、103−2
の回転による支持方向の傾斜を吸収するために、接続子
105−1、105−2を設け、接続子105−1、1
05−2をそれぞれ、てこ103−1、103−2及び
ヘルドフレーム101にピボットで回動可能なように接
続している。
【0016】ヘルドフレーム101が上下運動をすると
きには、てこ103−1、103−2を介して、バネ1
04−1、104−2による力が加わるようになって
る。すなわち、ヘルドフレーム101が中庸の位置から
上方に動いたときには、バネ104−1、104−2に
よって、ヘルドフレーム101を下方に下げるような力
が働く。逆に、ヘルドフレーム101が中庸の位置から
下方に動いたときには、バネ104−1、104−2に
よって、ヘルドフレーム101を上方に引っ張るような
力が働く。なお、「ヘルドフレーム101が中庸の位置
にある」とは、バネ104−1、104−2の長さが自
然長であり、ヘルドフレーム101が往復運動の中点に
ある状態を言う。
【0017】このように、バネ104−1、104−2
の力がヘルドフレーム101の移動方向と反対の方向に
働くようにしたので、ヘルドフレーム101の運動方向
を反転させる時には、ヘルドフレーム101の慣性によ
る力をバネ104−1、104−2で相殺することがで
きるので、ガイドフレーム102−1、102−2に設
けられたリニアモータがヘルドフレーム101の運動方
向を反転させるために必要とする電力を少なくすること
ができ、リニアモータを小型化することができる。
【0018】ヘルドフレームをA点とB点の間で往復運
動させるには、ヘルドフレームをA点の方向に向かって
移動させ、A点に近づくとその速度を減速させ、A点に
達したらばその運動方向を反転させてB点の方向に向か
って移動させる。上記運動をリニアモータのみで実現す
る場合には、ヘルドフレームを減速させる動作、および
ヘルドフレームの運動方向を反転させる動作においても
電力を消費する。
【0019】本実施形態の開口装置では、バネを設け、
たとえばヘルドフレームがA点に近づくにつれてそのバ
ネが伸張(圧縮)されてゆき、そのバネが自然長に戻ろ
うとする力によってヘルドフレームが減速される。ま
た、ヘルドフレームがA点に達っしたときには、バネが
伸張(圧縮)された状態であり、そのバネが自然長に戻
ろうとする力によってヘルドフレームがB点の方向に向
かって移動させられる。このように、バネによる力が、
ヘルドフレームを減速させる動作、およびヘルドフレー
ムの運動方向を反転させる動作においてリニアモータが
行っていた推力を代替あるいは補助する。このため、リ
ニアモータの消費電力を低下させることができる。
【0020】なお、図1ではヘルドフレーム101を1
つだけ示しているが、実際の織機においては、このよう
なヘルドフレーム101を複数並べて使用するので、そ
れぞれのヘルドフレーム101にバネ104−1、10
4−2を取り付けて、リニアモータの駆動力の補助とな
るように構成する。
【0021】図2は、本発明の第2の実施例を示す図で
ある。なお、図1と同じ参照番号で示された構成要素は
図1と同じ構成要素を示す。同図においては、ヘルドフ
レーム101を支持脚203−1、203−2で支持し
ており、この支持脚203−1、203−2をバネ収納
部201−1、201−2に収納されたバネ202−
1、202−2が支持している。ヘルドフレーム101
の両端はガイドフレーム102−1、102−2にそれ
ぞれ設けられた不図示の溝にはめ込まれており、図1の
構成と同様にリニアモータを形成し、ヘルドフレーム1
01を上下に移動させるようになっている。バネ202
−1、202−2は、それぞれバネ収納部201−1、
201−2の内部で、ヘルドフレーム101と地面にそ
れぞれ固定されており、バネ202−1、202−2が
引き延ばされた場合にはヘルドフレーム101を下方に
引っ張り、押し縮められた場合にはヘルドフレーム10
1を上方に押し上げるように構成されている。
【0022】バネ収納部201−1、201−2に収納
されているバネ202−1と202−2の作用は第1の
実施例と同様であって、ヘルドフレーム101が中庸の
位置より下方へ移動した場合には上方に力を加え、中庸
の位置より上方に移動した場合には下方に力が加わるよ
うに構成される。このように、リニアモータによって駆
動される往復運動をバネによって代替あるいは補助する
ので、リニアモータに要求される推力が小さくなり、消
費電力を節約できるとともに、リニアモータ自身の大き
さも小さくできる。また、リニアモータに要求される推
力が小さくなると、ヘルドフレーム101に設けられる
可動子も小さくて軽量のものでよく、ヘルドフレーム1
01の重量が軽くなるので、ヘルドフレーム101を往
復運動させる力、すなわちリニアモータの推力をさらに
小さくできるという好循環が得られる。
【0023】なお、図2に示す形態では、ヘルドフレー
ム101を下方から支持する構成としており、ヘルドフ
レーム101には支持脚203−1、203−2を取り
付けて、この支持脚にバネ202−1、202−2を固
定するように構成しているため、図1に示す形態とは異
なり、バネの力は常にヘルドフレーム101にまっすぐ
かかるため、ピボット等を用いて接続部が回動可能なよ
うに構成する必要はない。すなわち、バネ収納部201
−1、201−2は、バネ202−1、202−2を収
納し、支持脚から受ける力がバネ202−1、202−
2にまっすぐ加わるように、バネ202−1、202−
2を垂直に保つ。
【0024】図3は、バネによる入力電力低減の原理の
説明と、入力電源低減効果の検証実験の結果を示す図で
ある。図3(a) は、バネを有するリニアモータを使った
ヘルドフレームの力学的モデルを示す。同図に示すよう
に、ガイドフレームに設けられるリニアモータの固定子
は、上下動されない部分であるので、天井に固定された
構成と置き換えることが出来る。また、ヘルドフレーム
およびヘルドフレームの両端に設けられる可動子は、上
下方向に往復運動するので、天井に釣り下げられた構成
と置き換えることが出来る。さらに、図1または図2で
示したバネは、ヘルドフレームが中庸の位置より下方に
移動する場合には上方の力を、中庸の位置より上方に移
動する場合には下方の力を加えるように構成されている
ので、この力学モデルにおいては、バネを可動子+ヘル
ドフレームと地面の間に取り付けた構成と置き換えるこ
とができる。
【0025】図3(a) の力学モデルを基に入力電源低減
効果の程度を調べる。いま、Fをリニアモータの推力
(N)、mを可動子+ヘルドフレームの質量(21.3
kg)、xを可動子の変位量(m)、kをバネ定数、g
を重力加速度(9.8m/s2)、Pをリニアモータの
出力電力(W)とすると、図3(a) のモデルの運動方程
式は式(1) で、リニアモータの出力電力は式(2) で表さ
れる。
【0026】
【数1】
【0027】ここで、可動子の動きが近似的に単振動で
あるとすると、加速度は変位の逆位相となるので、式
(1) において、バネ力kxは慣性力 外1 を打ち消す
ように
【0028】
【外1】
【0029】作用する。つまり、 外2 を満足するk
の値が存在し、kの値を適切に選ぶこ
【0030】
【外2】
【0031】とによって、推力Fや電力Pの振幅を極め
て小さく出来る。ただし、図3(a) のモデルの場合、重
力項mgや、式に含まれていない動摩擦力等はバネ力に
よって打ち消すことはできない。
【0032】具体的な3種類のバネ定数について計算し
た結果を以下に示す。ここでは、ヘルドフレーム(可動
子を含む)のストロークを40mm(±20mm)、振
動数を4Hzとした。 (1)バネのない場合(k=0) ヘルドフレーム(可動子を含む)の運動が、近似的に振
幅±20mm、周波数4Hzの単振動だとすると、変位
量は式(3) で表され、速度および加速度はそれぞれ式
(4) および式(5) で表される。
【0033】
【数2】
【0034】これらを式(1) 、式(1) に代入して推力と
出力電力を求めると、以下の結果が得られる。
【0035】
【数3】
【0036】(2)k=4000(N/m)のバネを設
けた場合
【0037】
【数4】
【0038】この場合、電力の平均値は、バネなしの場
合の89%となっている。 (3)k=8000(N/m)のバネがある場合
【0039】
【数5】
【0040】この場合、電力の平均値は、バネなしの場
合の77%となっている。 (4)k=12000(N/m)のバネがある場合
【0041】
【数6】
【0042】この場合、電力の平均値は、バネなしの場
合の66%となっている。このように、バネ定数を変化
させることにより、すなわち上記式(1) の第2項を変化
させることにより、第1項(加速度の項)を打ち消すポ
イントを探す。この実施例では、バネ定数が12000
N/mのバネを使うことによって、両者はほとんど打ち
消され、ヘルドフレームを駆動するのに必要な電力は、
バネがない場合の66%に低減されることが示されてい
る。ただし、実際の開口運動は厳密には単振動ではな
く、また摩擦や抵抗などの影響があるので、上記計算は
近似であるが、実際の測定値とかなり近い値となってい
る。
【0043】図3(b) は、各バネ定数について、実際に
測定した結果と、式(1) 及び式(2)を用いて算出した結
果とを比較した図である。同図に示されるように、上記
計算で得られた結果に比較して、実際の測定値が非常に
良く再現されているのが示されている。これによれば、
実際の装置においても、バネ定数が12000N/mの
バネをヘルドフレームに取り付けることによって、バネ
を取り付けない場合に比べて電力の消費を30パーセン
ト程度削減できることがわかる。
【0044】前述したように、適切なバネ定数を有する
バネをヘルドフレームに取り付けることによって、加速
度の項(慣性力に対応)をバネ力によって打ち消すこと
が出来るので、リニアモータに要求される推力は、(ヘ
ルドフレームの重量)+(可動子の重量)+(摩擦力
等)を駆動するものであればよく、推力100N(ヘル
ドフレームの両端に1つずつ)程度の小さなリニアモー
タでも開口運動を行うことが出来る。
【0045】図3(c) は、バネ定数と瞬時最大加速度の
測定値との関係を示す図である。同図に示されるよう
に、バネ定数が適切な値(12000N/m)に近づく
につれて得られる瞬間最大加速度も大きくなる。また、
図3(b) に示したように、バネ定数が適切な値に近づく
にしたがい消費電力が低減するので、バネ定数を適当に
選べば、小さな消費電力で大きな瞬間最大加速度を得る
ことが出来ることがわかる。
【0046】以上に示したように、ヘルドフレームにバ
ネを取り付け、バネ定数を適切に設定すれば、必要な開
口運動がより小電力のリニアモータで実現されることが
わかる。
【0047】ところで、上述した第1または第2の形態
では、ヘルドフレームが上下方向に往復運動する構成な
ので、上記式(1) において、バネ定数kを最適に選んだ
としても第3項が残ってしまう。この点を考慮したもの
が第3の形態である。
【0048】図4は、第3の実施形態を示す図である。
第3の形態では、ヘルドフレームが水平方向に往復運動
するように構成してある。図4(a) は、第3の実施例の
平面図(上方から見た図)であり、同図(b) はA−A側
面断面図である。ここでは、ヘルドフレームとその周辺
のみを示し、その他の織機を構成する構成要素について
は省略してある。
【0049】図4(a) に示すように、ガイドフレーム4
01がヘルドフレーム402を取り囲むように構成さ
れ、この中にヘルドフレーム402、支持脚403−
1、403−2、バネ収納部404−1、404−2、
バネ405−1、405−2が取り付けられている。ヘ
ルドフレーム402の両端には可動子が取り付けられ、
ガイドフレームの対応する溝406(図4(b) )に取り
付けられた固定子との間にリニアモータを形成してい
る。
【0050】ヘルドフレーム402には、支持脚403
−1、403−2が取り付けられており、この支持脚4
03−1、403−2をバネ収納部404−1、404
−2内部に収納されたバネ405−1、405−2が押
したり引いたりすることによって、ヘルドフレーム40
2の動きに伴う慣性による力を相殺して、小電力のリニ
アモータでヘルドフレーム402を駆動できるように補
助する。バネ405−1、405−2は、バネ収納部4
04−1、404−2内部で両端が支持脚403−1、
403−2及びガイドフレーム405−1、405−2
にそれぞれ取り付けられ、バネ405−1、405−2
が引っ張られたときにヘルドフレーム402に引っ張る
力が加わるように構成されている。
【0051】ガイドフレーム401とヘルドフレーム4
02は、図4(b) に示すように、地面に水平に配置され
ており、ヘルドフレーム402は、ガイドフレーム40
1に設けられた溝406に沿って水平に動く。すなわ
ち、ヘルドフレーム402の両端に設けられた可動子
と、ガイドフレーム401の溝406に設けられる固定
子によって構成されるリニアモータの作用により、ヘル
ドフレーム402は同図に示す矢印の方向に往復運動を
行う。
【0052】このように、ヘルドフレーム402の運動
方向を水平とすることにより、リニアモータはヘルドフ
レーム402の重量を含めた重量を駆動する必要がなく
なり、より小電力で良くなる上に、バネ405−1、4
05−2の作用により、更に小電力化を行うことが出来
る。
【0053】上記実施例においては、特定の具体的な実
施例の構成に即して説明したが、本発明は、これらの実
施例に限られるものではなく、ヘルドフレームの開口運
動をバネの力によって補助するように構成すれば、どの
ような構成であっても良い。
【0054】例えば、上記実施例においては、バネを2
カ所設けた構成のみが示されているが、図2において、
ヘルドフレーム101の中央に1本の支持脚と1つのバ
ネ及び、バネを収容するバネ収納部を設けるように構成
しても良い。又、バネは必ずしもバネ収納部に格納され
なくてもヘルドフレームに所定の力を加えられるような
構成であれば、どのようなものでも良い。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、ヘルドフレームの開口
運動をバネの力によって補助するように構成したことに
より、ヘルドフレームを駆動するリニアモータの大きさ
を小さくすることが出来ると共に、消費電力を小さくす
ることが出来る。従って、実用的なリニアモータ駆動織
機開口装置を構成することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図3】バネによる入力電力低減の原理の説明と、入力
電源低減効果の検証実験の結果を示す図である。
【図4】ヘルドフレームを水平に配置した構成の第3の
実施例を示す図である。
【図5】リニアモータを使用した従来の織機の開口装置
を説明する図である。
【符号の説明】 101、402、501 ヘルドフレーム 102−1、102−2、401、502−1、502
−2 ガイドフレーム 103−1、103−2 てこ 104−1、104−2、202−1、202−2、4
05−1、405−2 バネ 105−1、105−2 接続子 201−1、201−2、404−1、404−2
バネ収納部 203−1、203−2、403−1、403−2
支持脚 406 溝 503−1、503−2 可動子 504−1、504−2 固定子 505 コイル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略四角状をなし、その左右両側部にリニア
    モータの可動子が設けられたヘルドフレームと、 少なくとも一つのコイルを含むリニアモータの固定子が
    少なくとも一方に配設されている左右一対のガイドフレ
    ームと、 からなり、前記固定子に沿って前記ヘルドフレームの可
    動子を往復運動させることにより織機の開口運動を行わ
    せるリニアモータ駆動織機開口装置において、 前記ヘルドフレームにヘルドフレームの往復運動の補助
    駆動を行う補助駆動手段を設けたことを特徴とするリニ
    アモータ駆動織機開口装置。
  2. 【請求項2】前記補助駆動手段は、バネであることを特
    徴とする請求項1に記載の開口装置。
  3. 【請求項3】前記ヘルドフレームと前記ガイドフレーム
    とは地面に対して垂直方向に配置されるとともに、前記
    ヘルドフレームが開口運動を上下方向の往復運動とし、 前記補助駆動手段は、前記ヘルドフレームが中庸の位置
    から下方に移動するときは、上向きの力を前記ヘルドフ
    レームに加え、前記ヘルドフレームが中庸の位置から上
    方に移動するときは、下向きの力を前記ヘルドフレーム
    に加えることを特徴とする請求項1に記載の開口装置。
  4. 【請求項4】前記ヘルドフレームと前記ガイドフレーム
    とは地面に対して水平方向に配置されるとともに、前記
    ヘルドフレームの開口運動を水平方向の往復運動とし、 前記補助駆動手段は、前記ヘルドフレームが中庸の位置
    から第1の方向に移動するときは、前記第1の方向とは
    反対方向の第2の方向の力を前記ヘルドフレームに加
    え、前記ヘルドフレームが中庸の位置から前記第2の方
    向に移動するときは、前記第1の方向の力を前記ヘルド
    フレームに加えることを特徴とする請求項1に記載の開
    口装置。
  5. 【請求項5】 リニアモータ機構を使用した織機の開口
    装置であって、 上記リニアモータ機構の駆動によって所定の方向に往復
    運動するヘルドフレームと、 上記ヘルドフレームの往復運動を補助する少なくとも1
    つのバネと、 を有する開口装置。
  6. 【請求項6】 上記ヘルドフレームが上記往復運動の中
    点からその往復運動における第1の方向に変位したとき
    に上記ヘルドフレームに対して第1の方向と反対方向で
    ある第2の方向の力を加え、上記ヘルドフレームが上記
    往復運動の中点から第2の方向に変位したときに上記ヘ
    ルドフレームに対して第1の方向の力を加えるように上
    記少なくとも1つのバネを設ける請求項5に記載の開口
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106854789A (zh) * 2017-02-27 2017-06-16 赛特环球机械(青岛)有限公司 织机及织机开口平衡节能装置
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