JPH105229A - 断層映像装置 - Google Patents

断層映像装置

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JPH105229A
JPH105229A JP24087396A JP24087396A JPH105229A JP H105229 A JPH105229 A JP H105229A JP 24087396 A JP24087396 A JP 24087396A JP 24087396 A JP24087396 A JP 24087396A JP H105229 A JPH105229 A JP H105229A
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JP
Japan
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light
radiation
wavelength
phase conjugate
measured
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JP24087396A
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English (en)
Inventor
Yuusuke Nonomura
友佑 野々村
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Egawa KK
Original Assignee
Egawa KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で且つ手軽に歯牙や歯肉の断層面を観察
する。 【解決手段】 レーザ光発生装置3からパルス的にレー
ザ光を被測定物2に照射する。レーザ光が絶たれた直後
において被測定物2が放射する輻射光は、ビームスプリ
ッタ6で反射した後、位相共役ミラー4で反射され、位
相共役ミラー4で反射する輻射光は輻射光の波が時間を
反転して遡る。この位相共役ミラー4で反射した輻射光
は、ビームスプリッタ6を透過した後、撮像センサ5の
受光面で捕らえられる。撮像センサ5の受光面で捕らえ
られた映像は、電気回路8の記憶手段に記憶され、その
記憶はモニター装置7に出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光によって励起可
能な被測定物の断層映像を得る断層映像装置に関するも
ので、特に生体の断面映像を得る装置に用いて好適な技
術である。
【0002】
【従来の技術】被測定物の断層映像を得る装置として、
X線を用いたCT装置や、核磁気共鳴を用いたMRIが
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】CT装置やMRIは、
非常に高価であるため、被測定物の断層面を得るのにコ
ストがかかる不具合を有していた。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、安価に被測定物の断層面を得るこ
とのできる断層映像装置の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の断層映像装置
は、次の技術的手段を採用した。 〔請求項1の手段〕断層映像装置は、(a)光を被測定
物に向けて放射する放射手段と、(b)この被測定物か
ら発せられる輻射光の波を時間を反転して遡らせる位相
共役手段と、(c)この位相共役手段で反射された輻射
光を撮像するための撮像手段と、(d)前記位相共役手
段で反射された輻射光を、前記撮像手段に向けるための
光路変更手段とを備える。
【0006】なお、本発明で示す光は、赤外線、遠赤外
線、紫外線など可視光線以外の光、および光の性質を有
する電磁波も含むものとする。
【0007】〔請求項2の手段〕請求項1の断層映像装
置において、前記被測定物から発せられる輻射光は、前
記放射手段から放射される光量を急激に減らし、この減
らした直後に前記被測定物から得ることを特徴とする。
【0008】〔請求項3の手段〕請求項1または請求項
2の断層映像装置において、前記放射手段は、前記被測
定物に複数波長の光を放射することを特徴とする。
【0009】〔請求項4の手段〕請求項3の断層映像装
置において、前記放射手段は、前記被測定物に第1波長
の光の照射を開始した後、前記第1波長と異なる第2波
長の光の照射を開始することを特徴とする。
【0010】〔請求項5の手段〕請求項1ないし請求項
4のいずれかの断層映像装置において、前記放射手段
は、前記被測定物に複数のパルス光を所定時間間隔で照
射可能に設けられ、前記被測定物から発せられる輻射光
は、前記放射手段から複数のパルス光が照射されてから
所定時間後に前記被測定物から得ることを特徴とする。
【0011】
【作用】放射手段から被測定物に光を照射すると、光の
当てられた被測定物が光を吸収する。光エネルギーを吸
収した被測定物は、安定な基底状態へ戻ろうと作用し、
吸収した光エネルギーを輻射光として発生する。
【0012】この輻射光は、光エネルギーを吸収した被
測定物の内部組織に応じて発生している。この輻射光は
拡散光で、位相共役手段を用いて輻射光の波を時間を反
転して遡らせる。位相共役手段で反射した輻射光は入射
方向に戻るため、光路変更手段を用いて位相共役手段で
反射した輻射光を映像手段に向ける。すると、被測定物
と位相共役手段との拡散距離に応じた、位相共役手段と
映像手段の受光面との集光距離において、被測定物の断
層映像を得ることができる。なお、拡散距離と集光距離
とは、同じ場合もあるが、レンズ等を介在させることに
よって、拡散距離と集光距離とが異なる場合もある。
【0013】
【発明の効果】CT装置やMRIに比較して本発明の断
層映像装置を安価かつコンパクトに作成できる画期的な
効果を奏する。このため、従来に比較して、安価に且つ
手軽に被測定物の断層面を得ることが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、第
1〜第5実施例と、変形例とを用いて説明する。 〔第1実施例の構成〕第1実施例を図1および図2を用
いて説明する。図1は歯科医師等が口腔内の状態を観察
するのに用いる断層映像装置の概略構成図である。
【0015】本実施例の断層映像装置1は、被測定物2
である例えば歯牙や歯肉等にコヒーレントな光を放射す
るためのレーザ光発生装置3(放射手段に相当する)
と、被測定物2から発せられる輻射光の波を時間を反転
して遡らせる位相共役ミラー4(位相共役手段に相当す
る)と、位相共役ミラー4で反射された輻射光を撮像す
るための撮像センサ5(撮像手段に相当する)と、位相
共役ミラー4で反射された輻射光を、撮像センサ5に向
けるビームスプリッタ6(光路変更手段に相当する)
と、前記撮像センサ5の捕らえた輻射光を視覚表示する
モニター装置7と、上記の各電気機能部品を制御する電
気回路8とから構成される。
【0016】レーザ光発生装置3は、本実施例では歯牙
等におけるアパタイトのリン酸基の共鳴周波数付近(赤
外線、例えば8.8〜10.0μm)の波長のレーザ光
を発生する照射装置(図示しない)と、この照射装置の
照射するレーザ光を断続するシャッタ(図示しない)
と、シャッタを通過したレーザ光を拡張するビームエキ
スパンダ(図示しない)とを備え、ビームエキスパンダ
で拡張されたレーザ光は被測定物2に当てられる。
【0017】レーザ光が被測定物2に当てられると、レ
ーザ光によって被測定物2が励起し、被測定物2は安定
状態に戻ろうとして輻射光を発生する。本実施例では、
励起光と輻射光との区別を容易に行うために、レーザ光
をパルス的に被測定物2に照射し、被測定物2をレーザ
光で励起した後、レーザ光を絶つことで、被測定物2か
ら輻射光のみを得るように設けている。
【0018】具体的には、レーザ光発生装置3は、被測
定物2に照射するレーザ光を断続する機械式あるいは光
学素子(例えば、カーセル、ポッケルスセル、可飽和吸
収体セル等)を用いたシャッタを備え、このシャッタが
開かれて被測定物2にレーザ光が照射されると被測定物
2が励起し、シャッタが閉じられて被測定物2へのレー
ザ光の照射が停止されると被測定物2が輻射光を発生す
る。シャッタによる光路の開閉は、電気回路8によって
制御される。なお、シャッタによってレーザ光を完全に
絶つのではなく、光量を急激に減少させて輻射光を得る
ように設けても良い。
【0019】この実施例では、放射手段であるレーザ光
発生装置3がアパタイトのリン酸基の共鳴周波数付近
(赤外線)の波長のレーザ光を発生する例を示すが、放
射手段によって可視光線、赤外線、遠赤外線、紫外線、
光と同じ性質の電磁波等、他の周波数のコヒーレントな
光、あるいはコヒーレントな光の性質を有する電磁波を
発生するように設けても良い。
【0020】位相共役ミラー4は、反転対象性を欠く結
晶を用いた4波混合型、あるいは3波混合型の周知の位
相共役ミラー4や、1本あるいは多数束の光ファイバー
を用いた周知の位相共役ミラー4、あるいは誘導ブリュ
アン散乱や誘導ラマン散乱を用いた周知の位相共役ミラ
ー4を用いるもので、位相共役ミラー4の反射面積が小
さい場合は、1つあるいは複数のレンズ等を用い、被測
定物2から放射される輻射光を位相共役ミラー4に集光
し、位相共役ミラー4で反射した輻射光を再び拡げるよ
うに設けても良い。
【0021】撮像センサ5は、ビームスプリッタ6で反
射した輻射光(被測定物2から放射されて位相共役ミラ
ー4で反射した後の輻射光)を捕らえるイメージセンサ
で、アパタイトのリン酸基の輻射光を捕らえるように、
赤外線が撮像可能なHgCdTeイメージセンサを用い
る。
【0022】この実施例では、赤外線の輻射光を撮像す
るためにHgCdTeイメージセンサを用いる例を示し
たが、InAs、Inb、PbSnTeなど、他の量子
型光起電力のイメージセンサを用いたり、PbS、Cd
S、CdSeなどの量子型光導電のイメージセンサを用
いたり、サーモパイルなどの熱変換型熱起電力のイメー
ジセンサを用いたり、PzT、LiTaO3 などの熱変
換型焦電のイメージセンサを用いたり、サーミスタ・ボ
ロメータなどの熱変換型熱電動のイメージセンサを用い
て赤外線の輻射光を撮像しても良い。また、波長の短い
赤外線の場合はIR用CCDイメージセンサを用いても
良い。可視光線や紫外線ではCCDイメージセンサや光
電子倍増管等を用いて輻射光を撮像するように設けても
良い。さらに、本実施例のように、口腔内の歯牙や歯肉
等の断層面を得る装置では、歯牙列に対応させて撮像セ
ンサの受光面を湾曲させても良い。電磁波の輻射を捕ら
える場合は、アンテナ等の受像手段を用いて電磁波の輻
射を捕らえても良い。
【0023】ビームスプリッタ6は、被測定物2の輻射
光を位相共役ミラー4に向けて反射するとともに、位相
共役ミラー4で反射された輻射光を撮像センサ5に向け
て透過する例えばハーフミラーで、被測定物2の輻射光
を位相共役ミラー4に向ける反射率と、位相共役ミラー
4で反射された輻射光を撮像センサ5に向ける透過率と
は、ほぼ同じでも良いが、反射率を透過率より大きく設
け(例えば100:1、1000:1)、被測定物2の
輻射光の減衰を遅らせるように設けても良い。
【0024】なお、ビームスプリッタ6を、レーザ光の
OFF 時に回転あるいは移動させ、レーザ光のOFF 時に位
相共役ミラー4と撮像センサ5との間を開放させて位相
共役ミラー4で反射した光を直接、撮像センサ5で受け
るように設けても良い。また、ビームスプリッタ6に偏
光ビームスプリッタを用いるとともに、位相共役ミラー
4とビームスプリッタ6との間に1/4波長板を配置し
て、ビームスプリッタ6における位相共役ミラー4で反
射した光の透過率を高めても良い。
【0025】電気回路8は、マイクロコンピュータを搭
載した制御回路で、上述のようにレーザ光発生装置3か
ら被測定物2に照射されるレーザ光を断続するととも
に、レーザ光を絶った直後に撮像センサ5の捕らえた映
像を記憶する記憶手段を備える。また、電気回路8は、
図示しないコントローラの操作によって、記憶手段の記
憶した映像をモニター装置7に出力するように設けられ
ている。
【0026】この実施例では、レーザ光発生装置3、位
相共役ミラー4、撮像センサ5およびビームスプリッタ
6からなる撮影用ユニットは、顎など被測定者に取り付
けられ、被測定物2と撮影用ユニットとの位置関係が一
定に保たれるように設けられている。なお、被測定物2
と撮影用ユニットとの位置関係が一定に保たれない場合
は、被測定物2の空間的な動きを測定する測定装置(図
示しない)と、撮影用ユニットを3次元方向へ駆動可能
な駆動手段と、測定装置の測定結果に応じて駆動手段を
制御し、被測定物2に対して撮影用ユニットを一定の位
置に保つ演算回路(図示しない)とを設けても良い。ま
た、撮影用ユニット全体を駆動するのではなく、撮像セ
ンサ5あるいは位相共役ミラー4を駆動手段で駆動する
ように設けても良い。
【0027】〔第1実施例の作動〕次に、上記実施例の
作動を図2を用いて説明する。断層映像装置1を用いて
被測定物2の断層映像を得ようとする場合、シャッタの
開閉によって、図2の実線Aに示すようにレーザ光が被
測定物2にパルス的に照射される。レーザ光が被測定物
2に当てられると、レーザ光によって被測定物2が実線
Bに示すように励起する。レーザ光の照射が絶たれる
と、励起された被測定物2が輻射光を実線Bに示すよう
に発生する。撮像センサ5は、レーザ光が絶たれた直後
における受光面で捕らえた映像を読み取り、その映像を
記憶手段に記憶させる。
【0028】上記の操作(レーザ光の照射→遮断、遮断
直後の映像記憶)を繰り返すとともに、撮像センサ5の
受光面の位置(あるいは被測定物2とビームスプリッタ
6の距離、あるいは位相共役ミラー4とビームスプリッ
タ6の距離)を機械的、あるいは手動的に変化させるこ
とで、被測定物2の異なった断層映像を記憶手段に記憶
させることができる。そして、コントローラを操作し、
記憶された断層映像をモニター装置7に出力し、モニタ
ー装置7に断層映像を表示させる。なお、電気回路8
は、得られた複数の断層映像を用いて断層映像を補正表
示する補正機能を搭載するように設けても良い。
【0029】〔第1実施例の効果〕本実施例の断層映像
装置1では、上記の作用で示したように、モニター装置
7で被測定物2(歯牙や歯肉など)の断層映像を得るこ
とができる。この断層映像装置1は、従来使用されてい
るCT装置やMRIに比較して安価、且つコンパクトに
作成できる。このため、従来に比較して、安価に且つ手
軽に被測定物2の断層面を得ることが可能になる。ま
た、被測定物2に照射する光を、使用者に対して無害な
波長域や、光量を選択して使用し、その光の輻射を利用
して被測定物2の断層映像を得ることができるので、使
用者に対して無害にすることができる。
【0030】〔第2実施例〕第2実施例を図3を用いて
説明する。この実施例のレーザ光発生装置3は、複数波
長の光を被測定物2に照射するものである。ここで、単
一波長のレーザ光を発生する手段では、所望の波長を得
るのが困難な場合がある。そこで、本実施例では、複数
波長を被測定物2に照射し、複数波長を被測定物2で合
成することで、所望の波長を容易に得るものである。
【0031】具体的には、被測定物2が歯牙である場
合、アパタイトのリン酸基の共鳴周波数付近の単一波長
光を発生するレーザ光発生装置3を得るのは困難である
が、例えば、図3に示すように、レーザ光発生装置3
を、第1波長(例えば、1.0μm)のレーザ光を照射
する第1照射装置3aと、第2波長(例えば、1.1μ
m)のレーザ光を照射する第2照射装置3bとで設け、
第1波長のレーザ光と、第2波長のレーザ光とを被測定
物2に同時に照射することで、被測定物2である歯牙
を、アパタイトのリン酸基の共鳴周波数付近(例えば、
9.4μm)に励起することができる。なお、図3で
は、ビームスプリッタXで第1、第2波長のレーザ光を
合成して被測定物2に照射する例を示すが、それぞれを
別々に照射して被測定物2で合成しても良い。また、図
3の符号Yは機械式あるいは光学素子等によるレーザ光
断続用のシャッタ、符号Zはビームエキスパンダを示
す。
【0032】なお、この実施例では、単一の波長のみを
照射する第1照射装置3aと第2照射装置3bとを用い
て2つの波長を合成する例を示したが、3つ以上の照射
装置のレーザ光を合成したり、1つの照射装置で複数の
波長を発生して被測定物2で合成しても良い。
【0033】〔第3実施例〕第3実施例を図4および図
5を用いて説明する。この実施例のレーザ光発生装置3
は、図5に示すように、第1照射装置3aから被測定物
2に第1波長(例えば、1.0μm)のレーザ光A1 の
照射を開始した後、第2照射装置3bから被測定物2に
第2波長(例えば、1.1μm)のレーザ光A2 の照射
を開始し、第1、第2波長のレーザ光A1 、A2 の照射
を同時に停止するもので、この時差の発生手段は、第1
波長のレーザ光A1 の光路に第1シャッタY1 を設ける
とともに、第2波長のレーザ光A2 の光路に第2シャッ
タY2 を設け、第1、第2シャッタY1 、Y2 の開閉時
期を電気回路8で制御するように設けている。なお、第
1シャッタY1 は、第1、第2波長の共通の光路に設け
ても良い。
【0034】〔第3実施例の作動〕断層映像装置1を用
いて被測定物2の断層映像を得ようとする場合、まず、
第1シャッタY1 を開いて第1波長のレーザ光A1 を被
測定物2に照射する。この実施例のように、被測定物2
が歯牙で、第1波長が1.0μmで有る場合、第1波長
のレーザ光A1 が歯牙内部まで容易に到達する。次い
で、第2シャッタY2が開かれると、第2波長のレーザ
光A2 も被測定物2に照射される。歯牙の内部まで浸透
している第1波長のレーザ光A1 と、後に照射された第
2波長のレーザ光A2 とが合成されると、歯牙のアパタ
イトのリン酸基の共鳴周波数である9.4μmの波長と
なり、被測定物2が実線Bに示すように励起する。
【0035】〔第3実施例の効果〕この実施例では、被
測定物2の内部に容易に浸透する第1波長のレーザ光A
1を先に照射し、その後第2波長のレーザ光A2 を被測
定物2に照射して、被測定物2を励起するため、第1実
施例で示したような被測定物2の共鳴周波数のレーザ光
を被測定物2に照射する場合に比較して、レーザ光発生
装置3の発生するレーザ光の強度を下げることができ
る。この結果、レーザ光が照射されることによる被測定
物2の負担を小さくすることができる。
【0036】なお、この第3実施例では、第1波長のレ
ーザ光A1 を先に照射し、その後第2波長のレーザ光A
2 を照射することで、低い光量のレーザ光で被測定物2
を励起させたが、第1波長のレーザ光A1 あるいは第2
波長のレーザ光A2 の少なくとも一方の波長を変動させ
ることでレーザ光を被測定物2の内部に浸透させて低い
光量のレーザ光で被測定物2を励起するように設けた
り、あるいは第1波長のレーザ光A1 あるいは第2波長
のレーザ光A2 の少なくとも一方の波長を位相変調させ
ることでレーザ光を被測定物2の内部に浸透させて低い
光量のレーザ光で被測定物2を励起するように設けても
良い。また、レーザ光に振幅変調をかけて励起面(断層
面)に振幅最大の波面を合わせ、コントラストの改善を
図っても良い。
【0037】また、この実施例では、2つの第1照射装
置3a、第2照射装置3bによって2つの波長のレーザ
光を時差を設けて被測定物2に照射した例を示したが、
複数の波長を発生する1つの照射装置を用い、この照射
装置の発生するレーザ光にバンドパスフィルタを入れる
状態と入れない状態とで、複数の波長のレーザ光に時差
を設けても良い。
【0038】〔第4実施例〕第4実施例を図6を用いて
説明する。この実施例の断層映像装置1は、被測定物2
を励起するレーザ光が絶たれた直後に、被測定物2の裏
面や側面等から補助レーザ光Cを照射するものである。
つまり、被測定物2が歯牙で、9.4μmに励起される
場合、例えば補助レーザ光Cとして波長が0.9μmの
レーザ光を照射するものである。
【0039】このように設けることで、補助レーザ光C
の0.9μmの光が輻射光の9.4μmと合成され、被
測定物から9.4μmの光と同時に1.0μmの補助輻
射光Dが得られる。このため、撮像センサ5は、9.4
μmの輻射光ではなく、1.0μmの補助輻射光Dを測
定することで、被測定物2の断層映像を得ることができ
る。つまり、9.4μmの輻射光を測定する撮像センサ
5は高価であるが、1.0μmの補助輻射光Dを測定す
る撮像センサ5は安価であるため、断層映像装置1のコ
ストを下げることができる。
【0040】〔第5実施例〕第5実施例を図7を用いて
説明する。この実施例の断層映像装置1のレーザ光発生
手段3は、少なくとも2つ以上のレーザ光をパルス的に
所定時間間隔で照射するように設けられている。このよ
うに設けることによって、最初のレーザ光(パルス光)
で被測定物2が励起されて輻射光Bを発生する。続いて
照射されたレーザ光(2つめ以降のパルス光)によっ
て、被測定物2の発生する輻射光Bの位相が揃い、輻射
光Bはコヒーレント光、あるいはコヒーレントに近い光
となるとともに、図7に示すように、所定時間後に被測
定物2から大きな輻射光B’が得られる。
【0041】このように、複数のパルス光を被測定物2
に与えた後に得られる輻射光B’は、レーザ光が絶たれ
た直後の輻射光Bに比較して、大変大きな光量となると
ともに、位相が揃うため、この輻射光B’を用いて断層
映像を得ることにより、画像精度を高めたり、レーザ光
発生手段3の発生するレーザ出力を下げるたりできる。
なお、この第5実施例は、上記第1〜第4実施例と組み
合わせて用いても良い。
【0042】〔変形例〕レーザ光をシャッタYによって
断続する例を示したが、発振器等を用いて照射装置が発
生するレーザ光をON-OFFするように設けても良い。ま
た、パルスレーザを制御してレーザ光をON-OFFしたり、
Qスイッチを用いてレーザ光をON-OFF制御しても良い。
撮像センサ5は、広い範囲の波長域の光を測定するもの
でも良いし、特定波長のみを測定するものでも良い。つ
まり、9.4μmの輻射光を測定する時は9.4μmの
み測定する撮像センサ5を用いたり、1.0μmの補助
輻射光Dで測定する時は1.0μmのみ測定する撮像セ
ンサ5を用いても良い。
【0043】周知のホォログラム技術を用いて、断層映
像の感度を向上させるように設けても良い。つまり、物
体波(プローブ)と参照波をホォログラム材に照射させ
て断層映像の感度を向上させても良い。なお、参照波
は、被測定物2を励起するための照射手段から照射させ
ても良いし、励起用の照射手段とは別に断層映像装置1
に搭載しても良い。
【0044】断層映像を得る毎に、被測定物2に照射さ
れる波長を変化させる照射装置を用いても良い(例え
ば、歯牙の断層映像を得る場合では、実施例中における
9μm前後の波長以外に、3μm前後の波長や、240
nm前後の波長、280nm前後の波長、360nm前
後の波長、400〜600nmの波長など、他の光波長
を用いても良いし、照射する光波長を連続的あるいは段
階的に変化させるように設けても良いし、照射する光を
周波数変調させたり、位相変調させるように設けても良
い)。
【0045】第5実施例を除く他の実施例では、複数の
パルス光を被測定物2に照射する例を示したが、1パル
スのみで被測定物2の断層面を得ても良い。また、第5
実施例を除く他の実施例では被測定物2に照射する光を
断続し、光を絶った直後における被測定物2の輻射を撮
影した例を示したが、連続的に光を被測定物2に照射
し、光が照射される被測定物2が発生する輻射光を取り
出すように設けても良い。可視光用の撮像手段で被測定
物2を撮影して、それに被測定物2の断層映像をオーバ
ーラップしても良い。
【0046】上記の実施例では、光を被測定物2に照射
する手段として、被測定物2から離れた位置から光を被
測定物2に照射する例を示したが、光ファイバー等を用
いて光の照射される位置を被測定物2に近づけたり、被
測定物2の内部に光の照射位置を挿入しても良い。ま
た、上記の実施例では、被測定物2に対して放射手段と
光路変更手段(実施例のビームスプリッタ6)とを同方
向に配置した反射型の例を示したが、被測定物2に対し
て放射手段と光路変更手段とを別方向に配置した透過型
に設けても良い。
【0047】上記の実施例では、イメージセンサ、電気
回路8、モニター装置7を用いて断層映像を得る例を示
したが、光重合樹脂を配した板に断層映像を結合させ、
その板に結像された光で光重合樹脂の一部を硬化させる
ことで、断層映像を得るように設けても良い。
【0048】被測定物2から位相共役手段に向かう輻射
光や、位相共役手段から撮像手段に向かう輻射光を増幅
手段を用いて増幅するように設けても良い。被測定物2
の輻射が強調されるように、発光剤を被測定物2に与え
ても良い。位相共役波に参照波を合成し、位相シフト量
や周波数の変化量を観察しても良い。
【0049】上記の実施例では、口腔内の歯牙や歯肉等
の断層面を観察する例を示したが、他の人体組織の観察
に用いても良いし、人体以外の断層面を得るために用い
ても良い。上記の実施例で示した数値は、実施例の理解
を容易にするために用いた一例であって、測定する被測
定物2に応じて適宜変更可能なものである。
【0050】被測定物2を励起する光としてコヒーレン
ト光を用いた例を示したが、インコヒーレント光を用い
ても良い。また、チャープ光を発生させるとともに、そ
のチャープ光を複数枚(例えば2枚)の位相共役ミラー
で反射させた後に被測定物2に与えるように設けても良
い。
【0051】放射手段(レーザ光発生装置3)、位相共
役手段(位相共役ミラー4)、撮像手段(撮像センサ
5)および光路変更手段(ビームスプリッタ6)によっ
て撮影用ユニットを構成したが、撮影用ユニットから放
射手段(レーザ光発生装置3)を独立させても良い。そ
の場合、独立した放射手段から放射される光を直接被測
定物2に当てても良いが、放射手段から放射される光を
光ファイバーを介して被測定物2に当てても良い。
【0052】流動体、半固形物、固体、気体などで、励
起可能な添加物質(例えば発光剤、発光体等)によって
被測定物を構成し、その被測定物(添加物質)の形状を
測定するように設けても良い。つまり、例えば、歯牙等
の測定対象物に励起可能な添加物質を付与し、その付与
した添加物質(被測定物)の形状を測定することで、測
定対象物の形状を測定するように設けても良い。なお、
添加物質を測定対象物に付与した後に、添加物質が固化
するものであれば、固化後生体から添加物質を取り出し
て、固化した添加物質の形状を測定しても良い。
【0053】上記の実施例では、複数の断層映像を得て
被測定物2の立体的な断層映像を得るように設けた例を
示したが、被測定物2の1つ、あるいは部分的な断層映
像を得るように設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】断層映像装置の概略構成図である(第1実施
例)。
【図2】作動説明のためのタイムチャートである(第1
実施例)。
【図3】断層映像装置の概略構成図である(第2実施
例)。
【図4】断層映像装置の概略構成図である(第3実施
例)。
【図5】作動説明のためのタイムチャートである(第3
実施例)。
【図6】作動説明のためのタイムチャートである(第4
実施例)。
【図7】作動説明のためのタイムチャートである(第5
実施例)。
【符号の説明】
1 断層映像装置 2 被測定物 3 レーザ光発生装置(放射手段) 4 位相共役ミラー(位相共役手段) 5 撮像センサ(撮像手段) 6 ビームスプリッタ(光路変更手段) 7 モニター装置 8 電気回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)光を被測定物に向けて放射する放射
    手段と、 (b)この被測定物から発せられる輻射光の波を時間を
    反転して遡らせる位相共役手段と、 (c)この位相共役手段で反射された輻射光を撮像する
    ための撮像手段と、 (d)前記位相共役手段で反射された輻射光を、前記撮
    像手段に向けるための光路変更手段とを備える断層映像
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1の断層映像装置において、 前記被測定物から発せられる輻射光は、 前記放射手段から放射される光量を急激に減らし、この
    減らした直後に前記被測定物から得ることを特徴とする
    断層映像装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2の断層映像装置に
    おいて、 前記放射手段は、前記被測定物に複数波長の光を放射す
    ることを特徴とする断層映像装置。
  4. 【請求項4】請求項3の断層映像装置において、 前記放射手段は、前記被測定物に第1波長の光の照射を
    開始した後、前記第1波長と異なる第2波長の光の照射
    を開始することを特徴とする断層映像装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかの断層
    映像装置において、 前記放射手段は、前記被測定物に複数のパルス光を所定
    時間間隔で照射可能に設けられ、 前記被測定物から発せられる輻射光は、前記放射手段か
    ら複数のパルス光が照射されてから所定時間後に前記被
    測定物から得ることを特徴とする断層映像装置。
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