JPH10512921A - 物理特性を改良するための二価アルコールを含んでなる洗濯固型組成物 - Google Patents

物理特性を改良するための二価アルコールを含んでなる洗濯固型組成物

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JPH10512921A JP9536155A JP53615597A JPH10512921A JP H10512921 A JPH10512921 A JP H10512921A JP 9536155 A JP9536155 A JP 9536155A JP 53615597 A JP53615597 A JP 53615597A JP H10512921 A JPH10512921 A JP H10512921A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、合成界面活性剤を含んでなり、界面活性剤総量の少なくとも20%がアルキル硫酸塩である合成洗濯固型組成物に関する。この組成物は、低濃度の二価アルコール、特にプロピレングリコールを添加することによって固型物の脆さを最小限にすることによって固型物の物理特性を著しく向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】 物理特性を改良するための二価アルコールを含んでなる洗濯固型組成物 技術分野 本発明は、物理特性が改良された合成洗濯固型組成物に関する。 背景技術 機械的洗濯機が普及していない社会では、合成有機界面活性剤と洗浄ビルダー とを含んでなる洗濯洗剤固型物が衣類の洗濯に用いられる。合成洗濯固型物は、 典型的にはアルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩またはアルキル硫酸の アルカリ金属塩のような合成のアニオン性界面活性剤と、アルカリ金属ポリリン 酸塩、炭酸塩またはケイ酸塩のような1種類以上のアルカリビルダーとを含んで いる。 洗濯洗剤固型物の分野における技術的発達は、衣類のクリーニングに効果的で 、温水および冷水でも、硬水および軟水でも許容可能な起泡特性を有し、許容可 能な使用時摩耗率、硬度、耐久性、および触感を有し、スミア(smear)が少なく 、快い臭気と外観を有する固型物の処方に関するものであった。洗濯洗剤固型物 の製造法も、当該技術分野でよく知られている。洗濯固型物、および洗濯固型物 の製造法を開示している従来技術としては、1995年4月13日発行のOkenfu ssの米国特許第3,178,370号明細書、および1980年9月23日発行 のAndersonのフィリピン国特許第13,778号明細書が挙げられる。 固型物の物理特性に関してよく見られる問題点は、脆さである。理論によって 限定しようとするものではないが、ある種の界面活性剤、特にアルキル硫酸塩を 添加すると、脆さが生じるものと思われる。更に、漂白剤を加えても、脆さが生 じると考えられている。固型物が脆すぎると、特に固型物を一つの場所から他の 場所へ輸送しているときに、固型物が壊れおよび/または崩れる。壊れた固型物 は消費者にとって望ましくなく、製品を廃棄することになる。美的観点からは、 消費者は壊れていない固型物を好んで購入する。また、消費者が固型物を扱って いるときに、固型物が砕けてしまうことも好ましくない。 合成界面活性剤と約10%以下の石鹸とを含んでなる合成洗濯固型組成物は、 低濃度の二価アルコール特にプロピレングリコールを添加することによって、固 型物の脆さを最小限にすることにより、固型物の物理特性が著しく改良されるこ とを見出した。 発明の開示 本発明は、 A. 約10%〜約40%の合成アニオン性界面活性剤であって、全界面活性剤 成分の少なくとも20%がアルキル硫酸塩であるもの、 B. 約10%以下の石鹸、 C. 約5%〜約50%の洗剤ビルダー、および D. 約0.05%〜約2%の二価アルコール を含んでなる、合成洗濯洗剤固型組成物に関する。 このような洗剤組成物は、固型物の脆さを最小限にすることによって、物理特 性が改良された洗濯固型組成物の要求を満足している。 本発明のこれらおよび他の特徴、側面および利点は、添付の請求の範囲を有す る本発明の開示を読むことによって当業者に明らかになるであろう。 発明を実施するための最良の形態 本発明によれば、合成の洗濯固型物は、有効量の二価アルコールで良好な物理 特性を有することを見出した。 特に断らない限り、本明細書における総ての百分率、割合および比は、重量に よるものである。総ての温度は、特に断らない限り摂氏温度(℃)である。引用 される総ての文書は、関連部分において、参考として本明細書に引用されるもの である。 本明細書で用いられる「アルキル」という用語は、直鎖または分岐状の、飽和 または不飽和のヒドロカルビル残基を意味する。特に断らない限り、アルキルは 、好ましくは飽和、または二重結合、好ましくは1または2個の二重結合を有す る不飽和である。 「獣脂」という用語は、本明細書では典型的には線状で、2%C14、29%C16 、23%C18、2%パルミトレイン酸、41%オレイン酸、および3%リノー ル酸(前記の最初の3個の脂肪酸は飽和である)の近似的炭素鎖長分布を有する 脂肪酸混合物を有する材料に関連して用いられる。同様な分布を有する他の混合 物、例えばパーム油由来のもの、および様々な動物の獣脂およびラードから誘導 したものも、獣脂という用語に包含される。この獣脂は、硬化(すなわち、水素 化)して、不飽和脂肪酸残基の一部または全部を飽和脂肪酸残基に転換すること もできる。 「ヤシ油」という用語は、本明細書では典型的には線状で、8%C8、7%C1 0 、48%C12、17%C14、9%C16、2%C18、7%オレイン酸、2%リノ ール酸(前記の最初の6個の脂肪酸は飽和である)の近似的炭素鎖長分布を有す る脂肪酸混合物を有する材料に関連して用いられる。同様な脂肪酸の炭素鎖長分 布を有する他の供給源、例えばパーム仁油、ババスー油は、ヤシ油という用語に 包含される。合成のアニオン性界面活性剤 本発明で用いるのに適した合成アニオン性界面活性剤としては、分子構造中に 約10〜約20個の炭素原子を含むアルキル基と、スルホン酸または硫酸エステ ル基とを有する有機硫酸反応生成物の水溶性塩、好ましくはアルカリ金属、アン モニウムおよびアルキロールアンモニウム塩が挙げられる。(「アルキル」とい う用語には、アシル基のアルキル部分が包含される。)この群の合成界面活性剤 の例は、アルキル硫酸ナトリウムおよびカリウムであり、特に獣脂またはヤシ油 のグリセリドを還元することによって生成した高級アルコール(C8 〜18個の炭 素原子)を硫酸化することによって得たもの、およびアルキルベンゼンスルホン 酸ナトリウムおよびカリウムであって、アルキル基が直鎖または分岐鎖状の約9 〜約15個の炭素原子を含むもの、例えば米国特許第2,220,099号およ び第2,477,383号明細書に記載されている種類のものである。特に重要 なものは、線状の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩であって、アルキル基の炭 素原子の平均数が約11〜13個であるもので、C11 〜13LASと略記されるも のである。これらの界面活性剤のアルカリ金属塩、特にナトリウム塩が好ましい 。アルキルベンゼンスルホン酸塩およびその製造法は、米国特許第2,220, 099号および第2,477,383号明細書に開示されている。 本発明で用いるのに適した他の合成アニオン性界面活性剤は、アルキルグリセ リルエーテルスルホン酸ナトリウム、特に獣脂およびヤシ油から誘導される高級 アルコールのエーテル、ヤシ油脂肪酸モノグリセリドスルホン酸ナトリウムおよ びヤシ油脂肪酸モノグリセリド硫酸ナトリウムである。アルキルグリセリルエー テルスルホン酸塩の製造は、1962年3月6日発行のWhyte らの米国特許第3 ,024,273号明細書に詳細に記載されている。 本発明で用いられるもう一つの適当な界面活性剤は、一般式 RO(C24O)XSO3M を有するアルキルエトキシエーテル硫酸(AES)のナトリウムまたはカリウム 塩である。 前記構造において、Rは約10〜約20個の炭素原子を有するアルキルである 。平均して、Rは約13〜約16である。Rは、飽和で線状であるのが好ましい 。 前記構造において、xは0.5〜約20の整数であり、Mは水溶性カチオン、 例えばアルカリ金属カチオン(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム)、好 ましくはナトリウムまたはカリウム、特にナトリウムである。 好ましいAES界面活性剤は、平均14〜15個の炭素原子を有する飽和の線 状アルキル、約14〜約15個の炭素原子の範囲、分子当たり平均約1個のエト キシ単位を有し、ナトリウム塩(C14 〜15AE1SO3Na)である。 また、好適な合成アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸基に約6〜20個の 炭素原子とエステル基に約1〜10個の炭素原子とを含むα−スルホン化脂肪酸 のエステルの水溶性塩、アシル基に約2〜9個の炭素原子とアルカン残基に約9 〜約23個の炭素原子とを含む2−アシルオキシアルカン−1−スルホン酸の水 溶性塩、約12〜20個の炭素原子を含むオレフィンおよびパラフィンスルホン 酸の水溶性塩、およびアルキル基に約1〜3個の炭素原子とアルカン残基に約8 〜20個の炭素原子とを含むβ−アルキルオキシアルカンスルホン酸塩とが挙げ られる。 好ましい合成アニオン性界面活性剤は、C10 〜18線状アルキルベンゼンスルホ ン酸塩、C10 〜14アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、およびC10 〜18ア ルキル硫酸塩である。本発明の組成物中の合成アニオン性界面活性剤の量は、約 10%〜約40%であり、好ましくは約15%〜約30%である。界面活性剤成 分総量のうち、本発明の固型物は、少なくとも約20%のアルキル硫酸塩、好ま しくは少なくとも約40%のアルキル硫酸塩、最も好ましくは少なくとも約50 %のアルキル硫酸塩を有する。ビルダー 本発明の洗濯固型物は、約5%〜約50%、好ましくは約10%〜約30%の 洗剤ビルダーを含む。これらの洗剤ビルダーは、例えばリン酸、ピロリン酸、オ ルトリン酸、トリポリリン酸、高級ポリリン酸の水溶性アルカリ金属塩、および それらの混合物であることができる。好ましいビルダーは、トリポリリン酸、お よびトリポリリン酸およびピロリン酸の混合物の水溶性アルカリ金属塩である。 ビルダーは、非リン酸系洗剤ビルダーであることもできる。非リン酸系の無機洗 浄ビルダーの具体例としては、水溶性の無機炭酸および重炭酸塩が挙げられる。 アルカリ金属(例えば、ナトリウムおよびカリウム)炭酸塩、重炭酸塩、および ケイ酸塩が、本発明で特に有用である。ビルダーの好ましい具体例としては、ト リポリリン酸ナトリウム(STPP)、およびピロリン酸四ナトリウム(TSP P)、およびそれらの混合物が挙げられる。他の特に好ましいビルダーの例とし ては、ゼオライトおよびポリカルボン酸塩が挙げられる。 炭酸ナトリウムは、それがビルダーとして使用される他に、洗浄力を改良する 目的で組成物をアルカリ性とすることもでき、組成物の加工において加えられた 酸性成分の中和剤としても働くことができるので、本発明の組成物において特に 好ましい成分である。炭酸ナトリウムは、アルキルエーテル硫酸およびアルキル ベンゼンスルホン酸のような前記組成物に用いられるアニオン性界面活性剤の酸 前駆体の中和性無機塩として特に好ましい。 アクリル酸およびマレイン酸のコポリマーは、これらを布帛柔軟化粘土および 粘土凝集剤と組み合わせて使用することにより、粘土の沈着および布帛柔軟化性 能が一層安定化して改良されることが観察されているので、補助ビルダーとして 本発明の組成物に好ましい。二価アルコール 本発明で用いられる二価アルコールは、異なる炭素原子に結合した2個のヒド ロキシル基を含んでいる。好ましい二価アルコールは、2〜6個の炭素原子を有 する。有用な二価アルコールの例としては、エチレングリコール、ジエチレング リコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール(2,3−ジヒドロキ シブタン)、ペンタメチレングリコール(1,5−ペンタンジオール)、ヘキシ レングリコール、およびジプロピレングリコールが挙げられる。 プロピレングリコール、特に1,2−プロピレングリコール(ジエチレングリ コール)および1,3−プロピレングリコール(トリエチレングリコール)が好 ましい。 本発明の固型組成物中の二価アルコールの量は、約0.05%〜約2%であり 、更に好ましくは約0.1%〜約0.5%であり、最も好ましくは約0.2%〜 約0.25%である。石鹸 合成アニオン性界面活性剤の他に、石鹸を場合によっては補助界面活性剤とし て加えることができる。 本明細書で用いる「石鹸」とは、脂肪酸の塩を意味する。脂肪酸は、約8〜約 24個の炭素原子、好ましくは約10〜約20個の炭素原子を含む線状または分 岐状のものである。脂肪酸石鹸に対する平均炭素鎖長は、約12〜約18個の炭 素原子、好ましくは約14〜約16個の炭素原子である。脂肪酸の好ましい塩は 、アルカリ金属塩であり、例えばナトリウムおよびカリウムであり、特にナトリ ウムである。アンモニウムおよびアルキロールアンモニウム塩も好ましい塩であ る。 本発明で用いられる石鹸の脂肪酸は、好ましくは植物または動物エステルのよ うな天然供給源から得られ、例としてはヤシ油、パーム油、パーム仁油、オリー ブ油、ピーナッツ油、トウモロコシ油、ゴマ油、米糠油、綿実油、ババスー油、 大豆油、ヒマシ油、獣脂、鯨油、魚油、グリース、ラード、およびそれらの混合 物が挙げられる。好ましい脂肪酸は、ヤシ油、獣脂、パーム油(パーム・ステア リン油)、パーム仁油、およびそれらの混合物から得られる。脂肪酸は、例えば 石油の酸化によって、またはFischer-Tropsch 法による一酸化炭素の水素化によ って合成的に製造することができる。 アルカリ金属石鹸は、油脂の直接ケン化によって、または別々の製造法で製造 される遊離脂肪酸の中和によって製造することができる。特に有用なものは、ヤ シ油および獣脂から誘導される脂肪酸の混合物のナトリウムおよびカリウム塩、 すなわちナトリウムおよびカリウム獣脂およびヤシ油石鹸である。 本発明の固型物に好ましい石鹸材料は、獣脂およびヤシ油からの脂肪酸の混合 物から製造した石鹸である。典型的な混合物は、獣脂:ヤシ油脂肪酸の比率が8 5:15、80:20、75:25、および50:50であり、好ましい比率は 約80:20〜65:35である。 本発明に好ましい石鹸材料は、反応釜(バッチ)または連続ケン化によって製 造したニート石鹸である。ニート石鹸は、典型的には約65%〜約75%、好ま しくは約67%〜約72%のアルカリ金属石鹸、約24%〜約34%、好ましく は約27%〜約32%の水、および微量の、好ましくは全量で約1%未満の残留 材料および不純物、例えばアルカリ金属塩化物、アルカリ金属水酸化物、アルカ リ金属炭酸塩、グリセリン、および遊離脂肪酸を含んでいる。もう一つの好まし い石鹸材料は石鹸ヌードルまたはフレークであり、これらは、典型的には、水含 量を約10%〜約20%まで乾燥したニート石鹸である。前記の他の成分は、こ れに比例して濃縮される。 石鹸は、場合によっては、組成物の約10重量%以下の濃度で本発明の組成物 に含まれる。含まれる場合には、石鹸の好ましい濃度は約1%〜約8%、であり 、更に好ましくは2%〜約6%である。添加剤成分 漂白剤 洗濯固型物における好ましい任意成分は、酸素漂白剤成分である。酸素漂白成 分は、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム四水和物、および過炭 酸ナトリウムのような−OOHの供給源であることができる。過炭酸ナトリウム (2Na2CO3・3H22)は、HCOOHの供給源と炭酸ナトリウムの供給源 との二重の機能を有するので、好ましい。もう一つの任意漂白成分は、式 CH3(CH2w−NH−C(O)−(CH2zCO3H (上記式中、zは2〜4であり、wは4〜10である)のような、それ自体が過 酸である。漂白成分は、漂白成分安定剤として、ポリアミノカルボン酸、ポリア ミノカルボン酸塩のキレート化剤、例えばエチレンジアミノ四酢酸、ジエチレン トリアミノ五酢酸、およびエチレンジアミノ二コハク酸、およびそれらと水溶性 アルカリ金属との塩を含むことができる。漂白剤成分は、いずれも、20%まで 、好ましくは約1%〜約10%、更に好ましくは約2%〜約6%の濃度で固型物 に加えることができる。 酸素漂白剤を用いるときには、二価アルコールは、2個のヒドロキシル基が少 なくとも1個の炭素原子だけ離れているものであるのが好ましい。汚れ懸濁剤 汚れ懸濁剤を、場合によっては用いることができる。本発明において、それら の使用は布帛柔軟化粘土/粘土凝集剤の組み合わせと相殺して、最適クリーニン グおよび布帛柔軟化性能を提供する。このような汚れ懸濁剤の一つは、アクリル ているものである。他の汚れ懸濁剤としては、分子量が約400〜10,000 のポリエチレングリコール、およびそのエトキシル化モノ−およびポリアミン、 および第四級塩が挙げられる。高度に好ましい汚れ懸濁剤は、カルボキシメチル セルロースおよびカルボキシヒドロキシメチルセルロースの水溶性塩である。汚 れ懸濁剤は、約5%まで、好ましくは約0.1〜1%の濃度で用いるべきである 。他の任意界面活性剤 本発明の洗剤固型物は、洗剤生成物に普通に用いられる他の任意成分を含むこ とができる。任意の界面活性剤(例えば、ノニオン性、双性イオン性、および両 性界面活性剤)、任意アルカリ性ビルダー、例えば炭酸ナトリウム、リン酸三ナ トリウム、ケイ酸ナトリウムなど、および本発明で用いられる他の成分の部類お よび種の典型的なリストは、1972年5月23日にNorrisに発行された米国特 許第3,664,961号明細書、および1992年4月16日公開の欧州特許 第550.652号明細書に記載されている。このような任意の界面活性剤が含 まれる場合には、全量で約10%、好ましくは約0.5〜3%の濃度で含まれる ことができる。 また、ヒドロトロープ、またはヒドロトロープの混合物を、洗濯洗剤固型物に 配合することができる。好ましいヒドロトロープとしては、トルエンスルホン酸 、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、スルホコハク酸、およびこれらの混 合物のアルカリ金属、好ましくはナトリウム塩が挙げられる。好ましくは、ヒド ロトロープは、線状アルキルベンゼンスルホン酸にその中和の前に加える。ヒド ロトロープは、含まれる場合には、好ましくは洗濯洗剤固型物の約0.5%〜約 5%で含まれる。水分 本発明の組成物は、最終固型組成物の約1%〜約20%の水分、好ましくは約 2%〜約10%の水分、更に好ましくは約2%〜約5%の水分を含んでいる。布帛柔軟化粘土 布帛柔軟化粘土は、スメクタイト型粘土が好ましい。スメクタイト型粘土は、 膨脹可能な3層粘土、すなわちイオン交換能が少なくとも約50meq/100 g粘土であるアルミノケイ酸塩およびケイ酸マグネシウムとして記載することが できる。好ましくは、粘土粒子の粒度は、触感で気付くことができず、衣類の処 理した布帛上でざらざらした感触を持たないようにするものである。布帛柔軟化 粘土は、固型物に加えて、固型物の約1重量%〜約50重量%、更に好ましくは 約2%〜約20%、最も好ましくは約3%〜14%とすることができる。 本明細書に記載のスメクタイト型粘土のいずれも本発明に有用であるが、ある 種の粘土が好ましい。例えば、Gelwhite GP は、スメクタイト型粘土の極端に 白い形態であるので、白色の顆粒状洗剤組成物を処方するときに好ましい。Volc lay BCは、結晶格子中に少なくとも3%の鉄(Fe23として表わされる)を含 むスメクタイト型粘土鉱物であり、極めて高いイオン交換容量を有しており、生 成物の性能の観点から本発明の組成物で用いられる最も効率的かつ効果的な粘土 の一つである。一方、ある種のスメクタイト型粘土は他のケイ酸塩鉱物が多量に 混入しており、そのイオン交換容量は必要な範囲以下にまで降下するので、この ような粘土は本発明の組成物には用いられない。粘土凝集剤 柔軟化粘土を含む洗濯固型物に粘土凝集剤を用いると、柔軟化粘土だけを含ん でなる洗濯固型物と比較して衣類への柔軟化粘土の沈着および衣類の柔軟化性能 が意外なほど向上することを見出した。ポリマー性粘土凝集剤は、布帛柔軟化粘 土の沈着を向上させる目的で洗濯される。典型的には、このような材料は高分子 量であり、約100,000を上回る。このような材料の例としては、エチレン オキシド、アクリルアミド、アクリル酸、ジメチルアミノエチルメタクリレート 、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、およびエチレンイミンのようなモノマ ーから誘導される長鎖ポリマーおよびコポリマーを挙げることができる。グアー ルゴムのようなゴムも同様に好適である。好ましい粘土凝集剤は、ポリ(エチレ ンオキシド)ポリマーである。粘土凝集剤を含む場合には、この量は約0.2〜 2%であり、好ましくは約0.5〜1%である。他の任意の添加剤成分 本発明の特に好ましい任意成分は、洗剤キレート化剤である。このようなキレ ート化剤は、アルカリカチオン(例えば、ナトリウム、リチウムおよびカリウム )、アルカリ土類金属カチオン(例えば、マグネシウムおよびカルシウム)、お よび最も重要なことであるが鉄、マンガン、亜鉛、およびアルミニウムのような 重金属カチオンを封鎖し、キレート形成することができる。洗剤用キレート化剤 は、 柔軟化粘土および粘土凝集剤が含まれていても、良好なクリーニング性能を維持 し、界面活性剤の利益を向上させる上で特に有益である。 洗剤キレート化剤は、ホスホン酸キレート化剤、特にジエチレントリアミン五 (メチレンホスホン酸)、エチレンジアミン四(メチレンホスホン酸)、および それらの混合物および塩および錯体からなる群から選択されるもの、および酢酸 キレート化剤、特にジエチレントリアミン五(酢酸)、エチレンジアミン四(酢 酸)、およびそれらの混合物および塩および錯体からなる群から選択されるもの が好ましい。特に好ましいものは、ジエチレントリアミン五(メチレンホスホン 酸、ジエチレントリアミン五(酢酸)のナトリウム、亜鉛、マグネシウム、およ びアルミニウム塩および錯体、およびそれらの混合物である。 好ましくは、このような塩または錯体は金属イオン対キレート化剤分子のモル 比が少なくとも1:1であり、好ましくは少なくとも2:1である。 洗剤キレート化剤は、洗濯固型物に約5%まで、好ましくは約0.1%〜約3 %、更に好ましくは約0.2%〜約2%、最も好ましくは約0.5%〜約1.0 %の濃度で配合することができる。 洗濯固型物のもう一つの好ましい追加成分は、8〜22個の炭素原子、更に好 ましくは12〜18個の炭素原子のアルキル鎖を有する脂肪アルコールである。 好ましい脂肪アルコールは、主として16〜18個の炭素原子を含むアルキル鎖 を有し、いわゆる「ハイ・カット脂肪アルコール(high-cut fatty alcohol)」で あり、ブロード・カット脂肪アルコール(broad cut fatty alcohol)と比較して 脂肪アルコールの基剤臭を少なくすることができる。典型的には、脂肪アルコー ルが含まれる場合には、洗濯固型物に10%の濃度まで、更に好ましくは約0. 75%〜約6%、最も好ましくは約2%〜約5%の濃度で含まれる。脂肪アルコ ールは、通常は遊離の脂肪アルコールとして洗濯固型物に添加される。しかしな がら、低濃度の脂肪アルコールは、不純物としてまたは未反応出発材料とし て固型物に導入することができる。例えば、ヤシ油脂肪族アルキル硫酸塩を基材 とする洗濯固型物は、未反応出発材料として、ヤシ油脂肪族アルキル硫酸塩に対 して遊離のヤシ油脂肪アルコール0.1重量%〜3.5重量%、更に典型的には 2重量%〜3重量%を含むことができる。 洗濯固型物におけるもう一つの好ましい任意成分は、布帛(布地)における色 の忠実性および強さが弱くなるのを防止する染料移り抑制(DTI)成分である 。好ましいDTI成分としては、逃げ出した染料に結合してそれが布帛に沈着す るのを防止することができるポリマー性DTI材料、および逃げ出した染料を酸 化によって脱色することができる脱色DTI材料が挙げられる。脱色DTIの一 例は、過酸化水素、または過炭酸塩または過ホウ酸塩のような過酸化水素の供給 源である。ポリマー性DTI材料の非制限的例としては、ポリビニルピリジンN −オキシド、ポリビニルピロリドン(PVP)、PVP−ポリビニルイミダゾー ルコポリマー、およびそれらの混合物が挙げられる。N−ビニルピロリドンとN −ビニルイミダゾールポリマーのコポリマー(「PVPI」と表わされる)も、 本発明で用いるのに好ましい。DTIが含まれる場合には、本発明の組成物に配 合されるDTIの量は、約0.05〜5%であり、好ましくは約0.2〜2%で ある。 洗濯固型物のもう一つの好ましい任意成分は、柔軟化粘土のほかに第二の布帛 柔軟化剤成分である。このような材料が含まれる場合には、約0.1%〜5%、 更に好ましくは0.3%〜3%の濃度で用いることができ、式R456N(式 中、R4はC5〜C22ヒドロカルビルであり、R5およびR6は独立してC1〜C10 ヒドロカルビルである)のアミンを挙げることができる。好ましいアミンとして は、ジ獣脂メチルアミン、欧州特許第0,133,804号公報に開示されてい るこのアミンと式R7COOH(式中、R7はC9〜C22ヒドロカルビルである) の脂肪酸との錯体、このアミンと式 R8O−P(O)(OH)−OR9およびHO−P(O)(OH)−OR9(式中 、R8およびR9は独立して式−アルキル−(OCH2CH2)のアルキルエトキシ レートのC1〜C20アルキルである)のリン酸エステルとの錯体、英国特許出願 第GB2,173,827号明細書に記載されているような、一般式、1−(高 級アルキル)アミド(低級アルキル)−2−(高級アルキル)イミダゾリン(式 中、高級アルキルは12〜22個の炭素数であり、低級アルキルは1〜4個の炭 素数である)のイミダゾリンのような環状アミン、および塩化C12 〜13アルキル トリメチルアンモニウムのような式R10111213+-(式中、R10は8〜 20個の炭素を有するアルキルであり、R11は1〜10個の炭素を有するアルキ ルであり、R12およびR13は1〜4個の炭素を有するアルキルであり、好ましく はメチルであり、Xはアニオンであり、好ましくはCl-またはBr-である)を 有する第四級アンモニウム化合物である。 硫酸ナトリウムは、本発明の組成物に適合する公知の充填剤である。これは、 界面活性剤の硫酸化またはスルホン化工程の副生成物であることもでき、または これを別個に添加することができる。他の充填剤材料としては、ベントナイトお よびタルクが挙げられる。 炭酸カルシウム(Calcarb としても知られている)も、洗濯固型物の公知かつ しばしば用いられる充填剤成分である。充填剤としては、タルク、および水和し たケイ酸マグネシウムを含む鉱物であって、ケイ酸塩をドロマイトのような古い 母岩石などの他の鉱物と混合したもののような鉱物が挙げられる。充填剤材料は 、これが含まれるときには、典型的には40%まで、好ましくは約5%〜約25 %の濃度で用いられる。 固型物を互いに凝集性で可溶性の形態に保持するための結合剤を用いることも でき、天然および合成の澱粉、ゴム、増粘剤、およびそれらの混合物が挙げられ る。このような材料は、これが含まれるときには、典型的には約3%まで、好ま しくは約0.5〜2%の濃度である。 グリセリンは、洗濯固型組成物によく配合される。これが含まれるときには、 典型的には、約3%まで、好ましくは約0.5〜1.5%の濃度である。蛍光増 白剤も、本発明の洗濯固型物に好ましい任意成分である。好ましい蛍光増白剤は 、ジアミノスチルベン、ジスチリルビフェニル型の蛍光増白剤である。このよう な増白剤の例として好ましいものは、4,4′−ビス{[4−アニリノ−6−ビ ス(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミ ノ}スチルベン−2,2′−ジスルホン酸二ナトリウム塩、4,4′−ビス(2 −スルホスチリル)ビフェニルおよび4,4′−ビス[(4−アニリノ−6−モ ルホリノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]スチルベン−2,2′ −ジスルホン酸二ナトリウム塩である。このような蛍光増白剤、またはそれらの 混合物は、固型物において約0.05%〜1.0%の濃度で用いることができる 。 染料、顔料、殺菌剤、および香料を固型組成物に添加することもできる。これ らが含まれるときには、典型的には約0.5%までの濃度である。 本発明の組成物のもう一つの任意成分は、光漂白剤材料、特に1977年7月 5日発行の米国特許第4,033,718号明細書に記載されているフタロシア ニン光漂白剤であり、前記特許明細書は、引用文献として本明細書に引用される 。好ましい光漂白剤は金属フタロシアニン化合物であって、金属は好ましくは+ 2または+3の原子価を有し、亜鉛およびアルミニウムが好ましい金属である。 このような光漂白剤は、例えばTINOLUS の商品名で、またはフタロシアニンスル ホン酸亜鉛として入手可能である。光漂白剤成分が含まれるときには、典型的に は本発明の組成物中では約0.02%まで、好ましくは約0.001%〜約0. 015%、更に好ましくは約0.002%〜約0.01%の濃度である。 本発明の組成物のもう一つの有用な任意成分は、洗剤用酵素である。特に好ま しいものは、セルラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、およびそれら の混合物である。酵素が含まれるときには、典型的には、約5%まで、好ましく は約0.5〜3%の濃度である。加工 本発明の洗剤用の洗濯固型物は、下記の重要な装置の幾つかまたは総てを備え た通常の石鹸または洗剤固型物製造装置で加工することができる。すなわちブレ ンダー/ミキサー、ミルまたは精製押出機、二段式真空押出機、ロゴプリンター /カッター、冷却トンネル、およびラッパー。 典型的な工程では、原料をブレンダー中で混合する。二価アルコールをブレン ディング工程の任意の段階で加えることができるが、二価アルコールは、界面活 性剤の酸前駆体の中和の後に加えるのが好ましい。アルキルベンゼンスルホン酸 (用いる場合)を、アルカリ性無機塩、強電解質塩、および充填剤(好ましくは 、炭酸ナトリウムを包含する)の混合物に加え、生成する部分的に中和した混合 物を機械的に処理して均一にし、混合物の中和を完了させる。中和反応が完了し たならば、任意の界面活性剤を加え、次いでビルダーおよび追加の任意成分を加 える。所望ならば、ポリリン酸塩を中和においてアルカリ性塩として用いること ができる。混合は1分〜1時間行なうことができるが、通常の混合時間は約4〜 20分間である。ブレンダー混合物をサージタンクに充填する。生成物をサージ タンクからマルチウォーム・コンベヤーを介してミルまたは精製押出機に送る。 微粉砕または予備押出しの後、生成物を次に例えば400〜740mmの水銀 真空の高真空で作動する二段式真空押出機に送り、取り込まれた空気を除去する 。生成物を押出して、所望な固型物の長さに切断し、製品の商標を印刷する。印 刷を終えた固型物は、例えば冷却タンクで冷却した後、包装して、箱詰めし、保 管する。 本発明の実施例を、以下に例示の目的で記載するが、発明を限定するものでは ない。 実施例A〜H 下記の組成を有する本発明の合成洗濯固型物を、通常のブレンディング、粉砕 、および押出し手順によって製造する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. A. 約10%〜約40%の合成アニオン性界面活性剤であって、前記界 面活性剤成分全体の少なくとも20%がアルキル硫酸塩であるもの、 B. 約10%以下の石鹸、 C. 約5%〜約50%の洗剤ビルダー、 D. 約0.05%〜約2%の二価アルコール を含んでなることを特徴とする、合成洗濯洗剤固型組成物。 2. さらに酸素漂白剤を含む、請求項1に記載の固型組成物。 3. 前記二価アルコールが2〜6個の炭素原子を有する、請求項1に記載の 固型組成物。 4. 前記酸素漂白剤が、過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびそれら の混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の固型組成物。 5. 前記合成アニオン性界面活性剤が、C10 〜18線状アルキルベンゼンスル ホン酸塩、C10 〜14アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、C10 〜18アルキ ル硫酸塩、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の 固型組成物。 6. 前記二価アルコールが、プロピレングリコール、エチレングリコール、 ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール(2,3 −ジヒドロキシブタン)、ペンタメチレングリコール(1,5−ペンタンジオー ル)、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、およびそれらの混合物 からなる群から選択される、請求項3に記載の固型組成物。 7. 前記洗剤ビルダーが、リン酸、ピロリン酸、オルトリン酸、トリポリリ ン酸、高級ポリリン酸の水溶性アルカリ金属塩、およびそれらの混合物からなる 群から選択される、請求項3に記載の固型組成物。 8. A. 約15%〜約30%の合成アニオン性界面活性剤であって、前記界 面活性剤成分全体の少なくとも20%がアルキル硫酸塩であるもの、 B. 約1%〜約8%の石鹸、 C. 約10%〜約30%の洗剤ビルダー、および D. 約0.01%〜約0.5%のプロピレングリコール、エチレングリコール 、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール(2, 3−ジヒドロキシブタン)、ペンタメチレングリコール(1,5−ペンタンジオ ール)、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、およびそれらの混合 物からなる群から選択される二価アルコール を含んでなることを特徴とする、合成洗濯洗剤固型組成物。 9. さらに約20%以下の酸素漂白剤を含む、請求項8に記載の固型組成物 。 10. さらに過ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウムおよびそれらの混合物か らなる群から選択される酸素漂白剤約1%〜約10%を含む、請求項9に記載の 固型組成物。
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