JPH10509190A - 安定な多糖類溶液 - Google Patents

安定な多糖類溶液

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JPH10509190A
JPH10509190A JP8513715A JP51371596A JPH10509190A JP H10509190 A JPH10509190 A JP H10509190A JP 8513715 A JP8513715 A JP 8513715A JP 51371596 A JP51371596 A JP 51371596A JP H10509190 A JPH10509190 A JP H10509190A
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ジョージ アーベン,ピーター
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コートールズ ファイバース(ホールディングス)リミテッド
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
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Abstract

(57)【要約】 (1)水酸基、第一級アミノ基及び第二級アミノ基の群から選ばれた少なくとも2個の置換基を有するベンゼン核含有芳香族化合物と(2)炭素環式芳香族チオールではない、−SH基またはそのアニオンを含む硫黄含有化合物またはこのような化合物のプレカーサーとの併用が、第三級アミン N−オキシドのセルロースのような多糖類溶液の熱分解に対する安定化に効果的である。このような溶液は繊維類及びフィルム類のような押出成形物品の製造に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 安定な多糖類溶液 発明の分野 本発明は繊維類及びフィルム類のようなポリマーの成形品を製造するための紡 糸または成形ドープとして有用なセルロース等の多糖類溶液を安定化する方法に 関するものである。 水化した第三級アミンN−オキシド(以下便宜上、アミンオキシドということ がある)は、特に、高温度で、そしてある低レベルの水化状態で分解が起こり易 い。そして、前記した条件は、アミンオキシド類への多糖類のような有機ポリマ −の溶解に好ましい条件でもある。分解はアミンオキシドの損失となり、またア ミンオキシドは高価な溶剤でもある。そして、分解は溶剤の変色、そしてそれに 溶解しているポリマ−も変色させる。 アミンオキシド類が高温度の下で発熱的に分解することも既知である。更に、 アミンオキシドに溶解したセルロースのような多糖類が高温度で分解する(分子 量の低下を被る)ことも既知である。 繊維類及びフィルムの生産では、通常、好適な紡糸粘度に適合する高濃度の紡 糸ドープを用いることが好ましい。また優れた機械的物性をもつフィルムまたは 繊維の製造には高分子量のポリマ−を用いることが望ましいこともしばしばであ る。ドープの粘度は、ポリマーの濃度、そしてポリマーの分子量に応じても増加 するが、温度の上昇により低下する。一般に、ドープの調製の難しさ及び調製の 経費は、ドープの粘度が大きくなるにしたがって増加する。当然のことながら、 低粘度のドープを得るためには、しばしばドープの熱安定性といった技術的制約 のある高温度下での調製作業が所望され る。かくして、本発明の目的は熱安定性が改良されかつまた高温度で調製できる アミンオキシドの多糖類の溶液を提供することである。 従来の技術 第三級アミン N−オキシドのセルロース溶液の水性凝固液への押出吐出によ る成形ポリマー製品の製造は、例えばUS−A−4,246,221に記載され ており、その記載内容を引用することによりここに含める。このような方法は溶 剤紡糸法といわれている。 EP−A−47,299は、アミンオキシド溶液中のセルロースの分解が少な くとも4個の炭素原子と2つの共役二重結合及び2つの又は第一級又は第二級ア ミノ基を有する化合物を含んでいることによって低減することを開示している。 好ましい化合物の例は、アスコルビン酸、ピロガロール、没食子酸及びそのエス テル、特にそのプロピルエステル、ハイドロキノン及びp−フェニレンジアミン が含まれている。セルロースの分解を防ぐためには、溶液はこの種の化合物をア ミンオキシドの重量対して0.5重量%以上、没食子プロピルエステルの場合0 .01以上含んでいることを必要としない。この溶液は水、低級アルコール類、 ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及び高沸点アミン類等のセルロー スの非溶剤を含むことができる。 DD−A−158,656号は、アミンオキシド溶液中のセルロースの分解が アミンオキシドを還元しうる物質を溶液中に重量で10%まで含ませることより 起こらなくなることについて、開示している。適当な還元剤としては、アミン、 尿素、ヒドロキシルアミン及びヒドラジン等の含窒素化合物、亜硫酸塩、、チオ 硫酸塩、亜チオニン酸塩、チオ尿素及び硫黄原子等の還元性硫黄化合物、及びア ルデヒドおよび還元糖等の還元性の炭素、水素及び酸素含有化合物が挙げられる 。 発明の開示 本発明により、(1)ヒドロキシ基、第一級アミノ基及び第二級アミノ基から なる群から選ばれる少なくとも2個の置換基を有するベンゼン核を含む芳香族化 合物及び(2)−SH基またはそのアニオンを含む硫黄含有化合物またはこのよ うな化合物のプレカーサー、但し前記硫黄含有化合物が炭素環式芳香族炭化水素 のチオールではない、とを含むことを特徴とする水化した第三級アミン N−オ キシドの多糖類溶液を提供する。 多糖類は好ましくはセルロースである。セルロース誘導体、例えばセルロース エステルも使用できる。多糖類混合物の使用も可能である。溶液中の多糖類の濃 度は、一般的に5から30重量%、しばしば15から30重量%である。 第三級アミン N−オキシドは、セルロース及び他の多糖類の溶剤として、例 えばその記載内容を引用することによりここに含めることとするUS−A−2, 179,181及びGB−A−1,144,048に記載されている既知の如何 なるものであっても使用することができる。後者の明細書は、環状の第三級アミ ン N−オキシド類を記載しており、これらは本発明で好ましく使用できる溶剤 類、特にN−メチルモルホリン N−オキシドが耐熱性を有する溶剤として効果 を併せもつことを記載している。 繊維及びフィルムの製造では、通常、適切な紡糸粘度に適合する高いポリマー 濃度を有する紡糸ドープの採用が所望される。この尺度にしたがえば、アミンオ キシドは水化状態でポリマーの溶剤として最も効果的なものである。溶剤の最適 水含有量は、使用される個 々のアミンオキシド及び溶解に使用される個別ポリマ−によっても変わる。セル ロースに対する適当な一般的範囲は、溶剤の重量に基づいて水が1から30重量 %、アミンオキシドがN−メチルモルホリン N−オキシドの場合、好適には約 5から約20重量%である。 多糖類溶液中に存在する芳香族化合物は容易に酸化される。それ故に少なくと も2個の置換基が互いにオルソ位置又はパラ位置の関係であるべきである。適当 な芳香族化合物の例は、ハイドロキノン、ピロガロール、没食子酸及びそのエス テル類、特に没食子酸プロピルのようなフェノール類、パラフェニレンジアミン のようなポリアミノ化合物、p−アミノフェノールのようなヒドロキシアミノ化 合物がその範疇に含まれる。ポリフェノール類、特に相隣る炭素子に3個のフェ ノール性水酸基をもつものが好ましい。溶液中の芳香族化合物の濃度は、好まし くは0.01から0.5、更に好ましくは0.01から0.1重量%の範囲であ る。 硫黄含有化合物は、安価さと匂いのなさ考慮して好ましいものを選ぶ。かかる 意味で適切な(限定はしないが)化合物の例は、モノマ−のアミノ酸システイン のようなチオール類、チオ尿素(チオールの互変異性体を有す)、チオグリコー ル酸、チオグリセロール、メルカプトチアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾ ール、メルカプトベンズイミダゾール及びメルカプトプロピオン酸をその範疇に 含む。これらの化合物の−SH基は、アミンオキシドの多糖類の溶液中(しばし ば、pH範囲が9から10である)でかなりの程度でイオン化され得るものと考 えられている。このような化合物の他の例は,チオシアネート類、例えば金属、 アンモニウム及びアミンのチオシアネート類、チオ硫酸塩類及び亜硫酸塩類をそ の範疇に含む。このような塩類が金属カチオンを含んでいるとき、それは通常ナ トリウムのようなアルカリ金属のカチオンである。このような硫黄含有化合物の プレカーサーは、操作温度の溶液中で、水化し易いチオエステル類、逆行−ミカ エル(retro−Michael)反応を起こすことができるチオエーテル類 である。他のプレカーサーは、高温の操作温度における溶液中で、チオ硫酸塩類 、スルフィド類等への不均化反応(disproportionation)を 起こしやすい硫黄のオキシアニオンの塩類をその範疇に含む。硫黄含有化合物の 溶液中濃度は、好ましくは0.05から1.0重量%、更に好ましくは0.1か ら0.5重量%である。 チオフェノール及びその誘導体類を含め、炭素環式芳香族チオール類は、本発 明の使用には適当ではない。何故なら、これら化合物はアミンオキシドの存在の 下、高温度で分解する。したがって、このような化合物を用いる場合には、本発 明の溶液は得られない。これらの硫黄含有化合物は、高温下でアミンオキシドに よってジスルフィド類またはスルホン酸類に酸化される。またチオセミカルバゾ ン類を含めてチオセミカルバジド及びその誘導体類は、本発明の使用には不適当 である。このような化合物は、アミンオキシドの多糖類熱溶液中で窒素を遊離し て直ちに酸化されることが判明してている。このような化合物がアミンオキシド 中で−SH基若しくはそのアニオン(チオール又はチオレートの多量体)を形成 するのかどうかは知られてはいないけれども、若し形成するとすれば、チオセミ アルバジド及びその誘導体類は、本発明から排除される。 芳香族のアダクト類及び硫黄含有化合物は、化合物の2つの形の官能性を組み 合わせた単一の化合物として、使用することができる。芳香族化合物類及び/又 は硫黄含有化合物の混合物も使用することができる。 この溶液は、既知方法における一種またはそれ以上の他の混溶性 の溶剤又は多糖類の非溶剤を含むこともできる。 本発明による溶液は、上記した芳香族化合物を単独で又は前記した−SH基若 しくはそのアニオンを含む化合物を単独で含有する溶液に比べて、アミンオキシ ドの熱分解に対する安定性が改良されている。このことは、かかる硫黄含有基が 容易に酸化されるという点で特筆される。そして、アミンオキシドが高温度で硫 黄含有基を急速に酸化して、その結果アミンオキシドの熱分解を促進するだろう と予期されていたかも知れない。更に、このような酸化は、アミンオキシドの安 定剤としてのジスルフィドを生成するだろうと考えられていた。 本発明は、更に、以下のステップを含んでなる多糖類成形品の製造方法であっ て、 (a)多糖類を水化した第三級アミン N−オキシドに溶解して溶液を形成す ること; (b)この溶液を口金を経て、押出して成形体を形成すること; (c)成形体を少なくとも一つの水含有浴に通して、それによって成形体から 溶剤を除き、そして成形物品を形成して;次いで (d)成形物品を乾燥すること、 該溶液中に(1)ヒドロキシ基、第一級アミノ基及び第二級アミノ基からなる 群から選ばれる少なくとも2個の置換基を有するベンゼン核を含む芳香族化合物 及び(2)−SH基またはそのアニオンを含む硫黄含有化合物またはこのような 化合物のプレカーサー、但し前記硫黄含有化合物が炭素環式芳香族炭化水素チオ ールではないことを条件として、を組み合せ混合することを特徴とする多糖類の 成形品の製造方法も提供する。 多糖類は、好ましくはセルロースである。セルロース誘導体、例えばセルロー スエステルも使用できる。第三級アミン N−オキシ ドは。好ましくは、N−メチルモルホリン N−オキシドである。成形品は繊維 の形状(好ましいものである)またはフィルムの形状であることができる。 多糖類は、水化したアミンオキシド溶剤と混合して、溶解される。溶剤は所望 の水含有量を有する溶液を形成するのに必要なレベルよりも過剰量の水含有量を 有するものであると有利である。過剰の水は、多糖類と溶剤との均一な分散を促 進し、木材のパルプの場合、それがセルロース繊維の膨潤を促進して溶解を扶け る。均一な分散は、高濃度の多糖類が局在化すると不本意にもゲル形成を起すこ とになるので、重要である。一旦、均一な溶解のプロセスが進行する限りにおい ては、溶剤の水の含有量を、例えば、Filmtruder(商標)のような薄 膜蒸発器を用いる蒸発によって、最適の所定レベルにまで減らすことができる。 木材パルプに関して用いられる溶剤の適当な初期水含有量は、10から50重量 %の範囲である。 本発明の方法では、溶液は貯蔵され、そして約100から約140℃、しばし ば約110から約130°Cの範囲の温度で移送される。溶液の温度が溶解、貯 蔵、移送、そして押出の過程の間に変わることは承知しておくべきことである。 パイプを通して移送される溶液の温度は、引用することで記載内容をここに含め ることとするUS−A−5,354,371に記載れる方法でコントロールする ことができる。 第三級アミン N−オキシドの熱分解に対する種々の添加剤及び添加剤の混合 物の効果は、以下に記載する試験方法で評価した。この試験方法は、後述する実 施例でも用いた。試験方法 第三級アミンN−オキシドの主なる一次熱分解生成物は、第三級 アミンである。以下の方法は、第3級アミンの形成速度を評価することで、熱分 解作用によるアミンオキシドの分解に対して添加剤が示す遅延効果の簡単な比較 評価方法を提供する。 溶解グレードの木材パルプ(1.0g)、N−メチルモルホリン N−オキシ ド(NMMO)(62重量%のNMMOと残り水を含む循環混合物12.5g) 及び試験対象添加剤からなる混合物をガラスビーカーに入れ、真空オーブン中( 圧力は約250mmHg−33kPa)95℃で加熱した。セルロースは水を除 いた溶剤に溶けた状態で、名目でセルロース10重量%を含む溶液(ドープ)と なった。全ての溶液が必ずしも主たる組成成分を同量含むものではなかったが、 特定の実験系列の全てのサンプルは同時に調製したので、組成上の違いが結果に 有為な影響を及ぼしているとは考えられない。 ドープ(1.5−1.6g)の一部をネジ栓つきバイアル(容量10ml)に 入れ、場合によっては窒素ガスでフラッシュした。次いで、栓をしっかりと閉め た。次いで、オーブン中である定められた時間、バイアルを名目で130℃に加 熱(熱分解処理)した。オーブンの温度は、全ての実験で同じではないが、全サ ンプルは任意の如何なる実験系列においても同じ時間加熱した。予備的に行った 実験は、120°C及びそれ以上の温度である程度の熱分解が認められることを 示した。 特定時間経過後、バイアルをオーブンがら取り出し、3−4分間冷却してから 開け、脱イオン水(4.5g)を注入した。ドープを軽くかき混ぜ(かき混ぜら れるなら)、バイアルの両側壁または底部を引っかいた(かき混ぜ不能なら)。 次いでバイアルを、時々振りを与えながら、放置して2日又は2日以上かけて平 衡状態に至らしめた。実験によっては、バイアルの中身を塩基性にして、N−メ チルモルホリンがアミン塩としてよりも確実にフリーのアミンの状態で存在させ た。 既知少量の水性層(1.0g)を、普通ではコットンウールで濾して、計量し て小バイアルに入れた。この既知量にジクロロメタン(0.2g)を加えた。混 合物を1、2分間激しく振り、次いで数時間静置させた。対照実験は、この操作 が系に存在する殆ど全てのN−メチルモルホリンが有機(ジクロロメタン)層に 抽出されることを示した。 次いで、有機層をガスクロマトグラフィー(gc)で分析した。水性層が測定 誤差を生じることが判明したので、水性層によるgcサンプルへの異物混入を避 ける注意を払った。この分析は、Chromosorb WP(商標)上3%の OV225を入れた6ft(1.8m)×4mmのクロマトカラムを用いて70 ℃で実施した。注入温度は、200℃であった。測定の再現性は、安定した条件 の下では良好であるが、各々のサンプルについて数回の注入を行うことが好まし い。保持時間(窒素ガスキャリヤー、50ml/分)、ジクロロメタンについて 0.4分、N−メチルモルホリンについて0.9分、及び水混入を示すテーリン グがあれば1.2分のオーダとした。応答は炎条件に敏感であり、通常水素リッ チの炎は通常N−メチルピロリドンについて相対的に大きな値与えるので好まし い。有機層中のN−メチルモルホリンの濃度は、ピークの下の面積を積分するこ とにより評価され、任意数値(濃度に比例)として表される。経験則は、gc測 定結果が1またはそれ以下の値で信頼性限界が広く、約2辺りの2つのgc測定 結果の間の0.5またはそれ以上の差は有為であるものと判断でき、そして測定 精度が一般に濃度の増加につれて増すことを示した。 以下の実施例により本発明を説明する。実施例において、部及び 比は、特に説明のない限り重量による。実施例1 対照のドープは、没食子酸プロピル0.05%を含んだものとした。試験ドー プは、没食子酸プロピル0.05%とチオ尿素0.2%を含むものであった。ド ープの複製サンプルを4時間加熱分解処理した。表1に示す平均的なgc結果が 得られた。 試験サンプルは、あらゆる場合標準サンプルに比べてNMMOの分解が著しく 少なかった。窒素吹き込みは、あったとしてもNMMOの分解に殆ど影響がない ものと判断される。実施例2 対照ドープAは添加剤を含まないもの、対照ドープBは0.1%の没食子酸プ ロピルを、そして試験ドープは没食子酸プロピル0.1%と生システイン0.0 5%を含むものであった。表2に示すgc結果は、特定した時間の加熱分解処理 後に得られたものである。 実施例3 対照のドープは、没食子酸プロピル0.05%を含んだものとした。試験ドー プは、没食子酸プロピル0.05%と生のシステインを0.02%を含むもので あった。サンプルを1持間及び4時間の熱分解処理にかけた。1時間の熱分解処 理後に得られたgc結果は、両方の場合ともに1.0以下であった。4時間後の 平均gc結果は、対照ドープで4.4(注入の回数6、範囲3.9−4.8)、 そして試験ドープでは1.7(注入回数5、範囲1.3−2.0)であった。実施例4 次に挙げるドープを4時間の熱分解処理にかけた。表3に示す平均gc結果を 得た。 チオ尿素のみを含むサンプルは黒く変化して、そして急激に粘性が低下して( 概ね40分以内)セルロースの分解が起こったことを示した。没食子酸プロピル とチオ尿素の両方を含むサンプルは、熱分解処理の後も最も淡い色を呈していて 、その粘性が保持されてい た。gc結果は、没食子酸プロピル(ポリフェノールとして)とチオ尿素(チオ ールとして)との両者を含むドープで相乗作用による安定化効果を明瞭に示して いる。実施例5 次に挙げるドープを135℃で6時間の熱分解処理にかけた。表4に示す平均 gc結果が得られた。 実施例6 次に挙げるドープを130℃の温度で種々時間を変えて熱分解処理した。表5 に示す平均gc結果が得られた。 チオシアン酸ンーダを含むサンプルは、ドープ調製の間に、淡い褐色になった が、その後の変色は対照ドープよりも速くはなかった。実施例7 次に挙げるドープを130℃の温度で種々時間を変えて熱分解処理した。表6 に示す平均gc結果が得られた。 没食子酸プロピルとチオサリチル酸(炭素環式芳香族チオール)は、没食子酸 プロピルを単独で含むドープに比べて劣っていおり、本発明によらない比較例で ある。この安定性の不足は、NMMOによるチオサリチル酸の酸化によるものと 考えられる。実施例8 次に挙げるドープを130℃の温度で種々時間を変えて熱分解処理した。表7 に示す平均gc結果が得られた。 実施例9 次に挙げるドープを130℃の温度で種々時間を変えて熱分解処理した。表8 及び表9に示すgc結果が、別別の実験で得られた。 実施例10 次に挙げるドープを130℃の温度で種々時間を変えて熱分解処理した。表7 に示す平均gc結果が得られた。 メチオニンを含むサンプルは、その調製過程で不快臭を発生し(メチオニンは 、無臭の化合物である)、gcの記録は、メタンチオ ールのゆくりとした生成を示唆し、硫化アルキル(ジメチルジスルフイド)の存 在と合致するピークを含んでいた。チオクレゾール(炭素環状芳香族チオール) の臭いは、ドープの調製が完了するまでに消失し、それが酸化によるものである こと示していた。チオ尿素二酸化物はSHー基を含む化合物でも、またそのよう な化合物のプレカーサーでもなく、それを採用した実験は、チオクレソールを採 用した実験と同様に、本発明に拠らない比較例である。実施例11 次に挙げるドープを132℃の温度で種々時間を変えて熱分解処理した。表7 に示す平均gc結果が得られた。 酸性化されたドープは、そうでない他のドープよりも全て僅かながら淡く着色 し、熱分解処理を通して淡い着色のままであった。硫黄含有化合物であるチオ尿 素の付加的安定化効果は、熱分解処理の後半段階でより顕著になることが観察さ れる。実施例12 次に挙げるドープを112℃の温度で種々時間を変えて熱分解処理した。表1 2に示す平均gc結果が得られた。 比較例1 対照ドープは安定剤を含まないものであった。試験ドープ(A及びB)は、生 のシステイン0.05%を含んだものであった。種々の加熱時間の後、表12に 示す平均gc結果が得られた。 このチオールは、最高でも、NMMOに対してほんの小さい安定効果しか示さ ず、そしてその安定化効果は、もっとも長い加熱時間でやっと観察される程度の ものであった。比較例2 メタ重亜硫酸ソーダ、尿素、選択れた硫化アルキル(ジアルキルスルフィド類 (アミノ酸の2量体シスチンを含む)。ジアルキル重亜流酸及び2,2,6,6 −メチルピペリジンの如きヒンダード第二アミン類を単独又は没食子酸プロピル と共に含む試験ドープを評 価した。どのサンプルも没食子酸プロピルを含む対照ドープを越える改良効果を 示すものはなかった。メタ重亜硫酸ソーダ及びチオグリセロールのジスルフィド は、熱分解を促進させることがわかった。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(1)水酸基、第一級アミノ基及び第二級アミノ基の群から選ばれた少な くとも2個の置換基を有するベンゼン核含有芳香族化合物と(2)−SH基また はそのアニオンを含む硫黄含有化合物またはこのような化合物のプレカーサー、 但し、前記硫黄含有化合物は炭素環式芳香族チオールではない、とを含むことを 特徴とする水化された第三級アミンN−オキシドの多糖類溶液。 2.多糖類がセルロースであることを特徴とする請求の範囲1による溶液。 3.第三級アミン N−オキシドがN−メチルモルホリンであることを特徴と する請求の範囲1又は2による溶液。 4.芳香族化合物が3個のフェノール性水酸基を隣接する炭素原子上に有する ポリフェノール、好ましくは没食子酸プロピルであることを特徴とする前記のい ずれかの請求の範囲による溶液。 5.溶液中の芳香族化合物の濃度が0.01から0.5、好ましくは0.01 から0.1重量%の範囲であることを特徴とする前記いずれかの請求の範囲によ る溶液。 6.溶液中の硫黄含有化合物の濃度が0.05から1.0、好ましくは0.1 から0.5重量%の範囲であることを特徴とする前記いずれかの請求の範囲によ る溶液。 7.下記のステップを含んでなる多糖類成形品の製造方法であって、 (a)水化された第三級アミン N−オキシド中に多糖類を溶解して溶液を形 成すること; (b)該溶液をダイを通して押出して成形物を形成すること; (c)該成形物を少なくとも一つの水を含む浴に通し、これによ って該成形体から溶剤を除きそして成形品を形成すること;そして (d)該成形品を乾燥すること、 該溶液中に(1)水酸基、第一級アミノ基及び第二級アミノ基の群から選ばれ た少なくとも2個の置換基を有するベンゼン核含有芳香族化合物と(2)−SH 基またはそのアニオン含む硫黄含有化合物またはこのような化合物のプレカーサ ー、但し前記硫黄含有化合物が炭素環状芳香族アレンチオールではないことを条 件として、組合せ混合することを特徴とする多糖類成形品の製造方法。 8.多糖類がセルロースであることを特徴とする請求の範囲7による方法。 9.第三級アミン N−オキシドがN−メチルモルホリンであることを特徴と する請求の範囲7または8による方法。 10.芳香族化合物が3個のフェノール性水酸基を隣接する炭素原子上に有す るポリフェノール、好ましくは没食子酸プロピルであることを特徴とする請求の 範囲7から9のいずれかによる方法。 11.溶液中の芳香族化合物の濃度が0.01から0.5、好ましくは0.0 1から0.1重量%の範囲であることを特徴とする請求の範囲7から10の何れ かによる方法。 12.溶液中の硫黄含有化合物の濃度が0.05から1.0、好ましくは0. 1から0.5重量%の範囲であることを特徴とする請求の範囲7から11のいず れかによる方法。 13.成形品が繊維またはフィルムである請求の範囲7から12のいずれかに よる方法。
JP8513715A 1994-10-20 1995-10-19 安定な多糖類溶液 Pending JPH10509190A (ja)

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