JPH10506172A - クラウニングによる歯車の歯の位相補正 - Google Patents

クラウニングによる歯車の歯の位相補正

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Abstract

(57)【要約】 本発明は歯車の歯の形状に関する。具体的には、全ての負荷において伝達誤差を排除し、それにより、全ての負荷において負荷の動的な増分をも排除する特性を有する歯車装置に関する。これにより、歯車のノイズのメイン高調波が排除され、また、トルクキャパシティも大幅に増加する。かみ合う歯を有する歯車の対偶において、該対偶の少なくとも一方の使用表面のディファレンシャルクラウニングによって、実質的に全ての転がり角における覆われていない歯の対偶の剛性が変えられる。該クラウニングは、転がり角に伴って連続的に変化する長さを有する中央部分および該中央部分と区分角をなす2つの外側部分から成る。該部分と該区分角とは、全てのトルク負荷において、該転がり角のそれぞれにおけるかみ合い剛性のばらつきを実質的に排除するような比率にされている。

Description

【発明の詳細な説明】 クラウニングによる歯車の歯の位相補正 発明の背景 1.発明の分野 本発明は歯車の歯の形状に関する。具体的には、全ての負荷において伝達誤差 を排除し、それにより、全ての負荷において負荷の動的な増分をも排除する特性 を有する歯車装置に関する。これにより、歯車のノイズの主高調波が排除され、 また、トルクキャパシティも大幅に増加する。本発明は、歯車を従来の歯車より も安価にするような方法で製造可能な改良型の歯の修正という手段によって、こ れらの望ましい性能特性をどのように達成するのかを開示する。 2.従来の技術 本発明は、米国特許第5,083,474号(以下、参考文献1)および同一出願人によ る同時係属出願であり特許証発行料金納付済みの米国特許出願番号第08/043,375 (以下、参考文献2)に開示される概念への追加および改良を包含する。参考文 献2は先行技術ではなく、本出願人がその内容の全てを参考として本出願に引用 するものである。「ゼロ伝達誤差」(ZTE)歯車装置と呼ばれる参考文献1に開 示される歯車装置の特別な性能の利点は、大幅に低減されるノイズである。「ゼ ロ動的増分」(ZDI)歯車装置と呼ばれる参考文献2に開示される歯車装置の特 別な性能の利点は、実質的に向上したトルクキャパシティである。しかし、これ らの性能の利点は共に、2つの欠点をもった手段によって達成されたものである 。引用される参考文献の開示内容の1つ目の欠点は、提案されたクラウン形状に ある。参考文献1の図10および参考文献2の図6は、歯幅の中央線から始まる滑ら かで連続的な曲線であるクラウン形状を開示する。これらの曲線の一般的な数学 的形状は、Axnのバリエーションの連続的な指数曲線の形状である。このような クラウン形状には3つの困難点がある。つまり、(1)パラメータがAおよびnの2 つしか ないため、これに基づいたクラウン形状には静的伝達誤差がゼロとなる精密点が 2つしかない、(2)この2つのパラメータは1つの式で互いに固定されるため、 どちらのパラメータも単独では反復され得ない、そして(3)必要とされるのは線 形に近い負荷たわみ曲線であるが、歯車の歯のたわみの6つの原因の中で非線形 なのはHertzたわみ1つだけであるため、このクラウン曲線の基本放物形状には 非線形の負荷たわみ曲線を生じる傾向がある。 参考文献1および2の開示内容の2つ目の欠点は、「ディファレンシャルクラウ ニング」と呼ばれて提案された特別な歯の表面の修正パターンが、一般に「位相 補正」と呼ばれる特別な形状であることである。残念なことに、直接的にあるい は特別に設計されたシェービングカッタの製造によって位相修正を形成する能力 をもった研削機は1つしかない。この特別な研削機を作っていた会社はその製造 を止めている。これらの研削機は世界中でも30個あるいは40個程しか存在せず、 そのほとんど全ては、従来のシェービングカッタを研ぐために自社内でそれらを 使用する会社が所有している。この特別な位相研削機は、このような供給不足に あり、また、ゆっくりと一点一点修正を形成するので、新しい歯車装置を作る製 造コストは従来の歯車装置の製造コストよりも高くなる兆候にある。 上記参考文献1および2に加えて、米国特許第3,982,444(以下、参考文献3)も また関連する先行技術として考えられる。 発明の要旨 本発明の第一の目的は、ディファレンシャルクラウニングが、従来の歯先およ び/または歯底リリーフに代わって一般に使われる代替物を提供することができ るほど簡単である歯車装置の形状を開示することである。これは、重大な目的で ある。なぜなら、従来のリリーフの形状を有する歯車は3つの重要な欠点をもっ ているからである。1つ目の欠点は、このような修正は全ての場合において「負 荷固有」であることである。つまり、このような歯車は、負荷がかかった時の歯 のたわみの作用を相殺するための歯の横断プロファイルの与えられた修正であり 、また、弾性たわみは負荷に固有に依存するので、従来のプロファイル修正では 、 ある大きさの負荷においてのみ均一な速度比を得る設計しかできない。設計負荷 とは異なる負荷では伝達誤差が増加する。従って、本発明の主要な目的は、実質 的に同程度に簡単でかつ全ての負荷においてゼロまたはゼロに近い伝達誤差を生 じる修正の形状のために、「負荷固有」型の修正をほとんどまたは全て排除する ことである。この改良された修正の形状によって、歯車装置は課せられたあらゆ る負荷に対して同等に適したものとなる。全歯車装置の約90%は、変化するトル ク負荷の影響を受けるため、この「全ての負荷」の特徴は、ほとんど全ての歯車 装置の応用例において利点が大きい。 従来の歯先および/または歯底のリリーフを有する歯車装置の2つ目の欠点は 、全ての場合においてそれが「高調波固有((harmonic-specific)」であることで ある。なぜなら、それは励振の第1高調波の原因である伝達誤差ピークを低減す るに過ぎないからである。従って、本発明の目的の1つは、煩雑さやコストを増 大させることなく歯車の励振のメイン高調波および(歯の接触周波数の1倍およ び2倍での)ノイズを両方排除できるディファレンシャルクラウニングの形状を 開示すること、並びにこれを全てのトルク負荷について行うことである。 従来の歯先および/または歯底のリリーフを有する歯車装置の3つ目の欠点は 、設計負荷とは異なる全ての負荷において増加した伝達誤差を生じるのと同じ特 性によって、歯車装置が、製造の最大誤差に対して極端に敏感になることである 。この理由は、技術論文"Differential Crowning: A New Weapon against Gear Noise and Dynamic Load"(以下、付録A)に説明されている。本発明 の別の目的であるこの極端に高い感度の排除は、本明細書に開示されるディファ レンシャルクラウニングの改良された形状の補助によって達成される。 しかし、本発明の最も重要な目的は、参考文献1および2に開示されるZTE およびZDIの特別な形状であって、世界中の何千もの歯車業者で稼働している 何万ものホバ(hobbers)、形削り盤、シェーバ(shavers)、ホーニング盤(honers) 、ラップ盤(lappers)、非位相研削機(non-topological grinders)などのどの上 にでも製造できるものを開示することである。さらに、どこにでもあるこれらの 歯車作成機で製造された場合、この特別な形状の製造サイクル時間は、同じ機械 で作成される従来の歯車装置にかかる仕上げコスト以下に仕上げコストを抑える ほど短か い。従って、ZDI歯車装置のより大きなトルクキャパシティのために、新しい 歯車装置の「パワー密度」ベースでのネットコストは従来の歯車装置よりも大幅 に安くなる。 図面の簡単な説明 図1は、本発明を実施するかみ合う歯車の対偶の部分的な断面であり、横断歯 プロファイルを示し、また、様々な補助的な図の方向を示している。 図2は、接触パスに沿った横断変位の関数としての歯の対偶の剛性の典型的な プロットの左半分のグラフである。(この図の水平方向の尺度は図1、8、9およ び10の約5倍である。) 図3は、本発明に利用されるリードクラウンの1つの形状についての典型的な 検査チャートの形態のダイヤグラムであり、2つの区分点でつながる3つの部分 から成る。 図4は、平歯車の歯の等角図であり、リード修正がないときの負荷の分布を示 す。 図5は、典型的な平歯車の歯の同様の図であり、ディファレンシャルクラウニ ングが導入されたときのある転がり角における負荷の分布を示す。 図6は、図3に示されるようなクラウン曲線について、歯の対偶の剛性とその最 大値の比が、中央部分の長さと全体の歯幅の比に伴って、ある転がり角において どう変化するかを示すグラフである。 図7は、図3の検査チャートのいくつかの代替例の検査チャートを縮小した尺度 で示すものであり、これらも本発明を実施し得る。 図8は、平歯車の対偶の接触領域のダイヤグラムであって、(歯先および/ま たは歯底の)プロファイルリリーフを利用し得る縮小された領域を斜線部で示す 。 図9は、はすば歯車対偶についての図8に類似のダイヤグラムである。 図10は、6角形の接触領域についての図8に類似のダイヤグラムである。 図11は、本発明によって製造される歯車の歯のプロファイルチャートであり、 図2にプロットされているような歯の対偶の剛性曲線を有する応用例の場合の第 1段階つまり「ラフ」カットの後のポジティブな修正を示す。尺度は図2の約半 分である。 図12は、第2段階つまり「仕上げ」カットの後の図11のプロファイルチャート である。 図13は、図11および図12のプロファイルの端面図であり、材料の除去の第1お よび第2段階の後のクラウン形状がそれぞれ破線と実線で示されるように重ねら れている。 図14は、接触比が高い応用例についての図11のようなプロファイルチャートで ある。 図15は、はすば歯車対偶についての図11のようなプロファイルチャートである 。 図16は、図15のはすば歯車対偶についての図13のような図である。 図17は、ディファレンシャルクラウニングの特別な形状を有する実施形態につ いての、図13のような図である。 好ましい実施形態の説明 詳細に図面を参照すれば、図1は、歯車の対偶12、14を通した部分横断部であ って、本発明を実施する典型的な歯11、13を示しており、矢印は、動きの方向(「 横断」の方向)を示す。かみ合っている対偶のより小さいほう(ピニオン12)上 の歯11およびかみ合っている対偶のより大きいほう(ピニオン14)上の歯13は、 始点Sから終点Eに延びる接触のパスを含む圧力線15に沿って接触している。歯 11、13の有効な高さは、ピニオン12および歯車14の歯先円16、17においてそれぞ れ終わっており、点SおよびEの圧力線15に沿った位置を決定し、これがこんど はプロファイル接触比を支配する。ハブ、ウェブ、リム、キー溝などのピニオン 12および歯車14の他の特徴は、標準的なものであるので簡明さのために省略する 。 図1の曲がった矢印は、図8、9および10の方向を示し、これらは、平歯車およ びはすば歯車それぞれの典型的なかみ合う歯の歯係合の線によって動かされ る接触の領域の図である。これらおよび他の図において、3つの直線計測座標x 、yおよびzが用いられる。もちろん、x座標は、図8、9および10において示さ れるように軸の方向における点の位置を規定する。この方向に垂直で、図1にお いて線15上の接点パスS-Eに沿った接点の動きの方向における位置を規定する のがz座標である。直交座標の系において、3つ目の変数yは、これらxおよび zの方向に垂直である。しかしこの明細書においては、yのディメンジョンを用 いる異なる系が採用される。すなわちこれは、理論的に理想的なプロファイルま たはリード曲線への修正を表し、これはz座標と同じ方向であり、つまり、動き の方向(「横断」の方向)である。加えて、これらの修正をy方向において表現す るのに用いられるスケールは、xおよびzについて用いられるものよりもずっと 大きい。xおよびzの表現のためのスケールは、典型的には1:4および4:1のあい だであるが、いっぽうyについてのスケールは、通常、500:1 および2000:1のあ いだである。したがってxまたはzの関数としてのyのプロットは、「図」または 「グラフ」というよりも「ダイヤグラム」または「チャート」とよばれ、それら は、商業的な歯車検査機械によって通常つくられる「検査チャート」とよばれる ものと同一である。インボリュート歯車装置については、プロファイルつまり「 インボリュート」ダイヤグラムのz方向における距離の等しい増分は、ころがり 角(ラジアンでの)倍の基準半径の等しい増分に対応する。よってz方向におけ る点の位置は、図1の圧力線15のような線に沿った直線的な変位の関数z、また はzに線形に関係づけられて、定数である基準半径の乗数によってだけ変化する ころがり角の関数としてみることができる。 プロファイルつまりリードダイヤグラムは、所望のある特定の修正yを特定す るために用いられる。また、場合によっては、プロファイルつまりリード検査チ ャートは、yが純粋のインボリュートプロファイルを表現する直線からの大きく 拡大された偏位として示されるプロファイルダイヤグラムまたはチャートと、y が「直線母線」とよばれる直線からの大きく拡大された偏位として示されるリー ドダイヤグラムまたはチャートとを確かめるために用いられる。yのこれらふた つの値は、ピニオン12および歯車14について加算的であるので、接触領域におけ るそれぞれの点における修正の合計は、4つのy要素の和である。同時にそ れらは、いわゆる「初期分離」とよばれるものを接触領域のその点において構成 する。初期分離が伝達誤差に及ぼす効果は、その分離が導入されるところによっ て、好ましいこともあるし、好ましくないこともある。なぜそうなのかは、付録 Aにおいて説明され、図2、3および6に関連してもさらに説明される。 図2のグラフは、歯の対偶の剛性kを、動きの方向(すなわち「横断」の方向 )における変位zの関数としてプロットした対称的なダイヤグラムの左半分を示 す。このプロットは、本明細書において「無補正」とよばれる剛性曲線21および 参考文献1および2において「ディファレンシャルクラウニング(differential crowning)」とよばれたものによってその剛性か改良された第2の曲線22を含む 2つの剛性曲線を示す。曲線21における最も大きな改良点は2点ある。すなわち (1)剛性が、z軸における点jに対応するころがり角で増分f-bだけ減少されてい ること、および(2)剛性が、点kに対応するころがり角で増分c-dだけ増加されて いることである。無補正曲線21の部分e-fは、歯先および/または歯底のリリー フによって線a-bへと低められ、これは参考文献1および2において「同期長」 (従来の歯車装置においては、ディファレンシャルクラウニングが用いられてお らず、よって歯先および/または歯底のリリーフは、通常、接触のパスの端aか ら2倍の距離である単一歯接触最高点(Highest Point of Single Tooth Co ntact)「HPSTC」で始まる)として参照されるものの端である点bより先に延 びない。 jおよびkにおける剛性補正およびそれらに隣接する領域が、曲線21をその左 半分が点a、b、dおよびgを含む22のような曲線に変換する。このような曲線 は、「定かみ合し剛性曲線(constant mesh stiffness curve)」、またはその最適 なかたちの「自己補完曲線(self complementary curve)」とよばれる。このような 曲線は、整数個の法線ピッチ(base pitch)によってそれからオフセットされる 同一の曲線に加えられるとき一定のかみ合い剛性を与えるという独特の特性をも つ。この特性をもたすために、「負荷勾配」a-dは、隣接する歯の対偶の「無負荷 勾配」m-kにそれらの共通の中点bで交わることによって、補正された剛性部分d -gと同一直線上にある一定の結合された剛性部分m-n-dをつくらなければならな い。その結果、静的かつ動的な伝達誤差が実質的にない歯車のかみ合いが うまれ、それによりどのような速度においても動的な増分や歯車ノイズが大きく は生じない。 しかし歯車の歯のたわみが負荷について線形ではないので、図2は、ある特定 の負荷にだけ有効であることに注意されたい。すなわち、負荷が2倍になるとき 、たわみは完全に2倍にはならず、典型的には、1.90から 1.95の範囲である係 数によって増加される。このことは、十分に効果的であるためには、点jのころ がり角における歯の対偶の剛性を低減させるために用いられる特定のディファレ ンシャルクラウニングが2つのことをしなければならないことを意味する。すな わち(1)全負荷における歯の対偶の剛性を特定の量だけ減少させなければならな いこと、および(2)負荷が軽いときには剛性を少しだけ減少させなければならな いことである。これら2つの要求を満足させるためには、クラウンは、2つの部 分をもつ必要がある。すなわち(1)全体の歯の対偶の剛性を制御する主部、およ び(2)負荷の変化に対して少量の調整を施す副特徴である。これらの要求のふた つにあうクラウン形状は、図3に示される。 物理の世界ではしばしばそうであるように、機能の差は、形状の差を要求する 。図3に示すクラウンは、「歯端リリーフ(tooth end relief)」とよばれるものと よく似ているが、その目的は、従来の歯端リリーフのそれと異なっており、その 結果、クラウンの比率は異なっており、あるころがり角と、別のころがり角でも 変わる(「ディファレンシャルクラウニング」)。本発明を実施する歯車装置におい て用いられるクラウニングのごく一部は、歯端の負荷を低減するはたらきをする が、クラウンの大半は、負荷をできるだけ広く分散させれば剛性は最大になり、 1点負荷を採れば最小になるという事実を利用して、歯の対偶の剛性を制御する ために導入される。 この種の効果の一例は、簡単に支持された梁のたわみのための方程式において 見られる。負荷が中心に集中するときには、たわみは、同一の負荷が梁の全長に わたって均一に分散されるときのたわみよりも60%大きい。同様の効果が図4お よび5に示されるような歯車の歯においても存在する。図4においては、リード 修正またはリード誤差がないときの負荷分布のダイヤグラム42とともに典型的な 平歯車の歯41が示される。もし歯幅Fがピニオンおよび歯車について同 じであり、かつ軸方向オフセットがないなら、歯端における負荷が通常、歯の中 心における負荷よりも2、3パーセント小さいが、領域42は本質的に四角形であ る。 図5には、同じ歯(51)が示されているが、しかしこの場合は、使用表面は、 ディファレンシャルクラウニングを有しており、その結果、負荷がかけられる幅 Wが減少している。示されている特定のころがり角については、負荷分布ダイヤ グラム52は、やはり実質的に四角形であり、図4のダイヤグラム42と同じ総面積 を有してはいるが、四角形の比率が異なる。上述の理由により、より狭い負荷分 布q-rが、図4の分布より大きく歯をたわませる。一定のかみ合い剛性をつくる ためのディファレンシャルクラウニングを用いる概念の基礎をなしているのは、 歯車の歯のこの特殊な特性である。 図5は、またふたつの点線53、54を示しており、これらはさまざまなころがり 角における区分されたクラウン(図3)の中心部分の端の軌跡である。図2に示 すように、点jのころがり角において一定のかみ合い剛性を得るためには、歯の 対偶の剛性kは、増分f-bだけ低減されなければならず、そのため負荷がかけら れる幅Wは小さい(q-r)。図2の点kのころがり角において、歯の対偶の剛性は 、増分c-dだけ増加されなければならない。これは、中心部分の長さをそれぞれ 軌跡54および53上の点t"およびu"の間の距離にまで増加させることによってなさ れる(図13も参照のこと)。 図6は、歯の対偶の剛性値を、負荷がかけられた幅Wの一連の異なる値につい てコンピュータシミュレーション出力によってつくられた曲線61を示し、最大の 歯の対偶の剛性および最大の負荷がかけられた幅について正規化がされている。 歯の対偶の剛性比がプロットされている特定の歯車セットについて、負荷がかけ られた幅Wが全歯幅Fの50%であるとき、歯の対偶の剛性は、負荷がかけられた 幅WがFに等しい場合の値の約80%である。図2の歯の対偶の剛性曲線を再び参 照すれば、この剛性における20%の減少が剛性縦軸j-fを所望の縦軸j-bに減少さ せるのに必要となるものにほぼ等しい。 このように負荷がかけられた幅Wを狭くすることによって達成されたのは、2 つの歯の対偶が接触しているときのかみ合い剛性を、1つの歯の対偶だけが接 触しているときの値と同じ値にまで低減することである。加えて、点jのころが り角における剛性の減少が、負荷がかけられた幅Wにわたって初期分離に頼るこ となく達成されているので、この減小は、実質的に負荷に依存していない。 上述のディファレンシャルクラウニングをおこなう2つの性能目標のうちの第 1のものはこのように達成される。第2のものは、負荷の変化に少しの調整をお こなうためのものであって、外側部分q-pおよびr-sが中央部分q-rに対して「区分 角度(adiculation angle)」という角度をなす点qおよびrにおけるクラウン曲線 31の区分の助けを得て達成される。これらの不連続性は、外側部分q-pおよびr-s の傾きを、中央部分q-rの長さに依存せずに変化させることを可能にし、その結 果、負荷の変化のためのかみ合い剛性の正確な調整をする特定の傾きを探すのに 、わずかな繰り返ししか必要なくなる。最終的な結果は、そのクラウンが導入さ れている特定のころがり角についてすべての負荷において理想的な歯の対偶の剛 性を与える独特なクラウンである。同様の手続が、接触パスの全長にわたって、 どんなころがり角についても、つまりすべてのころがり角についても採られ、そ の結果、伝達誤差は、与えられたあらゆる応用に必要な程度だけ排除されうる。 図3に示される3つの直線部分からなるクラウンが、本発明の実施の形態が含 みうる最も簡単なクラウンであるが、特定の応用例についてはいくつかの代替物 がより適しているだろう。これらのいくつかは図7に示されている。例えば、も し区分点に隣接した負荷の量を減少させることが望まれるなら、中心部分には、 クラウン71に示されるように少量の湾曲を与えてもよい。もし中間的な負荷にお いて伝達誤差がゼロであるようなさらなる「精密点」をつくることが望まれるな ら、外側部分には、クラウン72に示されるような少量の注意深く計算された湾曲 が配されうる。もし図10の101のような6角形の領域をもつ歯車対偶におけるよ うに、中心部分の長さが最大化され、または歯幅が歯先近くまで狭められるなら 、外側部分および中心部分の間の区分角は、クラウン73に示すように90度になる 。もし接触線が、図9に示すはすば歯車領域のように歯の端からはずれるなら、 クラウン74に示すように接触線および歯先における円周方向の間の角のように外 側部分のうちのひとつが中央部分と大きな区分角をなしてもよい。も し歯車をつくるのに用いられる製造過程が丸い角をつくりがちであれば、外側部 分および中央部分の間の区分は、クラウン75に示すように丸められうるが、理想 的にはこの丸みは、中央部分および外側部分の両方の曲率半径よりも小さい半径 であるべきである。ほとんどの場合において、外側部分は対称的である。すなわ ち一方は、実質的に他方の鏡像である。しかし、かさ歯車用のクラウンは、通常 、クラウン76に示すように異なる長さの外側部分をもつ。 図8、9および10は、小さくされたスケールで、本発明を実施する3つの接触領 域81、91および101を示す。これらのダイヤグラムはすべて、網線によって、プ ロファイルリリーフがディファレンシャルクラウニングをもつ歯車対偶において 用いられる縮小された領域を示す。図2をふたたび参照すれば、従来の歯車装置 は、通常、プロファイルリリーフが点c(HPSTC)において始まるように設 計されている。それによって負荷勾配のプロファイルリリーフ部分によって囲ま れるころがり角の量が、本発明を実施する平歯車については、典型的には従来の 歯車装置で囲まれるものの約半分になり、本発明を実施するはすば歯車について は、クラウニングによって部分的にまたは完全に取って代わられうる。これは、 追加の歯の対偶が接触しているときに存在する過度のかみ合い剛性を低減するた めに、点bのころがり角において初期分離を用いることによりもたらされる、付 録Aで述べられる重大な欠点を完全に避けることができることを意味している。 ディファレンシャルクラウニングに基づく修正のシステムは、実質的に一定の歯 の対偶剛性を与える。その結果、すべての負荷において等しく効果的であり、従 来のパワートレインの歯車装置を特徴づける製造誤差に対する極端な感度を排除 できる。 図示されている81、91および101の3つの接触領域において、同期長は、点線 b-b'によって示されるように1法線ピッチPbである。この点線は、また、bから b'に延びる修正のない「高い線(highline)」にも一致しており、すべての場合に おいて特定されたどんなプロファイルリリーフもそれぞれの領域の中心84、94、 104について対称位置にある2つの接触線82、83;92、93;102、103より先の領 域に限定される。 図9に示される接触の領域は、はすば歯車のためのものなので、歯は、ちょう どはすばかさ歯車のように、ピッチ線について傾いて配置されている。クラウン は、使用表面について垂直な平面にあり、それらの表面の直線母線と一直線であ る。プロファイルリリーフが使用可能である領域は方形であり、剛性曲線(図2 およびその鏡像)の端点に対応する回転角における点a、a'は、領域95、96の端 の境界を越えている。多くの場合、この種の領域は、プロファイルリリーフを少 ししか設けないか、またはプロファイルリリーフをまったく設けないで設計され える。なぜなら接触線は、対角線上にある両隅97、98において領域に入り、出る からであり、aおよびa'においてセンタリングされるクラウンの外側部分は、十 分な勾配効果を与える。 図10は、参考文献2の図10に示されるような、その歯先面用の切妻形状をもつ 平歯車のための6角形の領域を示す。本発明のこの実施の形態の特定の効果は、 最適ではない潤滑で非常に長い運転をした結果、使用表面の修正部がすべて磨耗 してなくなっているにもかかわらず、bにおいて急斜面をもつクラウン(図7の 73)によって可能となる剛性補正が維持できることである。接触領域用にこの切 妻形状を用いることによる欠点は、ころがり角bおよびb'におけるクラウンの外 側部分が実質的に中心部分に対して90度の角をなすので、それらは、低い負荷 に対する微調整が可能なように適応させることができないことである。 図10に示す6角形の領域は、実質的に参考文献3の図10に示す領域と同一であ るように見える。これは、歯のシルエットが両方の歯車セットについて同じだか らである。しかし修正は同じではない。なぜなら参考文献3の歯車で用いられる どのような修正も、基本的な誤解、つまり歯の対偶の剛性が、ほとんど接触線の 長さのみに依存しているという誤解を反映しているからである。接触線の長さは 、確かに歯の対偶の剛性、および図6に示す負荷がかけられた幅の比の間の関係 におけるファクタになるが、コンピュータによる研究によって、より多くのこと が関係することがわかっている。もし幅W(もちろん局所的な接触線長でもある )以外に関係するものが何もなければ、曲線61はグラフの左上隅から右下隅へと 延びる直線になるはずである。曲線61は、明らかにこの特性をもっていない。な ぜならこの曲線は、接触線長を説明しているばかりか、歯の負荷が加えられる高 さの変化によってつくられるプロファイルリリーフ、リード修正およ び歯の剛性の変化をも説明するものだからである。(局所的なヘルツたわみ、お よび曲げおよび剪断に起因する歯の基本回転も歯の剛性に影響を及ぼすが、それ ほど重要ではない。) 歯の剛性の変形のこれらすべての原因を考慮に入れると、接触線長における所 望の変化が単に図10および参考文献3の図10に示される逆V状ではないことがわ かる。この基本形状は、ノイズレベルおよび負荷の動的な増分は、その使用表面 がどのくらい磨耗していようが、従来のはすば歯車対偶よりも悪くならないこと を確かめるのに有用である。しかしその運転の初期の数年のあいだ、実質的に従 来のはすば歯車よりも優る平歯車の対偶をつくるためには、参考文献1または2 において、または本明細書において定義されるように、対偶のうち少なくとも1 つの使用表面のディファレンシャルクラウニングが採用されなければならない。 換言すれば、もし図10に示す種類の最大接触領域をつくるために歯の隅が除去さ れるべきなら、これは、図5の軌跡曲線53、54によって囲まれる歯の使用表面領 域内の材料を少しでも除去することを避けるようになされなければならない。 先行する節においては、区分されたクラウニングの2つの局面が述べられた。 これらの局面は、(1)導入された異なるクラウンの、および(2)これらの改良さ れたクラウン形状が与えられるさまざまなかたちのいくつかである。こんどは区 分されたディファレンシャルクラウニングの局面をさらに2つ説明する。すなわ ち(1)特定される量または大きさ、および(2)特定のクラウンが導入されるべき である。(本明細書におけるクラウンの「大きさ」ということばは、図3のp およびqの間の垂直方向の距離およびq-rのように延びている中央部分の高点を 含む水平な線を意味する。)クラウン部分の間の角が90度である上述の特別の 場合を除き、どんなクラウンでも最大の大きさは、(1)全負荷におけるかみ合い たわみの半分、および(2)いずれかのクラウンの最小の大きさの3倍よりも大き くなければならない。有害な歯端負荷を避けるために、どんなクラウンでもその 最小の大きさは、リード誤差および歯幅の半分にわたるずれの和よりも大きいこ とが望ましい。 図3を考慮すれば、外側部分および中央部分の間の与えられた角度について、 特定の区分されたクラウンの比率は、中央部分の長さか、または大きさのいずれ かによって定義されうる。これらの特性のうちの一方が最大であれば、他方は自 動的に最小であり、よって変換は簡単である。しかし設計上の目的のためには、 中央部分の長さがいちばんクリチカルである。なぜなら歯の対偶の剛性は、ピニ オンおよび歯車についての負荷のかけられた長さのより短いほうによってほとん ど完全に支配される。その結果、もし剛性の増加が望ましいなら、噛み合ってい るクラウンの双方の中央部分の長さが最大化されなければならない。すなわち、 中央部分の長さは、実質的に接触領域の幅全体を占有しなければならない。そし てもし剛性の減少が望まれるなら、中央部分のより短いほうだけが関連する。こ れらの特性は、ディファレンシャルクラウンが、図2の剛性曲線21を定噛み合い 剛性曲線22に変換するために特定化されるときには、注意しなければならない。 これらの要件は、ディファレンシャルクラウンの特性が位置について特定され るときには、注意しなければならない。よって最も短い中央部分をもつクラウン は、同期長の端である図2の点jのころがり角に位置する。このクラウンも自動 的に最も大きい大きさをもつ。同様にして、最も長い中央部分をもつクラウンは 、通常、負荷勾配の内側の端に位置する。すなわち点kのころがり角に位置する 。上述の理由により、それは、最も小さい大きさをもつクラウンでもある。これ ら両極端のあいだで、同期長が、法線ピッチ長の奇数(図2ではこの奇数は1で ある)倍である実施の形態については、歯の対偶の剛性を点hのころがり角にお いて支配する中間クラウンが存在する。この中間クラウンは、同期長のどちらか の端のころがり角におけるクラウンの中央部分よりも長いが、負荷勾配の内側端 のころがり角におけるクラウンの中央部分よりは短い中央部分をもつ。前のよう に、中央部分が長くなれは、大きさは小さくなる。 同期長が法線ピッチ長の偶数(通常は2)倍であるとき、歯車対偶は、「HC R」セットとして分類される。ここでHCRとはHigh Contact Ratio(高接触 比)の頭字語である。参考文献2に述べられているように、ディファレンシャル クラウニングの概念を実現するHCR歯車対偶は、多くの応用例において、「L CR」(Low Contact Ratio、低接触比)歯車対偶よりもわずかに大きいトルク キャパシティをもつ。ほとんどのHCRの実施形態は、2と3のあいだのプロフ ァイル接触比をもつので、図8、9および10については、図示されている領域のそ れぞれは、それぞれの図に示される線に平行で、領域の中心(84、94、104)を 含む接触線をもう1本もつ。同期長が2倍になるので、Pbで示す寸法は、2Pb になる。参考文献2で述べられた理由により、これらの追加される接触線は、外 側の接触線(82、83;92、93;102、103)に与えられるのと同じ剛性補正をもた なければならなず、剛性補正がなされるころがり角は、剛性のあらゆる増加、お よび剛性のあらゆる減少を同期させるものでなければならない。 これを実現するために、同期長の中心のころがり角におけるクラウンは、その 対偶の1つでは、同期長のいずれかの端のころがり角におけるクラウンの中央部 分と少なくとも同じぐらい短い中央部分をもつか、または、そのクラウンの大き さと少なくと同じぐらい大きい中央部分をもつ。同様に、剛性の補正は、接触の 中央線についてなされなければならず、このことは、歯車対偶のそれぞれの部材 が、クラウンが実質的に接触領域の全幅を占有する中央部分をもつ少なくとも4 つの異なるころがり角をもつ使用表面をもたなければならないことを意味する。 もし負荷勾配に、参考文献2の図2で示すようなS字形が与えられるなら、剛性 の最も大きい量は、点cの左にわずかにずれることに注意されたい。しかし一般 に、最大剛性は、歯先負荷勾配の最も内側の4半円内のころがり角においてであ る。中央接触線のための剛性補正は、どんな場合にも、歯先におけるころがり角 より1ピッチ角だけ小さいか、または歯底におけるころがり角より1ピッチ角だ け大きいころがり角においてである。(中央剛性補正のためのこれらの位置は、 図14に関連して説明される。) 上述のLCRの実施形態におけるように、HCR歯車対偶のためのクラウンの 中間剛性は、同期長の端のころがり角より半ピッチ角だけ小さいころがり角にお いて、同期長の端のころがり角におけるクラウンの中央部分よりも長い中央部分 (つまりより小さい大きさ)を特定することによって得られる。デフォールトで は、それは「最も長い」または「実質的に接触領域の全幅を占有する」として前 に定義されたものほど長くはない。 本明細書の「発明の要旨」の部分において、本発明の目的の1つは、ディファ レンシャルクラウニングが「従来の歯先および/または歯底リリーフのために一 般に使われる代替物を提供する」ことができるほど簡単である歯車のかたちを開 示することであると述べられている。ディファレンシャルクラウニングの概念は 、伝達誤差および歯の係合のすべての位相における動的な増分をなくすために用 いられうるが、多くの歯車装置の応用例ではそれほど要求が厳しくない。これら の応用例については、従来の歯先および/または歯底リリーフの制限のいくつか を簡単に補正することだけが求められる。例えばもし運転速度が第1高調波励振 の臨界速度に近いなら、満足のいく性能は、図2における点bのころがり角にお ける、またはその近傍の剛性誤差を補正することによって得られる。またはもし 運転速度が少し遅く、第2高調波が最もやっかいであるなら、図2における点c のころがり角における、またはその近傍の剛性誤差を補正すれば、ノイズおよび 振動の受容できる程度に減少させるだろう。 これらの簡単な改良のいずれかを達成するために、従来の歯先および/または 歯底のリリーフ(本明細書においては、「プロファイルリリーフ」とよぶ)は、2 つの特徴に置き換えねばならない。すなわち、(1)プロファイルリリーフが導入 されるころがり角が、図8、9または10に示されるように実質的に半分に減少さ れ、かつ(2)排除すべき特定の誤差のころがり角(図2における剛性増分f-bまた はc-d)においてディファレンシャルクラウニングが提供されなければならない 。上述のように、導入されたどんなプロファイルリリーフであっても、歯が「ピ ッチ線について傾いて配されている」かどうか、または「歯車対偶がLCRセッ トであるか、HCRセットであるかどうかにかかわらず、同期長の1端を含む接 触線位置において始まらなければならない。 これらの位置固有の補正について、1よりも大きい歯車比をもつすべての歯車 対偶において、無補正の歯の対偶の剛性曲線(例えば図2における21)は、非対 称になってもよいことには注意すべきである。補正された、つまり「自己補完曲 線」22は対称である必要があるので、これにより、ピニオンおよび歯車について 、点jおよびk、および歯の対偶の剛性曲線(不図示)の右半分上の相似点j'お よびk'に対応するころがり角における歯の対偶の剛性を均一化する、相似ではな いクラウンが通常は必要になる。 もう一方の極端の例では、簡単さを重視する限りでは、ただ2つまたは3つの 異なるクラウンではなく、むしろ無補正の歯の対偶の剛性曲線(例えば図2の21 )のすべての部分を参考文献1において「ゼロ伝達誤差曲線」(例えば図2の22 )とよばれるものに変換するように比率が定められた連続したクラウンの列を導 入する実施形態である。このような曲線のLCRの例は、点b、dおよびgおよ び縦軸g-hについてのそれらの鏡像を含み、同期長における法線ピッチ長と同じ ぐらい多くのピッチ角を囲むころがり角の範囲にわたる一方、または双方の使用 表面において、無限の数の異なるクラウンをもつことになる。 参考文献2で説明されるように、最大トルクキャパシティを可能にするある特 定のゼロ伝達誤差(ZTE)剛性曲線が存在し、これは「自己補完的」剛性曲線と よばれる。トルクキャパシティを最大化するように運転する特定の特徴のうちの いくつかを以下に述べる。すなわち(1)対偶のうちの1つの部材上の歯の数は、 その部材についての歯の臨界数の4歯以内でなければならず、好ましくは2歯で あり、(2)対偶のうちのいずれかの最も小さいトップランド(topland)は、0.3 モジュールより小さい横幅をもっていなければならず、好ましくは0.26モジュー ルより小さい横幅をもち、(3)対偶のうちのひとつの歯の歯先と、そのかみ合い 片の歯底との間の最も小さいすきまは、0.25 モジュールより小さくなければな らず、好ましくは0.20 モジュールより小さく、(4)プロファイル接触比は、臨界 プロファイル接触比の0.1以下であり、好ましくは、0.05である。最大曲げ応力 およびヘルツ応力のバランスをとる「臨界歯数」は、よく知られた従来技術の概 念であり、「臨界プロファイル接触比」は、本発明を実施する歯車装置に独特のも のである。この概念は、誘起された曲げ応力およびヘルツ応力を最小化すること によってトルクキャパシティを最大化する特定のプロファイル接触比を示すため のものである。もし図2、3および6を考慮すれば、追加される歯の対偶が点j のころがり角における負荷を分け合うことは明らかだが、もし剛性補正増分f-b が大きすぎると、歯の対偶の剛性比(図6)を要求どおりに減少させても、あま りにも短いのでヘルツ応力(およびときには曲げ応力)が過度になる中央部分長 Wにわたって歯の負荷を集中させることになる。図1における縦軸a-eを最小化 することは明らかに役にたつので、歯のトップランドおよび歯底のすきま は、最小化されなければならない。それ以上に、ころがり角が、点jのころがり 角ではなく、点kのころがり角であるときに最も大きい応力が生じることを、ど の歯の比率をとれば確かめられるかを調べるために、少なくとも3つのプロファ イル接触比が比較されるべきである。 本明細書の先行する節は、歯の形状の最適化、利用されうるディファレンシャ ルクラウニングのさまざまな形状、および歯の使用表面上のどこにそのようなク ラウンが位置づけられるかに関する疑問に焦点をあてた。しかしもし本発明が多 数の応用例について従来歯車装置に取って代わろうとするのなら、製造コストも 、競争力のあるものにしなければならない。参考文献1および2において、ディ ファレンシャルクラウンを製造するために提案された方法は、歯を直接、仕上げ るため、またはシェービングカッタを製造し、それらをプランジシェービングに よって仕上げるために位相研削を利用することになっていた。これらの製造方法 も、上述の区分されたディファレンシャルクラウンに応用できるだろうが、区分 を存在させることは、より速く、より経済的な製造方法への道を開くものである 。これは、位相修正をつくるために必要とされる非常にまれで高価な研削機だけ でなく、従来の歯車製造工具のすべてで、歯車を製造できるようにする2段階手 順である。区分されたディファレンシャルクラウンをつくるこの特別な2段階方 法について、以下に図11〜図16を参照して説明する。 歯車製造の分野で最も広く承認されているタブーの1つは、「ポジティブなリ リーフ」に関するタブーである。もし何らかの材料が、インボリュート使用表面 の上に突出しているのなら、その材料は、応力を高める潜在力のあるものである ので、ほとんど常に避けられるべきである。しかし、ディファレンシャルクラウ ニングをもつように形成された歯車装置の場合には、ポジティブなリリーフを意 図的に導入することが、製造技術における大きな躍進への鍵を提供したのである 。 図11は、LCRの一例において、位相的研削の必要性を除くのにポジティブな 修正が用いられうることを示している。従来の歯車製造機が、単一のプロファイ ルと単一のクラウンを有する歯車の歯を形成しうるように構成される。よって、 従来の機械は、少なくとも従来の手順が用いられる時には、クラウンの形状が複 数個ある歯車を製造することはできない。この制約を回避するために、以下に示 すような2操作製造方法が考案された。第1の操作、すなわち、「荒削り」では、 使用表面は、具体的に設計された共通のプロファイルにホブ切りされる。このプ ロファイルは、インボリュートチャート111(a-b-c-9-c'-b'-a')として図示さ れている。このプロファイルチャートの大半は、インボリュート線b-b'よりも上 にある。よって影のつけられた領域の全体が、ポジティブな修正(すなわち、イ ンボリュート線を超えて突出している余剰材料)を表している。全使用表面は、 共通のクラウン131を有している。このクラウンは、図3に示されているクラウ ンに類似した区分されたクラウン形状として示されているが、図13の下側の部分 に示されている中央部分q-rおよび外側の部分q-pおよびr-sを含むものである。 「仕上げ削り」と呼ばれている第2の製造操作においては、ポジティブな修正 部分は、ホブ切り、シェービング、ホーニング加工、研削などによりインボリュ ート線にまで下がるように除去される。図12に示されているように、歯先には短 いリリーフ部分a-bをもち、歯底には短いリリーフ部分a'-b'をもつ、実質的に純 粋なインボリュートプロファイルチャート121(b-b')が製造される。ところが 、この仕上げ削りの結果として元の均一なクラウニングに起こったことは、図13 に示されているように、慎重に設計された形状の区分されたディファレンシャル クラウニングである。荒削り(図11)で形成されるポジティブな修正部分の量( インボリュート線からの偏差)は異なっているので、共通のクラウンは、b(13 1)よりもc(133)およびg(132)のほうが高くなる。よって、ポジティブな 修正部分が除去された箇所では、クラウン132および133は、実際には頂部が除去 されている。破線で示されている部分が除去され、実線で示されている部分のみ が残る。仕上げ削りの後、cおよびc'におけるクラウンは、図13においてp"-t"- u"-s"として示されている形状となる。もちろんこれは、剛性が最大であるクラ ウンの場合である。なぜなら、その中央部分t"-u"は、実質的に全ての歯幅を占 有しているからである。もう一方の端では、図11のbおよびb'におけるクラウン は、仕上げ削りには影響を受けない。よって、クラウン131と同様に、これらの クラウンも、中央部分q-rが最も短くなり、可撓性は最も大きくなる。その間に は、図2の点hのころがり角で必要とされる中間的な剛性をも つクラウンp'-t'-u'-s'がある。なお、ポジティブな修正部分を除去しても、外 側の部分の傾きと同様に、すべてのクラウンの区分も残るが、これらの部分の長 さが違ってくることは留意されたい。また、cで必要とされるポジティブな修正 の量は、図13から明らかである。仕上げ削りされたクラウンの中央部分が実質的 に全歯幅を占有するためには、点cのころがり角で必要とされるポジティブな修 正の量は、第1段階のクラウンの大きさに実質的に等しくなければならない。 図11に示されている第1段階のプロファイルチャートは、ディファレンシャル クラウニングをもつ歯車を製造する2段階方法において用いられうる多くの種類 のそのようなチャートの一例である。ピニオンにおいても、歯車においても、両 方の部材で同一のホブを用いることができるようにするためには、ポジティブな 修正を同じにするか、さもなくば、修正のすべてを対偶の一方に対してのみほど こすようにすればよい。図11は、いずれの場合でもありうる。もし両部材ともに 修正を施すのなら、それぞれのころがり角でそれぞれの部材に与えられる剛性化 または軟化の量は、曲線111をトレースし、かつ、その中心点h'を中心としてそ のトレースを180度回転させて、それぞれのころがり角でそれぞれの部材に対し てどのくらいの量のポジティブな修正があるかを示すことにより識別されうる。 既に述べたように、ころがり角kで求められる最大剛性化が実現される。なぜな ら、かみ合いころがり角k'でも剛性化は最大になるからである。 別の有用なタイプの第1段階のプロファイルチャート141が、図14に示されて いる。このチャートは、HCRの実施形態用のものである。よって、点bおよび b'のころがり角での剛性の低下は、点jのころがり角でももたらされる。この点 は、同期長の両端b、b'よりも1法線ピッチ内側にある。このころがり角は、そ のピッチ角分だけ、bではより小さくなり、b'ではより大きくなる。また、参考 文献2の図2に示されているタイプのS字形の負荷勾配a-b-cおよびa'-b'-c'が 用いられる。よって、高点(つまり、最大剛性点)は、c、c'およびi、i'からわ ずかに除去される。この曲線141は、かみ合わせ片でも反復されうるが、そのか み合わせ片は、特にそちらのほうが大きい時には、中央部分が実質的に全歯幅を 占めるようにも形成されうる。なぜなら、このようにしても、4つの高点のすべ てが、等しい剛性を有するクラウン形状で確実にかみ合わせられるようにで きるからである。仕上げ削りにより製造される歯の中央のプロファイルチャート および区分されたディファレンシャルクラウンのパターンは、本質的には、図12 および図13にそれぞれ示すとおりとなる。 図15として示されているプロファイルチャート151は、はすば歯車対偶におい て(または、はすばかさ歯車において類推により)実施されうる本発明の可能な 数多くの変形例の1つである。はすば歯車は、外側の接触線92、93の長さを変化 させることにより、かみ合い剛性を変化させることができる特殊な特徴(図9に 示されている)を有している。このことは、図2の点bにおけるころがり角での 歯の対偶の剛性が、ディファレンシャルクラウニングを必要としないことも意味 している。この効果を生む特定のプロファイル接触比が特定されれば、例えば曲 線151のような第1段階のプロファイルチャートは、区分されたディファレンシ ャルクラウン161、162(図16)の数が少なくなったものとして得られる。しかし 、もし前述したような第1段階の修正をなす2段階方法が採用されれば、少量の 軸テーパを導入することによって、歯の使用表面から段階的に高くなるように位 置づけられたプロファイル151に対して所望の第1段階の修正をなすことができ 、その結果、はすば歯車技術においては、「取り付け角」と呼ばれている角度にお いて、直線母線をたどることができることに留意されたい。単にホブを前後送り に比例させて前進させたり後退させたりすることによって、歯のテーパを製造す る公知の方法(例えば、フランス国特許第521,076号)が利用可能となる。望み とあれば、両部材の歯に対して一定の全歯たけを維持できるように、歯先面をわ ずかに円錐状としてもよい。 図17は、図13(または図16)に類似したダイアグラムであるが、ディファレン シャルクラウニングを点aおよびa'にまで延長することによって、プロファイル リリーフの一部(ある種のはすは歯車またはうす巻き歯車の場合は、全部)が押 しのけられる実施形態の場合である。これがなされると、ポジティブな修正(図 11の曲線111、図14の曲線141、および図15の曲線151の下に影が付けられて示さ れている部分)の量は、例えば111、141および151のような曲線を、点aおよび bの間の垂直方向の距離だけ持ち上げることによっておよそ倍になる。共通のク ラウン171の大きさは実質的に倍になるので、通常は歯幅 の10%未満であり、極端な場合には長さが実質的にゼロになる中央部分q-rをも つことになる。 図13のダイアグラムの場合のように、共通のクラウン171、172、173および174 の破線部分は、第2段階の「仕上げ削り」により除去され、図13の場合と同じ中 央部分の長さ、および基準となる歯の対偶の剛性曲線(例えば図2の21)を定か み合い剛性曲線(図2の22)へと変換するのに必要な様々な歯の対偶の剛性比( 図6)をもつクラウンが生じる。 本発明と、従来の歯車に対して「位相補正(topological corrections)」また は「位相修正(topological modifications)」を施すための公知の方法とを区別す ることが重要である。このような補正は、たいていの場合、ギアボックスのねじ り変形(torsional deformation)を補償する手段であるか、または、単一の特 定された運転負荷に対するリリーフの最適な量を選択する方法(例えば、米国特 許第5,315,790号)である。歯車の歯の使用表面に対するこのような従来の位相 改良(topological alterations)は、伝達誤差およびノイズをほどほどに低減す ることを可能にするその場しのぎの修正法ではあるが、すべての負荷で、歯車対 偶からの伝達誤差を設計する体系的な方法を構成してはいない。このことは、参 考文献1および2ならびに本明細書に開示されている手段および方法によっての みなされうる。参考文献1および2ならびに本明細書では、(1)歯の係合の負荷 位相と無負荷位相との同期をとり、かつ(2)歯の対偶の剛性曲線を、その曲線 自身に加わる曲線に変換して、かみ合い剛性の変化を排除する、特殊な歯の比率 および修正を導入することによって、歯の対偶において一定のかみ合い剛性を実 現する包括的なシステムを構成している。ディファレンシャルクラウニングの使 用は、この新しい修正システムの一体を成す部分であり、伝達誤差の排除を、す べての負荷および速度において、確実に一様に効力あるものにするためには必須 である。 本発明を区別するもととなるべき、もう一つのタイプの歯車の歯の形状がある 。既に述べたように、歯端のリリーフは、しばしば歯車の歯端における曲げ応力 を低減するのに用いられる。このことは、例えば、参考文献1の図10のクラウン 曲線102に示されている。この端部リリーフタイプのクラウンと、図3に示され ているクラウン形状との間の基本的相違点は、負荷がかけられる幅の比にある。 図6の曲線61を参照すれば、前述した曲線102の場合のように、負荷がかけられ る幅の比が約0.9よりも大きい時には、歯の対偶の剛性比は、1と「実質的な」 差がないことがわかる。したがって、参考文献1に提案されているクラウンは、 (1)剛性に実質的な変化をもたらす区分点(101、102、104)がないか、あるい は(2)中央部分(103、105)がないかのいずれかであるクラウンのみを含んで いる。参考文献1および2の歯車装置における剛性の変化は、区分されたクラウ ンのシステムの比率の変化によるものではなく、ひとえに、クラウンの湾曲の変 化によりもたらされるものである。 上述した修正システムは、例えばねじ歯車のような単一の接触点をもついくつ かの限定されたタイプは別にして、すべての歯車形状に適用可能である。以上の 詳細な説明は、主に平行軸インボリュート歯車についてなされたが、その他の歯 車形状に関して、上述したさまざまな特徴の解釈を変えることができることは、 全く明らかなことである。例えば、本発明を実施するすくばかさ歯車、または、 はすばかさ歯車における「同期長」は、明らかに、円弧に沿って測定されうる。 あるいは、等角の(W-N)歯車装置では、この長さは軸方向で測定され、「ディ ファレンシャルクラウニング」が、円弧状の凹凸プロファイルに適用されうる。 以下に列挙する請求の範囲は、歯の接触が1つ以上の線または領域のかたちで起 こるさまざまな歯車のタイプにおける本発明のすべての適用例を包含していると 解釈されるように意図されているものである。 以上の詳細な説明および後述する請求の範囲において、以下の用語は、以下の 意味をもつものと意図されている。すなわち、「ディファレンシャルクラウニン グ」、「自己補完的」、「歯の対偶の剛性曲線」および参考文献において規定されて いるその他の専門用語は、それらの文献の場合と同じ意味をもっている。ただし 、いくつかの例外または変形には留意されたい。「クラウン」は、たとえ修正がゼ ロである特殊の場合でもリード修正を意味しているが、「クラウン」がプロファイ ル修正として現れるW-N歯車装置は含んでいない。「負荷勾配」は、初期の歯の 接触点を始点とし、低接触比の歯車では単一歯接触最高点(「HPSTC」)を終 点とし、高接触比の歯車では二重歯接触最高点(「HPDTC」)を終点とする歯 の対偶の剛性曲線の両端部分のいずれか1つである。「無負荷勾配」は、負荷が歯 の対偶の剛性曲線からなくなる時の負荷勾配である。「同期長」は、(その平均こ ろがり角において)負荷勾配の中点同士を結ぶ、接触領域の中央において仮想的 な横断y方向に延びている線であり、W-N歯車装置(その場合、同期長は、軸 方向ピッチの整数倍である)の場合は除いて、法線ピッチの整数倍である。「負 荷がかけられる幅」は、たとえ中央部分がわずかに凸であり、負荷が軽すぎて、 その全長にわたる接触を生じない場合でも、区分されたクラウンの中央部分の長 さである。「ポジティブなリリーフ」あるいは「ポジティブな修正」は、「研削代( grinding allowance)」や「シェービング代(shaving allowance)」と本質的には 同様に、理想のインボリュート線すなわち仕上げられた表面の上に突出している か、非インボリュート歯車装置の場合は理論的に正しいプロファイル形状の上に 突出している余剰材料を意味している。「第1段階」および「第2段階」(または2 つの「ステップ」)は、一連の製造操作のことであり、ある場合、例えばガングホ バ(gang hobber)が用いられる場合には、単一のパスで実行されうるものであ る。長さまたは角度の単位の「整数」とは、全長または全角度を長さまたは角度 の単位で割ったとき、その商がちょうど整数すなわち小数点以下がない数(whole number)になることを意味している。はすば歯車、または、はすばかさ歯車につ いての「負荷がかけられる幅比」は、軸方向であろうと接触線の方向であろうと 、同一の方向で測定されるWおよびFの両方に基づいている。「実質的に」とは、 20%よりも大きな違いがない、好ましくは10%よりも大きな違いがないことを意 味している。「歯幅」とは、ある具体的なころがり角での歯車またはピニオンのす くい面の幅を意味しており、変化がない場合には最大歯幅を意味するものではな い。ころがり角の位置のことをいう場合の「内側に」とは、同期長の中心のころ がり角により近いことを意味している。 付録A ディファレンシャルクラウニング:歯車のノイズおよび 動的な負荷に対する新しい武器 ウィリアム・S・ルーブロル アクシコン・ギア・カンパニー、 カリファルニア州、バークリー パワートレイン歯車装置を修正する現在の方法には、3つの主要な欠点があり 、それらの欠点のすべてが、伝達誤差の大幅な増大につながる。このような伝達 誤差は、歯車セットの有用なトルクキャパシティを減じるばかりか、歯車のノイ ズの励振の主要な原因にもなる負荷の動的な増分を発生させるので、伝達誤差を 増加させるものは何でも、歯車の性能を自動的に低下させ、歯車のコストを間接 的に上昇させる。歯車のプロファイル修正を具体化する現在のシステムに内在す るそれらの3つの欠点とは、(1)「負荷固有である」こと、(2)「高調波固有であ る」こと、および(3)製造時の最大誤差(inaccuracy)に対して非常に感度が 高いこと、の3つである。 「負荷固有の」修正 全世界の歯車装置の大半は、非常に広い範囲の負荷を伝達することを要求され る。例えは、全世界の歯車装置のおよそ4分の3を構成する車両推進用の歯車装 置は、トルクを、利用可能なその頂点からゼロに至る範囲で伝達し、さらには逆 方向にも伝達することを要求される。全世界の歯車装置の残りの4分の1の少な くとも半分、すなわち、車両以外の何千もの応用例もやはり、負荷の広範な変化 を受けている。 現在までのところ、トルクにおける主要な変化を伝達することを要求されるこ の種の歯車装置にはすべて、「負荷固有である」修正、すなわち、ある特定の負荷 に対しては正しいが、その他すべての負荷に対しては不十分であるか過剰であ るかのいずれかである修正が施されている。このように最適ではない修正が伝達 誤差の大幅な増大を発生させることは、AGMAによりその最も広く用いられて いる規格でも注記されている。すなわち、「弾性たわみ(elastic deflection) は負荷に依存しているので、歯車の歯のプロファイル修正は、ある負荷の大きさ に対してのみ均一な速度比を与えるように設計されうる。この設計負荷と異なる 負荷は、より大きな伝達誤差を生むことになる」(1)。 従来の歯先および/または歯底の修正を「負荷固有」にする原因となる物理的 特性は、図1、図2および図3に説明されている。図1は、ある特定のころがり 角でのプロファイル修正により、初期分離Sを生じさせる対象である歯の対偶に ついての負荷/たわみ曲線である。この初期分離は、実質的に線形である負荷/ たわみ曲線O-P2を右側に距離Sだけシフトする。曲線O-P2の傾きは、設計負 荷P2をその負荷における歯の対偶のたわみΔ2で除算した値であるk2である。曲 線O-P2をそっくりそのまま位置O'-P2'にシフトすることによって、歯の対偶 の剛性を表す直線の傾き k2'が小さくなる。このように剛性を低下させることの 目的は、単一の歯の対偶が接触している時と実質的に同じ接触を2つの歯の対偶 がしている時に、かみ合い剛性を与えることである。この特性は、図2に図示さ れている。図2では、歯の対偶の剛性kは、接触パスに沿った横断方向の変位の 関数として(または、zはころがり角と基準半径との積として変化するので、こ ろがり角の関数として)プロットされている。図が示しているように、曲線e-f- c-gにおける有効剛性は、リリーフの設けられた歯先部分e-cに比べて、影をつけ て示された量だけ低下している。歯先および/または歯底のリリーフが正しい量 だけ与えられれば、点jのころがり角での剛性縦軸j-fは、j-bにまで低下する。 これは、ころがり角hでの剛性h-gのちょうど半分であり、それによって、少な くとも設計負荷に対しては、歯の対偶の励振の第1高調波を発生させるかみ合い 剛性をなくすことができる(図2では、簡単のために対称的なかみ合い剛性曲線 が図示されている。歯車比が1よりも大きいとき、基準かみ合い剛性曲線は、非 対称となる)。 この歯車の歯の修正システムが、低い負荷ではなぜ支障を来すかは、図1を再 び参照すればわかる。設計負荷に対して理想の剛性k2'(図2では縦軸j-b)を発 生させた初期分離Sは、P2'をP1'に減少させると、大幅に低減された剛性(傾 き)k2'をもたらす。このことによる影響は、図3に示されている。図3では、 剛性縦軸j-bは、j-b'にまで低下している。図1の直線O-P2は、初期分離なし の基準となる歯の対偶の剛性は、実質的に一定である(すなわち、k1とk2とは約 5%を超える差はないので、実質的に一定の傾きを有している)ことを示してい る。しかし、分離Sがあると、縦軸j-b'(k2')の2倍である低減されたかみ合い 剛性は、点jのころがり角でのかみ合い剛性を、点hのころがり角でのかみ合い 剛性h-gよりもはるかに小さくする(すなわち、縦軸h-gの95%にし、図2の歯の 対偶の剛性曲線e-f-c-gを図1の曲線O-P2の非線形性について補正する)。その 結果、点jのころがり角では、実質的な伝達誤差が発生される。 図3のような図は、伝達誤差を処理する際には極めて有用である。なぜなら、 そのような図は、歯の対偶の剛性kがプロットされている対象である負荷Pでの ピークピーク値がどうなるかをグラフ的に示すからである。図示されているケー スでは、理想の剛性縦軸j-bからの偏差は、剛性部分b-b'であり、この部分を2 倍したものを負荷Pで除算すると、その結果は、点jのころがり角で発生された 伝達誤差となる。この剛性誤差は、回転の1ピッチ角ごとに発生し、歯車の対偶 の励振の第1高調波をもたらす。 「高調波固有の」修正 従来の歯先および/または歯底のリリーフには、設計負荷以外の負荷では実質 的な伝達誤差をもたらす点で「負荷固有」であるという欠点があるばかりか、「 高調波固有」であるという第2の欠点もある。従来の歯先および/または歯底の リリーフは、ある負荷(設計負荷)での伝達誤差を最小化することはできるが、あらゆる 負荷で第2高調波をもたらす伝達誤差を軽減することはできない。この 欠陥について、図2および図3を援用してグラフ的に説明する。 従来のパワートレイン歯車の対偶では、第2高調波の励振は、常に「単一歯接 触最高点(highest point of single tooth contact;HPSTC)」における伝達 誤差によりもたらされる。図2および図3に図示されているケースでは、点kの ころがり角での歯の対偶の剛性は、定義によれば、かみ合い剛性でもある。しか し、 剛性縦軸k-cは、縦軸h-gよりも明らかに小さい。ここで、その差は、剛性部分c- dである。したがって、この剛性誤差を負荷Pで除算すれば、図2の点kのころ がり角での伝達誤差が得られる。また、点aのころがり角でも等しい誤差(部分 l-mをPで除算した値)がある。これら2つの誤差は、法線ピッチ(またはビッ ト角)ほど離れてはいないので、歯車の対偶の励振の第2高調波をもたらす。 図2または図3のいずれからも明らかなように、プロファイルリリーフの始点 またはその大きさを変えれば、誤差部分b-fを変えることはできるが、設計負荷 以外の負荷ではそれをなくすことはできない。また、従来のプロファイルリリー フは、いかなる形状のものであっても、誤差部分c-dおよびl-mをなくすことはで きない。したがって、従来の歯先および/または歯底のリリーフは、第1高調波 以外では、どの高調波に対しても効力がないと結論づけなければならない。また 、既に述べた理由により、それは、ある特定のトルク負荷での高調波についての み有効である。 誤差に対する感度 「負荷固有」であり、かつ「高調波固有」であることに加えて、従来の歯先お よび/または歯底リリーフには、第3の重大な欠点がある。すなわち、従来のリ リーフは、製造誤差に対して極めて感度が高いということである。このことは、 図1の破線の部分からわかる。例えば、もし設計負荷における伝達誤差を最小化 するように特定された初期分離Sが0.0003"(0.0075mm)であり、かつ、わずか な製造誤差0.0001"(0.0025mm)が加わっているのなら、点P1 'はP1 "へと移動 し、傾きk1 'は、3分の1だけ減ってk1 "となる。これによって、図3の縦軸j-b' も3分の1だけ減少し、半誤差b-b'の長さは、その量だけ増加する。その結果、 点jのころがり角における既に大きな伝達誤差は、製造誤差の増大と実質的に同 じ比率だけ増大する。すなわち、図示されているケースでは、製造誤差0.0001" は、同じ大きさの最大ピークピーク静的伝達誤差をおよそ100マイクロインチ(2. 5マイクロメートル)に増加させる。 従来の歯先および/または歯底リリーフが、このように製造時の最大誤差に対 して極端に感度が高いのは、ひとえに、点jのころがり角での初期分離を、その ころがり角でのかみ合い剛性を低減する手段として用いていることに起因してい る。そのころがり角でかみ合い剛性が最大となる傾向がある理由としては2つあ る。すなわち、(1)歯の対偶の剛性曲線が対称であるか、またはほとんど対称で あるので、このころがり角での曲線の傾きは、その曲線の反対側の半分(不図示 )における対応する傾きと実質的に等しく、かつ逆となる。このことは、接触し ている2つの歯の対偶の剛性の変化率が、足すとゼロになるので、最大値または 最小値を通るかみ合い剛性値を与えるはずであること、および(2)接触してい る歯の対偶の個数は、最大、つまり1つではなく2つであるので、この合計ゼロ の傾きは、最小値ではなくむしろ最大値に関連づけられているはずであること、 の2つである。これら2つの影響が組み合わされることによって、点jのころが り角では、伝達誤差が並外れて高くなるはずではないのなら、低減されるべき剛 性のピークが、1ピッチ角につき1回だけ生じる。 歯先および/または歯底のリリーフにより生成される初期分離を用いてこの剛 性のピークを低減するための現在優勢である慣例は、いまだに完全には理解され ていないいくつかの結果をもたらす。既に述べたように、伝達された負荷の変化 、または第2高調波を非常に重要なものにする運転速度範囲のいずれかを伴う用 途にこのような慣例をあてはめることには、重大な欠点がある。しかし、製造時 の誤差に対する感度の面から見た欠点は、一層深刻である。これは、歯車の歯は 、非常に剛性が高いので、初期分離の量は通常、1万分の1インチ単位で測定さ れるからである。これが、従来のパワートレイン歯車装置の真の急所を生むこと になる。臨界ころがり角でかみ合い剛性を制御する臨界寸法は非常に小さいので 、極めて近接した許容誤差を特定しさえすれば、伝達誤差の実質的な増大は避け ることができる。もちろん、このことは、高いAGMA質番(AGMA Qualit y Number)に合わせて製造しさえすれば、ノイズおよび動的な増分が過剰にな ることは避けられることを意味している。 「すべての負荷用の」修正 上記3つの欠点のすべてを排除することができる、パワートレイン歯車装置の 歯を修正するための新しい方法が、最近考案された(2)。この新しい修正法は、 負荷固有ではなく「すべての負荷用」であり、高調波固有ではなく「すべての高 調波用」であり、従来の修正法が製造時の最大誤差に対して感度が高いのと同じ ぐらい、最大誤差には感度が低い方法である。 優勢な形状のプロファイル修正の負荷固有の特性を排除するためには、従来の 歯先および/または歯底リリーフは、歯の初期分離を導入するのではなく、歯の 対偶の剛性を弾性的に増大させたり減少させたりする形状の修正法に取って代わ られるべきである。このことを実現できることが見出された特徴は、「ディファ レンシャルクラウニング」と呼ばれている。リードのクラウニングをもつ従来の 歯車装置では、クラウニング曲線は、すべてのころがり角で同じである。「ディ ファレンシャルクラウニング」をもつ歯車では、事情は違ってくる。そうではな く、歯の対偶の剛性に実質的な影響を及ぼすクラウニングは、ある特定のころが り角で一定のかみ合い剛性を維持するために、剛性を高めるべきか、あるいは低 めるべきかによって、増加もするし、減少もする。 軸方向で修正する場合には「リード修正」とも呼ばれるクラウニングは、多く の形状を有しうる。最も一般的な形状は、例えば、小さく湾曲した放物線または 円弧の1部分のような連続した曲線である。歯車を設計する際にクラウニングを おこなう従来の目的は、歯端の負荷を軽減することであった。ここで、導入され る湾曲の量は、予想されるリード誤差および/またはずれに依存している。 物理の世界ではしばしばそうであるように、機能の差は、形状の差を要求する 。「ディファレンシャルクラウニング」の目的は、歯端の応力を最小化することで はなく、歯の対偶の剛性を制御することであるので、クラウニングの最良の形状 は、図4に示されている。この形は、いわゆる「歯端のリリーフ」にかなり似て はいるが、この場合でも、従来の歯端のリリーフとは目的が違っているので、比 率は全く異なるし、また、あるころがり角と別のころがり角では変化もする(「デ ィファレンシャルクラウニング」)。ある種のクラウニングは、すべての負荷用の 歯車装置で歯端の負荷を低減するのに用いられうるが、その大半は、負荷をでき るだけ広く分散させれば剛性は最大になり、1点負荷を採れば最小になるという 事実を利用して、歯の対偶の剛性を制御するために導入される。 この種の影響の一例は、簡単に支持された梁の中心のたわみについての方程式 を見ればわかる。負荷が中心に集中しているときは、たわみは、同一の負荷が梁 の全長にわたって均等に分散されているときよりも60%大きくなる。同様の影響 は歯車の歯に存在しており、図5にグラフ的に示されている。歯の対偶の剛性比 がプロットされている対象である特定の歯車セットについて、負荷がかけられる 幅Wが全歯幅Fの50%であるとき、剛性は、負荷がかけられる幅WがFに等しい 時の歯の対偶の剛性の81%であることがわかる。図2の剛性曲線を再び参照する と、このように剛性を19%だけ低減することは、剛性縦軸j-fを所望の縦軸j-bへ と低減するのに必要とされるものにおよそ等しいので、点jでのころがり角では 、初期分離は全く必要なく、歯の対偶の剛性は、実質的に負荷に依存しなくなる ことがわかる。図1のダイアグラムから見れば、このように負荷がかけられる幅 Wを狭くすることによって実現されることは、曲線O-P2をその下の点Oを中心 として数度だけ時計回り方向に回転させることとなる。 なお、負荷がかけられる幅Wを狭くすることによって縦軸j-fを補正すること については、これは、点jのころがり角での補正にすぎず、点hのころがり角j での負荷がかけられる幅は、狭くする量を減らすか、あるいは全く狭くしないか のいずれかでなければならないことは注意すべきである。こういうわけで、この 概念は「ディファレンシャルクラウニング」と呼ばれているのである。このクラ ウニングは、jである値をとるが、hでの値は違ってくる。「すべての負荷用の」 修正の最も単純な例では、hで負荷がかけられる幅は、全歯幅となる。 図4のクラウン形状の「端のリリーフ」部分p-qおよびr-sの傾きおよび(もし あればその)湾曲は、W/F 比ほど重要ではないが、どのような負荷でも伝達誤 差がさほど大きくはならないように意図されている設計では、これらの端の部分 は、必要な量の「微調整」を可能にするいくつかのパラメータの追加を許容する 。 「すべての高調波用」の修正 もし、第1高調波ばかりではなく第2高調波も排除することが望ましいのなら 、上述したものよりも少しだけ複雑な修正を利用することができる。そのように してもコストが増加することはないし、大半の設計では、必要な特徴は平常どお り に含まれることとなる。「負荷固有の」特性を排除するのに用いられるのと同じ完 全に弾性的なタイプの特徴は、「高調波固有の」特性を排除するのにも用いること ができる。既に述べたように、歯車の対偶の励振の第2高調波は、図2または図 3の剛性誤差c-dおよびl-mによりもたらされる。これらの誤差を排除するために 、歯の対偶の剛性は、誤差f-bを排除するのに用いた方法と同じ方法、すなわち ディファレンシャルクラウニングにより、図6の点kのころがり角では増加する 。剛性縦軸k-cは、k-dにまで増加させなければならない。この縦軸は、図6にプ ロットされた特定の剛性曲線e-f-c-gでは、およそ15%だけ大きくなる。図5の 曲線は、剛性を負荷がかけられる幅に関連づけているので、この曲線上で、その 差が15%である縦座標をもつ任意の2つの点を用いることができる。どの2つの 点が選択されても、それらの点の負荷がかけられる幅の比は、横座標の値により 表される。 例えば、もし図5の曲線の左端の点をそれら2つの点の1つにとれば、負荷が かけられる幅は全歯幅になり、可能な限り最も高い剛性をもつクラウン(1.0のk /kmax)が得られることになる。図5の曲線上の第2の点は、縦座標0.85をもつ 点になるであろう。よって、この縦座標を与えるのに必要とされる負荷がかけら れる幅の比は、約0.55となることがわかる。この比はまた、点hのころがり角に 対する負荷がかけられる幅の比ともなる。よって、点jのころがり角では、以前 に計算されたものよりも小さい負荷がかけられる幅の比が要求される。その点で の新しい比は、上述した必要とされる剛性補正をなすためには、約0.35となる( これらの比は、もし、予想されるあるリード誤差にも適応可能とするために、図 4の中央部分q-rをわずかに凸状とすれば、わずかに異なってくる)。 この設計では、第1高調波および第2高調波が共に排除されうるし、異なる3 つのクラウンがあることになる。これら3つのクラウンを組み合わせる(特にこ れらのクラウンを互いに滑らかに接合する)ことにより得られる効果としては、 図6の歯の対偶の剛性曲線e-f-c-gをいわゆる「一定の結合された剛性曲線」に 変換できることが挙げられる。このような曲線は、その曲線から整数個の法線ピ ッチだけオフセットされた同一の曲線に加えられたとき、一定のかみ合い剛性を 生むという独自の特性を有している。a-b-d-gは、もし「負荷勾配」a-dが隣接 する歯の対偶の「無負荷勾配」m-kと中点bにおいて交差して、補正された剛性 部分d-gと一直線上にある、一定の結合された剛性部分m-n-dを生じるのなら、こ の特性を有する曲線の左半分であることがわかるだろう。その結果として、実質 的に静的および動的伝達誤差のない歯車のかみ合いが得られる。よって、いかな る負荷においても、またいかなる速度でも、負荷や歯車のノイズの大きな動的増 分はなくなる。 極端な感度を排除すること 従来の歯車装置の製造時の誤差に対する極端な感度については、既に述べた。 このような感度は、ディファレンシャルクラウニングにより修正された歯車装置 には全く存在しない。ある形状の修正が最大誤差に対して非常に感度が高いのに 、もう一方がそうではない理由は、もし正確な剛性補正を実現しようとするのな ら厳密に保持されねばならない寸法の大きさだけに起因するものではない。従来 の歯先および/または歯底リリーフの場合、制御寸法は、すべての歯の仕様寸法 の中で最小である。つまり、1万分の数インチの初期分離である。 ディファレンシャルクラウニングにより修正された歯車装置の場合、点jでの 剛性ピークがいかに正確に補正されるかを制御する寸法は、すべての歯の仕様寸 法の中で最大である。つまり、数十分の1インチの負荷がかけられる幅である。 このように3桁大きさが違うことにより、ディファレンシャルクラウニングをも つ歯車装置は、これにより取って代わられるべき従来の歯車対偶よりもAGMA 質番が2、3劣る正確さで製造することができ、しかもそれが示す伝達誤差も実 質的に小さくなる。質番とコストとの間の関係は、Hirt(3)により記載されて いる。 トルクキャパシティ 歯の修正は、トルクキャパシティに大きな影響を及ぼしうる。例えば、もしク ラウニングの量が多すぎると、歯の中心には過度の負荷がかかり、過剰なヘルツ 応力が生成してしまう。一方、もしクラウニングの量が少なすぎると、リード誤 差および/またはずれが、歯端に過剰な負荷を生成して、曲げ疲労破壊に帰結す る可能性がある。同様に、もし伝達誤差が大きすぎれば、有用なトルクキャパシ ティから直接減じる値である動的な増分が、パワー密度の深刻な低下を招く可能 性がある。このことは、共振またはパラメトリック共振に対する臨界速度での運 転または臨界速度近傍での運転がおこなわれる時には、特にいえることである。 ディファレンシャルクラウニングにより修正された歯車の場合、トルクキャパ シティの最大化は別の局面を有している。図6に図示されている例では、点jの ころがり角での負荷がかけられる幅の比を0.35に低減すると、歯全体の負荷を歯 幅の35%に集中させることになる。点jで接触している歯の対偶は2つあるので 、このことは、負荷が歯幅の70%にわたって分散されている状態で接触している 単一の歯の対偶があるのと等価である。これにより、HPSTCでの負荷よりも40% だけ大きいばかりか、歯の上の、曲率半径が比較的小さい点ではより高くもなる 負荷が歯の上に局所的に生ずることになる。よって、これらの負荷は、臨界ヘル ツ応力および臨界曲げ応力の両方をもたらすことになり、静的なトルクキャパシ ティは、従来の歯車の場合よりも低くなる。 その原点をたどれば、この問題は、基準となる歯の対偶の剛性曲線e-f-c-gを 自己補完的な曲線a-b-d-gへと変換するために施された、図6の剛性補正f-bおよ びc-dの大きさのみに起因することがわかる。この大きさを低減するために、接 触比は2.0よりも大きい値へと増やされ、「一定の結合された剛性曲線」は、台形 状の曲線から正弦波曲線へと変えられる。これにより、負荷がかけられる幅が35 %からおよそ60%へと増大し、限界ころがり角を点kのころがり角へと戻す。こ の歯車対偶は、今や「高接触比」(HCR)の歯車対偶であり、この歯の対偶が、 二重歯接触最高点(HPDTC)で負荷を与えられる時に、限界応力が発生する 。静的なトルクキャパシティは、従来の歯車対偶よりも小さくなるのではなく、 わずかに大きくなる(なお、説明を簡単にするためだけの理由で、ディファレン シャルクラウニングの概念の説明にLCR設計を用いた。今述べたばかりの理由 により、ディファレンシャルクラウニングの最適な実施形態は、たいていの場合 、HCR歯車装置となる)。 いずれにせよ、静的なトルクキャパシティは、動的なトルクキャパシティより もはるかに重要度が低くなり、ディファレンシャルクラウニングを用いた修正が 、 そのパワー密度に対して最大の効果を奏するのは、後者の場合である。このこと は、そのほとんどが、負荷の動的な増分を実質的に排除した帰結といいうるもの であり、運転が共振あるいはパラメトリック共振に対する臨界範囲にあるのでな ければ、20〜30%の範囲となる傾向のある効果を実現するものである。前者の場 合、その効果は、2倍を超えるほど大きくなる(参考文献3の図1を参照のこと) 。 ある特定のトルクキャパシティの増加によりサイズおよび重量を小さくするこ とが可能になり、またその結果、製造サイクル時間を短縮することも可能となる 。質番をより低くするように作業し、かつ、以前なら、はすば歯車や、はすばか さ歯車が必要とされた状況で、多くの場合は平歯車や、すぐばかさ歯車を用いる ことにより可能になるコスト削減と、このような低減との組み合わせは、上述し た新しい形態の歯の修正が、パワートレイン歯車装置のコストを半分も削減でき ることを示している。 動的な伝達誤差 上述したディファレンシャルクラウニングの概念を実現する歯車セットを設計 するのに最も効率の高い方法は、コンピュータシミュレーションを用いることで ある。かみ合いたわみは、接触線運動の1法線ピッチを通して、均等に間隔の設 けられた1並びの点において、つまり、ゼロからピークトルクまでの一連のトル ク負荷について計算される。この手順の結果を示す典型的なプロットは、図7の 下側の曲線に示されている。 比較のために、同一の比率による従来の歯車対偶についての相似曲線もプロッ トされている。上述した「負荷固有の」特性が明らかに顕著であり、このセット が、1,200インチ−ポンドの設計負荷を有していることを示している。それぞれ 異なるころがり角に発する従来の歯先および/または歯底リリーフのそれぞれ異 なる量は、曲線の形状と、その最大静的伝達誤差点の位置を変化させるが、この ようなすべての設計において、平均伝達誤差は、製造時の最大誤差の影響を考慮 しなくても、ZDI歯車装置よりも1桁大きくなる(「ZDI」とは、「ゼロ動的増 分(Zero Dynamic lncrement)」を表す頭文字の商標である)。 このように伝達誤差が1桁小さくなることを確認するために、ディファレンシ ャルクラウニングの概念を実現する修正が施されているようにAxicon Gear C ompany により設計された平歯車セットが、Ohio State Gear Dynamics and Gear Noise Research Laboratoryにおいて、従来の平歯車セットと対比させ て最近試験された。試験用の対偶は共に強化鋼で製造され、各部材上に50の歯を 有しており、かみ合い圧力角が20度であり、歯幅は20mmであった。得られた試験 データでは、かみ合い周波数が250ヘルツでの加速度であった。この周波数は、 プロット用に動的伝達誤差(DTE)に変換された。これらの結果は、図8に示 されている。 この制御セットの接触比が1.75であったのに対し、試験セットに対応する接触 比は2.40であったことには注目すべきである。接触比の異なる歯車セットを比較 した理由は、従来の歯車装置では、LCR設計のほうが、HCR設計よりもトル クキャパシティがわずかに高いということであった。このため、後者は、切下げ を避けるためには、2倍の個数の歯をもつ必要がある。これにより、励振周波数 は2倍になり、また、多くの応用例で、第2高調波の周波数ではいわゆる「パラ メトリック共振」を発生させることになる。ZDI歯車装置は、すべての負荷お よびすべての速度において伝達誤差を実質的に排除するので、共振条件は問題で はなく、最適な構成は、前節で述べた理由により、HCR設計となる。よって、 LCRによる従来の歯車セットは、通常は、HCR ZDI歯車セットに改良さ れることになる(HCRの特徴は、従来の歯車装置における動的な増分を低減す る助けにはなるが、ZDI歯車装置ではそれに相当する効果を及ぼしえない。Z DI歯車装置は、剛性曲線補正に依存するからである)。 図8の歯車対偶には、もう1つ重要な相違点がある。すなわち、これら2つの セットのAGMA質番が全く異なることである。つまり、制御セットでは14であ るのに、ZDIセットでは9である。ZDIは質番が低いにもかかわらず、制御 セットの平均第1高調波DTEよりも実質的に小さいばかりか、相当する比率の 典型的な研削されたはすば歯車セットについて予想される平均第1高調波DTE よりも実際に小さい平均第1高調波DTEを示した。この結果は、製造時の誤差 に対する相対感度については、既に述べた観察結果を裏書きするものと考えられ る。 すなわち、ZDI歯車装置は、従来の歯車装置の質番よりも少なくとも2または 3だけ低い質番で許容誤差をもつものにすることができ、また、平均の静的およ び動的伝達誤差も実質的に低くなった値を示すものにすることができる。 適用可能性 ディファレンシャルクラウニングの概念は、パワートレインにおいて用いられ ているすべてのタイプの歯車に適用可能である。研削された平歯車に関する試験 データの提示は、比較しうる静的および動的伝達誤差の可能な数多くの説明の1 つとしてのみ解釈されるべきである。将来の試験は、(1)製造時の最大誤差に 対するZDI歯車装置の大幅に低減された感度が、シェービングされた歯車の焼 き入れひずみ(quench distortion)の影響や、過度に摩耗した使用表面の影響 をどの程度緩和できるかということ、および(2)低減された伝達誤差が、どの 程度だけつる巻き角(helix angle)あるいは、ねじれ角(spiral angle)を不 要にできるかということに関する見積もりを含むことになる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.第1の転がり角に第1のクラウンそして第2の転がり角に第2のクラウンを有 する対偶の少なくとも一方に使用表面があり、かみ合う歯を有する歯車の対偶で あって、 該第2のクラウンは形状について該第1のクラウンとは異なり、 該第1のクラウンは(a)該第1の転がり角における歯幅よりも実質的に短い長 さを有する中央部分と(b)該中央部分と区分角をなす2つの外側部分とを含む、 歯車の対偶。 2.第1の転がり角に第1のクラウンそして第2の転がり角に第2のクラウンを有 する対偶の少なくとも一方に使用表面があり、かみ合う歯を有する歯車の対偶で あって、 該第2のクラウンは形状について該第1のクラウンとは異なり、 該第1のクラウンは(a)該第1の転がり角における歯幅よりも実質的に短い長 さを有する中央部分と(b)該中央部分と区分角をなす2つの外側部分とを含み、 該第2の転がり角は実質的に一方の負荷勾配の内側の端部に位置し、 該第1の転がり角は該第2の転がり角に最も近い同期長の端部の転がり角から 半ピッチ角分内側に位置し、 該第1のクラウンの負荷がかけられる幅比は該第2のクラウンのそれよりも実 質的に小さい、歯車の対偶。 3.第1の転がり角に第1のクラウンそして第2の転がり角に第2のクラウンを有 する対偶の少なくとも一方に使用表面があり、かみ合う歯を有する歯車の対偶で あって、 該第2のクラウンは形状について該第1のクラウンとは異なり、 該第1のクラウンは(a)該第1の転がり角における歯幅よりも実質的に短い長 さを有する中央部分と(b)該中央部分と区分角をなす2つの外側部分とを含み、 該第1の転がり角は実質的に同期長の一方の端部の転がり角に位置し、 該第2の転がり角は該第1の転がり角から半ピッチ角分内側に位置し、該第1 のクラウンの負荷がかけられる幅比は該第2のクラウンのそれよりも実質的に小 さい、歯車の対偶。 4.第1の転がり角に第1のクラウン、第2の転がり角に第2のクラウンそして第 3の転がり角に第3のクラウンを有する該対偶の少なくとも一方に使用表面があ り、かみ合う歯を有する歯車の対偶であって、 該第1、第2および第3の転がり角はいずれも互いに異なり、該第1、第2お よび第3のクラウンはいずれも形状について互いに異なり、 該クラウンの少なくとも1つは(a)該クラウンの該1つの転がり角における歯 幅よりも実質的に短い長さを有する中央部分と(b)該中央部分と区分角をなす2 つの外側部分とを含み、 該第2の転がり角は実質的に一方の負荷勾配の内側の端部に位置し、 該第1の転がり角は該第2の転がり角に最も近い同期長の端部の転がり角から 半ピッチ角分内側に位置し、 該第3の転がり角は実質的に同期長の一方の端部の転がり角に位置する、歯車 の対偶。 5.対偶の少なくとも一方の使用表面のディファレンシャルクラウニングによって 、実質的に全ての転がり角における無補正の歯の対偶の剛性が変えられる、かみ 合う歯を有する歯車の対偶であって、 該クラウニングは、転がり角に伴って連続的に変化する長さを有する中央部分 および該中央部分と区分角をなす2つの外側部分から成り、 該部分と該区分角とは、全てのトルク負荷における該転がり角のそれぞれにお いて、かみ合い剛性のばらつきを実質的に排除するような比率にされている、歯 車の対偶。 6.前記中央部分がカーブしている、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対 偶。 7.前記外側部分が実質的にまっすぐである、請求項1、2、3、4または5に記載の 歯車の対偶。 8.前記外側部分がカーブしている、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対 偶。 9.前記クラウンは、該クラウンの該1つの転がり角における接触領域の幅のほぼ 全体にわたって延び、該幅は接触線の方向で計測される、請求項1、2、3、4また は5に記載の歯車の対偶。 10.前記区分角がほぼ90度である、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対 偶。 11.前記中央部分の一方の端部における前記区分角は、接触線と歯先における円 周方向との間の角度である、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 12.前記中央部分と一方の外側部分との接合が、該中央部分および該外側部分の 半径よりも短い半径に丸められる、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対 偶。 13.前記外側部分の傾斜および曲率が、ゼロおよびピーク負荷のあいだの負荷に おいて、実質的にゼロ伝達誤差の点を少なくとも1つ、好ましくは2つ生じる、 請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 14.前記外側部分の一方は他方の鏡像である、請求項1、2、3、4または5に記載の 歯車の対偶。 15.前記対偶の軸同士が交差しかつ前記外側部分はそれぞれ異なる長さを有する 、 請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 16.最外側部の形状および傾斜が同一でかつ長さが異なる前記対偶の一方の中央 面の片側に、少なくとも2つのクラウンが外側部分を有する、請求項1、2、3、4 または5に記載の歯車の対偶。 17.前記いずれのクラウンもその最大の大きさが、全負荷におけるかみ合いたわ みの半分より大きい、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 18.前記いずれのクラウンもその最大の大きさが、該クラウンのいずれの最小の 大きさの3倍より大きい、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 19.前記いずれのクラウンもその最小の大きさが、リード誤差と歯幅の半分にわ たるずれとの和より大きい、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 20.前記中央部分が実質的にまっすぐである、請求項1、2、3、4または5に記載の 歯車の対偶。 21.最大の大きさを有するクラウンが係合の初期点の転がり角に位置する、請求 項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 22.最も長い中央部分を有するクラウンが実質的に負荷勾配の内側端部の転がり 角に位置する、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 23.前記大きさはピーク負荷におけるかみ合いたわみと実質的に同程度の大きさ である、請求項21に記載の歯車の対偶。 24.同期長が法線ピッチ長の奇数でありかつ該同期長の中央の転がり角における クラウンは、該同期長のいずれの端部のクラウンの中央部分よりも長い中央部分 を有する、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 25.同期長の端部の転がり角におけるクラウンの中央部分は互いに実質的に等し い、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 26.同期長が法線ピッチ長の偶数でありかつ前記対偶の一方について、該同期長 の中央の転がり角におけるクラウンが、少なくとも該同期長のいずれかの端部の 転がり角におけるクラウンの中央部分と同程度に短い中央部分を有する、請求項 1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 27.前記同期長は法線ピッチ長の偶数でありかつ前記対偶の一方について、該同 期長の中央の転がり角におけるクラウンが、少なくとも該同期長のいずれかの端 部のクラウンの大きさと同程度の大きさを有する、請求項1、2、3、4または5に 記載の歯車の対偶。 28.前記同期長は法線ピッチの偶数でありかつ前記対偶の接触領域の幅のほぼ全 体を占有する中央部分をクラウンが有する少なくとも4つの異なる転がり角をも つ使用表面を前記対偶のそれぞれが有する、請求項1、2、3、4または5に記載の 歯車の対偶。 29.前記4つの異なる転がり角の1つは、歯先の負荷勾配の最内側の四半分内に ある、請求項28に記載の歯車の対偶。 30.前記同期長は法線ピッチの偶数でありかつ該同期長の端部の転がり角よりも 半ピッチ角小さい転がり角におけるクラウンが、該端部の転がり角におけるクラ ウンの中央部分よりも長い中央部分を有する、請求項1、2、3、4または5に記載 の歯車の対偶。 31.前記同期長は法線ピッチの偶数でありかつ該同期長の端部の転がり角よりも 半ピッチ角小さい転がり角におけるクラウンが、該端部の転がり角におけるクラ ウンの大きさよりも小さい大きさを有する、請求項1、2、3、4または5に記載の 歯車の対偶。 32.前記対偶の歯が該対偶のピッチ線について傾いて配置され、かつ、前記クラ ウンは使用表面について垂直な平面にありかつ該表面の直線母線と一直線である 、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 33.前記同期長の一方の端部を含む接触線位置から始まるプロファイルリリーフ が設けられる、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 34.前記対偶の歯が該対偶のピッチ線について傾いて配置される、請求項33に記 載の歯車の対偶。 35.プロファイルリリーフのいかなる有意部分も、最外側の接触線でありかつ前 記対偶の接触領域の中心について対称位置にある2つの接触線より内側には延び ない、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 36.歯の対偶の剛性曲線の負荷および無負荷勾配は共にS字型であり、各勾配のた わみ点は実質的に同期長の端部点である、請求項1、2、3、4または5に記載の歯 車の対偶。 37.前記プロファイルリリーフによって占有されるフィールドエリアもまたディ ファレンシャルクラウニングを有する、請求項33に記載の歯車の対偶。 38.前記同期長は法線ピッチの偶数でありかつその中央のクラウンは、少なくと も該同期長のいずれかの端部におけるクラウンの中央部分と同程度に短かい中央 部分を有する、請求項33に記載の歯車の対偶。 39.プロファイル接触比がある整数よりも若干大きく、かつピーク負荷における かみ合いたわみの半分未満の大きさを有するプロファイルリリーフが設けられる 、請求項34に記載の歯車の対偶。 40.プロファイル接触比がある整数よりも若干小さく、かつプロファイルリリー フが全く設けられない、請求項34に記載の歯車の対偶。 41.前記歯はたて方向にテーパ状にされている、請求項34に記載の歯車の対偶。 42.前記歯のトップランドは錐台表面にある、請求項34に記載の歯車の対偶。 43.前記歯車は共に、それらの使用表面の中央部分内に、実質的に修正がなく、 かつ互いに少なくとも1ピッチ角異なる転がり角の間で放射状に延びる連続的な 線を有する、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 44.無補正の歯の対偶の剛性曲線は非対称であるが、前記同期長の端部において ほぼ同等の歯の対偶の剛性を生じる互いに不同のクラウンを前記歯車が有する、 請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 45.無補正の歯の対偶の剛性曲線は非対称であるが、負荷勾配の内側端部におい てほぼ同等の歯の対偶の剛性を生じる互いに不同のクラウンを前記歯車が有する 、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 46.前記対偶の一方の歯の数は、該対偶の該一方の歯の臨界数から4歯、好まし くは2歯以内である、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 47.前記いずれの対偶もその最小のトップランドが、0.3モジュール、好ましくは 0.26モジュール未満の横断幅を有する、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車 の対偶。 48.プロファイル接触比は、臨界のプロファイル接触比から0.1、好ましくは0.05 以内である、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 49.前記対偶の一方の歯先と該対偶の他方の歯底との間の最小のすきまは0.25モ ジュール未満、好ましくは0.20モジュール未満である、請求項1、2、3、4または 5に記載の歯車の対偶。 50.歯の数、歯の比率、およびディファレンシャルクラウンの中央部分の長さは 、自己補完的な歯の対偶の剛性曲線を生じるような値を有する、請求項1、2、3 、4または5に記載の歯車の対偶。 51.前記対偶の一方にはクラウン形状のばらつきがない、請求項1、2、3、4また は5に記載の歯車の対偶。 52.前記対偶の前記一方のピッチ直径は、少なくとも該対偶の他方程度の大きさ である、請求項51に記載の歯車の対偶。 53.前記対偶の前記一方は、クラウンが接触領域の幅のほぼ全体を占有する中央 部分を有する複数の転がり角をもち、かつ、該対偶の他方は、該複数とかみ合う と同時に中央部分が該対偶の接触領域の幅のほぼ全体を占有するクラウンを有す る転がり角をもつ、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 54.前記対偶のそれぞれの歯の厚みは、軸方向においてテーパ状にされている、 請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 55.最も短い中央部分を有する2つのクラウンは共に、前記対偶の一方の異なる 転がり角にある、請求項1、2、3、4または5に記載の歯車の対偶。 56.前記対偶の一方の使用表面上の全ての転がり角において、該対偶の接触領域 の幅のほぼ全体を占有する中央部分をクラウンが有する、請求項1、2、3、4また は5に記載の歯車の対偶。 57.かみ合う歯車の対偶の少なくとも一方の歯を形成する、2つのステップを含 む方法であって、 該ステップの1つ目は、(1)異なる転がり角において、法線ラック(basic rack )を表す直線から異なる量のポジティブな修正分だけ変位したプロファイル部分 を有する横断プロファイルチャートと、(2)中央部分および該中央部分と区分角 をなす2つの外側部分を含む第1段階のクラウンに形成される軸リードと、を有 するように使用表面を形成するステップであり、 該ステップの2つ目は、該プロファイル部分を除去し、またその際に少なくと も1つの転がり角において該中央部分を延長して異なるクラウン比率を生じるス テップである、方法。 58.前記第2のステップにおいて、少なくとも2つの転がり角における前記中央 部分が延長される、請求項57に記載の方法。 59.前記第2のステップにおいて、同期長の端部を越えるものを除いて実質的に 全ての転がり角において前記中央部分が延長される、請求項57に記載の方法。 60.前記第1段階のクラウンの大きさは、前記ポジティブな修正の量の中で最大 のものにほぼ等しい、請求項57に記載の方法。 61.前記中央部分の長さは前記対偶の前記一方の歯幅の10パーセント未満であ る、請求項57に記載の方法。 62.パワー伝達または運動伝達歯車装置アセンブリにおいて使用される歯車を形 成する方法であって、該歯車は複数の歯を有し、該歯のそれぞれはクラウンをも つ歯面を有する方法であって、 該歯面上に該クラウンを形成するステップであって、該歯の選択された転がり 角における該面の幅寸法未満になるように幅寸法を選択し、これにより、該歯車 装置アセンブリにおける伝達誤差を実質的に低減するステップを包含する方法。 63.実質的にゼロ伝達誤差を生じるように選択された転がり角における幅寸法で 前記クラウンを形成することによって前記形成ステップが達成される、請求項62 に記載の方法。 64.選択された幅寸法を有する中央クラウン部分および該中央クラウン部分の両 側から下向きに区分される2つの外側クラウン部分を有するクラウンを形成する ことによって前記形成ステップが達成される、請求項62または63に記載の方法。 65.前記中央クラウン部分および前記2つの外側クラウン部分を実質的に平面状 の部分に形成することによって前記形成ステップが達成される、請求項64に記載 の方法。 66.前記中央クラウン部分に関して、歯の負荷の変化について実質的に一定の歯 のかみ合い剛性を生じるように選択された量で互いに区分されるように、前記ク ラウンの前記2つのクラウン部分を形成するステップを含む、請求項64に記載の 方法。
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