JPH10505209A - 通信システム内のプロセスを用いたメッセージ処理の方法と装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 この発明はメッセージ分配装置に関し、またこのようなメッセージ分配装置を備える通信システムに関し、またメッセージを制御する方法に関する。この装置はメッセージの経路を選択する中央分配機構と、メッセージを送ることができるまたは許されるノードに関するデータを配置する可変のローカルデータ構造と発信ノードに関する情報をデータ構造に与えるデータベースとを形成する手段と、データ構造を更新する更新手段を備える。さらにメッセージの発信元を識別する手段を備え、所定の発信ノードからの着信メッセージについて、同じノードから発信したメッセージのための実行中のプロセスがあるかどうか調べ、ある場合はメッセージをそのプロセスに導き、ない場合は新しいプロセスを開始する。

Description

【発明の詳細な説明】 通信システム内のプロセスを用いたメッセージ処理の方法と装置 発明の分野 この発明は、通信システム内でメッセージを制御するメッセージ分配装置に関 する。メッセージは通信システムのノードから発信する。この発明は特に、１つ 以上のメッセージを１つの同じノードから発信する場合、またはいわゆる網間接 続メッセージに関する。この通信システムは着信メッセージの経路を選択する分 配機構を備える。さらにこの発明は、通信システム内のメッセージすなわち管理 メッセージを、特にいわゆる網間接続メッセージを分配する方法に関する。また さらにこの発明は、メッセージすなわち管理メッセージを制御するメッセージ分 配装置を備える通信システムに関する。 電気通信またはデータ通信システムで通信を処理している間は、資源の管理を 行わなければならない。一般に管理手続きは、網内のノードから送られる管理メ ッセージを受信したときに始まる。管理手続きの目的は、システムの伝送部が質 の良くない、または欠点のある資源を選択しないようにすることである。またシ ステムの管理部は、たとえば通信中に資源が脱落した場合に通信プロセスを終了 させる役目を持つ。 従来の技術 多くの場合、いわゆる管理手続きは余り頻繁には起こらないので、管理メッセ ージが着信してから処理のプロセスを開始し、そしてプロセスを終了するのが好 ましい。しかし問題は、網内の同じノードから発信した管理手続きが互いに網間 接続を行うことが多いので、開始した手続きを他の着信メッセージにより終了さ せなければならないことや、たとえば特定の手続きを実行中は或るメッセージを 無視しなければならないことなどである。従来の装置では、開始した手続きやプ ロセスを終了させたりメッセージを無視したりするには、複雑な制御機構が必要 である。このような機構が必要な理由は、開始したプロセスを追跡して、他のメ ッセージを受信した場合に終了させたり、或る環境でどのメッセージを無視する かを制御したりするためである。 この問題を解決する１つの方法は、着信メッセージを処理するのに１台以上の 分配機構すなわち分配器を用いることであった。分配器は新しいプロセスを開始 して特定のメッセージを処理する。 この問題を解決する別の方法は、すでに開始したプロセスを結合して、着信メ ッセージの経路を選択されたプロセスに導くことであった。しかし網間接続メッ セージすなわち手続きの場合は、上述のどちらの解決法も分配器内に大量の情報 を持つ必要がある。この場合分配器はすべての手続きの開始点を知っていて、着 信メッセージから要求された場合に、終了させる手続きを持つプロセスに終了命 令を送るようにしなければならない。処理するメッセージが互いに関係がない場 合はこれらの解決法は有効であるが、１つ以上のメッセージを１つの同じノード から発信する場合、またはいわゆる網間接続メッセージの場合は、不十分である 。 発明の概要 この発明の目的は、通信システム内の１つの同じノードからの１つ以上のメッ セージを処理することのできるメッセージ分配装置を提供することである。また この発明の目的は、網間接続メッセージを処理することのできる装置を提供する ことである。さらにこの発明の目的は、すべての手続きについて、または開始し た後で終了させなければならない手続きについて、または無視しなければならな いメッセージについて、分配装置がすべてを知る必要なしに、１つの同じノード からのメッセージまたは網間接続メッセージを処理する装置を提供することであ る。この発明の別の目的は、着信メッセージの処理や経路選択を安全にかつ効率 的に行って、システムの伝送部内の資源を最適に、効率的に、正しく選択する装 置を提供することである。さらにこの発明の特定の目的は、いわゆる管理メッセ ージを処理し経路選択を行うことである。 さらにこの発明の目的は、上記の目的を達成するようにメッセージの経路を選 択する方法を提供することである。特定の目的は管理メッセージの経路を選択す る方法を提供することであるが、もちろん、他の種類のメッセージの経路を選択 することもこの発明の目的である。 またこの発明の目的は、メッセージを分配する装置を電気通信システムに設け ることである。メッセージとは、たとえば特に１つの同じノードから発信するメ ッセージやいわゆる網間接続メッセージについて、上の目的を達成するようにメ ッセージの経路を選択する管理メッセージである。 さらに別の目的は、同じ発信ノードからの１つ以上のメッセージやいわゆる網 間接続メッセージすなわち手続きの場合に、分配機構内に持つ情報を最小にする ような装置／通信システムおよび方法を提供することである。 これらの目的は、通信システム内のノードから発信するメッセージを制御する メッセージ処理装置により達成される。前記装置は着信メッセージの経路を選択 する中央分配機構を備え、前記分配機構はメッセージを送るノードのデータを含 む可変のローカルデータ構造を形成する手段を備える。さらに前記装置は発信ノ ードの情報をデータ構造に与えるデータベースを備える。さらに、データ構造を ほぼ連続的に更新する手段を提供する。また、メッセージの発信元を識別する手 段と、着信メッセージと同じ発信ノードからのメッセージを実行中のプロセスが あるかどうかチェックする監視および調査手段を提供する。すでに実行中のプロ セスがある場合は、着信メッセージの経路をそのプロセスに選択する。他方、同 じ発信元からのメッセージを実行中のプロセスがない場合は、新しいプロセスを 作る。 通信システムとしては、多数のノードを持ち、メッセージを分配するメッセー ジ分配装置を備える通信システムを用いることにより、これらの目的は達成され る。システムのノードから発信するメッセージの経路はメッセージ分配装置が選 択する。メッセージ分配装置は網の少なくとも所定の部分内のすべてのノードの 情報、および／またはメッセージを送ることができるまたは許されるノードに関 する情報を持つ。またこの装置はさらにメッセージすなわち手続きの発信元に関 する情報を集める手段と、メッセージを処理する手段と、メッセージが所定のノ ードからの唯一のメッセージの場合は、すなわち着信メッセージと同じ発信ノー ドからのメッセージを実行中のプロセスがない場合は、メッセージを処理する新 しいプロセスを開始し、また同じ発信ノードからの他のメッセージのために実行 中のプロセスがある場合はその実行中のプロセスを結合する手段、を備える。 またこの発明は、上記の目的を達成する管理メッセージを制御するための方法 を提供する。この方法は次のステップを持つ。すなわち、管理メッセージを送る ことのできるすべてのノードの情報を持ち、各着信メッセージの発信ノードに関 する情報を集め、着信メッセージを分配機構に受信し、着信メッセージが所定の ノードからの最初のメッセージか、またはその同じノードからすでに１つ以上の メッセージを発信したかをチェックし、これに従って処理装置により、新しいプ ロセスを開始するかまたは実行中のプロセスを結合する。 優れた一実施態様では、データベースは、所定の網内の、または網内の所望の 部分または任意の所望の分配領域内の、各発信ノード毎に、または関連する種類 のメッセージを送ることができるまたは許されるノードについて、別個のデータ ベースを備える。または、多数のノードについて、結合されたデータベースレコ ードがある。データ構造は最近のものでなければならない。これは多くの方法で 与えることができる。 一実施態様では、データベースは、データベースレコードの変更や作成や削除 に関する通知メッセージを送ることができる。分配機構は変更があるという通知 を受けて、適当な処置によりデータ構造を更新する。たとえばデータベース内の ノードを表すデータ対象を追加しまたは削除する。さらにランタイム中に発信ノ ードやデータ対象に関する情報によりデータベースを更新し、記憶しているデー タベースレコードに関する情報と一致するようにする。詳しく言うと、更新手段 はデータベースレコード内の変更について分配機構に通知する手段を備える。ま たは、更新手段はスキャナなどの手段を備えてデータベースを走査し、変更など についての情報を集める。走査は定期的であることが好ましい。 優れた一実施態様では、処理手段すなわちプロセッサは特定のメッセージを受 信した場合は手続きを終了させる。より優れた実施態様では、処理手段またはそ れにより実行するプロセスはメッセージを無視する。 優れている点は、分配機構が起動したとき、たとえば能力や許容性や網（の一 部）などにより、データ構造内のどのノードを「結合するか」が決まることで、 これらをデータ構造に追加する。上に述べたように、たとえばデータベースから 通知したり、またはたとえばオペレータがノードを削除した場合は通知を送った りして、構造を種々の方法で更新することができる。 さらに別の実施態様では、故障耐性プロセッサ(Fault Tolerant Processor)（ ＦＴＰ）に分配機構を設け、ハードウエアの故障のためにプロセッサが破壊する 恐れをできるだけ小さくする。 しかしこれは単に優れた実施態様に関することであって、普通のプロセッサで もよいことはもちろんである。または、多数のプロセッサに分配機構を設けて冗 長性を与えることができる。しかしこの場合は、一度に動作させるのは１プロセ ッサだけである。優れた一実施態様では（ただしこれはデータ構造を配置する方 法の一例に過ぎず、もちろん多くの別の方法が可能であるが）、データ構造は発 信ノードまたはデータ対象毎に３フィールドを備える。この実施態様では、第１ フィールドは発信点コード（ＯＰＣ）に関する情報を持ち、第２フィールドは所 定のノードからのメッセージの一連の順序に関する情報を持ち、第３フィールド は発信ノードから分配装置へどの通信リンクを用いるかに関する情報を持つ。 特に、メッセージはいわゆる信号接続制御部・接続なし（ＳＣＣＰ−ＣＬ）メ ッセージでよい。分配装置は管理メッセージを送ることのできるすべてのノード に関する情報を持つのが好ましい。 好ましい一実施態様では、着信メッセージを受信すると、発信点コードＯＰＣ （これを識別のために用いる場合）とデータ構造に含まれるデータ対象とを比較 し、一致しない場合すなわちそのようなノードがない場合はそのメッセージを無 視する。メッセージが入るときまたはすでに受信したときに、データ構造内で識 別されているノードから発信した任意のメッセージを実行中のプロセスがないこ とが分かった場合は、処理装置と通信して処理装置にメッセージを送り、処理装 置は新しいプロセスを開始する。他方、着信メッセージが所定のノードからの「 第１」メッセージでない場合、すなわち同じ発信ノードからのメッセージをすで に実行中のプロセスがある場合は、処理装置とすでに通信中なので、メッセージ を処理装置に送って、１つの同じノードからのメッセージのために実行中のプロ セスと結合する。 優れた一実施態様では、処理装置は共通プールプロセッサ（ＣＰＰ）を備える 。 またこの発明は、接続なしメッセージ（優れた一実施態様ではいわゆる管理メ ッセージ）を分配するためのメッセージ分配装置を備える通信システムに関する 。 この通信システムは多数のノードを備え、メッセージは多数のノードから送られ る。すなわち、多数のノードから発信する。メッセージ分配装置はノードから発 信するメッセージを受信して経路を選択する。メッセージ分配装置は、少なくと も網の所定の一部内にあるすべての、メッセージを送ることができるまたは許さ れるノードに関する情報を持つ。またメッセージの発信に関する情報を集める手 段と、着信メッセージと同じノードからの任意のメッセージを実行中のプロセス があるかどうかチェックする手段を備える。またこの装置はメッセージを処理し 、このメッセージが所定のノードからの唯一のメッセージの場合はそのメッセー ジのための新しいプロセスを開始し、このメッセージが所定のノードからの唯一 のメッセージでない場合は実行中のプロセスを結合する、手段を備える。 図面の簡単な説明 この発明について、添付の図面を参照して以下に説明するが、これは制限的な ものではない。 第１図は、データベースからの通知によりデータ構造を更新することを示す。 第２図は、所定のノードからのメッセージを受信したときに同じノードから発 信した他のメッセージを実行中のプロセスがない場合は新しいプロセスを開始す ることを示す。 第３図は、１つの同じ発信ノードからのメッセージを処理中のプロセスを結合 することを示す。 発明の詳細な説明 上に述べたように、一実施態様では、通信網内のノードから送られるメッセー ジを受信すると管理手続きを開始する。このメッセージは、特にＳＣＣＰ−ＣＬ 信号（信号接続制御部・接続なし）を用いてよい。また通信システムの管理部は 、通信中たとえば電話中に資源（たとえば、ＰＣＭ多重通信の時間スロット）が 脱落した場合は通信プロセスを終了させる。管理手続きの処理は余り頻繁には起 こらないので、新しいプロセスを開始して着信管理メッセージを処理した後、こ のプロセスを終了させることが好ましい。網間接続メッセージの場合は、開始し た手続きは他の着信メッセージにより終了させる必要があり、また特定の手続き を実行中の場合は或るメッセージを無視しなければならない。この発明は網間接 続 メッセージに、より詳しく言うといわゆるＳＣＣＰ−ＣＬメッセージに特に関係 する。 この発明の優れた一実施態様では、分配機構または中央分配機構が、網領域内 のまたは網の特定部分内のすべての着信ＳＣＣＰ−ＣＬメッセージを処理する。 分配機構は、同じノードから発信するすべてのメッセージやいわゆる網間接続メ ッセージの、特定のプロセスへの（存在する場合は）経路を選択する。しかし着 信メッセージの処理を実行中のプロセスがない場合は、新しいプロセスを開始す る。これについては、後で第２図と第３図を参照して説明する。優れた一実施態 様では、この装置はデータベースを備える。このデータベースは、メッセージを 送ることができるまたは許される分配領域内のすべての発信ノードについてのデ ータベースレコードを備える。分配機構は、上に述べた領域内で管理メッセージ を送ることができるすべてのノードに関して関連のないデータを集める。次にこ のデータを動的なローカルデータ構造（第１図参照）に配列する。分配プロセス がメッセージ送信ノードに関する情報の記憶を始めるとデータ構造が形成される 。データベースに記憶されている発信ノードを表すデータ対象をデータ構造に１ つずつ追加し、対応するデータベースレコードをデータベース自身から削除する まではこれを削除しない。したがってデータ構造は、所定の領域内の既存のまた は受信したノードに関する情報を持つ。ヒープ関連の(heap related)データ構造 はランタイム中に更新し、すべてのノードを表す記憶されたデータベースレコー ドと一致させる。 データ構造を更新するには種々の方法を用いることができる。一実施態様では 、スキャナによりデータベースを定期的に走査し、領域内のノードを表すデータ レコードに変化があるかどうか調べる。 より優れた別の実施態様が適用できるのは、データベースレコードの特定の変 化、たとえばデータベースレコードの作成やデータベースレコードの削除など、 に関する通知メッセージをプロセスに送ることができる場合である。更新を行う には変化に関する通知を分配機構に送り、適当な処置を行って、データベース内 のノードを表すデータ対象を追加したり削除したりしてデータ構造を更新する。 この実施態様を第１図に示す。この実施態様では、データ構造はデータ対象毎に ３フィールドを持つ。しかしこの発明は３フィールドに限定されるわけではなく 、もちろん随意である。発信点コード（ＯＰＣ）は管理メッセージの発信ノード を表し、一連番号（Ｓｅｑ ｎｏ）はそのノードからのメッセージを処理するプ ロセスに送ったメッセージの番号を示し、プロセッサ間通信接続（ＩＰＣ ｃｏ ｎ）はそのプロセスへの通信リンクを示す。一連番号が０の場合は、発信点コー ドＯＰＣで識別する特定のノードからのメッセージを処理するプロセスには、そ の特定の時刻に実行中のものがないことを示す。しかしメッセージを検索したと きにどのプロセスもその特定のノードからのメッセージのために開始していない 場合は、新しいプロセスを開始してそのプロセスに対するプロセッサ間通信接続 （ＩＰＣ ｃｏｎ）を確立し、メッセージをそこに送らなければならない。第１ 図において、１はデータベースレコードを含むデータベースＤＢにデータベース レコードを追加することを示す。２は作成したという通知を送ることを示し、３ はデータ構造にデータを追加することを示す。優れた一実施態様では故障耐性プ ロセッサＦＴＰに分配機構を設け、ハードウエアの故障などのためにプロセッサ が破壊する危れをできるだけ小さくする。しかし他のプロセッサを用いてもよく 、また多くのプロセッサに分配器を設けてもよい。しかし後者の場合は、一度に 「動作させる」のは１分配器だけである。 たとえば分配機構がＳＣＣＰ−ＣＬメッセージを受信すると、発信点コードＯ ＰＣをメッセージから検索する。上に述べたように、発信点コードＯＰＣは所定 の網領域内の特有のノード（前に述べたように網または網の任意の所望の一部の 、許されたまたは使用可能なノードでよい）を識別する。発信点コードＯＰＣと データ構造内にある対象とを比較して、一致しない対象がある場合は、特定の実 施態様ではそのメッセージを無視する。しかし発信点コードＯＰＣが有効である ことが分かった場合、すなわちデータ構造内に一致する対象がある場合は、一連 番号を１だけ増やして、その特定のプロセスに送られたメッセージを追跡する。 １つの同じノードから発信するメッセージを処理するプロセスにそのメッセージ を単に送ることによりそのプロセス内のすべての相互作用は処理される。分散機 構は、開始した後に終了させる手続きに関して、また無視しなければならないメ ッセージに関して、知る必要はない。 第２図は、着信メッセージが、特定のノードから入る「第１」メッセージであ る場合に関する。この場合は、利用可能なまたは実行中のプロセスがないので新 しいプロセスを開始しなければならない。したがって、所定のノードからの着信 メッセージについてどのプロセスも開始し実行していない場合は、新しいプロセ スを開始して通信リンクを確立しなければならない。リンクを確立すると、開始 したプロセスにメッセージを送ることができる。 矢印１で示すように、着信管理メッセージ、特にＳＣＣＰ−ＣＬメッセージを 分散機構が受信すると、発信点コードＯＰＣをメッセージから検索する。次に発 信点コードとデータ構造の内容とを比較する。第２図に示す例では着信メッセー ジは発信点コードＯＰＣ２を持っているので、データ構造内の第２行と一致する 。しかし第２行を見ると、ＯＰＣで識別されるこのノードからのメッセージの処 理を開始したまたは実行中のプロセスはない。すなわち、一連番号は０である。 そこで矢印２に示すように新しいプロセスを開始する必要があり、新しい通信リ ンク３を確立する。通信リンクを、特にＩＰＣ対話を確立すると、開始したプロ セス４にこのメッセージを送る。メッセージを送ると一連番号を１だけ増やし、 接続リンクのポインタをデータ構造内に記憶する。ＮＩＬは空白ポインタのこと である。 第３図は、所定のノードからの着信管理メッセージがそのノードからの「第１ 」メッセージでない場合、すなわち所定のノードからのメッセージについてプロ セスをすでに実行中である場合を示す。特定のノードからの着信メッセージにつ いてプロセスを実行中であり、通信リンクはすでに確立している。したがって処 理手段（この実施態様では共通プールプロセッサＣＰＰ）とこれを実行するプロ セスにメッセージを送る。 矢印１のように分配機構が着信管理メッセージを、特にＳＣＣＰ−ＣＬメッセ ージを受信すると、発信点コードＯＰＣをメッセージから検索する。次にメッセ ージの発信点コードとデータ構造の内容とを比較する。たとえば着信メッセージ がＯＰＣ２を持っている場合は、第２図で述べた前の場合と同様にデータ構造内 の第２行と一致する。第２行を見ると、或るプロセスが発信点コードＯＰＣで示 す特定のノードからのメッセージの処理をすでに実行中であり、一連番号は０よ り大きい。この場合は矢印２のように、このメッセージを実行中のプロセスに送 る。メッセージを送ると、前の場合と同様に一連番号を１だけ増やす。 分配機構を通してメッセージを送るときに、一連番号を通信リンクにより送る 。上に述べたように、開始したプロセスにメッセージを送る度に一連番号を増や す。第１メッセージの一連番号は１であり、第２メッセージの一連番号は２であ る。以下同様。処理手段のプロセスは送られた最新の一連番号に関する情報を保 持し、またそのプロセスで実行中の手続きに関する情報を保持する。プロセスに おいて実行中の手続きがなくなり、また新しいメッセージの受信がなくなると、 通信リンクを通して終了要求を分配機構に送る。そして終了要求に含まれる一連 番号と分配機構のデータ構造内の一連番号とを比較する。両方の一連番号が等し い場合は、このプロセスを削除して通信リンクを切断する。これは優れた実施態 様であって、メッセージの衝突の恐れがなくなる。分配機構からメッセージを送 ると同時に処理手段のプロセスから終了要求を送った場合は、一連番号が異なる のでプロセスは終了しない。プロセスを終了すると、一連番号を０にする。 最後に、同じノードから発信するメッセージを処理するプロセスに或るメッセ ージを単に送ることによりプロセス内のすべての相互作用を処理し、中央分配機 構は、開始した後で終了しなければならない手続きや無視するメッセージなどに 関するすべての知識を失う。 この発明により、網間接続メッセージすなわち手続きにおいて分配機構が持た なければならない情報は最小になる。処理手段またはプロセスは、或るメッセー ジが着信すると手続きを終了させる。特定の実施態様では、このプロセスはメッ セージを無視する。 この発明はもちろんいろいろ変更することができるし、遠隔通信システムにも データ通信システムにも関連する。またこの発明は請求の範囲だけに限定される ものであって、もちろん説明した実施態様には限定されない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スラットマン，ステファン スウェーデン国 エス − 857 32 ス ンドスバル，ハルムスタドスベーゲン 15

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．通信システム内のノードから発信するメッセージを制御し、着信する接続 なしメッセージの経路を選択する中央分配機構を備える、メッセージ処理装置で あって、 メッセージを送ることができるまたは許される発信ノードについての情報を備 える可変のローカルデータ構造と、 前記発信ノードに関する情報を前記データ構造に与えるデータベースＤＢと、 前記データ構造を更新する手段と、 着信メッセージの発信元を識別する識別手段と、 メッセージ処理装置と、 特定のノードからメッセージが着信したときに、同じノードから発信した任意 のメッセージの処理を任意のプロセスが実行中かどうか調べ、実行中のプロセス がある場合は前記メッセージの経路を実施中のプロセスに選択して処理し、同じ 発信ノードからの任意のメッセージのための実行中のプロセスがない場合は前記 メッセージを処理する新しいプロセスを開始する、調査手段と、 を備えることを特徴とする、メッセージ処理装置。 ２．前記メッセージはいわゆる管理メッセージであることを特徴とする、請求 項１記載のメッセージ処理装置。 ３．前記データベース（ＤＢ）は所定の網または分配領域内の各発信ノード毎 に別個のデータベースレコードを備えることを特徴とする、請求項１または２記 載のメッセージ処理装置。 ４．前記更新手段はデータベースレコードの変更について分配機構に知らせる 手段を備えることを特徴とする、請求項１から３のいずれかに記載のメッセージ 処理装置。 ５．たとえばデータ構造を更新するため、前記データベースを発信ノードに関 する情報によりランタイム中に更新することを特徴とする、請求項４記載のメッ セージ処理装置。 ６．前記データベースは、特定のデータベースレコード内の変化に関して、前 記分配機構に、特に前記処理装置に、通知メッセージを送ることができることを 特徴とする、請求項４または５記載のメッセージ処理装置。 ７．前記更新手段は、好ましくはデータベースを定期的に走査する走査手段を 備えることを特徴とする、請求項１から４のどれかに記載のメッセージ処理装置 。 ８．前記分配機構を１台以上の処理装置に設け、一度に１分配機構だけ動作さ せるようにすることを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のメッセージ処 理装置。 ９．前記分配機構を故障耐性プロセッサ（ＦＴＰ）に設けることを特徴とする 、前記請求項のいずれかに記載のメッセージ処理装置。 １０．前記データ構造は発信ノードまたはデータ対象毎に３フィールドを持つこ とを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のメッセージ処理装置。 １１．第１フィールドは発信ノードを識別する発信点コード（ＯＰＣ）情報を含 むことを特徴とする、請求項１０記載のメッセージ処理装置。 １２．第２フィールドは、あるプロセスが実行中の、所定のノードからのメッセ ージの一連の順序（ＳＥＱ ＮＲ）に関する情報を含むことを特徴とする、請求 項１０または１１記載のメッセージ処理装置。 １３．第３フィールドは、前記発信ノードが前記メッセージ処理装置または前記 分配装置へどの通信リンクを用いるかに関する情報を含むことを特徴とする、請 求項１０から１２のいずれかに記載のメッセージ処理装置。 １４．前記メッセージはいわゆる信号接続制御部・接続なし（ＳＣＣＰ−ＣＬ） メッセージであることを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のメッセージ 処理装置。 １５．着信メッセージを受信すると、その発信点コード（ＯＰＣ）と前記データ 構造内のデータ対象とを比較し、一致するデータ対象が見つからない場合は前記 メッセージを無視することを特徴とする、請求項２から１４のいずれかに記載の メッセージ処理装置。 １６．前記分配機構は管理メッセージを送ることのできるすべてのノードに関す る情報を持つことを特徴とする、請求項１記載のメッセージ処理装置。 １７．前記処理装置は共通プールプロセッサ（ＣＰＰ）を備えることを特徴とす る、前記請求項のいずれかに記載のメッセージ処理装置。 １８．多数のノードを持ち、メッセージを分配するメッセージ処理装置を備え、 ノードから発信するメッセージを中央メッセージ分配機構に受信してメッセージ の経路を選択する、通信システムであって、 前記メッセージ分配装置は網の少なくとも所定の部分またはカテゴリなどのノ ードに関する情報を持ち、メッセージの発信元に関する情報を集める手段を備え 、着信メッセージと同じ発信ノードからの任意のメッセージの処理を実行中のプ ロセスがない場合はメッセージを処理するプロセスを開始し、前記メッセージが 同じ発信ノードからの唯一のメッセージでない場合はそのノードからのメッセー ジの処理を実行中のプロセスを結合する、メッセージ処理手段を備える、ことを 特徴とする、 通信システム。 １９．前記メッセージはいわゆる管理メッセージであることを特徴とする、請求 項１８記載の通信システム。 ２０．多数のノードを備え、前記ノードからメッセージを送る通信システム内の メッセージを制御する方法であって、 メッセージを送ることができるまたは許されるすべてのノードに関する情報を 保持し、 各着信メッセージの発信ノードに関する情報を集め、 着信メッセージを中央分配機構に受信し、 着信メッセージの発信元がプロセスを実行中の他のメッセージの発信元と同じ かどうか調べ、同じでない場合はメッセージ処理装置と通信して前記処理装置は 新しいプロセスを開始し、 同じ発信元からの任意のメッセージのための実行中のプロセスがある場合は、 前記分配機構はメッセージ処理を行わずに、同じ発信ノードのメッセージを処理 するすでに存在するすなわち実行中のプロセスと通信する、 ステップを含む、通信システム内のメッセージを制御する方法。 ２１．前記メッセージはいわゆる管理メッセージであることを特徴とする、請求 項２０記載の通信システム内のメッセージを制御する方法。