JPH10505106A - βシート形成ペプチドおよびそれらから形成されるゲル - Google Patents

βシート形成ペプチドおよびそれらから形成されるゲル

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JPH10505106A JP8530070A JP53007096A JPH10505106A JP H10505106 A JPH10505106 A JP H10505106A JP 8530070 A JP8530070 A JP 8530070A JP 53007096 A JP53007096 A JP 53007096A JP H10505106 A JPH10505106 A JP H10505106A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、溶液においてゲルを形成し得る新規なペプチドに関する。このゲルは、特定の条件下でゲル状態から液体状態またはより堅いゲル状態のいずれかに変換され得るという点で好適な特性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 βシート形成ペプチドおよびそれらから形成されるゲル 本発明は、新規の材料、特に限定はしないが、ゲル状の材料の生産のためのペ プチドおよびそれらから誘導されるポリマーテープに関する。 ある構造が多くのタンパク質(例えば、そのような構造を示すαヘリックスま たはβプリーツシート)の一定の特徴であることは周知である。 αヘリックスにおいて、ある種のアミノ酸からなるポリペプチドセグメントは 、それ自身を一定のヘリックスコンホメーションに配置する傾向がある。したが って、あるペプチドのカルボキシル酸素は、第3の離れたアミノ酸のアミノ基上 の水素と水素結合する。これにより、ヘリックスは1回転あたり3.6個のアミノ 酸を有し、各アミノ酸残基がヘリックスの軸に沿って0.15nmだけ前進する、ヘリ ックスを生じる。ペプチド結合中の各C=OおよびN-Hは、水素結合に関与する。こ の安定なアミノ酸の配列において、側鎖は本質的にシリンダーの外側に沿って位 置する。 βプリーツシートでは、異なるポリペプチド鎖の残基間または折りたたまれた ポリペプチドの異なる部分の残基間の一連の水素結合により、シート状構造が作 製される。典型的には、βプリーツシート中の隣接するポリペプチド鎖は逆平行 であり、すなわちこれらのポリペプチド鎖は逆の方向に伸びている。しかし、構 造によっては、隣接する鎖は平行に伸びていてもよい。多数のポリペプチド鎖が シートの形成に関与している場合は、シートは剛性壁様構造である。多くのタン パク質において、多数のプリーツシートは必要な堅さおよび剛性を提供する。 本発明者らは、分子間の水素結合によって、拡張型βプリーツシート構造また はβ構造へ自己会合するペプチドの傾向を利用し得ることを発見した。このよう な構造は、タンパク質において、さらに「βプラーク」ペプチド凝集物(これは アルツハイマー病および狂牛病のような神経性疾患においてβシートおよびバレ ル(barrel)として広く存在する。したがって、本発明者らは、オリゴペプチド を設計し得ることを発見し、これによって本発明者らは、適切な条件下で1分子 の厚さの、βプリーツシート構造を含む長い「βテープ」を形成する4〜40個の オーダーの残基を意味する。驚くべきことに、本発明者は、これらのテープは溶 液中でエンゲージ(engaged)またはエンタングル(entangled)され、液体に粘弾性 特性を与えることを発見した。このエンゲージメントまたはエンタングルメント は、高温で安定なゲル状の材料を生じる3次元ネットワークを生じる。これらの ゲル、またはより特異的にはゲル様材料は、化学的架橋ネットワークのようであ るかまたはエンゲージした網の目または網状のβシートを含むようであることは 重要である。 本発明者らは、顕著なレオロジー特性を有することを発見したが、それはゲル が分子の自己会合と動力学との間の密接な結びつきに依存するようである。この ことは、ゲルがβテープを破壊し、それによってゲルのエンタングルメント特性 を変更し得、これによってゲルのレオロジー特性の変化が生じるような化学的ス イッチおよび物理的スイッチに対して感受性でありかつ反応性であることを意味 する。さらに、スイッチの性質が可逆性であるため、これは可逆的なゲルのレオ ロジー特性を生じる。したがって、本発明者らは、予め選択されたスイッチに対 して予測可能に応答する動力学的システムを設計し得る。 本発明者らは、本発明のペプチドゲルが、幅広い産業における新規の生産物お よびプロセスにおける用途にまでおよび得ると考えている。以下の実施例は、理 解を目的としてのみ提示され、そして発明の範囲を制限することを意図しない。 本発明者らは、本発明のゲルが石油産業に適用されると考えている。特に、本 発明の反応性ゲルは、坑井の構築(掘削、仕上げ)およびリザーバの刺激(rese rvoir stimulation)(破砕、水の制御(water control))の両方において潜在 的に適用される。炭化水素含有形成物透過性の低下を減少させて坑井の生産性を 向上させることにより、一定量の石油を回収するために掘削を必要とする坑井が より少なくなる。典型的な横井戸(horizontal well)のコストが2000万ポンド に達し得ることを考慮すると、これは、かなりのコストの節約になる。ゲル-液 体刺激による貯蔵生産性の改良は、有益性および競争に劇的な影響を与え得る。 現在の英国の北海の石油生産は、1日あたり約1.6m(160万)バレルである。今日 の石油価格では、生産性が1%上昇すると、1日あたり2000ポンドの平均収入が もたらされる。したがって、この効果的な処置に対するコストは、速やかに回収 される。 製薬産業では、新規の薬物送達システムを提供することが必要とされている。 本明細書に記載のレオロジー特性、さらに本明細書に記載の化学的および物理的 スイッチに対して反応性を有する本発明のゲルは、製薬産業にとって重要である 。なぜなら、それらは、薬物送達に対する新規のアプローチを提供するからであ る。さらに、製薬産業では、本発明は新規の創傷用包帯の生産に適用される。 個人消耗品産業では、本発明のペプチドゲルは、少なくとも2つの領域に適用 される。第1は、制御された様式における生産物の組立てであり、そして他方は 基質に対する機能的成分の制御された送達である。例えば、洗剤業界において、 現在、年間1億800万ポンドが、洗剤の芳香剤に消費されているが、芳香剤のわ ずか1%しか目的の構造物に送達されない。したがって、本発明のペプチドゲル による誘発性送達の使用により、使用する芳香剤の10%以上の送達が可能となり 、1億5000万ポンドを超える経済的節約が得られる。同様の有益性が個人ケア業 界において得られ得る(例えば、歯科市場において抗菌剤のより有効な送達をア レンジし得る)。本発明は、個人消耗品における薬剤のより有効な送達に関連性 を有することが当業者に理解される。 バイオポリマーの注目すべきポリマーは、本質的に生体適合性であり、そして 最終的に生分解性である。後者の特徴は、明らかに環境への関与を意味する。こ れらはまた、ポリマー自体のリサイクルをもたらす。例えば、本発明のゲルは、 ある場合にはリサイクルされ得るが、それは物理的または化学的スイッチに曝す ことによって行われ、このスイッチはゲルの特性を変え、それゆえゲルを液体に 変移させることが知られており、この液体からは、スイッチを切り替えてゲルを 再形成する前に添加物または混入物が抽出され得る。 さらに、本発明はまた、新規のサーファクタントの生産に適用される。例えば 、本発明のβテープを含むペプチドを設計し得、それによりペプチドの第1の面 上に実質的な数の親水性残基が提供され、および第2の反対側の面上に実質的な 数の疎水性残基が提供される。この種の操作は、ペプチドまたは側面(sidednes s)を有するβテープを提供する。したがって、ある条件下で、第1の親水面が 親水性物質を引き寄せ、そして第2の疎水面が疎水性物質を引き寄せる。したが って、本発明者らは、ペプチドまたはβテープを連結物として用い、疎水性物質 および親水性物質を架橋する手段を提供する。 さらに、末端を有するようにペプチドまたはβテープを設計し得る。例えば、 それにより第1の末端が実質的に親水性であり、そして第2の反対の末端が実質 的に疎水性であるようにペプチドを設計し得る。さらに、このように設計された ペプチドは異種の物質と架橋することを目的として使用し得る。 したがって、上記のように設計されたテープは、サーファクタントとして適用 性を有し、したがってそれを使用して乳濁液および/またはコロイドの分散を安 定化し得る。 さらに、上記のように設計されたペプチドまたはβテープはまた、物品または 目的物が別の物質に曝露される場合、その物品または対象物のコーティングに適 用される。例えば、本発明は、一定の物質で潤滑化しようとする補綴物のコーテ ィングに適用されると想到し得る。ペプチドまたはβテープを設計して、それに より第1の末端または側面が補綴物に付着するように適応され、そして第2のま たは反対側の末端または側面が潤滑剤と相互作用するように設計される。これは 、いかにして本発明を、本質的に異なる性質の対象物または物質と接合して使用 し得るかのほんの1例である。 さらに、本発明はまた、本発明のゲル内に懸濁化または内包化される物質の標 的化送達に適用される。例えば、特定の標的物質に特異的に結合する基の側鎖残 基を伴うペプチドが設計され得る。例えば、ペプチドを設計して、それによりペ プチドは選択的に呼吸組織と結合し、そして抗喘息薬のような物質の標的化送達 を調整し得る。側鎖残基または基または側鎖基の選択的設計は幅広いシステムの 標的化送達を提供することが当業者に理解される。 選択的設計は、天然または非天然の側鎖残基または側鎖基の供給を包含するこ とが理解される。例えば、天然の側鎖基は、アミノ酸のような天然に存在する物 質を含み、対照的に非天然のアミノ酸は、アミノイソ酪酸のような物質を含む。 したがって、本発明の目的は、ゲル様構造を形成するために作製され得る溶液 /溶媒中に溶解されるペプチドから本質的に作製される新規の物質を提供するこ とであり、好適な実施態様のいくつかにおいて(全てではないが)、ゲル様構造 は温度に対して顕著に非感受性であり、そして本明細書に記載の好ましいレオロ ジー特性を有する。 本発明のさらなる目的は、以下の相のいずれか1つ以上に由来する物質の性質 を切り替えるための化学的および/または物理的スイッチまたはトリガー(trig ger)に対して応答性の材料を提供する:液体相〜ゲル相〜堅いゲル相、そして 理想的にはその逆。 本発明のさらなる目的は、自己会合特性を有する材料を提供し、それによりそ の材料が自己会合し得るだけではなく、その材料内で引き起こされ、生成され、 または提供され得る欠陥を解決し得ることである。 本発明のさらなる目的は、リサイクル可能であり、そしてまた理想的には生体 適合性かつ生分解性である、材料を提供することである。 本発明のさらなる目的は、ジスピリット(dispirit)物質と相互作用し、およ び/または標的化送達または標的化相互反応をもたらすように選択的に設計され 得る物質を提供することである。 したがって、本発明の第1の局面によれば、あらかじめ選択された条件下で自 己会合して、1分子の厚さの拡張型β構造を形成し、さらにここでこの構造がエ ンゲージしたまたはエンタングルした状態(engaged and entangled state)で 存在する、複数のペプチドを含む材料が提供される。 本発明の好適な実施態様において、それぞれのテープは、3から11nm幅の間に あり、そしてより好ましくは8nm幅である。 好ましくは、各テープは、ペプチド分子の厚さ、すなわち単一分子の厚さに近 似する。 本発明のある実施態様(全てではないが)において、材料は、特にゲルの状態 にあるとき、温度に対して顕著に非感受性であり、そして理想的には85℃まで、 または好ましくは95℃まで、またはより好ましくは250℃までの温度に耐性であ り;そして少なくとも-15℃まで耐性である。 温度に対する耐性は無期限に持続し得ることから、βテープは極めて熱安定性 であることが示唆される。 本発明のさらに好適な実施態様において、材料は疎水性ペプチドまたは親水性 ペプチド、あるいはそれらの混合物のいずれかを含み、そしてより好ましくは4 から40残基のペプチド、理想的には27残基または24残基のペプチドまたは21残基 のペプチドを含む。 本発明の実施態様において、以下の情報に関するペプチドが設計される。 ペプチド間の好ましい分子間相互作用は、自己会合型βシートポリマーの形成 に必須である。例えば、隣接するβストランドペプチドのイソロイシン、ロイシ ン、またはバリンのような疎水性基を有する側鎖間の分子間相互作用は、βシー ト構造を効果的に安定化し得る。したがって、多くの疎水性側鎖を含むペプチド は、水溶液、またはエタノールのような非水性極性溶媒中で安定なβシートを非 常に形成し易い。このようなペプチドの例としてはK24、K27、およびK27bがあり 、それらの一次構造を表1に示す。これらのペプチドはラット腎Iskカリウムイ オンチャンネルの残基42〜68の配列上でモデル化される。これらは、Iskの高度 に疎水性の膜貫通セグメント(残基45〜67)を含む。 一対の残基間、例えば、チロシンまたはフェニルアラニンのような芳香族側鎖 間、あるいはグルタミン酸およびアルギニンのような反対の電荷を有する側鎖間 、これらは隣接するβストランドペプチド上で互いに隣同士であり、特異的相互 作用は、βシート構造を確立するのに特に有効である。さらに、これらの一次ペ プチド構造への取り込みは、分子認識部位を提供する。これは、βテープの設計 に特に重要であり、ここではポリマーの一次元的成長が必要であり、それぞれに 関して表示されないペプチドストランドのランダムな会合とは対照的である。後 者の状況は、ポリマーの二次元的成長、およびテープ由来の全く異なる形態の顕 微鏡的構造を生じ得る。 βシート表面と溶媒との適合性はまたゲル化に必須であり、溶液からのペプチ ドの沈殿とは対照的である。例えばK24は、その表面上に極性基および非極性基 の両方を有するβテープを形成する。したがって、それらは中間の極性(比誘電 率εγ=εr=24〜62の値に対応する)を有する溶媒中でゲルを形成し得る。上 記の価より高いまたは低い極性を有する溶媒において、K24はβシート構造を形 成し、これらは、溶けにくく(poorly solble)、それゆえ沈殿物として溶液か ら析出し、そしてゲルを形成しない。 典型的に、水溶性ゲルを得るために、例えばK24より大きな極性のペプチドを 設計すべきである。βテープは、沈殿よりむしろ好ましいゲル化が知られている 高度に極性の水性環境において十分に可溶性であるべきである。 水性ゲル形成ペプチドの実験的デザインのためのアプローチは、タンパク質の 水に曝されたβシートドメイン上のペプチドをモデル化することを包含する。例 えば、Lysβ-21ペプチドは、タンパク質leuリゾチームの水溶性βドメイン上で モデル化される。Lysβ-21は、主として極性残基を含むペプチドである。これは 、極性残基を有するβシートを生じる。これは、極性の表面を伴うβシートを生 じ、水と容易に相互作用し得、そして水性ゲルを形成し得る。 さらに、特有の側面を有するβテープを生じるようにペプチドを設計し得る。 例えば、極性(例えば、オルニチン)-非極性(例えば、バリン)側鎖の交互の 配列を有するペプチドは、1つの極性側面および1つの非極性側面を伴うβテー プを形成し得る。これらのテープは、一部が極性であるため、これらはなお水性 ゲル、例えば、ペプチド(Drosophila Toll)A2(表1)によって形成される水 性ゲルを形成する。 ペプチドの一次構造内の特定の非天然または天然の側鎖を選択することによっ て、自己会合プロセス応答性ならびに外部の物理的または化学的トリガーに対す る材料の特性に対する応答性を制御および構築し得る。例えば、荷電側鎖、およ びグルタミン酸またはアルギニン(anguine)の荷電側鎖を取り込むと、phの変 化によりβシートの安定性を調整し得る。このようなペプチドの例としては、Ly sβ-21がある。 天然に存在するかまたは合成により製造される既知のペプチドの配列を模倣し たペプチド配列を使用するのが好ましい。この既知のペプチド配列は、例えば、 推定上の遅い電位依存性Isk K+チャンネルタンパク質の膜貫通セグメントのよう な既知の配列である。典型的に、以下の27個のアミノ酸残基(KLEALYILMVLGFFGF FTLGIMLSYIR)、またはその24残基の変異体(KLEALYVLGFFGFFTLGIMLSYIR)をあ る条件下で含み、約8nm幅の伸長されたβテープを生じる。テープを提供するた めに必要な条件は、ペプチドを有機溶媒(例えば、エタノール、メタノール、ま たは2-クロロエタノール)に暴露することを包含する。 βテープを含む材料のレオロジーは、一部、ペプチド濃度によって決定され、 例えば、固体様ゲルは、2mM(0.005ペプチド容量画分に対応する)で得られた 。驚くべきことに、粘性およびゲル化の挙動は、2-クロロエタノール中85℃ま での温度に対して比較的非感受性であることが見い出された。本発明者らは、こ の温度非感受性は250℃までのより高い温度で示されると考える理由があるが、 本発明者らの観察は、もちろん、有機溶媒の沸点によって制限される。 レオロジーの実験は、弾性率(elastic modulus)が粘性率(viscous modulus )より大きいオーダーであることを示す。このデータは、架橋されるかまたはエ ンタングルされた可動性ポリマーテープの溶液と一致した。 さらに、本発明の材料は、広い線形範囲のストレス/剪断挙動(behaviour)を 示す。しかし、非常に大きいひずみ(strain)で、材料の挙動は特有であり、すな わちストレスの増大が、非常に大きいひずみ、例えば230%のひずみで急激に阻 止され得る。 互いに隣り合うかまたは近傍のβストランドペプチドである芳香族性側鎖の対 の間、または反対の電荷(opposite change)を伴う側鎖の対の間の相互作用は、 βシート構造の安定化に特に効果的である。 K24は、ペプチド鎖の中央部で4つの芳香族性側鎖(フェニルアラニン)、およ びペプチド鎖のどちらかの末端近くの反対の電荷(opposite change)を伴う側鎖 を有する。これらの側鎖間の分子間相互作用は、安定したβシートの形成に重要 であると思われる。事実、芳香族基を含有する溶媒は、芳香族性ペプチド側鎖の 相互作用と拮抗し、K24のβ−シート構造の画分を20〜30%減少させ得る。 これは、β−テープが高いストレスレベルで分裂する高い程度の可動性を示す 。 実験はまた、この物質は、構造内のいずれかの欠損(例えば局所ツイスト様欠 損のような)を修復するように自己会合し得、およびより好ましくは自己会合す ることを示している。 本発明の好適な実施様態では、この材料は、化学的スイッチに応答性である。 例えば、本発明者らは、βテープとテープが懸濁される溶液または溶媒との間の 有利な相互作用は、ゲルの安定性にとって重要であることに注目している。例え ば、本発明者らは、塩化リチウムの添加がある種のゲルの収縮、さらに濃縮され たゲル相としての相分離を引き起こすこと、あるいは、溶媒の極性を変えること 、すなわち溶媒をさらに極性(水)に、またはさらに非極性(クロロホルム)にする ことは、βシート構造を保護するが、ゲルネットワークは不安定になり、ペプチ ドの沈澱が起こること、あるいは、強い水素結合を与える溶媒(例えばヘキサフ ルオロイソプロパノール)中では、ペプチドはαヘリックスコンホメーションを とり、ゲル化は存在しないことを、あるいは、本明細書に記載のK27残基ペプチ ドをN末端でアセチル化およびC末端でアミノ化すると、αヘリックスコンホー メーションに優位となり、ゲルは形成されないことを報告する。あるいは、21残 基ペプチド[SER1]による水性ゲルの形成(leuリゾチームのβドメイン上でモデル される)は、pHの変化により制御され得、すなわち、pHが11以上でゲルは液体に 変移する。 続いて適切なペプチド設計により、水を包含する種々の溶媒中でβテープおよ びゲルを形成するペプチドが生産され得る。例えばDrosophia Tollリセプタータ ンパク質由来のペプチド、アルツハイマーアミロイドペプチド由来のペプチド、 デスミンフィラメント由来のペプチドおよびleuリゾチームのβドメイン由来の ペプチドは、すべて水中でゲルを形成する。 これらの溶液のレオロジー特性は、βテープの長さと安定性に、密接に関連す る。ペプチドの一次構造を変えること、溶媒を変えること、物理的切り替え、ま たは化学的トリガーの添加により、高い温度安定性とともにレオロジー特性を制 御する能力は、これらのゲルの応用に興味を引く将来性が期待される。 本発明の好適な実施態様では、この材料は物理的スイッチに応答性である。例 えば、この材料は撹拌または変形に応答性である。したがって、剪断流に曝すこ とは、ゲルを低いモジュラス状態から高いモジュラス状態へと切り替える(すな わちゲルがより堅くなる)。このゲルの硬化は、一時的であるが、例えば10〜15 時間の期間で持続し得る。 本発明のさらに好適な実施態様では、上記のペプチドは、親水性残基の実質的 な数で提供される第1の側面および/または疎水性残基の実質的な数で提供され る第2の反対の側面を有するβテープを含有するように設計される。 あるいは、またはさらに、上記のペプチドは、第1の実質的に親水性の末端お よび/または第2の反対の実質的に疎水性の末端を提供するように設計される。 あるいは、またはさらに、上記のペプチドは、そのペプチドが予め定められた 基質に選択的に付着するように適合された、少なくとも1つの残基または基によ り与えられる。 以下に、ほんの一例として添付の図面を参考に本発明を説明する。 図1は、8残基のペプチドのナノテープの並んだ会合を示している。大きいR で示される側鎖は、シートの平面の上に整列し、小さいRで示される側鎖は下に 整列する。 図2は、βテープまたはナノテープのネットワークを示すペプチドゲルの透過 型電子顕微鏡写真を示す。テープは約8nm幅で、エンゲージまたはエンタングル するのが見られた。自由末端はほとんど認められず、テープが十分に長いことを 示唆する。試料はペプチドゲル(メタノール中0.5mM、ゲルの完全な形態を確実に するために研究24時間前に調製し、次いで使用前に25μMに希釈した)を、300メ ッシュサイズの、グロー放電された、炭素でコートされた銅グリッドに添加する ことで調製し、続いて酢酸ウラニル溶液(水中4%w/v)で陰性染色した。 図3は、24残基ペプチドの溶液のアミドIおよびアミドII領域のフーリエ変換 赤外スペクトル(4cm-1の分解能)に対応するバンドであって、(a)メタノール溶 液(1mM)中では、逆平行βストランドとして会合したペプチド分子を示唆する16 25cm-1の大きいバンドおよび1696cm-1の小さいバンドを示し、(b)ヘキサフルオ ロイソプロパノール(1mM)中では、αヘリックスコンホメーションを示唆する16 56cm-1のバンドの存在を示す。スペクトルは8回のスキャンの平均で、室温で50 μmのCaF2セル内で記録し、Perkin Elmer 1760X FTIR分光分析器を用いた。示さ れたスペクトルは、適切な純粋の溶媒のスペクトルを差し引くことで得られた。 成分のピークは、二次微分分析および吸収スペクトルのバンドフィッティングに より得られた。 図4は、ナノテープゲル(24残基ペプチドの濃度:2-クロロエタノール中10.5m M)の粘弾性の機構の特徴付けを示す。(a)線形粘弾性領域内にある24.8℃および 1%ひずみで完全に固めた(set)ゲルの代表的なメカニカルスペクトル(mechanic al spectra)(適用したひずみ周波数ωに対する弾性率G'および粘性率G");(b)1 s-1の剪断速度で試料に一定の剪断をかけて得られたストレス−ひずみ曲線;(c )10秒間剪断をかけた後の弾性率および粘性率の依存性。25mm外径平行形(geomet ry)プレートを有するRheometrics Dynamic Analyser IIが、これらの測定に用い られた。 図5は、27μMペプチド溶液においてCDモニターされた、メタノール中のHFRP の容量アクションの増加の関数としてK24のα−ヘリックストランスミッション に対するβ−シートを示す。 表1は、(A)水性媒体および(B)非水性媒体中の応答性のペプチドゲルの表であ る。 諸図および最初に図1に関して、図の右側に8残基のペプチドが示されており 、そのペプチドは、特定の条件下で、図の左側に示される8残基ペプチドのナノ テープまたはβテープに自己会合する。 以下の実験では、本発明者らは、27残基ペプチドで研究を行い、そのペプチド の配列(KLEALYILMVLGFFGFFTLGIMLSYIR)は、推定上遅い電位依存性Isk K'チャン ネルタンパク質の膜内外のセグメントに基づく。本発明者らはまた、上記の配列 (KLEALYVLGFFGFFTLGIMLSYIR)の24残基の変異体についても研究してきた。本発明 者らは、本明細書に記載の21残基の変異体SER-1についても研究してきた。 一般にゲルは、8〜30残基を有する疎水性ペプチド(すなわち、それらはメタ ノール、エタノールおよび2-クロロエタノールなどの両親媒性の溶媒中でゲルを 形成する)または親水性ペプチド(すなわち、それらは水中で形成する)のいずれ かから調製され得る。 疎水性ペプチドは、一次配列の中間部に、主に疎水性セグメントを有し、この セグメントのいずれかの側に若干の親水性の残基を有する。ペプチドB1、B2およ びB3は、この範疇にはいる。それらは、代表的に24〜27の残基を含有する。 対照的に、親水性ペプチドは代表的に交互の極性および非極性の残基を含有す る。ペプチドA2は、疎水性ゲル形成ペプチドの例である。 K27残基(B1)およびK24残基(B2)の両方のペプチドは、以下に示すように合成さ れおよび精製された。材料 ペプチド設計。研究されたペプチドの一次構造を図1に示す。「K27」は、ラ ット腎臓IsKカリウムイオンチャンネルの42〜68残基の配列に基づく(Aggeli A. ,Attwood T.,Boden N.,Cheng Y.,Findlay J.B.C.,Hooper I.,Kelly M.,K nowles P.F.,およびTurnbull P.J.H.,Biochemistry(1994)投稿中)。隣接のβ ストランドペプチドの疎水性側鎖間の分子間相互作用は、βシート構造を効率的 に安定化し得る。したがって、長い疎水性の連続(sequent)をその一次構造中に 含むペプチドは、安定なシートを形成する可能性が高い。このようなペプチドの 例はK24およびK27であり、これらの一次構造を別紙2に示す。これらは、ラット 腎臓Iskカリウムイオンチャンネルの42〜68残基の配列に基づいている。これら のペプチド配列は、Iskの高度に疎水性の膜貫通セグメント(45〜67残基)を含 む。互いに隣接するかあるいはβストランドペプチドに隣接した、芳香族側鎖の 対または反対の電荷を有する側鎖の対の間の相互作用はβシート構造を安定化す るに特に効率的である。K24は、ペプチド鎖の中間に4個の芳香族側鎖(フェニ ルアラニン)を有し、そしてペプチド鎖の両端近傍に反対の電荷を有する側鎖を 有する。これらの側鎖間の分子間相互作用は、安定なβシートの形成のために重 要であると考えられる。実際、本発明者らは、芳香族基を含む溶媒が芳香族ペプ チド側鎖間の相互作用と競合し得、そしてそのため、K24のβシート構造の分率 を20〜30%低下させ得ることを示した。溶液からのペプチドの沈澱の場合とは反 対に、βシート表面と溶媒との適合性もまたゲル化のためには重要である。した がって、K24は、中程度の極性(比誘電率Erの値でEV=24〜62に対応する)を有す る溶媒または溶媒混合物中でβテープおよびゲルを形成する。上記の溶媒よりも 高い極性または低い極性を有する溶媒中てはK24はなおβシート構造を形成する が、これは溶解性に乏しく、そのため溶液から析出または沈澱し、そしてゲルは 形成されない。 典型的には、水性ゲルを得るためには、ペプチドは、例えばK24よりも極性に なるように設計されるべきである。沈澱よりもゲル化に好都合であるためには、 βテープは、より高極性の水性環境に溶解するに適しているべきである。 水性ゲル形成ペプチドの実験的設計へのアプローチには、タンパク質の水に露 出したβシートドメインに基づく、ペプチドのモデル化が含まれる。例えば、SE R-1ペプチドは、タンパク質leuリゾチームの水溶性βドメインに基づいてモデル 化される。 さらに、極性−非極性側鎖の相互作用配列を有するペプチドは、1つの極性側 と1つの非極性側を有するβテープを形成し得る。なぜならこれらのβテープは 部分的に極性だからである。これらもまた、水性ゲルを形成し得る。例えば、ペ プチドA2(別紙2)で形成される水性ゲルが挙げられる。 荷電した側鎖をペプチド一次構造に取り入れると、pHの変化によってβテープ の安定性を調整することができる。したがって、pHスイッチによってゲル化をコ ントロールできる。このようなペプチドの例はSER-1(別紙2)である。K24 またはK27 ペプチド合成および精製。ペプチドの合成は、MilliGen/Biosearch 9050ペプ チド合成機で標準の製造者のプロトコルを用いて、連続流フルオレニルメトキシ カルボニル(FMOC)ポリアミド固相法を使用した。所望のペプチドのFMOC保護C末 端アミノ酸で予備誘導体化されたPepSyn-KATM樹脂、および予備形成されたFMOC- アミノ酸-ペンタフルオロフェノール(Pfp)エステル[あるいは予備形成された、 FMOC-Ser(tBut)およびFMOC-(tBut)のジヒドロキシベンゾトリアゾールエステル (ここで側鎖ヒドロキシルはt-ブチル誘導体として保護されている)]を4倍過 剰量で使用して、0.1mmolスケールの合成を行った。カップリングは、対イオン 分布モニタリングシステム(counter ion distribution monitoring system)(C DMTM)で制御し、99%以上のカップリング効率を達成した。デフォルト(default )の脱保護プロトコルを15分まで延長した。合成が完了した後、t-アミルアルコ ール、氷酢酸、t-アミルアルコールの各々約150mlで樹脂をよく洗浄し、次いで 約300mlのジエチルエーテルで洗浄した。洗浄された樹脂を、終夜減圧乾燥した 。樹脂のクリーベイジ(cleavage)および側鎖の脱保護は、5%の水を使用せず 、そして87.5%の無水トリフルオロ酢酸(TFA)を82.5%TFAの代わりに使用したこ と以外は、Kingら(1990)[上記のAggeliら参照のこと]によって報告されている のと同様に、試薬K(0.1ml/mg樹脂)を用い2.5時間で達成された。クリーベ イジされた樹脂を濾過し、そしてさらに87.5%TFAで洗浄した。すべてのTFAが除 去されるまで、濾液を室温でロータリーエバポレートした。ゲル状残渣をヘキサ フルオロイソプロパノール(HFIP)(2ml)に溶解し、ジエチルエーテル(50ml)中に 押出し、そして遠心分離した(マイクロ遠心、4,000rpm、5分間、4℃)。ペレ ットを、減圧下終夜乾燥する前に、新たなジエチルエーテルへの再懸濁および遠 心分離によって6回洗浄した。ペプチドをHFIP(約1ml)中に溶解し、脱イオン水 で100mlまで希釈し、そして貯蔵のために凍結乾燥した。2Hメタノールに溶解し たペプチドの高分解能1H NMRにより、低分子量の有機不純物は存在しないことが 示された。ペプチドの定量は、ビシンコニン酸(bichinchoninic acid)(BCA)(Sm ithら、1985−上記Aggeliら参照のこと)または手動ニンヒドリン(Hirs 1967)ア ッセイを用いて行った。 逆相HPLCによるペプチドの精製を試みたが、その高度に非極性の性質のため困 難であった。最初、C18樹脂を用いたが、ペプチドは回収され得なかった。より 疎水性の低いカラム(C4)を用いた場合、0.1%TFAを含むメタノールを溶媒と して用いるとペプチドが吸収されたが、確認された最も良好な溶媒(0.1%TFAを 含むプロパン-2-オール)を用いてさえも、溶出の間、低いペプチド収率(10%) しか達成されなかった。この低い収率のため、HPLCをそれ以上精製には用いなか った。しかし、HPLCの溶出プロファイルは単一のペプチド種を示し、そして記載 されたきびしい(rigorous)抽出および沈澱手順によって精製されたペプチドの 配列決定データは許容可能と判定された。SER1(93) −合成および精製 Applied Biosystems 430A 自動ペプチド合成機で、α-アミノ基の保護のため に塩基に対して不安定な9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基を用いて、 βシートペプチドを構築した。側鎖官能基をt-Bu(Asp、Ser、Thr、Tyr)、トリチ ル(Asn、Gln)、またはPmc(Arg)基で保護した。ペプチドを4-(2',4'-ジメトキシ フェニル-Fmoc-アミノメチル)フェノキシ樹脂上で構築し、ジイソプロピルカル ボジイミド(DIC)/ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)によるカップリング( 各々2当量のアミノ酸、DIC、およびHObt)(各残基毎に2回繰り返す)を用い て、C末端アミド部分(約0.4mmol g-1、0.5mmol、Novabiochemから購入)を有 するペプチドを生産した。未反応N末端のキャッピングは、無水酢酸およびピリ ジンの1:1混合物を含むDMFを用いて行った。20%ピリジンを含むDMFでFmoc基を クリーベイジし、そしてサイクルを修正して、合成の進行をモニターするために 各脱保護混合物のアリコートを分光学的にモニターし得るようにした。合成機上 で、4倍過剰の無水酢酸およびピリジンを用いて、ペプチドのN末端をアセチル 化した。ペプチド−樹脂を85%TFA/5%H2O/5%エタンジチオール/5%チオア ニソールで、室温で1.5時間処理した。次いで、樹脂を濾別し、そして濾液を減 圧下で濃縮し、エーテルで粉末化して完全に脱保護されたペプチドアミドを得た 。 ペプチドの精製は、逆相HPLCによって、Dynamax C8 300A分取カラム(21.4×25 0mm、粒子サイズ5μm)で0.1%TFAを含む水を緩衝液Aとして用い、そして0.1% TFAを含むアセトニトリルを緩衝液Bとして用いて達成された。流速20mL/分で30 分間の10%のBを含むAと30%のBを含むAとの間の直線グラジエントを用いた 。精製ペプチドを、逆相HPLCによって、Dynamax C8 300A分析カラム(4.6×250mm 、粒子サイズ5μm、流速1mL/分)で、上記緩衝液間の種々の直線グラジエント を用いて分析した。そして>99%純粋と判定された。ペプチドのアミノ酸組成を アミノ酸分析によって検査し、そしてその結果は予期した配列に一致したことが 見出された。精製ペプチドサンプルはまた、VGTOFレーザー脱離飛行時間型質量 分析計で、α-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸中22pmol/μLの濃度で、加速電圧22 kVで分析された。ペプチドの予想される分子量(molecular mass)は2366Daであり 、そして実測質量2366.1Daが記録された。 サイズ排除クロマトグラフィー。ペプチドの見かけのペプチド分子量を、サイ ズ排除クロマトグラフィによって、pH2.5および6.8で、TSK 3000SWカラムを用い て決定した。カラムを較正するために用いた分子量マーカーは、アプロチニン(6 .5kDa)、副腎皮質刺激ホルモン(4.5kDa)、インスリンA鎖(2.5kDa)、およびリゾ チームの22残基合成ペプチド(残基61〜82)(2409Da)であった。これはモノマー性 てあり、そしてすべての実験条件下において主として非構造(unstructure)であ るとして知られている。カラムを室温で45mMリン酸ナトリウム緩衝液で流速0.5m L/分で溶出した。ペプチドを220nmおよび280nmでの吸収により検出した。K24 、K27およびSER-1 ペプチド配列分析。固相および液体パルス(liquid-pulse)の両方の配列決定ス トラテジーを用いてペプチドを配列決定した。固相配列決定のために、ペプチド (1%HFIP/水に溶解)をSequelonTMアリールアミンメンブレンディスク上に56℃ で乾燥した。1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(10μl、1 0mg/ml)を含むMES緩衝液(pH5.0)によって共有結合を達成し、ディスク上で室温 で乾燥した(約30分)。メンブレンに結合したペプチドを、MilliGen/Biosearch 6 600 Prosequencerでの自動固相エドマン分解に供した。フェニルチオヒダントイ ン-アミノ酸を、Waters 600システムで、アセトニトリルを含む30mM酢酸アンモ ニウム(pH4.8)のグラジエントを用いて、逆相HPLC(Waters SequeTagTM8カラ ム)によって同定(269nmで)した。 液体パルス配列決定を、Applied Biosystems 120Aアナライザーに連結したApp lied Biosystems 477Aタンパク質シーケンサーで行った。TFAで前処理されたガ ラス繊維ディスクをBiobreneTM(30μl)を用いて予備コンディショニングし、デ ィスクを3回の配列決定サイクルに供する前に、これをディスクの表面上に乾燥 した。ペプチドサンプル(0.1〜1nmolを含む1%HFIP/水のほぼ25μlのアリコー ト)を、予備コンディショニングされたディスク上に、窒素下で乾燥した。配列 決定を、承認されたapplied biosystemsの方法論を用いて行った。ペプチドの各 バッチを、液体パルス配列決定の数回のサイクルに供して、ペプチドの許容可能 性の最小限の規準として90%正確なN末端残基の数量(figure)を用いて、おおよ その純度を評価した。 工業的規模では、ペプチドは生物学的発現系を用いて製造されることが期待さ れる。例えば、150アミノ酸のポリペプチドであるα-インターフェロンのような 生物学的なペプチドが、関連する遺伝子を単離し、この遺伝子をプラスミド中に 導入し、そしてこのプラスミドを高効率のプロモーターの制御下で細菌宿主中で 発現させることによって生産されることが周知である。全細胞タンパク質の25% の発現レベル(培養1リットル当たり1g)が得られたことが公知である。この方 式で生産されるインターフェロンは主として細胞質インクルージョンボディ中の 主なポリペプチドであり、そしてまた細胞の破砕および遠心分離によって単離さ れる。およそ20アミノ酸を含む配列であるオリゴペプチドについては、発現レベ ルはずっと低く、そのうえ短いペプチドは細胞内でタンパク質分解を受けやすい 。例えば、15残基ペプチドであるソマトスタチンの発現レベルは0.05%てあると 見積もられている。 したがって、本発明者らは、関連するペプチドまたはペプチド混合物の複数の 繰り返しと、それらの配列間の本発明者らが短いリンカー領域と名付けた領域と から構成される構築物を生産することによって、高い発現レベルが達成され得る と考えた。このリンカー領域は、例えば、メチオニンあるいはタンパク質分解切 断部位をコードするように設計され得る。その結果、前者の場合、一旦ポリペプ チドが生産されると、メチオニンのC末端側の切断のために選択的な条件である 、臭化シアンを含む酸溶液中での発現したポリペプチドの切断によって、ペプチ ドが遊離され得る。あるいは、後者の場合、ポリペプチドを酵素媒介消化に曝す ことによってペプチドが遊離され得る。 本発明者らはまた、ポリペプチド上にポリヒスチジンテールを加工して、アフ ィニティークロマトグラフィーによる1工程精製を可能とすることも有利であり 得ると考える。βテープ構造 本発明者らは、有機溶媒(例えば、エタノール、メタノールおよび2-クロロ エタノール)中で、前記ペプチド配列が自己会合して、幅約8nmおよび厚さ1分 子の長く伸びたテープを提供することを発見した。これらのβテープの存在は、 図2に示すように透過型電子顕微鏡により直接示され、このテープは(約0.1μm の距離で)エンタングルし、そして遊離末端がほとんど存在しないようであり、 これはテープが非常に長いことを示唆する。 βテープ中のペプチド鎖のコンホメーションは、図3aに示すようにそれらのフ ーリエ変換赤外スペクトルにより確立される。1625cm-1での顕著なバンドは、β ストランドコンホメーションと同定され、一方1696cm-1での弱いバンドは、低エ ネルギー逆平行配置にあるβストランドに特徴的である。したがって、ペプチド は平行配置または逆平行配置のいずれかで存在し得ることが理解され得る。 チューブ中の溶液の流れにより示されるような見かけの粘度が、急速にペプチ ド濃度と共に増加し、2mM(0.005ペプチド体積画分に相当)での固体様ゲルと なることが観察された。驚くべきことに、粘度およびゲル化挙動は、2-クロロエ タノール中、85℃までの温度に対して比較的無感応であることが見出された。βテープレオロジー ゲルのレオロジー特性を研究し、そして結果を図4aおよび4bに示す。 弾性率G'は、粘性率G"よりも桁の規模で大きいことが理解され得る(図4A)。 両方の周波数依存性は比較的弱い。これらの結果は、電子顕微鏡写真により示 唆された、エンゲージしたまたはエンタングルした可動性ポリマーテープの解釈 と一致する。標準的なタンパク質ゲルと対照をなす別の合成ポリマー様特性は、 ストレス-剪断挙動の大きな直線範囲である。しかし、非常に大きなひずみでの 挙動は、独特である:ストレスの成長は230%のひずみ(図4bにおける2.3秒)で 突然中断される。線形粘弾性測定は、ネットワークのメッシュサイズに対して24 nm以下の値を直接与える。極限ひずみの値から、10nmの下の極限を、残存長さ( テープがその配向をランダム化する距離)について配置し得る。これらの2つの 量およびペプチドの既知濃度から、本発明者らは、テープが1分子の厚みである ことを推定し得る。30kTの会合エネルギーを伴う一次元自己会合型テープが24個 の水素結合に相当すると仮定すると、本発明者らは、1メートルを越える平均の テープ長さを概算し得る。結果として、レプテーション(reptation)のような 標準機構による緩和時間は測定不可能に長い。したがって、ゲル様特性は、物理 的にエンゲージしたまたはエンタングルしたテープの以上な長さに由来する。 新規の現象が、強い剪断流の後に同定された:続くゲル率の大きな成長は、長 寿命準安定(metasable)状態への切り換えを示す。図4cは、G'およびG"の両方 の、5s-1の速度での10秒間の剪断後の最初の値の4倍を越える成長を記録する 。平衡値は、13時間のさらなる期間後回復された。本発明者らは、この現象を、 自己会合型ポリマーテープにおける局所的欠陥の作製および回復と同定する。 レオロジー挙動およびコンホメーションは、ペプチドの一次構造ならびに添加 剤の存在および溶媒の変化により影響を受ける。βテープの再利用 図5は、強力な水素結合ドナー溶媒であるHFIP(ヘキサフルオロイソプロパノ ール)のような共溶媒が、一旦βテープが形成されると、ペプチドをモノマー状 態に回復するためにどのように利用され得るかを示す。これは、ペプチド分子を 再利用および再処理する機会ならびにβテープセル会合の可逆的制御をもたらす 。化学的スイッチ 記載したように、本発明のゲルは、ゲルの特性の変化を生じる化学的トリガー に対して感応性であり、その結果、ゲルが、例えば、最初の流動状態からゲル状 態に又はその逆に切り換わる。 塩の添加により、ネットワークが収縮しかつより濃縮されたゲル相として相分 離する。溶媒の極性を変化すること、すなわち溶媒をより極性(水)または非極 性(クロロホルム)にすることにより、βシート構造が維持されるが、ゲルネッ トワークは不安定化し、そしてペプチドの沈澱が生じる。(ヘキサフルオロイソ プロパノールのような)強力な水素結合ドナー溶媒中では、ペプチドはαヘリッ クスコンホメーションをとり(図3b)、ゲル化は起こらない。芳香族基を含有す る溶媒は、βテープを20%〜30%不安定化し、そしてゲルを破壊する。これは、 分子間ペプチド芳香族側鎖相互作用と溶媒の芳香族基との間の競合によると考え られる。27残基ペプチドのN-末端でのアセチル化およびC-末端でのアミノ化は、 αヘリックスコンホメーションの優先を生じ、そしてゲルは形成されない。βナ ノテープと溶媒との間の好適な相互作用が、ゲルの安定化に重要であるようであ る。適切なペプチド設計により、水を包含する種々の溶媒中でナノテープおよび ゲルを形成するペプチドが、生成され得る。例えば、Drosophila Tollレセプタ ータンパク質、アルツハイマーアミロイドペプチド、デスミンフィラメント、お よびleuリゾチーム(SER-1)のβドメインに由来するペプチド。 化学スイッチはまた、pHの変化を包含し、例えば、親水性ペプチドAcNH-Gln-A la-Thr-Asn-Arg-Asn-Thr-Asp-Gly-Ser-Thr-Asp-Tyr-Gly-Ile-Leu-Gin-Ile-Asn-S er-Arg-CONH2(SER-1)は、中性pHおよび酸性pHではゲルを形成するが、11より高 いpHではニュートン(neutonial)流体に切り換わる。 あるいは、塩はゲルの状態に影響し得る。例えば、疎水性ペプチドNH2-Lys-Le u-Glu-Ala-Leu-Tyr-Val-Leu-Gly-Phe-Phe-Gly-Phe-Phe-Thr-Leu-Gly-Ile-Met-Le u-Ser-Tyr-Ile-Arg-CO2H(K24)のゲルは、ペプチド-塩化リチウムのモル比1-7で 塩化リチウムを添加すると収縮する。 あるいは、界面活性剤はトリガーとして作用し得る。したがって、例えば、K2 7-SDSのモル比1-350で、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を、NH2-Lys-Leu-Glu-Al a-Leu-Tyr-Ile-Leu-Met-Val-Leu-Cly-Phe-Phe-Gly-Phe-Phe-Thr-Leu-Gly-Ile-Me t-Leu-Ser-Tyr-Ile-Arg-CO2H(K27)ペプチドゲルに添加すると、ゲルが破壊され る。 あるいは、別の溶媒、例えば、50% vの水をB1ゲル(表1を参照のこと)に添 加すると、ゲルが破壊される。あるいは、50% vの1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ プロパノール-2をB1(表1を参照のこと)ゲルに添加すると、ゲルが破壊される 。物理的スイッチ また、記載したように、本発明のゲルは、ゲルの特性の変化を生じる物理的ト リガーに対して感応性であり、その結果、ゲルは、例えば、最初のゲル様状態か ら第2のより堅いゲル様状態に切り換わる。物理的トリガーは、ゲルの撹拌、変 形または剪断の任意の方法を包含する。 本発明のゲルは、1Pa〜1000Paの範囲のモジュラスを有し、そしてそれは2500 Paまで、あるいは10,000Pa程度に増加し得るが、後者の高い値は、代表的には剪 断流後に一時的にのみ体験される。本発明のゲルは、200%のひずみまで応答が ほぼ直線である傾向を有する。 そのモジュラス付近の値の10倍までのモジュラスの増加(代表的には25分のオ ーダーの期間に渡る)により、ゲルが硬化し、そしてゲルは、例えば、10時間程 度の延長した期間にわたって硬化したままである。この期間中、ゲルはよりひず み依存性である傾向を有する。 したがって、本発明のゲルまたはゲル様物質は、化学的スイッチおよび物理的 スイッチの両方に対して感応性であり、このスイッチはゲルのレオロジー特性を 変化させ、この特性の変化は利用され得ることが理解され得る。 したがって、本発明は、選択的に調節し得る特性を有する新規物質に関する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 マックリーシュ, トーマス チャールズ バックランド イギリス国 エルエス6 2イーエフ リ ーズ, リージェント パーク テラス 39

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.予め選択された条件下で自己会合して1分子の厚さの拡張β構造を形成する 複数のペプチドを含有する材料であって、さらに該構造がエンゲージした、また はエンタングルした状態にある材料。 2.前記ペプチドが、4個〜40個の残基の間の鎖長である、請求項1に記載の 材料。 3.前記ペプチドが20個〜30個の残基の間の鎖長である、請求項1または2 に記載の材料。 4.前記ペプチドが、1分子の厚さを有する、請求項1から3に記載の材料。 5.前記ペプチドのうち少なくともいくつかが、疎水性側鎖を有する残基を含有 する、請求項1から4に記載の材料。 6.前記残基がイソロイシンまたはロイシンまたはバリンである、請求項5に記 載の材料。 7.前記ペプチドのうち少なくともいくつかが芳香族性の残基を含有する、請求 項1から6に記載の材料。 8.前記残基がチロシンまたはフェニルアラニンである、請求項7に記載の材料 。 9.前記ペプチドのうち少なくともいくつかが反対の電荷の残基を含有する、請 求項1から8に記載の材料。 10.前記残基がグルタミン酸および/またはアルギニンである、請求項9に記 載の材料。 11.前記ペプチドのうち少なくともいくつかが水溶液中でゲルを形成するよう に比較的極性である、請求項1から10に記載の材料。 12.前記ペプチドの残基が、予め決定された溶媒中でゲルを形成するように、 これらの極性を考慮して選択される、請求項1から11に記載の材料。 13.前記ペプチドが、中間の極性を有する溶媒中でゲルを形成する、請求項1 2に記載の材料。 14.前記ペプチドのうち少なくともいくつかが交互に極性の側鎖を有する残基 と非極性の側鎖を有する残基との配列を有する、請求項1から13に記載の材料 。 15.少なくともいくらかの前記ペプチドが本明細書中に記載のK27を含有する 、請求項1から14に記載の材料。 16.少なくともいくらかの前記ペプチドが本明細書中に記載のK24を含有する 、請求項1から15に記載の材料。 17.少なくともいくらかの前記ペプチドが本明細書中に記載のK21を含有する 、請求項1から16に記載の材料。 18.表1に示される任意の1種またはそれ以上のペプチドを含有する、請求項 1から17に記載の材料。
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