JPH1050473A - 粒状発熱体及びそれを用いる加熱方法 - Google Patents

粒状発熱体及びそれを用いる加熱方法

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JPH1050473A
JPH1050473A JP19997996A JP19997996A JPH1050473A JP H1050473 A JPH1050473 A JP H1050473A JP 19997996 A JP19997996 A JP 19997996A JP 19997996 A JP19997996 A JP 19997996A JP H1050473 A JPH1050473 A JP H1050473A
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JP
Japan
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granular
heating element
silicon carbide
low dielectric
dielectric loss
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Withdrawn
Application number
JP19997996A
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English (en)
Inventor
Kyoji Hiramatsu
恭二 平松
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロ波を吸収して発熱する発熱体の作製が
容易で、しかも放電による発熱も利用でき、更に破損す
ることなく急速に発熱及び冷却ができること。 【解決手段】粒状炭化珪素1と、粒状ジルコニア2等の
低誘電損率を有する粒状セラミックスとを混合し、発熱
体としてアルミナ容器3等の容器に入れ、マイクロ波を
照射する。すると、低誘電損率を有する粒状セラミック
スが粒状炭化珪素1間の空間部を拡げているので、粒子
間で放電が生じ、発熱体が瞬時に発熱する。この放電発
熱に粒状炭化珪素1のマイクロ波吸収による発熱が加わ
るので、発熱体が急速に発熱する。よって、金試料4等
の被加熱体が急速に昇温する。この場合、炭化珪素及び
低誘電損率を有するセラミックスが粒状なので、発熱体
を所定の形状にし易く、また、熱応力が発生しても発熱
体が割れ難い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波の照射に
より急速に高温に発熱する粒状の発熱体、及び、同発熱
体を用いて金属の溶解・熱処理等を行うのに適した加熱
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のマイクロ波により加熱を行う方法
としては、マイクロ波を良く吸収して発熱するセラミッ
クス発熱体自体で加熱容器を作製し、この加熱容器にマ
イクロ波を照射吸収させて発熱させる方法が知られてい
る(特開昭48−94931号公報、特開昭63−13
3493号公報、特開平3−238788号公報、特開
平4−115486号公報参照)。具体的には、マイク
ロ波を良く吸収して発熱する炭化珪素等のセラミックス
の焼結体を加工するか、或いは同様のセラミックス粉末
を成型するかして、加熱容器を作製している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来方法
には、下記(1)〜(3)の欠点がある。 (1)加熱容器を所定の形状に作製するために加工ある
いは成形する必要があるが、加熱容器自身がセラミック
ス発熱体であるので、加工等にコストが掛かると共に、
自在な形状付与ができ難い。 (2)加熱容器自身がセラミックス発熱体であるので、
急速に昇温または降温すると加熱容器に大きな温度分布
が生じることにより、セラミックス発熱体が割れること
があり、急速昇温及び急速降温が困難である。 (3)従来のセラミックス発熱体では発熱体内で放電が
生じに難いため、マイクロ波の吸収による発熱を利用す
るのみであった。
【0004】本発明は発熱体の作製が容易でしかも放電
による発熱も利用することにより破損することなく急速
に発熱・冷却ができる発熱体を提供すること、及び、こ
の発熱体を用いた加熱方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の発熱体は粒状発熱体であり、粒状炭化珪素SiC及
び低誘電損率を有する粒状セラミックスが混合されてな
ることを特徴とし、或いは、前記低誘電損率を有する粒
状セラミックスがジルコニアZrO2、シリカSiO2
びアルミナAl23のうち少なくとも一種であることを
特徴とし、或いは、前記粒状炭化珪素が30〜80重量
%含有されていることを特徴とし、或いは、前記粒状炭
化珪素と前記低誘電損率を有する粒状セラミックスが任
意の容器に充填されていることを特徴とする。
【0006】また、上記目的を達成する本発明の加熱方
法は、上記いずれかの発熱体にマイクロ波を照射し、粒
子間の放電とマイクロ波吸収とに基づく粒状炭化珪素の
発熱により、被加熱物を加熱することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0008】本発明では、高温発熱体としてマイクロ波
を吸収して発熱する炭化珪素を粒状で使用することによ
り、高温発熱体を所定の形状にし易く、且つ、熱応力が
発生しても割れ難くする。更に本発明では、粒子間の放
電による発熱も利用できるように、粒状炭化珪素に他の
低誘電損率の粒状セラミックスを混合して、急速に加熱
するものとする。
【0009】(作用) 本発明の原理を説明する。上述
の如く、本発明では基本的には炭化珪素の粒状セラミッ
クスを発熱体として使用する。炭化珪素は高温での使用
が可能な物質であり、マイクロ波を吸収して発熱し易い
物質として知られている。
【0010】特に炭化珪素が粒状であるから、坩堝(る
つぼ)やファイバ等の断熱容器等任意の容器に充填する
だけで様々な形状の発熱体として使用できる。また、粒
状炭化珪素を電子レンジに入れる等してマイクロ波発生
源からマイクロ波を照射すると、炭化珪素がマイクロ波
を吸収してそれ自体が発熱体となり、被加熱物を加熱す
ることができる。
【0011】しかし、粒状炭化珪素を単に容器に入れて
マイクロ波を照射しただけでは、それ自体がマイクロ波
を吸収して発熱するのみであり、放電を生じさせ更に急
速に昇温させることはできない。
【0012】そこで種々検討の結果、粒状炭化珪素の粒
子間で放電を生じさせるためには、マイクロ波を吸収し
難い低誘電損率の粒状セラミックス(低誘電体)例えば
ジルコニアZrO2、シリカSiO2、アルミナAl23
等を混合して、粒状炭化珪素間の空間部を拡げれば良い
ことを見出した。このことにより、放電による発熱と炭
化珪素のマイクロ波吸収による発熱との両方により、急
速に加熱する方法を見出したのである。
【0013】更に、炭化珪素は常温よりも高温の方がマ
イクロ波吸収が大きくなり、より発熱し易くなる性質を
有する。また、放電はマイクロ波を照射した瞬間に発生
するため、低温から急激に発熱する。
【0014】従って、粒状炭化珪素と低誘電損率の粒状
セラミックスとの混合物は、放電による瞬時の発熱と高
温でのマイクロ波の大きな吸収によリ、粒状炭化珪素の
昇温を一気に加速することができるため、急速な昇温が
可能になる。また、炭化珪素及び低誘電損率のセラミッ
クスが共に粒状であるから、急速に昇温或いは冷却して
も割れることがない。
【0015】粒状炭化珪素の割合については、粒状炭化
珪素の割合が多ければマイクロ波吸収による発熱が多
く、低誘電損率の粒状セラミックスの割合が多ければ放
電による発熱が多い傾向にある。実験により最適な条件
を調査した結果、粒状炭化珪素の重量パーセントが30
%以上、80%以下の範囲で、放電とマイクロ波吸収と
の相互作用による急速な加熱効果が極めて良好であるこ
とが確認できた。
【0016】(実施例) 図1を参照して本発明の一実
施例を説明する。図1において、1は粒状炭化珪素(S
iC)、2は低誘電損率の粒状セラミックス(低誘電
体)としての粒状ジルコニア(ZrO2)、3はアルミ
ナ容器、4は被加熱物としての金試料、5はアルミナの
坩堝をそれぞれ示す。
【0017】粒状炭化珪素1は市販されており、ここで
は入手し易い粉砕用ボール(粒径2mm)を使用した。
粒状ジルコニア2は同じく市販されている粉砕用ボール
(粒径3mm)を使用した。これら粒状炭化珪素1と粒
状ジルコニア2を同じ重量で混合してアルミナ容器3に
入れた。更に、5gの金試料4を入れたアルミナ坩堝
(内径30mmx深さ30mm)5を、上記粒状炭化珪
素1と粒状ジルコニア2が充填されているアルミナ容器
3に入れて、高温発熱体容器とした。
【0018】このような高温発熱体容器を家庭用電子レ
ンジ(出力1000W)に入れてマイクロ波を照射した
結果、照射後直ぐに発熱体内で粒状炭化珪素1粒子間の
放電が生じて発熱体全体が急速に温度上昇し、粒状炭化
珪素1の高温での効果的なマイクロ波吸収による発熱と
の相互作用で発熱体は1300℃まで5分で昇温し、金
試料4が溶融した。マイクロ波の照射を停止すると急冷
され、高温発熱体容器から粒状炭化珪素1及び粒状ジル
コニア2を取り出した結果、これら粒状セラミックス
1、2は割れなく、簡単に取り出すことができ、再利用
可能であった。
【0019】上記実施例では低誘電損率の粒状セラミッ
クスとして粒状ジルコニア2を用いたが、粒状ジルコニ
アの他に、粒状シリカ(SiO2、)、粒状アルミナ
(Al23)も同様な結果が得られた。また、これらの
他にも各種の低誘電損率の粒状セラミックスを使用する
ことができる。更に、粒状ジルコニア、粒状シリカ及び
粒状アルミナ等の低誘電損率の粒状セラミックスを単独
に用いても良く、或いは、2種類以上を組み合わせて併
用しても良い。
【0020】また、上記実施例では粒状炭化珪素と低誘
電損率の粒状セラミックスとの混合物を収める容器とし
てアルミナ容器3を用いたが、アルミナ容器3をアルミ
ナ等の断熱繊維で代用しても良く、更には、耐熱性があ
ればその他の任意の容器を用いることができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は粒状炭化
珪素と低誘電損率の粒状セラミックスが混合されること
により、粒子間の放電による発熱と炭化珪素のマイクロ
波吸収による発熱とで、急速に1000℃以上の昇温を
可能にする。また、炭化珪素及び低誘電損率のセラミッ
クスが粒状であるため、形状を自由に変えることができ
て発熱体の製作が簡単になり、また、発熱体を繰り返し
て使用することが可能である。そのため、金属の溶解・
熱処理等、被加熱物の加熱処理を経済的に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る高温発熱体容器の概略
断面図。
【符号の説明】
1 粒状炭化珪素 2 粒状ジルコニア 3 アルミナ容器 4 金試料 5 アルミナ坩堝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒状炭化珪素SiC及び低誘電損率を有す
    る粒状セラミックスが混合されてなる発熱体。
  2. 【請求項2】前記低誘電損率を有する粒状セラミックス
    が、ジルコニアZrO2、シリカSiO2及びアルミナA
    23のうち少なくとも一種であることを特徴とする請
    求項1に記載の発熱体。
  3. 【請求項3】前記粒状炭化珪素が、30〜80重量%含
    有されていることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の発熱体。
  4. 【請求項4】前記粒状炭化珪素と前記低誘電損率を有す
    る粒状セラミックスが、任意の容器に充填されているこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3
    に記載の発熱体。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2または請求項3ま
    たは請求項4に記載の発熱体にマイクロ波を照射し、粒
    子間の放電とマイクロ波吸収とに基づく粒状炭化珪素の
    発熱により、被加熱物を加熱することを特徴とする加熱
    方法。
JP19997996A 1996-07-30 1996-07-30 粒状発熱体及びそれを用いる加熱方法 Withdrawn JPH1050473A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006147201A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Toyota Central Res & Dev Lab Inc マイクロ波吸収発熱材
JP2008037846A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Shiseido Co Ltd 表面処理粉体の製造方法
JP2008535172A (ja) * 2005-03-31 2008-08-28 バラット ヘビー エレクトリカルズ リミテッド 高出力マイクロ波を使用した大型金属試料の迅速且つ均質な熱処理
DE102010007111B4 (de) * 2010-02-05 2012-02-16 Von Ardenne Anlagentechnik Gmbh Verfahren und Pulvermischung zur Beschichtung von Substraten aus der Dampfphase
WO2022040295A1 (en) * 2020-08-18 2022-02-24 Metallum3D, Inc. Granular susceptor material for microwave thermal processing

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Effective date: 20031007