JPH10504454A - キメラ免疫無防備状態動物における長期間異種骨髄性およびリンパ性細胞生産 - Google Patents

キメラ免疫無防備状態動物における長期間異種骨髄性およびリンパ性細胞生産

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JPH10504454A JP8507022A JP50702295A JPH10504454A JP H10504454 A JPH10504454 A JP H10504454A JP 8507022 A JP8507022 A JP 8507022A JP 50702295 A JP50702295 A JP 50702295A JP H10504454 A JPH10504454 A JP H10504454A
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Abstract

(57)【要約】 免疫無防備状態哺乳動物宿主にヒト胎児骨および脾臓の組み合わせを皮下移植する。このキメラ動物は、同種ヒト胎児胸腺フラグメントを同一部位に与えた場合、ヒトB−細胞、骨髄性細胞、およびT−細胞をインビボで9カ月間まで生産できる。移植片は、CD4およびCD8、CD19またはCD33、CD14およびCD15を発現する細胞集団を含み、これらは全て、胎児骨/脾臓のHLA型もまた発現する。胎児骨/脾臓において前駆細胞から誘導されたT−細胞は、成熟単一陽性CD4+CD8-、CD8+CD4-の両方と、高いパーセンテージの未熟二重陽性CD4+CD8+集団を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 キメラ免疫無防備状態動物における 長期間異種骨髄性およびリンパ性細胞生産 序説 技術分野 本発明の分野は、骨髄性およびリンパ性細胞の長期間再構築可能な異種組織を 含む免疫無防備状態哺乳動物である。背景 造血は、分化および増幅の連続過程であり、正常ヒトにおいて毎日何10億も のリンパ性細胞および骨髄性細胞が置き換わっている。この過程は、自己維持、 大量増殖、および多能性の能力を有する造血幹細胞の継続交代に依存している。 これらの特徴は、特に、連続骨髄移植、および染色体再編成またはレトロウイル スを用いる遺伝子マーキングの使用によってネズミ系で非常に詳細に研究されて いる。ヒト造血幹細胞を用いた同様の研究は遅れており、主に、長期間多能性分 化に相当するモデルがないことが原因である。 科学者らは、最近、免疫不全マウスにおいてヒト造血前駆体細胞の移植および 分化を立証するのに成功した。特に、興味深いのは、組織についての研究、薬剤 および組織環境の変化に対する応答を研究するためのかかるマウスの使用である 。ヒト組織の様々な態様が、このようなキメラ動物を用いて、模擬天然環境にお いて研究できる。 ヒト細胞または組織を免疫無防備状態マウスに移植し、ヒト造血を長期間観察 することにより、ヒト造血発生における最初の事象を理解する点で顕著な進展が あった。しかしながら、従来技術システムはそれぞれ、共通の幹細胞プールから 同時に生じるヒト成熟T細胞、成熟B細胞、および骨髄性細胞生産を研究するそ の能力において限界がある。ヒト胎児胸腺および肝臓の移植組織は、骨髄性細胞 およびB細胞が発生する度合に限定される。それゆえに、骨髄性細胞並びに造血 システムのB−およびT−系列双方の長期間再構築可能なキメラ動物の開発は興 味深い。 関連文献 SCID−huマウスの記載は、J.M.McCune等(1988)Science241:1632-16 39;R.Namikawa等(1990)J.Exp.Med.172:1055-1063およびJ.M.McCune 等(1991)Ann.Rev.Immunol.9:395-429に見ることができる。機能性骨髄の移植 は、S.Kyoizumi等(1992)Blood 79:1704に記載されている。ヨーロッパ特許 出願第469 632号は、胸腺−肝臓移植組織を有する免疫無防備状態哺乳動物の使 用を開示している。 SCIDマウスに移植された未成熟ヒト細胞由来の多系列造血のサイトカイン 刺激について、T.Lapidot等(1992)Science 255:1137;J.Nolta等(1994 )Blood 83:3041およびS.Kyoizumi等(1993)Blood 81:1479−1488に記載さ れている。かかるマウスにおける未成熟臍帯血前駆細胞の増殖および移植は、更 に、J.Vormeer等(1994)Blood 83:2489に論じられている。 免疫無防備状態マウス株は、S.Nonoyama等(1993)J.Immunol 150:3817 −3824;I.Gerling等(1994)Diabetes 43:433−440;Bosma等(1983)Natu re 301:52;およびP.Mombaerts等(1992)Cell 68:869-877に記載されてい る。 発明の概要 骨髄、脾臓、および所望により胸腺組織を含む異種個体機能性血液リンパ性組 織を含んでなる免疫無防備状態宿主を提供する。この組織は、B−系列リンパ球 、T−系列リンパ球、および骨髄性細胞を生産できるハイブリッド器官構造を形 成するようになる。 特定の実施態様の記載 免疫無防備状態異種哺乳動物宿主、特にマウスにおいて、多数の系列を有する ヒト造血細胞を長期間生産する方法および組成物を提供する。この方法は、骨お よび脾臓フラグメントを分散させないで並置状態で、所望により胸腺フラグメン トとさもに、免疫無防備状態宿主の適切な部位で合わせることを含む。このキメ ラ動物は、実験設定のヒト造血および病原論の研究に有用である。 ヒト骨と脾臓組織の同時移植は、胸腺移植組織がなくても、CD14およびC D15の発現により証明される顆粒球;単球;およびCD19およびCD20の 発現により証明されるB系列細胞を含む、CD33の発現により証明される骨髄 系細胞へと成熟できる造血前駆細胞の増殖を支えるのに十分である。骨髄性細胞 には、好中球、単球、およびマクロファージ、好酸球、好塩基球、マスト細胞、 およびそれらの前駆細胞があり得る。幾つかのT細胞サブセットもまた、CD4 の発現により示されるように、骨および脾臓移植組織中に存在する。しかしなが ら、全てのT細胞サブセット、特に、CD8を発現するものを与えるT細胞前駆 細胞の成熟には、分化に必要な間質細胞および上皮細胞を提供する同時移植の胸 腺の存在が必要である。胸腺組織が存在すると、骨/脾臓同時移植組織由来の前 駆細胞のサブセットは、CD4+CD8+、CD4+CD8-、およびCD4-CD 8+サブセットを含むT細胞へと分化できる。 宿主動物に脾臓および骨の両方を移植する場合、普通、組織移植片が造血前駆 細胞の連続供給源を提供するために近接している。脾臓組織は、増殖ヒト胎児骨 および胸腺を部分的または全体的に囲むように増幅して、ハイブリッド組織を形 成するようであり、これが骨髄性細胞、B−細胞および他のリンパ性前駆細胞の 連続供給源を提供する。T細胞の成熟のためには、ヒト胸腺も、骨および脾臓組 織と近接、普通は接触させて、移植する。胸腺組織は、脾臓および骨由来の異な るHLAアロタイプを有することもある。HLAの相異は、成熟T−細胞が脾臓 /骨移植片に存在する幹細胞から誘導されることを示している。このような動物 は、胸腺の間質および上皮成分、または造血前駆細胞のT−細胞成熟への貢献度 を測定するのに有用である。骨、胸腺、および脾臓(BTS)を含むハイブリッ ド器官は、血管形成されており、宿主内で長期間生存できる。ハイブリッド組織 は、少なくとも約3週後、より普通には少なくとも6週後に使用することもある が、このハイブリッド組織は、少なくとも約9カ月以上、機能性を保持する。 適切な移植部位は、移植される組織のサイズを調整でき、かつ移植される組織 を近接状態で維持できるものでなければならない。特に対象となるのは、皮下移 植である。宿主体内の皮下移植組織の位置は重要ではないが、哺乳類の脂肪パッ ド領域が使用に便利である場合がある。組織は、好便には、宿主皮膚の切開およ びトロカール等での置換により、移植される。 BTS組織移植体は、宿主に移植された他の組織の内のたった1つであること もある。例えば、BTS移植組織の外に、その他の造血構成要素には、幹細胞、 リンパ節、胚性卵黄嚢、胎児肝臓、膵臓組織、垂組織、扁桃組織、および同等物 があり、これらは、様々な目的で、免疫無防備状態宿主における造血システムの 発生に役立ち得るものである。更なる組織の導入部位には、脾嚢下、腹壁筋、腎 嚢下、眼中、腹膜、腹膜内層、脳、皮下、血管系、脊髄、膜嚢または様々な組織 の嚢、腹膜後方空間、生殖器官、等がある。 第二組織の導入は、注射、移植、またはドナーおよび宿主の血管(および必要 ならば他の管)の結合、静脈内カテーテル、トロカール、および/または外科的 切開術の使用、その他により、達成できる。対象となる組織または細胞は、一般 に、正常のもの、例えば、形質転換されておらず、悪性でない組織または細胞で ある。様々な器官で、器官組織自身を伴う天然周辺組織を含むこともある。周辺 組織は、結合組織、または血管およびリンパ管の部分からなることができる。あ る場合では、器官移植片全体を、ドナーおよび宿主血管、リンパ管、および同等 物を吻合術によって結合させることにより、移植することもできる。多くの場合 、正常細胞、組織、および/または器官は、安定に維持され、少なくとも約3− 6カ月、およびしばしば少なくとも約10カ月の間、機能的な状態である。 好適なものとして、分散させた細胞を採用することもでき、その場合、等価な 器官をばらばらに細かく切り取って、生存能力のある細胞を懸濁状態で得る。第 二移植組織として、特に対象となる細胞は、ヒト造血細胞、特に、初回抗原刺激 を受けた前駆細胞および幹細胞である。この前駆細胞は、細胞を分化するための マーカーを提供するために、HLA型に関してハイブリッド組織と不適合であり 得る。前駆細胞は、移植の前後に骨髄腔に注射でき、得られた系列の能力範囲を 分析できる。骨の内生造血細胞の除去、例えば、放射線照射は、移植した細胞の 頻度を改善するのに望ましいこともある。多系列幹細胞アッセイは、この方法で 実施できる。特定の前駆細胞型から発生できる系列の能力範囲、およびこれらの 細胞の様々な処置、例えば、成長因子、サイトカイン、突然変異誘発物質、等へ の曝露、の影響を測定する。 懸濁状態の細胞の混合集団を、対象となる特定細胞について豊富化させること ができる。例えば、骨髄細胞の場合、懸濁液を、Ficoll-hypaque密度勾配遠心分 離、蛍光活性化細胞分類、パンニング(panning)、磁気ビーズ分離、遠心場内で のエルトリエーションにより、造血前駆体について豊富化させることができる。 ある場合では、他の細胞を殺すかまたは除去することにより細胞を豊富化させ ることが望ましい場合もある。これは、補体の存在下、または毒素、例えば、リ シン、アブリン、ジフテリア毒素などの細胞毒性剤、または放射性標識、例えば 、131Iまたは同等物に結合させた望ましくない細胞に特異的なモノクローナル 抗体を採用することにより、達成され得る。イムノアフィニティーカラムを採用 することもあり、混合物の性質によって、所望のまたは望ましくない細胞のいず れかを特異的に分離することができる。 ヒト胎児組織、BTSまたは更なる移植組織は、死後約48時間以内に得られ る新鮮組織、または死後約12時間以内に凍結させ、約−10℃以下、通常、お よそ液体窒素温度(−70℃)に維持した新鮮凍結組織であり得る。この組織は 、キメラ宿主に移植された器官に由来するものであってもよく、その場合、組織 を移植後、2−4週間またはそれ以上で摘出することができる。この方法では、 元々宿主源から得られた組織を大きく拡張させることができ、得られ得るキメラ 宿主の総数が実質的に増大する。キメラ宿主から得られた組織は、ヒト源から得 られた組織と類似的に扱うことができる。通常、この組織は長期間のインビトロ 培養を必要としないものである。 胸腺および脾臓組織は、器官全体の一部として提供され、通常存在する間質細 胞および内皮細胞などを含む。移植組織のサイズは、一般に、約0.5から4mm 、普通は、約1から2mmであるので、その切片は、移植用に使用するトロカール 、普通、好適には約15ないし20ゲージ、に容易に適合し得る。骨髄は、胎児 または成人のものであることができ、好ましくは胎児のものである。脛骨、大腿 骨、上腕骨、その他などの長骨を採用する。骨は、一般に、少なくとも長さ約0 .5cmであり、宿主のサイズによって変わるが、長さ2cmまたはそれ以上である こと もある。マウス宿主の場合、1cmが好適なサイズであることが分かっている。骨 は縦軸に沿って切断することができるので、骨皮質や髄質内領域も露出させて血 管新生させることができ、または、横断して、管状薄片を得ることもできる。 多くの場合、ドナー組織は、ヒトであるが、宿主動物として同一ファミリーの 構成員以外の供給源由来の細胞が使用されることもある。組織の供給源は、普通 、胎児である。好ましくは、組織は、約3歳以下、好ましくは約1歳以下の幼児 、および新生児、またはそれ以下由来のものであり、より好ましくは約7から2 4週の胎児組織である。ある場合では、成人ヒト骨を管状薄片またはチップとし て移植することもできる。 異なる器官の場合、異なる年齢の組織が好ましいこともある。胎児組織では、 ヒトリンパが約20妊娠週(g.w.)、好ましくは20−24g.w.に等しいかまたは それ以上、ヒト胸腺および肝臓の場合、約16−24g.w.、好ましくは18g.w. 以上であることが望ましい。胎児骨および脾臓の場合、胎児は、一般に、約16 から24g.w.である。 移植に適し、かつ所望の免疫無能性を有する免疫無防備状態哺乳動物宿主は、 存在するか、または創製できる。重要な要因は、免疫無防備状態宿主が、本来的 にまたは導入した器官と関連して、異種個体組織または細胞に対する免疫応答を 開始する能力がないということである。それ故に、宿主が免疫無防備状態である ことが重要なのではなく、宿主が、移植後に機能性同系宿主B−細胞、特に、形 質細胞、および/またはT−細胞、特に、CD4+および/またはCD8+T−細 胞を産生する能力がないことによって証明されるような、移植後免疫応答を開始 することができないことが重要である。特に、対象となるのは、小動物、例えば 、ウサギ、アレチネズミ、ハムスター、モルモット等、特に、ネズミ類、例えば 、マウスおよびラットであり、これらは、免疫グロブリンおよびT細胞抗原受容 体をコードする遺伝子座での生殖系列DNA再編成を受ける能力を無くす、遺伝 子欠損により、免疫無防備状態にされる。 目下のところ利用可能な宿主には、トランスジェニック破壊(disruption)に よりRAG−1および/またはRAG−2に関連する組換え酵素機能(例えば、 市販されているTIMTMRAG−2トランスジェニック)を欠く、I型および/ またはII型MHC抗原(例えば、市販されているCIDおよびC2Dトランスジ ェニック)を欠く、またはBcl−2癌原遺伝子の発現を欠くように遺伝子的に操 作したマウスがある。特に対象となるのは、scid遺伝子座でホモ接合性変異(ho mozygous mutation)を有するマウスであり、機能的に再結合した免疫グロブリ ンとT−細胞受容体遺伝子を欠くことにより明示される深刻な複合免疫不全を生 じる。scid/scid変異は、入手可能であるか、または多くの様々な遺伝子的バッ クグラウンド、例えばCB.17、ICR(異系交配)、C3H、BALB/c、 C57B1/6、AKR、BA、B10、129等、の中にある。受容個体とし て有用なその他のマウスは、NOD scid/scid;SGB scid/scid,bh/bh;C B.17 scid/hr;NIH−3 bg/nu/xidおよびMETA nu/nuである。CD3e 遺伝子におけるホモ接合性破壊により機能性T細胞を欠くトランスジェニックマ ウス、ラット、およびブタが入手可能である。免疫無防備状態ラットには、Hsd Han:RNU-rnu;HsdHan:RNU-rnu/+;HsdHan:NZNU-rnu;HsdH an:NZNU-rnu/+;LEW/HanHsd-rnu;LEW/HanHsd-rnu/+;WAG/ HanHsd-rnuおよびWAG/HanHsd-rnu/+がある。NOD(非肥満性糖尿病) バックグラウンドを有するscid/scidマウスの有用性は、インシュリン依存性糖 尿病の発症におけるヒトT細胞の影響を研究する機会を与えることである。 宿主動物における免疫機能の更なる損失は、異種個体組織の移植前、移植中、 または移植後に内生マクロファージの数を低減することにより、達成することも できる。特に対象となるのは、同時継続出願番号第08/169,293号に記載 のように、リポソーム中に封入したジクロロメチレンジホスホネート(Cl2MD P)の投与によるマクロファージの縮小である。宿主マクロファージの除去によ り、非自己造血細胞の宿主動物循環における生存能力が向上する。 宿主は、普通、免疫適格宿主の正常寿命の約25%以下、普通は正常寿命の約 1ないし20%の年齢のものである。一般に、宿主は、少なくとも約6週齢であ り、所望の部位でドナー組織の導入操作を行うのに十分に大きい。例えば、マウ スは、普通、約6ないし10週齢で使用する。宿主内での組織の生育は、器官に よって変わる。 哺乳動物宿主は、適宜生育させる。哺乳動物宿主の免疫無防備状態の程度によ って変わるが、様々な程度で感染から保護され得る。無菌環境が必要である。肺 炎感染から保護するための予防的抗生作用は、scid/scidマウスの場合、トリメ トプリム25−75mgおよびサルファメトキサゾール100−300mgを、5ml の懸濁状態で各週3日与えるか、または含浸食ペレット状態で用いて達成できる 。あるいは、帝王誘導(cesarean derivation)後、ノトバイオティック環境に おいて他の動物から強力な宿主を単離しても十分であり得る。キメラ宿主の摂食 および維持管理は、大部分ノトバイオティック技術に従うものである。 免疫無防備状態宿主における外来組織の存在は、生存宿主中のヒト細胞の生育 、生存能、分化、成熟、形質転換、またはその他に対する様々な化合物の影響を 研究するのに使用され得る。キメラ宿主を用いて、疾病の兆候または適応に対す る条件変化の影響を研究することもできる。条件により、物理的、化学的、また は生物学的特性、例えば、温度、電位、イオン強度、薬剤類、形質転換等を定め る。 特に対象となるのは、疾病の誘導または進行に対する様々な感染要因の病原性 および/または様々な薬剤または処置の影響の研究である。対象の感染要因には 、ニューモコッカス、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、メニンゴコッ カス、ゴノコッカス、エシェリヒア、クレブシエラ、プロテウス、シュードモナ ス、サルモネラ、シゲラ、ヘモフィラス、イェルシニア、リステリア、コリネバ クテリウム、ビブリオ、クロストリジア、クラミジア、マイコバクテリア、ヘリ コバクター、およびトレポネマなどの細菌、原生動物病原体、およびウイルスが ある。対象となるウイルスには、ヒト免疫不全ウイルス(HIV−1およびHI V−2);腸管系ウイルス、例えば、コクサッキー、エコウイルス、レオウィル ス;呼吸器系ウイルス、例えば、ライノウイルス、アデノウイルス、コロナウイ ルス、パラインフルエンザウイルス、インフルエンザウイルス;ラブドウイルス ;ルベオラ;ポックスウイルス;ヘルペスウイルス;EBV;パラミクソウイル ス(麻疹)、A型、B型、C型およびD型肝炎ウイルス、水痘帯状ヘルペスウイ ルス(水痘)およびサイトメガロウイルスがある。 特に対象となるのは、ヒト細胞に感染するかまたは疾病を引き起こすヒト熱帯 性ウイルスであり、これらの多くは、在来の動物モデルでは容易に研究できない 。一般に、ヒト熱帯性ウイルスは、主に、ヒト細胞において、増殖性感染、即ち 、ウイルス複製および新たな感染粒子の放出を生じる感染を引き起こす。このウ イルスは、近親霊長類種の細胞に感染できるが、普通は、例えば麻疹ウイルスの ようなヒトに見られる疾病兆候を引き起こさない。このようなヒト細胞に対する ウイルス親和性の理由は、ウイルスが細胞内に入り込むのに必要な特定細胞表面 抗原に対するウイルスの特異的結合によるものであり得る。この特異性の例には 、HIV−1のヒトCD4への結合、単純ヘルペス1のヒト繊維芽細胞増殖因子 受容体への結合、麻疹ウイルスのヒトCD46への結合がある。その他のウイル スは、複製サイクルを完了するためにヒト細胞の細胞質成分を必要とする場合が ある。ヒト熱帯性ウイルスには、HIV−1およびHIV−2;ヒトヘルペスウ イルス:HSV−1、HSV−2、水痘帯状ヘルペスウイルス、エプスタイン− バーウイルス、ヒトB−細胞リンパ熱帯性(lymphotropic)ウイルス、およびヒ トサイトメガロウイルス;痘瘡ウイルス;麻疹ウイルスおよびB型肝炎ウイルス がある。 ウイルスは野性型、例えば、臨床単離物、在来株等;弱毒株であってもよく、 または、感染性、病原性等を増大または低減するために遺伝子的に操作してもよ い。このようなウイルスゲノムの修飾には、毒性遺伝子の欠失、宿主範囲を変化 させるウイルス外皮タンパク質の変異、ウイルス核酸ポリメラーゼの変化、ウイ ルスゲノムの宿主ゲノムへの組み込みに影響するタンパク質の変化、等がある。 ウイルスゲノムに導入される変異は、ウイルスタンパク質の機能を位置付け(ma p)し、どのドメインが様々な感染態様、即ち、潜伏期の確立、細胞の形質転換 、ウイルス複製、等を担うかを測定するために有用である。 ヒト細胞に対する感染の影響を研究するために、“BTS”移植組織に感染レ ベルのウイルスを接種する。ウイルスの影響は、普通、時間の関数として測定す る。ヒト細胞のウイルスに対する免疫応答;感染に対する応答の際に感染細胞ま たは関連細胞により分泌される生産物、例えば、サイトカイン、インターフェロ ン、抗体等;“BTS”移植組織または宿主循環のいずれかに存在するヒトリン パ球、骨髄性細胞、および間質細胞の生存能および生育;およびウイルス複製、 例えば、新たな感染粒子の放出に関するデータを得ることができる。 感染は、ウイルスの直接感染により達成できる。普通、感染は、ウイルスの少 なくとも約102感染単位、好ましくは約103から105感染単位を必要とする 。ウイルスは、臨床単離物、クローン化臨床単離物、遺伝子的に修飾した単離物 、または同等物であってもよい。あるいは、ウイルスを感染細胞の注射により投 与することもでき、この場合、注射された細胞は、感染性ウイルスを経時的に生 産する。この細胞は、少なくとも約102感染単位、好ましくは約103から105 感染単位のウイルス用量を輸送できる。 様々な薬剤を宿主に投与して、特定組織に対する影響を侵襲性または非侵襲性 技術により測定することもできる。非侵襲性技術には、NMR、CATスキャン 、蛍光透視法、X線撮影法、放射性核種スキャニング、超音波検査法、心電図記 録法、脳波記録法、誘発電位等がある。侵襲性技術には、生検、解剖、腹壁切開 、間欠性静脈内血液サンプリング、または静脈内カテーテル法等がある。様々な 装置、例えば、カテーテル、電極等を適宜配置して、連続監視を実施することも できる。こうして、宿主を用いて、異なるヒト組織に対する様々な化合物の発癌 性、様々なヒト組織の生育および生存能に対する影響、化合物、例えば、薬剤そ の他の組み合わせ、の影響を測定することができる。更に、異種個体組織の病原 性感染を与えることにより、宿主組織を病原体から保護すると同様、細胞環境に おいて病原体に対して細胞毒性である、または病原体を抑制する、様々な薬剤の 影響を測定できる。 このキメラ宿主は、またヒト組織向けの様々な薬剤の細胞毒性を評価する、例 えば、研究中の新規薬剤施用についてスクリーンするのに使用できる。更に、キ メラ宿主は、薬剤をその効力、安全性、およびバイオアベイラビリティーに関し て評価するのにも使用できる。感染に対する薬剤効果を研究する際のキメラ動物 の使用は、感染用量のウイルスの投与前、実質的に投与と同時、または投与に続 いて、薬剤を投与することから始めればよい。薬剤の投与は、普通、感染前早く ても7日、より普通には、感染前多くて1日に始める。ほとんどの場合、薬剤の 投与は、感染後遅くても約7日、より普通には、感染後遅くても約1日に始める 。しかしながら、慢性感染の研究の場合、薬剤処置は、感染後1年ほど後、普通 は6カ月後、より普通には1カ月後に開始するほうがよい。初期スクリーニング 後に、異なる期間が、薬剤の有効性を確認する際の対象となることもある。 投与方法は、薬剤の性質に依存して大きく変わる。それは、経口、無制限、腹 膜内、血管内、皮下、胸腺内、その他であることができる。普通、その薬剤によ る過去の実験、ヒト処置での予想レベル、毒性または副作用、特定キメラ宿主で の実験、その他に基づいて、様々な投与量レベルを採用する。薬剤の作用は、適 宜期間、普通は薬剤投与開始から少なくとも1週間、より普通には少なくとも2 週間、および6週間以上の長い期間で監視できる。好ましくは、約2−6週間の 期間で測定を行う。 HIV−誘導T−細胞または胸腺細胞の涸渇を抑制する薬剤の有効性について 、様々な測定を行うことができる。フローサイトメトリー(蛍光活性化細胞走査 フローサイトメトリー)を採用することにより、末梢血液のCD4およびCD8 プロフィール、胸腺、リンパ節移植組織、または適切に存在する他のヒト胎児組 織から調製される細胞分散中の細胞集団を分析できる。末梢血液または移植組織 中のp24のレベルを監視することにより、ポリメラーゼ連鎖反応を用いて、H IV、HIV RNAまたはそれらの部分、またはHIV DNAの存在について も監視できる。更に、移植組織中に存在する、CD4またはCD8、HIVのタ ンパク質、例えばp24の存在を検出するための免疫化学を採用する組織学的分 析も使用できる。また、組織学的方法または電子顕微鏡により観察されるような 、またはアポプトシスに一致するDNA分解プロフィールを識別できる方法によ り測定されるような濃縮核物質を伴う細胞の多病巣により示される感染組織にお けるアポプトシスの兆候について分析できる。 異種個体細胞の起源および発生過程段階を証明するためのそれらの表現型決定 は、標準的な組織学的方法、免疫組織化学、抗体染色、またはRNAおよび/ま たはDNAプローブでのin situハイブリダイゼーションにより実施できる。精 確な方法は、本発明にとって重大ではなく、研究対象の正確な細胞型に依存する ものである。HLAマーカーを用いて、定着した異種個体器官組織体を識別する こともできる。HLA型は、I型およびII型抗原を含む、ヒトHLA遺伝子座の 対立遺伝子のいずれかを指向する適切な抗体で染色することにより容易に決定で きる。 動物モデルに成熟ヒトT−細胞、B−細胞および骨髄性細胞が存在すると、特 定の抗原に対するヒト抗体の発生が可能になる。ヒト細胞は、T−非依存性およ びT−依存性抗体応答、例えば、IgMからIgGおよびIgAサブクラスへのク ラス交換、および抗体結合の親和性成熟を与えるために相互作用できる。所望の 抗原は、一般に、アジュバントと共に処方される。動物を全身的、例えば、静脈 内または筋肉内、または移植片内的に免疫感作させる。必要ならば、動物を抗原 で追加免疫させる。免疫感作動物から採血し、免疫感作抗原に対する血清抗体の 力価を試験する。ハイブリドーマ抗体の生産が望まれるならば、その場合は移植 片を取り出し、細胞懸濁液を作成する。次いで、BTS細胞を骨髄腫細胞相手と 融合する。得られたハイブリドーマ細胞を、免疫感作抗原に対する反応性につい てスクリーンし、抗体産生の陽性細胞を選択する。 このようにして、本発明は: A.適切な条件下、例えば、免疫無防備状態宿主において、例えば、少なくと も組織がハイブリダイズするまで、例えば、少なくとも20週間の期間、並置状 態で生育させた生存能力のある正常ヒト骨、脾臓、および所望により胸腺組織に より形成させた、ヒトリンパ性および骨髄性細胞の長期間生産を与える新規ハイ ブリッド組織;例えば、 例えば、少なくとも20週間の期間、並置状態で生育させた生存能力のある正 常ヒト骨組織および正常ヒト胎児脾臓により形成させたヒト骨髄性細胞、B−細 胞、およびリンパ性前駆細胞の長期間生産を与えるハイブリッド組織;または、 例えば、少なくとも20週間の期間、並置状態で生育させた生存能力のある正 常ヒト骨組織、正常ヒト胎児脾臓、および正常ヒト胎児胸腺組織により形成させ たヒト骨髄性細胞、B−細胞、およびT−細胞の長期間生産を与えるハイブリッ ド組織。 B.機能性同系B−細胞およびT−細胞を欠く哺乳動物以外の宿主、例えば、 免疫不全マウス、例えば、scid遺伝子座でホモ接合性変異を有し、および/また は機能性RAG−1および/またはRAG−2の少なくとも1つの発現を欠くマ ウスで、上記Aのハイブリッド組織を含み、例えば、そのハイブリッド組織は、 宿主に移植、例えば、皮下移植されている、哺乳動物以外の宿主。 C.ヒト骨髄性およびリンパ性細胞を長期間生産する能力があるヒト以外のキ メラ哺乳動物、例えば、上記Bの宿主の製法であって:生存能力のある正常ヒト 胎児脾臓および正常ヒト骨組織(および所望により、正常ヒト胎児脾臓組織)を 、機能性同系B−およびT−細胞を欠くヒト以外の免疫無防備状態哺乳動物宿主 (例えば、免疫不全マウス、例えば、scid遺伝子座でホモ接合性変異を有し、お よび/または機能性RAG−1および/またはRAG−2の少なくとも1つの発 現を欠くマウス)において皮下部位で並置状態で移植し;さらに、該宿主を、該 組織がヒト骨髄性およびリンパ性細胞の長期間生産を与えるハイブリッド組織( 例えば、上記Aの組織)を形成できるのに充分な期間維持する、例えば、該宿主 を少なくとも20週間維持することを含んでなる方法;例えば、 ヒト骨髄性細胞、B−細胞、およびリンパ性前駆細胞を長期間生産する能力が あるキメラ哺乳動物の製法であって:生存能力のある正常ヒト胎児脾臓および正 常ヒト骨組織を、機能性同系B−およびT−細胞を欠くヒト以外の免疫無防備状 態哺乳動物宿主において皮下部位で並置状態で移植し;さらに、該宿主を少なく とも20週間の期間維持し、それによって、該組織にヒト骨髄性細胞、B−系列 細胞、およびリンパ性前駆細胞の長期間生産を与えるハイブリッド組織を形成さ せることを含んでなる方法、または、 ヒト骨髄性細胞、B−細胞およびT−細胞を長期間生産する能力があるキメラ 哺乳動物の製法であって:生存能力のある正常ヒト胎児脾臓、正常ヒト骨、およ び正常ヒト胎児胸腺組織を、機能性同系B−およびT−細胞を欠くヒト以外の免 疫無防備状態哺乳動物宿主において皮下部位で並置状態で移植し;さらに、該宿 主を維持し、それによって、該組織にヒト骨髄性細胞、B−系列細胞、およびT −細胞の長期間生産を与えるハイブリッド組織を形成させることを含んでなる方 法。 D.例えば、病原体に対する有効性について薬剤候補を評価する際に使用する ための、病原体、例えば、ヒト熱帯性ウイルスで感染させた上記Bの宿主を含ん でなる、疾病モデル。 E.ヒト造血前駆細胞の能力範囲を測定する方法であって:生存能力のある正 常ヒト胎児脾臓、正常ヒト骨、および正常ヒト胎児胸腺組織を、機能性同系B− およびT−細胞を欠くヒト以外の免疫無防備状態哺乳動物宿主において皮下部位 で並置状態で移植し;該ハイブリッド組織に放射線照射し;HLA不適合ヒト造 血前駆細胞を該ヒト骨腔に注射し;該宿主を維持し、それによって、該組織にヒ ト骨髄性細胞、B−細胞、およびT−細胞を長期間生産できるハイブリッド組織 を形成させ;さらに、該前駆細胞のHLA型を持って生産される造血細胞の能力 範囲を測定することを含んでなる方法。 下記実施例は、限定ではなく例示のために与える。実施例1−BTS移植組織の構築および分析 材料および方法 BTSマウス。CB.17 scid/scidマウスは、メイン、バーハーバー、ジャクソ ン・ラボラトリーから得られた。このマウスを定形動物保有施設内の標準隔離ケ ージで飼育した。感染を防止するために、抗生作用予防のトリメトプリム/スル ファメトキサゾール(懸濁液5ml当たり40mg/200mg;1日当たりマウス1 匹につき飲料水4ml当たり懸濁液0.125ml)を投与した。小さい(2mm)ヒ ト胎児脾臓および胸腺フラグメントと随意選択の流産児の19ないし23週妊娠 胎児の大腿骨および脛骨由来のおよそ5×3×10mm胎児骨フラグメントを用い て、BTSマウスを構築した。胎児組織は、連邦および州の規定に従い、インホ ームド・コンセント(Informed consent)を得て、機関から入手した。この組織 は、胎児部分として手術室で直接得られた。厳密な滅菌性を維持することなく、 この胎児部分は、直ちに肉眼的解剖室へと運ばれた。同定した組織を切り取り、 10%ウシ胎児血清を含むRPMI1640培地に置いた。胎児脾臓および胸腺 フラグメントを6ないし8週齢の麻酔をかけたC.B-17 scid/scidマウスの哺乳動 物脂肪パッドにおいて胎児骨フラグメントに近接して皮下的に置いた。受容個体 マウスをマイクロ隔離器から取り出し、垂直空気層流フードに置き、ケタミンで 麻酔し、滅菌手術ボード上にテープで補綴した。感染予防技術により、4分の1 の哺乳動物脂肪パッドを中線腹部切開により露出させた。時計メーカーの鋭利な 鉗子を用いて哺乳動物脂肪パッドにキズを作り、そのキズから胎児組織を導入し た。次いで、腹部皮膚切開部を7.5mm傷クリップで閉じた。胎児胸腺または胎 児肝臓由来の細胞懸濁液を用いて、個々のドナーについてHLA型を測定した。 抗体。ヒト白血球マーカーに対するマウス抗体をフィコエリトリン(PE)、 フルオレセイン イソチオシアナート(FITC)、またはトリコロール(TC )と直接コンジュゲートさせた。これらは、ヒトCD14、CD15、CD33 およびCD8(カリフォルニア、マウンテン・ビュー、ベクトン・ディッキンソ ン)およびCD4、CD19およびCD45(カリフォルニア、サウスサンフラ ンシスコ、カルタグ)に対する抗体を含んでいた。HLA免疫表現型は、ATC C(メリーランド、ロックビル)から入手したハイブリドーマ由来のFITCコ ンジュゲート化抗ヒトHLA I型MAbMA2.1、BB7.1、BB7.2、M B40.2、およびGAP−A3、およびSyStemixでコンジュゲートさせた蛍光 色素を用いて測定した。無関係なアイソタイプ対照は、直接FITCまたはPE コンジュゲート化IgG1(カリフォルニア、マウンテン・ビュー、ベクトン・ ディッキンソン)およびTC−コンジュゲート化IgG2A(カリフォルニア、 サウスサンフランシスコ、カルタグ)であった。 フローサイトメトリー。BTSマウスを移植後28−36週で屠殺し、ヒト組 織移植片を取り出した。移植片を0.2%BSAを含有する冷ホスフェート緩衝 化塩水中でこすり刻むことにより、単一細胞懸濁液を作成した。その細胞を洗浄 し、1mg/mlヒトガンマグロブリン(Gamimune、インディアナ、エルクハート、 マイルズ・インコーポレイテッド)でブロックした。生存能力のある細胞の総含 量をトリパン・ブルー色素排除により測定し、細胞を直接コンジュゲート化抗体 と共に氷上で30分間インキュベーションした。細胞を洗浄し、FACスキャン 蛍光分析機(ベクトン・ディッキンソン)で分析した。結果 共通の前駆細胞プールは、BTSマウスにおける長期間多系列ヒト造血に貢献 する。CB.17 scid/scidマウスに胎児骨および脾臓、およびHLA−不適合胸腺 フラグメントを皮下移植し、28−36週後に屠殺し、移植片をFACSにより 胎児骨−脾臓由来のヒト造血細胞について分析した。計32移植片を分析し、そ のうち22移植片(68.8%) が5%以上のヒト細胞を有することが分かった。 細胞懸濁液を、抗ドナーI型(骨−脾臓フラグメントに特異的であるが、胸腺 フラグメントには特異的でない)、CD4およびCD8、または抗−ドナーI型 、CD33およびCD19の組み合わせで染色した。骨および脾臓移植片(ドナ ー)由来の細胞に特異的な抗−HLAに対して、高割合のCD4およびCD8陽 性T−細胞は染まる。更に、同一移植片において、ドナー由来CD19陽性細胞 (B−細胞)およびCD33陽性細胞(骨髄性細胞)もまた容易に検出できる。 4組の異なる骨−脾臓、胸腺(A/B、C/D、E/FおよびG/H)由来の2 2移植片のデータは、表1に示している。 ドナー由来CD4およびCD8陽性T−細胞の割合、同じくC19およびCD 33陽性細胞の割合は、上記アイソタイプ対照ドナーI型に対して陽性である細 胞の数によって決めた。表1に示した24移植片のうち、15移植片(62.5 %)は、FACS表現型決定により測定した検出可能レベルのT、Bおよび骨髄 性細胞を伴う多系列造血を有した。残りの移植片は、異なる二系列または単一系 列ドナー由来細胞を有し、検出可能レベルのBおよび骨髄性細胞を有する2移植 片、ドナーT−細胞のみの2移植片、T−細胞およびB−細胞を有する1移植片 、T−細胞および骨髄性細胞を有する1移植片であった。 胎児骨フラグメントが移植片において長期間B−細胞生産および骨髄赤血球生 産を維持でき、またCD34+細胞を維持できることは、以前に示されている( ヨーロッパ特許出願第91 911 224.3号)。しかしながら、骨移植片単 独の場合、移植後20週までに動物内の造血は顕著に低減する。20週よりも有 意に長い期間になると、被験骨/脾臓およびBTSマウスは、活発な造血を示す 。 表1に示したデータは、骨または脾臓の初期前駆細胞もまた、同一移植片におい て少なくとも36週間、骨髄性細胞およびB−細胞生産と同時にT−細胞生産で きる胎児胸腺フラグメントを再構築する能力を有することを示している。 BTS移植片における骨髄性細胞の維持。CD33は未熟骨髄球細胞および単 球において発現される。しかしながら、最近、CD33は、活性化正常ヒト末梢 血CD4+およびCD8+T−細胞においても発現されることが示された。CD3 3染色が骨髄系列分化に影響したことを確実にするために、各移植片由来の細胞 をCD45に単球/顆粒球マーカーCD14を加えたものと顆粒球マーカーCD 15とを組み合わせたもので染色した。この移植片由来の細胞の総合非ゲート化 集団(total ungated populations)を分析すると、大部分の細胞は、リンパ性 細胞の実質数が存在することを示す、低い前方および側方散乱特性を有し、これ はB−細胞およびT−細胞系列マーカーに対して染色することにより確認した。 ドナーI型およびCD33+に対してゲートした細胞の前方および側方散乱特性 は、これらの細胞の殆どがリンパ芽球範囲内ではないことを示す。CD14およ びCD15で染色したCD45+細胞は、CD14/CD15二重陽性細胞の、 またCD15単一陽性顆粒球とは別個の集団を表す。これらの染色プロフィール とCD33陽性細胞の散乱特性を合わせると、胎児骨/脾臓由来骨髄性集団はB TS移植片中に長期間存在することが分かる。 BTS移植片はCD4+/CD8+二重陽性、並びに成熟単一陽性ドナー由来C D4+およびCD8+T−細胞を含有する。BTS移植片におけるドナー由来T− 細胞の成熟段階を測定するために、ドナーI型にCD4およびCD8を加えた場 合の移植片の3色染色を行った。胎児骨/脾臓内の初期T−細胞または多系列前 駆細胞が、正常胎児胸腺またはThy/Liv移植片で見られるのと同様に、胸腺微 環境におけるT−細胞生産に長期間持続貢献する能力があるならば、未熟CD4+ CD8+二重陽性(DP)並びに成熟単一CD4+またはCD+陽性細胞(SP) が観察されるべきである。表現型について分析した22移植片のうち、15移植 片(68.2%)は、検出可能レベルのCD4+およびCD8+双方の単一陽性成 熟T−細胞を有した。未熟DP T−細胞は、22移植片のうち12移植片(5 5%)で観察された。CD4+CD8+DP細胞と比較したCD4+およびCD8+ SP細胞の割合についての値を、CD4およびCD8発現に基づく総T−細胞生 産に対して正規化し、表2に示す。総DP T−細胞の割合は、総T−細胞集団 の17.6%から82.6%の範囲であった。この分析は、初期CD4およびCD 8陰性T−細胞前駆細胞を除外しているが、高割合の移植片が実質数の中間DP 細胞を含有すること、および活発なT−細胞生産が続いていることを示す。 未熟DP T−細胞は、I型発現が低く、成熟の最終段階でより高いI型発現 を獲得する。DP並びにSP T−細胞を含有する移植片における全細胞集団の ヒストグラムは、2並数ドナーI型分布を示す。これらの集団は、高発現性ドナ ーI型集団およびI型が低い集団を含むが、アイソタイプ対照レベル以下で染色 される細胞もまた含んでいる。ドナーI型発現についてのSP CD4+およびC D8+細胞のヒストグラム分析は、BTS移植片において成熟T−細胞が高レベ ルのドナーI型を発現することを表している。しかしながら、未熟DP T−細 胞では、陰性レベルよりも低く発現する。 胎児胸腺由来ドナーHLA−陰性T−細胞は、キメラのドナー(骨/脾臓)お よび宿主(胸腺)T−細胞集団を産生する、I型低集団に属することもある。検 出不可能レベルのドナーHLA−陰性細胞が成熟T−細胞に見いだされるという 珍しい観察は、宿主胸腺に由来する全T−細胞集団の割合が低いことを示してい る。 脾臓/骨移植片は、胸腺微環境がなくてもCD4+細胞を含有する。我々は、 脾臓および骨フラグメントが皮下にあり、HLA不適合胸腺フラグメントが腎臓 嚢下にある一連のSCID−hu移植片を分析した。ドナー(脾臓/骨)由来T− 細胞再集団(repopulation)は分析した11の胸腺移植片では決して観察されな いのに対し、10の脾臓/骨移植片は検出可能レベルの、ドナーHLAおよびC D4双方に対して陽性の細胞を含有し、これは表3に示している。高レベルのド ナー由来B−細胞、並びに骨髄性細胞が観察される。CD8に対して陽性の細胞 は、アイソタイプ対照以上に検出可能ではないのに対し、CD4陽性細胞は、容 易に見られる。11移植片のデータは表3にまとめている。全ての移植片は、B −細胞および骨髄性細胞の両方を移植後少なくとも32週間維持した。更に、こ れらの移植片のうち10移植片は、1.0から5.3%の範囲のCD4+細胞レベ ルを有した。CD8+細胞が観察されたケースはなかった。 実施例2 BTS移植組織のヒト熱帯性ウイルスでの感染 A.BTS移植組織のHIVの一次単離物での感染。HIV1の一次単離物お よび分子クローン化単離物を用いて、BTSキメラ中のヒトT細胞に感染させる 。キメラBTSマウスは、実施例1に記載のようにして作成する。横腹を切開し て麻酔をかけたマウスの生育ヒトBTS移植組織を露出させる。103−104感 染単位用量(PHA芽球におけるT.C.I.D.50に基づく)を直接胸腺内接種 により導入する。次いで、マウスをグローブボックス内側のマイクロ隔離ケージ 内 に保持した。様々な時点で、様々な測定を行う。 一般には、試験動物を屠殺した後、胸腺移植組織を外科的に取り出す。ある場 合では、組織の一部を組織学的試験用によけておく。移植組織の全体または部分 を顕微鏡スライドすりガラスの間に挟んで砕き、胸腺細胞の懸濁液を得る。50 μlPBS/2%FCS中〜106の胸腺細胞をフローサイトメトリー分析用に抗 −CD4−FITCおよび抗−CD8−PEコンジュゲート化モノクローナル抗 体で染色する。〜106の胸腺細胞を水中0.1%トリトン/1%クエン酸塩/ヨ ウ化プロピジウム1ml当たり50μgの溶液に1時間懸濁させ、洗浄し、フロー サイトメトリー分析用にPBS/2%FCSに再懸濁させる。ヨウ化プロピジウ ムは、DNAに対しインターカレーションを生じるので、これを単一細胞内のD NA含量を評定するのに使用できる。 胸腺移植組織は、組織薄片の光学顕微鏡および電子顕微鏡分析を用いて分析す る;非感染対照ではアポプトシス形状がめったに生じないのに比べて、アポプト シス形状の劇的な増大が観察される。接種後>4週のフローサイトメトリーから 判断すると、CD4/CD8比率が実質的に逆転しており、CD4+CD8+胸 腺細胞の絶対数および相対割合が実質的に減少している。106細胞当たりのp 24の量に基づくウイルスの存在は、観察期間中の連続増加を示すものである。 更に、DNAの正常(2N)の補体を有する細胞の数を、感染後2および4週 の対照およびHIV単離物について測定する。感染後数週間で、対照と比較する と、正常胸腺は、DNAの正常以下(<2N)の補体を含有する細胞を少量有す るのに対し、感染させた胸腺は、DNAの正常以下(<2N)の補体を含有する 細胞を多く有する。 HIV−感染移植組織のシクロスポリンAでの処理。上記方法に従い、BTS マウスをHIV単離物で感染させる。シクロスポリンAを数週間にわたって浸透 性ミニポンプにより皮下投与する。投与速度は、〜24mg/kg/日であり、接種 後様々な期間で開始する。投与は、接種後1週間で始め、実験動物の限界まで続 ける。高いレベルのp24が胸腺中の細胞に存在するにもかかわらず、CD4を 発現する胸腺細胞の涸渇は、非処理のHIV−感染対照マウスと比較して実質的 に減少している。 HIV−感染移植組織のddIおよびAZTでの処理。感染前処理の20週間以 上前に移植組織を受けた、実施例1に記載のBTS移植マウスをこれらの実験に 用いる。BTS移植組織にHIVの一次患者単離物または分子HIVクローン( JR−CSF)を接種する。全ての場合で、胸腺p24レベルは経時的に増大し 、これは幾つかの胸腺成分の増殖性感染を示すものである。 p24の増大に付随して、胸腺細胞質は大きく低減し、これはCD4+-およ びCD4+-表現型の胸腺細胞の除去(ablation)を反映している。ウイルス抗 原の発現は、胸腺細胞および胸腺間質成分を含む幾つかの細胞型に集中させるこ とができる。治療を施さないと、胸腺のHIV感染は、発生する胸腺細胞の大多 数を排除することとなる。 感染後1週間で開始して、ddIを毎日100μl、腹膜内注射で12.5mg/ mlで与え、一方、AZTを飲料水中1mg/mlで無制限に与える。数週間後、動物 を分析する。 CD4/CD8比率を、薬剤を投与しない対照と、ddIおよびAZT摂生の 場合とで測定する。FACS測定用の試料は、胸腺移植組織をスライドすりガラ スで砕いて、胸腺細胞を放出させることにより調製する。胸腺細胞を洗浄して、 計数し、次いで、約50μlPBS、2%FCS中106細胞を抗−CD4−FI TCおよび抗−CD8−PEコンジュゲート化抗体で染色する。ウイルスを投与 しない場合、CD4/CD8比率は1:1以上である。AZTを受けた動物は、 薬剤なしよりは良いが、ddIを受けたものほど顕著な改善はみられないという 中間の応答を示す。 B.BTS移植組織のサイトメガロウイルスでの感染。ヒトCMVの一次単離 物を用いて、BTSキメラ中のヒト細胞に感染させる。キメラBTSマウスは、 実施例1に記載のようにして作成する。少なくとも移植後1カ月で、移植組織を 切開露出させ、露出させた移植組織表面下に30ゲージの針を用いて、ヒトCM Vの臨床単離物を接種した。ウイルスは、移植組織内で生育できる。接種後7お よび15日で、動物を屠殺し、組織を取り出して切り刻み、超音波処理して、ヒ ト繊維芽細胞におけるプラークアッセイによりヒトCMVの存在について力価を 求める。一般に、ウイルス力価ピークは、1週間後に観察される。 更なる研究では、BTS移植組織をCMV感染用に採用するが、ガンシクロビ ルを様々な濃度で飲料水中に与える。感染後すぐに始めて、マウスを2週間薬剤 付けの状態にし、CMV感染のレベルを2週間の期間の最後に測定する。この操 作後、ウイルス力価は、ガンシクロビル濃度が増大するにつれて低減する。飲料 水中1.5mg/mlのガンシクロビルを無制限に投与すると、2週間でウイルス力 価は、薬剤を受けない対照動物におけるよりも大きく下回る。 次の研究では、マウスを2週間薬剤付け、次いで2週間薬剤なしの状態にし、 ウイルス血症のレベルを4週間の期間の最後に測定した。ガンシクロビル処理動 物におけるウイルス力価は、薬剤を与えなかった場合よりも低いが、2週目から 力価は増大する。 C.BTS移植組織の水痘帯状ヘルペスウイルス(VZV)での感染。キメラ BTSマウスは、実施例1に記載のようにして作成する。移植組織に水痘帯状ヘ ルペスウイルス(VZV)を感染させる。BTS移植組織は、VZVの増殖を支 え、ウイルス抗原と共に同時集中化する組織破壊領域を示す。VZVで感染させ たMRC−5胎児肺繊維芽細胞を接種原として用いる。およそ1.5×103VZ V−感染細胞を移植組織に注射し、次いで移植組織を感染後1および2週間で外 科的に取り出す。ウイルス力価を、両時点で観察する。両方の時点で、ホルマリ ン固定してパラフィン包埋し、次いでヘマトキシリンおよびエオシン染色した、 3ミクロンの移植組織断片は、繊維症、核破片、および壊死を特徴とする損傷領 域を示す。これらの領域は、一次抗体としてポリクローナルヒトVZV免疫血清 を用いる免疫組織学的染色により検出したところ、VZV抗原の存在に対応して いた。ウイルスは、依然として細胞変性作用を有するようには見えなかった移植 組織の皮質領域にも検出され、これは、VZVが移植組織中に広がり、複製して いることを示すものである。 D.BTS移植組織の麻疹ウイルスでの感染。麻疹ウイルスの2つの野性型株 を実施例1に記載のようにして作成したBTS移植組織に注射する。接種後1お よび2週間で、シンシチウム形成用のB95−8細胞による終点希釈アッセイに より、またはベロ細胞のプラーク形成によりウイルス複製を測定する。麻疹感染 により誘導された胸腺細胞の細胞変性効果は、抗−CD4、CD8、およびCD 3抗体を用いるFACS分析により評価する。麻疹ウイルスは複製し、BTS移 植組織において細胞変性効果を示す。 実施例3 宿主マクロファージレベルを低減するためのBTSマウスの リポソーム封入ジクロロメチレンジホスホネート(CL2MDP)での処理 Cl2MDPでの処理による内生マウスマクロファージの除去は、BTS移植組 織に由来する循環ヒト血液細胞の数に影響する。実質数のヒト細胞は移植片中に 存在するが、循環中のヒト細胞の数は低いままである。実施例1に記載したよう に、20週間以上BTS移植組織を有するマウスを、末梢血ヒト細胞含量につい て試験する。次いで、このマウスの尾静脈にPBSまたはリポソーム封入Cl2M DPのいずれかの200μlを注射する。 リポソーム封入Cl2MDPは、Delemarre等(1990)Immunobiol.180:395−4 04;およびRooijen(1989)J.Immunol Methods 124:1−6に記載の方法に従い、 ホスファチジルコリンとコレステロールを用いて調製する。要約すると、ホスフ ァチジルコリン75mgとコレステロール11mgを丸底フラスコ中クロロホルムに 溶解する。37℃で低真空回転蒸発濃縮した後、脂質を、ジクロロメチレンジホ スホネート1.89gが溶解しているPBS10ml中で穏やかに旋回させることに より、分散させる。生じたリポソームを100,000×gで30分間2回洗浄 して、遊離の非封入Cl2MDPを除去する。次いで、リポソームをホスフェート 緩衝化塩水(PBS)4mlに懸濁し、“100%”ストックを得る。 注射後大多数のマウスは、注射後数日で末梢ヒト細胞の上昇を示し、これを注 射後少なくとも2週間維持し、注射後〜3−4週間までに基底レベルへ戻す。 ヒト胎児骨および脾臓内の初期造血前駆細胞が、免疫無防備状態宿主動物にお いて胎児胸腺組織と共に移植された場合、B−細胞および骨髄性細胞、並びに、 成熟および中間段階のT−細胞を生産できることは上記結果から明らかである。 同一部位に皮下移植した胎児骨、胸腺、および脾臓(BTS)移植片の高割合が 、移植後7−9カ月でヒト造血系列について分析したところ、CD4および/ま たはCD8に陽性の細胞、CD19に陽性の細胞、並びに、CD33を発現する 細胞集団を有した。抗−ヒトHLA I型マーカーでの分析により、骨/脾臓に おいて前駆細胞から誘導されている細胞を同定したが、これは、共通の幹細胞プ ールがインビトロモデルにおいて長期間多能性ヒト造血を起こすことができるこ とを示している。 この被験キメラ系は、ヒト抗体生産、およびヒト造血およびその疾病状態の分 析ための小動物モデルを与えるものである。植え付け後、移植したヒト組織を系 統的方法で操作できる。かかる操作の結果は、上記の通り、様々な方法で読み取 ることができる。例えば、白血病または遺伝子異常におけるような羅病骨髄由来 の造血細胞を、前以て移植した同種胎児骨移植片に導入して、悪性腫瘍、および 正常造血または疾病状態を調節し得る成長因子および/または薬剤の影響を研究 することもできる。ヒト遺伝子療法治験の場合にも、このモデルは、ヒト造血細 胞に導入された外来遺伝子の長期間発現を試験するための価値あるシステムとし て役立ち得る。このモデルは、ヒト熱帯性ウイルス感染およびインビボ系の治療 効果を観察するための価値あるシステムでもある。 本明細書に引用した全ての刊行物および特許出願は、出典明示により本明細書 の一部としており、それぞれ個々の刊行物または特許出願が具体的かつ個々に参 照して組み込まれているものとする。 前記発明は、理解の明確さを目的として例示説明および実施例により、ある程 度詳細に記載しているが、当業者ならば、本発明の技術から鑑みて、ある種の変 化や修飾が添付の請求の範囲の精神または範囲から逸脱することなく為され得る ことが容易に明らかであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年7月17日 【補正内容】 確な方法は、本発明にとって重大ではなく、研究対象の正確な細胞型に依存する ものである。HLAマーカーを用いて、定着した異種個体器官組織体を識別する こともできる。HLA型は、I型およびII型抗原を含む、ヒトHLA遺伝子座の 対立遺伝子のいずれかを指向する適切な抗体で染色することにより容易に決定で きる。 動物モデルに成熟ヒトT−細胞、B−細胞および骨髄性細胞が存在すると、特 定の抗原に対するヒト抗体の発生が可能になる。ヒト細胞は、T−非依存性およ びT−依存性抗体応答、例えば、IgMからIgGおよびIgAサブクラスへのク ラス交換、および抗体結合の親和性成熟を与えるために相互作用できる。所望の 抗原は、一般に、アジュバントと共に処方される。動物を全身的、例えば、静脈 内または筋肉内、または移植片内的に免疫感作させる。必要ならば、動物を抗原 で追加免疫させる。免疫感作動物から採血し、免疫感作抗原に対する血清抗体の 力価を試験する。ハイブリドーマ抗体の生産が望まれるならば、その場合は移植 片を取り出し、細胞懸濁液を作成する。次いで、BTS細胞を骨髄腫細胞相手と 融合する。得られたハイブリドーマ細胞を、免疫感作抗原に対する反応性につい てスクリーンし、抗体産生の陽性細胞を選択する。 このようにして、本発明は: A.適切な条件下、例えば、免疫無防備状態宿主において、例えば、少なくと も組織がハイブリダイズするまで、好ましくは、少なくとも20週間の期間、並 置状態で生育させた生存能力のある正常ヒト骨、脾臓、および所望により胸腺組 織により形成させた、ヒトリンパ性および骨髄性細胞の長期間生産を与える新規 ハイブリッド組織;例えば、 例えば、少なくとも20週間の期間、並置状態で生育させた生存能力のある正 常ヒト骨組織および正常ヒト胎児脾臓により形成させたヒト骨髄性細胞、B−細 胞、およびリンパ性前駆細胞の長期間生産を与えるハイブリッド組織;または、 例えば、少なくとも20週間の期間、並置状態で生育させた生存能力のある正 常ヒト骨組織、正常ヒト胎児脾臓、および正常ヒト胎児胸腺組織により形成させ たヒト骨髄性細胞、B−細胞、およびT−細胞の長期間生産を与えるハイブリッ ド組織。 B.機能性同系B−細胞およびT−細胞を欠くヒト以外の哺乳動物宿主、例え ば、免疫不全マウス、例えば、scid遺伝子座でホモ接合性変異を有し、および/ または機能性RAG−1および/またはRAG−2の少なくとも1つの発現を欠 くマウスで、上記Aのハイブリッド組織を含み、例えば、そのハイブリッド組織 は、宿主に移植、例えば、皮下移植されている、哺乳動物以外の宿主。 C.ヒト骨髄性およびリンパ性細胞を長期間生産する能力があるヒト以外のキ メラ哺乳動物、例えば、上記Bの宿主の製法であって:生存能力のある正常ヒト 胎児脾臓および正常ヒト骨組織(および所望により、正常ヒト胎児脾臓組織)を 、機能性同系B−およびT−細胞を欠くヒト以外の免疫無防備状態哺乳動物宿主 (例えば、免疫不全マウス、例えば、scid遺伝子座でホモ接合性変異を有し、お よび/または機能性RAG−1および/またはRAG−2の少なくとも1つの発 現を欠くマウス)において皮下部位で並置状態で移植し;さらに、該宿主を、該 組織がヒト骨髄性およびリンパ性細胞の長期間生産を与えるハイブリッド組織( 例えば、上記Aの組織)を形成できるのに充分な期間維持する、例えば、該宿主 を少なくとも20週間維持することを含んでなる方法;例えば、 ヒト骨髄性細胞、B−細胞、およびリンパ性前駆細胞を長期間生産する能力が あるキメラ哺乳動物の製法であって:生存能力のある正常ヒト胎児脾臓および正 常ヒト骨組織を、機能性同系B−およびT−細胞を欠くヒト以外の免疫無防備状 態哺乳動物宿主において皮下部位で並置状態で移植し;さらに、該宿主を少なく とも20週間の期間維持し、それによって、該組織にヒト骨髄性細胞、B−系列 細胞、およびリンパ性前駆細胞の長期間生産を与えるハイブリッド組織を形成さ せることを含んでなる方法、または、 ヒト骨髄性細胞、B−細胞およびT−細胞を長期間生産する能力があるキメラ 哺乳動物の製法であって:生存能力のある正常ヒト胎児脾臓、正常ヒト骨、およ び正常ヒト胎児胸腺組織を、機能性同系B−およびT−細胞を欠くヒト以外の免 疫無防備状態哺乳動物宿主において皮下部位で並置状態で移植し;さらに、該宿 主を維持し、それによって、該組織にヒト骨髄性細胞、B−系列細胞、およびT 請求の範囲 1.並置状態で生育させた、生存能力のある正常ヒト骨組織、正常ヒト胎児脾臓 、および所望により、正常ヒト胎児胸腺により形成される、ヒト骨髄性細胞およ びリンパ性細胞の生産を与えるハイブリッド組織を含んでなる、機能性同系B− 細胞およびT−細胞を欠くヒト以外の哺乳動物宿主。 2.該ヒト以外の哺乳動物宿主がマウスである、請求の範囲第1項記載の宿主。 3.該マウスがscid遺伝子座でホモ接合性変異を有し、かつ機能性RAG−1ま たはRAG−2の少なくとも1つの発現を欠く、請求の範囲第2項記載の宿主。 4.該ハイブリッド組織がヒト熱帯性ウイルスに感染している、請求の範囲第1 −3項のいずれか1項記載の宿主。 5.ヒト骨髄性細胞およびリンパ性細胞を生産する能力のあるキメラ哺乳動物の 製法であって、 生存能力のある正常ヒト胎児脾臓、生存能力のある正常ヒト骨組織、および所 望により、生存能力のある正常ヒト胎児胸腺を機能性同系B−およびT−細胞を 欠くヒト以外の免疫無防備状態哺乳動物宿主において皮下部位で並置状態で移植 し;さらに、 該宿主を少なくとも20週間の期間維持することによって、該組織に、ヒト骨 髄性およびリンパ性細胞の長期間生産を与えるハイブリッド組織を形成させる、 ことを含んでなる、方法。 6.該ヒト以外の哺乳動物宿主がマウスである、請求の範囲第5項記載の方法。 7.該マウスがscid遺伝子座でホモ接合性変異を有し、かつ機能性RAG−1ま たはRAG−2の少なくとも1つの発現を欠く、請求の範囲第6項記載の方法。 8.ヒト造血前駆細胞の能力範囲を測定する方法であって、 生存能力のある正常ヒト胎児脾臓、正常ヒト骨組織、および正常ヒト胎児胸腺 組織を機能性同系B−およびT−細胞を欠くヒト以外の免疫無防備状態哺乳動物 宿主において皮下部位で並置状態で移植し; 該ハイブリッド組織に放射線照射し; HLA型に関してハイブリッド組織と不適合なヒト造血前駆細胞を該ヒト骨腔 に注射し; 該宿主を維持することによって、該組織に、ヒト骨髄性細胞、B−細胞、およ びT−細胞を長期間生産することができるハイブリッド組織を形成させ;さらに 、 該前駆細胞のHLA型を有して生産された造血細胞の能力範囲を測定する、 ことを含んでなる、方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,UZ,VN (72)発明者 フレイザー,クリストファー・シー アメリカ合衆国94204カリフォルニア州 ロス・アルトス、ブレントウッド・プレイ ス720番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.並置状態で生育させた、生存能力のある正常ヒト骨組織、正常ヒト胎児脾臓 、および所望により、正常ヒト胎児胸腺により形成される、ヒト骨髄性細胞およ びリンパ性細胞の長期間生産を与えるハイブリッド組織を含んでなる、機能性同 系B−細胞およびT−細胞を欠くヒト以外の哺乳動物宿主。 2.該ヒト以外の哺乳動物宿主がマウスである、請求の範囲第1項記載の宿主。 3.該マウスがscid遺伝子座でホモ接合性変異を有し、かつ機能性RAG−1ま たはRAG−2の少なくとも1つの発現を欠く、請求の範囲第2項記載の宿主。 4.該ハイブリッド組織がヒト熱帯性ウイルスに感染している、請求の範囲第1 −3項のいずれか1項記載の宿主。 5.ヒト骨髄性細胞およびリンパ性細胞を長期間生産する能力のあるキメラ哺乳 動物の製法であって、 生存能力のある正常ヒト胎児脾臓、正常ヒト骨組織、および所望により、正常 ヒト胎児脾臓を機能性同系B−およびT−細胞を欠くヒト以外の免疫無防備状態 哺乳動物宿主において皮下部位で並置状態で移植し;さらに、 該宿主を少なくとも20週間の期間維持することによって、該組織に、ヒト骨 髄性およびリンパ性細胞の長期間生産を与えるハイブリッド組織を形成させる、 ことを含んでなる、方法。 6.該ヒト以外の哺乳動物宿主がマウスである、請求の範囲第5項記載の方法。 7.該マウスがscid遺伝子座でホモ接合性変異を有し、かつ機能性RAG−1ま たはRAG−2の少なくとも1つの発現を欠く、請求の範囲第6項記載の方法。 8.ヒト造血前駆細胞の能力範囲を測定する方法であって、 生存能力のある正常ヒト胎児脾臓、正常ヒト骨組織、および正常ヒト胎児胸腺 組織を機能性同系B−およびT−細胞を欠くヒト以外の免疫無防備状態哺乳動物 宿主において皮下部位で並置状態で移植し; 該ハイブリッド組織に放射線照射し; HLA不適合ヒト造血前駆細胞を該ヒト骨腔に注射し; 該宿主を維持することによって、該組織に、ヒト骨髄性細胞、B−細胞、およ びT−細胞を長期間生産することができるハイブリッド組織を形成させ;さらに 、 該前駆細胞のHLA型を有して生産された造血細胞の能力範囲を測定する、 ことを含んでなる、方法。
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