【発明の詳細な説明】
電話網用サービスノード
この発明は、電話網に接続することができるサービスノードに関する。この網
内には複数に周辺装置があり、制御処理手段の制御下に外部通信手段と該周辺装
置とを接続する手段とを備えている。
近年、電話網がますます高度複雑なものとなり、提供できるサービスの数を増
すことが可能となり、第1の顧客を第2の顧客に接続できるようにするという基
本的な機能に加えてサービスを提供することが可能となった。
この形式の電話システムはしばしばインテリジェント網と呼ばれ、自動呼分配
、ストア・アンド・フォワード(記憶して送信)、ファックス・トウ・スピーチ(
ファックスから音声へ)、呼待ち行列、音声メニューシステム、呼迂回、フォロ
ー・オン・アンド・ボイス・プロンプト(世話を続けて音声助言を与える)など
のようなサービスが提供される。
サービスノードは網内にあるユニットであり、そこではインテリジェントサー
ビスが集中されていて、網内部に用意されたスイッチング機構を介して網に接続
された顧客に使用可能となっている。ノード自体には大型スイッチング装置があ
り、顧客の呼が中央制御処理手段の制御下で周辺装置に接続できるようになって
いる。既知のシステムでは、周辺装置が接続され、必要に応じて接続を解くため
には、発呼者によって生成された信号を解析することが制御計算機に必要とされ
ている。従って、一度サービスが確定されてしまうと、これが一般には特定の周
辺装置の制御下で駆動される。しかし、中央制御計算機は網全体の完全性の維持
を確実にするために、周辺装置と外部ラインとの間の接続の動作を観測する必要
がある。
既知のサービスノードでの問題は、ノードに大型スイッチを備えることが望ま
しく、それによって多数の共用サービスから最大利益を得られるようにすること
であった。しかし、共用サービスの数が増すと、接続用のスイッチの寸法も結果
として大きくなり、制御計算機の寸法と電力とは計算機とスイッチ間の通信用リ
ンクの帯域幅とともに増加しなければならない。
この発明の第1の側面によると、複数の周辺装置から成るサービスノードが電
話網内に提供される。この装置は、該周辺装置を外部の通信手段に接続するため
のスイッチ手段と制御処理手段とを備え、スイッチング手段は外部で生じた信号
に応答する分割された処理手段を含み、該分割された処理手段は該信号から得た
情報を該制御処理手段へ送るように構成されていることを特徴とする。
すなわち、分割された処理手段はスイッチ自体の内部に用意され、発呼顧客か
らの全ての信号を制御処理手段へ送るのではなく、該信号から得た情報を制御処
理手段へ送るようにされている。このようにして所定のサイズのスイッチに対し
て制御処理手段で作られた需要が低減され、制御処理手段とスイッチとの間の帯
域幅は著しく減少する。例えば、好ましい実施例では、中央の制御計算機は標準
のイーサネット接続を介して通信する。
好ましい実施例では、分割された処理手段は検出した信号の表示を作るように
構成された第1の形式の処理手段(ディジタル信号プロセッサがよい)と、該第
1の形式の処理手段からの表示を受信するように構成された第2の形式の処理手
段(マイクロプロセッサがよい)とを備える。
好ましくは、ディジタル信号プロセッサはDTMF信号(dual tonemultifreq
uency signals)を検出し、これらを搬送されるコードのディジタル表現形式の
情報に変換する。さらに好ましい実施例では、分割されたマイクロプロセッサは
該検出されたコードを予め定められたパターンの順列と比較し、検出されたパタ
ーンが予め定められたパターンと一致したときだけその情報を制御処理手段へ送
るように構成されている。
この発明の第2の側面によると、外部で生じた所定の信号を電話網と接続され
たサービスノードで認識する方法が提供される。この方法は、制御処理手段上で
スキャンパターンを定義する段階と、スイッチング手段に配置された分割された
処理手段へ該スキャンパターンをダウンロードする段階とから成り、該分割され
た処理手段は受信した信号との一致を示す情報を該制御処理手段へ送り戻すよう
にされている。
この発明を添付の図面を参照し、例を挙げて説明していく。
図1は公衆交換電話網を示し、複数の顧客端末装置、ローカル交換機、トラン
ク交換機、及びサービスノードが含まれている。
図2は図1で示したサービスノードを示し、制御計算機、周辺装置、該周辺装
置へ外部ラインを接続するためのスイッチを含んでいる。
図3は図2に示したスイッチの詳細であり、スイッチングマトリックスと複数
のラインインターフェースカードを含んでいる。
図4は図3で示したラインインターフェースカードを示し、ラインインターフ
ェース回路、ディジタル信号処理装置、マイクロプロセッサ、及びラインインタ
ーフェース回路をディジタル信号処理装置に接続するためのクロスポイントスイ
ッチを含んでいる。
図5は図4に示したラインインターフェースカード上で実行される動作の詳細
を示す。
図6はサービスノード用の制御動作の詳細を示す。
図1に示した電話網には複数の顧客端末装置11として電話やファックス機器
などを含むものがある。各顧客端末装置11はローカルライン12を経由してロ
ーカル交換機14に接続され、それによって端末装置とローカル交換との間で双
方向通信が行われる。
ローカル交換機14はトランク交換機15に接続され、その間の双方向通信が
トランクケーブル16上で行われるようにする。同様に、トランク交換機はトラ
ンクライン17によって双方向に接続され、多重化された信号を伝送できるよう
にされている。
好ましい網では、アナログ信号とディジタル信号との間の変換がローカル交換
機14で行われ、トランク網での通信がディジタル領域で実行される。このよう
に、各トランクライン16には物理的通信リンクがあって、各々が2Mbit/sec多
重によって30の音声チャンネルを伝送するようにしている。さらに、光リンクを
用いてより高レベルの多重を達成することができ、光リンクは特にトランク交換
機15に接続するのに適している。
通常の電話接続ができることに加え、図1に示した網には複数の付加価値サー
ビスがあり、それによって顧客が音声メニューを介して対話をしたり、記録され
た情報を中央ソースから受領したり、メッセージを記録して記録されたメッセー
ジを受領したり、また、高度な呼迂回過程を作り出したりすることができる。呼
迂回過程では、一日中、端末装置ではなく実際の顧客の位置を反映して呼が複数
の番号に迂回される。このような付加価値サービスは中央装置に置かれていて、
サービスノード18の形をとっている。サービスノード18は、複数の2Mbit/s
ecディジタルリンクを経由して網の他部に接続されているから、この網に接続さ
れているどの顧客も交換機の網を介して適切な接続をとることによって、中央サ
ービスノードを経由してサービスを受けることができる。
サービスノード18は図2に詳細が示されており、複数の周辺装置がある。そ
のうちの3つが参照番号21,22,23で示されている。各周辺装置は特定の
課題を実行するように構成されている。したがって、音声メニューサービスは言
語応用プラットホームで用意することができ、記録した音声メッセージ、音声認
識及びDTMFトーン認識を用いて双方向通信ができる。
別の周辺装置は、発呼顧客に対して記録した情報を供給するように構成するこ
とができる。メッセージは周辺装置上に中央で記録され、ランダムアクセス可能
なメモリ記憶装置に書き込まれる。
こうして、同じメッセージが複数の発呼顧客に対して再生され、各呼に対して
個別にメモリ装置をアドレスすることによってメッセージは最初から各発呼顧客
に対して再生されるので、その呼用に専用のメッセージが記録されているという
印象を与える。
第3の周辺装置は顧客が残したメッセージを記録するように構成されている。
メッセージはサービスが作られた相手である特定の顧客によって収集され、その
顧客に仮想呼応答機のサービスを効果的に提供する。ここでは、ある顧客からの
命令を受けると全ての顧客がサービスノードに向けられ、制御計算機24の制御
下で音声データが例えば周辺装置23に送られて、その後、その顧客が発した呼
に応答して該記録された情報が再生されるようになっている。
サービスノードから提供される別なサービスは、呼を再度方向付けする(リデ
ィレクティング)サービスである。これでは、特定の顧客に対する全ての呼がサ
ービスノードに向けられ、制御計算機24の制御下で、呼が予めプログラムされ
た指向地へ再方向付けされる。この場合、顧客は毎日プログラム用の指令を発効
して、一日の予め定めた時点で呼を別の番号に向け、それにより場所から場所へ
顧
客に追従するようにする。
スイッチ25は256多重ラインを備える。各ラインは双方向通信用にそれぞ
れ2つの同軸ケーブルを含み、各同軸ケーブルは、2Mbit/secで送信される32
チャンネルを伝送することができる。したがって、公衆交換電話網26には複数
の同軸通信が用意され、他の2Mbit/リンクにはそれぞれの周辺装置が供給され
る。したがって、図2に示す例では、2Mbitリンク27は周辺装置21に接続さ
れ、同様のリンク28は周辺装置22に、リンク29は周辺装置23に接続される
。こうして、各21〜23は2Mbit多重接続の形で音声チャンネルを受信するよ
うに構成されている。さらに、周辺装置は制御計算機24からの制御指令を受領
するように構成されている。
好ましくは、CCITT C7勧告に合致する共通チャンネルシグナリングを
使用し、C7シグナリング情報を識別して生成するためのインターフェースを図
2の参照番号30で識別する。
C7インターフェース30、中央スイッチ25、周辺装置21,22,23は
イーサネット(ethernet)接続を介して制御計算機24と通信し、最大10Mbit
/secのバーストレートでデータを伝送することができる。
呼は、顧客が発したDTMFトーンに応答して始動される。呼をサービスノー
ドに結ぶためには、共通チャンネル、すなわち参照番号26で示したチャンネル
のうちの1つを介してシグナリングコマンドを伝送する。このチャンネルはスイ
ッチ25でシグナリングインターフェース30に向けられる。シグナリングイン
ターフェース30はイーサネット20を介して制御計算機24に発呼顧客がサー
ビスを要求するということを通知する。シグナリング情報は、制御計算機24に
対して実際の発呼顧客の識別子、ある意味では該顧客により発呼された番号の識
別子を識別する。したがって、この情報を基に制御計算機24はスイッチ25に
指令して、所望の周辺装置に接続された特定のチャンネルをその呼に接続させる
。さらに制御計算機24は、同じ周辺装置に所望のサービスの性質(nature)に
ついて通知する。
顧客がサービスを利用しているとき、顧客はシステムが認識可能な形式で信号
を発するのが普通である。このような信号は、正規のサービス動作の一部として
周辺装置で翻訳することができる。しかし、それに加えて顧客は制御計算機24
にも認識されるような信号を発する必要があり、特にこれがサービスを終了する
という顧客指令に関する場合は、制御計算機はスイッチ25と等価の周辺装置と
に指令を出してサービスがもう完了されたことを通知し、必要であれば、顧客が
そのノードで別のサービスを利用できるようにする必要がある。
図1及び2に示した電話網では、サービスノードは複数の周辺装置に加え、該
周辺装置を外部通信用チャンネル26に接続するためのスイッチ25を含む。呼
を確立し、かつ呼の処理中にシグナリングを監視するために、ノード内部では相
当なレベルの処理能力が必要とされる。それ故サービスノードは制御計算機24
を備え、これが階層構造の形でシステム全体を制御するようにする。しかし、こ
れに加えてスイッチ25自体も分割された処理装置を備える。これは、呼の処理
中に顧客が発するDTMF信号のような、外部で始動する信号に応答するもので
ある。したがって、分割された処理装置は、該信号から得た情報を制御計算機2
4に供給するように構成されている。このようにすると、制御計算機24は顧客
の発したシグナリングを検出するために到来する呼を走査する必要がなくなる。
顧客始動信号が検出されると、シグナリングコマンドの検出及び識別はスイッチ
25でローカルに行われ、データはイーサネット20を介して制御計算機24に
供給されるだけである。つまり、スイッチ25は外部信号に応答するローカル処
理装置を含み、信号そのものよりもむしろ該信号から得た情報を制御計算機24
に供給できるようにしている。こうして、計算機24は顧客の始動した呼を走査
する役割から解放され、それによって2つの主要な利点を得る。1つには、所定
のスイッチサイズに対して、制御計算機24で必要とされる処理能力が少なくな
ることである。言い換えれば、制御計算機24に存在する所定の処理能力に対し
てより多くのスイッチを使用することができるということである。この利点は、
所定サイズの制御計算機24に対してそのノードでより多くの中央付加価値サー
ビスを含むことができることであり、それによってより大きな規模の経済を効率
的に提供することができる。2つには、制御計算機24が走査をする必要がなく
なると、スイッチ25と制御計算機24との間の通信が著しく減少することであ
る。結果として、制御計算機24とスイッチ25とを接続している通信チャンネ
ル部分(この例ではイーサネットの手段により実行されている)に必要な帯域幅
が大幅に減少することになる。こうして容易に理解できるように、イーサネット
に利用できる帯域幅のレベルは、PSTNと周辺装置との間でスイッチ25を介
して通信を実行するのに使用される帯域幅のレベルよりも遥かに小さいものとな
る。
スイッチ25はEMC19”シールド付きラック内部に収納される。このラッ
クは高さ2mで、計7つの棚(シェルフ)を備えている。この棚の1つは、イー
サネット・トランシーバ用の電源ユニットを収納するために使用され、残りの6
つの棚はスイッチ自身の部品カードに提供される。
スイッチ25内には、ラインインターフェース棚及びスイッチングマトリック
ス棚として識別される2種類の棚を備える。好ましい実施例では、スイッチング
マトリックス棚及びラインインターフェース棚は複製(デュプリケート)されて
、信頼性を高めかつ計算機を強化するようにする。計算機自体も複写された棚を
有し、好ましくはシステムに接続されていて、全体的な信頼性を高めてシステム
が単一のカードに依存しないようにしている。システムを完全に機能的に保った
状態でこのカードはいずれをも取外することができる。
スイッチ25の中心部には、市販のMITEL SMX/PACから構成され
たノンブロッキング・ディジタル・スイッチングマトリックスがある。スイッチ
ングマトリックス32はST−BUS勧告に準拠した256 2Mbit/sec同軸ペ
アを受領する。したがって、各ペアはスイッチングマトリックス32に情報を供
給するための32チャンネル多重、及び該スイッチングマトリックス32からの
情報を受信するための同様の32チャンネル多重で構成される。スイッチングマ
トリックス32は、ある多重化ライン上のあるチャンネルを別の多重化ライン上
の別のチャンネルに切り換えることができるように構成されている。一般に、こ
のような通信が双方向通信であり、第1のペアが位置Aから位置Bへデータを送
信するように構成されるとともに、他方のペアは逆方向、すなわち位置Bから位
置Aへ通信を送るようにされている。さらに、32チャンネルの2Mbit/s多重の
うち30チャンネルは音声データを搬送するのに使用され、残りの2チャンネル
のうち、1つは30の音声チャンネルに関するシグナリングデータを搬送する
のに使われ、もう1つのチャンネルは、フレーム同期を提供して時間多重内で各
チャンネルの位置がチャンネルスイッチング回路によって定められるようにする
ために使われる。
スイッチングマトリックス32はIntel社の80286マイクロプロセッサベ
ースシステム(参照番号33)によって制御される。このマイクロプロセッサベ
ースシステム33は、イーサネットライン20を介して受信したコマンドに応答
してスイッチングマトリックス32を制御するように構成されている。
スイッチングマトリックス33を通して送信された信号はST−BUS勧告に
準拠したもので、5ボルトのTTLコンパチブル信号を考えてよい。ライン26
を介してPSTN及び周辺装置に接続された他のラインに送られた信号はこの勧
告に準拠しておらず、アナログ型信号で相当な距離を介して通信しなければなら
ない場合が多いと考えるとよい。したがって、スイッチングマトリックス32に
信号が送られる前、及び該スイッチングマトリックスから発した信号が外部網へ
供給される前に変換処理を実行する必要があり、この処理はラインインターフェ
ース回路を介して実行される。
ラックは4つのラインインターフェース棚を備え、図3では参照番号34で示
す。各ラインインターフェース棚は計16個のラインインターフェースカードを
有し、各ラインインターフェースカードにはIntel社の80286マイクロプロ
セッサの常駐システム38と4つの双方向ラインインターフェース回路とがある
。したがって、4つのラインインターフェース棚内には双方向インターフェース
回路256個分の容量があることになる。
この例では、呼の最中に顧客がシグナリングを開始すると、それはDTMFコ
ードの形態で接続される。各DTMFコード(dual tone multi-frequency:二重
トーン多周波数)は2つの同期トーンで成り、各々可能な4つのトーンで成る異
なる組から選ばれたものである。つまり、2トーンの順列が4x4あり、システ
ムが認識できる計16個の異なるコードを備えていることになる。
DTMFの検出は、常駐286計算機システム38の制御下で、各ラインイン
ターフェース上で行われる。
特定のDTMF性質の検出は、特定の呼接続の際に行われる実際の応用による
であろう。特定の応用に必要なDTMFコードの性質は制御計算機24が掌握し
ており、システムオペレータによってアクセス可能である。特殊なDTMFコー
ドに加えて、例えば1,2,3など何らかの数の後に##が続くといったような
簡単な論理結合を検出するように制御計算機をプログラムすることができる。こ
れについては後に詳述する。特定の接続のためにこのタイプの検出シーケンスが
必要なときは、検出コマンドをそれぞれのラインインターフェースカードにダウ
ンロードすることが必要である。これはイーサネット20を介して達成され、最
初は制御計算機24からスイッチの棚内に常駐している286マイクロプロセッ
サシステム33へ高レベルの検出コードが供給される。スイッチ棚のマイクロプ
ロセッサシステム33は特定のラインインターフェース回路を識別する責任を負
っていて、制御計算機24からイーサネット20を介してこのような情報を受領
すると、情報はそれぞれのラインインターフェースカード上に常駐しているそれ
ぞれの286マイクロプロセッサシステム38へ中継される。こうして、制御計
算機24からラインインターフェースカード37へのDTMF伝送は、第1に制
御計算機24からスイッチ棚のマイクロプロセッサシステム33へ、第2に棚の
セル・プロセッサ33からそれぞれのラインインターフェースカードマクロプロ
セッサシステム38へと、2段階で行われる。したがって、制御計算機24はラ
インインターフェース棚と直接通信することもできるが、制御計算機24がスイ
ッチ棚のマイクロプロセッサ33と通信し、スイッチ棚のマイクロプロセッサシ
ステム33がラインインターフェースカードマイクロプロセッサシステム38と
通信するという階層的なソフトウェア構造が存在するため、実際には行われない
。つまり、制御計算機24に関する限りスイッチ25への送信は全てスイッチ棚
のマイクロプロセッサシステム33への送信と見なされ、それによって制御計算
機24がスイッチ24と通信する行程が簡素化される。
図4はラインインターフェースカード37を詳細に示したものである。呼のカ
ードは4つのインターフェース回路41,42,43,44を含み、それぞれ2
Mbit/sの入力トランクライン45、及び2Mbit/sの出力トランクライン46に接
続されている。ラインインターフェース回路は転送コンパチブル信号と32チャ
ンネルの2Mbit/sST−BUS信号との間の変換を受け持つ。これらの信号
は、2Mbit/s入力ライン48及び2Mbit/s出力ライン49を介してクロスポイン
トスイッチ47との間で送受信される。
クロスポイントスイッチ47はMitel社のSMX/PACスイッチで成り、主
要スイッチングマトリックス32内に備えられたスイッチングチップと同様のも
のである。ただし、クロスポイントスイッチ47はコール・バイ・コール(呼呼
出呼)に基づくスイッチングを行わないことを理解されたい。クロスポイントス
イッチ47は通常動作中は恒久的に構成されるが、該構成はグレードアップや再
構成を考慮して変更することができる。
図3に示すように、ラインインターフェースボード37は286マイクロプロ
セッサベースシステム38を含み、これがイーサネット20に接続されている。
マイクロプロセッサシステム38のアドレス及びデータバスはクロスポイントス
イッチの構造インターフェース39に接続され、該クロスポイントスイッチ47
がマイクロプロセッサベースシステム38から供給された構造データに応答して
構成されるようになっている。これは既知の技術である。この構成に応答して、
ST−BUS出力ライン及び入力ライン(48,49)はそれぞれクロスポイン
トスイッチ47のスイッチ棚側で同様のライン51に接続される。つまり、通常
動作では、クロスポイントスイッチからラインインターフェース回路を通って出
力ラインへ送られた各チャンネルは、クロスポイントスイッチのスイッチングマ
トリックス側でST−BUSの特定多重の特定チャンネルに切り換えられること
になる。同様に、クロスポイントスイッチを介して並列戻り経路が備えられてい
る。これにより、全ての呼がラインインターフェースカードに常駐しているクロ
スポイントスイッチを介してラインインターフェース回路を通って主要スイッチ
ングマトリックス32へ導かれ、次に任意に選ばれたラインインターフェースカ
ードに基づく別のクロスポイントスイッチを介して該ラインインターフェースカ
ードへ戻され、予め定められたラインインターフェース回路を通って主スイッチ
25から出てゆくことができるようにされている。
クロスポイントスイッチのための構造コードを提供することに加え、286マ
イクロプロセッサベースシステム38はまた、インターフェース51に接続され
たアドレスバスに適切なアドレスコードを与えることによって、クロスポイント
スイッチを通過している任意の通信チャンネルを監視することができる。
インターフェース回路側のチャンネルをスイッチ棚側のチャンネルに接続する
ことに加え、クロスポイントスイッチ47はまた、ラインインターフェース回路
41〜44からの各入力ライン48をそれぞれのディジタル信号プロセッサ52
,53,54,55へ接続することができる。すなわち、クロスポイントスイッ
チ47はラインインターフェース回路41からの入力多重48をディジタル信号
プロセッサ52へ送られる出力多重56に接続することができる。他の3つの信
号プロセッサに対しても同様の接続が行われる。
各ディジタル信号プロセッサ51〜55はTexas Instruments社のTMS32
0C31デバイスで、32チャンネルの入力多重56にある30個の音声チャン
ネル上のDTMFコードを検出することができるようにプログラムされている。
主要スイッチングマトリックス32を通して運ばれた信号にしたがってクロス
ポイントスイッチ47を通って運ばれた信号は、ディジタル形式で搬送されるこ
とが理解されよう。2Mbit/sのST−BUSは32個の時間多重化チャンネルを
搬送するように構成されている。すなわち、各チャンネルは各フレーム内に識別
可能な時間スロットを有し、この時間スロットの間に8ビットのデータを送信す
ることができる。したがって、普通の言語信号を送信すると、この8ビット語の
各々がディジタル表示の音声サンプルを搬送する。
ディジタル信号プロセッサ51〜55はST−BUS形式内の情報を受領し、
同型式の出力を作る。しかし、各DSP(digital signal processor)からの出
力は音声信号を表示するのではなく、音声信号内に含まれる情報、特にDMTF
トーンの存在及び識別を表示する。すなわち、前述の構造では、DSP52がラ
インインターフェース回路41を介して受領した30個の言語チャンネルを調べ
る一方で、これらのチャンネルはスイッチ側の通信ブース51を介してスイッチ
ングマトリックス32へ送られている。ディジタル信号プロセッサ52は時間領
域内で受領した信号を周波数領域信号に効率的に変換し、次にこれらの周波数領
域信号が認識されたDTMFトーンと対応する時を表示するようにプログラムさ
れている。つまり、ディジタル信号プロセッサはDTMFコードの存在を表示す
る出力を作り出すのである。
DTMF信号は16の状態の1つをとることができ、したがってDSPでは検
出された特定のDTMFコードを識別するために各音声信号につき4出力ビット
が作られる。これに加えて検出された有効なコード信号を提供するのに別の1ビ
ットが使われるので、マイクロプロセッサ38は各DSPで調べられた30チャ
ンネル上にそれぞれ各DSPから提供されたこれら5ビットのデータを調べるよ
うに構成されている。
通信中は、ラインインターフェース回路41に送られたチャンネルを使用して
いる顧客がキーを押すと、このチャンネルを介してDTMF信号が送られるよう
になっている。音声信号はDTMFコードと一緒に音声情報を搬送することがで
きるが、各DSPに送られた30個の音声チャンネルの各々上でフーリエ変換を
実行することによって、認識可能なDTMFトーンの存在を検出し、かつ、この
情報をマイクロプロセッサシステム38へ迅速に送り戻すことができる。すなわ
ち、DTMFトーンコードが発生するとDSP52はこのDTMFトーンの存在
を検出し、ラインインターフェース41を通って送られた特定チャンネルと関係
するそれぞれのチャンネル上でこのDTMFトーンと等価の4ビット表示をクロ
スポイントスイッチ47へ送り戻す。DSPは、DTMFトーンが認識されてい
る時間にわたって5ビットのDTMF認識信号を生成する。
スプリアスノイズが誤ってDTMFコード認識をトリガしないようにするため
に、DTMFトーンはシステムがこれを有効と見なす前の時間期間中に存在しな
ければならない。そこで、DSPはDTMFトーンの組み合わせを認識すると一
時停止時間を十分にとり、それが故意に意図されたものだということを確認する
。その後、DSP52は各対応する音声サンプルにつき5ビットの認識コードを
生成し、これをクロスポイントスイッチ47へ供給する。したがって、DSPが
1つのトーンを認識すると、続いて認識信号を生成する間の時間期間が生ずるこ
とになる。この時間期間内にマイクロプロセッサ38はクロスポイントスイッチ
に信号を送り、DTMF認識信号の発生をリアルタイムに検索するように指令す
る。
DTMFトーンをDSPで迅速に認識すると、結果として最小32ミリ秒間に
5ビットの信号が生成される。したがって、認識された全てのDTMFトーンを
確実に迅速に検索するためには、マイクロプロセッサは16ミリ秒ごとに1度D
SP出力チャンネルをサンプリングしなければならない。DSPに接続された3
0チャンネルの全てにおいてDTMF認識を迅速に検索するためには、16ミリ
秒の時間フレーム内で30チャンネル全てがサンプリングされなければならない
。すなわち、そのラインインターフェースカード内の全てのDTMF認識を確実
に検索するためには、マイクロプロセッサ38は各16ミリ秒の時間フレーム内
で計120個の音声チャンネルをサンプリングしなければならないことになる。
そして、これがマイクロプロセッサ38の実質的な計算必要量に相当する。
好ましい実施例では、DSPからの出力チャンネルの各サンプルは図5に示し
た流れ図で定められた規則に従って巡回バッファ内に置かれている。したがって
、全ての音声チャンネルをサンプリングするという厳格な役割は所望のレートで
実行されるが、結果のデータの処理はもっと複雑なソフトウェアによってもっと
長期間にわたって実行される。図5の流れ図は、16ミリ秒間隔で呼び出される
マイクロプロセッサ上で実行している割り込みルーチンの動作を詳細に示す。マ
イクロプロセッサが他にどのような機能を行っているかに関わらず、このルーチ
ンは16ミリ秒毎に呼び出されることになる。
段階151は16ミリ秒の定期割り込みの発生を示す。これにより、マイクロ
プロセッサ38は他の動作を停止して割り込みルーチンを実行するように強制さ
れる。段階152では、チャンネルインデックスNがゼロにリセットされる。続
けてチャンネルインデックスが用いられ、DSPからのチャンネル出力のデータ
を搬送するために使用されるクロスポイントスイッチ47内で特定のチャンネル
へのアクセスが定義される。チャンネルインデックスはまた、特定の音声チャン
ネルと関係する286マイクロプロセッサシステム38内で巡回バッファやその
他のメモリ位置にアクセスするために使用される。
段階153では、チャンネル(N)のビット5(妥当性ビット)が予め記録さ
れた値と比較され、変化しているかどうかが検査される。ビット5が変化してい
なければ、他の4つのDTMF認識コードビットは有効か無効かのどちらかであ
る。いずれにしても、現チャンネルに対して何ら行動をとる必要はない。しかし
、ビット5が変化していれば、ビット5が有効信号又は無効信号のいずれを示し
ているかを段階154で判断する。ビット5が無効信号を示していれば、認識さ
れ
た有効なDTMFトーンが終了した直後なので、段階155を実行して前に有効
であった4ビットのDTMF認識コードを該チャンネル用に巡回バッファ内に置
くことができる。つまり、有効なDTMFトーンはその継続時間の終了時点でマ
イクロプロセッサ38によって記録されるに過ぎない。巡回バッファは、カウン
タによって多数(例えば64)のメモリ位置の索引が編成されるところである。
このカウンタは、索引編成した位置にデータ項目が書き込まれるとその都度自動
的に増加する。カウンタが63以上増加することがないように、カウンタは所定
数のビットだけがインデックス用に使用されるという特性(プロパティ)を有す
る。したがって、計算のオーバーヘッド及びメモリが抑制される。この欠点は、
バッファ内のデータ位置からの値をバッファ入力カウンタが超える前に読み出す
ために別のカウンタを使用しなければならないことである。巡回バッファに適切
なサイズは、一連の妥当な動作状況においてこのようなことが生ずる見込みが極
めて薄いものと定義することができる。
段階156では、次のチャンネルと関係するデータを段階153,154,1
55で同様に取扱うことができるよう、チャンネルインデックスNが増加される
。しかし、その前に、処理されるべき音声チャンネルがまだ残っているというこ
とを段階157で確認する。幾つかの音声チャンネルが残っていれば(N<12
0)、制御は段階153に戻る。120の音声チャンネル全てがサンプリング済
みであれば、制御は割り込みが呼ばれた時点で実行されていた処理へ戻る。
図5に示す割り込みルーチンは、多数のチャンネルからのDTMF認識コード
をマイクロプロセッサ38を用いてリアルタイムでサンプリングし、信号を送信
し、かつ記憶する極めて効果的な方法である。
一度DTMFコードが巡回バッファ内に記憶されてしまうと、マイクロプロセ
ッサ38は記憶されたコードを分析して、コードのパターンが走査パターンによ
って定義された条件と合致するかどうかを調べる。つまり、ラインインターフェ
ースカード上のマイクロプロセッサ38はDTMFパターンを記録し、かつ、ス
イッチ棚内のマイクロプロセッサ33(制御計算機24からの制御指令と関係す
る走査パターンを受領している)から送られた走査パターンと照らし合わせるこ
とができる。さらに、走査パターンは可能な条件の範囲を詳細に指定して、マ
イクロプロセッサ38が単にパターンと到来するDTMFコードとの間の一致整
合を検索するのではなく、到来するDTMFコードの多様なパターンを所望の条
件に見合うものとして認識できるようにする。すなわち、ラインインターフェー
スカードプロセッサ38によって限定された形態のパターン認識を実行すること
ができることになる。
図6に示す手続は、DTMF走査パターンを準備してこれに応答するためにサ
ービスノードの異なる部分で実行される動作の略図である。段階161では、制
御計算機が特定の顧客呼に対してコマンドの流れを生成する。このコマンドの流
れは、文字を組み込んだ列である。このような文字は、顧客から到来するDTM
Fシーケンスが特定のパターンと整合していると見なされる前に該シーケンスが
満たさなければならない一連の条件を定義するものである。走査パターンの形式
については後述する。コマンドの流れはイーサネットインターフェースを通過し
てスイッチ棚のマイクロプロセッサ33へ送られる。段階162で、スイッチ棚
のマイクロプロセッサ33はコマンドの流れを逆流させて、再度イーサネットを
通してラインインターフェースカードへ送る。
段階163では、ラインインターフェースカードのマイクロプロセッサ38が
コマンドを翻訳し、コマンドの流れからチャンネル番号などのシグナリング情報
を得る。
さらに段階163でマイクロプロセッサ38は走査列を異なる形式に変換して
、DTMFコードシーケンスとの整合を試行する処理(段階164で行われる)
の際に最大速度効果を提供するようにする。段階164で、顧客チャンネルと関
係する巡回バッファ内に記憶されたDTMFコードは速度効果走査パターンと比
較され、条件に合致するかどうか判断される。条件に合致しなければ段階164
はまた最初に戻る。
巡回バッファ内のDTMFシーケンスが走査パターンと整合していれば、制御
は段階165へ転向され、ここでラインカードのマイクロプロセッサ38は整合
いているDTMFシーケンスを含む応答の流れを生成する。応答の流れはイーサ
ネット20を経てスイッチ棚のマイクロプロセッサ33へ送られ、マイクロプロ
セッサ33は段階166で応答の流れをイーサネット20を介して制御計算機2
4へ送る。段階167で、制御計算機は応答の流れ内に含まれた情報を用いて、
顧客サービスを完成するために必要な別の行動を指示する。
制御計算機24はスイッチ棚へのコマンドの流れを保持した状態で、遠隔のプ
ロセッサが肯定的な応答の流れを返して来るまで他の役目に戻ることができる。
こうして、同様のサービスを求める呼者が同時に大勢かち合うことによって計算
資源が過剰になるという危険なしに高性能のDTMFパターン整合がもたらされ
る。
前述のように、制御計算機は肯定的整合の条件を定義する走査パターンを含ん
だコマンドの流れを送信する。この走査パターンは文字列であり、サービスソフ
トウェアの書き込み及びデバッグ動作を促進するために比較的読み取りやすい形
式になっている。この形式は指定子を備え、次のように定義されている。
恒久的指定子を用いて特殊整合文字を定義することができる。恒久的指定子は
、0〜9、A〜D、#、*のいずれかとされる。この例は“##22”であるが
、これにより“##22”のDTMFシーケンスを発した顧客は肯定的整合(同
一整合でなければならない)を達成しなければならない。
イコール文字は、到来するDTMFの指定子が先行する指定子と同一であるこ
とを定義する。例えば“#=2=”は“##22”に相当する。
変数指定子は形式%{n.{m}}p.に従う。ここでpは“a”,“n”,“m”,“[di
gits]”のいずれか1つである。
“a”はDTMFディジットを指定する。
“n”は数字DTMFディジット0−9を指定する。
“m”は#で終わる数字ディジットを指定する。
“[digits]”は列“digits”内のDTMFディジットを指定する。ただし、最
初の文字が^のときを除く。この場合は列内の残りの文字以外のDTMFディジ
ットを指定する。
オプション値n(%{n.{m}}p.内のもの)を用いて固定数のディジット検索を指
定することができる。nがテンプレート列として指定されさえすれば、呼者から
のDTMFディジットのn番目の項目上で常に整合が達成される。オプション値
m(%{n.{m}}p.内のもの)を用いて顧客が入力できる最大数のディジットを指定
することができる。
例えば、“%5m”は、“#”で終わる5個の数字ディジットの入力が検出され
たときに整合される。
“%3.5m”は、“#”で終わる3〜5個の数字ディジットの入力が検出された
ときに整合される。
“%1[123]”は、単一のDTMFディジット“1”,“2”,“3”のいずれ
かが検出されたときに整合される。
“#=%1[123]=”は、パターン“##11”,“##22”,“##33”のいずれかにより
整合される。
列内に含まれる条件のうち1つでも合致すれば肯定的整合が達成されるようにす
示される計算機もあり(文字I又は数字1と関係する通常の装飾はない)、AS
CII値124を有する。
したがって、論理OR文字を用いると次のようなテンプレート定義を構成する
ことができる。すなわち、
これによって顧客は4種類の可能な応答のうち1つを発することができる。顧
客がどの応答を発してもそれは応答の流れの中で制御計算機へ送り戻されるので
、制御計算機24は顧客のDTMFシーケンスに対して4種類の可能な応答のう
ちの1つを提示することができる。このようにして、呼者がメニュー駆動サービ
スを通ることができるように呼者とのインテリジェント対話を構築することがで
きる。
制御計算機によって生成されたコマンドの列内では、DTMF認識処理の多様
な特徴を定義するために変数とフラグとが用意される。“first dig to”及び“
inter dig to”として知られる2つの変数が、最初のディジットが受信される前
の最大時間と後続のディジット間の最大時間とをそれぞれ定義する。inter dig
toの方が大きければ、DTMFコードは(呼者から送られたものでなくても)最
後のディジット“#”を定義する走査パターンとうまく整合している
ことになる。first dig toの方が大きければ、以下に定義するCONTINUOUS SCAN
フラグによって動作が定義される。コマンドの列の含まれるフラグは、
CLEAR BUFFER − 前に検出されたが未チェックのDTMFディジットを追加
のパターン認識の開始時に放棄させる。
FIRST DIGIT NOTIFY − パターン認識が開始されてから最初のDTMFディ
ジットコードを受け取る際にラインインターフェースカードのマイクロプロセッ
サ38に応答の流れを生成させる。
CONTINUOUS SCAN − パターン整合が成功した後、もしくは“first dig to
”で定義されたタイムアウトを超えた後、動作を自動的に再スタートさせる。
したがって、DTMF認識開始するためのコマンドの流れはテンプレート指定
列、変数とフラグ、関係するチャンネル、及びサービス識別データを含んでいる
。課題を指定されたラインインターフェースカードのマイクロプロセッサ38か
らの応答の流れは、走査列と整合する実際のDTMFコード、及び関係するチャ
ンネルとサービス識別データを含み、制御プロセッサが応答の流れとオリジナル
コマンド列及び特定の接続呼者のための特定サービスとを関係付けることができ
るようにしている。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年10月2日
【補正内容】
明細書
電話網用サービスノード
この発明は、電話網に接続することができるサービスノードに関する。この網
内には複数に周辺装置があり、制御処理手段の制御下に外部通信手段と該周辺装
置とを接続する手段とを備えている。
近年、電話網がますます高度複雑なものとなり、提供できるサービスの数を増
すことが可能となり、第1の顧客を第2の顧客に接続できるようにするという基
本的な機能に加えてサービスを提供することが可能となった。
この形式の電話システムはしばしばインテリジェント網と呼ばれ、自動呼分配
、ストア・アンド・フォワード(記憶して送信)、ファックス・トウ・スピーチ(
ファックスから音声へ)、呼待ち行列、音声メニューシステム、呼迂回、フォロ
ー・オン・アンド・ボイス・プロンプト(世話を続けて音声助言を与える)など
のようなサービスが提供される。
サービスノードは網内にあるユニットであり、そこではインテリジェントサー
ビスが集中されていて、網内部に用意されたスイッチング機構を介して網に接続
された顧客に使用可能となっている。ノード自体には大型スイッチング装置があ
り、顧客の呼が中央制御処理手段の制御下で周辺装置に接続できるようになって
いる。既知のシステムでは、周辺装置が接続され、必要に応じて接続を解くため
には、発呼者によって生成された信号を解析することが制御計算機に必要とされ
ている。従って、一度サービスが確定されてしまうと、これが一般には特定の周
辺装置の制御下で駆動される。しかし、中央制御計算機は網全体の完全性の維持
を確実にするために、周辺装置と外部ラインとの間の接続の動作を観測する必要
がある。
既知のサービスノードでの問題は、ノードに大型スイッチを備えることが望ま
しく、それによって多数の共用サービスから最大利益を得られるようにすること
であった。しかし、共用サービスの数が増すと、接続用のスイッチの寸法も結果
として大きくなり、制御計算機の寸法と電力とは計算機とスイッチ間の通信用リ
ンクの帯域幅とともに増加しなければならない。
デュアルトーンマルチフレケンシィ(DTMF)受信機を使用してルート用ディ
ジット又は他のコマンド信号を受信することは、次に挙げる先行刊行物に示され
ているようによく知られている。
米合衆国特許No.4,879,743にはPBXシステムが開示されており
、そこでは到来する呼でシステムの付属物へ向かうもの、例えば音声メッセージ
システム、に向かうものに応答してリンギング信号を付属物に送るものが開示さ
れている。付属物がオフフットとなると、PBXは付属物に、付属物と到来呼と
の間の接続を確立する前に到来呼に関係する情報を含むDTMF信号を出力する
。この情報は発呼と被呼との番号を含む。この情報を付属物に送ったのに続き、
PBXはディスコネクトモード符号を送って、付属物にオンフックとなるように
指令し、それに続いて付属物を到来する呼に接続する。この接続の間に、付属物
はよく知られた方法であらかじめ記録した音声応答で発呼者に助言を送ってDT
MFディジットを入力し、付属物の特定の動作機能にアクセスするようにする
このU.S.Pat No.4,879,743では、付属物はプログラム制
御される装置であり、##nn形式のモード符号のどの組かを識別しなければならな
い。ここでnは数字ディジットで0〜9の範囲のものであり、付属物で受信され
、特定のモード符号識別に応答して、対応する動作モードをスイッチする。受信
したモード符号をPBXもしくは他の付属物又はPBXに取り付けた端末装置に
通信することはしない。
米合衆国特許No.5,181,283は呼者からサービス提供者へ予め批准
されたアクセスができるような構成を開示している。呼者はサービス提供者のロ
ーカルスイッチングシステムが呼をオリジネート側サービス局(OSO)へ進む
ルートをとる。ダイヤルされた番号はOSOによって網制御点(NCP)に送ら
れ、そこでダイヤルした番号をダイヤル不能のディレクトリィ番号(NDDN)
に、アクシヨン制御点(ACP)のアイデンティティ(識別子)と一緒に、変換
する。ACPは適切な設備として関連する網サービス複合体(コンプレックス:
NSC)を備え、呼を指向先のサービス提供者端末にルート形成して、この情報
をOSONに戻す。OSOはこの情報をASPに送り、そこではDSD NCP(
直接サービスダイアル用データベース網制御点)へ照会する。DSD NCPはA
CPへのメッセージ、音声アナウンスメッセージ識別子、顧客から予期されるデ
ィ
ジットの数を含む応答フォーマット識別子を戻す。この情報は、NSCに送られ
、顧客との後の交換を導いて行く。NSCは助言に応答して顧客がキー入力した
DTMFディジットを検出する。これらは個人の識別番号(PIN)と、もし顧
客の口座番号がその者のもともとの(オリジナルな)電話番号とルックアップ表
とを用いて得られるものでないときは、口座番号とである。NSCは、DSD
NCPに顧客の口座番号とNDDNとを含むメッセージを送る。DSD NCP
は望まれたサービス提供者が個別の顧客口座をファイルで供給された口座番号と
対応するものがあるかをチェックし、NSCに対して供給された口座番号と対応
するPINを送る。
要求された情報を受領すると、NSCは呼者がサービス提供者にアクセスする
権限を備えていることを検証するのに、顧客が提供したPINとDSD NCP
によって送られたPINとを比較して検証し、呼要求を呼者の口座番号と一緒に
サービス提供者に送る。ここには権限のある呼でルーデングディジット、口座番
号ディジット及びPINディジットを含むものを確立する以外の目的でディジッ
トを集める開示はない。
次の記事″The AT&T Service Circuit Node: A New Element for Providing I
ntelligent Network Services″by Hall et al,AT&T Technical Journal,vol.
70,no.3/4 1991 Short Hills US,page 72-84は自立型サービス回路ノードでA
T&Tの5ESSスイッチングセンタに接続するものを開示している。このノー
ドは制御計算機、多数のスイッチ・ファブリック・ユニット、及びサービス回路
の集合で音声アナウンスのような機能を提供するもの、DTMF受信機及びテキ
ストから音声への変換ユニットで構成される。個が5ESS局からノードに向け
られるときは、ダイヤルされたディジット(制御情報)はその局が接続を効果あ
るように進めるための網の行先を表していないことが理由で、特定のサービスが
求められていることをその局が認識するのに応答して、制御情報が制御計算機に
送られ、そこで実行されるべきサービスを判断して、スイッチ・ファブリック・
ユニットに命令を送ってその呼は1又は複数のサービス回路に(継続的に)接続
して、ディジットを集め、アナウンスを再生し、ファックス伝送を受けて記録し
、テキストから音声への変換ユニットを介してメッセージを再生するなどする。
この記事は単に到来呼をディジット収集用サービスユニットに接続することが
できることを述べているだけである。このような環境下で受領したディジットを
従来使用するのは音声助言(アナウンス)に応答する、例えば、口座番号又はP
INを収集するためとか提供されたメニュから選択をするなどというような場合
であった。
この発明を第1の観点からとらえると、電話網内で使用するためのサービスノ
ードが提供され、その構成は、
複数の周辺装置と;
外部通信手段へ該周辺装置を接続するためのスイッチング手段と;
該スイッチング手段と関係し、該外部通信手段からサービスノードへ到来する通
信チャンネル内のシグナリング情報を検出するように配設された検出手段と;
制御処理手段とから成り、
該サービスノードの特徴として、
該検出手段が分散処理手段により作られ、各到来する通信チャンネル内のそれぞ
れのシグナリング情報を検出するようにされており、
該制御手段が信号の操作パターンを表すもの(表現)を生成し該分散処理手段に
該表現と該信号のパターンが検出されることとなる該到来通信チャンネルの識別
子とを供給し、
該分散された処理手段は該受領したパターンに従って、識別された到来通信チャ
ンネル内で検出したシグナリング情報に応じ、認識に応じて、該制御処理手段に
検出したシグナリング情報を供給するようにしている。
すなわち、分割された処理手段はスイッチ自体の内部に用意され、発呼顧客か
らの全ての信号を制御処理手段へ送るのではなく、該信号から得た情報を制御処
理手段へ送るようにされている。このようにして所定のサイズのスイッチに対し
て制御処理手段で作られた需要が低減され、制御処理手段とスイッチとの間の帯
域幅は著しく減少する。例えば、好ましい実施例では、中央の制御計算機は標準
のイーサネット接続を介して通信する。
好ましい実施例では、分割された処理手段は検出した信号の表示を作るように
構成された第1の形式の処理手段(ディジタル信号プロセッサがよい)と、該第
1の形式の処理手段からの表示を受信するように構成された第2の形式の処理手
段(マイクロプロセッサがよい)とを備える。
好ましくは、ディジタル信号プロセッサはDTMF信号(dual tonemultifreq
uency signals)を検出し、これらを搬送されるコードのディジタル表現形式の
情報に変換する。さらに、好ましい実施例では、分散したマイクロプロセッサが
該検出した符号を予め定めたパターン順列と比較する。
この発明の第2の観点に立つと、予め定められた外部で発生されたシグナリン
グ情報を電話網と接続することができるサービスノードで認識する方法が提供さ
れている。この構成は次の段階で成る:
制御処理手段上で到来する通信チャンネル内で検出されることとなる信号の走査
パターンを定義する;
スイッチング手段内に分散されている分散型処理手段に対して、該走査パターン
と、該検出されることとなる信号の走査パターンがある、到来する通信チャンネ
ルの識別子とをダウンロードする;
識別された到来する通信チャンネル内でシグナリング情報を検出する;
受領したパターンに従って、識別された到来する通信チャンネル内で検出したシ
グナリング情報に基づいて走査認識を実行する;
認識に基づいて検出したシグナリング情報を該制御手段に送る。
この発明を添付の図面を参照し、例を挙げて説明していく。
図1は公衆交換電話網を示し、複数の顧客端末装置、ローカル交換機、トラン
ク交換機、及びサービスノードが含まれている。
請求の範囲
1. 電話網で使用するためのサービスノードであって、
複数の周辺装置(21,22,23)と;
該周辺装置を外部通信手段(26)に接続するためのスイッチング手段(25
)と;
該スイッチング手段と関連し、かつ該外部通信手段からサービスノードへ到来
する通信チャンネル内でシグナリング情報を検出するようにされた検出手段(5
2,53,54,55)と;
制御手段(24)とから構成され、かつ
該検出手段が分散処理手段によって成り、かつ各到来通信チャンネル内でそれ
ぞれのシグナリング情報を検出するようにされており、
該制御処理手段は信号の走査パターンの表現を生成して、該分散処理手段に該
表現と信号の該パターンが検出されることとなる該到来通信チャンネルの識別子
とを供給し、
該分散処理手段(38)が該受領したパターンに従って走査認識を実行し、識
別された到来通信チャンネル内で検出されたシグナリング情報に基づいて、認識
に応じて、検出されたシグナリング情報を該制御処理手段(24)に供給するよ
うにされていることを特徴とするサービスノード。
2. 前記処理手段は検出されたシグナリング情報を示すものを作るようにされ
た第1の形式の処理手段(52−55)と、該第1の形式の処理手段から示すも
のを受領するようにされた第2の形式の処理手段(38)とを備えている請求項
1記載のサービスノード。
3. 前記第1の形式の処理手段(52−55)は前記シグナリング情報内に含
まれている周波数成分を示すものを用意する請求項2記載のサービスノード。
4. 前記周波数成分はデュアル・トーン・マルチフレケンシイ(DTMF)符
号を表す請求項3記載のサービスノード。
5. 前記第1の形式の処理手段がDSPチップ(52−55)である請求項2
ないし4のいずれか1に記載のサービスノード。
6. 各DSPチップはDTMF符号が複数の多重チャンネル上に存在すること
を検出する請求項5記載のサービスノード。
7. 前記走査認識と、前記制御処理手段(24)へ検出されたシグナリング情
報を供給することが前記第2の形式の処理手段で行われる請求項3ないし6のい
ずれか1に記載のサービスノード。
8. 前記第2の形式の処理手段がマイクロプロセッサ(38)であって、前記
示すものと所定のパター順列とを整合することによって走査認識を実行するよう
にされた請求項7記載のサービスノード。
9. 前記マイクロプロセッサ(38)は、複数の第1の形式の処理手段(52
,53,54,55)から前記示すものを受領するようにされている請求項8記
載のサービスノード。
10. 前記マイクロプロセッサ(38)が前記複数の形式の処理手段(52−
55)からスイッチング手段(25)の一部を形成するスイッチングマトリック
スを経て信号を受領する請求項9記載のサービスノード。
11. 前記マイクロプロセッサ(38)はインターフェース(50)を超えて
メモリマップした場所をポーリングすることによって前記示すものを受領し、該
インターフェースは該マイクロプロセッサが前記スイッチングマトリックス(4
7)を構成するようにされている請求項10記載のサービスノード。
12. 前記スイッチングマトリックス(47)は、マイクロプロセッサ割込み
に応答して定期的にポーリングされる請求項11記載のサービスノード。
13. 前記制御処理手段(24)は前記表現が受領したシグナリング情報の受
容できる順序の範囲を定義するように生成されるようにされた請求項1ないし1
2のいずれか1に記載のサービスノード。
14. 電話網に接続可能なサービスノードで予め定められた外部で発生された
シグナリング情報を認識する方法であって:
制御処理手段(24)上で到来する通信チャンネル内で検出されることになる
信号の走査パターンを定義する段階と;
スイッチング手段(25)内で分散されてい分散型処理手段(33,38,5
2,53,54,55)に対して、該走査パターンと、信号の該パターンが検出
されることとなる該到来する通信チャンネルの識別子とをダウンロードする段階
と;
識別された到来する通信チャンネル内でシグナリング情報を検出する段階と;
該受領したパターンに従って、識別された到来する通信チャンネル内で検出さ
れたシグナリング情報に基づいて、走査認識を実行する段階と;
認識に基づいて該制御処理手段に検出されたシグナリング情報を供給する段階
とで成る方法。
15. 前記シグナリング情報が顧客が発生したデュアル・トーン・マルチフリ
ケンシイ(DTMF)トーンでキャラクタコードで表すもので成る請求項14記
載の方法。
16. 走査パターンが複数のDTMFスペシファイヤの1つで成る請求項15
記載の方法。
17. 前記スペシファイヤの1つが特定の整合用DTMF符号を特定するため
の一定のスペシファイヤである請求項16記載の方法。
18. 前記スペシファイヤの1つが整合用DTMF符号の範囲を定義づけする
可変スペシファイヤである請求項16記載の方法。
19. 前記スペシファイヤの1つが前の整合用キャラクタコードと等しくなる
ような、整合用キャラクタコードを定義づけする同等スペシファイヤである請求
項16記載の方法。
20. 前記スペシファイヤの1つが論理的ORスペシファイヤであって、整合
用DTMF符号の論理的シーケンス内で他のスペシファイヤと組合わせできるよ
うにした請求項16記載の方法。
21. 前記分散処理手段は受理したシグナルリング情報をキャラクタコードに
第1の形式の分散処理手段上で変換し、かつ該変換された符号を該走査パターン
と第2の形式の処理手段上で整合させる請求項14ないし20のいずれか1に記
載の方法。
22. 前記変換段階は時間領域から周波数領域へ前記シグナリング情報を処理
し、かつ該周波数領域内のDTMFトーンを検出して変換した符号を作ることを
含む請求項21記載の方法。
23. 前記整合させる段階は、複数のシグナリング情報をそれぞれ並列で変換
する複数の変換段階によって生成された複数の変換された符号を整合させる構成
の請求項21又は請求項22に記載の方法。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR,
KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M
N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT,
UA,UG,US,UZ,VN
(72)発明者 ジョンストン、 ジョン・グリフス
イギリス国、 アイピー3・8キューゼッ
ト、 サフォーク、 イプスウィッチ、
ペンシャースト・ロード 9