JPH10503561A - 特にストッキング及びソックス用の円形編み機に関する閉じた爪先部の最初の形成を行うための方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 最初の縁（ＲＡ）から開始して、袋状部（Ｐ）はほぼ半円形の第一の弧（Ａ）のニードル（１Ａ）によって編まれる。袋状部（Ｐ）が形成されてしまった後、前記最初の縁（ＲＡ）は反対側の弧（Ｂ）のニードル（１Ｂ）に移送されて前記ニードルにより拾い上げられ、次に円形編みが行われる。袋状部（Ｐ）の形成が着手される前に、ループ（ＲＡ，ＲＢ）の少なくとも一つの列がすべてのニードルにより形成される。そのため、袋状部（Ｐ）の最初の縁（ＲＡ）は移送される時、編物（ＲＢ）の縁をすでに運んでいるニードル（１Ｂ）に渡される。

Description

【発明の詳細な説明】 特にストッキング及びソックス用の円形編み機に関する閉じた爪先部の最初の 形成を行うための方法及び装置 技術分野 本発明はストッキング、ソックスまたはその類似物の製造のための編み方と円 形編み機に関するものである。 特に本発明は、編み機により形成される編物の爪先部を閉じるための方法及び 装置に関するものである。 背景技術 ソックス、ストッキング及びその類似品のような編物の機械的生産において、 大きな問題の一つはその物品の爪先部、すなわちその端部を閉じる必要性にある 。これは通常、円形編み機によって管状物品を完成させた後、分割したステージ ごとに別々の機械によって閉じられている。 いくつかの試みが、編みプロセスのこの特別のステージを簡易化し、そして高 速化するための技術においてなされてきた。製造された編物の爪先部を閉じるた めの種々の方法及び、装置が例えばイタリア特許発明明細書番号IT-A-676,845.I T-A-685,974.IT-A-1,241,770.IT-A-1,205,775.欧州特許出願公開番号EP-A-05923 76.ドイツ特許出願公開番号DE-A-1635992において開示されている。 発明の目的 同じ出願人による先行特許出願PCT/IT95/00072（1994年5月17日付イタリア特 許出願番号FI94A88から優先権主 張）及び先行特許出願PCT/IT95/00099（1994年6月16日付イタリヤ特許出願番号F I94A 125から優先権主張）は、円形管状編物を形成するためのニードル・シリン ダを持つ円形管状編み機によって直接、例えばストッキングまたはソックスまた はパンティストッキング脚のような、管状編物の閉じた爪先部を自動的に最初の 形成を行うため改良された方法及び装置に関している。これらの先行国際特許出 願の内容は本願明細書に編入されている。前記の方法において、袋状部の最初の 縁がほぼ半円の第一の弧を成すニードルによって形成され、袋状部が形成された 後、前記最初の縁は反対側の弧を成すニードルに移送され、前記ニードルによっ て拾い上げられる。この後に円形編みが続いていく。 本発明は前記反対側の弧を成すニードルへの最初の縁の結合の形成において、 より良好な規則正しさを得ることを目的とした改良に関している。 上記の目的並びに他の目的及び利点は、以下の本文により明らかになろう。 発明の概要 基本的に本発明によれば、袋状部の最初の縁が反対側に移送される前に、ルー プのうちの少なくとも一つの列が袋状部の編物を形成するためのニードルの弧と 反対側の弧を成すニードルによって形成される。したがって、移送される時の袋 状物の最初の縁は、編物の最初の縁をすでに運んでいるニードルの方へ渡される 。 一つの可能な実施例においては、袋状物が着手される前に、ループの円形の列 のうちの少なくとも一つは、袋状物の最初の縁が移送される時、編物の最初の縁 をすでに運んでいるニードルの方へ渡されて、すべてのニードルによって形成さ れる。 ループの円形列または少なくとも最初の円形列を形成すべきニードルは１：１ に選ばれるような方法で制御することができ、そして２回転目において再び１： １に、しかし逆方向に選ばれる。 移送の時には、最初の縁に隣接する袋状部の編物を拾い上げるべきニードルは 持ち上げられる時、この編物をつき通す。本発明によれは移送操作の間、規則性 を確保するため、これらのニードルが下降し、そうでなければ開いたかんぬきは 編物に到達してその中に入り、ニードルが編物の中を通過してその下に潜る前に 、ニードルのかんぬきがニードルに接して少なくとも部分的に閉じた状態で持ち 上げられるが、ニードルが適当に閉じるのを妨げる。 本発明はまた、管状編物物品を形成するためのニードル・シリンダ付き円形編 み機により直接、例えばストッキングまたはパンティストッキング脚のような、 管状編物の閉じた爪先部を自動的に最初の形成を行うための装置に関している。 この種の装置は、物品の円形編みが開始される前に、ほぼ半円の一つの弧を成す ニードルによって形成される袋状部の最初の縁を拾い上げて、反対側 の別のニードルの弧を成すニードルへ前記最初の縁を移送させる複数の部材を含 んでいる。本発明によれば、その部材が爪先部の袋状部の最初の縁を移送させる ために作動する前に、袋状部を形成することを受け持つニードル弧の反対側の弧 を成すニードルを作動させるための装置が設けられている。 実際の使用に当たっては、円形ベッド全体のニードルは、選択装置が袋状部を 形成するため作動する前に、ループの中の少なくとも一つの円周方向の列を形成 するために作動することができる。 この種の装置はまた、ニードルが開いたかんぬきと共に上昇する時、ニードル が移送時に袋状部の最初の縁の周りの編物を貫通する方法で、袋状部を形成し終 わったニードル弧の前記反対側のニードル弧のニードルを持ち上げるための装置 を含んでいる。本発明によれば、その装置はまた、上記のニードルが少なくとも 部分的にかんぬきが、各々のニードルに接して閉まって下降する時、上記のニー ドルのかんぬき（または同等のなもの）に作用する装置を備えている。前記装置 は、各々のニードルのフックの方向に少なくとも部分的に動き、下降するニード ルのかんぬきの動きを遮る弾性的金属ワイヤで構成してもよい。同じ機能が空気 噴流システムによっても実施できよう。 図面の簡単な説明 本発明のより明快な理解が以下の詳細な説明と図面か ら引き出されよう。ここで図面は前記発明の実際的に制限されない例を示してい る。その図面は次のとおりである。 第１図は袋状部の形成が開始される前に、ループの中の一つの列がすべてのニ ードルにより形成されるステージの平面図を示す。 第２図及び第３図は、それぞれ袋状部の形成の第一の部分を第１図と同様な方 法で示した平面図及び第２図のIII−III平面の概念的断面図を示す。 第４図及び第５図は、袋状部の最初の縁がこの縁を拾い上げるべきニードル弧 の方へ移送されるステージを、それぞれ第２図及び第３図と同様な方法で示した ものである。 第６図及び第７図は、袋状部の編物が袋状部を形成するための弧と反対側のニ ードル弧の、ニードルによって拾い上げられるステージを、それぞれ第４図及び 第５図と同様な方法で示したものである。 第８図は第７図の左側に示す部材の位置を示す斜視図である。 第９図は第８図のIX−IX平面から見た多少斜視的な平面展開図を示す。 第１０図は爪先部の形成と閉じた後に、管状編物の形成の開始を、第７図に類 似な概念的断面図で示している。 発明の詳細な説明 添付図面に示すように、Ａはほぼ半円の形状のニード ル・ベッドの一つの弧を示し、そのニードルはニードル・シリンダの伝統的な巧 みな仕掛で収容されている。ＢはＡ弧に対して反対側の補助的な第二のニードル 弧を示す。１ＡはＡ弧のニードルを示し、１ＢはＢ弧のニードルを示す。 閉じた爪先部を持つよう意図された管状物品の形成を開始する時、第１図に示 すように、管状編物が形成される前に、ニードルの周囲全体に沿うニードル・シ リンダ上にあるループＲＡ，ＲＢの一つの列が機械の上に特徴的に形成されてい る。ループＲＡ，ＲＢの列は単列または、２重または非常に限定された数の列で ある。Ｂ弧のニードルによって形成される最初の半分の列ＲＢは、袋状部の編物 が１Ａ弧のニードルにより形成されている間、静止したままである。最初の完全 な列ＲＡ−ＲＢを形成するニードルは第１回転時に１：１に選定され、第２回転 時には再び１：１、しかし逆方向に選定されるだろう。 符号３は例えば約１８０度の弧の形状を持ち、互いに向き合う二つの弧Ａ及び 、Ｂに分割するX−X軸の周りを回転する切換え部材を示す。前記部材３は半径方 向に伸び、半径方向に動き得る複数のフック部分を支えている。これらのフック 部分は爪先部のための編物Ｐの最初の縁として、Ａ弧のニードル１Ａにより形成 される１編みのループＲＡを拾い上げるためのものであり、その編物は前記Ａ弧 のニードル１Ａによって形成される。フック５は半列ＲＡが形成される前でさえ も進むことができる。 爪先部のための編物Ｐの形成は、ニードル１ＡのＡ弧の両端に近いほど対称的に 徐々に減少し、それをもとにして対称的に増加するループの列を生産するＡ弧の ニードルの漸進的選択により、ニードル・シリンダの往復運動で一般に行われる 。その実施例はニードル・シリンダの往復運動による編物の袋状部の形成用とし てそれ自体知られている。 爪先部の袋状部のための編物Ｐの形成は、それを形成するニードル１Ａとフッ ク部分５（特に第３図を参照）によって保持される最初の列ＲＡとの間で行われ る。爪先部の袋状部のための編物Ｐの十分に、シリンダのニードルの円形ベッド の断面より大きくなければならなく、その大きさの断面が形成されてしまった時 、最初の縁ＲＡが第２図及び第３図の位置を経由し、そして第４図及び第５図を 経由して、第６図及び第７図に示す位置へ移送されるような方法で、それ自体知 られた、そして矢印Ｆ３で示したような方向の、またはこの矢印と反対方向の回 転運動をする装置により部材３はX−X軸の周りを揺動する。しかしこの場合、部 材３とともにX−X軸の周りを揺動し、そして半径方向に伸びるフック部分５は編 物Ｐの形成の間、静止したままであったニードルのＢ弧の周りにあるニードル１ Ｂの半弧を越えた外側へ縁ＲＡを運んでしまっている。こうして編物Ｐは第６図 及び第７図に示す位置に、並びに第８図及び第９図の線図に示すように、運ばれ る。縁ＲＡの移送は他のすべての運動シ ステムによっても行われることができる。ひとたび第６図、第７図、第８図及び 第９図の位置に到達すれば、Ｂ弧のニードル１Ｂは持ち上げられ、すでに述べた ようにそれらに最初の列ＲＢがつながれる。ニードル１Ｂは、ニードル１ＢのＢ 弧全体に行きわたった編物Ｐをつき通す。ニードル１Ｂが編物Ｐをつき通す点は 、フック部分５により保持される最初の列ＲＡの近くである。ニードル１Ｂは第 ８図に、そして第９図の左側に示すように、フックから離れて開いて吊るされる かんぬき１ＢＬと共に上昇する。 Ａ弧及びＢ弧の両方のニードル１Ａ及び１Ｂによって、管状編物Ｔについての 作業が始まるのは、この情況においてである。ニードル１Ｂが下降するにつれて 、それらは、この管状編物Ｔの形成を開始するため、ニードル１Ａによって拾い 上げられてもいる編糸Ｆ（第９図参照）をつかむ。ニードル１Ｂの下降は編物Ｐ の縁が、ニードル１Ｂによって保持されている列ＲＢに接するようにする。編糸 Ｆは編物Ｐが管状編物Ｔの最初の縁をつなげる。列ＲＡにより定まる小さいリッ プは管状編物Ｔの内側に、いわゆる第１０図に示す方法で形成される管状物品の 内側にあるだろう。管状編物Ｔの末端部では、その物品は従来の方法で仕上げら れ、そして閉じた爪先部を持つ実際的に完成された物品であり、また選択的に編 物Ｔなどを編む間に形成されるかかとの袋状部を含み得る。 編物Ｐをつき通したニードル１Ｂの最初の下降中、下 降するニードル１Ｂのかんぬき１ＢＬは第８図に、そして第９図の左側に示すよ うに開いたままであり、ニードル１Ｂが下降する時、編物Ｐの中につきささり得 る。これが起こるのを避けるため、かんぬき１ＢＬを第８図に、そして第９図の 左側に示す位置から、かんぬきが少なくとも部分的に、または完全に、編糸Ｆを 運んでいるニードルのフックに対して接するように持ち上げられ、第９図の右側 に線図的に図示する位置へ、移動させることのできるニードル閉じ装置が採用さ れる。このような装置は空気圧作動式、すなわち上記のようにブレードを押し上 げるのに十分な空気を噴射するよう設計されたものとすることができる。代案と してそのニードル閉じ装置は、第９図に示すように、これらのニードルの下降範 囲の外側でニードルの通路に沿って配置する端部を有する、多少弾性的な金属ワ イヤ９を備え得る。この方法で、ワイヤ９にかんぬき１ＢＬが接触することによ って上方に動き、かんぬきが編物Ｐの中につきささらないことを確実にする。 ニードル１Ｂの最初の列ＲＢの存在は、最初の列ＲＡに隣接する編物Ｐを、す べてのニードルによって、従ってまたニードル１Ｂによって形成される管状編物 Ｔに、正しく均一につながれる事を確実にする。この規則性は、これらのニード ル１Ｂによって形成される最初の列ＲＢによるものである。 図面は純粋に本発明の実際的論証の方法による図示の 実施例を示すに過ぎず、前記発明が前記発明の基礎をなす概念の範囲から外れる ことなく、形状や配置に関して変更されることは可能であると理解されるだろう 。 従属的請求の範囲におけるすべての参照番号は、明細書と図面を参照しての請 求の範囲の容易に理解することを目的としており、請求の範囲により表される保 護の範囲を制限するものではない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＡＭ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，Ｂ Ｙ，ＣＡ，ＣＮ，ＣＺ，ＥＥ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＶ， ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．管状編物物品を形成するための、ニードル・シリンダ付き円形編み機により 直接、ストッキング、ソックス、またはパンティストッキング脚のような管状編 物物品の閉じた爪先部（Ｐ）の自動的な最初の形成を行うための方法であって、 袋状部（Ｐ）の最初の縁（ＲＡ）がほぼ半円形の一つの弧（Ａ）を成すニードル （１Ａ）によって形成され、袋状部（Ｐ）が形成された後で、前記最初の縁（Ｒ Ａ）は反対側の弧（Ｂ）のニードル（１Ｂ）に移送されて、前記ニードル（１Ｂ ）によって拾い上げられ、次に円形の編物（Ｔ）に着手される方法では、袋状部 （Ｐ）の最初の縁（ＲＡ）が反対側に移送される前に、ループ（ＲＢ）の少なく とも一つの列が、その袋状部の編物（Ｐ）を形成するためのニードル弧（１Ａ） の反対側の弧（Ｂ）を成すニードル（１Ｂ）によって形成され、そのためその袋 状部（Ｐ）の最初の縁（ＲＡ）は、移送される時、編物の最初の縁（ＲＢ）をす でに運んでいるニードル（１Ｂ）に渡されることを特徴とする方法。 ２．袋状部形成が着手される前に、ループ（ＲＡ，ＲＢ）の少なくとも一つの円 形列は、その袋状部の最初の縁（ＲＡ）が、移送される時、編物の最初の縁（Ｒ Ｂ）をすでに運んでいるニードル（１Ｂ）に渡されて、すべてのニードルによっ て形成されることを特徴とする請求の範囲第１項に記載された方法。 ３．一度袋状部（Ｐ）の編物が移送されたら、それを拾 い上げるべきニードル（１Ｂ）は、持ち上げられる時、編物を貫通する、請求の 範囲第１項または第２項に記載された方法において、ニードル（１Ｂ）のかんぬ き（１ＢＬ）が移動し、ニードルが下降しながら開いたそのかんぬきが、その編 物に到達してその中に引っ掛かり得る前に、ニードルに接して閉じることを特徴 とする方法。 ４．編物の最初の縁（ＲＢ）は１：１に選定されたニードルのループの第一の列 、及び反対向きに１：１に選定されたニードルにより、またはすべてのニードル により形成される第二の列とから構成されることを特徴とする請求の範囲第１項 または、第２項または、第３項に記載された方法。 ５．ほぼ半円形の一つの弧（Ａ）を成すニードル（１Ａ）によって形成される袋 状部（Ｐ）の最初の縁（ＲＡ）を拾い上げるための複数の部材（３）から成り、 管状編物を形成するためのニードル・シリンダ付き円形編み機により直接、スト ッキングまたはパンティストッキング脚のような管状編物の閉じた爪先部の自動 的な最初の形成を行うための装置であって、前記部材（３）は、その物品の円形 編みが始まる前に、反対側の別のニードル弧（Ｂ）のニードル（１Ｂ）に前記最 初の縁（ＲＡ）を移送する装置において、前記部材（３，５）が爪先部の袋状部 （Ｐ）の最初の縁（ＲＡ）を移送するために作動する前に、袋状部（Ｐ）を形成 する役目を持つニードル（１Ａ）の弧（Ａ）と反対側の弧（Ｂ）のニードル（１ Ｂ）を作動させるための装置を含むことを特徴とする装置。 ６．選択装置が爪先部（Ｐ）の袋状部を形成するために作動する前に、ループの 少なくとも一つの最初の円周列（ＲＡ，ＲＢ）を形成するため、完全な円形ベッ ド（Ａ，Ｂ）のニードル（１Ａ，１Ｂ）を作動させる装置を含むことを特徴とす る請求の範囲第５項に記載された装置。 ７．前記ニードル（１Ｂ）がそのかんぬき（１ＢＬ）を開いたまま上昇する時、 袋状部の最初の縁（ＲＡ）の周りの編物をつき通すような方法で、袋状部（Ｐ） を形成したニードル（１Ａ）の反対側の前記ニードル弧（Ｂ）のニードル（１Ｂ ）を持ち上げるための装置も含む、請求の範囲第５項または第６項に記載された 装置において、上記のニードル（１Ｂ）のかんぬき（１ＢＬ）が、そのそれぞれ のニードルに接して閉じて下降する時、そのかんぬきに作用する装置を含むこと を特徴とする装置。 ８．前記装置は、下降するニードルのブレードの動きを遮る弾性的金属ワイヤか ら成ることを特徴とする請求の範囲第７項に記載された装置。 ９．上記のような、そして添付図面において例示の方法によって示したような、 特にストッキングやソックスのための、円形編み機によって閉じた爪先部の最初 の形成を行うための方法及び装置。