JPH10502642A - 抗−原生動物の方法及び材料 - Google Patents

抗−原生動物の方法及び材料

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JPH10502642A JP8504455A JP50445595A JPH10502642A JP H10502642 A JPH10502642 A JP H10502642A JP 8504455 A JP8504455 A JP 8504455A JP 50445595 A JP50445595 A JP 50445595A JP H10502642 A JPH10502642 A JP H10502642A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、原生動物による感染を受けた被験者に対して、殺菌性/透過性誘導(BPI)タンパク質産物を投与することを含む、原生動物による感染症の処置のための方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 抗−原生動物の方法及び材料 発明の背景 本発明は、一般に殺菌性/透過性増強(BPI)タンパク質産物を投与すること により、原生動物による感染を治療する方法に関する。 原生動物は、哺乳動物の宿主において感染及び増幅することができる、単細胞 性の真核生物である。原生動物はその生活環において、昆虫の宿主を包含する1 以上の宿主のタイプを利用することができる。寄生性の原生動物は、世界中のあ らゆる感染症疾患の重要な部分の原因となっている。原生動物による感染は主と して開発途上国で起こるものであるが、これらの感染は移民者及び免疫的に抑制 されたかまたは免疫的に欠損を有する個体のあいだで、産業国においても増加傾 向にあることが認められている。しばしば見出される寄生虫病には、マラリア原 虫の種によって引き起こされるマラリア、トキソプラズマ・ゴンディによって引 き起こされるトキソプラズマ症、リーシュマニアの種によって引き起こされるリ ーシュマニア症、及びトリパノソーマ・クルーズによって引き起こされるシャー ガス病(アメリカ・トリパノソーマ症)が包含される。AIDS患者は、特にニュー モシスティス・カリニ及びトキソプラズマ・ゴンディなどの日和見的な原生動物 感染を受けやすい。原生動物による感染の治療は、ある場合では有効な化学療法 剤がないために問題を孕んであり、また他の場合では、薬剤の毒性が過剰である ことや薬剤への耐性が広く増大しつつあることに起因して、問題を孕んでいるも のである。 マラリアは、熱帯地方での主たる健康上の問題であり、4つのマラリア原虫種 すなわち、熱帯熱マラリア原虫(P.falciparum)、三日熱マラリア原虫(P.viva x)、卵形マラリア原虫(P.ovale)及び四日熱マラリア原虫(P.malariae)によ って引き起こされる。マラリア寄生体の発生環は、雌生の蚊において生じ、これ は疾患をヒトにまでも蔓延させる媒体である。雌性の蚊は、血液を摂食する際に 、ヒトの体内に胞子虫を接種する。これらの胞子虫は、速やかに肝細胞内に入り 込み、ここで即座に、あるいは若干の遅延の後に数千という娘個体へと発育を遂 げる。三日熱マラリア原虫及び卵形マラリア原虫などの再発性マラリアにおいて 、種虫は、この増殖段階に入るまでに、数ケ月から数年にわたって休止状態を保 つことができる。娘個体は、肝細胞から破出して血流に入り、赤血球を侵す。こ れらの娘細胞は、無性生殖によって増殖できるか、または有性の寄生体に分化で き、次いで蚊に摂食されて、そこで感染性を有する種虫に発育する。赤血球内で 無性生殖により増殖した後、娘細胞は栄養型を経て、分割型である分裂小体へと 発育する。各々の成熟した分裂小体は、複数の娘個体を含んでおり、この娘個体 が、感染した赤血球の破裂に伴って放出され、他の赤血球を侵し、しかして環が 継続するのである。 臨床的には、マラリア寄生虫は、特徴的な間欠性の発熱及び悪寒、貧血、腎疾 患、及び脳疾患を惹き起こす。熱帯熱マラリア原虫による感染で特に認められる が、血流中に寄生虫が大量に存在すると、烈しい溶血性貧血、腎不全、及び昏睡 を包含する、重篤な合併症が起こる。しかして、熱帯熱マラリア原虫の診断及び 初期治療は、非常に重要なことである。熱帯熱マラリア原虫に対する処置のため に使用される薬剤の規制(regimen)は、感染の地理的起源、及び薬剤耐性の既 知のパターンに依存 するものである。クロロキン耐性は、広く行き渡っており、多くの地域でキニン に対する部分的な耐性が認められ、そしてある地域では、ピリメタミンとスルフ ァドキシンとの併用に対する耐性が報告されている。メフロキン(mefloquine) は、クロロキン耐性の熱帯熱マラリア原虫に対して有効であるかもしれない、新 しい抗マラリア薬である。何らかの薬剤規制に伴って、処置の不首尾が起こるか もしれないので、寄生虫血症の経過をしっかりと追跡する必要がある。熱帯熱マ ラリア以外の寄生虫病は、通常クロロキンまたはアモジアキンを用いて処置され 、次いで感染が三日熱マラリア原虫または卵形マラリア原虫によって引き起こさ れたものである場合はプリマキンによって処置される。 トキソプラズマ症は、原生動物であるトキソプラズマ・ゴンディによって引き 起こされる、鳥類及び小型の哺乳動物類(特にネコ)の間で頻発する疾患である 。試験を行った特定の母集団に応じて、本国で約20から70%の成人が、トキソプ ラズマ感染についての血清学的試験で陽性となっている。ヒトでの感染は通常、 感染したネコの糞便に曝された後、または充分に加熱調理していない肉を食した 後に起こるものである。トキソプラズマ・ゴンディの生活環に、3つの型がある 。すなわち、嚢子、栄養型及び嚢胞体である。栄養型は、急激な感染の際に増殖 する、細胞内型である。嚢子は、宿主細胞内で発育する数千の栄養型を包む型で ある。嚢子はいずれの組織にも認められるが、脳及び筋肉で最も一般的に見出さ れる。嚢胞体は、ネコの腸の中に特徴的に存在し、ネコによって撒き散らされる 型である。摂取後、トキソプラズマは胃腸管内の嚢子または嚢胞体から放出され る。栄養型は、次いで血流またはリンパ系を通って散行し、種々の有核宿主細胞 に感染する。 トキソプラズマに感染したヒトの大部分は、顕著な臨床的症状を呈しないが、 少数は、リンパ節の肥大、発熱及び疲労を包含する症状を呈する。先天的なトキ ソプラズマによる感染は、小児及び成人における脈絡網膜炎の20から35%の症例 を惹き起こすものであると目算されている。免疫的に欠損を有する患者において 、トキソプラズマ症は、速やかに死に至らしめる、重篤な播種性疾患として発症 しうる。ピリメタミンとスルファジアジンとを併用すると、栄養型の複製を阻止 するのに有効であることが示されている。しかしながら、栄養型を死滅させるか 、または嚢子型を根絶するような薬剤はない。先天的欠損症を惹き起こす可能性 があるので、妊婦にはピリメタミンを与えることができない。トリメトプリム( trimethoprim)単独またはサルファ剤との併用が、ある程度の抗トキソプラズマ 活性を呈することが、ある研究で示唆されているものの、スルファジアジン及び ピリメタミンに対する耐性を有しない患者にとっては、明らかに有効な代替物は 存在しない。 リーシュマニア症は、リーシュマニア属によって引き起こされる、原生動物に よる感染である。この寄生虫は、プロマスチゴート(前鞭毛虫)と称される鞭毛 を有する可動型、及び小さく、不動で鞭毛を有しない細胞内型であるアマスチゴ ート(無鞭毛虫体)の2つの型で存在する。プロマスチゴートは、砂バエの消化 管に見出され、疾患を伝搬する媒体となるものであり、一方アマスチゴートは、 ヒト及び他の脊椎動物の宿主に感染する。感染された動物において、リーシュマ ニアはマクロファージのみに見出され、ここで増殖して宿主細胞を破壊し、新し い細胞に感染する。リーシュマニアがマクロファージに取り込まれると、貧食細 胞の液胞の中に封じ込めれて、ここで増殖する。マクロファージを破裂せしめた 後、アマスチゴートは、近 隣の細胞に取り込まれるか、あるいは血流またはリンパ系を通って遠位に輸送さ れる。 内臓のリーシュマニア症、すなわち、カラアザール病は、リーシュマニア・ド ノバニ(L.donovani)種によって引き起こされる。最初に冒される器官は肝臓、 脾臓、骨髄及びその他の網状内皮系の要素であり、これらはマクロファージの感 染に起因して肥大する。他の症状には、発熱、体重減少、貧血、及び皮膚障害が 包含される。数ヶ月から1年後には、患者は憔悴して疲弊した状態になる。死因 は、通常他の併発感染にある。皮膚障害の潰瘍化で明示されるリーシュマニア症 の皮膚型も、存在する。リーシュマニア症の処置のために選択される薬剤は、5 価のアンチモンである。不応または再発患者のための第2ラインの薬剤は、ペン タミジンまたはアンフォテリシンBである。リファンピン、メトロニダゾール及 びケトコナゾールなどの経口投与薬剤が、わずかな、対照をとらない試験結果に 基づいて、皮膚リーシュマニア症の治療薬として考えられているが、これら薬剤 はアンチモンよりも劣っている。アロプリノール類似体が研究されているが、そ れらの究極的な有用性について尚確証が待たれる。 リーシュマニア・ドノバニは、その細胞表面にヘパリン受容体を保有している ことが見出されている。[Mulkhopadhyayら、Biochem.Journal 264巻、517〜525 頁(1989)]これらのヘパリン受容体は、鞭毛に局在している。[Butcherら、Exp erimental Parasitology、71巻、49〜59頁(1990)]リーシュマニア・ドノバニの プロマスチゴート及びアマスチゴートはヘパリンに結合することが示されている 。感染段階におけるプロマスチゴートは、感染していない相対物よりも実質的に 多くのヘパリンに結合する。[Butcherら、J.Immunol.、148巻、2879〜2886頁 (1992)]培養中のプロマスチゴートは、ヘパリンの特性を有し細胞と会合する巨 大分子を産生することが見出されており、これは、この生物がヘパリンまたはヘ パリン様物質を合成するのかもしれないことを示唆している。リーシュマニアの 表面上のヘパリンの機能は、数多くのヘパリン受容体を含んでいる宿主細胞への 、寄生体の架橋として役立つことによって、宿主の貧食細胞に寄生体が付着する ことを容易にすることであるかもしれない。ヘパリンを用いて、寄生体またはマ クロファージのいずれかを予め被覆しておくと、その2種の細胞の相互作用が増 大することが示されている。ヘパリン受容体を有しているリーシュマニア寄生虫 は、マクロファージ内でその生命環を遂げるが、ヘパリンに結合しない好中球に よって、寄生虫は死滅させられる。従って、ヘパリン受容体の存在によって、好 中球よりむしろマクロファージ宿主細胞による寄生虫の取り込みの可能性が高め られるのかもしれない。 シャーガス病は、トリパノソーマ・クルーズによって引き起こされる感染症で ある。この病気は、ラテンアメリカの数百万の人々が冒されている、不治の多面 的全身性疾患である。トリパノソーマ症の罹患率は、それが風土病である国の田 園地帯で、人口の20%程度の高さであるかもしれない。寄生体は、3つの発生型 、すなわち、サシガメ虫の中腸内で、細胞外にて増殖する、疾患を伝搬するため の昆虫媒体である上鞭毛虫;哺乳動物細胞内で増殖するアマスチゴート;ならび に、増殖しないが昆虫から哺乳動物へ、及びその逆に感染を伝播させるトリポマ スチゴート(錐鞭毛期)で存在する。昆虫(サシガメ虫)がヒトの血液に送り込 まれると、その糞便の中のトリポマスチゴートは、粘膜または皮膚の擦傷を貫通 する。トリポマスチゴートは、血流を通って移動して、心臓、胃腸管及び神経系 に至り、 そこで標的細胞に侵入する。宿主細胞に侵入した後、トリポマスチゴートはアマ スチゴートへと変換し、これが二分裂によって分割する。何度も分割した後、ア マスチゴートはその時点で破壊される細胞から出て行くトリポマスチゴートに戻 るよう変換し、次いで近隣の細胞内か、あるいは血流を通って遠位の細胞内に移 動する。数週間の後、宿主の免疫応答は、寄生体を非常に低いレベルにまで抑制 する。少量の寄生体は数年間、循環し続ける。 トリパノソーマ症の急性期は、発熱が長引くこと、貧血、リンパ節肥大、浮腫 及び肝脾腫大によって特徴付けられる。その後、感染個体は数年間、潜伏または 慢性期を維持する。患者の30%を上限として起こる心筋症は、慢性期に際して最 も重大な合併症である。心筋症はその経過に応じて不定であり、急性期では患者 の10%が死亡する。慢性期においては、心臓病及び心不全が20から50年で始 まり、死に至ることもある。循環するトリパノソーマを殺傷すると考えられる薬 剤が2つあり、1つはニトロフラン誘導体であるニフルティモックス(nifurtim ox)であり、いま一つはニトロイミダゾールであるベンズニダゾール(benznida zole)である。トリパノソーマ・クルーズ株は、薬剤に対する感受性が異なるこ とが立証されており、前記薬剤のいずれとも、重篤な副作用を呈するものである 。 このように、原生動物による感染のための、現在のところ有用な療法は、必ず しも有効であるとはいえず、重篤な副作用を有しているかもしれないので、当該 技術分野において原生動物による感染のさらに有効な処置が希求され続けている ところである。 トリパノソーマ・クルーズは、その表面に特徴的な60 kDのタ ンパク質を発現することが示されている。[Ortega-Barriaら、Cell、67巻、411 〜421頁(1991)]。このタンパク質は、ペネトリン(penetrin)と称され、ヘパ リン、ヘパラン硫酸、コラーゲン、及び培養された線維芽細胞(トリパノソーマ ・クルーズの宿主になりうる細胞)に特異的に結合する。トリパノソーマ・クル ーズのトリポマスチゴートが、培養された線維芽細胞に侵入する能力は、ペネト リンならびに、グリコサミノグリカンであるヘパリン及びヘパラン硫酸によって も阻害されることが示されている。ペネトリンの機能は、寄生体が細胞外基質を 通って移動し、宿主細胞を貫通することを補助することにあるかもしれない。ヘ パリン様配列及びヘパラン硫酸鎖が、線維芽細胞、上皮細胞、グリア細胞、筋細 胞及び内皮細胞を包含する多くの宿主になりうる細胞の表面上に存在している。 BPIは、侵入してくる微生物に対する防御において必須の血液細胞である、哺 乳動物の多形核好中球(PMN)の顆粒から単離されたタンパク質である。ヒトBPI タンパク質は、イオン交換クロマトグラフィー[Elsbachら、J.Biol.Chem.、254 巻、11000頁(1979)]または大腸菌アフィニティークロマトグラフィー[Weissら 、Blood、69巻、652頁(1987)]のいずれかと、酸抽出とを併用することによって 、PMNから単離されている。このようにして得られたBPIを、本明細書中では天然 BPIと言及するが、これは広範囲にわたるグラム陰性細菌に対して強力な殺菌活 性を有することが示されている。ヒトBPIの分子量は、およそ55,000ダルトン(5 5 kD)である。ヒトBPIタンパク質全体のアミノ酸配列、及びこのタンパク質を コードするDNAの核酸配列は、Glayら、J.Biol.Chem.、264巻、9505頁(1989)の図 1に報告されており、かかる文献を引用することにより、本明細書に組み入れる こととする。 BPIは、強い陽イオン性のタンパク質である。BPIのN末端半分は、高い実効正 電荷の原因となり、一方、分子のC末端半分は、-3の実効電荷を有する。[Elsb ach及びWeiss(1981)、前出]。約25 kDの分子量を有するBPIのタンパク質分解に よるN末端断片は、疎水性領域と親水性領域とを交互に含み、両親媒性の特徴を 有する。ヒトBPIのこのN末端断片は、天然に由来する55 kDのヒトBPIホロタン パク質の抗細菌効果を保有している。[Ooiら、J.Biol.Chem.、262巻、14891〜1 4894頁(1987)]。N末端部分とは対照的に、単離されたヒトBPIタンパク質のC 末端領域は、グラム陰性生物に対してほんのわずかに検出可能な抗細菌活性を呈 するに過ぎない。[Ooiら、J.Exp.Med.、174巻、649頁(1991)]。「rBPI23」と 称される、およそ23 kDのN末端BPI断片が、組換え法により製造されており、こ れもグラム陰性生物に対して抗細菌活性を保持するものである。[Gazzano-Sant oroら、Infect.Immun.、60巻、4754〜4761頁(1992)]。 BPIの殺菌効果は、例えばElsbach及びWeiss、Inflammation:Basic Principles and Clinical Correlates、Gallinら編、第30章、Raven Press,Ltd.(1992)に おけるごとく、グラム陰性の種に特異性が高いとの報告がなされている。BPIは 、酵母を包含する他の微生物や、真核細胞に対しては、通常毒性がないと考えら れている。Elsbach及びWeiss、(1992)、前出は、10-8から10-9M程度の低濃度で 、BPIが広範囲のグラム陰性細菌に対して抗細菌活性を呈するものの、それより1 00から1,000倍高い濃度のBPIが、同時に調べたグラム陽性細菌種、酵母、及び真 核細胞のすべてに対して、非毒性であったことを報告している。グラム陽性生物 である黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus、4つの株)、表皮ブドウ球菌 (Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカス・ファエカリス(Strept ococcus faecalis )、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)、ミクロコッカス・リソデイ クチカス(Micrococcus lysodeikticus)、及びリステリア・モノサイトゲンス (Listeria monocytogenes)に対して、pH7.0または5.5のいずれかで調べた場合 、10-6Mまたは160μg/mlの濃度で、BPIは毒性効果を有しないことも報告された 。報告によれば、pH7.0または5.5において、10-6MのBPIは、真菌であるカンジ ダ・アルビカンス(Candida albicans)及びカンジダ・パラシロシス(Candida parapsilosis)に対する毒性効果を有さず、ヒト、ウサギ及びヒツジ赤血球細胞 ならびに種々のヒト腫瘍細胞系に対して非毒性であった。やはりElsbach及びWei ssの、Advances in Inflammation Research、G.Weissmann編、2巻、95〜113頁 、Raven Press(1981)を参照されたい。この報告された標的細胞の特異性は、リ ポ多糖(LPS)に対するBPIの強い誘引力の結果であると考えられた。LPSは、グ ラム陰性生物の外膜(あるいはエンベロープ)に独特のものである。 BPIのグラム陰性細菌殺傷における正確な機構はいまだ完全には解明されてい ないが、まず、陽イオン性BPIタンパク質とLPS上の陰性に荷電した部位との間の 静電気的相互作用及び疎水性相互作用を通して、細菌の表面にBPIが結合しなけ ればならないと考えられている。LPSは、それが刺激する強力な炎症応答(すな わち、回復不能の内毒性ショックを最終的に惹起こしうる宿主炎症細胞によるメ ディエータの放出)のゆえに、「内毒素」と称されている。BPIはリピドAに結 合するのであるが、これはLPSの最も毒性が強く最も生物学的活性を有する成分 である。 感受性のグラム陰性細菌において、BPIの結合は、LPS構造を崩壊させ、リン脂 質及びペプチドグリカンを分解する細菌酵素の活性化を導き、細胞外膜の透過性 を変化せしめ、最終的には 細胞死へと導く事象を開始させると考えられている。[Elsbach及びWeiss(1992) 、前出]。BPIは2段階にて作用すると考えられる。第一は、即時的生育停止、 外膜の透過性亢進(permeabilization)ならびにリン脂質及びペプチドグリカン を加水分解する細菌酵素の選択的な活性化によって特徴付けられる亜致死的段階 である。この段階での細菌は、血清アルブミンを追加した培地中で生育させるこ とにより救助することができる[Mannionら、J.Clin.Invest.、85巻、853〜860 頁(1990)]。血清アルブミンで回復しえない生長阻害により規定される第二段階 は、細菌をさらに長期間BPIに曝した後に起こるものであり、細胞質内膜への明 白な損傷を含む、広範囲の生理学的及び構造的変化により特徴付けられる。 BPIがLPSにまず結合することが、正常時においてMg+-及びCa++の結合を通 して外膜を安定化させている、LPSのKDO領域中の陰イオン性の基への結合におそ らくは起因した、組織的な変化を導く。グラム陰性細菌の外膜へのBPIの付着に より、アクチノマシンDなどの疎水性物質への外膜の迅速な透過性亢進が生じる 。BPIの結合及びそれに続くグラム陰性細菌殺傷は、少なくとも部分的にLPS多糖 の鎖長に依存するものであり、長いO-鎖を持っている「スムーズ」生物は、短い O-鎖を持っている「ラフ」生物よりもBPIの殺菌効果に対して耐性である[Weiss ら、J.Clin.Invest.、65巻、619〜628頁(1980)]。このBPIの作用の第一段階で あるグラム陰性外側エンベロープの透過性亢進は、BPIの解離に際しては可逆性 であり、これは、二価陽イオンの存在及び新規LPSの合成を必要とするプロセス である[Weissら、J.Immunol.、132巻、3109〜3115頁(1984)]。しかしながら、 グラム陰性細菌の生育力喪失は、エンベロープの完全性を修復するプロセスによ っては回復せず、従って標的生物に誘導される 付加的な障害によって殺菌作用が媒介されるのであり、それは細胞質膜に位置す るかもしれないことが示唆される[Mannionら、J.Clin.Invest.、86巻、631〜64 1頁(1990)]。この可能性を特に精査した結果、モルベースで、BPIは少なくとも ポリミキシンBと同等に細胞質膜小胞機能を阻害することが示されている[In't Veldら、Infection and Immunity、56巻、1203〜1208頁(1988)]ものの、正確 な機構ならびに、このような小胞と無傷の生物の研究との関連は、いまだ解明さ れていない。 当該技術分野において、新しい抗−原生動物の方法及び材料に対する要求が、 現存し続けている。この要求に応じる産物及び方法は、理想的には、合成または 組換え法によって大量に入手しうる、実質的に毒性のない化合物が包まれる。理 想的な化合物は、単独の抗−原生動物薬剤として投与または適用された場合に、 抗−原生動物活性を有するものであり、また、他の薬剤との併用療法においても 有用なものであろう。 発明の要約 本発明は、BPIタンパク質産物を含む組成物を投与することによる、原生動物 による感染を受けた被験者の治療方法を提供するものである。本発明によって処 置されうる原生動物による感染には、トキソプラズマ・ゴンディ、リーシュマニ ア種、トリパノソーマ・クルーズ、及びマラリア原虫の種によって引き起こされ る疾患が含まれる。 本発明のBPIタンパク質産物組成物は、経口、静脈内、筋肉内、皮下、肺への 投与用にエーロゾル化して、あるいは軟膏として投与するとよい。BPIタンパク 質産物組成物は、原生動物感染に対する、現在知られている化学療法剤と組み合 わせて投与してもよく、しかして治療効果発現に要求される化学療法剤の量 を減じることが期待されるかもしれない。 本発明のさらなる特徴によれば、原生動物で汚染した流体または表面を除染す るために、BPIタンパク質産物が用いられる。かかる方法には、原生動物をBPIタ ンパク質産物に接触させることが包含される。 本発明のさらなる特徴には、原生動物による感染の処置用の薬物の製造のため のBPIタンパク質産物の使用、または、原生動物による感染の処置用の薬物の製 造のための抗−原生動物剤と組み合わせたBPIタンパク質産物の使用が、包含さ れる。 本発明の数多くの付加的な特徴及び利点は、現在のところで好ましい本発明の 実施態様を記載した、以下の発明の詳細な説明を考慮すれば、当業者にとって明 白となるであろう。 図面の簡単な説明 図1及び2には、トキソプラズマ・ゴンディのタキゾイト(tachyzoite)の全 体(図1)及び溶解物(図2)への、BPIタンパク質産物の結合のアッセイ結果 を表す。 発明の詳細な説明 本発明は、BPIタンパク質産物を含む組成物が、原生動物による感染を受けて いる被験者を処置するために投与することができるという、驚くべき発見に関し 、かかる感染症の処置方法を提供するものである。本発明によって処置しうる、 原生動物による感染症は、トキソプラズマ・ゴンディ、リーシュマニア種、トリ パノソーマ・クルーズ、及びマラリア原虫の種によって引き起こされる疾患が含 まれる。 BPIタンパク質産物組成物のための投与経路は、例えば、経口、静脈内、筋肉 もしくは皮下注射などにより、肺への投与用に エーロゾル化して、または局所投与用に軟膏に製剤化する等、局所あるいは全身 としてよい。 BPIタンパク質産物組成物は、現在有効であることが知られている他の薬剤と 組み合わせて投与してもよい。BPIタンパク質産物は、酵母の複製を根絶または 阻害するために必要とされる、BPI以外の抗−原生動物剤の濃度を下げるかもし れない。 BPIタンパク質産物は、補体、p15及びLBP、ならびに免疫系の他の細胞及び成 分を包含する、全血または血漿中に存在する宿主の様々な防御要素と、相互作用 すると考えられる。このような相互作用の結果、抗微生物活性が強化または補強 される結果となるかもしれない。これらの相互作用のために、BPIタンパク質産 物は、in vitroよりもin vivoで、より大きな活性を発揮することが期待される 。しかして、in vitroでの試験はin vivoでの有用性を予測させるものではある が、in vitroで活性がないことが必ずしもin vivoで活性がないことを示唆する わけではない。例えば、BPIは旧来の培地を用いたアッセイにおけるより、全血 または血清でのアッセイにおいて、グラム陰性細菌に対して大きな殺菌効果を呈 することが観察されている。[Weissら、J.Clin.Invest.、90巻、1122〜1130頁( 1992)]。これは、旧来のin vitro系では、in vivoでBPIの機能を促進または強 化する血液成分を欠いているためか、あるいは細菌の生長を最大にするために設 計された旧来の培地に生物学的濃度より高い量の、BPIタンパク質産物の殺菌活 性の阻害剤であるマグネシウム及びカルシウムが含まれているためかもしれない 。 治療効果は、臨床結果の成功に基くものであり、抗−原生動物剤(1または複 数)が、感染に関わる生物の100%を死滅させる必要があるわけではない。1の 対数(底(factor)10)相当だけ生物の負荷量を減じれば、感染を自制する宿 主自身の防 御が許容されることが、しばしばある。加うるに、初期の抗−原生動物作用を増 大させることが、長期的な抗−原生動物作用よりもさらに重要でありうる。これ らの初期的な事象は、宿主の防御機構を活性化するための時間を与えてくれるの ものであるで、治療上の成功の、重要且つ不可欠な部分である。 BPIタンパク質産物の抗−原生動物活性を強化する他の産物とともに、BPIタン パク質産物を投与することも、本発明で企図される。例えば、血清補体は、BPI タンパク質産物のグラム陰性殺菌活性を強化し、BPIタンパク質産物と血清補体 との併用によって、相乗的な殺菌/生長阻害効果が提供される。例えば、天然に 存在している、BPIの抗細菌活性を強化する15 kDのタンパク質を示した、Ooiら 、J.Biol.Chem.、265巻、15956頁(1990)及びLevyら、J.Biol.Chem.、268巻、603 8〜6083頁(1993)を参照されたい。また、リポ多糖結合タンパク質(LBP)及びLB Pタンパク質産物を投与することによる、BPIタンパク質産物のグラム陰性殺菌活 性を強化するための方法を記載した、共有で係属中であり1993年7月14日に出願 せる米国特許出願第08/093,201号、及び、同時に出願せる一部継続出願の米国特 許出願第 号(代理人整理番号第32157号)も参照されたい。CD-14免疫刺 激特性を欠く、LBPタンパク質誘導体及び誘導体混成物が、1993年6月17日に出願 せる米国特許出願第08/079,510号の一部継続出願として1994年6月17日に出願せ る、共有で係属中である米国特許出願第08/261,660号に記載されており、引用す ることでその開示を本明細書の一部とする。 本発明によって提供される利点は、有効な化学療法剤がないために、現在のと ころ不治であると考えられている、原生動物寄生体による感染症を処置すること ができることにある。他の利点としては、通常の薬剤に対する耐性を獲得してい る原生動 物による感染を処置できることである。さらなる利点は、現在のところ有効な化 学療法剤では毒性が高いような原生動物による感染症を治療できることにある。 処置薬の多くは、健常成人に対して毒性であり、妊婦に投与することはできない 。さらに本発明によって、例えば、治療期間の短縮、付随する重篤な院内(病院 でもたらされる)感染の危険性の低下を伴う、集中治療室滞在期間または病院で の全滞在期間の短縮などに起因する、生活の質の向上という恩恵も提供されるか もしれない。 本発明の理論に縛られることなく、BPIタンパク質産物は様々な作用の態様を 有するかもしれないと考えられる。BPIタンパク質産物は、そのヘパリン結合能 を介して、細胞外基質及び宿主細胞に対する寄生体感染型の結合に干渉を行うか もしれない。BPIタンパク質産物は、その表面にヘパリン様分子を有する寄生体 に結合するかもしれない。BPIタンパク質産物が、ヘパリン結合受容体を発現し ている寄生体と、細胞外基質のヘパラン硫酸グリコサミノグリカンとの間の接着 を干渉することも仮定される。あるいは、BPIタンパク質産物は、ヘパリン結合 受容体を発現している寄生体と、ヘパリン結合受容体を発現している宿主細胞の と間の架橋として、ヘパリンの作用を妨げるかもしれない。あるいはBPIタンパ ク質産物は、原生動物の表面上のLPS様分子に結合するかもしれない。加えて、 ある場合にBPIタンパク質産物は、真核生物細胞の細胞質膜に直接作用するかも しれない。 本発明はまた、原生動物をBPIタンパク質産物に接触させることを含む、原生 動物で汚染した流体や表面をin vitroで除染する、改良された方法をも提供する ものである。 本発明のさらなる特徴には、原生動物による感染の処置用の薬物の製造のため のBPI産物の使用が包含される。かような薬物 には、BPIタンパク質産物に加えて、抗−原生動物剤を包含する他の化学療法剤 が含まれてもよい。医薬組成物は、製薬的に容認されうる希釈剤、佐剤または担 体を随意に含むことができる。 本明細書において用いられる「BPIタンパク質産物」なる語には、天然にて及 び組換えにより製造されるBPIタンパク質;天然、合成、及び組換えの、BPIタン パク質の生物学的に活性を有するポリペプチド断片;ハイブリッド融合タンパク 質及びダイマーを含む、BPIタンパク質またはその断片の生物学的に活性を有す るポリペプチド変異体;ならびにシステインで置換された類似体を含む、BPIタ ンパク質またはその断片または変異体の、生物学的に活性を有するポリペプチド 類似体が包含される。本発明に従って投与されるBPIタンパク質産物は、当該技 術分野において知られているいかなる手段によって生産及び/または単離しても よい。引用することによりその開示が本明細書に含まれるものである、米国特許 第5,198,541号に、rBPI50と称される組換えBPIホロタンパク質及びBPIの組換え 断片を包含するBPIタンパク質をコードする組換え遺伝子、及びその発現のため の方法が開示されている。共有であり係属中の米国特許出願第07/885,501号及び その一部継続出願である1993年5月19日出願の米国特許出願第08/072,063号は、 すべて引用することによりその開示が本明細書に含まれるものであるが、遺伝的 に形質転換した培養中の哺乳動物宿主細胞において発現し、且つその細胞から分 泌される組換えBPIタンパク質産物の新規の精製方法を開示しており、また、安 定で均質な製薬調剤に配合するのに好適な、大量の組換えBPI産物をどのように 製造するかを開示している。 BPIの生物学的に活性を有する断片(BPI断片)には、その断 片分子が、ホロタンパク質のアミノ末端アミノ酸、内部アミノ酸、及び/または カルボキシ末端アミノ酸を欠くことを除いては、天然のヒトBPIホロタンパク質 と同じアミノ酸配列を有する、生物学的に活性を有する分子が包含される。この ような断片の例に、Ooiら、J.Exp.Med.、174巻、649頁(1991)に記載されるおよ そ25 kDの天然ヒトBPIのN-末端断片、及びGazzano-Santoroら、Infect.Immun. 60巻、4754〜4761頁(1992)に記載され、rBPI23と称されている天然ヒトBPIの第 1位よりおよそ第193または199位までのN-末端アミノ酸をコードするDNAの組換 え発現産物が包含されるが、これらに限定されるものではない。かかる出版物に おいて、Grayら、前出の図1に示されるごとき、31残基のシグナル配列及び成熟 ヒトBPIのN-末端の最初の199アミノ酸を有する組換え発現産物(rBPI23)をコ ードするDNA(第151位のバリンがGTCでなくGTGで特定され、第185位の残 基がリジン(AAGで特定される)でなくグルタミン酸(GAGで特定される) であるという例外を含む)の供給源として、発現ベクターが用いられた。Grayら 、前出の図1に示される配列(rBPI23について注解した例外、及び第417位の残 基がバリン(GTTで特定される)でなくアラニン(GCTで特定される)であ るという点は異なる)を有する組換えホロタンパク質(rBPI)も製造されている 。他の例には、共有であり係属中の米国特許出願第08/212,132号(Ammonsら、19 94年3月11日に出願された「殺菌性/透過性増強タンパク質ダイマー産物の治療 用途」、引用することによりその開示が本明細書に含まれるものである)に記載 されるごとき、BPI断片の二量体型が包含される。 BPIの生物学的に活性を有する変異体(BPI変異体)には、BPIホロタンパク質 またはその生物学的に活性を有する断片及び 他のポリペプチドの少なくとも一部を含む組換えハイブリッド融合タンパク質、 ならびにBPI変異体の二量体型が包含されるが、これらに限定されない。このよ うなハイブリッド融合タンパク質及び二量体型の例は、共有であり係属中の米国 特許出願第07/885,911号(Theofanらによる)及びその一部継続出願である1993 年5月19日出願の米国特許出願第08/064,693号(引用することによりそのすべて が本明細書に含まれるものである)に記載されており、アミノ末端端部でBPIタ ンパク質またはその生物学的活性を有する断片、及びカルボキシ末端端部で少な くとも1つの免疫グロブリン重鎖の定常ドメインまたはその対立変異体を含む、 ハイブリッド融合タンパク質が包含される。 BPIの生物学的に活性を有する類似体(BPI類似体)には、1以上のアミノ酸残 基が異なるアミノ酸に置換されているBPIタンパク質産物が包含されるが、これ らに限定されない。例えば、共有であり係属中の米国特許出願第08/013,801号( 1993年2月2日出願の、Theofanらによる、「安定な殺菌性/透過性増強タンパク 質産物及びそれを含有する医薬組成物」、引用することによりその開示が本明細 書に含まれるものである)に、システイン残基が異なるアミノ酸で置換されたBP I及びBPI断片のポリペプチド類似体が開示されている。この出願にて記載された 好ましいBPIタンパク質産物は、BPIホロタンパク質のN-末端アミノ酸の第1位の アミノ酸からおよそ第193または199位までのアミノ酸をコードするDNAの発現産 物(但し、第132番目のシステイン残基がアラニンで置換されており、rBPI21Δc ysまたはrBPI21と名付けられている)である。他の例には、例えば、共有であり 係属中の米国特許出願第08/212,132号(Ammonsら、1994年3月11日に出願された 「殺菌性/透過性増強タンパク質ダイマー産物の治療用途」、引用することによ りその開示が本明細書に含 まれるものである)に記載されるごとき、BPI類似体の二量体型が包含される。 本発明の方法に有用な他のBPIタンパク質産物は、1993年3月12日出願の米国特 許出願第08/030,644号の一部継続出願である、1993年7月15日出願の米国特許出 願第08/093,202号の一部継続出願である、1994年1月14日出願の米国特許出願第 08/183,222号の一部継続出願である、1994年3月11日に出願された、共有且つ係 属中の米国特許出願第08/209,762号(これらは引用することによりその開示が本 明細書に含まれるものである)に記載されるものなどの、組換えまたは合成手段 により製造されるBPI由来のまたはこれらBPIに基づくペプチド(BPI由来ペプチ ド)である。他の有用なBPIタンパク質産物には、1994年7月11日に出願された、 共有であり係属中の米国特許出願第 号(Horwitzら、「抗グラム陽性 細菌の方法及び材料」、代理人整理番号第27129/32035号)及び、1994年7月11日 に出願された米国特許出願第 号(Littleら、「BPIタンパク質産物を用い た真菌感染の治療」、代理人整理番号第27129/32058号)に記載されているBPIに 基づくまたはこれらBPIに由来するペプチドが包含される。これらの特許明細書 の開示は、引用することにより本明細書に組み入れることとする。 現在のところ好ましいBPIタンパク質産物には、組換えによって製造されるBPI のN-末端断片、特にrBPI23またはrBPI21などの、およそ21から25 kDのあいだの 分子量を有するもの、ならびに、これらN-末端断片の二量体型が包含される。 加うるに、好ましいBPIタンパク質産物には、rBPI50(組換えにより製造されたB PIホロタンパク質)及びBPI由来ペプチドが包含される。 BPIタンパク質産物の投与は、好ましくはBPIタンパク質産物及び製薬的に容認 されうる希釈剤、佐剤または担体を含む、医 薬組成物を用いて成し遂げられる。BPIタンパク質産物は、既知の界面活性剤、 他の化学療法剤または付加的な既知の抗真菌剤と併用して、またはこれらと併用 することなく投与すればよい。BPIタンパク質産物を含有する好ましい医薬組成 物は、0.1重量%のポロキサマー188(Pluronic F-68、BASF Wyandotte、Parsipp any、ニュージャージー州)及び0.002重量%のポリソルベート80(Tween 80、IC I Americans Inc.、Wilmington、デラウェア州)を含むクエン酸緩衝性生理食塩 水(5または20 mMクエン酸塩、150 mM NaCl、pH 5.0)中に、1mg/mlの濃度でBP Iタンパク質産物を含むものである。BPIタンパク質産物を含有する他の好ましい 医薬組成物は、5 mMクエン酸塩、150 mM NaCl、0.2%ポロキサマー188及び0.002 %ポリソルベート80中に、2 mg/mlの濃度でBPIタンパク質産物を含むものである 。このような好ましい組合せが、共有で係属中の、1994年2月2日に出願された米 国特許出願第08/190,869号(McGregorら、「改良された医薬組成物」)、及び19 93年2月2日に出願された米国特許出願第08/012,360号(McGregorら、「改良され た医薬組成物」)に記載されており、これらは引用することによりその開示が本 明細書に含まれるものである。 以下の例示的な実施例を考慮すれば、本発明の他の特徴及び利点は理解される であろう。実施例1は、トキソプラズマ・ゴンディのタキゾイトに対するBPIタ ンパク質産物の結合を定量するためのアッセイを示す。実施例2は、トキソプラ ズマ・ゴンディに対するBPIタンパク質産物の効果を定量するためのin vitroで のアッセイに関する。実施例3は、マウスモデルにおけるトキソプラズマ・ゴン ディによる感染に対する、BPIタンパク質産物のin vivoでの効果を示す。実施例 4は、リーシュマニア・ドノバニのプロマスチゴートに対するBPIタンパク質産 物の結 合を定量するアッセイに関する。実施例5は、トリパノソーマ・クルーズのトリ ポマスチゴートに対するBPIタンパク質産物の結合を定量するアッセイに関する 。実施例6は、トリパノソーマ・クルーズに対するBPIタンパク質産物の効果を 定量するためのin vitroでのアッセイに関する。 実施例1 トキソプラズマ・ゴンディに対する BPIタンパク質産物の結合を定量するためのアッセイ トキソプラズマ・ゴンディRH株のタキゾイト(全体及び溶解物)に対する、 BPIタンパク質産物の結合親和性を定量するために、アッセイを行った。タキゾ イトは、Wongら、J.Clin.Microbio.、51巻、2950〜2959頁(1993)の第2953頁にお ける記載に従って得た。20匹の正常なSwiss Webster雌性マウスを、トキソプ ラズマ・ゴンディのタキゾイトで腹腔内に感染させた。感染2日後に、10単位/m lのヘパリンを含有するリン酸緩衝性生理食塩水(PBS)、4℃の中へマウスから の腹水を採集し、白血球細胞を除去するために3ミクロンのポリカーボネートフ ィルター(Nucleopore Corp.、Pleasanton、カリフォルニア州)を通して濾過し 、そして850 × gで30分間遠心した。上清を廃棄し、赤血球細胞を溶解するた めにペレットにTRIS-アンモニウム塩化物を添加した。溶解した細胞は、PBS中に 再懸濁し、遠心した。上清を廃棄し、ペレットをPBSに再懸濁して、よく混合し た。このタキゾイト全体の懸濁液100μlを、ウェルに加えた。[Immunolon 2 Re novawell strips(Dynatech, Inc.、Chantilly、バージニア州)]タキゾイト懸 濁液全体の残りは、ソニケータを用いて溶解し、そして、この溶解したタキゾイ ト懸濁液の100μlをウェルに加えた。対照のウェル8つは、タキ ゾイト懸濁液を含んでいなかった。飽和のために、4℃にて一晩、ウェルを静置 した。タキゾイト懸濁液(全体または溶液)は、ウェルから廃棄し、そしてPBS- T(0.001%のTween 20を含むPBS)を用いてウェルを3度洗浄した。ウェルは、0 .1%の炭酸−重炭酸緩衝液中にて3%のウシ血清アルブミン(BSA)を用いてその 後に被覆し37℃にて2時間インキュベートした。被覆後の溶液は廃棄して、PBS- Tを用いてウェルを3度洗浄した。無菌のシーリングテープでウェルを覆い、ア ッセイを実施するまで4℃にて保存した。結合アッセイのため、すべてのウェル を、37℃にて1時間、215μlのD-PBS、0.1%BSAを用いてブロッキングした。D-P BSでウェルを1度洗浄し、次いで100μlのD-PBS、0.1%BSA中において増加量の1 25 I-rBPI23と4℃にて一晩インキュベートした。D-PBSを用いて5度洗浄した後 、ウェルに残存する放射活性をLKBガンマカウンターにて計数した。結合した ピコモル(pmol)量のrBPI23を算出し、その結果を6回分の試料の平均として図 1及び2に表す。対照ウェルへの結合は、非特異的結合を表すために調べ、特異 的結合は、総結合量と非特異的結合量との間の差として特定した。非特異的結合 は、総結合の9から40%の間を示した。図1は、タキゾイト全体へのrBPI23の 結合を示し、図2は溶解したタキゾイトへのものを示す。溶解したタキゾイトは 、100 nMの濃度のrBPI23で、ほとんど飽和しているようである。 実施例2 トキソプラズマ・ゴンディのタキゾイト及び嚢子 に対するBPIタンパク質産物のIN VITROでの効果 原生動物であるトキソプラズマ・ゴンディの細胞内タキゾイト型及び組織嚢子 型の双方に対する、BPIタンパク質産物の細胞 毒性活性を、Araujoら、Antimicrobial Agents Chemotherapy、35巻、293〜299 頁(1991)に記載される通りのin vitroアッセイで定量する。トキソプラズマ・ゴ ンディ株は、Swiss Websterマウスにおける慢性的な感染で維持したものである 。アッセイは以下の通りに実施する。 タキゾイト型を用いてアッセイするため、タキゾイトは、Suzukiら、J.Parasi tol.、75巻、174〜176頁(1989)に記載されるごとく、ガンマインターフェロンに 対する抗血清で前処置しておいて感染に対する感受性を高めておいた正常マウス の腹腔内へ、慢性的に感染したマウスの脳を接種することによって得られる。腹 水からタキゾイトを採集し、混在している腹膜細胞を除去するために濾過して、 次いで血球計で計数する。調剤用緩衝液中のBPIタンパク質産物は、トキソプラ ズマ・ゴンディによる感染の血清学的証拠を持たない提供者からのヒト血漿を10 %含有するRPMI 1640組織培養培地(GIBCO、Grand Island、ニューヨーク)で、 連続的に10倍に希釈する。対照として、調剤用緩衝液単独を対応するように連 続的に希釈したものも調製する。ヒト包皮線維芽細胞(HFF)は、ほぼ周密にま で生育し、そして細胞当たり2の寄生体の割合で、37℃にて1時間、タキゾイト とインキュベートする。次いで、単層を洗浄し、所望の濃度のBPIタンパク質産 物を含有する培地を添加し、その培養液を5%CO2の雰囲気中で37℃にて様々 な時間にわたりインキュベートする。培養液は、[3H]ウラシルで8時間パル ス適用し、採集して液体シンチレーションカウンターで計数する。[3H]ウラ シルの取込みで得られた結果を確認するために、選択されたHFF細胞の単層を、D iff-Quik(American Scientific Products、McGaw Park、イリノイ州)を用いて 染色した後に、光学顕微鏡法によってタキゾイトの細胞内複製について調べる ことも行う。 嚢子型を用いるアッセイのため、ME49株で慢性的に感染したCBA/Caマウス の脳から嚢子を単離して、10%の不活性化胎児ウシ血清、100単位/mlのペニシリ ン、100μg/mlのストレプトマイシン、0.25μg/mlのアンフォテリシンB(Fungi zone、すべての抗生物質及びFungizoneは、GIBCO、Grand Island、ニューヨーク より入手)及び様々な濃度のBPIタンパク質産物を含有するRPMI 1640組織培養培 地(GIBCO、Grand Island、ニューヨーク)中に再懸濁する。(アンフォテリシ ンBは、有意な抗−トキソプラズマ・ゴンディ効果を有するものではない。)対 照の嚢子は、BPIタンパク質産物を含まない培地に懸濁する。嚢子の懸濁液は、3 7℃にて24及び72時間インキュベートする。インキュベーション後、各々の 嚢子の懸濁液は、ガンマインターフェロンに対する抗血清を用いて前処置したCB A/Caマウスに腹腔内接種される。死亡時間、総死亡数、及び腹腔内のタキゾイト の存在について、マウスをモニターする。生存マウスの血液を、Sabin-Feldman 染色試験によってトキソプラズマ・ゴンディに対する抗体の存在について試験し 、生存マウスの脳は、以下の通りに組織嚢子の存在について顕微鏡法で調べる。 各々の脳は、乳鉢と乳棒を用いてすりつぶし、1mlのリン酸緩衝性生理食塩水、 pH 7.2に懸濁する。脳の懸濁液のうち20μlのアリコート5つを、それぞれ光学 顕微鏡法で調べて、各アリコートの中の嚢子数を計数して平均を求める。 Araujoら、Antimicrobial Agents Chemotherapy、36巻、326〜330頁(1992)に 記載されるアッセイを用いて、in vitroでの嚢子の感度がin vivoでのそれらの 加齢に伴って変化するか否かを確かめる。嚢子は、1、2、3、4または9ケ月 前に感染したマウスの脳から単離し、BPIタンパク質産物を含むかまたは不含 の、10%ウシ血清を含有するRPMI培養培地に再懸濁する。嚢子の懸濁液は、3ま たは6日間、5%CO2の雰囲気中で37℃にてインキュベートする。インキュベ ーション後、各々の嚢子懸濁液の一部を、Huskinson-Markら、J.Infect.Dis.、1 64巻、170〜177頁(1991)に記載のごとく、アクリジンオレンジ及びエチジウムブ ロマイドの溶液で染色する。生存能を有する嚢子は、明緑色に染まり、一方処置 によって冒された嚢子は、黄色を帯びた緑色から橙赤色及び赤色までの様々な色 に染まる。各々の嚢子懸濁液の残余を、次いでトキソプラズマ・ゴンディに対す る感受性を高めるためにガンマインターフェロンに対する抗血清で前処置したSW マウスに腹腔内投与する。30日間、マウスを観察する。急性トキソプラズマ症 の徴候を示すマウスまたは観察期間中に瀕死になっているマウスの腹水で、タキ ゾイトの存在について調べる。生存しているマウスを採血し、その脳はタキゾイ トの存在について調べ、またその血清は、Sabin-Feldman染色試験、及びHuskins on-Mark、前出に記載された通り、超音波にて破砕した嚢子で実施する酵素リン ク免疫吸収アッセイを用いて、トキソプラズマ抗体について調べる。 実施例3 マウスモデルにおけるトキソプラズマ・ゴンディによる 感染に対するBPIタンパク質産物のIN VIVOでの効果 原生動物であるトキソプラズマ・ゴンディの細胞内タキゾイト型及び組織嚢子 型の双方に対する、BPIタンパク質産物の細胞毒性活性を、Araujoら、Antimicro bial Agents Chemotherapy、35巻、293〜299頁(1991)に記載されるごときin viv oマウスモデルで定量する。 各実験開始時に重量20 gである、異系交配のSwiss Webster (Simonsen Laboratories、Gilroy、カリホルニア州)及び同系交配のCBA/Ca(B antin and Kingman Laboratories、Newark、カリフォルニア州)雌性マウスを使 用する。マウスは、食餌及び水を常時摂取できる。アッセイは以下の通りに行う 。 タキゾイト型についてのアッセイのために、タキゾイトは実施例2に記載のご とく単離する。Swiss Webster(SW)マウスに、3×103のトキソプラズマ・ゴン ディのタキゾイトを腹腔内接種する。接種後24時間以上経過してから、静脈内 または腹腔内に10または30日間、毎日単回または複数回の投与量で、様々な 濃度のBPIタンパク質産物をそれらのマウスに投与する。対照は、調剤用緩衝液 のみで同様に処置する。マウスは、毎日2度死亡について確かめ、そして死亡し たマウスに寄生体が存在するか否かを、腹水の顕微鏡試験によって調べる。30 日後、生存しているマウスを、Sabin-Feldman染色試験を用いて抗体を定量する ために採血し、そしてCO2で安楽死させる。トキソプラズマ・ゴンディによる 感染後遺の存在は、脳の組織内の嚢子を計数すること(実施例2に記載の通り) 、及び他のマウスに脾臓及び肝臓の一部を再接種することよって調べる。脾臓及 び肝臓の懸濁液での再接種で生き残ったマウスを採血し、それらの血清を、Sabi n-Feldman染色試験を用いて抗体の存在について調べる。 組織嚢子型に対するアッセイのためには、トキソプラズマ・ゴンディME49 株の嚢子20を、CBA/Caマウスに腹腔内感染させる。未処置の場合には、この株 で感染したCBA/Caマウスは、慢性の進行性トキソプラズマ脳炎を発症し、3週間 後に脳内に多数の嚢子を発生させ、そして感染後およそ6週間で死亡し始める。 感染6週間後に、胃管栄養法によって、BPIタンパク質産物で毎日、8週間にわ たってマウスを処置する。対照のマウ スは、調剤用緩衝液のみで処置する。処置開始後2週間間隔で、2または3匹の マウスを屠殺し、全脳を摘出し、そして脳懸濁液中の嚢子の数を、前記の通りに 定量する。 Araujoら、Antimicrobial Agents Chemotherapy、36巻、326〜330頁(1992)に 記載されるアッセイを用いて、脳内の嚢子数及び免疫応答に対する、長期処置の 効果を調べる。CBA/Caマウスに、トキソプラズマ・ゴンディME49株の嚢子1 0を腹腔内感染させ、感染後5週間で開始し12週間継続するよう、胃管栄養法 によって投与して、BPIタンパク質産物での処置を毎日行う。同様に感染させた 対照のマウスは、調剤用緩衝液のみで処置する。処置開始後5及び10日目なら びに2、4、6、8、10及び12週間で、3匹の処置マウス及び3匹の対照マ ウスを安楽死させる。各々の脳の半分は、組織病理学的検査用に緩衝性ホルマリ ンの中にて即座に固定し、残余の半分は、嚢子の鏡検計数のために前記のごとく 処理する。 Araujo(1992)、前出に記載のアッセイを、長期間にわたって感染を受けたマウ スの脳内の嚢子に対するBPIタンパク質産物のin vivoでの活性を定量するために 使用する。この株で感染したSWマウスは、3から4週間後に脳内に多数の嚢子を 発生させるが、CBA/Caマウスとは異なり、免疫応答はほとんどなく、そしてSWマ ウスがこの感染症で死亡することは滅多にない。その後3及び6ヶ月目に、15 または30日間、前記のごとくBPIタンパク質産物でマウスを処置する。処置を 完遂した時点ですべてのマウスを安楽死させ、その脳を、前記の通り嚢子の数を 定量するために処理する。 代替となるin vivoモデル(Hunterら、Infection and Immunity、61巻、4038 〜4044頁(1993)の変法)を、トキソプラズマ・ゴンディに対するBPIタンパク質 産物の細胞毒性活性を定 量するために用いてもよい。Swiss Webster雌性成熟マウスを、滅菌した食餌及 び水を自由に供給しながらケージ内で飼育する。トキソプラズマ・ゴンディのR H株の20の精製した嚢子で、胃管栄養法によってマウスを感染させ、その後直 ちに、静脈内または腹腔内へBPIタンパク質産物をマウスに投与する。4匹の感 染していないマウスを対照として用いる。感染後7、14及び18日目に、4匹 の感染したマウスの群を屠殺する。マウスは、屠殺前に麻酔をかける。臓器を摘 出し、脳、心臓、肝臓、腎臓、脾臓、小腸及び肺は、4%ホルムアルデヒド、70 %エタノール、0.8 N酢酸の溶液中にて一晩固定し、そして組織病理学的分析の ためにパラフィンに埋設する。5μmのパラフィン切片を、ヘマトキシリン及び エオシンを用いて染色するか、または色原体としてジアミノベンズアミドを用い たペルオキシダーゼ−抗ペルオキシダーゼ技術を採用することにより、組織内の トキソプラズマ・ゴンディ寄生体を検出するための免疫組織化学的検査のために 使用する。臓器を、炎症、炎症性傷害、壊死、及び寄生体の存在について観察す る。生存時間及び組織病理学的に認められる損傷の差異が、所定のBPIタンパク 質産物の規制の細胞毒性効力の指標である。 実施例4 リーシュマニア・ドノバニに対する BPIタンパク質産物の結合を定量するためのアッセイ リーシュマニア・ドノバニに対するBPIタンパク質産物の結合親和性を定量す るために、アッセイ(Butcherら、J.Immunol.、148巻、2879〜2886頁(1992))を 行う。リーシュマニア・ドノバニのプロマスチゴートは、Gottliebら、Exp.Para sitol.、52巻、117頁(1981)に記載のごとく、15%(容量/容量)のFCS及び ペニシリン−ストレプトマイシン(1,000単位/ml)を追加したM199の中で生育さ せる。寄生体は遠心によって採集し、洗浄し、HEPES-緩衝性生理食塩水(HBS) (pH 7.4、5 mMグルコースを追加)中に適切な濃度にて懸濁する。対数期のプロ マスチゴートは、培養3日目に採集し(5×105細胞/ml)、そして定常期の寄生 体は、7日目に採集する(108細胞/ml)。 結合アッセイにおいて、2×107のプロマスチゴートを、5 mMグルコースを追加 したHBS、pH 7.2に懸濁し、そして様々な濃度の放射ヨウ素化したBPIタンパク質 産物を添加して、最終容量を1 mlにする。非特異的結合は、標識しないBPIタン パク質産物1 mg/mlの存在下に定量する。インキュベーションは、27℃にて30 分間行い、1mlの氷冷したHBSを添加して終了し、次に卓上小型遠心機で、20,00 0×gにて4分間遠心する。細胞のペレットは、氷冷したHBSで2度洗浄し、0.1 m lのHBSに再懸濁し、そして液体シンチレーションカウンターで計数する。 実施例5 トリパノソーマ・クルーズに対する BPIタンパク質産物の結合を定量するためのアッセイ トリパノソーマ・クルーズに対するBPIタンパク質産物の結合親和性を定量す るために、アッセイ(Butcherら、J.Immunol.、148巻、2879〜2886頁(1992)の変 法)を行う。トリポマスチゴートは、Prioliら、J.Immunol.、144巻、4384〜439 1頁(1990)に記載されるごとく、培養Vero細胞の感染によって得る。寄生体を採 集後、所望の濃度になるようPBS(150 mM NaCl、20 mM NaH2PO4、pH 7.2)に再 懸濁する。 結合アッセイにおいて、様々な濃度の放射ヨウ素化したBPIタンパク質産物を 、最終容量0.1 mlになるようにトリポマスチゴ ート懸濁液に添加する。非特異的結合は、1mg/mlの非標識BPIタンパク質産物の 存在下に定量する。インキュベーションは、27℃にて30分間行い、1mlの氷冷 したPBSを添加して終了し、次に卓上の小型遠心機で、20,000×gにて4分間遠心 する。細胞のペレットは、氷冷したPBSで2度洗浄し、0.1 mlのHBSに再懸濁し、 そして液体シンチレーションカウンターで計数する。 実施例6 トリパノソーマ・クルーズによる感染に対する BPIタンパク質産物のIN VITROでの効果 培養した線維芽細胞のトリパノソーマ・クルーズ感染に対するBPIタンパク質 産物のin vitroでの効果を定量するために、アッセイ(Ortega-Barria、前出の 変法)を行う。熱で不活性化した1%のNu−血清(Collaborative Research,Inc .、Bedford、マサチューセッツ州)、ペニシリン(100単位/ml)及びストレプト マイシン(100mg/ml)を追加したRPMI 1640中に維持したVero線維芽細胞を、ト リプシン−EDTA(Ca2+及びMg2+不含のHank's平衡塩類溶液中、0.5 gトリプ シン、0.2 g EDTA)を用いて剥離し、そして16ウェルのLab-Tek chamber slid e(Nunc,Inc.、Naperville、イリノイ州)に、およそ7.5×103細胞/mlで播種す る。細胞は、37℃にて24時間インキュベートし、75%の周密度に達すれば感 染のために使用する。トリポマスチゴートを採集して、1% BSAを含有する無血 清RPMIを用いて洗浄し、そして様々な濃度のBPIタンパク質産物と混合する。37 ℃で30分間経過した後、総容量100μlとしたおよそ5×105の寄生体を、亜周密 となった線維芽細胞の培養液を含む各々のウェルに添加して、37℃にて2時間相 互作用させておく。インキュベーション終了時に、線維芽細胞の単層は、無血清 培地で 3回すすぎ、さらに、1%のNu−血清を含有するRPMI 1640中で、37℃にて3日間 インキュベートする。その単層を洗浄し、Diff-Quikを用いて染色し、そして顕 微鏡下に調べて、感染したVero細胞と感染していないVero細胞との割合を見積も る。 当業者にあっては、本発明の現在のところで好ましい実施態様の、如上の記載 を考慮した上で、本発明の実施において数多くの改良や変更を想起することが予 期される。従って、本発明の範囲に課せられるべき限定は、添付の請求の範囲に おける限定のみである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.原生動物による感染を受けた被験者に対して、BPIタンパク質産物を含む 組成物を投与することを含む、原生動物による感染症の処置方法。 2.前記BPIタンパク質産物が、BPIのN−末端断片またはそのダイマー型であ る請求の範囲第1項記載の方法。 3.前記N−末端断片が、およそ21 kDから25 kDの間の分子量を有する請求の 範囲第3項記載の方法。 4.前記BPIタンパク質産物が、rBPI23またはrBPI21ΔcysまたはBPIホロタン パク質である請求の範囲第1項記載の方法。 5.前記感染に関与する原生動物種が、トキソプラズマ・ゴンディ、リーシュ マニア種、トリパノソーマ・クルーズ、及びマラリア原虫の種よりなる群から選 択される請求の範囲第1項記載の方法。 6.前記原生動物種が、トキソプラズマ・ゴンディである請求の範囲第5項記 載の方法。 7.前記組成物が経口投与される請求の範囲第1項記載の方法。 8.前記組成物が、静脈内、筋肉内、または皮下へ投与される請求の範囲第1 項記載の方法。 9.前記組成物が、エーロゾルとして投与される請求の範囲第1項記載の方法 。 10.前記組成物が、軟膏として投与される請求の範囲第1項記載の方法。 11.抗−原生動物剤を投与する追加の工程を含む、請求の範囲第1項記載の方 法。 12.原生動物にBPIタンパク質産物を接触させることを含む、原生動物の殺傷 または生長阻害方法。 13.原生動物に、抗−原生動物剤を接触させる追加の工程を含む、請求の範囲 第12項記載の方法。 14.原生動物による感染の処置用の薬物を製造するための、BPIタンパク質産 物の使用。 15.原生動物による感染を、他の抗−原生動物剤と共に併用処置するための薬 物を製造するための、BPIタンパク質産物の使用。
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