JPH10502469A - 計算結果のグラフィカルな表示 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 デジタル・コンピュータを動作させて、計算において必要な値を入力し、その計算結果を表示するディスプレイ(１５０)を与える方法である。この方法は、コンピュータ・スクリーン(１０３)上にグラフィカルな要素を表示することによって開始する。このグラフィカルな要素は、入力値の中の１つの大きさを表すことができる。この大きさは、ポインティング・デバイス(１１５)を用いてグラフィカルな要素(１０５)上の特定の領域を操作することによって、変化させることができる。コンピュータは、どのような変化に関しても、グラフィカルな要素をモニタする(１０４)。そのような変化を検出すると、コンピュータは、グラフィカルな要素によって表される入力値の検出された変化に応答して、計算の結果を第１のグラフィカルな表示(１０７、１０８)に表示する。本発明のある実施例では、グラフィカルな要素は、第２のグラフィカルな表示を形成するようにも構成される。

Description

【発明の詳細な説明】 計算結果のグラフィカルな表示 発明の分野 本発明は、データ処理システムに関し、更に詳しくは、改良されたユーザ・グ ラフィカル・インターフェースに関する。 発明の背景 計算の結果をグラフィカルに表示するコンピュータ・プログラムは、従来技術 において広く知られている。例えば、スプレッド・シートは、結果が、その結果 をテーブルのコラム(カラム)又はローに記憶するスプレッド・シートの一部であ る場合には、計算結果をグラフ化する。この場合に、ユーザは、典型的には、１ つがグラフのＸ値を有し、１つがグラフのＹ値を有するような、少なくとも２つ のコラム又はローを提供する。 一般的には、基礎となる計算は、従属変数と独立変数をとの両方を有するが、 前者の従属変数は、後者の独立変数と１つ又は複数の計算を特定する符号(コー ド)とから生じる。ユーザが１組の独立変数の値に対する計算結果に興味を有す る場合には、スプレッド・シート法は、極めて満足できるものである。しかし、 ユーザが多数の異なる独立変数の値に対する結果を調べることを望む場合には、 スプレッド・シート法は、最適とはいえないことがわかっている。 キャッシュ・フロー分析と事業体(ビジネス)に対する予測(プロジェクション) とを、月単位で与える問題を考えてみる。独立変数は、典型的には、銀行口座内 の資金(ファンド)に対して支払われた利子や、その事業体に入る又はそこから出 ていく金額である。この場合の従属変数は、それぞれの月末時点での銀行にある 現金である。この問題をスプレッド・シート上で設定すると、各変数に対して１ つのコラム・エントリを当て、各月末における銀行の現金残高(cash balance)を 計算する式を用いる。それぞれの月に対する結果は、このスプレッド・シートの コラムに記憶され、新たな独立変数値がユーザによって入力されるたびに、自動 的にグラフ化される。独立変数に関する種々の仮定に対するキャッシュ・フロー の感度(sensitivity)を調べるためには、ユーザは、変数の中の１つに対して新 たな値を入力し、グラフをプリントアウトし、その変数に対す る第２の値を入力し、グラフをプリントアウトする、という作業を続けることに なる。これらのグラフは、次に、手作業(マニュアル)で、相互に比較される。デ ータのこのような調査法は、遅く、エラーにつながる虞がある。 広くは、本発明の目的は、対話的な態様で、計算結果をグラフィカルに調査す るための、改良型のユーザ・インターフェースを提供することである。 本発明の更なる目的は、多数の会計期間を含む金融上の(ファイナンシャルな) 問題をコンピュータ上で調査するための、改良型の方法を提供することである。 本発明のこれらの及びそれ以外の目的は、以下の詳細な説明と添付の図面とか ら当業者には、明らかになる。 発明の概要 本発明は、デジタル・コンピュータを操作して、計算において必要な値を入力 し、その計算の結果を表示するディスプレイを提供する方法である。この方法は 、コンピュータのスクリーンにグラフィカルな要素を表示することから始まるが 、このグラフィカルな要素は、入力された値の中の１つの大きさを表すことがで きる。この大きさは、ポインティング・デバイスを用いてそのグラフィカルな要 素上の特定の領域を操作することによって、変更される。コンピュータは、その 中での任意の変化に関してこのグラフィカルな要素をモニタする。そのような変 化を検出すると、コンピュータは、グラフィカルな要素によって表される入力値 の検出された変化に応答して、第１のグラフィカルなディスプレイに、計算の結 果を表示する。次に、コンピュータは、別の変化を求めて、グラフィカルな要素 をモニタすることに戻る。本発明の実施例では、グラフィカルな要素は、第２の ディスプレイを形成するように構成されている。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の方法によって作成されたグラフィカルなディスプレイの例で ある。 発明の詳細な説明 本発明は、独立変数がグラフィカルな態様である量の大きさを表すことができ マウスなどのポインティング・デバイスを用いて変化させられる要素を含むシン ボルによってグラフィカルに表される点で、従来のスプレッド・シートとは異な る。例えば、変数の大きさは、矢印の長さによって表す。この場合に、値は、マ ウスを用いて矢印の頭部(ヘッド)をドラッグして矢印の長さを増加又は減少させ ることによって、変化させられる。「 スライダ(slider)」も、同様の機能を実行する。スライダは、典型的には、直線 上のスケールから構成され、このスケールの上のオブジェクトは、マウスを用い て移動できる。スケールの一端からスライダまでの距離が、変数の値を表す。棒 (バー)グラフにおける棒もまた、その棒の頂部(トップ)をドラッグして棒の長さ を伸縮させることによって、同様に用いることができる。グラフ化された点の任 意の配列もまた、個々の点をポインティング・デバイスを用いてドラッグするこ とによって点を新たな位置まで移動させることを可能にすることにより、用いる ことができる。このようなグラフィカルな補助用具(エイド)は、以下の説明では 、ウィジェット(widget)と称される。 ユーザ・インターフェースは、キャッシュ・フロー分析又はモデルの結果を表示 する際に用いられる例示的なコンピュータ・ディスプレイを参照することによっ て、より容易に理解できる。このモデルでは、ある会社の銀行口座は、それぞれ の会計期間の期末において、増加又は減少する。キャッシュ・フローと称される 増加又は減少の額は、それぞれの会計期間に対して、別々に入力され得る。会計 期間の期首における銀行口座の残高は、モデルに入力され得る所定のレートで利 子を獲得する。この会計期間の期末における銀行口座の残高は、棒グラフとして 表示され、１つの棒が１つの会計期間に当てられる。このようなディスプレイは 、図１の１５０で示されている。それぞれの会計期間は、棒グラフの形式で示さ れている銀行残高によって特徴付けられる。例示的な棒が、１０４に示されてい る。銀行残高は、また、１０３において示されているように、それぞれの棒の上 側に数字の(デジタル)形式でも示されている。キャッシュ・フローは、矢印のア レーの形式で示され、１つの矢印が１会計期間に対応し、例としての矢印が１０ ５に示されている。同様に、キャッシュ・フローの額は、それぞれの会計期間の 下に、数字で(デジタルに)示されており、例の数字的な表示が１０６に示されて いる。キャッシュ・フロー変数は、会社の側から見た会社と銀行との間の取引を 表す。下向きの矢印は、負であり、会社から資金を取り出して銀行に預け入れた ことを表し、上向きの矢印は、正であり、銀行から資金を引き出した後に会社が 受け取った資金を表す。それぞれの会計期間に対して、銀行にある資金は利子ス ライダ１０８に示されているレートで利子を得ることが仮定されている。この単 純な例では、利子のレート(利子率)は、会計期間の全体の組を通じて固定されて いると仮定されている。しかし、当業者には、個別の利子率ウィジェットを、キ ャッシュ・フローを指示するのに用いる矢印と類似 の態様で、それぞれの会計期間に対して与えることも可能であることは、理解さ れよう。この場合には、２組の独立変数が存在し、それぞれが、グラフィカルに 配列されたウィジェットによって表される。 ユーザは、対応する矢印をドラッグするか、又は、キャッシュ・フローの数字( デジタル)表示を選択し値をタイプ入力するかのどちらかによって、独立変数の 初期値を設定する。後者の形式のデータ入力は、データベース・アプリケーショ ンのデータ・エントリ・フィールドにデータを入力するのと類似している。値を変 化させる好適な方法は、対応する矢印の頭部をドラッグすることによるものであ る。このようなドラッグ動作は、典型的には、カーソル１１５を矢印の頭部に置 き、ポインティング・デバイス上のボタンを、このポインティング・デバイスを移 動させることによってカーソルを移動させている間、押し続けていることによっ て行われる。新たな値が入力されるたびに、プログラムは、自動的に、それぞれ の会計期間の期末における銀行残高を計算し、その結果を表示する。よって、ユ ーザは、任意の矢印をドラッグすれば、キャッシュ・フロー・モデル全体に対する 影響(インパクト)を見ることができる。同様に、ユーザは、利子スライダをドラ ッグすることにより、その利子スライダの位置と共に連続的に変換するキャッシ ュ・フロー・モデルの結果を見ることができる。 キャッシュ・フロー分析では、利子率と、各会計期間におけるキャッシュ・フ ローとが、独立変数を構成する。これらがいったん特定されると、各会計期間の 期末における銀行残高は、従属変数であるから、計算され、表示されうる。当業 者には明らかであるが、本発明の方法は、多数のモデリング問題に効果的に応用 可能である。それぞれの場合に、独立変数は、グラフィカルなウィジェットとし て、表示される。１つ又は複数の従属変数は、１つ又は複数のグラフィカルな表 現として表示される。 本発明は、オブジェクト指向のユーザ・インターフェース・システム上で、最も 容易に実現される。そのようなシステムでは、オペレーティング・システムが、 マウスなどのポインティング・デバイスがクリックされる又は移動されるたびに 、割り込み(interrupt)を与える。本発明は、ウィジェットの形式の独立変数と 、独立変数の初期値を用いるグラフィカルな表現での１つ又は複数の従属変数と を、示すユーザ・スクリーンを、最初に表示する。プログラムは、次に、ポイン ティング・デバイスによって発生される割り込みを待機する。割り込みが検出さ れると、プログラムは、プログラムは、どの独立変数が 変更されたのかを決定し、更に、その変数に対する新たな値を決定する。次にプ ログラムは、従属変数を再計算し、そのグラフィカルな表現を表示する。従属変 数のグラフィカルな表現を表示した後に再び独立変数が変更された場合には、こ のプロセスが反復される。このように、本発明は、独立変数を連続的にトラッキ ングして、従属変数の連続的に更新された表示を与える。 スプレッド・シート・プログラムによればユーザは計算の結果をグラフィカルに 見ることができるが、これらのプログラムは、独立変数を連続的に変動させ連続 的な態様でグラフィカルな表示の変化を見る手段は、与えてくれない。スプレッ ド・シートの場合には、ユーザは、変更されるべき独立変数を含むスプレッド・シ ート・セルを選択し、対象となる独立変数に対する新たな値をタイプ入力しなけ ればならない。すると、プログラムは、従属変数のグラフを再び表示する。従属 変数の多数の異なる値に対する結果を見るためには、ユーザは、このプロセスを 反復しなければならない。本発明では、ユーザは、独立変数に対応するウィジェ ットをドラッグして、ウィジェットがそれぞれの値を通過する際にグラフが連続 的に更新されていくのを見るだけでよい。 多くの場合に、ユーザは、独立変数の値を連続的な態様で入力又は変化させる ことを望む。しかし、ある場合には、ユーザは、値が、所定のステップで、変化 することを望む。すなわち、独立変数は、連続的であるか、又は、量子化されて いる。変数が量子化されている場合には、スライダは、好ましくは、連続的な態 様で移動するが、値は、スライダが次のステップまで移動するまでは変化しない 。ユーザがスライダを離すと、スライダは、自動的に、値を、最も近い値に丸め る(ラウンドする)。本発明の好適実施例では、それぞれの独立変数が対応するウ ィジェットの操作に応答して変化する態様は、異なるマウス・キー又はメニュ・オ プションを用いてウィジェットを選択することにより、入力され得る。例えば、 右側のマウス・ボタンを用いると、ウィジェットにポイントを向け右側のマウス・ ボタンを用いてウィジェットをクリックすることにより、ウィジェットの属性を 入力できる。 ウィジェットは、独立変数のグラフィカルな表現を与えるように配列でき、ま た、そのウィジェットが表す変数に従属して個別的に配置することができる。例 えば、図１に示された矢印は、利子率スライダを別個のウィジェットにしながら 、棒グラフと類似の態様でグラフとして配列できる。 本発明への種々の修正が、以上の説明と添付の図面から、当業者には明らかで あろう。従って、本発明は、請求の範囲によってのみ画定されるものである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年１０月３０日 【補正内容】 【図１】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ Ｇ０９Ｇ 5/36 ５１０ 8623−5Ｌ Ｇ０６Ｆ 15/22 ３１０Ｐ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １.デジタル・コンピュータを動作させ、計算において必要な値を入力し前記計 算の結果を表示する表示(ディスプレイ)を提供する方法において、 前記入力された値の中の１つの大きさを表すことができるグラフィカルな要素 を表示するステップであって、前記大きさは、ポインティング・デバイスを用い て前記グラフィカルな要素上の特定の領域を操作することにより変更可能であり 、前記グラフィカルな要素は、前記デジタル・コンピュータに接続された表示ス クリーン上に表示される、ステップと、 前記グラフィカルな要素を反復的にモニタして、前記グラフィカルな要素の変 化を検出するステップと、 前記計算の前記結果を、前記グラフィカルな要素によって表される前記入力さ れた値の前記検出された変化に応答して、前記表示スクリーン上の第１のグラフ ィカルな表示(ディスプレイ)において表示するステップと、 を含むことを特徴とする方法。 ２.請求項１記載の方法において、グラフィカルな要素を提供する前記ステッ プは、更に、複数のグラフィカルな要素を表示して第２のグラフィカルな表示を 形成するステップを含み、それぞれの前記グラフィカルな要素は、前記計算にお いて必要な入力された値に対応することを特徴とする方法。 ３.請求項２記載の方法において、前記計算は、複数の期間のそれぞれに対す る１つの結果を発生し、前記結果は複数の入力された値に従属しており１つのそ のような値がそれぞれの期間に対応し、前記第１のグラフィカルな表示は、前記 期間の関数としての前記結果のグラフを含み、前記第２のグラフィカルな表示は 、前記期間の関数としての前記入力された値のグラフを含み、前記第２のグラフ ィカルな表示は、前記グラフィカルな要素を順序付けられたアレーに配列するこ とによって発生されることを特徴とする方法。