JPH10502337A - Hivの細胞侵入を阻害するための、 dppivの基質であるペプチド類縁体、特にkpr型の該類縁体の複合提示 - Google Patents

Hivの細胞侵入を阻害するための、 dppivの基質であるペプチド類縁体、特にkpr型の該類縁体の複合提示

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JPH10502337A JP7527406A JP52740695A JPH10502337A JP H10502337 A JPH10502337 A JP H10502337A JP 7527406 A JP7527406 A JP 7527406A JP 52740695 A JP52740695 A JP 52740695A JP H10502337 A JPH10502337 A JP H10502337A
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ジャン − ポール ブリヤン、
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Abstract

(57)【要約】 複数の反復パターン、特にKPR型のものを具備し、細胞表面上の表面タンパク質、特にCD26(別名DPPIV)により認識される分子。該パターンは全て、複数で酵素に提示させる能力を有し、尚且つ該酵素への親和性を有するペプチド担体によって保持される。該分子はHIVの細胞侵入を阻害する組成物の活性成分であり、特にレトロウイルス誘導性感染の治療のためのものである。

Description

【発明の詳細な説明】 HIVの細胞侵入を阻害するための、DPPIVの基質であるペプチド類縁体、 特にKPR型の該類縁体の複合提示 本出願は、HIVレトロウイルスの感染の阻害剤であって、DPPIV及び/またはHI V型レトロウイルスのエンベロープ糖タンパク質のV3ループの保存モチーフの基 質であるペプチド類縁体を具備したものに関する。 ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)は後天性免疫不全症候群(AIDS)及びそれに 関連した疾患の病原体である。これまでに、別個であるが互いに関連した二つの タイプの該ウイルス、HIV-1及びHIV-2が同定されている。HIVによる、CD4+リン パ球、単球、及びマクロファージの感染には、該ウイルスのenv遺伝子産物と、C D4細胞受容体とが相互作用することが必要である(Klazman D.,et al.,Nature 1984;312;767-768)。 HIVのenv遺伝子は細胞のプロテアーゼにより開裂されて、細胞外、または表面 (SU)及び膜貫通(TM)型の糖タンパク質になるポリプロテイン前駆体をコード している(Eiden,L.E.et al.,Immnology Today 1992;13;201-206)。膜貫通型 タンパク質との非共有結合の結果として、表面タンパク質は、感染細胞の表面、 またはウイルス粒子表面に露出する。 CD4受容体は、免疫グロブリン・ファミリに関連した4つの領域を含んだアミ ノ末端の細胞外領域と、膜貫通及び細胞質領域を含んだカルボキシ末端とを備え た糖タンパク質である(Fiden et al.)。CD4分子の第一番目のアミノ末端領域 は、HIVの表面タンパク質が結合する主要な部位である。この結合の結果として 、SU-TM複合体(表面及び膜貫通型の糖タンパク質により形成される複合体)に おいてはコンホメーション変化の誘導が起き、膜貫通タンパク質のアミノ末端と 細胞膜との相互作用が可能になり、細胞膜とウイルスの膜との融合が起きる(Ma rsh M.,et al.,Immnol.Today,1988; 8 :369-371,Eiden,L.F.,et al.,Im mnol.Today 1992; 13:201-206; Putney,S.,et al.,TIBS 1992; 17:191-196 )。しかしながら融合に先立ち、表面タンパク質はタンパク質分解性開裂による 修飾を受ける可能性があり、直接的な証拠はないが、HIV-1の表面タンパク質(G P120)の場合には、上 記の開裂は通常「VP3ループ」と呼ばれている第三可変領域、すなわち主要中和 領域(PND)のレベルで起きるようである(Moore J.P.,et al.,AIDS 1991; 5;S 21-S33)。 現在までに、種々の知見からVP3ループはHIV-1の感染に重要な働きをしている ことが示唆されている: 1)HIV-1に対して血清陽性である患者において自然に作られる中和抗体は、主 としてVP3ループに向けられるものである(Goudsmit J.,et al.,Proc.Natl. Acad.Sci.USA 1988; 854478-4482); 2)VP3ループに特異的なモノクローナル抗体は、gp120のCD4受容体への結合に は影響を与えないが、融合過程をブロックする(Kinney-Thomas,E.,et al.,A IDS 1988; 2.25-29); 3)VP3ループを変異させると、感染性の低減したウイルス粒子が生成する(Gr imaila,RJ.,et al.,J.Virol.,1992;66:1875-1883); 4)VP3ループを変異させると細胞親和性が変化し(Chesebro,B.,et al.,J. Virol.,1992; 66:6547-6554)、HIV表現型がシンシチウム誘導性または非誘導 性のウイルスになる(De Jong,J.J.,et al.,J.Virol.,1992; 66: 6777-6780 )。 VP3ループは35から41のアミノ酸を含んでいて、その両末端のシステイン 残基はジスルフィド結合により連結されてループを形成している。このVP3ルー プは塩基性残基が保存されていて、更に、連結した上記システインの近傍の配列 は、分離株の多くで共通している(Clements GJ,et al.,AIDS Res.Hum.Retr oviruses 1991;7:3-16)。結果として、VP3ループ内の特異的配列には淘汰圧が かかっているようである。VP3ループの「冠」の部分のペプチド(15量体)に 対するモノクローナル抗体は、HIV-1を中和する能力があり(Langedijk JPM,et al.,J.Gen.Virol.,1991; 72:2519-2526)、これは該ループの冠の部分のア ミノ酸残基が、VP3ループの機能的相互作用に関わることを示唆している。 精製したgp120は、異なるプロテアーゼにより50kDaと70kDaの断片に分解され るが(トロンビン(thrombin)とトリプターゼ(tryptase)はトリプシン部位で切 断するが(GPGR AFVT)、カテプシンEはキモトリプシン様部位で切断する(GPGR AF VT))、VP3ループの開裂がHIVの感染に必要であるという事実に関して確立 された証拠は、現在までのところない(Clemens GJ,et al.,AIDS Res.Hum.R etroviruses 1991;7:3-16)。 出願人らは、HIVレトロウイルスエンベロープの表面糖タンパク質のVP3ループ の配列で、先行技術の実験の主題とは異なり、またHIV-2やSIVレトロウイルスの 配列とも異なる配列に特に興味を有している。出願人らは、非常に多くのHIV分 離株、特にHIV-1はその90%以上が、アミノ酸配列Gly-Pro-Gly(グリシン-プロリ ン-グリシン、またはアミノ酸一文字表記ではGPG)で構成されるペプチド・モチ ーフを有し、より特異的にはGly-Proの保存されたモチーフを有する。更に、こ のGPまたはGPGモチーフは、HIV-1感染患者の生体内において数年間変化せず、一 方VP3ループではその他の置換が起きている(Holmback et al.,J.Virol.1993 ;67:1612-1619)。 更に、HIV-1、HIV-2、及びSIVに関して同定された全ての株は、VP3ループのN 末端に保存ジペプチド・モチーフ、RP(アルギニン-プロリン)を有する。更にHIV -2とSIVの場合は、保存ジペプチド・モチーフ、RPまたはKP(リジン-プロリン)が 、VP3ループのC末端に見出される。更にSIV MNDの場合、ジペプチド・モチーフ 、EP(グルタミン酸-プロリン)もまたVP3ループに見出される。 HIV-1の場合、VP3ループの外側にもいくつかの保存モチーフが見られ、例えば IPI(イソロイシン-プロリン-イソロイシン)、GPC(グリシン-プロリン-システイ ン)、PPG(プロリン-プロリン-グリシン)があり、マイヤーズら(Myers et al., 1992)の保存配列に対してそれぞれ、SUの185、208、TMの411の部位に位置して いる。 出願人らは、細胞表面タンパク質がHIVまたはSIVのエンベロープ糖タンパク質 (特にVP3のレベルで)と相互作用し、それを開裂することが可能であることを 示した。この開裂は、本願発明までには明らかにされていない部位で起きると考 えられている。前記細胞表面タンパク質は、CD26受容体又はCD26抗原とも呼ばれ る、ジペプチド・ペプチダーゼIV(dipeptidyl peptidase,DPPIV)である(Barcl ay A.N et al.,1993,Facts book.London:Hartcourt Brace Jovanich)。文 献では、DPPIV/CD26はDPIV、DAPIV、SGP-115/107、Tal、及びTa103とも呼ばれ ている。DPPIVは、通常エクソペプチダーゼ活性を有し、尚且つある特定の条件 下でエンドペプチダーゼ活性も有する、細胞表面プロテアーゼである(Nagatsu et al.,Anal.Biochem.1976; 74:466-476; Kudo M.et al.,J.Biochem.1985 ;97:1211-1218; Kenney AJ et al.,Biochem.J.1976; 155:169-182)。この酵 素活性は、色素生産性物質のp-ニトロアニリド(パラ-ニトロアニリド)に連結 され、X−Pro-p-ニトロアニリドの配列(Xは特にグリシン、アラニン、リ ジン、アルギニン、グルタミン酸、ア スパラギン酸や、プロリンでさえもよい)を有する、合成ジペプチドを開裂させ て、X−Proとp-ニトロアニリドを産生させることにより、アッセイするこ とが可能である(Nagtsu T.et al.,Anal.Biochem.1976; 74:466-476)。 CD26抗原は、110から120kDaの膜貫通型の糖タンパク質として発現し、ジペプ チド・ペプチダーゼIVと同等な細胞表面セリンプロテアーゼである。この酵素は 、エクソペプチダーゼと考えられていて、ポリペプチド基質のアミノ末端のジペ プチドを開裂する。但し、最後から二番目のアミノ酸残基はプロリン残基であり 、すなわちこの酵素はX−P-ポリペプチドを開裂する(Xが遊離型N末端アミ ノ酸であるときには、Pはプロリン残基である)(Kudo M et al.,J.Biochem.1 985; 97:1211-1218)。更に、DPPIVは、合成ペプチド内の「GP様」ジペプチドの 後ろで、「エンドペプチダーゼ様」開裂を触媒し(Kenny AJ et al.,Biochem. J.1976; 155:169-182)、コラーゲンに結合する(Beauvois B et al.,I.Marc el Dekker(Eds)New York,1991)。DPPIVはコラーゲンに結合するが、この結合 はその酵素活性には影響を与えず(Ilanski C et al.,Exp.Cell Res.1988; 1 78:64-72)、故にDPPIVの異なる領域にアンカー部分と結合部分とが存在するこ とを示唆している。 DPPIVは複数のオリゴサッカライド鎖がN残基に結合した糖タンパク質である。 この表面酵素のアミノ末端(シグナルペプチド)に隣接する疎水性配列は、膜へ のアンカー領域として機能し、このタンパク質のN末端の6アミノ酸は細胞質領 域を形成し、カルボキシ末端は細胞外領域を構成している(Ogata S.,et al., J.Biol.Chem.1989; 264;3596-3601; IlongW.,et al.,J.Cell Biol.1990; 11:323-328)。この酵素は非常に多種類の組織において存在し、その中にはリン パ系及び非リンパ系の器官が含まれる(Gorrel M.D.,et al.,Cell Immunol.1 991; 134:205-215)。該酵素は、上皮細胞の頂端膜上(刷子縁、及び小管表面) 、内皮細胞、ある種のTリンパ球、樹上濾胞細胞、及びマクロファージに発現し ている(Gorrel M.D.,et al.,Cell Immunol.1991; 134:205-215; McCaughan et al.,1990 Hepatology,11:547-558; Sannws PI et al.,J.Histochem.Cyt ochem.1983; 31:684-690)。この酵素活性は、T及びB起源の異なるヒト細胞株 と同様に、末梢血単球においても検出されている(Beauvois B et al.,I.Marc el Dekker(Eds.)New York,1991)。DPPIV/CD26の発現は、静止期にあるTリン パ球では弱いが、その活性化後はかなりの増加を示し、このため、DPPIV/CD26は Tリンパ球の活性化抗原であると考えられてい る。 本願のこれ以降の本文においては、DPPIV、またはCD26という表現は交互に用 いられる。 AIDSレトロウイルスのヒトへの感染をCD26が仲介すること、より特異的にはレ トロウイルスの、Tリンパ球、単球、及びマクロファージの様な細胞への侵入に それが関わる新規のメカニズムを解明することは、HIVまたはSIVレトロウイルス による感染をくいとめる新規の薬剤を限定することを可能にし、特に該レトロウ イルスによる細胞感染の阻害剤の開発を提供する。 出願人らは、DPPIVはHIVの補助受容体であって、該ウイルスエンベロープのSU 及びTMの糖タンパク質のVP3及び/又はその他の領域に結合することができると いうことを、より特異的に示した。SU/TM複合体とDPPIV/CD26との相互作用に関 するこのステップは、HIVがCD4 T細胞に入り込むのに必須である。 よって本発明の目的は、細胞表面上の表面タンパク質、特にCD26受容体(DPPI V酵素とも呼ばれる)により認識されうる複数のモチーフを具備していて、それ らが全て、該酵素に複数で提示されるようにペプチド担体により保持されるか、 またはそのような担体で保持されていないものである、HIVレトロウイルス感染 の阻害剤である。以下においては、上記のようにして酵素に提示されるこれら全 てのモチーフを、「反復配列」と表現する。 選択したモチーフを複数で提示する該担体は、上記のモチーフをアクセスでき る様にする能力に関して定義される。 本願で用いる「ペプチド」という表現は、それが反復ペプチド・モチーフであ ってもペプチド担体であってもそれとは関わりなく、純粋にペプチドである分子 (天然のアミノ酸残基によるものということにおいて)、及び該ペプチドの一部 または全てのアミノ酸残基を、上記した天然のアミノ酸残基の光学異性体により 置換したもの、または「非ペプチド群」(例えば疑似ペプチドの形成にいたるも の)でさえによって置換されたものに由来するものの両者を含むことに気づくこ とは重要である。但し、上記の置換によって該反復配列に関連した性質(特にDP PIV酵素によって認識される性質)、または該担体の性質(特に該反復配列の該 酵素への提示能力)に大きなの障害を生じさせてはいけない。 本発明物の第一実施態様によると、「反復配列」を有するペプチド担体は、隣 り 合うアミノ酸残基とのペプチド結合に関わらない反応性機能であって、該反復配 列の、該担体への結合に関わるとされる反応性機能を有するアミノ酸残基を含ん でいる。 好ましくは、該ペプチド担体はリジン(K)型のアミノ酸を具備し、上記反復 配列が該ペプチド担体の少なくとも一部のエプシロンアミノ基上に結合されたも のである。 担体上の他のアミノ酸残基との結合に関わらないカルボキシ機能を有するアル ギニンやグルタミル残基のような、その他のアミノ酸残基はまた、上記の反復配 列モチーフの結合に使われる。 該担体は合成であってもよく、結果として、マーリフィールド(Merrifield) による固相合成法によった化学的合成により調製されてもよい。本発明の態様に おいて第一に有益な分子は、例えば該ペプチド担体が以下のアミノ酸鎖を具備し ていることを特徴とする:KX1KX23 ここでX1は好ましくはリジン、バリ ン、アラニン、グルタミン酸、またはイソロイシンで、X2、及びX3はグリシン 、またはプロリンの何れかで、互いに別個のものである。 該反復配列はこの場合、リジン残基のε-アミノ酸機能により結合されていて もよく(特にペプチド結合により)、また同じ平面に存在していてもよく、また はそれとは反対に異なる平面に存在していてもよい。同様にして、このモチーフ は、リジン残基に関して担体と同じ側で結合されていているか、または反対側で 結合されていてもよい。 上記X1アミノ酸残基は、必要ならば欠損していてもよい。 本発明分子の態様における、その他の有益なペプチド担体は、以下の配列から 選択したアミノ酸鎖を具備している: なお配列中、X1は任意で、リジン、バリン、アラニン、グルタミン酸、また はイソロイシンであってもよく、更にX4も任意で、グルタミン酸、バリン、ア ラニン、またはイソロイシンであってもよい。 該担体は、異なる立体配置をとる該反復配列を空間に提示させる。 担体中の、COOH末端のC残基及び/またはG及びC残基の存在は、「キャリア」 型構造体またはリポソームへの特異的結合の可能性を与える。 故に該反復配列は、計画に沿ってリジン残基に結合していてもよく、その中の いくつかは必要であればそれ以外のものに対して垂直に、又は該担体の両面に位 置していてもよい。 好ましくは、該ペプチド担体中に含まれる該アミノ酸は、右旋回性である。 本発明の有益な態様によると、該担体のアミノ酸同士のペプチド結合は修飾さ れていて、特に生体内でのプロテアーゼによる加水分解への抵抗性が改善されて いる。 該担体上のリジン残基に結合している反復配列の数は、かなり変化してもよい 。 この数は、該ペプチド担体上にあるリジン残基の数の関数として決定され、ま た多くのモチーフを用いたときの生体内での毒性の可能性を考慮して、生体内で の該 ウイルスのリンパ球への侵入阻止能力を最適化するように改変させてもよい。有 益には、該担体により提示される反復モチーフの数は、2から8の間で、好ましく は4から6の間、例としては5である。 もし必要ならば、該ペプチド担体に含ませるモチーフ数を決定するために、該 反復モチーフに含まれるアミノ酸数を考慮に入れるべきである。 該反復モチーフ及び/またはペプチド担体のアミノ酸の間の結合の修飾は、異 なるタイプのものであってもよい。この結合の開裂を防ぎ、またそれゆえにペプ チダーゼ感受性をなくすために、適切な修飾をペプチド結合レベルで行ってもよ い。 ペプチド結合の修飾方法としては、通常のものでよい。 ペプチド結合-COOH-を、還元型の結合(CH2NH)、レトロ(NHCO)、メチレン- オキシ(CH2-O)、チオメチレン(CH2-S)、カルバ(CH2CH2)、ケトメチレン(CO -CH2)、ヒドロキシエチレン(CHOH-CH2)、またはアザ(N-N)へと形成させる 修飾について言及するが、これにより限定を意味するものではない。もし必要な らば、L型の立体配置ではなくてD型鏡像異性体を使用することのほうが本発明の 態様として好ましい。 本発明の分子にとって好ましい反復モチーフは、少なくとも2つの、有益には 3つのプラスの電荷を有すべきであり、以下の可能性から選択することができる : -モチーフのαNH2基 -アミノヘキサン酸のαNH2基 -リジンのεアミノ基、オルニチンのδアミノ基、及びより一般的にはα、β 、γ、δ、εアミノ基(α、γジアミノ酪酸; γ、βジアミノプロピオン酸) -アルギニンのグアニジン基 有益には、これらの二つの電荷は少なくとも一つのGly、Pro、Alaの様な中性 アミノ酸で分離しているべきである。例えば該モチーフは、RP,KP,PK,PR,RK ,KR,KPR,RPK,PKR,PRK,KER,KGQ,KGR,RPR,RPG,AHxPR,pyrKR,RPGR,K PGR,KPRG,GPGR,IPIG,GPGRAF,KRPGNK,RPGNK,KRPRQ,KPRQAGの配列を有す るべきである。 以下に示す配列は、以下の表で示される様なアミノ酸の命名に使われる、いわ ゆる一文字表記により記載される。 A アラニン R アルギニン N アスパラギン D アスパラギン酸 C システイン Q グルタミン E グルタミン酸 G グリシン H ヒスチジン I イソロイシン L ロイシン K リジン M メチオニン F フェニルアラニン P プロリン S セリン T スレオニン W トリプトファン Y チロシン V バリン AHx αアミノヘキサン酸 pyr ピログルタミン酸 この記載の目的のために、以下のコードを、ここより上において使用してきた (及びここより下においても使用する)。 X アミノ酸の何れか、または変異体アミノ酸の何れか 本発明の実施の態様において特に好ましい分子(本当のペプチド結合のみを含 んでいるもの)は、以下の式で表すことができる: 変異体では、該ペプチド担体のリジン残基に結合している反復モチーフは同様 のものでも、また異なるものでもよい。 故に、該担体に結合した該反復モチーフの選択においては、HIVレトロウイル スの異なる分離株のVP3ループの配列の変異を考慮に入れることが可能であろう 。 更にこれらの反復モチーフはHIVレトロウイルスの外部エンベロープ糖タンパ ク質のBエピトープとTエピトープとの双方を備えるように選択してもよい。 本発明の態様における別の変異体において上記の分子は、該ペプチド担体が例 えばトリス(2-アミノエチル)アミンやデンドリマー(dendrimer)のようなポ リアミンからなる群より選択された、機能的に等価な分子で置換されていること を特徴とするものである(R.Wolf Frequence Chimie p.13-17 Molecules de gr ande taille)。 本発明の主題は更に、HIV型のヒトレトロウイルス、特にHIV-1やHIV-2型のも のによる感染を阻害する能力のある組成物で、活性成分として上記の分子を含む ことを特徴とするものである。 そのような組成物は特に、細胞受容体CD26(DPPIV)と、HIV型レトロウイルスの 外部エンベロープ糖タンパク質との相互作用を阻害する能力により定義され、こ の相互作用は、該レトロウイルスがCD4リンパ球に貫入することができなくなる ことを証明し、これは対照実験で見られるシンシチウムの形成とアポトーシスの 誘導とが見られないことで確認される。本発明の阻害剤の作用機構には、通常影 響を受けないDPPIVの酵素活性を阻害することが通常含まれないことについて注 目することには理由がある。 本発明は、特に細胞膜の融合阻害により上に定義された分子であって、HIV型 のヒトレトロウイルスによる感染の治療用薬剤の調製のための分子の使用に関す る。 一般的にいって、活性成分として上記に定義したような分子を含むことを特徴 とする薬学的組成物は、本発明の枠組みに入る。 この薬学的組成物はHIVレトロウイルスによる感染を防ぐ治療に使うことがで き、特に免疫原性組成物、特にワクチンとして使用することができる。 本発明のその他の特徴と利点は、以下に示す例と図で明らかになるであろう。 例 現在の技術水準では、酵素の特異的特徴を、容易に接近できる分子に移し、そ れにより新規のタンパク質及び酵素を構築するために開発された、TASP(te mplate assembled synthetic protein)型の分子が知られている(Mutter M.,A ngew.Chem.Int.Ed.Engl.24(1985)639-653)。 この点において、TASS(template assembled synthetic substance)分子と 呼ばれる構築物の定義がなされ、また合成された。 このタイプの分子においては、比較的高濃度の単量体でHIVのCD4+細胞への侵 入を阻害するペプチド(例えばペプチドK−P−R)の、共有結合的アンカーの ための領域を形成させるため、上記担体が使用される。 a)分子の構造 b)化学薬品 ジクロロメタン(DCM)とトリフルオロ酢酸(TFA)は、ネオシステム( Strasbourg,France)から得たものを再蒸留して得た。N,N-ジメチルホルムアミ ド(DMF)とジイソプロピルエチルアミン(DIEA)は、SDS(Peypin,F rance)から購入した。 tert-ブチル-メチル-エーテル(MTBE)、ベンゾトリアゾールイル-オキシ -トリス-(ジメチルアミノ)-ホスホニウム 6フルオロリン酸塩(BOP試薬) 、及びヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)はフルカ(Mulhouse,France )から得 た。保護アミノ酸は、ネオシステム(Strasbourg,France)から得た。PAM Boc Cys(4 MeBzl)レジンはA.B.I.(Roissy,France)から 得た。弗化水素はプロデール(Strasbourg,France)から得た。 c)担体の組み立て 保護ペプチド鎖の組み立ては、マーリフィールド(Merrifield,1963,J.Am .Chem.Soc.85,2149-2153)による固相法により、マルチプルリアクタペプチ ド合成機を半自動モードにして行った(Neimark,J.and Briand,J.P.(1993)P eptide Res.6,219-228)。160mg(0.1mmol)のPAM Boc Cys(4− MeBzl)レジン(置換0.6meq/g)を20mlの反応容器に入れた。Boc保護基 の脱保護はDCM中の60%TFAで30分間行い、次いでレジンをDCMで二回、 5mlのDMFで3回洗浄した。担体を構築するのに使用した2番目から9番目まで のアミノ酸に関して、Fmoc基でαアミノ基を保護した。使用した側鎖保護基は、 シクロヘキシルエステル(Glu4)、クロロベンジルオキシカルボニル(Lys9)、 t-ブチルオキシカルボニル(Lys3,5,8)がある。10位のリジンをBoc Lys(Boc)誘 導体の形で導入した。それぞれのアミノ酸誘導体を導入するのに用いたサイクル は、以下のとおりである: ニンヒドリン対照試験は、全てのカップリングは20分以内に終了し、更にカッ プリングさせる必要のないことを示した。 d)担体上へのKPRトリペプチドのマルチプル組立 担体のPAMレジンのBoc保護基を、60%のTFA/DCMの1分間処理( 前洗浄)、及び30分間処理で開裂し、次いでレジンをDCM及びDMFで洗浄し た。レジンの置換は3meq/g(反応容器中のアミノ基は0.5mmol)であった。ペプチ ド鎖の伸長は4等量過剰のFmoc Arg(Pmc)、Fmoc Gly、F moc Lys(Boc)を使用して行った。Fmoc保護基の脱保護時間を、 25%のピペリジン/DMF混合液中で3 X 7分に増加させた。合成の終わり、及 び最終脱保護段階の後で、レジンをDCMで洗浄し、窒素気圧下で乾燥させた。ア ルギニンとリジンとの誘導体のPmc及びBoc保護基を次いで、キング試薬( King D,Field,C,Field,G(1990)Int.J.Pept.Protein Res.36,255-266 )で2時間30分かけて開裂し、レジンをもう一度DCMで洗浄し、窒素気圧下で乾燥 した。 e)弗化水素での最終開裂 レジン(620mg)に結合して最終的に得られたペプチドを、10mlのHFと1mlの アニソールとで0℃45分間処理した。真空下での弗化水素除去後に、レジンを エーテ ルで洗浄し、ペプチドを8mlの純粋なTFAで溶出し、もう一度MTBEで沈殿させ た。遠心後、沈殿物を10mlの水に溶解して、真空乾燥させた。 f)分子の分析及び精製 最終産物の均一性を、C18ヌクレオシドタイプの逆相カラム(150x4.6mm)とT EAP緩衝液系を使った分析により確認した。1から21%の線形グラジエントを2 0分かけて行い、検出は201nmで行った。 真空乾燥後に、190mgの該分子を得て、100mgを阻害実験に使用し、20mgをリポ ソームへの結合に使用し、70mgはデルタパックC18カラムで高度に精製した。 5(KPR)TASS 分子の生物学的活性 a)5(KPR)TASS分子の、DPPIV活性に与える影響 本アッセイにおいて活性とは、DPPIVの酵素活性を阻害することが知られ、比 較アッセイに使われている阻害剤とは対照的に、DPPIVの酵素活性にはほとんど 影響を与えないような、DPPIV酵素に対する該分子の親和性に関わり、以下に示 す比較アッセイで、この活性に与えるそれぞれの影響を調べることを可能にする 比較アッセイの結果により確認できるものである。この効果は、カレバウト(Ca llebaut)らが記載した実験条件下(5(KPR)TASS分子、及びALBA2阻害剤の存在 下でHIV-1 LAIに感染させたヒトT細胞株、CEMに対して投与;Science,1993,24 Dec.)で、ペプチド緩衝液中でGP-pNAを開裂させる研究により測定した。以上 のアッセイの結果を以下の表に示し、試験したペプチド阻害剤のIC50の値をDPPI V活性に関連づけた。 ALBA2:Lys(Z(NO2))-ピロリジド(pyrrolidide)HCl K:Lys,P:Pro,R:Arg b)5(KPR)TASSによる、HIVの侵入阻害 1時間のCEM細胞感染でHIV-1 LAIの侵入を試験した。細胞外のウイルスをトリ プシン処理により取り除き、HIVの内部取り込みを、p25の濃度をアッセイするこ とで調べた(Callebaut et al.,1993 前出)。 5(KPR)TASSによるHIV侵入の阻止 結論 5(KPR)TASS分子はHIVの侵入に関しての有効な阻害剤である。IC50値は約10 μMである。故に、5(KPR)TASSはKPR単量体よりも500倍以上活性がある。200 μMの5(KPR)TASSでも、DPPIVの酵素活性は全く影響されないということに注目す べきである。 これらの結果を、ALBA2により代表される、有効なDPPIV酵素活性阻害剤が、CD 26の機能をT細胞活性化の間阻害しないことを示した、ショーンらの報告(1991 )と比較すべきである。 c)5(KPR)TASSによるHIV感染の阻害 HIV-1 LAIによる感染前に、CEM細胞を異なる濃度(200,100,50,25,及び5μ M)の5(KPR)TASSとともに培養(37℃、30分)した。阻害剤存在下で感染させた 細胞を4日間培養し、ウイルス生成を、培養上清中のp25の濃度をモニターしてア ッセイした。5(KPR)TASS分子により、HIVの生成は顕著に阻害され、この阻害は 投薬量に依存した:90%以上の阻害が20μMで、約50%の阻害が5から10μMで起 きた。ウイルス 生成は5(KPR)TASSにより阻害されるので、シンシチウムの形成もまた阻害された 。 d)5(KPR)TASS はシンシチウム形成を阻害する 5(KPR)TASSのシンシチウム形成に与える影響を論証するため、CEM細胞をまず 、異なる濃度の5(KPR)TASSを加える前にHIV-1 LAIに感染させた。ウイルス生成 とシンシチウム形成を感染後4日間モニターした。5(KPR)TASS分子を感染後加え たので(すなわちHIVが細胞に侵入した後で)、ウイルス生成は影響されなかっ た。しかし、シンシチウム形成は200μMの5(KPR)TASSで完全に阻害され、100μ Mでは75%が、50μMでは50%が阻害された。 これらの結果から、cで証明されるように(すなわちウイルスと細胞の膜融合 を阻害することで)、5(KPR)TASSがウイルス侵入の阻害剤であることが確かめ られ、またそれに加えて5(KPR)TASSは、感染細胞とその近傍の細胞との間の融 合を防ぐことにより、シンシチウム形成の阻害剤となっていることを示している 。 e)5(KPR)TASS分子には細胞増殖への毒性がない 100μMの5(KPR)TASS存在下、または非存在下で増殖しているCEM細胞の数は、 培養3日後も同様であった。 f)HIV-2及びSIVによる感染の阻害 HIV-2 ROD、HIV-2EHOまたはSIVmacで感染させる前に、細胞(CEM クローン13; CEM174;HUT78)を異なる濃度(80,40,20,及び10μM)の5(KPR)TASSで培養(37 ℃、30分)した。阻害剤存在下で感染させた細胞を次に、4日間増殖させてウイ ルス生成量を、培養上清中の逆転写酵素活性の測定によりアッセイした。HIV-2 及びSIVの生成は、5(KPR)TASSにより顕著に阻害された。50%阻害効果のあった 5(KPR)TASSの投薬量は、おおよそ10-20μMであった。 g)5(KPR)TASSは細胞死またはアポトーシスの誘導を阻害する 慢性的にHIV-1に感染している細胞は(例としては、H9/IIIB細胞;Resnick et al.,1986,J.Infect.Dis.154,1027-1030)、HIVエンベロープ糖タンパク質 のgp120/gp41複合体の発現のため、CD4+リンパ球(例えばMOLT-4 T4細胞)にお けるアポトーシスを誘導する効果細胞(effector cell)として使用することが できる。 H9/IIIB細胞をMOLT-4 T4と共培養すると20時間以内にMOLT-4細胞でアポトーシス が検出される(Laurent-Crawford et al.,1992,″Retrovirus of Human AIDS and Related Diseases.″pp35-41,VIIth Colloquium des Cent Grades)。5(K PR)TASSは50-100μMの濃度で、MOLT-4細胞における細胞死またはアポトーシスを 完全に阻害することが可能である。 h)DPPIV活性の阻害剤は必ずしもHIV侵入阻害剤ではない ALBA2(H-Lys-{Z(NO2)}-ピロリジド(pyrrolidide))はDPPIV活性に関する、有 能な阻害剤である(Schon et al.,1991,Biol.Chem.Hoppe-Seyler,372,305 -311)。細胞表面上でのDPPIV活性は、20μMで90%、1μMで50%阻害された。こ のDPPIV酵素活性阻害とは対照的に、ALBA2はHIVの侵入、シンシチウム形成、お よびアポトーシスの誘導に、50μMでも一切影響を与えない。100μMの濃度は細 胞に対して毒性がある。一方、DPPIV活性へ弱い影響しか与えない5(KPR)TASS分 子は、HIVによる細胞感染に対しては大きく影響する。 以上の結果から、DPPIV/CD26の触媒活性は、HIVの細胞感染時に必要でないと 示唆される。更に、1mM未満の濃度で活性に影響を与えない5(KPR)TASS分子は、 100μMで95%、5μMで50%の効率でウイルス感染を阻害する。以上の結果を論理 的に説明すると、5(KPR)TASS分子は、酵素活性に関わる触媒部位とは独立したD PPIV/CD26の部位(アンカー部位)に対して親和性を有するということになる。K PRは基質にもなりえるという事実は更に、触媒部位及びアンカー部位は、同様の ペプチド構造を有して相互作用することを示唆する。 i)5(KPR)TASS型の、他のHIV感染阻害剤の例 HIV-1 LAIで感染する前に、CEM細胞を異なる濃度(50から0.5μM)で培養した (37℃、30分)。阻害剤存在下で感染した細胞を4日間培養し、培養上清中のp25 の濃度を測定して、ウイルス生成を評価した。以下の表は、少なくとも90%及び 50%のウイルス生成阻害を示したペプチド濃度を示している。 j)CD26中の、5(KPR)TASSペプチドの認識部位 CD26に対する1F7抗体(C.Morimoto,Dana Farber Cancer Institute,Boston USA)は、CD26の酵素活性を阻害することなく、HIV の侵入を阻止する(Calleb aut et al.,Science,262,2045-2050)。以上の結果から、HIVエンベロープに 対するCD26の相互作用部位が、CD26のペプチダーゼ活性の基質認識部位の外側に あることが示唆される。この示唆は、50μMの5(KPR)TASSにより、該酵素活性に 影響を与えることなく、ウイルス侵入を90%以上阻害するという作用と一致する 。 5(KPR)TASSの作用部位が1F7抗体と同じであるかを決定するために、以下の様 な実験を行った:ヒトTリンパ球株であるMOLT細胞(CD4+,CD26+)を培養した( 室温、5分間、50μMの5(KPR)TASS、もしくは50μMのALBA2存在下、または非存 在下;この濃度では酵素活性を阻害するがウイルスの侵入は阻害しない)。次に 、HIVの侵入には影響を与えないMab 1F7抗-CD26抗体、及びMab BA5抗-CD26抗体( Mab1F7とは別個の 抗CD26)(Immunotech)、Mab OKT4抗-CD4抗体(Ortho Diagnostics Systems)、 Mab ALBA1抗-CD45抗体(Immnotech)(CD26と連合しているチロシンキナーゼ) 、のような抗体を加え、細胞を4℃で1時間インキュベーションした。細胞を洗浄 し、FACS(Fluorescnece-activated cell sorting analysis)で分析した(FACS 分析により得られた特徴的なスペクトルを示している図を参照:5(KPR)TASS(S 13として引用)及びALBA2の存在下、または非存在下での、MOLT細胞表面上の抗 原の認識;CD26はMab 1F7とMab BA5とにより認識され、CD4はMab OKT4により認 識され、CD45はMab ALB1により認識される)。以上の結果から、5(KPR)TASS( S13という名で言及されている)はMab 1F7によるCD26の認識を阻害し、一方Mab BA5によるCD26の認識は影響されていないことがわかり、よってMab 1F7のエピト ープは5(KPR)TASSの相互作用部位に本当にあることを示している。ウイルスの 侵入には影響を与えないALBA2が、1F7やBA5抗体によるCD26の認識を修飾しない ということは興味深い。 Mab 1F7のエピトープ、すなわちCD26に5(KPR)TASSが与える影響は特異的であ るが、それはCD4やCD26の様なその他の表面抗原の認識が、5(KPR)TASSにより影 響を受けないためである。 結論 ウイルスのエンベロープを形成し、表面タンパク質SU(gp120)及び膜貫通タン パク質(gp41)を具備する糖タンパク質複合体は、HIV感染において重要である; 該gp120はCD4への結合部位を含んでいて、該gp41は膜融合過程に必要なペプチド ・モチーフを含んでいる。gp120とgp41の非共有結合的相互作用は、gp120/gp41 複合体の二つの主要な機能に必須のコンフォーメーション複合体を形成する。こ の二つの機能とは、ウイルスと細胞の膜の融合による、ウイルスコアの細胞侵入 、及び感染細胞(gp120/gp41複合体を表面に発現した)と、その隣接細胞との間 の融合による細胞変性効果の誘導である。 感染細胞表面における該gp120/gp41複合体の発現は、非感染の隣接した細胞の CD4分子との相互作用を引き起こし、HIVの特徴である以下の細胞変性効果を引き 起こす(Laurent-Crawford et al.,1993 AIDS Res.Hum.Retroviruses 9,761 -773):シンシチウムの形成(感染細胞と非感染細胞との融合による多角細胞) 、及び/またはアポトーシスによる細胞死(ヌクレオソーム間糸におけるクロマ チンの断片化)。 go120/gp41エンベロープ複合体には、異なる機能(1:ウイルス侵入、2:シン シチウム形成、3:5(KPR)TASS分子によるアポトーシス阻止)があるという事 実は、該gp120/gp41複合体のこれら異なる機能において、この分子はVP3ループ と表面タンパク質(例えばDPPIV/CD26)との相互作用を阻害することを示唆する 。 5(KPR)TASSはHIVの侵入と感染の潜在的阻害剤である。それは、もしDPPIVの 酵素活性において検出できさえすれば、ほんの少しだけの効果を示す。故に、5 (KPR)TASSは、CD26分子の触媒部位の影響を与えることなく、主として基質(す なわちgo120のVP3ループ)の認識部位に作用する。KPR単量体と比較したときの 、5(KPR)TASSの高活性の理由の一つは、CD26分子はより効果的なKPRの多量体の 提示がより効果的に行なわれるように、多量体の形で存在するという事実に見出 せるであろう。TASS分子のKPR残基はまた、以下に示す、その他のペプチドで置 換されていて、この阻害剤の変異体を形成するものでもよい:RPK,RPR,PKR,K GR。 トリペプチドKPRは、ある種のHIV-2のVP3のC末端に正確に位置する、VP3ルー プ中に見られる保存モチーフの一つである。ジペプチドKPの存在を考慮すると、 KPRはDPPIV/CD26酵素の基質になる。更に、出願人らは、トリペプチドKPR単量体 が10mMでHIVの侵入を阻害し、またDPPIVの活性を阻害することを論証した。以上 の考えに基づき、このトリペプチドKPRの多量体での提示は(例えば5(KPR)TASS )、該分子のHIV侵入阻害、シンシチウム形成阻害、及びアポトーシス誘導阻害 に関しての効果を顕著に増加させる。しかし、ウイルス感染を阻害するのに使わ れる、10-200μMの5(KPR)TASS濃度において、該酵素活性は影響を受けない。1- 10mMの5(KPR)TASSの濃度においてのみ、DPPIV活性は阻害される。 最後に、5(KPR)TASS型のペプチドは、抗-CD26モノクローナル抗体のエピトー プを構成する領域において、CD26と相互作用するようである。 HIV-1 LAIによるCEM細胞の感染における、異なる多量体合成ペプチド(TASS分 子またはその修飾済み分子に対応するもの)の阻害効果の例 HIV-1 LAIによる感染(37℃で60分)の前に、CEM細胞を、37℃で15-30分間、 異なるペプチドとインキュベーションした。次いで該細胞を遠心し、異なる阻害 剤を含む新鮮な培養液に懸濁した。シンシチウム形成を感染後(p.i.)3日目及 び4日目に モニターし、培養上清を用いて、HIVの主要コアタンパク質であるp24/p25の濃度 決定を行った。シンシチウム形成阻害とHIV生成(すなわちp24/p25の濃度)阻害 との間に、非常に高い相関関係があった。 TASS担体は、以下の残基で構成されている:KKKGPKEKGC。対照とし て、プロリン残基(P)をG残基で置換して、以下の配列にした修飾TASS担体を使 用した:KKKGGKEKGC。この後者の配列をTASS(GG)と名付けた。KKK KGC配列に相当する、別の修飾済みTASS分子も使用した。ある場合には、MAP 担体を比較のために使用した。 結論 3つの構造-機能アッセイより、KPRまたはRPKモチーフを五価で提示すること が最適であることが示唆される。八価で提示すること(No6及ひNo10を参照され たし)は、阻害活性を促進せず、また三価、または四価での提示は弱い阻害活性 しか示さない(No23及びNo24を参照されたし)。 異なるペプチド-TASS分子は、HIVの侵入、感染及びシンシチウム形成の阻害に 関して、μgの濃度で作用を示す。HIV-1 LAIによるCEMタイプのT細胞の感染では 、いくつかの分子(No19,25,32,33,36,37,38)に対する50%阻害濃度(IC50) の値は、0.5から2μMの間にある。 阻害モチーフの特徴 K- P- R (1) (2) (3) 上記した例によると、阻害モチーフの好ましい構造には以下の残基が含まれる : -二つのアミノ酸は、KまたはRのような塩基性アミノ酸であるべきである(Kと Rとは相互に替えることが可能である)。この2つの塩基性アミノ酸は1、2、3の 部位のうちどこに位置していてもよい(例No1,16,21,25,及び33を参照されたし ); -活性のあるモチーフ(No15及び30)を作成するために、P残基が欠損している か、またはG残基で置換されていてもよいが、Eタイプの残基による置換は、阻害 活性を減少させる傾向にある(No16を参照されたし); -Q残基のようなその他の親水性残基による塩基性残基の置換は、阻害活性を顕 著に減少させる(No18; 5(KGQ)TASS); -K残基のεアミノ基のアセチル化は、該分子の阻害活性を減少させるので、こ の基は重要である(No20); -該モチーフのαアミノ基は、該阻害活性が顕著に減少されずにアセチル化さ れるので、重要ではない(No35)。同様に、1位におけるピログルタミン酸は阻 害活性に影響を与えない; -1位におけるεアミノヘキサノイル残基の導入は、該分子の活性を減少させな い(No28); -D型鏡像異性体での阻害モチーフの構築物は、該阻害モチーフのL型立体配置 に 相当させた構築物と同様の活性を有する(No32); 1位と2位でのアミノ酸のペプチド結合の還元は、該分子の阻害活性を顕著に促 進する(No19,37,38)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 5/09 9356−4H C07K 5/103 5/097 9356−4H 5/11 5/103 9356−4H 7/06 5/11 9356−4H 17/02 7/06 9051−4C A61K 37/02 ADY 17/02 ABD (72)発明者 クルス、 ベルナール フランス国、75012 パリ、リュ・ドゥ・ マダガスカール 7 (72)発明者 ジャコトット、 エティエンヌ フランス国、75017 パリ、リュ・デ・ア ペナン 25 (72)発明者 ミュラー、 シルバン フランス国、67000 ストラスブール、ア ブニュ・ドゥ・ラ・フォレ − ノワール 15 (72)発明者 ブリヤン、 ジャン − ポール フランス国、67000 ストラスブール、リ ュ・デ・バレイユール 22 (72)発明者 ギシャルド、 ジル フランス国、67000 ストラスブール、リ ュ・ドゥ・ラルク − アン − シエル

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.細胞表面上の表面タンパク質、特にDPPIV酵素とも呼ばれるCD26受容体に より認識されうる複数のモチーフ又は「反復モチーフ」を具備した分子であって 、該酵素に対して複合提示する能力を有し、また該酵素に対して親和性を示す、 ペプチド担体により該モチーフが全て保持されている分子。 2.「反復モチーフ」を有する前記のペプチド担体が、隣接したアミノ酸残基 との連結に関わらない反応機能を有するアミノ酸残基を含んでいることを特徴と し、この反応機能が該反復モチーフの該担体への連結に関わる、請求項1に記載 の分子。 3.前記の分子が、リジン型のアミノ酸を具備し、次いで上記反復モチーフが 、該リジン残基群のうちの少なくとも一部の、エプシロンアミノ基上に結合され ていることを特徴とする、請求項2に記載の分子。 4.前記のペプチド担体が、以下のアミノ酸鎖を具備していることを特徴とす る、請求項1乃至3の何れか一項に記載の分子:KX1KX23。但しX1はリジ ン、バリン、アラニン、またはイソロイシンの何れかであり、X2及びX3はグリ シンまたはプロリンの何れかで、互いに異なる。 5.前記のペプチド担体が、以下に示した配列群から選択したアミノ酸鎖を具 備していることを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一項に記載の分子: 但し配列中、X1は任意で、リジン、バリン、アラニン、またはイソロイシン の中より選択してもよく、またX4も任意で、グルタミン酸、バリン、アラニン 、またはイソロイシンの中より選択してよい。 6.前記担体のアミノ酸が右回旋性または左回旋性であることを特徴とする、 請求項1乃至5の何れか一項に記載の分子。 7.前記のペプチド担体が、2から8の間、好ましくは4から6の間で、特に 5の反復モチーフを含むことを特徴とする、請求項1乃至6の何れか一項に記載 の分子。 8.前記モチーフの一部、または全てのアミノ酸間でのペプチド結合が、酵素 による加水分解が起こらないように修飾されていることを特徴とする、請求項1 乃至7の何れか一項に記載の分子。 9.前記のモチーフが3つのアミノ酸を具備し、その内の2つが例えばK及び /またはRのような塩基性残基であることを特徴とする、請求項1乃至8の何れ か一項に記載の分子。 10.前記のモチーフが、KPR配列に相当することを特徴とする、請求項1乃 至9の何れか一項に記載の分子。 11.前記のモチーフが、以下の配列の中から一つ選択されるか、または以下 の配列の中の一つに相当した配列を具備していることを特徴とする、請求項1乃 至9の何れか一項に記載の分子:RP,KP,PK,PR,RK,KR,KPR,RPK,PKR,PRK ,KER,KGQ,KGR,RPR,RPG,AHxPR,pyrKR,RPGR,KPGR,KPRG,GPGR,IPIG,G PGRAF,KRPGNK,RPGNK,KRPRQ,KPRQAG。 12.前記分子が以下の式に相当することを特徴とする、請求項1乃至11の 何れか一項に記載の分子。 13.前記の分子が、複数の異なる反復モチーフを具備することを特徴とする 、請求項1乃至11の何れか一項に記載の分子。 14.前記のペプチド担体が、例えばトリス(2アミノエチル)アミンやその デンドリマー(dendrimers)のようなポリアミン群より選択された、同等の機能 を有する分子で置換されていることを特徴とする、請求項1乃至13の何れか一 項に記載の分子。 15.HIV型、特にHIV-1、HIV-2、のヒトレトロウイルス、またはSIV型のレト ロウイルスによる感染を阻止する能力を有する組成物であって、該組成物が活性 成分として請求項1乃至14の何れか一項に記載の分子を含むことを特徴とする 組成物。 16.前記組成物が、細胞受容体CD26またはDPPIVと、HIVレトロウイルスのエ ンベロープ糖タンパク質の外部との間の相互作用を阻害する能力を有し、好まし くはDPPIV/CD26の酵素活性を阻害しないことを特徴とする、請求項15に記載の 組成物。 17.HIV型ヒトレトロウイルス感染の治療用の医薬の調製のための、請求項 1乃至14の何れか一項に記載の分子の使用。 18.前記組成物が、細胞膜とウイルスの膜との間の融合を阻害することで、 HIV粒子の侵入を阻止する能力を有することを特徴とする、請求項17に記載の 組成物。 19.前記組成物が、感染細胞と隣接した細胞との間での融合を阻害する能力 を有する、請求項17に記載の組成物。 20.前記組成物が、エンベロープ糖タンパク質の複合体であるgp120/gp41と 、標的細胞との相互作用を防ぐことで、アポトーシスによる細胞死の誘導を阻害 する 能力を有することを特徴とする、請求項17に記載の組成物。 21.前記組成物が、活性成分として請求項1乃至14の何れか一項に記載の 分子を含むことを特徴とする、薬学的組成物。 22.細胞受容体CD26またはDPPIVと、HIVレトロウイルスのエンベロープ糖タ ンパク質の外部との間の相互作用を阻害する能力を有する医薬の調製のための、 請求項1乃至14の何れか一項に記載の分子の使用。 23.前記組成物が、活性成分として請求項1乃至14何れか一項に記載の分 子を含むことを特徴とする、免疫原性組成物。
JP7527406A 1994-04-22 1995-04-21 Hivの細胞侵入を阻害するための、 dppivの基質であるペプチド類縁体、特にkpr型の該類縁体の複合提示 Pending JPH10502337A (ja)

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