JPH10500664A - 痛みの管理及び解毒のための鼻腔及び眼球へのケタミン投与 - Google Patents

痛みの管理及び解毒のための鼻腔及び眼球へのケタミン投与

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JPH10500664A JP7522506A JP52250695A JPH10500664A JP H10500664 A JPH10500664 A JP H10500664A JP 7522506 A JP7522506 A JP 7522506A JP 52250695 A JP52250695 A JP 52250695A JP H10500664 A JPH10500664 A JP H10500664A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、慢性痛を麻酔剤の投与を行わずに管理すること、及び外来患者の痛みの自己管理に関する。本発明はさらに、習慣性物質の常用癖の治療及び解毒の促進に関する。従って、本発明は、痛みを有する患者の痛みを軽減するのに有効なケタミンの投与を鼻腔経路により投与することを含む、患者の痛みを治療する方法に広く関する。本発明はさらに、習慣性物質の常用癖の治療及び解毒を促進するのに有効量のケタミンを鼻腔投与することを含む、習慣性物質の常用癖の治療及び解毒を促進する方法に関する。さらに、本発明は吸入によるケタミンの肺投与も含む。ケタミンの鼻腔投与は患者による薬剤の自己投与を可能とし、これは、外来患者における痛みの管理または習慣性物質の常用癖の治療を可能とする。さらに、ケタミンの鼻腔スプレー及び吸入器による投与は社会的にも許容されるものである。具体的な例として、難治性膀胱痛を有する患者の突破痛を、一回の投与において約16mg〜約32mgのケタミンを鼻腔投与を行うことによりコントロールすることができた。

Description

【発明の詳細な説明】 痛みの管理及び解毒のための鼻腔及び眼球へのケタミン投与 発明の分野 本発明は、麻酔剤の投与を必要としない慢性痛の管理に関する。本発明はまた 、外来患者の痛みの自己管理に関する。本発明は、さらに習慣性物質の常用癖( 特に喫煙)の治療及び解毒を補助する方法に関する。 発明の背景 ケタミン((2-(2-クロロフェニル)-2-(メチルアミノ)-シクロヘキサノン) は麻酔科医、獣医及び研究者により使用されている一般的な麻酔剤である。例え ば、眼科の処置において、健康な子供の計画的な手術前に鎮静の目的で、ミダゾ ラム(midazolam)と共にケタミンを鼻腔投与することは既に報告されている(Louo n et al.,1993,Br.J.Opthalmol.77:529-530;Weksler et al.,1993,Can. J.Anaesthesia 40:119-121)。通常、麻酔の導入のためのケタミンの投与は筋 内(i.m.)または静脈内(i.v.)に行われる。 ケタミンはまた、鎮痛作用を有することも知られている(Domino et al.,1965 ,Clin.Pharmacol.Ther.6:279);鎮痛はケタミンを麻酔域下の投与量用いた時 に達成される(Bovill,1971,Br.J.Anaesth.43:496;Sadove et al.,1971 ,Anesth.Analg.50:452-457)。薬剤は、i.v.、i.m.、仙骨、くも膜下、及び皮 下(s.c.)を含む様々な経路で投与される。ケタミンの皮下投与は、手術後及び末 期ガンに伴う痛みを治療するために行われてきた(Oshima et al.,1990,Can.J .Anaesth.37:385-386)。皮下カニューレによるケタミン塩酸塩の投与により、 幻肢痛の治療が成功したことが報告されている(Stannard and Porter,1993,Pa in 54:227-230)。 痛みの管理、特に慢性痛の管理は、複雑でありしばしば失敗に終わる。第一の 治療は通常、μ−オピオイドアゴニスト、例えばモルヒネのような麻酔剤の投与 を含む(Anderson and Brill,1992,Semin.Anesth.11:158-171)。しかし、迅 速な耐性及び著しい麻酔剤への抵抗がしばしば現れ、これらの薬剤を無効とする (Abram,1993,Reg.Anesth.18(SUPPL):406-413)。ケタミンを含む、非競合的 な、N−メチル−D−アスパルテート(NMDA)レセプターアンタゴニストは 、逆耐性では無いことがわかったため、アンタゴニストの“副作用”からよりも むしろNMDAレセプターの遮断を行ってモルヒネの鎮痛作用への耐性の発生を 阻害するということが報告されている(Trujillo and Akil.1994,Brain Res.6 33:178-188)。 しばしば、痛みの管理は、麻酔剤、アゴニスト−アンタゴニスト薬剤、ブトル ファノール(butorphanol)、ベンゾジアゼピン、GABA刺激剤、バルビツレー ト、バルビツレート様薬のような薬剤の、ピルまたは液体剤形による経口投与ま たは静脈内または筋内注射による過剰投与を伴う。オピオイドアゴニスト及びア ンタゴニストは混合してもよい。このように、薬剤の混合は相殺的な効果を奏し える。より問題なのは、特に経口投与に伴う胃への負担または注射が引き起こす 副作用の可能性である。 しばしば、慢性痛を有する患者は、薬剤の経口投与による胃または他の胃の障 害をコントロールするための薬剤投与を必要とする。慢性痛の治療のための鎮痛 及び鎮静のための薬剤投与の多くにおいて、口周囲の投与に加えて経口自己投与 の代わりとなる方法は、一般的ではなく、厄介であり(例えば静脈内または皮下 投与は、カニューレまたは針を必要とする)及び一般に医療トレーニングを必要 とする。 米国特許第4,671,953 号には、経口粘膜を通して血流に薬剤が投入されるよう に、キャンディーマトリックスに包含された鎮静または鎮痛薬剤の投与が報告さ れている。しかし、この方法では、キャンディーが患者の口内にあるうちに眠り についてしまい、喉詰まりを起こしてしまうという欠点がある。さらに、キャン ディー中の薬剤の全投与量は望ましい投与量を越えているため、キャンディーの 投与は医学的に管理されなければならない。最後に、このキャンディーは日常の 使用には単に不適当である。というのは、ポップキャンディーをなめるという行 為は労働者またはビジネスマンには不適当だからである。 さらに、痛みを有する患者のコントロール下に投与を行った場合、すなわち、 外来患者において行った場合、特に麻酔剤において過剰投与または濫用の可能性 が存在する。 薬剤に関する他の重大な点は、麻酔剤、コカイン、アルコール及びタバコ(ニ コチン及び喫煙の両方を含む)のような習慣性物質の解毒及び習慣性物質への依 存からの離脱である。特に、薬剤による喫煙またはニコチン中毒からの離脱は十 分に行えない。タバコの習慣性は、これらの習慣性物の中では最も軽いものであ るというのは一般的な見地ではあるが、公衆の健康の観点から言えば最も重要で あろう。さらに、ニコチン経皮パッチまたはニコチンガムのような習慣性の喫煙 またはニコチン中毒の治療のための最近のサポートは、タバコの使用により習慣 性物質をもってその常用癖を治療するものである。このような治療は、除くべき 習慣を強化する。タバコを使用せずにタバコの摂取の中止を強化することのでき る適当な代わりとなる方法は現在得られていない。 従って、非オピオイド薬剤を使用して痛みを管理することが望まれている。 さらに、標準的な治療法で難治性の突破痛(breakthrough pain)を除去または 軽減する、迅速な方法が必要とされている。 さらに、痛み止めの薬剤の経口及び注射によらない投与が望まれている。 痛みをコントロールまたは管理するための、迅速、簡便であり、かつ社会的に も許容される、薬剤の患者による自己投与方法が必要とされている。 さらに、薬剤の自己投与において過剰投与及び濫用を避ける方法が必要とされ ている。 さらに、習慣性物質の常用癖、特に喫煙からの離脱及び解毒を補助することの できる薬剤が強く必要とされている。 これらの及び他の必要性は、他の痛みの管理方法と組み合わせて、または独立 に、ケタミンを経鼻的に投与することにより痛みを安全にかつ有効に軽減するこ とができるという発見に基づく本発明により達成された。 本明細書に引用または認識されているいずれの参考文献も、本発明の先行技術 として利用可能であると承認されると解釈されるべきではない。 発明の簡単な説明 本発明は、痛みを有する患者に、痛みを軽減するのに有効な量のケタミンを、 鼻腔または眼球を通して投与することを含む、患者の痛みを治療する方法に広く 関する。さらに具体的には、本発明は吸入によるケタミンの肺投与を提供する。 ケタミンの鎮痛有効量の鼻腔への投与は、薬剤の患者による自己投与を可能とし 、外来患者の痛みの管理を可能とする。さらに、ケタミンの鼻腔スプレー及び吸 入器による投与は、社会的にも一般に許容される方法である。 外来患者における痛みの治療は、病院のサービスへの要求を軽減し、その結果 治療費を実質的に低減させ、及び患者に、より正常な生活及び労働環境を与え、 これは、治療の効果をさらに高めることができる。 ケタミンの眼球への投与は、例えば、眼球手術の期間において非常に有効であ る。手術時には、患者は目の他は完全に包まれており、静脈または鼻粘膜に通じ ることは困難である。さらに、もし患者が麻酔をされている場合には、薬剤の鼻 腔投与は望ましくない。このような場合においてケタミンの投与を眼球を通して 行うため、外科手術を行っている眼科医が麻酔を行うことができ、余分な医療ス タッフの必要がなく、このような処置のための治療費を直接軽減することができ る。従って、患者の状態によりケタミンの鼻腔投与が行えない場合には、例えば ケタミンの点眼による眼球への投与を代わりに行うことができることが理解され るべきである。 本発明の他の利点は、慢性痛の治療のための麻酔剤を投与する必要性を回避で きる点である。有効な鎮痛剤ではあるが、麻酔剤は抵抗性または耐性により効果 を失い得る。麻酔剤はまた、非常に習慣性になりやすい。 外来患者における痛みの治療は、病院のサービスへの要求を軽減し、その結果 治療費を実質的に低減させ、及び患者に、より通常の生活及び労働環境を与え、 これは、治療の効果をさらに高めることができる。 本発明の他の利点は、慢性痛の治療のための麻酔剤を投与する必要性を低減で きる点である。有効な鎮痛剤ではあるが、麻酔剤は抵抗性または耐性により効果 を失い得る。麻酔剤はまた、非常に習慣性になりやすい。 他の観点において、本発明は、患者の習慣性物質の常用癖の解毒及び治療を補 助する方法に関し、これは、この常用癖の解毒及び治療を補助するのに有効な量 のケタミンを鼻腔から投与することを含む。さらに具体的には、本発明はケタミ ンを吸入により肺投与することを提供する。痛み管理に加えて、ケタミンの鎮痛 有効量の鼻腔投与は、喫煙または薬剤の常用のような習慣性行動からの離脱を強 力に促進する。本発明は、薬剤の患者による自己投与を可能とし、これは外来患 者の常用癖の解毒及び治療を可能とする。さらに、上記において述べたように、 ケタミンの鼻腔スプレー及び吸入器による投与は、社会的に一般に許容される方 法である。 好ましい態様においては、本発明は、喫煙を例とするタバコの常用癖を治療す る方法及び装置を与える。 さらに、本発明の利点は、キャンディー剤形の投与を回避することができる点 である。この剤形による投与は、医学的管理が必要であり、また、もし完全に許 容できないものではないとしても社会的に疑問が残る。さらに、本発明の方法は 常用癖の治療のための、習慣性物質、特にニコチンの投与を回避することができ る。 さらに、本発明の利点はまた、ケタミンが高価ではなく、入手し易い薬剤であ り、副作用も少ない点である。このように、本発明は、荷重を負った健康管理シ ステムを付加的に補助することも含む。 鼻腔へのケタミンの投与は、薬剤が迅速に作用するので、医療的なトレーニン グを行っていない患者にも迅速かつ簡便に行うことができる。 一つの観点において、痛みの軽減及び習慣性物質の常用癖を治療するケタミン の投与量は、体重に対して約0.01〜約1mg/kg である。より好ましい態様におい ては、ケタミンの投与量は、体重対して約0.05〜約0.7mg/kgである。他の態様に おいては、鼻腔投与によるケタミンの全投与量は約1〜約30mgの範囲である。 他の特別な態様において、ケタミンの投与は、慢性痛を有する患者の突破痛の 軽減に有効である。 他の特別な態様において、ケタミンの投与は、陣痛、特に遷移陣痛(transitio nlabor)に伴う突破痛の軽減に有効である。 他の態様において、ケタミンの鼻腔投与は偏頭痛の治療に有効であり、これは 臨床的に証明された。 特別な態様において、ケタミンの鼻腔投与は痛み管理において補助的な治療と して使用することができ、これは、上記に述べたように、一種以上の麻酔剤、鎮 痛剤及び鎮静剤等の投与を含む。 本発明はさらに、ケタミンの高投与量に伴う不快感の除去に有効なベンゾジア ゼピンの投与を含む。好ましい観点において、ベンゾジアゼピンはケタミンと共 に鼻腔投与される。 本発明のさらなる利点は、計量した(metered)鎮痛量(これは不快感または幻 覚誘発を伴うレベルより明らかに低い)を投与することにより、患者に対して、 不快感または幻覚誘発を伴う量のケタミンの投与を回避することができる。 さらに実施態様において、本発明は、ケタミンと共に、痛みを軽減するのに有 効な麻酔性鎮痛剤を投与することを含み、該麻酔性鎮痛剤はケタミンと共に粘膜 経路を通じて投与することが好ましい。 従って、本発明は患者によるケタミンの自己投与用装置を提供する。最も広い 観点において、本発明の装置は、ケタミンのエーロゾル剤形及び薬学的に許容さ れる分散剤を含む鼻腔吸入器を含み、この装置は、痛みの軽減または習慣性物質 の常用癖の解毒及び治療の補助に有効量のケタミンを含むエーロゾル剤形を分散 するように計量されている。 分散剤は、限定されないが、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシ エチレン脂肪酸アルコール及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの ような界面活性剤であってもよい。 特別な態様において、特に習慣性物質の常用癖の治療において、該装置は計量 されたケタミンの投与を与え、様々な投与量を制限する投与量制限メカニズムを 含み、及び他の投与を行う前に“ロックアウト(lock-out)”時間を含むことが 好ましい。 一つの特別な態様において、エーロゾル剤形は乾燥粉末エーロゾル剤形であり 、ケタミンは微細に分割された粉末で存在している。乾燥粉末剤形はさらに、限 定されないがラクトース、ソルビトール、スクロース及びマンニトールのような 増量剤を含むことができる。 他の特別な態様において、エーロゾル剤形は液体エーロゾル剤形であり、さら に薬学的に許容される、限定はされないが滅菌水、緩衝食塩水及びデキストロー ス溶液を例とする希釈剤を含む。 他の態様において、エーロゾル剤形はさらに、装置によって分散されるエーロ ゾル剤形の計量された量中に不快感を除去するのに有効な量となるような濃度で ベンゾジアゼピンを含むか、または装置によって分散されたエーロゾル剤形の計 量された量中に痛みを軽減するのに有効な量となるような濃度で麻酔剤を含む。 本発明はさらにエーロゾル剤形中にベンゾジアゼピン及び麻酔剤の両方を含むこ とを含む。 以上のように、本発明は、外来患者の痛みの治療及び習慣性物質の常用癖の治 療及び解毒の補助のための安全な非麻酔剤の自己投与を提供することを目的とす る。 さらに、本発明は、痛みの治療及び及び習慣性物質の常用癖の治療及び解毒の 補助のためにコントロールされた量の薬剤を鼻腔投与する方法を提供することを 目的とする。 さらに、本発明は、非医療従事者により、病院または診療所外においてケタミ ンを鼻腔に自己投与するための装置を提供することを目的とする。 これらの及び他の本発明の目的は以下の詳細な説明により、より明らかになる であろう。 発明の詳細な説明 本発明の一つの観点は、痛みを治療するためのケタミンの鼻腔投与を提供する 。より好ましい観点においては、本発明は、痛みの管理のためのケタミンの患者 による自己投与のための方法及び装置を提供する。 本発明は多くの原因による痛みを軽減することができ、その原因としては、限 定されないが、ショック;四肢切断;重度の化学的または熱による火傷傷害;捻 挫、靱帯裂傷、骨折、外傷及び他の組織損傷;歯科手術、処置及び疾病;陣痛及 び出産;偏頭痛;外科治療;手術後の痛み;放射線による障害;癌;後天性免疫 不全症候群(AIDS);硬膜外(または硬膜上)繊維症;障害を受けた背中の (failed back)手術及び障害を受けた(failed)椎弓切除;座骨神経痛;鎌状赤 血球発症痛;関節炎;自己免疫疾患;難治性膀胱痛等が挙げられる。ケタミンの 粘膜投与はまた、ホスピスの使用に適している。特に癌及びAIDS患者のケア を専門とするホスピスに適している。 一つの態様において、ケタミンの鼻腔投与は、慢性痛において起こる急性の突 破痛の挿入を緩和または軽減することができる。さらなる態様においては、ケタ ミンの鼻腔投与は、突破痛を軽減するために、慢性痛のための慣用的治療法に補 助的に使用することができる。特別な態様においては、ケタミンの鼻腔投与は難 治性の膀胱痛の治療に有効である。 陣痛及び出産痛の軽減において、本発明の特別な利点は、低投与量におけるケ タミンの胎児に対する特別な副作用は知られていないということである。 関連した態様において、鼻腔投与は補助的または直接的に、喘息の急性発作の 治療に使用することができる。無関係の痛みが喘息を引き起こすため、本発明は 痛みを軽減し発作の発症を防御するという利点を有する。さらに、ケタミンは( 麻酔性鎮痛剤と比較してより)気管支拡張性である。 他の態様においては、ケタミンの鼻腔投与は、急性の吐き気の治療にも使用す ることができる。吐き気の場合には薬剤の経口投与は行えないため、ケタミンの 鼻腔投与は特にこの症状に有効である。特に、ケタミンの鼻腔投与は吐き気を催 す痛みを軽減し、かつしばしば重度の吐き気を伴う腹痛を軽減することができる 。 さらに関連する態様において、ケタミンの鼻腔投与は、急激な興奮、例えば、 アルコールまたは薬剤による中毒患者の示す興奮または警察に逮捕された人の興 奮、の治療にも使用することができる。 同様に、ケタミンの鼻腔投与は重度の外傷からくるショックの治療にも有効で ある。重度のショックにより患者が痛みの感覚を失った場合においても重度の外 傷に伴う過度の痛みはショックに関与している。 さらに、本発明は、眼科的手術における麻酔及び鎮痛の維持のための、または 例えば成人呼吸窮迫症候群を示しているような患者を例とする、ケタミンの鼻腔 投与が有効でない患者への、または化学的または熱による火傷を例とする、鼻腔 粘膜の重度の障害を負った患者への、ケタミンの眼球への投与を提供する。さら に、ここに記述した投与量におけるケタミンの眼球への投与は、ケタミンの鼻腔 への投与が不可能な患者において、鼻腔への投与と置き換えることができる。 また、本発明は、習慣性物質の常用癖の治療を補助し、解毒を促進するための ケタミンの鼻腔(または必要な場合には眼球)投与を提供する。より好ましくは 、本発明は痛み管理のための患者によるケタミンの自己投与のための方法及び装 置を提供する。 好ましい観点において、ケタミンの鼻腔投与は、喫煙停止のための強力で効果 的な補助となる。多くの人(一部の人は喫煙の習慣性が非常に強力であったが) はケタミンの鼻腔投与により、喫煙の衝動が起きた際にタバコを吸わずに習慣を 中止することができた。 本発明は、ケタミンの鼻腔投与が慢性痛の症状を軽減するという、驚くべき、 そして予期しない発見に基づいている。下記の実施例において、難治性の膀胱痛 を患い、様々な麻酔剤、鎮痛剤及び鎮静剤を使用しても痛みをコントロールしえ なかった患者が、16〜32mgのケタミン(体重当たり約0.2〜0.6mg/kg に相当 する)を鼻腔投与することにより痛みの管理をより十分に行えるようになった( 下記のこの実施例では、16〜32mgのケタミンは体重当たり約0.27〜0.53mg/k g に相当する。)。この投与量は、痛みの軽減において約15分〜1時間有効で あった。患者は胃の障害を起こしていた経口鎮痛剤の量を低減することができた 。 本発明は、さらにケタミンの鼻腔投与が、タバコの喫煙、麻酔剤等の習慣性物 質からの離脱を強力に促進するという予期せぬ発見に基づいている。特に、ケタ ミンの鼻腔投与により、強力かつ迅速に常用喫煙者にタバコを中止させる。ケタ ミンの習慣性物質の治療におけるメカニズムに関する特別な理論に束縛されない が、習慣性物質の爽快作用を麻酔的性質が補うためと考えられている。例えば、 喫煙の際には、エンドルフィンは低酸素状態を引き起こす一酸化炭素(CO)に 反応して分泌され、これらのエンドルフィンが喫煙行動を強力に増強する。エン ドルフィンはオピオイドペプチドであり、オピオイドと同じレセプターに結合す る。上述したように、ケタミンは、通常オピオイドで治療を行う難治性の痛みを 軽減することが可能である。このように、ケタミンの投与が、喫煙の習慣を治療 するのに著しく有効であるという知見は、痛みの治療において、オピオイドを補 助するまたはオピオイドよりさらに有効であるというケタミンの性質を満足する ものである。 さらに多数の難治性の痛み、偏頭痛、慢性疲労症候群または他の痛みを伴う病 気を患った患者が、本発明の方法及び装置により良くなった。さらに、喫煙をす るこれらの患者は、ケタミンの鼻腔投与が喫煙の衝動を強力に抑制することを見 いだした。 従って、本発明は、ケタミンの鼻腔投与による、外来患者における慢性痛の軽 減、または習慣性物質の常用癖の治療及び解毒を補助するする方法、及び非医療 従事者でも使用可能な、ケタミンの自己鼻腔投与のための装置に関する。 ケタミンは、鼻腔投与に適する剤形または医薬組成物に調製することが好まし い。適する剤形は、詳細に下記に述べる。実施態様において、薬剤の分布を促進 するためにケタミンは粘膜浸透増進剤を加えて製剤することができる。剤形はま た、溶解性、薬剤の安定性、鼻腔粘膜からの吸収性及び他の条件に最適のpHで 調製することができる。 本発明は、薬学的に有効量のケタミンの投与を提供する。すなわち、痛みの軽 減、または習慣性物質の常用癖の解毒の促進及び治療の補助に有効な投与量であ る。実際の投与量は、患者の体重、痛みまたは常用癖の重度、投与経路、同時投 与する薬剤の性質、一日の投与回数及び他の薬剤の投与において通常の技術を有 する医師が一般に勘案する条件によって、異なる。特別な態様において、慢性痛 を有する患者へのケタミンの投与量は、麻酔を誘導する際の使用量の約10%〜 約20%である。他の態様において、ケタミンの投与量は体重1kg当たり約0.01 mg(0.01mg/kg)〜約1mg/kgであり、約0.05mg/kg〜約0.7mg/kgが好ましい。他の 態様において、投与量は、約1〜約30mgの範囲内である。好ましくは、有効量 は、個々に応じた最適の投与量が正確に決定されるように、医師または医療提供 者の管理のもとに決定される。以上のように、本発明は個々の各患者に適した投 与量を提供する。 投与量が決定すると、さらに本発明の利点は、効果に応じた投与量を基に、患 者がケタミンを必要に応じて投与できることである。従って投与回数は患者の管 理下におかれる。しかし、各投与における投与量は比較的低ければ濫用の可能性 が減る。 本発明の他の特徴的な利点は、ケタミンの鼻腔投与が非侵入性であり、かつ血 流への導入が静脈投与と同程度に速く、また口周投与より非常に迅速である点で ある。 さらに重要なことは、鼻腔投与は、一日を通じて、活性及び痛みのレベルの変 化を補助するために使用する薬剤の投与量及び効果を正確にコントロールするこ とが可能であるため、患者が鎮痛薬剤の投与をコントロールすることができる点 である。ケタミンの鼻腔投与は、薬剤の効果による投与量の調製を最適化するこ とができる。 本発明によれば、患者は、本発明の剤形の投与量及び投与回数をコントロール することにより、痛みを軽減する有効量の薬剤を安全に投与することができる。 安全な患者による鎮痛薬剤投与のコントロールは、痛みが主観的なものであるこ とから、重要である。利点はここで倍になる。というのは、患者は効果的に痛み を軽減することができ、かつこの痛みを軽減する力は心理学的に著しく利益をも たらす。心理学的に積極的な態度は、治療の経過及び結果を著しく改善し、患者 にとって全てのプロセスをより耐えやすいものとする。 同様に、習慣性薬剤ではないケタミンは、習慣性物質からの離脱を強力に促進 する。個人的な習慣性物質の濫用を避けるためには、習慣性物質の解毒及び治療 を補助するケタミンの投与を、投与量を制限するメカニズムを有する計量投与装 置で行うことができる。投与制限メカニズムは、過剰の投与を避けるために投与 の間に“ロックアウト”時間を設けて、ケタミンの投与回数を制限する。 本明細書では様々な用語が使用されており、以下定義を行う。 “粘膜”という用語は、鼻腔粘膜及び肺粘膜のような粘膜を有する組織を意味 する。 “鼻腔投与”は、薬剤の全身投与のための鼻腔粘膜から血流への薬剤の投与を 意味する。薬剤投入のための鼻腔投与の利点は、シリンジ及び針を使用する注射 を必要とせず、薬剤の筋肉投与に伴う壊死がなく、ポップキャンディーのように 絶えず使用する必要がない点であり、及び経粘膜投与は自己投与に非常に適して いることである。 本発明はさらに特別な態様において、吸入器を通じた肺への投与を含む。 “粘膜浸透増進剤”という用語は、ケタミンの経粘膜浸透の速度または浸透性 を増加させる薬剤を意味しており、例えば、制限されないが、胆汁塩 (bile sal t)、脂肪酸、界面活性剤またはアルコールが挙げられる。特別な態様において、 浸透増進剤は、コレイン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、デオキシコレ イン酸ナトリウム、タウロデオキシコレート、グリココレイン酸ナトリウム、ジ メチルスルホキシドまたはエタノールが挙げられる。適する浸透増進剤としては 、グリシルレチン酸(米国特許 No.5,112,804,Kowarski)及びポリソルベート -80(polysorbate-80)が挙げられ、後者はノンオキシノール-9(nonoxynol-9)、ラ ウレス-9(laureth-9)、ポロキサマール-124(poloxamar-124)、オクトキシノール -9(octoxynol-9)、またはラウラミド-DEA(lauramide-DEA)のような非イオン性界 面活性剤と共に使用することが好ましい(欧州特許 EP-0,242,643-B1,Stoltz) 。 “治療上の有効量”とは、薬剤がその目的の活性を示す有効量を意味する。本 発明の一つの実施態様において、ケタミンの治療上の有効量とは、患者の痛みを 軽減、すなわち明らかに減少させるのに有効な量である。他の態様において、治 療上の有効量とは、習慣性物質の解毒を促進するのに有効な量のことである。さ らに、他の態様において、治療上の有効量とは、習慣性物質の常用癖の治療を補 助するのに有効な量、すなわち習慣性物質または習慣性物質の常用癖からの離脱 を強化するのに有効な量を意味している。 “習慣性物質の常用癖”とは特定の習慣性物質の常用癖または行動を意味して いる。“習慣性物質”とは、常用癖となる薬または薬剤を意味し、例えば、制限 されないが、麻酔剤、抗うつ剤、アンフェタミン、オピオイド鎮痛剤、コカイン 、マリファナ、タバコ(低酸素症を引き起こす喫煙及び含有されるニコチンの両 方を含む)及びアルコールが挙げられる。 痛みの管理のための有効な治療、眼球または他の外科手術の間の鎮痛または麻 酔の維持、または習慣性物質の常用癖の治療のためのケタミンの鼻腔または眼球 投与を行う対象は、ヒトが好ましいが、しかしどのような動物でもよい。当業者 らに理解されるように、本発明の方法及び装置は特にケタミンの、動物、特に哺 乳類への投与に適しており、哺乳類としては、以下に限定されないが、猫科また は犬科のようなペット、限定されるものではないが、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ 及びブタのような家畜、野性動物(野外または動物園的な場所にいる動物)、マ ウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、イヌ、ネコ等の研究用動物、すな わち獣医学的に使用する動物が挙げられる。 本発明についてさらに、ケタミンの鼻腔及び肺投与及びケタミンと共に投与す ることができる治療学的に活性な付加薬剤に関して、以下詳細に述べる。 本発明は、気道、好ましくは鼻腔内の気道に薬学的組成物及び治療学的剤形を 導入するようにデザインされた様々な装置内で使用するためのケタミンを含む剤 形を含む。本発明の好ましい投与経路は鼻腔吸収のためのエーロゾルスプレーに よるものである。好ましくは分散する薬剤または分散剤と混合したケタミンは、 乾燥粉末としてエーロゾル剤形で、または希釈剤と共に溶液または懸濁液の剤形 で投与することができる。 ここで使用される“エーロゾル”という用語は、空気中の懸濁(浮遊)を意味 する。特に、エーロゾルは本発明の剤形の粒子化または噴霧化を意味し、空気中 でそれらが懸濁していることを示す。本発明のエーロゾル剤形は、鼻腔吸入また は肺投与のためのケタミンを含む。 “吸入器”という用語は、例えば液体、粉末状等の薬剤の鼻腔及び肺投与両方 のための装置を意味する。例として、“吸入器”という用語は、急性喘息発作の 際に抗ヒスタミン剤を投与する際に使用されるような吸入器の噴射剤、及び鬱血 除去剤の投与の際に使用されるようなプラスティックスプレー壜を含むことを意 図する。 ここで使用されている“分散剤”という用語は、ケタミンのエーロゾル化また はケタミンの粘膜組織からの吸収またはその両方を補助する薬剤を意味する。特 別な態様において、分散剤は粘膜浸透増進剤である。分散剤は薬学的に許容され るものであることが好ましい。ここで使用されているように、“薬学的に許容さ れる”という用語は、中央連邦政府若しくは州政府の管轄機関に認められたもの 、または米国薬局方若しくは他の一般的に認められる薬局方に挙げられている、 動物、特にヒトに使用することを意味する。 適する分散剤は、当業者らに周知であり、限定されるものではないが、界面活 性剤等を含む。例えば、液体エーロゾルを形成する溶液の微粒子化によりケタミ ンの凝集の導入を減少させるために、一般に当業者らに使用されている界面活性 剤を使用してもよい。そのような界面活性剤の非限定例としては、ポリオキシエ チレン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレン脂肪酸アルコール、並びにポリオ キシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。界面活性剤の使用量は様 々であるが、一般的に剤形の、0.001〜4重量%の範囲内である。適する界 面活性剤は、当業者らに周知のものであるが、目的の性質を基に選択することが でき、特定の剤形、ケタミンの濃度、希釈剤(液体剤形において、または粉末状 (乾燥粉末剤形)により、決定することができる。 液体エーロゾル剤形は、ケタミン及び分散剤を生理学的に許容される希釈剤中 に含む。本発明の乾燥粉末エーロゾル剤形は、微粒子化した固体形態のケタミン 及び分散剤からなる。液体または乾燥粉末どちらのエーロゾル剤形についても剤 形はエーロゾル化しなくてはならない。すなわち、エーロゾル化した投与剤が鼻 腔の気道または肺の粘膜に実際に到達するためには、液体または粒子状固体にま で分解しなければならないということである。“エーロゾル粒子”という用語は 、ここでは、鼻腔または肺への投与、すなわち、粘膜に到達するのに適する液体 または固体状の粒子を意味する。噴霧装置の構造、剤形への添加成分、及び粒子 の性質等他の条件も重要である。鼻腔または肺への薬剤の投与という見地は当業 者らに周知であり、剤形の取扱、エーロゾル化の方法及び噴霧装置の構造につい ては、当業者らによりルーチン実験を行うことが必要である。 特別な実施態様において、薬剤粒子が肺胞に到達するためには、内部メジアン 動的直径が5マイクロメートル以下である(Wearley,L.L.,1991,Crit.Rev. in Ther.Drug Carrier Systems 8:333)。 投入装置の構造に関して、本発明の実施例としてどのような公知のエーロゾル 化形態を用いてもよく、その形態の例としては、それに限定されないが、液体剤 形のスプレー壜、噴霧化、微細化またはポンプエーロゾル化、及び乾燥粉末剤形 のエーロゾル化が挙げられる。 上記に述べたように、エーロゾル化の装置は投与量計量吸入器が本発明の観点 から好ましい。投与量計量吸入器は、投与毎に異なる投与量ではなく、投与を行 う際に一定の投与量を与える。このような投与量計量吸入器は、液体または乾燥 粉末のどちらのエーロゾル剤形でも使用することができる。 投与量計量吸入器は当業者らに周知である。好ましい観点において、特に習慣 性物質の常用癖の治療において、計量型吸入器はケタミンの投与量の幅を制限す るロックアウト機構を有している。このような装置は、異なる設定のために電子 外部プログラム可能または変換可能スイッチ、または再チャージに少し時間を要 する水力または圧力システムを有する。 鼻腔投与に対して有用な装置は、小さな、固い壜で、計量した投与スプレーを 接合するものである。一つの実施態様において、投与量の計量は、ケタミン溶液 を所定の体積のチャンバーに移すことにより行われ、そのチャンバーは、チャン バー中の液体が圧縮された時に霧を形成することによりエーロゾル剤形をエーロ ゾル化する寸法の穴を有する。チャンバーはケタミンを投与するために圧縮され る。特別な態様において、チャンバーはピストン装置である。このような装置は 市販されている。 または、圧縮された時に霧を形成することによってエーロゾル剤形がエーロゾ ル化する寸法の穴または開口を有するプラスティック圧縮壜でもよい。開口は通 常壜の頂上にあり、エーロゾル剤形の投与を有効にするために、頂上は一般に鼻 腔の気道に部分的に適するように傾斜している。薬剤の計量した投与量を投与す るために、鼻腔吸入器はエーロゾル剤形の計量した量を与えることが好ましい。 しばしば、肺への吸入のための液体または乾燥粉末剤形のエーロゾル化は推進 剤を必要とする。推進剤は当業的に一般に使用されているどのような推進剤でも よい。そのような有用な推進剤の特別な、しかし非限定の実施例としては、トリ フルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタノー ル及び1,1,1,2-テトラフルオロエタンを含むクロロフルオロカーボン、ハイドロ フルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボンまたはハイドロカーボンま たはこれらの混合物が挙げられる。 圧縮投与量計量吸入器及び乾燥粉末吸入器のようなエーゾル投入システムはNe wman,S.P.,Aerosols and the Lung,Clarke,S.W.and Davia,D.editors,pp .197-22 に記載されており、本発明と関連して使用することができる。 また他の実施態様において、下記に述べるように本発明のエーロゾル剤形は、 限定されないがベンゾジアゼピンまたは麻酔鎮痛剤のような他の治療上または薬 学的に活性な成分をケタミンの他に含有している。 一般に、下記に述べるように、ケタミンは患者にエーロゾル形態で、哺乳類の 体重1kgあたり約0.01mg〜約1mgの範囲で導入される。特別な実施態様において 、投与量は必要に応じて投与される。当業者は本発明のエーロゾル剤形中のケタ ミンの濃度を基にこの投与量に相当するエーロゾルの重量または体積を簡単に求 めることができる。 液体エーロゾル剤形 本発明は痛みを有する患者の治療のためのエーロゾル剤形及び投薬形態を提供 する。一般にこのような投薬形態はケタミンを薬学的に許容される希釈剤中に含 む。薬学的に許容される希釈剤は、制限されないが、滅菌水、食塩水、緩衝食塩 水、デキストロース溶液等が挙げられる。特別な実施態様において、本発明で使 用してもよい希釈剤または本発明の薬学的な剤形はリン酸緩衝食塩水若しくは一 般にpHが7.0〜8.0である緩衝食塩水または水である。 本発明の液体エーロゾル剤形は、任意成分として、薬学的に許容される担体、 希釈剤、可溶化剤または乳化剤、界面活性剤及び補形剤を含有してもよい。 剤形は担体を含有してもよい。担体は循環システム内で溶解可能な巨大分子で あり、生理学的に許容されるものである。生理学的に許容されるとは、治療の一 貫として患者に該担体を注射することが当業者に許容されることを意味する。担 体としては、許容される排泄プラズマ半減期を有し、循環システム内で比較的安 定なものが好ましい。そのような巨大分子としては、制限はされないが大豆レク チン、オレイン酸及びソルビタントリオレエートが挙げられ、ソルビタントリオ レエートが好ましい。 本発明の実施態様における剤形はまた、他のpH維持、溶液の安定化、または 浸透圧の調製に有効な薬剤を含有してもよい。これらに制限されるものではない が、例として、塩化ナトリウム、または塩化カリウムのような塩類及びグルコー ス、ガラクトースまたはマンノース等の炭水化物が挙げられる。 本発明はさらにケタミン及びベンゾジアゼピンまたは麻酔鎮痛剤のような他の 治療上有効な薬剤を含む。 エーロゾル乾燥粉末剤形 本発明のエーロゾル剤形は微細に分割した乾燥粉末のケタミン及び分散剤を含 む乾燥粉末剤形として調製することができる。 他の態様において、乾燥粉末剤形は、ケタミン、分散剤及び増量剤を含む微細 に分割した乾燥粉末を含むことができる。本発明の接合(conjunction)に有用な 増量剤は、ラクトース、スクロースまたはマンニトールのような薬剤を、装置か らの粉末の分散を容易にするような量で含む。 本発明はさらに、ケタミン、及びベンゾジアゼピンまたは麻酔鎮痛剤のような 他の治療上有効な薬剤を含む。 治療上有効な添加薬剤 上記に述べたように、本発明はケタミンの鼻腔投与と治療上有効な他の薬剤、 特にベンゾジアゼピンまたは麻酔鎮痛剤との組み合わせを含む。 ケタミンとベンゾジアゼピンの共投与は、ケタミンの高投与量による強力な不 快感または幻覚誘発作用を中和することが示される。従って、ベンゾジアゼピン の治療学上有効な量とは不快感を抑制するのに有効な量である。さらに、実施態 様において、患者の鎮静に有効量のベンゾジアゼピンを投与してもよい。 例えば“ケタミンドリーム (ketamine dreams)”と呼称される、不快感及び/ または幻覚誘発のようなケタミンの軽度の副作用は、ケタミンを50mgより高い 投与量で投与した際に発現し、また通常は100mgより高い投与量が発現には必 要である。本発明の一つの利点は、ケタミンの鼻腔からの投入は鎮痛に有効なレ ベルで、しかし不快感を与えるレベルより低いように、投与量をコントロールす ることができる点である。しかし、個々において、特に急性の痛みに対応して過 剰投与することが可能である。このように、ベンゾジアゼピンの共投与は特定の 状況で行われる。 本発明に従うベンゾジアゼピンの投与は、限定されないが、フルラゼパン(flu razepam)(ダルマン(Dalmane))、ジアゼパン(diazepam)(バリウム(Valium))、及 び好ましくはベルセド(Versed)が挙げられる。好ましい観点において、本発明 の経粘膜剤形はケタミン及びベンゾジアゼピンを含み、各々治療学上有効量を 含む。 好ましい実施態様において、慢性痛治療のための治療学上有効量の麻酔鎮痛剤 はケタミンと共に投与される。治療学上有効量の麻酔剤は痛みの軽減に有効な量 である。そのような麻酔剤としては、限定されないが、フェンタニル(fentanyl) 、メペリジン(meperidine)(デモラール(Demoral))、モルヒネ及びハイドロモル ヒネ(ジラウジド(Dilaudid))等のようなその麻酔性類似物及び誘導体が挙げら れる。好ましい観点において、本発明の経粘膜剤形はケタミン及び麻酔剤を含み 、各々治療学上有効量を含む。 本発明は以下の実施例により、より理解されるが、これは単に具体的な説明の ためのものであって、本発明を限定するものではない。 実施例 女性患者(年齢40歳、体重約60kg)は、4〜5ヶ月前に難治性膀胱痛(間 隙セプチチス(interstitial ceptitis))と診断された。この患者の痛みの管理は 、3時間毎にデモラール100mg、4時間毎にジラウジド2−4mg、1日にデル マン30mg、ジュラルゲシック(duralgesic)パッチ (フェンタニル経皮パッチ )、尿管の鎮痛剤であるピリジウム(フェナロピリジンHCl)による膀胱の洗 浄、及びベラドンナ及びオピエイト座薬によって行われた。これらの痛み止めの 薬剤に加えて、この患者は胃の障害を軽減するためにザナックス(Zanax)及びタ ガメット(Tagamet)を、また、吐き気を抑えるためにコンパジン(Compazine)( 抗嘔吐剤)を服用していた。この患者の胃の障害及び吐き気は、痛み止めの薬剤 によるものであった。 この患者は以上のような投与量及び範囲の痛み止め薬剤の使用にも関わらず、 十分な痛みの管理を行うことができなかった。 この患者に対して、痛みを軽減するために診断上の仙骨前方または腸骨下腹の 神経遮断を行った。残念なことに、遮断効果は一時的なものであり、かつ遮断は 重度の運動性の低下を伴った。遮断を中止した後、この患者は、日常的な活動は 非常に疲れるため活動が行えないと述べた。 ケタミン(10mg/cc)を1時間かけて、静脈内に点滴を行い、合計40mgのケ タミンを投与した。この結果、痛みのレベルは、患者の主観による評価でファク ター2にまで(#20 から約#10-12に)軽減された。ケタミンの投入停止約1時間 後、患者は痛みのレベルが約#15 にまで上昇し、その後すぐに前レベルに上昇し たことを報告した。患者は効果のない他の痛み止めの薬剤の服用を続けた。 ケタミンの静脈投入4日後、100mg/ml のケタミン溶液が入っている5mlの 壜を準備した。壜からの1回のスプレーにより約1/6 mlの溶液、すなわち16mgの ケタミンが投入された。患者は、重度の痛みの際に壜から1〜2回スプレーを行 って自己投与するように指示された。鼻腔スプレー壜は、外来患者の持続的な痛 み止めのための薬剤投与を提供するために作成された。 患者はケタミンの鼻腔投与により、著しい痛みの管理が行えることを示した。 ケタミンの鼻腔投与は特に、突破痛のコントロールに効果があった。患者は、他 の痛み止めのための薬剤の量を減らした。 現在まで、難治性の痛み、重度の偏頭痛、慢性疲労症候群及び他の痛みを有す る症状を有する人々を含む、多数の患者に対して、これらの症状を治療するため にケタミンの鼻腔投与を行い、治療に成功した。さらに、喫煙者であり、喫煙を 中止したいと望む患者は、ケタミンの鼻腔投与が喫煙の衝動を強力に抑制するこ とを見いだした。全体として、100,000 症例を越えるケタミンの鼻腔投与を行っ たが、重大な問題は起こらなかった。 本発明は、ここに述べた特別な実施態様によりその観点を限定されるものでは ない。実際、ここに述べた例に加えて様々な変形を行えることは、前述した詳細 な説明及び具体例から当業者らに明らかである。そのような変法は本発明の請求 の範囲の観点に入るものである。 様々な文献がここに引用されているが、これらの内容は全てここに参考文献と して包含される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 31/55 ADR 7329−4C A61K 9/14 U

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.慢性痛を有する患者の痛みを治療するための鼻腔投与用薬剤の製造における ケタミンの使用。 2.外科手術を受ける患者の麻酔及び鎮痛を維持するための眼球投与用薬剤の製 造におけるケタミンの使用。 3.習慣性物質の常用癖を有する患者の常用癖の治療及び解毒を促進するための 鼻腔投与用薬剤の製造におけるケタミンの使用。 4.該ケタミンの投与量が体重に対して約0.01〜約1mg/kg である、請求項1、 2または3いずれか一項に記載の使用。 5.該ケタミンの投与量が体重に対して約0.05〜約0.7mg/kg である、請求項4 記載の使用。 6.該痛みが突破(breakthrough)痛である、請求項1記載の使用。 7.該痛みが陣痛及び出産に伴う痛みである、請求項1記載の使用。 8.該痛みが慢性痛である、請求項1記載の使用。 9.該薬剤がさらに不快感を抑制するのに有効であるベンゾジアゼピンを含む、 請求項1、2又は3いずれか一項に記載の使用。 10.該薬剤がさらに痛みを軽減するのに有効である麻酔性鎮痛剤を含む、請求項 1記載の使用。 11.該習慣性物質の常用癖が喫煙である、請求項3記載の使用。 12.エーロゾル剤形のケタミン及び薬学的に許容される分散剤を含有する鼻腔吸 入器を含むケタミンの患者自己投与用装置であって、痛みを軽減するのに有効量 のケタミンを含むエーロゾル剤形量を分散するように計量されることを特徴とす る装置。 13.該ケタミンの投与量が体重に対して約0.01〜約1mg/kg である、請求項12 記載の装置。 14.該ケタミンの投与量が体重に対して約0.05〜約0.7mg/kg である、請求項1 3記載の装置。 15.該分散剤が界面活性剤である請求項12記載の装置。 16.該エーロゾル剤形が乾燥粉末エーロゾル剤形であり、その剤形中にケタミン は微細に分割された粉末で存在し、さらに増量剤を含む請求項12記載の装置。 17.該増量剤がラクトース、ソルビトール、スクロース及びマンニトールからな る群から選択される、請求項16記載の装置。 18.該エーロゾル剤形が、さらに薬学的に許容される希釈剤を含む液体エーロゾ ル剤形である、請求項12記載の装置。 19.該希釈剤が滅菌水、食塩水、緩衝食塩水及びデキストロース溶液からなる群 から選択される、請求項18記載の装置。 20.該エーロゾル剤形がさらに、装置により分散されるエーロゾル剤形の計量さ れた量中に不快感を抑制するのに有効な量となるような濃度でジアゼピンを含み 、及び、装置により分散されるエーロゾル剤形の計量された量中に痛みの軽減に 有効な量となるような濃度で該麻酔剤を含む、請求項12記載の装置。
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