JPH1047482A - ピストン及びピストン・シリンダの組立体 - Google Patents
ピストン及びピストン・シリンダの組立体Info
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- JPH1047482A JPH1047482A JP9133559A JP13355997A JPH1047482A JP H1047482 A JPH1047482 A JP H1047482A JP 9133559 A JP9133559 A JP 9133559A JP 13355997 A JP13355997 A JP 13355997A JP H1047482 A JPH1047482 A JP H1047482A
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- F04B—POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
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- F04B39/04—Measures to avoid lubricant contaminating the pumped fluid
- F04B39/041—Measures to avoid lubricant contaminating the pumped fluid sealing for a reciprocating rod
- F04B39/042—Measures to avoid lubricant contaminating the pumped fluid sealing for a reciprocating rod sealing being provided on the piston
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J9/00—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
- F16J9/28—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction of non-metals
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Compressor (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 水が空気圧縮機の圧縮リング及びオイルリン
グをブローバイすることを最小にするための新規で改良
されたピストンを提供する。 【解決手段】 シリンダ（１０，１１）の内径における
ブローバイを最少にするためのピストン（１３，１
３’）は、金属製の圧縮リング（１６，１６’，１７，
１７’）及びオイルリング（１８，１８’，１９，１
９’）のセットと、該圧縮リング及びオイルリングのセ
ットが前記シリンダの内径に密接に着座するまで前記シ
リンダの内径における水のブローバイを減少するための
樹脂入り連続リング（２２，２２’）とを備える。
グをブローバイすることを最小にするための新規で改良
されたピストンを提供する。 【解決手段】 シリンダ（１０，１１）の内径における
ブローバイを最少にするためのピストン（１３，１
３’）は、金属製の圧縮リング（１６，１６’，１７，
１７’）及びオイルリング（１８，１８’，１９，１
９’）のセットと、該圧縮リング及びオイルリングのセ
ットが前記シリンダの内径に密接に着座するまで前記シ
リンダの内径における水のブローバイを減少するための
樹脂入り連続リング（２２，２２’）とを備える。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧縮機のクラ
ンクケースへの水の侵入を減少するための構成に関し、
特に、空気圧縮機の圧縮リング及びＯ−リングをブロー
バイする汚染物の量を最少にするピストン・シリンダの
組立体に関するものである。
ンクケースへの水の侵入を減少するための構成に関し、
特に、空気圧縮機の圧縮リング及びＯ−リングをブロー
バイする汚染物の量を最少にするピストン・シリンダの
組立体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】本出願人により製造されている３ＣＤ型
の空気圧縮機がゼネラル・エレクトリック・カンパニー
（General Electric Company）により製造される鉄道機
関車のある位置に装着される場合、クランクケースの潤
滑油で汚染問題が起きることが知られている。ゼネラル
・エレクトリック・カンパニーのダッシュ８及びダッシ
ュ９／ＡＣ機関車においては、吸気フィルタは、湿潤期
間及び降雨期間の間、過剰の水が空気圧縮機に流入する
のを許容するようになっている。このような高湿状態
中、湿分及び水は、吸気フィルタを介して吸い込まれ、
空気圧縮機のピストン及びシリンダにより圧縮室内に引
き込まれる。水が一旦圧縮室に入ると、圧縮行程中に圧
縮リング及びオイルリングを横断して生ずる圧力差によ
り押されて、同伴水分は、ピストン及びシリンダの境界
面間に存在する隙間を通る。水が押されて圧縮リング及
びオイルリングを通るので、クランクケース内の潤滑油
は、ピストン・シリンダ組立体から洗い落とされ、空気
圧縮機内で内部腐食が始まる。即ち、水が、着座してい
ない圧縮リング及びオイルリングを一旦超えると、この
水はクランクケースの内側に落下して、そこで潤滑油と
一緒になり同潤滑油を汚染する。水の腐食作用により、
可動の構成要素に対する摩耗が加速され、空気圧縮機が
早期に破損する結果になることがある。更に、溜まった
水により、潤滑油の潤滑性が損なわれ、これにより、含
水量が多くなりすぎると、構成要素の摩耗が加速される
と共に破損の可能性が増すことになる。従って、空気圧
縮機内への水の侵入を無くすか最小にすることは非常に
有利であろう。
の空気圧縮機がゼネラル・エレクトリック・カンパニー
（General Electric Company）により製造される鉄道機
関車のある位置に装着される場合、クランクケースの潤
滑油で汚染問題が起きることが知られている。ゼネラル
・エレクトリック・カンパニーのダッシュ８及びダッシ
ュ９／ＡＣ機関車においては、吸気フィルタは、湿潤期
間及び降雨期間の間、過剰の水が空気圧縮機に流入する
のを許容するようになっている。このような高湿状態
中、湿分及び水は、吸気フィルタを介して吸い込まれ、
空気圧縮機のピストン及びシリンダにより圧縮室内に引
き込まれる。水が一旦圧縮室に入ると、圧縮行程中に圧
縮リング及びオイルリングを横断して生ずる圧力差によ
り押されて、同伴水分は、ピストン及びシリンダの境界
面間に存在する隙間を通る。水が押されて圧縮リング及
びオイルリングを通るので、クランクケース内の潤滑油
は、ピストン・シリンダ組立体から洗い落とされ、空気
圧縮機内で内部腐食が始まる。即ち、水が、着座してい
ない圧縮リング及びオイルリングを一旦超えると、この
水はクランクケースの内側に落下して、そこで潤滑油と
一緒になり同潤滑油を汚染する。水の腐食作用により、
可動の構成要素に対する摩耗が加速され、空気圧縮機が
早期に破損する結果になることがある。更に、溜まった
水により、潤滑油の潤滑性が損なわれ、これにより、含
水量が多くなりすぎると、構成要素の摩耗が加速される
と共に破損の可能性が増すことになる。従って、空気圧
縮機内への水の侵入を無くすか最小にすることは非常に
有利であろう。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題及び解決手段】従って、
本発明の目的は、水が空気圧縮機の圧縮リング及びオイ
ルリングをブローバイすることを最小にするための新規
で改良された構成を提供することである。
本発明の目的は、水が空気圧縮機の圧縮リング及びオイ
ルリングをブローバイすることを最小にするための新規
で改良された構成を提供することである。
【０００４】本発明の別の目的は、空気圧縮機の鉄製圧
縮リング及びオイルリングを通って水が下方へ移動しな
いように、ピストンの周囲に水密シールを形成すること
である。
縮リング及びオイルリングを通って水が下方へ移動しな
いように、ピストンの周囲に水密シールを形成すること
である。
【０００５】本発明の更に別の目的は、水がシリンダの
下方へ漏れて空気圧縮機のクランクケース内へ入るのを
防止するため圧縮リング及びオイルリングの上方に複合
封止Ｏ−リングを設けることである。
下方へ漏れて空気圧縮機のクランクケース内へ入るのを
防止するため圧縮リング及びオイルリングの上方に複合
封止Ｏ−リングを設けることである。
【０００６】また、本発明の他の目的は、空気圧縮機に
おける潤滑油の汚染を防止するため、水がピストンリン
グをブローバイするのを軽減すべく、ピストンの頂部近
くに配設された環状溝の中に樹脂入り連続リングを設け
ることである。
おける潤滑油の汚染を防止するため、水がピストンリン
グをブローバイするのを軽減すべく、ピストンの頂部近
くに配設された環状溝の中に樹脂入り連続リングを設け
ることである。
【０００７】本発明の更に他の目的は、圧縮リング及び
オイルリングがシリンダの円筒壁に対して密接して着座
するまで、空気圧縮機のクランクケース内に水が初期に
流入することを防止するようになっている外側のプラス
チックＯ−リング及び内側の弾性Ｏ−リングを備えた、
空気圧縮機のためのユニークな水封構造を提供すること
である。
オイルリングがシリンダの円筒壁に対して密接して着座
するまで、空気圧縮機のクランクケース内に水が初期に
流入することを防止するようになっている外側のプラス
チックＯ−リング及び内側の弾性Ｏ−リングを備えた、
空気圧縮機のためのユニークな水封構造を提供すること
である。
【０００８】本発明の他の別の目的は、シリンダ内径に
おけるブローバイを最少にするピストンであって、金属
製の圧縮リング及びオイルリングのセットと、該圧縮リ
ング及びオイルリングのセットが前記シリンダ内径に適
切に着座するまで前記シリンダ内径における水のブロー
バイを減少するための樹脂入り連続リングとを備えるピ
ストンを提供することである。
おけるブローバイを最少にするピストンであって、金属
製の圧縮リング及びオイルリングのセットと、該圧縮リ
ング及びオイルリングのセットが前記シリンダ内径に適
切に着座するまで前記シリンダ内径における水のブロー
バイを減少するための樹脂入り連続リングとを備えるピ
ストンを提供することである。
【０００９】本発明の更に他の別の目的は、空気圧縮機
のクランクケース内への水のブローバイを防止するため
のピストン・シリンダの組立体であって、前記ピストン
に形成された各環状溝の中に配置される金属製の圧縮リ
ング及びオイルリングのセットと、前記ピストンに形成
された別の環状溝の中に配置される弾性Ｏ−リング及び
プラスチック入りＯ−リングとを備え、前記圧縮リング
及びオイルリングのセットが適切に着座して、後から水
が前記空気圧縮機の前記クランクケース内にブローバイ
するのを防止するまで、前記空気圧縮機の前記クランク
ケース内への水の初期ブローバイを防止する、ピストン
・シリンダの組立体を提供することである。
のクランクケース内への水のブローバイを防止するため
のピストン・シリンダの組立体であって、前記ピストン
に形成された各環状溝の中に配置される金属製の圧縮リ
ング及びオイルリングのセットと、前記ピストンに形成
された別の環状溝の中に配置される弾性Ｏ−リング及び
プラスチック入りＯ−リングとを備え、前記圧縮リング
及びオイルリングのセットが適切に着座して、後から水
が前記空気圧縮機の前記クランクケース内にブローバイ
するのを防止するまで、前記空気圧縮機の前記クランク
ケース内への水の初期ブローバイを防止する、ピストン
・シリンダの組立体を提供することである。
【００１０】また、本発明は、空気圧縮機の潤滑油の水
による汚染を防止するための、設計が簡単で、使用にあ
たって耐久性があり、構造が経済的な改良式の封止構造
を提供することである。
による汚染を防止するための、設計が簡単で、使用にあ
たって耐久性があり、構造が経済的な改良式の封止構造
を提供することである。
【００１１】
【発明の実施の形態】図面、特に図１を参照すると、本
出願人により製造され機関車の製造業者に販売されてい
る３ＣＤ型の空気圧縮機１が示されている。ある場合に
は、３ＣＤ型空気圧縮機は、雨、雪その他の高湿条件の
ような不利な、荒れ模様の荒天状態に吸気フィルタを露
出させる位置に装着されることがある。従って、水が引
っ張られて吸気フィルタに入り込み、その後、空気圧縮
機の圧縮室に流入することが有り得る。従来のもので
は、圧縮室に引き込まれた水は、鉄製圧縮リング及びオ
イルリングによりクランクケース内に押し込まれ、潤滑
油を希釈する。潤滑油は、約２％の水が潤滑油と混合し
た場合に不良品として認定される不良レベルになると決
められている。新しい空気圧縮機中のサンプルオイル
は、鉄道機関車への装着の早期の段階で２％の不良レベ
ルにならないことが経験的に分かっていた。米国連邦政
府の規則では、全ての鉄道機関車が９０日毎に安全検査
を受け、特に、空気圧縮機の潤滑油はこの所要の検査時
に監視されていなければならない。オイルサンプルの報
告書について著名な機関車製造業者から受け取った興味
のある事実によると、不良は空気圧縮機の年齢が増すに
つれて徐々に減少する。潤滑油不良の大部分は、鉄道機
関車への空気圧縮機の初期装着後、約２００日までに起
こると報告されている。その後、水のブローバイ問題は
劇的に減少する。
出願人により製造され機関車の製造業者に販売されてい
る３ＣＤ型の空気圧縮機１が示されている。ある場合に
は、３ＣＤ型空気圧縮機は、雨、雪その他の高湿条件の
ような不利な、荒れ模様の荒天状態に吸気フィルタを露
出させる位置に装着されることがある。従って、水が引
っ張られて吸気フィルタに入り込み、その後、空気圧縮
機の圧縮室に流入することが有り得る。従来のもので
は、圧縮室に引き込まれた水は、鉄製圧縮リング及びオ
イルリングによりクランクケース内に押し込まれ、潤滑
油を希釈する。潤滑油は、約２％の水が潤滑油と混合し
た場合に不良品として認定される不良レベルになると決
められている。新しい空気圧縮機中のサンプルオイル
は、鉄道機関車への装着の早期の段階で２％の不良レベ
ルにならないことが経験的に分かっていた。米国連邦政
府の規則では、全ての鉄道機関車が９０日毎に安全検査
を受け、特に、空気圧縮機の潤滑油はこの所要の検査時
に監視されていなければならない。オイルサンプルの報
告書について著名な機関車製造業者から受け取った興味
のある事実によると、不良は空気圧縮機の年齢が増すに
つれて徐々に減少する。潤滑油不良の大部分は、鉄道機
関車への空気圧縮機の初期装着後、約２００日までに起
こると報告されている。その後、水のブローバイ問題は
劇的に減少する。
【００１２】図１に示すように、空気圧縮機１は、２つ
の低圧シリンダ１０のうちの一方と高圧シリンダ１１と
を有する多シリンダの２段空冷圧縮機であり、各シリン
ダに空冷フィンが設けられている。低圧シリンダ及び高
圧シリンダは、圧縮機本体に装着され支持されており、
該圧縮機本体が空気圧縮機１のための潤滑油が入ってい
るクランクケース１２を含んでいる。
の低圧シリンダ１０のうちの一方と高圧シリンダ１１と
を有する多シリンダの２段空冷圧縮機であり、各シリン
ダに空冷フィンが設けられている。低圧シリンダ及び高
圧シリンダは、圧縮機本体に装着され支持されており、
該圧縮機本体が空気圧縮機１のための潤滑油が入ってい
るクランクケース１２を含んでいる。
【００１３】図２に示すように、低圧シリンダ１０及び
高圧シリンダ１１の各々がピストン１３，１３’を含
み、各ピストンは、ピストン軸１５，１５’により該ピ
ストンに取着された連接棒１４，１４’によって往復動
される。連接棒１４，１４’は図１に示すようなクラン
クシャフト４６により駆動される。クランクシャフト４
６の一端（図示せず）は、電気モータ又はディーゼルエ
ンジンのような適当な可回転原動機に接続されて該原動
機により駆動され、一方、クランクシャフト４６の他端
は、回転冷却ファン（図示せず）のハブ４８にキー止め
されロックナット４７により螺合されている。低圧シリ
ンダ１０の入口は、導管３５により吸気フィルタ３６に
接続されており、その出口４９は、フィン付き上昇管２
７によりアルミニウムインタークーラー（本発明の特徴
とはならない）の入口に接続されている。該アルミニウ
ムインタークーラーの出口は、安全弁３７を支持する管
継手３０に接続される。安全弁３７は、作業員に過大な
圧力の発生を警告する手段となる。また、管継手３０の
出口は、高圧シリンダ１１の入口３１に接続される。高
圧シリンダ１１の出口３２は、適当な継手及び導管によ
り接続されて配管３９を形成し、該配管は、アルミニウ
ムアフタークーラー（本発明の特徴とはならない）。
高圧シリンダ１１の各々がピストン１３，１３’を含
み、各ピストンは、ピストン軸１５，１５’により該ピ
ストンに取着された連接棒１４，１４’によって往復動
される。連接棒１４，１４’は図１に示すようなクラン
クシャフト４６により駆動される。クランクシャフト４
６の一端（図示せず）は、電気モータ又はディーゼルエ
ンジンのような適当な可回転原動機に接続されて該原動
機により駆動され、一方、クランクシャフト４６の他端
は、回転冷却ファン（図示せず）のハブ４８にキー止め
されロックナット４７により螺合されている。低圧シリ
ンダ１０の入口は、導管３５により吸気フィルタ３６に
接続されており、その出口４９は、フィン付き上昇管２
７によりアルミニウムインタークーラー（本発明の特徴
とはならない）の入口に接続されている。該アルミニウ
ムインタークーラーの出口は、安全弁３７を支持する管
継手３０に接続される。安全弁３７は、作業員に過大な
圧力の発生を警告する手段となる。また、管継手３０の
出口は、高圧シリンダ１１の入口３１に接続される。高
圧シリンダ１１の出口３２は、適当な継手及び導管によ
り接続されて配管３９を形成し、該配管は、アルミニウ
ムアフタークーラー（本発明の特徴とはならない）。
【００１４】図２に戻ると、低圧及び高圧シリンダ１
０，１１はそれぞれピストン１３，１３’を含むことが
分かる。各ピストン１３，１３’は、ピストン軸１５，
１５’により同ピストンに接続される連接棒１４，１
４’によって駆動される。更に、各ピストン１３，１
３’は、上側の圧縮リング１６，１６’１７，１７’の
セットと、下側のオイルリング１８，１８’，１９，１
９’のセットとを収容するための複数の通常の環状溝を
備えている。圧縮リング及びオイルリングは、ピストン
の外周面とシリンダの内壁との間の隙間を封止するため
のバネ状の金属製割りリングである。図２を見ると分か
るように、鉄製圧縮リング１６，１６’１７，１７’の
外周縁にはテーパが付けられていて、幾分尖った下側縁
を形成し、この下側縁がシリンダ１０，１１の内径に係
合する。また、図２から分かるように、鉄製オイルリン
グ１８，１８’，１９，１９’の外周縁は凹状になって
いて、外側に２つの水切り部を形成し、これがシリンダ
１０，１１の内径に係合する。
０，１１はそれぞれピストン１３，１３’を含むことが
分かる。各ピストン１３，１３’は、ピストン軸１５，
１５’により同ピストンに接続される連接棒１４，１
４’によって駆動される。更に、各ピストン１３，１
３’は、上側の圧縮リング１６，１６’１７，１７’の
セットと、下側のオイルリング１８，１８’，１９，１
９’のセットとを収容するための複数の通常の環状溝を
備えている。圧縮リング及びオイルリングは、ピストン
の外周面とシリンダの内壁との間の隙間を封止するため
のバネ状の金属製割りリングである。図２を見ると分か
るように、鉄製圧縮リング１６，１６’１７，１７’の
外周縁にはテーパが付けられていて、幾分尖った下側縁
を形成し、この下側縁がシリンダ１０，１１の内径に係
合する。また、図２から分かるように、鉄製オイルリン
グ１８，１８’，１９，１９’の外周縁は凹状になって
いて、外側に２つの水切り部を形成し、これがシリンダ
１０，１１の内径に係合する。
【００１５】図２及び図３を見ると分かるように、ピス
トン１３，１３’は、ピストンの頂部近くに形成された
別の環状溝２０，２０’を含んでいる。図示のように、
該環状溝２０，２０’は、対の可撓性Ｏ−リング２１，
２１’と２２，２２’を収容する。内側のＯ−リング２
１，２１’は円形断面を有する弾性もしくはエラストマ
ーバックアップピストンリングであり、一方、外側のＯ
−リング２２，２２’は矩形断面を有するプラスチック
もしくはテフロン入りピストンリングである。プラスチ
ック入りピストンリング２２，２２’の外面は、ブロー
バイ量が劇的に減少するように、シリンダ１０，１１の
内径の円筒面に緊密に係合する。このようにして、ブロ
ーバイの減少により、新しい或いは修理された空気圧縮
機の初期又は早期の運転中におけるクランクケースの潤
滑油の水汚染が軽減される。この初期の水ブローバイの
減少は、鉄製圧縮リング及びオイルリングがシリンダ内
径に適正に着座して適切な水バリヤーとして作動できる
ような時間になるまでは、非常に有効である。
トン１３，１３’は、ピストンの頂部近くに形成された
別の環状溝２０，２０’を含んでいる。図示のように、
該環状溝２０，２０’は、対の可撓性Ｏ−リング２１，
２１’と２２，２２’を収容する。内側のＯ−リング２
１，２１’は円形断面を有する弾性もしくはエラストマ
ーバックアップピストンリングであり、一方、外側のＯ
−リング２２，２２’は矩形断面を有するプラスチック
もしくはテフロン入りピストンリングである。プラスチ
ック入りピストンリング２２，２２’の外面は、ブロー
バイ量が劇的に減少するように、シリンダ１０，１１の
内径の円筒面に緊密に係合する。このようにして、ブロ
ーバイの減少により、新しい或いは修理された空気圧縮
機の初期又は早期の運転中におけるクランクケースの潤
滑油の水汚染が軽減される。この初期の水ブローバイの
減少は、鉄製圧縮リング及びオイルリングがシリンダ内
径に適正に着座して適切な水バリヤーとして作動できる
ような時間になるまでは、非常に有効である。
【００１６】鉄製圧縮リング及びオイルリングのみを有
する標準の空気圧縮機と付加的な封止用Ｏ−リングを有
する改良式空気圧縮機との比較試験により、次の結果が
確認された。各圧縮機は、ピストンリングのブローバイ
のレベルを監視するために流量計を備えており、各流量
計が空気圧縮機のクランクケース通気口から排出される
空気の量を測定する。通気口は、圧縮機クランクケース
から周囲へのガス抜きである。ブローバイは、各空気圧
縮機を１０００ｒｐｍで駆動し９．８４Ｋｇ／ｃｍ2(１
４０ｐｓｉｇ）の系統圧力に抗し運転して監視された。
標準の空気圧縮機によるブローバイの量は毎分２３．２
リットルであったが、改良式の空気圧縮機によるブロー
バイの量は毎分２．３リットルであった。このように、
テフロン入りＯ−リング及びエラストマーバックアップ
Ｏ−リングを備えた改良式の空気圧縮機は、空気のブロ
ーバイを１０分の１の倍率で減少させる。従って、クラ
ンクケース内への水の浸出の減少により、空気圧縮機の
内部構成要素の腐食が軽減されると共に、汚染のために
必要な経費のかかる潤滑油交換の回数が効果的に減少さ
れる。
する標準の空気圧縮機と付加的な封止用Ｏ−リングを有
する改良式空気圧縮機との比較試験により、次の結果が
確認された。各圧縮機は、ピストンリングのブローバイ
のレベルを監視するために流量計を備えており、各流量
計が空気圧縮機のクランクケース通気口から排出される
空気の量を測定する。通気口は、圧縮機クランクケース
から周囲へのガス抜きである。ブローバイは、各空気圧
縮機を１０００ｒｐｍで駆動し９．８４Ｋｇ／ｃｍ2(１
４０ｐｓｉｇ）の系統圧力に抗し運転して監視された。
標準の空気圧縮機によるブローバイの量は毎分２３．２
リットルであったが、改良式の空気圧縮機によるブロー
バイの量は毎分２．３リットルであった。このように、
テフロン入りＯ−リング及びエラストマーバックアップ
Ｏ−リングを備えた改良式の空気圧縮機は、空気のブロ
ーバイを１０分の１の倍率で減少させる。従って、クラ
ンクケース内への水の浸出の減少により、空気圧縮機の
内部構成要素の腐食が軽減されると共に、汚染のために
必要な経費のかかる潤滑油交換の回数が効果的に減少さ
れる。
【００１７】以上、本発明の最も好適な実施の形態につ
いて、当業者が容易に分かるように明確に、簡略に且つ
正確に説明してきた。本発明の要旨は、特許請求の範囲
に特に記載され保護が請求されているが、本発明の精神
及び範囲から逸脱することなく、その種々の改変及び変
更が当業者にとって可能であろう。例えば、プラスチッ
クＯ−リング及びバックアップＯ−リングの材質及び断
面は変更してもよい。
いて、当業者が容易に分かるように明確に、簡略に且つ
正確に説明してきた。本発明の要旨は、特許請求の範囲
に特に記載され保護が請求されているが、本発明の精神
及び範囲から逸脱することなく、その種々の改変及び変
更が当業者にとって可能であろう。例えば、プラスチッ
クＯ−リング及びバックアップＯ−リングの材質及び断
面は変更してもよい。
【００１８】また、本発明は特許請求の範囲に記載の形
態に限定されるものではなく、次のような形態でも実施
可能であり、以下、それらについて列挙する。 （ａ）前記樹脂入り連続リングは、合成フッ素材料を含
む請求項１記載のピストン。 （ｂ）１対のオイルリングが１対の圧縮リングの下方に
配置されており、該１対の圧縮リングは、前記樹脂入り
連続リングの下方に配置されている請求項１記載のピス
トン。 （ｃ）前記樹脂入り連続リングは、空気圧縮機における
水汚染及び腐食を軽減する請求項１記載のピストン。 （ｄ）前記樹脂入り連続リングは、前記空気圧縮機のク
ランクケースへの水の漏入を軽減するプラスチック材料
である上記（ｃ）項記載のピストン。 （ｅ）前記樹脂入り連続リングは、実質的に矩形の断面
を有する請求項１記載のピストン。 （ｆ）前記空気圧縮機は、多シリンダの２段式空気圧縮
機である請求項６記載のピストン・シリンダの組立体。 （ｇ）前記空気圧縮機は、対の低圧シリンダと、高圧シ
リンダとを含む請求項６記載のピストン・シリンダの組
立体。 （ｈ）前記プラスチック入りＯ−リングはブロンズフィ
ラーを含む請求項６記載のピストン・シリンダの組立
体。 （ｉ）前記プラスチック入りＯ−リングは矩形断面を有
する請求項６記載のピストン・シリンダの組立体。 （ｊ）前記弾性Ｏ−リングは円形断面を有する請求項６
記載のピストン・シリンダの組立体。 （ｋ）前記弾性Ｏ−リングにより前記プラスチック入り
Ｏ−リングを前記シリンダの内壁に押し付ける請求項６
記載のピストン・シリンダの組立体。
態に限定されるものではなく、次のような形態でも実施
可能であり、以下、それらについて列挙する。 （ａ）前記樹脂入り連続リングは、合成フッ素材料を含
む請求項１記載のピストン。 （ｂ）１対のオイルリングが１対の圧縮リングの下方に
配置されており、該１対の圧縮リングは、前記樹脂入り
連続リングの下方に配置されている請求項１記載のピス
トン。 （ｃ）前記樹脂入り連続リングは、空気圧縮機における
水汚染及び腐食を軽減する請求項１記載のピストン。 （ｄ）前記樹脂入り連続リングは、前記空気圧縮機のク
ランクケースへの水の漏入を軽減するプラスチック材料
である上記（ｃ）項記載のピストン。 （ｅ）前記樹脂入り連続リングは、実質的に矩形の断面
を有する請求項１記載のピストン。 （ｆ）前記空気圧縮機は、多シリンダの２段式空気圧縮
機である請求項６記載のピストン・シリンダの組立体。 （ｇ）前記空気圧縮機は、対の低圧シリンダと、高圧シ
リンダとを含む請求項６記載のピストン・シリンダの組
立体。 （ｈ）前記プラスチック入りＯ−リングはブロンズフィ
ラーを含む請求項６記載のピストン・シリンダの組立
体。 （ｉ）前記プラスチック入りＯ−リングは矩形断面を有
する請求項６記載のピストン・シリンダの組立体。 （ｊ）前記弾性Ｏ−リングは円形断面を有する請求項６
記載のピストン・シリンダの組立体。 （ｋ）前記弾性Ｏ−リングにより前記プラスチック入り
Ｏ−リングを前記シリンダの内壁に押し付ける請求項６
記載のピストン・シリンダの組立体。
【図１】 明確にするため保護カバー、ストレーナ及び
シュラウドを省略した本出願人の３ＣＤ型空気圧縮機の
側面図である。
シュラウドを省略した本出願人の３ＣＤ型空気圧縮機の
側面図である。
【図２】 本発明による図１の空気圧縮機のピストン及
びシリンダ部の破断断面図である。
びシリンダ部の破断断面図である。
【図３】 本発明に従って往復動するピストンの頂部近
くに形成された環状溝にある水封Ｏ−リングを含むピス
トン及びシリンダ部の拡大断面図である。
くに形成された環状溝にある水封Ｏ−リングを含むピス
トン及びシリンダ部の拡大断面図である。
１…空気圧縮機、１０…低圧シリンダ、１１…高圧シリ
ンダ、１２…クランクケース、１３，１３’…ピスト
ン、１６，１６’，１７，１７’…圧縮リング、１８，
１８’１９，１９’…オイルリング、２０，２０’…環
状溝、２１，２１’，２２，２２’…可撓性Ｏ−リン
グ。
ンダ、１２…クランクケース、１３，１３’…ピスト
ン、１６，１６’，１７，１７’…圧縮リング、１８，
１８’１９，１９’…オイルリング、２０，２０’…環
状溝、２１，２１’，２２，２２’…可撓性Ｏ−リン
グ。
Claims (9)
- 【請求項１】 シリンダ内径におけるブローバイを最少
にするピストンであって、金属製の圧縮リング及びオイ
ルリングのセットと、該圧縮リング及びオイルリングの
セットが前記シリンダ内径に密接に着座するまで前記シ
リンダ内径における水のブローバイを減少するための樹
脂入り連続リングとを備えるピストン。 - 【請求項２】 前記樹脂入り連続リングは、前記ピスト
ンの頂部近くに配設されている請求項１記載のピスト
ン。 - 【請求項３】 前記樹脂入り連続リングと共同して作動
するように弾性バックアップリングが設けられている請
求項１記載のピストン。 - 【請求項４】 前記樹脂入り連続リング及び前記弾性バ
ックアップリングは、前記ピストンの上端部に形成され
た環状溝の中に配置されている請求項３記載のピスト
ン。 - 【請求項５】 前記弾性バックアップリング及び前記樹
脂入り連続リングはＯ−リングである請求項３記載のピ
ストン。 - 【請求項６】 空気圧縮機のクランクケース内への水の
ブローバイを防止するためのピストン・シリンダの組立
体であって、前記ピストンに形成された各環状溝の中に
配置される金属製の圧縮リング及びオイルリングのセッ
トと、前記ピストンに形成された別の環状溝の中に配置
される弾性Ｏ−リング及びプラスチック入りＯ−リング
とを備え、前記圧縮リング及びオイルリングのセットが
適切に着座して、後から水が前記空気圧縮機の前記クラ
ンクケース内にブローバイするのを防止するまで、前記
空気圧縮機の前記クランクケース内への水の初期ブロー
バイを防止する、ピストン・シリンダの組立体。 - 【請求項７】 前記別の環状溝は、前記ピストンの頂部
近くに形成されている請求項６記載のピストン・シリン
ダの組立体。 - 【請求項８】 前記圧縮リングのセット及び関連の前記
環状溝は、前記ピストンに形成された前記別の環状溝の
中に配置される前記弾性Ｏ−リング及びプラスチック入
りＯ−リングの下方に配置されている請求項６記載のピ
ストン・シリンダの組立体。 - 【請求項９】 前記Ｏ−リングのセット及び関連の前記
環状溝は、前記圧縮リングのセット及び前記ピストンに
形成された関連の前記環状溝の下方に配置されている請
求項６記載のピストン・シリンダの組立体。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US08/660,627 US5711206A (en) | 1996-06-06 | 1996-06-06 | Piston and cylinder assembly for minimizing water blow-by in an air compressor |
| US08/660627 | 1996-06-06 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1047482A true JPH1047482A (ja) | 1998-02-20 |
Family
ID=24650298
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9133559A Pending JPH1047482A (ja) | 1996-06-06 | 1997-05-23 | ピストン及びピストン・シリンダの組立体 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5711206A (ja) |
| JP (1) | JPH1047482A (ja) |
| CA (1) | CA2190421C (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014526630A (ja) * | 2011-09-13 | 2014-10-06 | ヴアブコ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング | 車両用圧縮空気を発生する往復ピストン圧縮機用の往復ピストン |
| CN109185118A (zh) * | 2018-10-12 | 2019-01-11 | 江苏同济分析仪器有限公司 | 一种高压恒流泵的柱塞杆 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US9353736B1 (en) | 2005-11-21 | 2016-05-31 | Saverio Scalzi | Modular radial compressor |
| US20070116585A1 (en) * | 2005-11-21 | 2007-05-24 | Saverio Scalzi | Cam driven piston compressor apparatus |
| US9856866B2 (en) | 2011-01-28 | 2018-01-02 | Wabtec Holding Corp. | Oil-free air compressor for rail vehicles |
| CN103089996B (zh) * | 2011-11-01 | 2014-05-14 | 周登荣 | 用于空气动力发动机的活塞组件 |
| FI125431B (en) * | 2013-08-27 | 2015-10-15 | Outotec Finland Oy | Arrangement for sealing a bellows cylinder in a press block of a press ring assembly |
Family Cites Families (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3806137A (en) * | 1970-03-04 | 1974-04-23 | Ramsey Corp | Resilient plastic piston ring |
| FR2210732B1 (ja) * | 1972-11-28 | 1978-09-29 | Geffroy Robert | |
| US4102608A (en) * | 1975-12-24 | 1978-07-25 | Commonwealth Scientific And Industrial Research Organization | Reciprocatory piston and cylinder machines |
| US4109924A (en) * | 1976-07-12 | 1978-08-29 | Chemprene, Inc. | Stepped joint piston ring |
| US4432925A (en) * | 1982-06-11 | 1984-02-21 | Standard Oil Company, (Indiana) | Composite piston ring and process |
| GB8321051D0 (en) * | 1983-08-04 | 1983-09-07 | Ae Plc | Piston rings |
| US5253877A (en) * | 1990-08-06 | 1993-10-19 | Richard DeBiasse | Piston ring having tapered outwardly extending wiper |
-
1996
- 1996-06-06 US US08/660,627 patent/US5711206A/en not_active Expired - Fee Related
- 1996-11-15 CA CA002190421A patent/CA2190421C/en not_active Expired - Lifetime
-
1997
- 1997-05-23 JP JP9133559A patent/JPH1047482A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014526630A (ja) * | 2011-09-13 | 2014-10-06 | ヴアブコ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング | 車両用圧縮空気を発生する往復ピストン圧縮機用の往復ピストン |
| CN109185118A (zh) * | 2018-10-12 | 2019-01-11 | 江苏同济分析仪器有限公司 | 一种高压恒流泵的柱塞杆 |
| CN109185118B (zh) * | 2018-10-12 | 2019-09-13 | 江苏同济分析仪器有限公司 | 一种高压恒流泵的柱塞杆 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CA2190421A1 (en) | 1997-12-06 |
| US5711206A (en) | 1998-01-27 |
| CA2190421C (en) | 2000-04-11 |
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