JPH1047327A - 雌ねじ部構造 - Google Patents

雌ねじ部構造

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JPH1047327A
JPH1047327A JP21916796A JP21916796A JPH1047327A JP H1047327 A JPH1047327 A JP H1047327A JP 21916796 A JP21916796 A JP 21916796A JP 21916796 A JP21916796 A JP 21916796A JP H1047327 A JPH1047327 A JP H1047327A
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JP
Japan
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filler
bolt
nut
female screw
function
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JP21916796A
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English (en)
Inventor
Yoji Nakagawa
洋二 中川
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SUGIURA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
SUGIURA SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナット等の雌ねじ部がボルト等の雄ねじ部と
螺合した際の回り止め効果や、雌ねじと雄ねじとの隙間
におけるシール効果、防錆効果あるいはトルク安定効果
等の機能を確保する。 【解決手段】 ナット1の内面の、ボルト2との螺合の
入り口側に、円環状の凹所3を設け、この凹所に適度の
粘性を有する充填剤5を、シール剤ないしは回り止め
剤、防錆剤又はトルク安定剤等として充填しておく。そ
して、ナット1とボルト2が相対的に螺合する際に、ボ
ルト2のねじ山の表面に充填剤が順次付着し、これが螺
合完了状態でナット1とボルト2の雌ねじと雄ねじの間
の隙間に充填されてこの隙間を埋める。これによって良
好な回り止め機能やシール性等、充填剤の成分に応じた
機能が奏される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主にナット等の
雌ねじ部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ボルト・ナットの緩み止めには、
一般にワッシャや割ピン等が用いられている。また、ボ
ルトとナットの回り止めやシール性を確保するために、
ボルトのねじ山の外周面にシール剤ないしは接着剤を付
着しておき、これによってボルトとナットのねじ螺合部
のシール性や回り止めを図ることも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ワッシ
ャによる回り止めには限界があり、また部品点数も多く
なる。他方、ボルトの外周全面にシール剤等を付着した
場合は、ナットとの螺合の際にシール剤等をかきとりな
がら螺合が進行するため、かきとり屑が生じやすいほ
か、螺合の際の抵抗が大きくなる。
【0004】本発明は、主にナット等の雌ねじ部とボル
ト等の雄ねじ部の螺合に際して、かきとり屑の発生や、
螺合の際の大きな抵抗の増大、さらには部品点数の増加
を招かずに、回り止めやシール性等所定の機能を確保す
ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明で
は、雌ねじ部の内面に凹所を設け、この凹所に適度の粘
性を有する充填剤を予め充填しておき、雌ねじ部と雄ね
じ部との螺合の際に、この充填剤が両者のねじ部のねじ
山と谷の間に充填され、これによって回り止めやシール
性等の所定の効果が奏される。ここで、回り止めやシー
ル性の効果以外の機能として、例えばねじ螺合部の錆の
発生を防ぐ防錆機能、締付けトルクにバラツキが生じに
くく定トルク特性を得やすいというトルク安定機能、そ
の他がある。
【0006】上記のような凹所は、雌ねじ部の内周面の
全周に溝状に形成してもよいし、その周方向に部分的に
適数(例えば等間隔に複数)形成してもよい。また、こ
の凹所は雌ねじ部と雄ねじ部との螺合に際して、その螺
合の入り口側に位置することが、上述の充填剤を雌ねじ
部の相対的な螺進にしたがって、雌ねじ部と雄ねじ部の
螺合部に広く充填する上で好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施例を参照し
つつ、本発明の実施の形態を説明する。
【0008】図1は、本発明をナットに適用した場合の
一実施例を示したものである。ここで、ナット1の内面
の、ボルト2と螺合する入口側に、円環溝状の凹所3が
設けられている。この凹所3は、ナット1の雌ねじ部4
の谷より多少深く形成され、この凹所3に適度な粘性を
有する充填剤5が充填されている。この充填剤5は、樹
脂等(ゴム材料を含む意)を主体に構成され、ナット1
とボルト2のねじの山と谷の隙間を埋めるシール剤や固
着剤(回り止め剤)等として機能する。
【0009】充填剤5は、凹所3の溝開口より内側には
み出し、その内周径は、雌ねじ部4の谷径より小さく、
ねじ山径とほぼ等しくなっている。
【0010】このナット1がボルト2と螺合する際に
は、図2に示すように、ナット1とボルト2との螺合の
進行にしたがい、凹所3に充填されている充填剤5がボ
ルトのねじ山にその回転にしたがって順次付着してい
き、このねじ山6の表面に付着した充填剤5が、螺合の
完了状態でナット1の雌ねじ部とボルト2の雄ねじ部と
のねじ山と谷の隙間に入り込んで、この隙間を充填する
(埋めた)状態となる。
【0011】このような充填剤5としては、適度の粘性
のある樹脂(ゴム材料を含む)、例えばポリアミド(ナ
イロン)樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹
脂、フッソ樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、シリ
コン樹脂等の適宜のポリマーを主体とするものを用いる
ことができる。そして、ナット1とボルト2との螺合部
において、雄ねじ部と雌ねじ部のクリアランスに入り込
んだ充填剤5の成分機能に基づき、例えば摩擦保持力
(反発押付力、回転阻止力)を発生させて、ねじ部の相
対的な運動を止め、振動や衝撃に対して有効な緩み止め
効果(ロック効果)を奏したり、ねじ山間の発錆を阻止
する防錆効果、さらには締付けトルクをほぼ均一にする
トルク安定機能等を奏したりする。
【0012】また、ねじの山と谷の間を充填剤5が埋め
るので、良好なシール効果を発揮させることもできる。
例えばエンジン油、ギヤ油などの漏れ防止を必要とする
部位の、貫通ねじなどに優れたシール効果を確保でき
る。このような充填剤5による回り止め機能やシール機
能等により、ワッシャ、割ピン、ダブルナット、Oリン
グ等のシール材、シールテープなど各種機能材料を省略
することも可能となる。
【0013】ここで、上述のロック効果やシール効果等
を生じさせる上では、充填剤5として、ねじ螺合部の隙
間で固化する接着機能を有するもの、例えば反応固着性
の樹脂を採用することができる。その場合、ナット内面
の凹所3に充填された状態で、表層膜の内部に反応固着
性の樹脂を半流動状態または粘性状態で保持し、その表
層膜が螺合により破れて、例えば空気との接触による反
応固着性樹脂(一種の接着剤)が、ねじ螺合部の隙間に
入り込んで固化するように構成することができる。例え
ば、特開平5−321920に開示されているように、
液状接着剤層もしくは液状シール剤層等をナットの凹所
3に充填し、さらに非水溶性層、非水溶性ゾル被膜層で
被覆することにより、接着剤層もしくはシール剤層等の
流れ出しを抑えるとともに、ベトツキを排除することが
できる。
【0014】他方、充填剤5を反応性固着剤ではなく、
所定の粘性をもち、かつねじの山と谷の隙間に、ある程
度の弾性を生じた状態で充填することもできる。そうす
れば反応性固着剤では不可能な繰り返し使用も可能とな
る。この場合、充填剤がねじの山と谷の隙間で固化する
ものでも、ある程度の粘性を長期にわたり保持するもの
でもよい。粘性を保持するタイプのものは、特にシール
効果を主目的とする場合に有効である。
【0015】例えば、特開平5−186763に記載の
ような非反応性シール材と吸水膨潤性樹脂とを組合せた
ものを、充填剤5として用いることができる。ここで、
非反応性充填材としては、架橋反応等の化学反応に依存
しないで接着(密着)機能等が達成されるもので、例え
ばアルキッド樹脂、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、エポ
キシ樹脂等を主成分とする樹脂組成物等がある。また、
吸水膨潤性樹脂としては、水と接触した場合水を吸収し
膨潤して非流動状態(固形状態)を維持するもので、例
えば水溶性の電解質ポリマーに、軽度の架橋結合を導入
したもの(例えばデンプン系、セルロース系等の天然樹
脂、あるいはポリビニルアルコール系、アクリル系、ポ
リエーテル系等の架橋重合体、架橋体、共重合体等)が
ある。
【0016】さらに、充填剤5として、例えば特開平5
−321920に開示されているようなマイクロカプセ
ル化された高反応性固着剤を凹所3に充填することもで
きる。この場合、高反応性固着剤(反応によって固着力
を生ずる例えばエポキシ系、アクリル系等の接着剤)を
閉じこめたマイクロカプセルを、所定の粘性(可塑性)
を有するベース剤中に分散させたもの(ベース剤の中に
マイクロカプセル固着剤が混在する充填剤)を用いるこ
とができる。ベース剤としては、例えばシリコン、変性
シリコン、アクリルウレタン、ポリサルファイド、ポリ
エステル、エポキシ等をはじめ、適宜のエラストマを使
用できる。ナット1とボルト2との螺合の進行にしたが
って、マイクロカプセルが破壊して固着剤がにじみ出
し、これによってベース剤と固着剤との間で重合反応が
開始されるとともに、そのにじみ出した固着剤がボルト
2のねじ山の表面に付着して運ばれ、螺合状態における
ねじ部の緩みを防止する。これにより、雌ねじ部におい
て強固な回り止め機能が奏される。
【0017】なお、充填剤5として摩擦係数安定剤、例
えば酸化低分子ポリエチレン(分子量500〜10,0
00程度のエチレン重合体を一部酸化変性によりOH
基,COOH基のような極性基を導入したもの)と、合
成樹脂エマルジョン(合成樹脂が微粒子(例えば0.1
〜3ミクロン程度)となって水に分散したもので、水の
蒸発により微粒子同士が互いに融着して連続した皮膜を
形成するもの)とを、水に分散した材料を用いることも
できる。この場合は、特にねじ螺合部における摩擦係数
の安定化により締付けトルクの安定化(バラツキ防止)
の機能が得られる。
【0018】図3に示す別の実施例では、ナット10の
両側開口部に1個ずつ都合2個の凹所3が形成され、そ
れぞれに充填剤5が充填されている。このようにすれ
ば、ボルトとの螺合の際にナット10のどちら側の開口
が入口側となっても対応でき、ナット1がA側からボル
トに螺合されるときは、一方の側の充填剤5aがボルト
のねじ山表面に付着していき、B側がボルトに螺合され
るときは、他方の側の充填剤5bが同様の作用をなす。
【0019】また図4に示す実施例のように、ナット2
0の内面に対し、凹所3を雌ねじ部4が形成されていな
い円筒状部の内周に、連続する溝または間欠的な不連続
溝として形成することもできる。この場合は、雌ねじ部
4が凹所3で分断されないことになる。
【0020】図6〜図7は、さらに別の実施例を示す。
この実施例では、凹所3がナット40の端面まで連続す
る形態で形成されている。このように凹所3をナット4
0の端面まで連続して形成した場合、凹所3への充填剤
5の充填作業が容易となる。この例で凹所3は複数箇所
(3箇所)に形成されているが、これを円環状の連続す
る1つの凹所としてもよい。
【0021】また、本発明はナットに限らず、例えば図
5のような所定の部材に形成された有底または貫通した
雌ねじ穴30に適用することもでき、ボルト等の雄ねじ
部が螺合される入口側に凹所3及び充填剤5を設け、ボ
ルトのねじ込みにしたがって、充填剤5が雌ねじ穴30
と図示しないボルトとのねじの山と谷の間に供給され
て、前述のようなシール効果や、回り止め効果等、充填
剤の成分機能に応じた所定の効果を生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のナットをボルトとともに示
す断面図。
【図2】その作用説明図。
【図3】本発明のナットの変形例を示す断面図。
【図4】別の変形例を示す断面図。
【図5】本発明を雌ねじ穴に適用した場合の実施例を示
す断面図。
【図6】本発明の更に別の実施例を示す斜視図。
【図7】図6の断面並びに底面視を示す図。
【符号の説明】
1,10,20,40 ナット 2 ボルト 3 凹所 5 充填剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雌ねじ部の内面に凹所を設け、この凹所
    に適度の粘性を有する充填剤を充填しておき、当該雌ね
    じ部と雄ねじ部との螺合の進行にしたがって、前記充填
    剤が前記雄ねじ部のねじ山の表面に順次付着し、その充
    填剤が前記雄ねじ部と雌ねじ部のねじの山と谷の間の隙
    間に供給されることを特徴とする雌ねじ部構造。
  2. 【請求項2】 前記凹所は、前記雌ねじ部に対する前記
    雄ねじ部の螺合の入り口側の内面において周方向の全周
    に溝状に、又は周方向に部分的に適数設けられている請
    求項1記載の雌ねじ部構造。
  3. 【請求項3】 前記充填剤は適度な粘性をもつ樹脂材料
    (ゴム材料を含む)を主体として形成されたものである
    請求項1又は2に記載の雌ねじ部構造。
  4. 【請求項4】 前記充填剤は、適度の粘性を有する樹脂
    材料(ゴム材料を含む)を主体とするベース剤の中に、
    ベース剤と反応して固化等の所定の機能を奏する反応剤
    を封入した複数のマイクロカプセルが混在する請求項1
    又は2に記載の雌ねじ部構造。
JP21916796A 1996-07-31 1996-07-31 雌ねじ部構造 Pending JPH1047327A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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