JPH1044347A - 易開封性複合フィルム及び包装容器 - Google Patents

易開封性複合フィルム及び包装容器

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JPH1044347A
JPH1044347A JP8200315A JP20031596A JPH1044347A JP H1044347 A JPH1044347 A JP H1044347A JP 8200315 A JP8200315 A JP 8200315A JP 20031596 A JP20031596 A JP 20031596A JP H1044347 A JPH1044347 A JP H1044347A
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film
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olefin
polypropylene
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JP8200315A
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Nobuhiro Sugimoto
信博 杉元
Takashi Sumiki
隆 隅木
Junichi Mikami
順一 三上
Hideo Hirano
秀夫 平野
Yasushi Watanabe
康史 渡辺
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品等の内容物に用いられる包装用シートと
して層間剥離によって容易に開封することができ、か
つ、耐熱性、耐油性に優れる包装シート並びに包装容器
を提供する。 【解決手段】 図1において、第1層(a1)が、ポリ
プロピレン又はプロピレン−αオレフィン共重合体であ
り、第2層(a2)が、エチレン−αオレフィン共重合
体であり、かつ、深絞容器底材bと蓋材フィルムaとが
開口鍔部dで熱封着されており、開封時に、第1層(a
1)と第2層(a2)との間で層間剥離させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品等の包装に用
いる包装用易開封性複合フィルムに関し、より詳細には
特にハンバーグ等油性食品の深絞り包装体と呼ばれる包
装形態において熱封着性及び易開封性を備えた複合フィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シール層にポリエチレンを主体と
する蓋材フィルムを用いた深絞り包装体はハンバーグ等
の油性食品の包装に広く使用されている。しかし、この
シール層がポリエチレンを主体とするフィルムを用いた
場合、蓋材開封時に、大きな力を要する為、内容物が漏
れたり、汁が吹き出したりするという取り扱い上の煩わ
しさがあった。
【0003】そこで、これまで容易の開封を容易にすべ
く、例えば、蓋材フィルムとして、低密度ポリエチレン
の第1層と、ポリプロピレンとエチレン−ブテン−1共
重合体との混合樹脂の第2層とが共押出された積層フィ
ルムを、第1層がシールされるように基材フィルムに張
り合わせたものを用い、開封時に層間剥離させる技術が
知られている。
【0004】
【解決しようとする課題】しかし、前記の易開封性包装
容器は、使用された蓋材フィルムが、耐熱性、耐油性に
劣り、ボイル殺菌時の破袋、油によるシール層のポリエ
チレンの剥離等の問題があった。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、食品等
の内容物に用いられる包装用シートとして層間剥離によ
って容易に開封することができ、かつ、耐熱性、耐油性
に優れる包装シート並びに包装容器を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、ポリプロピレン、
又は、プロピレンとその他のαオレフィンとの共重合体
を主体とする層と、エチレンとその他のαオレフィンと
の共重合体とを主体とする層との積層フィルムを用い
て、包装袋とするか、或は、該積層フィルムを深絞り容
器の蓋材フィルムとして使用することにより層間剥離性
並びに耐油性、耐ボイル性を改善できることを見いだし
本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、積層フィルムにおいて第
1層と第1層と共押出積層された第2層を有し、第1層
が、ポリプロピレン、または、プロピレンとその他のα
オレフィンとの共重合体を含有する樹脂成分(A)から
構成されており、第2層が、エチレンとその他のαオレ
フィンとの共重合体を含有する樹脂成分(B)から構成
されていることを特徴とする易開封性包装用複合フィル
ム、及び、合成樹脂製深絞容器底材と、該容器底材の開
口鍔部に熱封着することにより内容物を密閉し得る蓋材
フィルムとから構成される包装容器において、合成樹脂
製深絞容器底材シール層が、ポリプロピレン、または、
プロピレンとその他のαオレフィンとの共重合体から構
成されており、かつ、蓋材フィルムが、ポリプロピレ
ン、または、プロピレンとその他のαオレフィンとの共
重合体を含有する樹脂成分(A)で構成される第1層、
及び、エチレンとその他のαオレフィンとの共重合体を
含有する樹脂成分(B)で構成される第2層を有する共
押出積層フィルムであり、かつ、該蓋材フィルムの第1
層が、内容物を充填した状態で前記底材開口鍔部に熱封
着されていることを特徴とする包装容器。
【0008】本発明の易開封性包装用複合フィルムは、
樹脂成分(A)から構成される第1層と、樹脂成分
(B)から構成される第2層とを必須の層構成とするも
のであり、樹脂成分(A)と樹脂成分(B)とを共押出
法によって得られるものである。この際、第1層が他の
フィルム若しくは深絞容器底材開口鍔部との熱封着に供
され、第2層は、第1層との層間剥離強度に寄与するも
のである。また、当該複合フィルムは、第1層及び第2
層のみから構成される積層フィルムとして使用できるこ
とは勿論のことであるが、第2層上に更に基材フィルム
が積層されていることが、易開封性包装袋或は易開封性
包装容器にした場合の熱封着性、易剥離性の点から好ま
しい。
【0009】第1層及び第2層の共押出フィルムの第2
層上に基材フィルムを積層する方法としては、特に限定
されないが、熱可塑性樹脂を第1層、第2層と共に共押
出してもよいし、接着剤を用いて積層してもよいし、熱
ラミネート加工を施してもよい。
【0010】第1層に用いられる樹脂成分(A)は、ポ
リプロピレン、または、プロピレンとその他のαオレフ
ィンとの共重合体を主たる樹脂成分として含有してい
る。本発明においては、この様な樹脂成分(A)を用い
ることにより、耐ボイル性や耐油性を著しく改善するこ
とができる他、熱封着が可能で、かつ、易開封性を兼備
したものとなる。
【0011】ここで、プロピレンとその他のαオレフィ
ンとの共重合体は、αオレフィン含有率が1〜10重量
%であることが、熱封着性、耐油性の点から好ましい。
また、プロピレンの他のα−オレフィンとしては、特に
限定されるものではないが、エチレン、ブテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1等が挙げられるが、特にエチ
レンが好ましく、即ち、共重合体としてプロピレン−エ
チレン共重合体が剥離強度に優れる点から好ましい。
【0012】この様な第1層の膜厚は特に制限されるも
のではないが、第1層と第2層との間での層間剥離が容
易に生じる点から0.5〜10μmであることが好まし
い。
【0013】次に第2層に用いられる樹脂成分(B)
は、エチレンとその他のαオレフィンとの共重合体を樹
脂成分として含有するものである。本発明においては、
この様な共重合体を第2層に有することから、樹脂成分
(A)との共押出成形が可能となり、また、優れた易剥
離性を発現させることができる。
【0014】該共重合体中のαオレフィンとしては、特
に限定されるものではないが、α−オレフィンの種類と
してはプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテ
ン−1、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポ
リブテン−1等が挙げられる。エチレンブチレンラバー
としては、例えば三井石油化学社製「タフマー」が挙げ
られる。
【0015】また、樹脂成分(B)としては、上記共重
合体を単独で使用してもよいが、ポリプロピレン若しく
はポリエチレンとの混合物として用いることが、易剥離
性や実用強度の調整が容易になる点から好ましい。
【0016】即ち、ポリプロピレンを併用することによ
り、剥離強度を高められ、実用強度を向上させることが
できる。また、ポリエチレンを併用する場合には、層間
易剥離性を改善させることができる。従って、両者の性
能のバランスの点から樹脂成分(B)における混合比は
重量比で、ポリプロピレン:エチレン−αオレフィン共
重合体=5〜95:95〜5、またはポリエチレン:エ
チレン−αオレフィン共重合体=10〜90:90〜1
0であることが好ましい。さらに、このとき用いるエチ
レン−αオレフィン共重合体にはαオレフィン含有率が
5〜40重量%であることが、耐油性、耐ボイル性の点
から好ましい。
【0017】ここで使用し得るポリエチレンとしては、
例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリ
エチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDP
E)等が挙げられる。
【0018】第2層は上記した樹脂成分(B)の樹脂の
混合比、エチレンとその他のαオレフィンとの共重合体
中のαオレフィン量の調整のみだけでなく、一定混合比
において層厚を調整することでも剥離強度に大小を生じ
させることができる。即ち、層厚が厚い場合には層間強
度は強くなり、層厚が薄い場合には層間強度は小さくな
る。ゆえに本発明における第2層の層厚は、用途及び包
装機のシールバーの形状に応じて層間強度を調整し得る
が、1〜30μmであることが層間強度が適正範囲とな
り好ましい。当該膜厚は、例えばハンバーグ用深絞り包
装蓋材フィルムとして特に適している。
【0019】また、本発明においては、既述の通り、第
2層上に更に基材フィルムを設けることが好ましく、こ
の際の基材フィルムを設ける方法としては、具体的に
は、ウレタン系接着剤を使用して二軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルム、KMセロハン等の基材を貼り合わせても良いし、
第1層及び第2層と共に第2層上にポリプロピレンのよ
うな熱可塑性樹脂を共押出しても良いし、あるいは、第
2層上にポリプロピレン等を溶融積層し、更にその上に
ウレタン系接着剤を使用して前記基材を貼り合わせても
良い。
【0020】基材フィルムの膜厚は、用途によって異な
り、特に限定されるものではないが、例えば、以下に詳
述する本発明の包装容器の蓋材フィルムとして使用する
場合には、20〜100μmであることが好ましい。
【0021】この様にして得られる本発明の易開封性複
合フィルムは、特にその用途が特定されるものではな
く、例えば、各種食品包装用のピロー包装袋、或は、食
品容器用蓋材として用いることができる。なかでも、以
下に詳述する本発明の包装容器における蓋材として用い
ることが本発明の効果が顕著になる点から好ましい。何
れの用途においても第1層が必ず熱封着或はヒートシー
ルされる様に用いることが肝要である。
【0022】次に、本発明の包装容器について詳述す
る。本発明の包装容器は、合成樹脂製深絞容器底材と、
該容器底材の開口鍔部に熱封着することにより内容物を
密閉し得る蓋材フィルムとから構成される包装容器であ
って、合成樹脂製深絞容器底材シール層が、ポリプロピ
レン、または、プロピレンとその他のαオレフィンとの
共重合体から構成されており、かつ、蓋材フィルムが、
ポリプロピレン、または、プロピレンとその他のαオレ
フィンとの共重合体を含有する樹脂成分(A)で構成さ
れる第1層、及び、エチレンとその他のαオレフィンと
の共重合体を含有する樹脂成分(B)で構成される第2
層を有する共押出積層フィルムであり、かつ、該蓋材フ
ィルムの第1層が、内容物を充填した状態で前記底材開
口鍔部に熱封着されていることを特徴とするものであ
る。
【0023】ここで、蓋材フィルムとしては、特に限定
されるものではないが、例えば、上記した本発明の易開
封性複合フィルムが好ましく使用できる。また、該フィ
ルムを構成する樹脂成分(B)としては、エチレンとそ
の他のαオレフィンとの共重合体と、ポリプロピレン若
しくはポリエチレンとの混合物として用いることが、易
剥離性や実用強度の調整が容易になる点から好ましい。
また、蓋材フィルムは、基材フィルムを有していること
が熱封着性、易剥離性、強度等の性能の点から好まし
い。また、この際のそれぞれの膜厚は、第1層の膜厚が
0.5〜10μm、第2層の膜厚が1〜30μm、基材
フィルムの膜厚が20〜100μmであることが好まし
い。
【0024】また、合成樹脂製深絞容器底材は、既述の
通り、ポリプロピレン、または、プロピレンとその他の
αオレフィンとの共重合体から構成されているものであ
るが、本発明においては、熱封着性の点から蓋材フィル
ムの第1層と同種の樹脂であることが好ましい。
【0025】従って、プロピレンとその他のαオレフィ
ンとの共重合体としては、プロピレンと、エチレン、ブ
テン−1、ヘキセン−1又はオクテン−1等との共重合
体が挙げられ、特にプロピレン−エチレン共重合体が剥
離強度に優れる点から好ましい。ここで、合成樹脂製深
絞容器底材とは、上面に開口部位を有し、かつ、該開口
部位の周縁に鍔部を有している深絞容器状成形体をい
い、例えば、図2のbで示される部分である。
【0026】この様な本発明の包装容器の一例を図面に
より詳述すると、図1は本発明に係る内容物を充填した
包装容器の開封された状態における断面図であり、aが
蓋材フィルム、bが深絞包装容器底材であり、cが内容
物、dが深絞容器底材の開口鍔部である。また、蓋材フ
ィルムaにおいて、a1が第1層、a2が第2層、a3
が基材フィルムであり、開封時には、図1に示す様に第
1層と第2層との間で層間剥離が生じるものである。
【0027】また、食品等の内容物を充填した本発明の
包装容器は、例えば、図2の斜視図に示される様にな
る。
【0028】この様な包装容器を製造するには、特にそ
の製法が特定されるものではないが、例えば、深絞容器
底材に内容物充填後、蓋材フィルムを熱封着する方法が
挙げられる。
【0029】熱封着の条件としては、特に限定されない
が、蓋材フィルム第1層と深絞容器底材開口鍔部のシー
ル層を貼り合わせ、圧力1〜3kg/cm2、温度110〜2
50℃、時間0.2〜2秒間の条件で熱封着することが
好ましい。
【0030】このように熱封着されて得られる本発明の
包装容器は第1層と第2層とが層間剥離することによ
り、極めて容易に開封することができる。
【0031】また、熱封着により容器内に密閉される内
容物は、特に限定されるものではないが、油分を有する
ものであることが本発明の効果が顕著なものとなる点か
ら好ましく、特に好適なものとしてはハンバーグが挙げ
られる。
【0032】また、本発明の包装容器は蓋材フィルム第
1層と深絞容器底材鍔部との熱封着性が確実であり、第
1層と第2層との層間剥離であるため熱封着時のシール
強度の温度依存性が少なく安定した剥離強度が得られ
る。また蓋材フィルム第1層にポリエチレンよりも耐油
性、耐ボイル性に優れるポリプロピレンを使用している
ため、ボイル殺菌時の破袋、油によるシール層の剥離は
ない。
【0033】以下に実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0034】
【実施例】
実施例1 プロピレン−エチレン共重合体(エチレン含有率6重量
%、密度0.90g/cm3、メルトインデックス7)より
なる膜厚3μmの第1層1と、ポリプロピレン(密度
0.91g/cm3、メルトインデックス10)とエチレン
−オクテン−1共重合体(オクテン含有率15%、密度
0.90g/cm3、メルトインデックス3)の混合系で、
この混合比が90:10重量%よりなる膜厚3μmの第
2層2と、ポリプロピレン(密度0.91g/cm3、メル
トインデックス8)よりなる膜厚24μmの第3層3を
有する共押出3層フィルムを製造し、深絞り包装用合成
樹脂蓋材とする。このフィルムを包装機を使用して内容
物にハンバーグを用い、第1層と底材のポリプロピレン
を主体とするシール層を接触させ、温度120℃、13
0℃、140℃、圧力2kg/cm2、時間0.5秒の条件で
真空熱封着する。この熱封着部分より開封したところ、
フィルムが破れることなくきれいに開封することができ
た。また温度23℃、引張速度300mm/min、サンプル
幅15mm、180度剥離の条件下での剥離強度は次の通
りであり、易開封性を有していた。この包装体を100
℃、40分のボイル殺菌をした結果、破袋はなく、油に
よるシール層の剥離も見られなかった。
【0035】
【表1】実施例1
【0036】実施例2 ポリプロピレン(密度0.91g/cm3、メルトインデッ
クス8)よりなる膜厚5μmの第1層1とポリエチレン
(密度0.90、メルトインデックス2)とエチレン−
ブテン1共重合体(ブテン1含有率20%、密度0.8
9、メルトインデックス6)の混合系で、混合比が5
0:50重量%よりなる膜厚25μmの第2層2よりな
る膜厚30μmの共押出2層フィルムを製造し、ウレタ
ン系接着剤を使用して二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートとラミネートし深絞り用合成樹脂フィルムとする。
このフィルムを包装機を使用して内容物にハンバーグを
用い、第1層と底材のポリプロピレンを主体とするシー
ル層を接触させ、温度150℃、160℃、170℃、
圧力2kg/cm2、時間0.5秒の条件で真空熱封着する。
この熱封着部分より開封したところ、フィルムが破れる
ことなくきれいに開封することができた。また温度23
℃、引張速度300mm/min、サンプル幅15mm、180
度剥離の条件下での剥離強度は次の通りであり、易開封
性を有していた。この包装体を100℃、40分のボイ
ル殺菌をした結果、破袋はなく、油によるシール層の剥
離も見られなかった。
【0037】
【表2】実施例2
【0038】比較例1 低密度ポリエチレン(密度0.90g/cm3、メルトイン
デックス5)からなる膜厚5μmの第1層1とポリプロ
ピレン(密度0.90g/cm3、メルトインデックス7)
とエチレン−ブテン−1共重合体(ブテン−1含有率2
0%、密度0.91g/cm3、メルトインデックス2)の
混合系で、この混合比が20:80重量%よりなる膜厚
5μmの第2層とポリプロピレン(密度0.90g/cm
3、メルトインデックス6)よりなる膜厚20μmの第
3層3を有する共押出3層フィルムを製造し、深絞り用
合成樹脂蓋材とする。このフィルムを包装機を使用して
内容物にハンバーグを用い、第1層と底材のポリエチレ
ンを主体とするシール層を接触させ、温度120℃、1
30℃、140℃、圧力2kg/cm2、時間0.5秒の条件
で真空熱封着する。この熱封着部分より開封したとこ
ろ、フィルムが破れることなく第2図のようにきれいに
開封することができた。また温度23℃、引張速度30
0mm/min、サンプル幅15mm、180度剥離の条件下で
の剥離強度は次の通りであり、易開封性を有していた。
しかし、この包装体を95℃、40分のボイル殺菌をし
た結果、破袋が発生し、ハンバーグの接触していた部分
で底材、蓋材ともに油によるシール層の剥離が生じた。
【0039】
【表3】比較例1
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、食品等の内容物に用い
られる包装用シートとして層間剥離によって容易に開封
することができ、かつ、耐熱性、耐油性、耐ボイル性に
優れる包装シート並びに包装容器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の包装容器において内容物充填
されたものの一例の熱封着部開封時における断面図であ
る。
【図2】図2は、本発明の包装容器の一例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
a:蓋材フィルム b:深絞包装容器底材 c:内容物 d:深絞容器の開口鍔部 a1:第1層 a2:第2層 a3:基材フィルム

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層フィルムにおいて第1層と第1層と
    共押出積層された第2層を有し、第1層が、ポリプロピ
    レン、または、プロピレンとその他のαオレフィンとの
    共重合体を含有する樹脂成分(A)から構成されてお
    り、第2層が、エチレンとその他のαオレフィンとの共
    重合体を含有する樹脂成分(B)から構成されているこ
    とを特徴とする易開封性包装用複合フィルム。
  2. 【請求項2】 樹脂成分(B)が、エチレンとその他の
    αオレフィンとの共重合体と、ポリプロピレン若しくは
    ポリエチレンとの混合物である請求項1記載の易開封性
    包装用複合フィルム。
  3. 【請求項3】 第2層上に更に基材フィルムが積層され
    ている請求項1又は2記載の易開封性包装用複合フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 第1層の膜厚が0.5〜10μmであ
    り、第2層の膜厚が、1〜30μmである請求項1、2
    又は3記載の易開封性包装用複合フィルム。
  5. 【請求項5】 合成樹脂製深絞容器底材と、該容器底材
    の開口鍔部に熱封着することにより内容物を密閉し得る
    蓋材フィルムとから構成される包装容器において、 合成樹脂製深絞容器底材が、ポリプロピレン、または、
    プロピレンとその他のαオレフィンとの共重合体から構
    成されており、かつ、 蓋材フィルムが、ポリプロピレン、または、プロピレン
    とその他のαオレフィンとの共重合体を含有する樹脂成
    分(A)で構成される第1層、及び、エチレンとその他
    のαオレフィンとの共重合体を含有する樹脂成分(B)
    で構成される第2層を有する共押出積層フィルムであ
    り、かつ、 該蓋材フィルムの第1層が、内容物を充填した状態で前
    記底材開口鍔部に熱封着されていることを特徴とする包
    装容器。
  6. 【請求項6】 蓋材フィルムを構成する樹脂成分(B)
    が、エチレンとその他のαオレフィンとの共重合体と、
    ポリプロピレン若しくはポリエチレンとの混合物である
    請求項5記載の包装容器。
  7. 【請求項7】 第2層上に更に基材フィルムが積層され
    ている請求項5又は6記載の包装容器。
  8. 【請求項8】 蓋材フィルムの第1層の膜厚が0.5〜
    10μmであり、第2層の膜厚が、1〜30μmである
    請求項5、6又は7記載の包装容器。
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