JPH1044084A - 密閉型エアバランサ - Google Patents

密閉型エアバランサ

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JPH1044084A
JPH1044084A JP21406996A JP21406996A JPH1044084A JP H1044084 A JPH1044084 A JP H1044084A JP 21406996 A JP21406996 A JP 21406996A JP 21406996 A JP21406996 A JP 21406996A JP H1044084 A JPH1044084 A JP H1044084A
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air
compression
air chamber
cylinder
side air
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JP21406996A
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Inventor
Akira Nihei
亮 二瓶
Takeshi Okada
毅 岡田
Hiroshi Uchida
博 内田
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Original Assignee
Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アキュムレータやコンプレッサー等の周辺装
置を装着しなくても洩れ分に相当する空気を補給するこ
とのできる密閉型エアバランサを提供すること。 【解決手段】 密閉型エアバランサ5を構成する圧縮型
エアシリンダ4の膨脹側気室4fに大気の侵入を許容す
るチェック弁6を設け、膨脹側気室4fと圧縮側気室4
eとの間に膨脹側気室4fから圧縮側気室4eへの空気
の流れを許容するチェック弁7を設ける。機械の動作を
利用してピストン4dを往復させることにより、エアポ
ンプとして作用する膨脹側気室4fがチェック弁6を介
して外気を取り込み、膨脹側気室4fおよび圧縮側気室
4eの内圧を規定値に加圧する。圧縮側気室4eからの
空気洩れは膨脹側気室4fの最大圧縮状態で膨脹側気室
4fからチェック弁7を介して補填され、この補填また
は膨脹側気室4f自体からの空気洩れで生じる膨脹側気
室4fの圧力降下は、膨脹側気室4fが最大膨脹状態で
チェック弁6を介して外気を吸い込むことで補われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型エアバラン
サの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】機械の可動部の移動によって固定部と可
動部との間に生じる重力負荷の変動をエアシリンダの伸
縮により生じるシリンダ内部圧力の変化で相殺するよう
にした密閉型エアバランサが公知であり、垂直多関節型
ロボットのバランサ等として既に利用されている。
【0003】図6にその一例を簡略化して示す。図6に
おいて符号1は垂直多関節型ロボットの旋回胴、符号2
は該垂直多関節型ロボットの第1アームであり、第1ア
ーム2はW軸用のサーボモータMwにより図6(a)お
よび図6(b)に示すようなかたちでW軸を中心として
揺動駆動されるようになっている。無論、実際には第1
アーム2の先に第2アームやリストおよびエンドエフェ
クタ等が装着されているが、図6の例では重力負荷の影
響によってW軸の回りに生じる回転モーメントのみにつ
いて考えるものとし、第2アームやリストおよびエンド
エフェクタ等に関する構成の記載は省略し、これらの部
材の荷重が全て第2アームの揺動中心となる質点U上に
作用するものと仮定している。
【0004】従って、図6(a)に示すように第1アー
ム2が直立した状態、つまり、質点UがW軸の鉛直上方
に位置する姿勢では、重力負荷の影響によるW軸の回り
の回転モーメントは零ということになる。また、図6
(b)に示すように第1アーム2を時計方向に揺動させ
て行くと、第1アーム2の傾斜の増大に伴って、固定部
である旋回胴1と可動部である第1アーム2との間、要
するに、W軸の回りに時計方向の回転モーメントが発生
し、このような姿勢を維持すると、サーボモータMwに
過負荷が生じたり、また、姿勢を維持するための電力消
費が著しく増大するといった問題がある。
【0005】これを回避するためにはコイルスプリング
やエアシリンダ等により構成されるバランサを、重力負
荷の影響によって生じる回転モーメントの増大を相殺す
る方向で、可動部である第1アーム2と固定部である旋
回胴1との間に取り付ければよい。
【0006】図6の例では圧縮型エアシリンダ3によっ
て構成される密閉型エアバランサを第1アーム2の中心
軸に沿って配備し、シリンダ外筒3aのシリンダボトム
3bを第1アーム2の先端部に枢着する一方、ピストン
ロッド3cの先端をW軸の回転中心からオフセットして
旋回胴1に枢着することによってこの目的を達成してい
る。
【0007】つまり、図6(a)に示される状態ではピ
ストン3dによって区切られる圧縮側気室3eと膨脹側
気室3fの内圧とが完全に調和しており、図6(b)に
示されるように第1アーム2が揺動してシリンダボトム
3bとピストンロッド3cの先端との距離が離間してピ
ストン3dが移動することにより、圧縮側気室3eの体
積が減少してその内圧が上昇すると共に、膨脹側気室3
fの体積が増大してその内圧が減少し、ピストン3dに
圧縮型エアシリンダ3のピストンロッド3cを縮退させ
る方向の力が作用して、これにより図6(b)において
第1アーム2を反時計方向に揺動させようとする力、つ
まり、重力負荷の影響によって生じる回転モーメントの
増大を相殺しようとする力が生じるようになっているの
である。
【0008】無論、圧縮型エアシリンダ3に代えてコイ
ルスプリングを利用することも可能であるが、ロボット
等の機械の高性能化に伴う負荷の増大に対処する必要
上、最近では、専ら、コイルスプリングよりもコンパク
トで同じ性能を発揮することが可能な圧縮型エアシリン
ダ3を利用する傾向にある。
【0009】また、ロボット等の機械の高性能化に伴っ
てその重量も増大するため、重力負荷の影響によって生
じる回転モーメントも大きくなり、これを相殺するため
には、圧縮型エアシリンダ3の圧縮側気室3eおよび膨
脹側気室3fの内圧もそれに見合うように大きくする必
要がある。
【0010】ピストンロッド3cとシリンダ外筒3aの
シリンダヘッド3gとの間、および、シリンダ外筒3a
に対するシリンダボトム3bやシリンダヘッド3gの取
り付け部にはOリングやガスケット等を始めとする密閉
手段が設けられているが、現在の技術水準では完全に空
気洩れを防止することは不可能であり、専ら、エアシリ
ンダ3の圧縮側気室3eや膨脹側気室3fに大容量のア
キュムレータや圧縮空気源を接続し、洩れ分に相当する
空気を補給することによって対処している。
【0011】しかし、アキュムレータの容量が如何に大
きくともいずれはアキュムレータ自体に高圧空気を再充
填しなければならない時期がくるし、また、圧縮空気源
としてコンプレッサーを利用するような場合では、コン
プレッサーのモータを常時駆動しておかなければならな
くなり、エネルギーの損失が大きい。
【0012】アキュムレータを有し、その内圧が規定値
よりも低下した場合にだけ自動的にモータを駆動して空
気の取り込みや圧縮を行うようにしたアキュムレータ付
のコンプレッサーも公知であるが、前述のような問題を
根本的に解決するものではないし、アキュムレータやコ
ンプレッサーの利用は装備の大型化やコスト面での問題
があり、これらの装備を使用したとしても、完全なメン
テナンス・フリーが達成されるわけではない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の欠点を解消し、アキュムレータやコンプレッ
サー等の周辺装置を装着しなくても、洩れ分に相当する
空気を補給することのできる密閉型エアバランサを提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ピストンロッ
ドおよびピストンとシリンダ外筒とを備え、密閉された
膨脹側気室と圧縮側気室とをピストンの両側に有するエ
アシリンダの両端を機械の固定部と可動部とに接続し、
可動部の移動によって固定部と可動部との間に生じる重
力負荷の変動を、エアシリンダの伸縮により生じるエア
シリンダ内部圧力の変化で相殺するようにした密閉型エ
アバランサにおいて、膨脹側気室の体積が最小となった
ときに膨脹側気室と圧縮側気室の内圧が共に大気圧より
も高い同一の規定値状態となるように構成し、膨脹側気
室には、膨脹側気室内の圧力が大気圧と一致する体積に
膨脹したときに膨脹側気室と外界とを連通させるための
第1の弁を設け、膨脹側気室と圧縮側気室との間には膨
脹側気室から圧縮側気室に空気を送るための第2の弁を
設けたことを特徴とする構成により前記目的を達成し
た。
【0015】また、複数のエアシリンダを備えた密閉型
エアバランサにおいては、その内の1つのエアシリンダ
に、膨脹側気室が最大体積に膨脹してその内圧が大気圧
と一致したときに膨脹側気室と外界とを連通させるため
の第1の弁を設け、他のエアシリンダの圧縮側気室と前
記1つのエアシリンダの膨脹側気室との間に、前記他の
エアシリンダ毎に、前記1つのエアシリンダの膨脹側気
室から該他のエアシリンダの圧縮側気室に空気を送るた
めの第2の弁を設けることにより同様の目的を達成し
た。
【0016】更に、複数のエアシリンダを備えた密閉型
エアバランサにおいては、第1番目のエアシリンダに、
膨脹側気室が最大体積に膨脹してその内圧が大気圧と一
致したときに膨脹側気室と外界とを連通させるための第
1の弁を設け、第2番目のエアシリンダの圧縮側気室と
第1番目のエアシリンダの膨脹側気室との間に第1番目
のエアシリンダの膨脹側気室から第2番目のエアシリン
ダの圧縮側気室に空気を送るための第2の弁を設け、第
3番目以降のエアシリンダの圧縮側気室に前記第2のエ
アシリンダの圧縮側気室からの空気を直接または他のエ
アシリンダの圧縮側気室を介して流れ込ませるための第
3の弁を設けることにより、前記と同様の目的を達成す
ることができる。
【0017】前記第1の弁,第2の弁,第3の弁として
はチェック弁や手動操作弁等を利用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図2は1本の圧縮型エアシリンダ4
からなる密閉型エアバランサ5に対して本発明を適用し
た場合の一実施形態を概念的に示す模式図である。
【0019】圧縮型エアシリンダ4自体は、ピストンロ
ッド4cおよびピストン4dとシリンダ外筒4aとを備
え、ピストン4dの両側に密閉された膨脹側気室4fと
圧縮側気室4gとを有する通常のエアシリンダである。
つまり、これらの点に関しては図6に示した従来例の圧
縮型エアシリンダ3と全く同様の構成にあり、この圧縮
型エアシリンダ4からなる密閉型エアバランサ5を、図
1に示されるような垂直多関節型ロボットにおける旋回
胴1と第1アーム2との間に装着することにより、従来
と同様、W軸を中心に揺動する第1アーム2の姿勢変化
で生じる重力負荷の影響によってW軸の周りに生じる回
転モーメントを相殺することができる。
【0020】図2(a)では、図1(a)に示した垂直
多関節型ロボットの姿勢に対応して、重力負荷の影響に
よるW軸の周りの回転モーメントが零となるときの圧縮
型エアシリンダ4の状態を示している。
【0021】圧縮型エアシリンダ4はこの状態で最も短
縮され、膨脹側気室4fと圧縮側気室4gの内圧が完全
に釣り合うようになっている。例えば、膨脹側気室4f
側および圧縮側気室4g側の内圧が共に5kgf/cm
2 の規定圧力となるように設計されており、これらの規
定圧力は大気圧に相当する1kgf/cm2 よりも共に
高い。
【0022】また、図2(b)では、図1(b)に示し
た垂直多関節型ロボットの姿勢に対応して、重力負荷の
影響によるW軸の周りの回転モーメントが最大となると
きの圧縮型エアシリンダ4の状態を示している。
【0023】無論、第1アーム2が図1(b)の状態以
上に時計方向に揺動して完全な水平状態となれば、図1
(b)の状態以上に重力負荷による回転モーメントが作
用することになるが、この実施形態の場合、旋回胴1と
第1アーム2との間に機械的なストッパが設けられて第
1アーム2の揺動限度が図1(b)に示される状態に規
制されているため、第1アーム2はこれ以上に揺動せ
ず、重力負荷の影響によるW軸の周りの回転モーメント
が最大となるときの姿勢も図1(b)の状態に規制され
る。
【0024】圧縮型エアシリンダ4はこの状態で最も伸
長され、膨脹側気室4fの体積が最大となって、その内
部圧力は大気圧に相当する1kgf/cm2 となる。ま
た、圧縮された圧縮側気室4eの内部圧力は、例えば、
10kgf/cm2 となり、結果的に、ピストン4dに
はピストンロッド4cを縮退させる方向に9kgf/c
2 ×ピストン4dの断面積の力が作用することにな
る。当然、この力が重力負荷の影響によるW軸の周りの
回転モーメントを完全に打ち消すことが望ましいので、
ピストン4dの断面積は図1(b)の状態で作用してい
る重力負荷による回転モーメントの値等を考慮して決め
るようにする。ここで、敢えて回転モーメントの値等と
いうのは、その他にも、W軸の回転中心に対するピスト
ンロッド3cの枢着点のオフセット量や、図2(a)に
示されるような釣り合い状態における膨脹側気室4fお
よび圧縮側気室4eの内圧が影響するからである。
【0025】この実施形態の圧縮型エアシリンダ4が従
来のものと相違するのは、膨脹側気室4f内の圧力が大
気圧と一致する体積に膨脹したときに膨脹側気室4fと
外界とを連通させるための第1の弁6が膨脹側気室4f
に設けられている点と、膨脹側気室4fから圧縮側気室
4eに空気を送るための第2の弁7が膨脹側気室4fと
圧縮側気室4eとの間に設けられている点である。
【0026】この実施形態においては、第1の弁6およ
び第2の弁7は共にチェック弁である。
【0027】この実施形態の圧縮型エアシリンダ4も、
従来のものと同様、シリンダ外筒4a,シリンダボトム
4b,ピストンロッド4c,ピストン4d,シリンダヘ
ッド4gが完全な別体構造となっており、ピストンロッ
ド4cとシリンダヘッド4gとの間には摺動用Oリング
が、また、シリンダ外筒4aとシリンダボトム4bとの
間やシリンダ外筒4aとシリンダヘッド4gとの間には
ガスケットが取り付けられているが、これらの密閉手段
によって圧縮側気室4eや膨脹側気室4fからの空気洩
れを完全に防止することは不可能である。
【0028】その内で最も空気洩れの発生しやすい箇所
は摺動部分であるピストンロッド4cとシリンダヘッド
4gとの間で、これに次いで、最大圧力の関係から、シ
リンダ外筒4aとシリンダヘッド4gとの間(圧縮側気
室4eの最大内圧=10kgf/cm2 )、次に、シリ
ンダ外筒4aとシリンダボトム4bとの間(膨脹側気室
4fの最大内圧=5kgf/cm2 )で空気洩れが発生
する可能性が高い。
【0029】そこで、まず、図1(b)および図2
(b)に示されるように圧縮型エアシリンダ4が最も伸
長されて圧縮側気室4eが最大内圧10kgf/cm2
となったた状態で圧縮側気室4eから空気が洩れた場合
について考える。
【0030】このままの状態で第1アーム2が図1
(a)のような直立状態に復帰してピストン4dが図2
(a)の位置に戻ったとしても、圧縮側気室4e内の空
気が不足ぎみであるため、圧縮側気室4eの内部圧力は
規定値である5kgf/cm2 には達せず、これを下回
ることになる。一方、膨脹側気室4fの内部圧力は、図
2(b)の状態で膨脹側気室4f内に溜まっていた空気
の気圧、要するに、大気圧に相当する1kgf/cm2
の圧力と、設計上決まる圧縮比、つまり、図2(a)に
おける膨脹側気室4fの体積と図2(b)における膨脹
側気室4fの体積の比で決まる。より具体的に実施形態
に基いて数値をいえば、この圧縮比は1:5であり、図
2(a)のように膨脹側気室4fが最も圧縮された状態
では膨脹側気室4fの内部圧力は1kgf/cm2 の5
倍、要するに、5kgf/cm2 に保持されることにな
る。
【0031】従って、図2(a)の状態で圧縮側気室4
e内の空気が不足していてその内部圧力が規定値である
5kgf/cm2 に満たない場合では、圧縮側気室4e
の内部圧力<膨脹側気室4fの内部圧力(=5kgf/
cm2 )の関係が成立し、チェック弁からなる第2の弁
7が自動的に開いて膨脹側気室4f内の空気が圧縮側気
室4eの側に流れ込んで圧縮側気室4eの内部圧力が上
昇する。しかし、圧縮側気室4e内の空気と膨脹側気室
4f内の空気との総和量が全体として不足していること
に変わりはないので、厳密にいえば、圧縮側気室4eの
内部圧力が規定値である5kgf/cm2 にまで上昇す
ることはない。また、膨脹側気室4fの内部圧力は圧縮
側気室4eに空気を奪われた分だけ降下し、5kgf/
cm2 を下回ることになり、最終的に、圧縮側気室4e
の内部圧力と膨脹側気室4fの内部圧力とは5kgf/
cm2 を下回った状態で均衡する。
【0032】次いで、再び第1アーム2が図1(b)の
状態まで揺動すると、圧縮型エアシリンダ4が図2
(b)に示されるように最大限度まで伸長されて膨脹側
気室4fが最大体積に達するが、膨脹側気室4f内の空
気が圧縮側気室4eに奪われて不足しているので、最大
体積時における膨脹側気室4fの内圧は大気圧相当の1
kgf/cm2 を下回る。従って、膨脹側気室4fの内
圧と外気との圧力差により、チェック弁からなる第1の
弁6が自動的に開かれ、膨脹側気室4fの内圧が大気圧
相当の1kgf/cm2 に達するまで膨脹側気室4f内
に外気が送り込まれ、膨脹側気室4f内の空気の不足が
補われる。
【0033】つまり、圧縮側気室4eから空気洩れが生
じている状態で圧縮型エアシリンダ4が図2(b)の状
態から図2(a)の状態へ移行したときに生じる膨脹側
気室4fから圧縮側気室4eへの1回の空気の流れ込み
だけでは圧縮側気室4eの内部圧力を規定値である5k
gf/cm2 にまで復旧させることができず、また、そ
の動作自体によって膨脹側気室4fの内圧自体が降下し
てしまうとしても、前述のように、図2(a)に示され
るような状態と図2(b)に示されるような状態とが交
互に繰り返されることにより、膨脹側気室4fで不足す
る空気を外部から補いつつ、更に、その空気を1:5の
比率で圧縮して圧縮側気室4eの側に供給するといった
ことが可能であり、最終的には、図2(a)の状態にお
ける膨脹側気室4fおよび圧縮側気室4eの内圧を共に
規定値である5kgf/cm2 にまで復旧することがで
きる。
【0034】しかし、実際には各部からの空気の洩れは
微々たるものであるから、それを補うためには、ごく希
に図1(a)や図1(b)に示すような揺動位置に第1
アーム2が揺動するというだけで十分であり、事実上、
定常的に図2(a)における膨脹側気室4fおよび圧縮
側気室4eの内圧を規定値である5kgf/cm2 に保
持することが可能である。
【0035】ピストンロッド4cとシリンダヘッド4g
との間、および、シリンダ外筒4aとシリンダヘッド4
gとの間の他にも、図2(a)に示されるように圧縮型
エアシリンダ4が圧縮されて膨脹側気室4fの内圧が上
昇している状態でシリンダ外筒4aとシリンダボトム4
bとの間で空気洩れが発生する可能性があるが、その場
合も、前記したように圧縮型エアシリンダ4が図2
(b)に示されるように最大限度まで伸長されて膨脹側
気室4fが最大体積に達した段階で、膨脹側気室4fの
内圧が大気圧相当の1kgf/cm2 に達するまで第1
の弁6を介して膨脹側気室4f内に外気が送り込まれる
ので、洩れた分の空気は必ず補給される。
【0036】既に述べた通り、空気洩れは微々たるもの
であるから、実際に第1の弁6および第2の弁7の動作
が必要となるような状況が発生するのは極めて長い時間
が経過してからである。従って、第1の弁6および第2
の弁7として必ずしも自らが自動的に動作するチェック
弁を用いる必要はなく、これに代えて手動操作弁を用い
ることも可能である。但し、その場合は適当なメンテナ
ンス周期、例えば、数週間に一度程度のメンテナンス周
期で、オペレータがロボットを手動操作して図1(a)
および図1(b)に示される範囲で第1アーム2を揺動
させ、図2(b)のように圧縮型エアシリンダ4が伸び
切った状態で第1の弁6を開閉し、また、図2(a)の
ように圧縮型エアシリンダ4が縮み切った状態で第2の
弁7を開閉するといった操作を繰り返さなくてはならな
い。当然、ここでいう開閉とは弁を開いて閉じるの意味
であって、初期状態で第1の弁6および第2の弁7が閉
じられていることを前提とする。
【0037】また、更に、手動操作弁の代わりに電磁制
御弁を利用することも可能である。無論、第1アーム2
の揺動位置を定常的にロボット制御装置で監視して図1
(a)および図1(b)に示されるような状態が検出さ
れる度に電磁制御弁からなる第1の弁6および第2の弁
7を開閉するといった必要はなく、手動操作弁の場合と
同様、適当なメンテナンス周期でロボット制御装置にエ
アシリンダ調整用のメンテナンスプログラムを実行させ
て第1の弁6および第2の弁7を開閉すればよい。メン
テナンスプログラムの内容は前述した手動操作弁の際の
操作をオペレータに代わってロボット制御装置が実施す
るといった程度のものに過ぎない。
【0038】コストの軽減や周辺装置の簡略化に関して
はチェック弁によって構成された第1の弁6および第2
の弁7に勝るものはなく、また、第1の弁6および第2
の弁7としてチェック弁を利用することにより、圧縮型
エアシリンダ4からなる密閉型エアバランサ5の実質的
なメンテナンス・フリーが達成され得る。
【0039】図3は2本の圧縮型エアシリンダ8,9に
よって密閉型エアバランサ12を構成した場合の一実施
形態を概念的に示す模式図である。圧縮型エアシリンダ
8,9は2本を直列または並列に接続して全体として1
つの圧縮型エアシリンダとして利用する場合、例えば、
図1の例における1本の圧縮型エアシリンダ4からなる
密閉型エアバランサ5に代えて利用するような場合と、
機械の相異なる可動部と固定部との間、例えば、図1に
おける旋回胴1と第1アーム2との間や第1アーム2と
図示しない第2アームとの間といった具合に、完全に独
立させて利用する場合とがある。
【0040】前者の利用方法の目的は専らバネ定数の異
なるエアシリンダ8,9の複合による全体的なバネ特性
の調整である。また、後者の場合では可動部と固定部の
組毎に図2のような構成を有する圧縮型エアシリンダ4
を配備するに越したことはないわけだが、全体の構成を
簡略化するために図3に示すような構成を適用すること
がある。
【0041】図3に示すように、第1番目の圧縮型エア
シリンダ8には膨脹側気室8fが最大体積に膨脹してそ
の内圧が大気圧に相当する1kgf/cm2 と一致した
ときに膨脹側気室8fと外界とを連通させるための第1
の弁10が設けられ、また、第1番目の圧縮型エアシリ
ンダ8の膨脹側気室8fと第2番目の圧縮型エアシリン
ダ9の圧縮側気室9eとの間には、第1番目の圧縮型エ
アシリンダ8の膨脹側気室8fから第2番目の圧縮型エ
アシリンダ9の圧縮側気室9eに空気を送るための第2
の弁11が設けられている。第1の弁10および第2の
弁11は共にチェック弁である。
【0042】図3(a)のように第1番目の圧縮型エア
シリンダ8と第2番目の圧縮型エアシリンダ9が最も短
縮された状態における第1番目の圧縮型エアシリンダ8
の膨脹側気室8fの内圧と第2番目の圧縮型エアシリン
ダ9の圧縮側気室9eの内圧の大きさは、図2の実施形
態の場合と同様、第1番目の圧縮型エアシリンダ8のピ
ストン8dによる圧縮比、つまり、図3(a)における
第1番目の圧縮型エアシリンダ8の膨脹側気室8fの体
積と図3(b)における第1番目の圧縮型エアシリンダ
8の膨脹側気室8fの体積の比で決まる。この実施形態
の場合は圧縮比が1:5であるから、図3(a)のよう
に第1番目の圧縮型エアシリンダ8と第2番目の圧縮型
エアシリンダ9が最も短縮された状態においては、第1
番目の圧縮型エアシリンダ8の膨脹側気室8fの内圧も
第2番目の圧縮型エアシリンダ9の圧縮側気室9eの内
圧も共に大気圧に相当する気圧1kgf/cm2 の5
倍、要するに、5kgf/cm2 となる。
【0043】また、図2の実施形態の場合と同様の原理
で第1番目の圧縮型エアシリンダ8の膨脹側気室8fが
エアポンプのようにして作用する結果、第1番目の圧縮
型エアシリンダ8の膨脹側気室8fからの空気洩れ、お
よび、第2番目の圧縮型エアシリンダ9の圧縮側気室9
eからの空気洩れに対処することができるが、この実施
形態の場合は、第1番目の圧縮型エアシリンダ8の圧縮
側気室8eからの空気洩れや第2番目の圧縮型エアシリ
ンダ9の膨脹側気室9fからの空気洩れには対処するこ
とができない。
【0044】そこで、この実施形態においては、第1番
目の圧縮型エアシリンダ8の圧縮側気室8eおよび第2
番目の圧縮型エアシリンダ9の膨脹側気室9fの内圧の
初期値、つまり、図3(a)のように第1番目の圧縮型
エアシリンダ8と第2番目の圧縮型エアシリンダ9が最
も短縮された状態における圧縮側気室8eの内圧と膨脹
側気室9fの内圧の大きさを大気圧相当の1kgf/c
2 と決め、機械の可動部が待機位置にある状態、また
は、比較的長時間に亘って維持される姿勢の時に、第1
番目の圧縮型エアシリンダ8および第2番目の圧縮型エ
アシリンダ9が最も短縮されるような状態で取り付ける
ようにしている。
【0045】結果的に、圧縮側気室8eの内圧と膨脹側
気室9fの内圧の大きさが外気圧と同じになる時間が長
時間に亘って保持されるので、ピストンロッド8cとシ
リンダヘッド8gとの間やシリンダヘッド8gとシリン
ダ外筒8aとの間、および、シリンダ外筒9aとシリン
ダボトム9bとの間からの空気洩れを最小限度に抑制す
ることができる。
【0046】なお、図3(b)に示すように第1番目の
圧縮型エアシリンダ8が最も伸長された状態では、既に
述べた通り、膨脹側気室8fの内圧は大気圧相当の1k
gf/cm2 となり、また、図3(b)の状態に圧縮さ
れた圧縮側気室8eの内圧は2kgf/cm2 となる。
つまり、圧縮側気室8e側の圧縮比は1:2である。ま
た、図3(b)に示すように第2番目の圧縮型エアシリ
ンダ9が最も伸長された状態では、膨脹側気室9fの内
圧は0.2kgf/cm2 となり、また、圧縮された圧
縮側気室9eの内圧は10kgf/cm2 となる。つま
り、膨脹側気室9f側の圧縮比は1:5であり、圧縮側
気室9e側の圧縮比は1:2である。
【0047】第2番目の圧縮型エアシリンダ9の圧縮側
気室9eの内圧の最小値は5kgf/cm2 、また、最
大値は10kgf/cm2 であって、第1番目の圧縮型
エアシリンダ8の膨脹側気室8fの内圧の最小値は1k
gf/cm2 、また、最大値は5kgf/cm2 である
から、第2番目の圧縮型エアシリンダ9の圧縮側気室9
eから空気洩れが生じてその内圧が5kgf/cm2
下回った場合には、図3(a)に示されるような状態、
つまり、第1番目の圧縮型エアシリンダ8と第2番目の
圧縮型エアシリンダ9が共に縮み切った状態が発生した
場合に限って、膨脹側気室8fから圧縮側気室9eへの
空気の補給が行われることになる。無論、膨脹側気室8
fと圧縮側気室9eとの間にはチェック弁からなる第2
の弁11が設けられているので、圧縮側気室9eから膨
脹側気室8fへ空気が逆流するなどということは有り得
ない。
【0048】また、図3(a)における膨脹側気室8f
の内部圧力は、図3(b)の状態で膨脹側気室8f内に
溜まっていた空気の気圧、要するに、大気圧に相当する
1kgf/cm2 の圧力と、設計上決まる膨脹側気室8
fの圧縮比、つまり、図3(a)における膨脹側気室8
fの体積と図3(b)における膨脹側気室8fの体積の
比のみで決まり、実施形態の場合この圧縮比が1:5で
あるから、図3(a)のように膨脹側気室8fが最も圧
縮された状態では膨脹側気室8fの内部圧力は必ず5k
gf/cm2 に保持される。
【0049】従って、第1番目の圧縮型エアシリンダ8
と第2番目の圧縮型エアシリンダ9を取り付けた機械の
動作によって、図3(b)に示される第1番目の圧縮型
エアシリンダ8の状態、要するに、圧縮側気室9eに空
気を補填したり自らの空気洩れによって内圧の低下した
膨脹側気室8fに大気圧相当1kgf/cm2 の空気を
取り込むときの状態と、図3(a)に示される第1番目
の圧縮型エアシリンダ8および第2番目の圧縮型エアシ
リンダ9の状態、要するに、空気洩れを生じた圧縮側気
室9eに膨脹側気室8fから空気を送り込むときの状態
とが発生しさえすれば、膨脹側気室8fや圧縮側気室9
eの空気洩れに完全に対処できるわけで、第1番目の圧
縮型エアシリンダ8および第2番目の圧縮型エアシリン
ダ9が同期して伸縮しようと、また、完全に独立して個
別に伸縮動作を行おうと一向に構わない。
【0050】つまり、第1番目の圧縮型エアシリンダ8
と第2番目の圧縮型エアシリンダ9とを機械の同じ固定
部と可動部との間に取り付けようと、全く違う部分の固
定部と可動部との間に取り付けようと、圧縮側気室9e
や膨脹側気室8fの空気洩れの自動修復が達成されると
いうことである。既に述べた通り、圧縮型エアシリンダ
8,9を直列または並列に接続して全体として1つの圧
縮型エアシリンダとして利用してもよいし、また、機械
の相異なる可動部と固定部との間に独立させて取り付け
ても構わない。但し、ごく希にであっても構わないが、
必ず、その機械の動作によって前述した2つの状態が発
生しなければならない。
【0051】図4は1本の圧縮型エアシリンダ8と2本
以上の他の圧縮型エアシリンダ9によって構成した密閉
型エアバランサ13の一実施形態を概念的に示す模式図
である。この内エアポンプとしての機能を兼ねる1つの
圧縮型エアシリンダ8には、図3で説明したものと同様
の第1の弁10(チェック弁)が設けられ、その膨脹側
気室8fには他の圧縮型エアシリンダ9毎に設けられた
第2の弁11(チェック弁)を介して他の圧縮型エアシ
リンダ9の圧縮側気室9eが並列的に接続されている。
【0052】作用原理に関しては図3で説明した実施形
態と全く同様であり、1つの圧縮型エアシリンダ8と他
の複数の圧縮型エアシリンダ9とを機械の同じ固定部と
可動部との間に取り付けようと、全く違う部分の固定部
と可動部との間に独立して取り付けようと、圧縮側気室
9eや膨脹側気室8fの空気洩れの自動修復を達成する
ことができる。
【0053】但し、圧縮型エアシリンダ8と他の複数の
圧縮型エアシリンダ9を取り付けた機械の動作によっ
て、図4(b)に示される圧縮型エアシリンダ8の状
態、要するに、他の圧縮型エアシリンダ9の圧縮側気室
9eに空気を補填したり自らの空気洩れによって内圧の
低下した膨脹側気室8fに大気圧相当1kgf/cm2
の空気を取り込むときの状態と、図4(a)に示される
圧縮型エアシリンダ8および圧縮型エアシリンダ9の状
態、要するに、空気洩れを生じた圧縮側気室9eに膨脹
側気室8fから空気を送り込むときの状態とが希にでは
あっても発生することが必須の要件である。
【0054】図4(a)では圧縮型エアシリンダ8と他
の複数の圧縮型エアシリンダ9の全てが同時に短縮され
た場合を例にとって示しているが、当然、圧縮型エアシ
リンダ8と他の複数の圧縮型エアシリンダ9の全てが同
時に短縮される必要はなく、他の複数の圧縮型エアシリ
ンダ9の伸縮状態がどうであれ、各々の圧縮型エアシリ
ンダ9が1つずつでも圧縮型エアシリンダ8と同時に最
小限度にまで短縮されるといった状況が圧縮型エアシリ
ンダ9の各々について発生する機会があればそれでよ
い。
【0055】図5は1本の圧縮型エアシリンダ8と2本
以上の他の圧縮型エアシリンダ14,15によって構成
した密閉型エアバランサ16の一実施形態を概念的に示
す模式図である。
【0056】この内エアポンプとしての機能を兼ねる第
1番目の圧縮型エアシリンダ8には、図3および図4で
説明したものと同様の第1の弁10(チェック弁)が設
けられ、その膨脹側気室8fと第2番目の圧縮型エアシ
リンダ14の圧縮側気室14eとの間には、膨脹側気室
8fから第2番目の圧縮型エアシリンダ14の圧縮側気
室14eに空気を送り込むための第2の弁11(チェッ
ク弁)が設けられている。
【0057】更に、第2番目の圧縮型エアシリンダ14
の圧縮側気室14eとこれに接続する第3番目の圧縮型
エアシリンダ15の圧縮側気室15eとの間には前記第
2番目の圧縮型エアシリンダ14の圧縮側気室14eの
空気を直接的に流し込むための第3の弁17が設けら
れ、それよりも下流側の第3番目以降の圧縮型エアシリ
ンダ15の圧縮側気室15eとこれに接続する下流側の
圧縮型エアシリンダ15の圧縮側気室15eとの間に
は、上流側の圧縮型エアシリンダ15の圧縮側気室15
eを介して間接的に前記第2番目の圧縮型エアシリンダ
14の圧縮側気室14eの空気を流し込むための第3の
弁17が順次設けられている。
【0058】図4に示した実施形態の場合と同様、第1
番目の圧縮型エアシリンダ8の膨脹側気室8fからの空
気洩れと第2番目および第3番目以降の圧縮型エアシリ
ンダ14,15の圧縮側気室14e,15eからの空気
洩れに対処することができるが、この実施形態の場合
は、圧縮型エアシリンダ14,15を機械の同じ固定部
と可動部との間に取り付けるにせよ、全く違う部分の固
定部と可動部との間に独立して取り付けるにせよ、その
全てが図5(a)および図5(b)に示されるように、
完全に同期して伸縮するように取り付けなければならな
い。特定の圧縮型エアシリンダ14,15だけが伸長し
てその圧縮側気室14e,15eの内部圧力が増大した
ような場合に、それよりも下流側にあって圧縮側気室1
5eの内部圧力の低い他の圧縮型エアシリンダ15の圧
縮側気室15e、つまり、下流側でピストンロッド15
cが縮退している圧縮型エアシリンダ15の圧縮側気室
15eに、前記特定の圧縮型エアシリンダ14,15の
圧縮側気室14e,15eからの空気が流れ込み、空気
が流れ込んだ圧縮型エアシリンダ15が伸長したときに
その内部圧力が異常に増大するといった問題が生じるか
らである。
【0059】圧縮型エアシリンダ14,15を同期して
伸縮させるのであれば第3の弁17を省略して圧縮型エ
アシリンダ14,15の圧縮側気室14e,15eを管
路で直結してしまっても構わないという考え方もある。
当然、そうしたとしても第1番目の圧縮型エアシリンダ
8の膨脹側気室8fからの空気洩れや第2番目および第
3番目以降の圧縮型エアシリンダ14,15の圧縮側気
室14e,15eからの空気洩れに対処することが可能
である。但し、その場合はいずれかの圧縮型エアシリン
ダ14,15に大きなダメージが生じて圧縮側気室14
e,15eからの空気洩れが激しくなったときに他の全
ての圧縮型エアシリンダ14,15が使い物にならなく
なるといった問題がある。要するに、第3の弁17は、
いずれかの圧縮型エアシリンダ14,15に大きなダメ
ージが生じた場合にそれよりも下流側の圧縮型エアシリ
ンダ15の圧縮側気室15eからの空気洩れを防止する
ための手段である。
【0060】無論、図3以降で説明した実施形態の場合
においても第1の弁,第2の弁,第3の弁をチェック弁
から手動操作弁や電磁制御弁に置き換えることが可能で
あるが、全体としての弁の数が図2の実施形態の場合よ
りは増えるので、手動操作弁等を用いるとメンテナンス
に手間取るといった弊害が生じる。既に述べた通り、最
適の弁はチェック弁であって、これを利用することによ
り密閉型エアバランサ12,13,16の実質的なメン
テナンス・フリーが達成され得る。
【0061】
【発明の効果】本発明の密閉型エアバランサは、エアシ
リンダから空気洩れが生じた場合であっても、機械の動
作を利用したエアシリンダ自体の伸縮動作によって洩れ
相当分の空気を大気から補給することができるので、ア
キュムレータや圧縮空気源等の周辺装置を配備してエア
シリンダに空気の補給を行う必要がない。
【0062】更に、第1,第2の弁としてチェック弁を
使用すれば、機械の動作を利用した洩れ相当分の空気の
補給を完全に自動化することができるので、密閉型エア
バランサの実質的なメンテナンス・フリーを達成するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】垂直多関節型ロボットに対して本発明の一実施
形態の密閉型エアバランサを取り付けた状態を簡略化し
て示す図である。
【図2】1本の圧縮型エアシリンダからなる密閉型エア
バランサに対して本発明を適用した場合の一実施形態を
概念的に示す模式図である。
【図3】2本の圧縮型エアシリンダからなる密閉型エア
バランサに対して本発明を適用した場合の一実施形態を
概念的に示す模式図である。
【図4】3本以上の圧縮型エアシリンダからなる密閉型
エアバランサに対して本発明を適用した場合の一実施形
態を概念的に示す模式図である。
【図5】3本以上の圧縮型エアシリンダからなる密閉型
エアバランサに対して本発明を適用した場合の一実施形
態を概念的に示す模式図である。
【図6】垂直多関節型ロボットに利用される密閉型エア
バランサの取り付け状態を簡略化して示す図である。
【符号の説明】
1 旋回胴 2 第1アーム 3 圧縮型エアシリンダ 3a シリンダ外筒 3b シリンダボトム 3c ピストンロッド 3d ピストン 3e 圧縮側気室 3f 膨脹側気室 3g シリンダヘッド 4 圧縮型エアシリンダ 4a シリンダ外筒 4b シリンダボトム 4c ピストンロッド 4d ピストン 4e 圧縮側気室 4f 膨脹側気室 4g シリンダヘッド 5 密閉型エアバランサ 6 第1の弁 7 第2の弁 8 圧縮型エアシリンダ 8a シリンダ外筒 8b シリンダボトム 8c ピストンロッド 8d ピストン 8e 圧縮側気室 8f 膨脹側気室 8g シリンダヘッド 9 圧縮型エアシリンダ 9a シリンダ外筒 9b シリンダボトム 9c ピストンロッド 9d ピストン 9e 圧縮側気室 9f 膨脹側気室 9g シリンダヘッド 10 第1の弁 11 第2の弁 12 密閉型エアバランサ 13 密閉型エアバランサ 14 圧縮型エアシリンダ 14e 圧縮側気室 14f 膨脹側気室 15 圧縮型エアシリンダ 15e 圧縮側気室 15f 圧縮側気室 16 密閉型エアバランサ 17 第3の弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンロッドおよびピストンとシリン
    ダ外筒とを備え、密閉された膨脹側気室と圧縮側気室と
    をピストンの両側に有するエアシリンダの両端を機械の
    固定部と可動部とに接続し、前記可動部の移動によって
    固定部と可動部との間に生じる重力負荷の変動を、前記
    エアシリンダの伸縮により生じるエアシリンダ内部圧力
    の変化で相殺するようにした密閉型エアバランサにおい
    て、 前記膨脹側気室の体積が最小となったときに前記膨脹側
    気室と圧縮側気室の内圧が共に大気圧よりも高い同一の
    規定値状態となるように構成し、 前記膨脹側気室には、該膨脹側気室内の圧力が大気圧と
    一致する体積に膨脹したときに膨脹側気室と外界とを連
    通させるための第1の弁を設け、 前記膨脹側気室と圧縮側気室との間には膨脹側気室から
    圧縮側気室に空気を送るための第2の弁を設けたことを
    特徴とする密閉型エアバランサ。
  2. 【請求項2】 ピストンロッドおよびピストンとシリン
    ダ外筒とを備え、密閉された膨脹側気室と圧縮側気室と
    をピストンの両側に有するエアシリンダの両端を機械の
    固定部と可動部とに接続し、前記可動部の移動によって
    固定部と可動部との間に生じる重力負荷の変動を、前記
    エアシリンダの伸縮により生じるエアシリンダ内部圧力
    の変化で相殺するようにした密閉型エアバランサにおい
    て、 前記エアシリンダを複数有し、その内の1つのエアシリ
    ンダには、膨脹側気室が最大体積に膨脹してその内圧が
    大気圧と一致したときに膨脹側気室と外界とを連通させ
    るための第1の弁を設け、 他のエアシリンダの圧縮側気室と前記1つのエアシリン
    ダの膨脹側気室との間には、前記他のエアシリンダ毎
    に、前記1つのエアシリンダの膨脹側気室から該他のエ
    アシリンダの圧縮側気室に空気を送るための第2の弁を
    設けたことを特徴とする密閉型エアバランサ。
  3. 【請求項3】 ピストンロッドおよびピストンとシリン
    ダ外筒とを備え、密閉された膨脹側気室と圧縮側気室と
    をピストンの両側に有するエアシリンダの両端を機械の
    固定部と可動部とに接続し、前記可動部の移動によって
    固定部と可動部との間に生じる重力負荷の変動を、前記
    エアシリンダの伸縮により生じるエアシリンダ内部圧力
    の変化で相殺するようにした密閉型エアバランサにおい
    て、 前記エアシリンダを複数有し、その内の第1番目のエア
    シリンダには、膨脹側気室が最大体積に膨脹してその内
    圧が大気圧と一致したときに膨脹側気室と外界とを連通
    させるための第1の弁を設け、 第2番目のエアシリンダの圧縮側気室と第1番目のエア
    シリンダの膨脹側気室との間には第1番目のエアシリン
    ダの膨脹側気室から第2番目のエアシリンダの圧縮側気
    室に空気を送るための第2の弁を設け、 第3番目以降のエアシリンダの圧縮側気室には前記第2
    のエアシリンダの圧縮側気室からの空気を直接または他
    のエアシリンダの圧縮側気室を介して流れ込ませるため
    の第3の弁が設けられていることを特徴とする密閉型エ
    アバランサ。
  4. 【請求項4】 前記弁のうち少なくとも1つはチェック
    弁によって構成されていることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれか1項に記載の密閉型エアバラン
    サ。
  5. 【請求項5】 前記弁のうち少なくとも1つは手動操作
    弁によって構成されていることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれか1項に記載の密閉型エアバラン
    サ。
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