JPH1044023A - ドレッサ及びその製造方法 - Google Patents

ドレッサ及びその製造方法

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JPH1044023A
JPH1044023A JP22069196A JP22069196A JPH1044023A JP H1044023 A JPH1044023 A JP H1044023A JP 22069196 A JP22069196 A JP 22069196A JP 22069196 A JP22069196 A JP 22069196A JP H1044023 A JPH1044023 A JP H1044023A
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polycrystalline diamond
dresser
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concave portion
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JP22069196A
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Inventor
Tomoyuki Takeuchi
友幸 竹内
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Asahi Diamond Industrial Co Ltd
Original Assignee
Asahi Diamond Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】金属が溶出してウェーハを汚染することがな
く、砥粒が脱落してウェーハ表面を傷つけることがな
く、ドレッシング材と台金が強固に接合された、半導体
ウェーハ研磨用の研磨パッドのドレッシングに適したド
レッサ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】深さ30〜5,000μmの凹部を有する
基板に、気相合成法により多結晶ダイヤモンドを堆積
し、多結晶ダイヤモンド成長面側を台金に接合してなる
ことを特徴とするドレッサ、及び、深さ30〜5,00
0μmの凹部を形成した基板に、マイクロ波プラズマ
法、熱フィラメント法、直流プラズマ法又は燃焼法によ
り、多結晶ダイヤモンドを堆積し、多結晶ダイヤモンド
成長面側を台金に接合することを特徴とするドレッサの
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドレッサ及びその
製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、半導体
ウェーハ研磨用の研磨パッドのドレッシングにおいて、
金属が溶出してウェーハを汚染することがなく、砥粒が
脱落してウェーハ表面を傷つけることのないドレッサ及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超LSIの集積度が向上するに伴って、
リソグラフィの精度が向上するとともに、ウェーハ面の
平坦度、マイクロラフネスに対する要求も厳しくなりつ
つある。一般に半導体ウェーハの表面を研磨するウェー
ハ加工装置では、円盤状の定盤に研磨パッドを貼り付
け、定盤上面に1枚又は複数枚のウェーハを載置し、こ
れらのウェーハを研磨パッド上でキャリアにより強制回
転させつつ研磨パッドとウェーハの間に微細な研磨粒子
を含む研磨液を供給して、界面の化学的・機械的作用に
よるケミカルメカニカルポリッシングを行っている。研
磨パッドとしては、ポリエステル不織布にポリウレタン
樹脂を含浸させたベロアタイプパッド、ポリエステル不
織布を基材としてその上に発泡ポリウレタン層を形成し
たスエードタイプパッド、あるいは独立気泡を有する発
泡ポリウレタンのパッドなどが使用されている。また、
研磨粒子としては、フェライト粉末、アルミナ粉末、炭
酸バリウム、コロイダルシリカ、酸化セリウムなどが用
いられ、研磨液には水酸化カリウム溶液、希塩酸などが
使用される。このようなウェーハの研磨を繰り返すうち
に、被削材の切り屑や研磨材などが研磨パッドの微細な
孔に入り込んで目詰まりを起こしたり、研磨粒子と研磨
液の化学反応熱によって研磨パッドの表面が鏡面化し
て、研磨速度が低下してしまう。このため、研磨パッド
のドレッシングを常時又は定期的に行う必要がある。ダ
イヤモンド砥粒は優れたドレッシング材料であり、半導
体ウェーハ研磨用の研磨パッドのドレッシングへの応用
が検討されている。例えば、特開昭64−71661号
公報には、ダイヤモンド砥粒と合金粉末を混合し、加熱
焼結したダイヤモンドペレットを端面に貼り付けるか、
あるいは、端面にダイヤモンド砥粒を均一に分布するよ
うに載せて電着した修正リングを用い、研磨パッドと修
正リングを相対移動させることにより研磨パッドの表面
を研削して平坦度を高める方法が提案されている。ま
た、特開平4−364730号公報には、ウェーハ研磨
装置の定盤に貼り付けられた研磨パッドのドレッシング
に、ダイヤモンド砥粒をエポキシ樹脂に電着したペレッ
トを用いる方法が提案されている。さらに、特開平7−
256554号公報には、超砥粒を金属めっき相で電着
してなる円環状の砥粒層を有するツルーイング砥石を、
その回転軸に対して傾動可能としたツルーイング装置が
提案されている。しかし、ダイヤモンド砥粒を焼結又は
電着により固定した研磨材を用いると、ダイヤモンド砥
粒が脱落した場合、研磨パッド上に残存し、ウェーハ表
面を傷つけてしまう。また、焼結又は電着に用いられた
金属が研磨液によって溶解され、半導体ウェーハに残存
して悪影響を及ぼすおそれがある。特に、一般にメタル
ボンドの主成分として使用される銅は悪影響が著しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属が溶出
してウェーハを汚染することがなく、砥粒が脱落してウ
ェーハ表面を傷つけることがなく、ドレッシング材と台
金が強固に接合された、半導体ウェーハ研磨用の研磨パ
ッドのドレッシングに適したドレッサ及びその製造方法
を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、微細な凹部を有す
る基板に、気相合成法により多結晶ダイヤモンドを堆積
し、多結晶ダイヤモンド成長面側を台金に接合してなる
ドレッサが、多結晶ダイヤモンドと台金の接合が強固で
あり、砥粒の脱落と金属の溶出がなく、半導体ウェーハ
に悪影響を及ぼすことなく研磨パッドのドレッシングを
行い得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)深さ3
0〜5,000μmの凹部を有する基板に、気相合成法
により多結晶ダイヤモンドを堆積したのち基板を除去
し、多結晶ダイヤモンド成長面側を台金に接合してなる
ことを特徴とするドレッサ、(2)深さ30〜5,00
0μmの凹部を有する基板に、気相合成法により多結晶
ダイヤモンドを堆積し、多結晶ダイヤモンド成長面側を
台金に接合したのち基板を除去してなることを特徴とす
るドレッサ、(3)凹部の形状が、円錐形、四角錐形、
三角錐形又は谷形である第(1)項又は第(2)項記載のド
レッサ、(4)半導体ウェーハを研磨する研磨パッドの
ドレッシングに用いられる第(1)項、第(2)項又は第
(3)項記載のドレッサ、(5)深さ30〜5,000μ
mの凹部を形成した基板に、マイクロ波プラズマ法、熱
フィラメント法、直流プラズマ法又は燃焼法により、多
結晶ダイヤモンドを堆積したのち基板を除去し、多結晶
ダイヤモンド成長面側を台金に接合することを特徴とす
るドレッサの製造方法、(6)深さ30〜5,000μ
mの凹部を形成した基板に、マイクロ波プラズマ法、熱
フィラメント法、直流プラズマ法又は燃焼法により、多
結晶ダイヤモンドを堆積し、多結晶ダイヤモンド成長面
側を台金に接合したのち基板を除去することを特徴とす
るドレッサの製造方法、(7)研削加工、切削加工、レ
ーザー加工、形彫放電加工、電解加工又はエッチングに
よって、多結晶ダイヤモンドを堆積する基板の表面に凹
部を形成する第(5)項又は第(6)項記載のドレッサの製
造方法、及び、(8)金型成型によって、多結晶ダイヤ
モンドを堆積する基板の表面に凹部を形成する第(5)項
又は第(6)項記載のドレッサの製造方法、を提供するも
のである。さらに、本発明の好ましい態様として、
(9)基板が、1mm2当たり5〜30個の凹部を有する
第(1)項、第(2)項、第(3)項又は第(4)項記載のドレ
ッサ、(10)強酸により基板を溶解除去する第(5)
項、第(6)項、第(7)項又は第(8)項記載のドレッサの
製造方法、(11)多結晶ダイヤモンドを堆積した直後
に急冷することにより基板を外す第(5)項、第(7)項又
は第(8)項記載のドレッサの製造方法、(12)基板上
にダイヤモンドライクカーボンを成膜したのち、多結晶
ダイヤモンドを堆積し、大気中で350〜500℃に加
熱することにより、ダイヤモンドライクカーボンを燃焼
させて基板を外す第(5)項、第(6)項、第(7)項又は第
(8)項記載のドレッサの製造方法、(13)多結晶ダイ
ヤモンド成長面側と台金の接合を、接着剤又はロウ付け
により行う第(5)項、第(6)項、第(7)項、第(8)項、
第(10)項、第(11)項又は第(12)項記載のドレッサ
の製造方法、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のドレッサは、凹部を有す
る基板に、気相合成法により多結晶ダイヤモンドを堆積
したのち、多結晶ダイヤモンド成長面側を台金に接合し
て、基板側の多結晶ダイヤモンドを研磨パッドのドレッ
シングに使用するものである。図1及び図2は、本発明
のドレッサ及びその製造方法の一態様を示す説明図であ
る。図1(a)は、基板の平面図であり、図1(b)は、図
1(a)のA−A線断面図であり、図1(c)は、図1(b)
において多結晶ダイヤモンドを堆積した状態を示す断面
図である。本態様においては、基板の凹部は正四角錐で
ある。本発明において、基板の凹部の深さは、30〜
5,000μmであり、より好ましくは100〜1,00
0μmである。本発明のドレッサの作用面の凸部の高さ
は、基板の凹部の深さと同一となる。ドレッサの作用面
の凸部の高さが30μm未満であると、研磨粒子及び研
磨液が、ドレッサと研磨パッドとの間を通過し難くな
り、研磨パッドのドレッシング効果が十分に得られない
おそれがある。凸部の高さが5,000μmを超える
と、研磨パッドが粗面化するおそれがある。本発明にお
いて、基板の材質には特に制限はなく、例えば、炭化タ
ングステンなどの超硬合金、シリコン、タングステン、
モリブデンなどの金属単体、炭化珪素、窒化珪素、窒化
アルミニウム、サイアロンなどのセラミックなどを好適
に使用することができる。超硬合金及び金属単体の基板
には、研削加工、切削加工、レーザー加工、形彫放電加
工、電解加工、エッチングなどによって凹部を形成する
ことができる。超硬合金又は金属単体の研削加工は、G
C砥石又はダイヤモンド砥石を用いて行うことができ
る。切削加工は、ダイヤモンドドリルなどを用いて行う
ことができる。レーザー加工は、YAGレーザーや炭酸
ガスレーザーを用いて行うことができる。形彫放電加工
は、絶縁性溶液中で、電極と超硬合金又は金属単体間に
発生する繰り返し過渡アーク放電により行うことができ
る。電解加工は、導電性のあるメタルボンドダイヤモン
ド砥石を陰極とし、超硬合金又は金属単体を陽極として
軽く接触させ、両者の間に電解液を流しつつ、低電圧で
大電流を通すことにより行うことができる。エッチング
は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド溶液などの
エッチング液を用いて行うことができる。セラミック
は、加圧焼結により、あるいは研削加工、切削加工、レ
ーザー加工などにより凹部を有する基板とすることがで
きる。
【0006】本発明においては、凹部を有する基板に、
気相合成法により多結晶ダイヤモンドを堆積させる。図
1(c)において、凹部を有する基板1に多結晶ダイヤモ
ンド2が堆積している。多結晶ダイヤモンドは、マイク
ロ波プラズマ法、熱フィラメント法、直流プラズマ法又
は燃焼法により形成することができる。マイクロ波プラ
ズマ法は、マイクロ波発振機に接続した導波管とアプリ
ケータの間に反応管を設置し、反応管中に基板を置き、
メタンを水素で希釈した混合気体を原料気体とし、2〜
10kPaの比較的低真空下でプラズマを発生させること
により、基板上に多結晶ダイヤモンドを堆積させる。熱
フィラメント法は、基板を減圧容器内に置いて700〜
1,000℃に加熱し、メタンと水素の混合気体を1〜
10kPaの減圧下に流入させ、基板の上部に設けた約2,
000℃のフィラメントで加熱して反応性に富むラジカ
ルなどに分解し、基板上に拡散させることにより多結晶
ダイヤモンドを堆積させる。直流プラズマ法は、減圧容
器の中に設けた接地した陽極上に基板を置いて800℃
程度に加熱し、メタンと水素の混合気体を約25kPaの
減圧下に流入させ、陰極に直流1,000V程度をか
け、電流400mA程度を流して異常グロー放電を行う
ことにより多結晶ダイヤモンドを堆積させる。燃焼法
は、600〜1,000℃に加熱した基板に、アセチレ
ンを酸素に対して過剰とした炎を当てることにより、内
炎内の還元雰囲気中で、多結晶ダイヤモンドを堆積させ
る。本発明においては、多結晶ダイヤモンドを堆積した
基板より、基板を除去して、基板の凹部の形状を転写し
た多結晶ダイヤモンドを得る。基板の除去は、多結晶ダ
イヤモンド成長面側を台金に接合する前に行って多結晶
ダイヤモンドの自立膜とすることができ、あるいは、多
結晶ダイヤモンドが基板に付着した状態で多結晶ダイヤ
モンド成長面側を台金に接合したのち、基板を除去する
ことができる。基板の凹部を転写した多結晶ダイヤモン
ドは、基板側が本発明のドレッサの作用面である凸部を
有する多結晶ダイヤモンドとなる。図2(a)は、凸部を
有する多結晶ダイヤモンドの斜視図であり、図2(b)
は、図2(a)のB−B線断面図である。多結晶ダイヤモ
ンドの成長面側3には、多結晶ダイヤモンドの堆積に伴
って自然に形成される微細な凹凸ないし波打ちがある
が、多結晶ダイヤモンドの基板側4は、正確に基板面の
形状を転写するので、微細な凹凸ないし波打ちのない制
御された精度の高いドレッサの作用面を得ることができ
る。
【0007】本発明において、多結晶ダイヤモンドを堆
積した基板より、基板を除去する方法には特に制限はな
く、例えば、強酸により基板を溶解除去することができ
る。また、ダイヤモンドは熱膨張率が最小の物質である
ので、成膜直後に急冷することにより、多結晶ダイヤモ
ンドと基板との熱膨張率差を利用して基板を除去し、多
結晶ダイヤモンドの自立膜を得ることができる。さら
に、凹部を有する基板上にあらかじめダイヤモンドライ
クカーボンを成膜しておき、多結晶ダイヤモンドを堆積
したのち、大気中で350〜500℃に加熱してダイヤ
モンドライクカーボンを燃焼させることにより、基板を
確実に除去することができる。本発明においては、基板
を除去した多結晶ダイヤモンドを台金に接合し、あるい
は、多結晶ダイヤモンドを台金に接合したのち基板を除
去してドレッサとする。図2(c)は、図2(b)において
多結晶ダイヤモンドを台金に接合した状態を示す断面図
である。多結晶ダイヤモンド2が、接合剤5により台金
6に接合されている。本発明のドレッサと類似する形状
のドレッサは、台金の作用面に凸部を加工し、直接その
上に多結晶ダイヤモンドを堆積することによっても得る
ことができるが、その場合、台金の材質によっては、必
ずしも多結晶ダイヤモンドと台金との間に十分な接着力
が得られないという憾みがある。本発明のドレッサは、
多結晶ダイヤモンドを形成したのち、接合剤により台金
に接合するため、台金の材質及び必要な接着力に応じて
適切な接合剤を選択することができ、台金の材質の選択
の幅が広くなり、かつ十分な接着力を確保することがで
きる。本発明において、多結晶ダイヤモンドと台金の接
合に使用する接合剤には特に制限はなく、例えば、エポ
キシ接着剤や銀ロウなどを挙げることができる。
【0008】本発明において、基板は、1mm2当たり5
〜30個の凹部を有することが好ましく、10〜20個
の凹部を有することがより好ましい。基板の凹部の数
は、本発明のドレッサの作用面の凸部の数と同一であ
る。ドレッサの作用面1mm2当たりの凸部の数が5個未
満であると、十分なドレッシング効果が得られないおそ
れがある。また、台金の作用面1mm2当たりの凸部の数
が30個を超えると、研磨粒子及び研磨液が、ドレッサ
と研磨パッドとの間を通過し難くなり、研磨パッドのド
レッシング効果が十分に得られないおそれがある。本発
明において、基板の凹部の形状に特に制限はなく、例え
ば、円錐形、三角錐形、四角錐形、五角錐形、六角錐
形、七角錐形、八角錐形、谷形などとすることができる
が、台金の工作の容易さからは、円錐形、三角錐形、四
角錐形又は谷形とすることが好ましい。錐形及び谷形の
尖端は、巨視的にも微視的にも鋭利に尖った形状とする
ことができ、あるいは、巨視的には尖った形状であるが
微視的には曲面を形成する形状とすることができる。本
発明において、基板の凹部は、点在させることができ、
あるいは密集して存在させることができる。図3〜図8
は、本発明に用いる基板の凹部の形状及び配置を示す図
面であり、本発明のドレッサは、これらの基板の凹部を
転写した凸部を作用面に有する。図3に示す基板は、互
いに隣接する密集した正四角錐形の凹部を有し、図3
(a)は平面図、図3(b)はC−C線断面図、図3(c)は
この基板を用いて作製した多結晶ダイヤモンドの斜視図
である。図4は、円錐形の凹部を有する基板の平面図及
びD−D線断面図である。図5は、三角錐形の凹部を有
する基板の平面図及びE−E線断面図である。図6は、
正四角錐形の凹部が市松模様に配列した基板の平面図及
びF−F線断面図である。本発明のドレッサにおいて、
錐形の軸線を含む平面と錐形の側面が交わる線は直線で
ある必要はなく、外向きに凸又は凹である曲線とするこ
とができる。図7は、外向きに凸な母線を有する疑円錐
形の凹部を有する基板の平面図及びG−G線断面図であ
る。図8(a)は、谷形の凹部を有する基板の平面図であ
り、図8(b)は、H−H線断面図であり、この形状の基
板からは、山並み形の凸部を有する多結晶ダイヤモンド
が得られる。図8(c)は、得られる多結晶ダイヤモンド
の側面図である。
【0009】本発明のドレッサは、台金の形状が、作用
面の直径が10〜100mmの円柱形又は作用面の一辺が
10〜100mmの角柱形であることが好ましく、作用面
の直径が10〜50mmの円柱形又は作用面の一辺が10
〜50mmの角柱形であることがより好ましい。作用面の
直径が10mm未満又は作用面の一辺が10mm未満である
と、研磨パッドのドレッシングを効率的に行うことが困
難となるおそれがある。作用面の直径が100mmを超え
又は作用面の一辺が100mmを超えると、研磨パッドの
ドレッシングが十分に行われず、かつ研磨パッドの磨損
が大きくなるおそれがある。本発明のドレッサの台金の
材質には特に制限はなく、例えば、炭化タングステンな
どの超硬合金、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウ
ム、サイアロンなどのセラミック、タングステン、モリ
ブデンなどの金属単体などを好適に使用することができ
る。本発明のドレッサは、多結晶ダイヤモンド成長面側
を台金に接合した状態で研磨パッドのドレッシングに使
用することができ、あるいは、多結晶ダイヤモンド成長
面側を台金に接合した本発明のドレッサを、さらに他の
台金に複数個接合して研磨パッドのドレッシングに使用
することができる。本発明のドレッサを接合する他の台
金の形状には特に制限はなく、例えば、カップ型の台金
や、円盤状の台金などを挙げることができる。本発明の
ドレッサを他の台金に接合する方法には特に制限はな
く、例えば、接着剤による接着、ロウ付け、ネジどめな
どにより接合することができる。図9は、カップ型台金
に本発明のドレッサを接合した状態を示す斜視図であ
る。本図においては、カップ型の台金7に、本発明のド
レッサ8が16個接合されている。本図に示すごとく、
カップ型の台金に本発明のドレッサを接合する場合は、
ドレッサの間に間隙9を設けることが好ましい。ドレッ
サの間に間隙を設けることにより、研磨粒子及び研磨液
の流動が円滑に行われ、研磨パッドのドレッシング効果
が向上する。本発明のドレッサは、研磨パッドと接触す
る面が多結晶ダイヤモンドにより構成され、研磨パッド
とドレッサの金属とが接触することがないので、半導体
ウェーハの研磨パッドのドレッシング中に、ドレッサか
ら金属が溶出してウェーハを汚染することがない。ま
た、ダイヤモンド砥粒を使用していないので、脱落した
ダイヤモンド砥粒によりウェーハが傷つけられることが
ない。さらに、多結晶ダイヤモンドの基板に接していた
面をドレッシングに使用するので、精度の高いドレッサ
が得られ、多結晶ダイヤモンドと台金を接合剤により接
合するので、安定した強固な接着力が確保される。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 一辺20mmの正方形の面を有し、厚みが5mmであるシリ
コン基板に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド溶
液による異方性エッチングを行い、底辺の一辺が0.3m
mで、深さが0.15mmである微細な正四角錐形の凹部を
密接して図3の形状に形成し、脱脂処理及び洗浄を行っ
た。この基板温度を800〜900℃とし、メタン1容
量%及び水素99容量%からなるガスを流量50ml/mi
nで通じ、ガス圧3kPaの条件で、タングステンフィラメ
ントを用い、熱フィラメント法により30時間気相合成
を行い、基板上に多結晶ダイヤモンドを堆積させた。次
いで、フッ酸と硝酸の混合溶液を用いてシリコン基板を
溶解、除去し、正四角錐形の凸部を有する多結晶ダイヤ
モンドを得た。この多結晶ダイヤモンドを、多結晶ダイ
ヤモンドの成長面とほぼ同寸法の一辺20mmの正方形の
面を有し、厚みが20mmであるステンレス鋼(SUS3
04)製の台金に、エポキシ接着剤を用いて接着し、ド
レッサを得た。この多結晶ダイヤモンドを接着したドレ
ッサ30個を、200D−30W−35T−160Hの
カップ型台金に6mm間隔のスリットを設けてエポキシ接
着剤により接着し、カップ型ドレッサを得た。このカッ
プ型ドレッサを用いて、ポリエステル不織布にポリウレ
タン樹脂を含浸したベロアタイプの研磨パッドのドレッ
シングを行った。平坦性に優れたドレッシングを効率よ
く行うことができた。 実施例2 一辺20mmの正方形の面を有し、厚みが5mmである超硬
合金基板に、ドリルで底辺の直径0.3mm、深さ0.2mm
の微細な円錐形の凹部を図5の形状に形成し、脱脂処理
及び洗浄を行った。この基板温度を常温〜200℃と
し、直流プラズマ気相合成法で、メタン100容量%、
ガス圧133Pa、電圧1,000Vの条件で、ダイヤモ
ンドライクカーボンを4時間成膜し、厚み2μmのダイ
ヤモンドライクカーボン膜を形成した。次に、基板温度
を800〜900℃とし、メタン1容量%及び水素99
%からなるガスを流量50ml/minで通じ、ガス圧3kPa
の条件で、タングステンフィラメントを用い、熱フィラ
メント法により30時間気相合成を行い、ダイヤモンド
ライクカーボン上に多結晶ダイヤモンドを堆積させた。
多結晶ダイヤモンドを堆積したのち、大気中で450℃
に加熱し、ダイヤモンドライクカーボンを燃焼させて、
基板と多結晶ダイヤモンドを分離した。この多結晶ダイ
ヤモンドを、多結晶ダイヤモンドの成長面とほぼ同寸法
の一辺20mmの正方形の面を有し、厚みが20mmであ
り、多結晶ダイヤモンドの接合面と反対側の面にネジ穴
を有するステンレス鋼(SUS304)製の台金に、銀
ロー材を用いてロー付けし、ドレッサを得た。200D
−30W−35T−160Hのカップ型台金に、6mm間
隔のスリットを設けてドレッサと同底面形状の5mm深さ
の凹部とネジ穴を形成し、凹部にドレッサを挿入し、カ
ップ型台金の裏面からドレッサをネジ留めして、カップ
型ドレッサを得た。このカップ型ドレッサを用いて、ポ
リエステル不織布を基材とし、その上に発泡ポリウレタ
ン層を形成したスエードタイプの研磨パッドのドレッシ
ングを行った。平坦性に優れたドレッシングを、効率よ
く行うことができた。 実施例3 実施例1と同じ操作を繰り返して、正四角錐形の凹部を
有するシリコン基板上に、熱フィラメント法により、多
結晶ダイヤモンドを堆積させた。この多結晶ダイヤモン
ドを、多結晶ダイヤモンドの成長面とほぼ同寸法の一辺
20mmの正方形の面を有し、厚みが20mmであるステン
レス鋼(SUS304)製の台金に、エポキシ接着剤を
用いて接着した。台金表面及び接着剤層端面をマスキン
グし、フッ酸と硝酸の混合溶液を用いてシリコン基板を
溶解、除去したのち、マスキングを除去して、正四角錐
形の凸部を有する多結晶ダイヤモンドを作用面とするド
レッサを得た。この多結晶ダイヤモンドを作用面とする
ドレッサ30個を、200D−30W−35T−160
Hのカップ型台金に6mm間隔のスリットを設けてエポキ
シ接着剤により接着し、カップ型ドレッサを得た。この
カップ型ドレッサを用いて、ポリエステル不織布にポリ
ウレタン樹脂を含浸したベロアタイプの研磨パッドのド
レッシングを行った。平坦性に優れたドレッシングを効
率よく行うことができた。
【0011】
【発明の効果】本発明のドレッサは、研磨パッドと接触
する面が多結晶ダイヤモンドにより構成され、研磨パッ
ドとドレッサの金属部分とが直接接触することがないの
で、半導体ウェーハの研磨パッドのドレッシング中に、
ドレッサから金属が溶出してウェーハを汚染することが
ない。また、ダイヤモンド砥粒を使用していないので、
脱落したダイヤモンド砥粒によりウェーハが傷つけられ
ることがない。さらに、多結晶ダイヤモンドの基板に接
していた面をドレッシングに使用するので、精度の高い
ドレッサが得られ、多結晶ダイヤモンドと台金を接合剤
により接合するので、安定した強固な接着力が確保され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のドレッサ及びその製造方法の
一態様を示す説明図である。
【図2】図2は、本発明のドレッサ及びその製造方法の
一態様を示す説明図である。
【図3】図3は、正四角錐形の凹部を有する基板の平面
図、断面図及び該基板を用いて得られる多結晶ダイヤモ
ンドの斜視図である。
【図4】図4は、円錐形の凹部を有する基板の平面図及
び断面図である。
【図5】図5は、三角錐形の凹部を有する基板の平面図
及び断面図である。
【図6】図6は、正四角錐形の凹部を有する基板の平面
図及び断面図である。
【図7】図7は、疑円錐形の凹部を有する基板の平面図
及び断面図である。
【図8】図8は、谷形の凹部を有する基板の平面図、断
面図及び該基板を用いて得られる山並み形の多結晶ダイ
ヤモンドの側面図である。
【図9】図9は、カップ型台金に本発明のドレッサを接
合した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 基板 2 多結晶ダイヤモンド 3 多結晶ダイヤモンドの成長面側 4 多結晶ダイヤモンドの基板側 5 接合剤 6 台金 7 カップ型の台金 8 本発明のドレッサ 9 間隙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】深さ30〜5,000μmの凹部を有する
    基板に、気相合成法により多結晶ダイヤモンドを堆積し
    たのち基板を除去し、多結晶ダイヤモンド成長面側を台
    金に接合してなることを特徴とするドレッサ。
  2. 【請求項2】深さ30〜5,000μmの凹部を有する
    基板に、気相合成法により多結晶ダイヤモンドを堆積
    し、多結晶ダイヤモンド成長面側を台金に接合したのち
    基板を除去してなることを特徴とするドレッサ。
  3. 【請求項3】凹部の形状が、円錐形、四角錐形、三角錐
    形又は谷形である請求項1又は請求項2記載のドレッ
    サ。
  4. 【請求項4】半導体ウェーハを研磨する研磨パッドのド
    レッシングに用いられる請求項1、請求項2又は請求項
    3記載のドレッサ。
  5. 【請求項5】深さ30〜5,000μmの凹部を形成し
    た基板に、マイクロ波プラズマ法、熱フィラメント法、
    直流プラズマ法又は燃焼法により、多結晶ダイヤモンド
    を堆積したのち基板を除去し、多結晶ダイヤモンド成長
    面側を台金に接合することを特徴とするドレッサの製造
    方法。
  6. 【請求項6】深さ30〜5,000μmの凹部を形成し
    た基板に、マイクロ波プラズマ法、熱フィラメント法、
    直流プラズマ法又は燃焼法により、多結晶ダイヤモンド
    を堆積し、多結晶ダイヤモンド成長面側を台金に接合し
    たのち基板を除去することを特徴とするドレッサの製造
    方法。
  7. 【請求項7】研削加工、切削加工、レーザー加工、形彫
    放電加工、電解加工又はエッチングによって、多結晶ダ
    イヤモンドを堆積する基板の表面に凹部を形成する請求
    項5又は請求項6記載のドレッサの製造方法。
  8. 【請求項8】金型成型によって、多結晶ダイヤモンドを
    堆積する基板の表面に凹部を形成する請求項5又は請求
    項6記載のドレッサの製造方法。
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