JPH1039126A - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents

カラーフィルターの製造方法

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JPH1039126A
JPH1039126A JP9093297A JP9093297A JPH1039126A JP H1039126 A JPH1039126 A JP H1039126A JP 9093297 A JP9093297 A JP 9093297A JP 9093297 A JP9093297 A JP 9093297A JP H1039126 A JPH1039126 A JP H1039126A
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color
heating
substrate
image
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JP9093297A
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Inventor
Kazuhiro Fujii
和洋 藤井
Tetsuro Yamaguchi
哲朗 山口
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非画素面のいわゆる地汚れ等を防止し、基板と
の密着性に優れ、欠陥の無い、高画質のカラーフィルタ
ーの製造方法を提供する。 【解決手段】黒色材料が分散された光重合性組成物を透
明基板上に塗布した後、加熱乾燥、画像露光、現像およ
び熱硬化の各処理を行ってブラックマトリクスを形成
し、次いで、透明基板のブラックマトリクス形成面に、
赤、緑、青の材料が各々分散された各光重合性組成物を
使用し、上記の塗布、加熱乾燥、画像露光、現像および
熱硬化処理の各処理を行って各色の画素画像を形成する
カラーフィルターの製造方法において、ブラックマトリ
クス及び各色の画素画像を形成する各工程において、ブ
ラックマトリクス及び各色画素画像の形成領域のみを選
択的に加熱乾燥処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
の製造方法に関するものであり、詳しくは、カラーテレ
ビ、液晶表示素子、カメラ等に好適に使用される光学的
カラーフィルターの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、カラーフィルターは、ブラックマ
トリクスを設けた透明基板の表面に、赤、緑、青の3種
の異なる色相により、10〜70μm幅のストライプ
状、モザイク状等の色パターンを数μmの精度で形成し
て製造される。
【0003】カラーフィルターの代表的な製造方法とし
ては、染色法、印刷法、顔料分散法、電着法などがあ
る。しかし、これらの方法では、耐熱性が悪い、パター
ンの位置精度が悪い、生産コストが高い、生産性が低い
等、何れも一長一短があり、用途に応じて各方式が使い
分けられている。
【0004】上記の製造方法の中では、ブラックマトリ
クスを設けた透明基板上に、色材料が分散された光重合
性組成物を塗布し、画像露光、現像、熱硬化処理を繰り
返すことによってカラーフィルター画像を形成する顔料
分散法は、カラーフィルター画素の位置や膜などの精度
が高く、しかも、耐久性があり、ピンホール等の欠陥が
少ないカラーフィルターが得られるため、広く採用され
ている。
【0005】ところで、顔料分散法においては、透明基
板上に設けるクロム等のブラックマトリクスの形成コス
トが高いという問題がある。そこで、斯かる問題を解決
するため、黒色材料が分散された光重合性組成物を透明
基板上に塗布した後、画像露光、現像および熱硬化処理
を行ってブラックマトリクスを形成し、次いで、上記の
ブラックマトリクス上に、赤、緑、青の材料が各々分散
された各光重合性組成物を使用して上記の各処理を行い
各色の画素画像を形成するカラーフィルターの製造方法
が提案されている(特開平2−902号公報)。
【0006】しかしながら、上記の方法の様に光重合性
組成物を使用してブラックマトリクス及び各色の画素画
像を形成する方法においては、基板の表面が汚染され易
いという欠点がある。斯かる汚染は、現像後の非画素面
に生じ、顔料残渣の他、いわゆる地汚れと称される主と
して光重合性組成物などが原因となっている。非画素面
の上記の様な汚染は、カラーフィルターで液晶モジュー
ルを組み立てた際、シール性の低下や系内の汚染などを
惹起して組立工程の歩留まりを著しく低下させる。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、非画素面のいわゆる地汚れ等を防止
し、基板との密着性に優れ、欠陥の無い、高画質のカラ
ーフィルターの製造方法を提供することにある。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討の結果、光重合性組成物の塗布
後の乾燥時の加熱条件が非画素面の地汚れ及び顔料残り
に大きく影響していることを見出し、更に検討を重ねた
結果、上記の加熱を本来の目的である画像画素部形成領
域のみに選択的に行って非画素部における加熱を最小必
要限度に止めるならば、非画素面における地汚れ及び顔
料残りを効果的に防止出来るとの知見を得た。
【0009】本発明は、上記の知見を基に完成されたも
のであり、その要旨は、黒色材料が分散された光重合性
組成物を透明基板上に塗布した後、加熱乾燥、画像露
光、現像および熱硬化の各処理を行ってブラックマトリ
クスを形成し、次いで、透明基板のブラックマトリクス
形成面に、赤、緑、青の材料が各々分散された各光重合
性組成物を使用し、上記の塗布、加熱乾燥、画像露光、
現像および熱硬化処理の各処理を行って各色の画素画像
を形成するカラーフィルターの製造方法において、ブラ
ックマトリクス及び各色の画素画像を形成する各工程に
おいて、ブラックマトリクス及び各色画素画像の形成領
域のみを選択的に加熱乾燥処理することを特徴とするカ
ラーフィルターの製造方法に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、カラーフィルターの透明基板として
は、プラスチックシート、ガラス板などが使用され、プ
ラスチックシートの材料としては、ポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチ
レン等のポリオレフィン等が挙げられる。
【0011】上記の透明基板には、接着性などの表面物
性の改良のため、必要に応じ、コロナ放電処理、オゾン
処理、シランカップリング剤やウレタンポリマー等の各
種ポリマーの薄膜形成処理などを行うことが出来る。透
明基板の板厚は、通常0.05〜10mm、好ましくは
0.1〜7mmの範囲とされる。また、各種ポリマーの
薄膜形成処理を行う場合には、その膜厚は、通常0.0
1〜10μm、好ましくは0.05〜5μmの範囲とさ
れる。
【0012】本発明において、黒色材料としては、通常
カーボンブラック、他の色材料としては、通常、赤色、
緑色、青色の染顔料が使用されるが、この他、必要に応
じ、金属粉、白色顔料、蛍光顔料なども使用することが
出来る。
【0013】カーボンブラック及び染顔料の具体例とし
ては、三菱カーボンブラックM1000、三菱カーボン
ブラックMA−100、三菱カーボンブラック#40、
ビクトリアピュアブルー(42595)、オーラミンO
(41000)、カチロンブリリアントフラビン(ベー
シック13)、ローダミン6GCP(45160)、ロ
ーダミンB(45170)、サクラニンOK70:10
0(50240)、エリオグラウシンX(4208
0)、NO.120/リオノールイエロー(2109
0)、リオノールイエローGRO(21090)、シム
ラファーストイエローGRO(21090)、シムラフ
ァーストイエロー8GF(21105)、ベンジジンイ
エロー4J−564D(21095)、シムラーファー
ストレッド4015(12355)、リオノールレッド
7B4401(15850)、ファーストゲンブルーJ
GR−L(74160)、リオノールブルーSM(26
150)、リオノールブルーES(ピグメントブルー1
5:6、ピグメントブルー1536)、リオノーゲンレ
ッドGD(ピグメントレッド168、ピグメントレッド
108)、リオノールグリーン2YS(ピグメントグリ
ーン36)等が挙げられる(上記の( )内の数字はカ
ラーインデックス(C.I.)を意味する)。
【0014】光重合性組成物中に分散される色材料の量
は、全固形分に対し、通常10〜50重量%、好ましく
は20〜40重量%の範囲とされ、本発明における光重
合性組成物は、斯かる高い色材料含有率の状態におい
て、透明基板との接着性が高く、高画質な色材画素画像
を与える機能が要求される。
【0015】本発明において、光重合性組成物は、上記
色材料の他、光を吸収してラジカルを発生する光重合開
始系と、当該ラジカルにより重合が誘起される付加重合
性のエチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する
化合物(以下「エチレン性化合物」と称す)を含有し、
好ましくは、相溶性、皮膜形成性、現像性、接着性など
の光重合性層の改善のため、結合剤としての有機高分子
物質を含有する。
【0016】上記の光重合開始系としては次の様な化合
物が挙げられる。すなわち、黒の光重合性層は、光重合
性層上よりパターンマスクを介して画像露光されるた
め、黒の光重合性組成物に使用される光重合開始系とし
ては、紫外から可視に感度を有する化合物を適宜に使用
し、画像露光に際しては、それに相当する露光光源を使
用する。
【0017】また、赤、緑、青の各光重合性層において
も、各色のパターンマスクを介した露光やその他の方法
により、前記ブラックマトリクスパターン間に、赤、
緑、青の画素画像パターンを形成させるため、ブラック
マトリクスパターンの場合と同様、光重合開始系として
は、紫外から可視に感度を有する化合物、好ましくは4
50nm以下、より好ましくは400nm以下の波長に
分光感度を有する化合物を使用する。
【0018】上記の波長の紫外光を吸収してラジカルを
発生する光重合開始系としては、例えば「ファインケミ
カル」(1991年、3月1日号、vol.20、N
o.4)の第16〜26頁に記載のジアルキルアセトフ
ェノン系、ベンゾイン、チオキサントン誘導体などの
他、特開昭58−403023号公報、特公昭45−3
7377号公報に記載のヘキサアリールビイミダゾール
系、S−トリハロメチルトリアジン系、特開平4−22
1958号、特開平4−219756号公報に記載のチ
タノセンとキサンテン色素、アミノ基またはウレタン基
を有する付加重合可能なエチレン性飽和二重結合含有化
合物を組合せた系などが挙げられる。
【0019】エチレン系化合物としては、単量体または
側鎖もしくは主鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する
重合体の何れでもよい。具体的には、脂肪族ポリヒドロ
キシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル(例えば、
エチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート等のエチレン性化合物)又はアクリル酸エ
ステル若しくはメタクリル酸エステルの単量体などが好
適に使用される。
【0020】光重合性組成物の結合剤として使用される
有機高分子物質としては、メチル(メタ)アクリル酸、
ベンジル(メタ)アクリル酸などの(メタ)アクリル酸
のアルキルエステル、酢酸ビニル、アクリロニトリル等
が挙げられるが、塗膜の強度、耐久性、基板接着性の観
点から、スチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メ
タ)アクリレート等のフェニル基を有する共重合モノマ
ーを含有する共重合体または当該共重合体に1〜50モ
ル%のエポキシ(メタ)アクリレートが付加された反応
物が好適に使用される。
【0021】上記の各成分の配合量は次の通りである。
すなわち、色材料以外の光重合性組成物の固形分全量に
対し、光重合性開始系は、通常0.1〜40重量%、好
ましくは0.2〜30重量%、エチレン性化合物は、通
常20〜90重量%、好ましくは30〜80重量%、有
機高分子物質は、通常10〜80重量%、好ましくは2
0〜60重量%とされる。
【0022】上記の光重合性組成物は、適当な溶剤によ
って調液された塗布液として使用される。溶剤として
は、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート(以下「PGMAC」と
略記する)、メチルエチルケトン(以下「MEK」と略
記する)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、トルエン、メタノール、ブタノール、テトラハイド
ロフラン等が挙げられる。
【0023】なお、カラーフィルターの製造に当り、光
重合性層の露光の際、酸素による光重合性層の感度低下
を防止するため、光重合性層の上にポリビニルアルコー
ル層などの酸素遮断層を塗布する場合がある。しかしな
がら、本発明においては、上記の様な酸素遮断層を設け
ることなく光重合性層の露光および現像処理行うことに
より、工程数を大幅に減少させることが出来る。
【0024】酸素遮断層を設けない場合は、光重合性組
成物の成分として、前記の芳香族水素基を有するモノマ
ーを共重合成分として通常5〜50モル%(好ましくは
10〜30モル%)の割合で含有する有機高分子物質を
使用したり、光重合性組成物中に、特開平4−2180
48号公報、特開平5−19453号公報などに記載の
ジアゾ化合物を1〜20重量%(好ましくは2〜10重
量%)含有させるのが好ましい。これにより、酸素によ
る感度低下を抑えることが出来、酸素遮断層を不要とす
ることが出来る。
【0025】次に、本発明のカラーフィルターの製造方
法について説明する。先ず、本発明においては、透明基
板上に前述の様にして調液された黒の塗布液を塗布装置
により塗布する。塗布装置としては、スピナー、ワイヤ
ーバー、フローコーター、ダイコーター、ロールコータ
ー、スプレー等が使用される。
【0026】そして、本発明の好ましい実施態様におい
ては、後述の選択的加熱乾燥処理に先立ち予備乾燥を行
い、塗布膜中の溶剤の大部分を除去する。予備乾燥の条
件は、溶剤の種類によって適宜選択されるが、通常40
〜80℃で15秒から5分間、好ましくは50〜70℃
の温度で30秒から3分間とされる。予備乾燥の条件が
低温かつ短時間である程、非画素部の地汚れ防止および
顔料残渣低減に効果がある。
【0027】本発明においては、予備乾燥処理後、ブラ
ックマトリクス形成領域のみを選択的に加熱乾燥する。
選択的加熱乾燥の条件は、予備乾燥温度より高く且つ5
0〜160℃の温度で15秒から10分間とするのが好
ましく、70〜130℃の温度で15秒〜30秒から5
分間とするのが特に好ましい。斯かる加熱乾燥処理によ
り、露光、現像を経て最終的にブラックマトリクスが形
成される。
【0028】選択的加熱乾燥処理は、(1)シャドーマ
スクを使用し、400nm以上の波長の線熱源により行
う方法または(2)基板の裏面から当該基板上のブラッ
クマトリクス形成領域相当部のみに接触加熱が行われる
形状に型抜きされたベーキングプレートにより行う方法
が好ましい。上記(1)の方法において、400nm以
上の波長は、後続の露光処理に影響を与えない範囲とし
て選択された波長であるが、好ましい波長は500nm
以上の波長である。そして、具体的な線熱源としては赤
外線ヒーターが好適に使用される。なお、塗布液を乾燥
して得られる光重合性層(乾燥塗膜)の厚さは、通常
0.5〜3μm、好ましくは1〜2μmの範囲とされ
る。
【0029】次に、上記の黒色の光重合性層上にネガの
マトリクスパターンを導き、当該マスクパターンを介
し、紫外または可視の光源を照射して画像露光する。こ
の際、必要に応じ、酸素による光重合性層の感度の低下
を防ぐため、光重合性層上にポリビニルアルコール層な
どの酸素遮断層を形成した後に露光を行ってもよい。
【0030】次に、アルカリ現像液により現像処理を行
い透明基板上にブラックマトリクスパターンを形成させ
る。なお、必要に応じ、現像処理の前に、光重合層の感
度またはγ値(階調)を高くするため、前述の加熱乾燥
処理と同様に、画像露光部分(ブラックマトリクス形成
領域)を選択的に再熱処理することが出来る。斯かる選
択的再熱処理の条件は、通常70〜200℃で15秒か
ら20分間、好ましくは80〜150℃で30秒から1
0分間とされる。
【0031】アルカリ現像液としては、例えば、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカ
リ剤、または、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム塩などの有機
アルカリ剤を含有し、必要に応じ、画質向上、現像時間
の短縮などの目的により、界面活性剤、水溶性有機溶
剤、水酸基またはカルボン酸基を有する低分子化合物な
どを含有する水溶液を使用することが出来る。
【0032】界面活性剤としては、ナフタレンスルホン
酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウム基を有
するアニオン界面活性剤、ポリアルキレンオキシ基を有
するノニオン界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム
基を有するカチオン界面活性剤などが挙げられる。水溶
性有機溶剤としては、エタノール、プロピオンアルコー
ル、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
水酸基またはカルボキシ基を有する低分子化合物として
は、1−ナフトール、2−ナフトール、ピロガロール、
安息香酸、コハク酸、グルタル酸などが挙げられる。
【0033】現像処理は、浸漬現像、スプレー現像、ブ
ラシ現像、超音波現像などの方法により行われ、現像温
度は、通常20〜40℃、好ましくは20〜35℃、更
に好ましくは25〜35℃の範囲から選択される。現像
処理後は、通常100〜280℃、好ましくは100〜
200℃で5〜60分間の熱硬化処理を行い、ブラック
マトリクス画像の形成を終了する。
【0034】次いで、透明基板のブラックマトリクス形
成面に、赤、緑、青の材料が各々分散された各光重合性
組成物を使用し、上記と同様に各処理を行って各色の画
素画像を形成する。すなわち、透明基板のブラックマト
リクス形成面に、赤、緑、青の中の1色を含有する光重
合性組成物を全面に塗布した後、ブラックマトリクス形
成の場合と同様に、予備乾燥後、画素画像形成領域のみ
を選択的に加熱乾燥処理することにより、光重合性層を
形成させる。
【0035】そして、画素画像パターンマスクを介して
露光処理を行い、必要に応じ、画像露光部分(画素画像
形成領域)を選択的に再熱処理し、アルカリ現像および
熱硬化処理を行い、ブラックマトリクス画像の間に1色
目の画素画像を形成させる。以下、同様に操作すること
により、ブラックマトリクス画像間に2色目および3色
目の画素画像を順次に形成する。
【0036】上記の様に、透明基板上に黒、赤、緑、青
から成るカラーフィルター画像を形成させて作製された
カラーフィルターは、このままの状態で画像上にITO
(透明電極)を形成してカラーディスプレーの部品の一
部として使用されるが、表面平滑性や耐久性を高めるた
め、必要に応じ、画像上にポリアミド、ポリイミド等の
トップコート層を設けることも出来る。
【0037】なお、本発明において画像露光に使用され
る光源としては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タ
ングステンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドラン
プ、中圧水銀灯、低圧水銀灯などのランプ光源、アルゴ
ンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザ
ー、窒素レーザー等のレーザー光源が挙げられる。これ
らの光源には、必要とされる照射光の波長領域に応じ、
光学フィルターを適宜使用することも出来る。
【0038】本発明の製造方法において、地汚れ及び顔
料残りの要因となる塗布後の乾燥時の加熱は、非画素部
分において最小限度に抑制されるため、非画素部分での
地汚れ及び顔料残りが効果的に防止される。その結果、
カラーフィルターの品質面からの歩留りが向上すると共
に、カラーフィルターを使用して組み立てられる液晶モ
ジュールのシール性が向上し、工程の歩留まりが向上す
る。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。なお、以下の実施例およ
び比較例においては、表1に示す次の(1)〜(4)の
各成分と表2に示す色材料を使用した。そして、各色材
料を含有する各光重合性塗布液は、次の表3に記載の配
合量を採用し、全量に対して3.6重量倍のジルコニア
ビーズ(直径0.5mm)を収容したペイントシェーカ
ーを使用して7時間分散処理を行って調製した。
【0040】
【表1】
【0041】
【化1】 (a:b:c:d=55:15:20:10(モル
%)、Mw:12,000)
【0042】
【化2】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】実施例1 ガラス基板(旭ガラス製「AN635」)に乾燥膜厚が
0.7μmになる様に黒の光重合性塗布液をスピンコー
ターで塗布した。その後、60℃で1分間乾燥した後、
ブラックマトリクス形成領域のみに熱線が当たる様に作
製されたシャドーマスクを介して110℃で2分間加熱
乾燥した。その後、光重合性層上に、乾燥膜厚が1.5
μmになる様にポリビニルアルコール水溶液を塗布した
後に乾燥して酸素遮断層を形成した。
【0046】次いで、幅30μm、縦330μm、横1
10μmのピッチで繰り返すブラックマトリクス用ネガ
フォトマスクを使用し、2kW高圧水銀灯により、感度
300mJ/cm2 の露光量で露光処理を行った。その
後、現像処理として、ポリエチレンオキシ−β−ナフチ
ルエーテル(日本乳化剤社製「Newcol B−1
0」)2重量%と炭酸カリウム0.5重量%が配合され
た水溶液より成る現像液中に25℃で30秒間浸漬処理
した後、3kg/cm2 の水圧で30秒間スプレー水洗
処理を行って、ブラックマトリクスを形成した。その
後、200℃、7分間の熱硬化処理を行った。
【0047】次いで、赤、緑、青の各色材を含有する各
光重合性塗布液を順次に使用し、上記と同様に、塗布、
予備乾燥、画素画像形成領域のみの選択的加熱乾燥、酸
素遮断層の形成、露光、現像、水洗、熱硬化の各処理を
行い、各色のパターンを形成し、カラーフィルターを得
た。ただし、露光量は各色共に500mJ/cm2 とし
た。
【0048】各色のパターンを形成する上記の各工程に
おいて、400倍の顕微鏡により、各色のパターン画像
を観察した所、何れも再現性および画質が良好であるこ
とを確認した。また、次の2つの評価方法により地汚れ
評価を行い、その結果を表5に示す。
【0049】地汚れ評価(1):スポットライト(モリ
テックス製ハロゲン光源「MHF−150L」)を使用
し、各色のパターンを形成した基板の非画素部に45°
の方向より光を当て、表面の反射状態を目視観察するこ
とにより、次の表4に記載の基準で地汚れを評価した。
【0050】
【表4】 A:透明:皮膜による反射が見られない。 B:ガラスの10%以下の部分に不透明な皮膜が観察さ
れる。 C:ガラスの11%〜50%の部分に不透明な皮膜が観
察される。 D:ガラスの51%以上の部分に不透明な皮膜が観察さ
れる。
【0051】地汚れ評価(2):接触角計(協和界面科
学社製「CA−X」)を使用し、各色のパターンを形成
した基板の非画素部の水の接触角を測定して皮膜形成状
況を測定した。
【0052】比較例1 実施例1において、各色のパターンを形成する際、光重
合性組成物の塗布液の乾燥加熱をガラス全面に対して1
10℃で2分間実施した以外は、実施例1と同様にして
カラーフィルターを得た。評価結果を表5に示す。
【0053】
【表5】
【0054】
【発明の効果】以上説明した本発明の製造方法によれ
ば、地汚れ及び顔料残りの原因となる光重合性組成物塗
布後の加熱乾燥処理を非画素部において最小限にするこ
とが出来るため、汚染の少ない品質良好なカラーフィル
ターが得られる。また、本発明の製造方法によれば、画
素画像の形成領域を選択的に加熱するため、光重合性組
成物の性能に見合った条件選択の自由度が拡大されて良
好な画像の形成が可能となる。従って、本発明は、特
に、液晶ディスプレイ用カラーフィルターの製造に有用
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒色材料が分散された光重合性組成物を
    透明基板上に塗布した後、加熱乾燥、画像露光、現像お
    よび熱硬化の各処理を行ってブラックマトリクスを形成
    し、次いで、透明基板のブラックマトリクス形成面に、
    赤、緑、青の材料が各々分散された各光重合性組成物を
    使用し、上記の塗布、加熱乾燥、画像露光、現像および
    熱硬化処理の各処理を行って各色の画素画像を形成する
    カラーフィルターの製造方法において、ブラックマトリ
    クス及び各色の画素画像を形成する各工程において、ブ
    ラックマトリクス及び各色画素画像の形成領域のみを選
    択的に加熱乾燥処理することを特徴とするカラーフィル
    ターの製造方法。
  2. 【請求項2】 加熱乾燥処理に先立ち、40〜80℃で
    30秒から5分間の条件下に予備乾燥処理を行う請求項
    1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 予備乾燥処理温度より高く且つ70〜1
    60℃の温度で1〜10分の条件下に選択的加熱乾燥処
    理を行う請求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 シャドーマスクを使用し、400nm以
    上の波長の線熱源により選択的加熱乾燥処理を行う請求
    項1に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板の裏面から当該基板上のブラックマ
    トリクス及び各色の画素画像の形成領域相当部のみに接
    触し得る形状に型抜きされたベーキングプレートを使用
    し、当該ベーキングプレートの加熱により選択的加熱乾
    燥処理を行う請求項1に記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007193344A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Palo Alto Research Center Inc 電子デバイス製造プロセス
CN109960107A (zh) * 2017-12-14 2019-07-02 京东方科技集团股份有限公司 用于形成色阻的感光组合物以及制备彩膜基板的方法、彩膜基板

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CN109960107A (zh) * 2017-12-14 2019-07-02 京东方科技集团股份有限公司 用于形成色阻的感光组合物以及制备彩膜基板的方法、彩膜基板

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