JPH10340413A - 記憶装置 - Google Patents

記憶装置

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JPH10340413A
JPH10340413A JP15175297A JP15175297A JPH10340413A JP H10340413 A JPH10340413 A JP H10340413A JP 15175297 A JP15175297 A JP 15175297A JP 15175297 A JP15175297 A JP 15175297A JP H10340413 A JPH10340413 A JP H10340413A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リード時のノンリニアビットシフトに対し逆方
向に書込電流の切替点をずらすプリコンペ量を環境温度
に応じて変化させ、ノンリニアビットシフトの影響をキ
ャンセルしてエラーレイトを向上する。 【解決手段】パーシャルレスポンス最尤検出(PRM
L)により復調するための情報を媒体に書込む磁気ディ
スク装置等の記憶装置であり、ライト・プリコンペ回路
1は、長い磁気反転間隔と短い磁化反転間隔に続くつぎ
の磁化反転間隔との境界位置を与える書込電流の切替点
のタイミングを、所定のライト・プリコンペ量だけ予め
遅延して記録することによって、リード時にシフトした
読取信号のピーク位置を正しい位置とするように補償す
る。設定処理部2は、温度センサ3で検出された環境温
度Tに応じて、ライト・プリコンペ回路1にライト・プ
リコンペ量の最適値に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーシャルレスポ
ンス最尤検出(PRML)により復調される情報を媒体
に記録する記憶装置に関し、特に、読取時のピークシフ
トを補償するライト・プリコンペ量を環境温度に応じて
自動的に設定調整する磁気ディスク装置等の記憶装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスク装置は大容量化が進
んでおり、容量の増加に伴い、ビット密度は狭くなる一
方である。従来の磁気ディスク装置は、容量の増加に伴
い、磁化反転間隔が短くなり、高ビット密度に強いパー
シャルレスポンス最尤検出方式(以下「PRML」方式
という)を用いたライトリード方式が主流になってい
る。
【0003】このように磁気記録密度を高めたPRML
方式のリードライトを行う磁気ディスク装置では、図1
1(A)のように、長い磁化反転間隔100と短い磁化
反転間隔101が連続すると、短い磁化反転領域101
の磁気記録が不十分となってライトしきれず、次の磁化
反転間隔102の境界を与えるライト電流の切替点(磁
化方向遷移点)103に対応した図11(B)の期待す
る読出波形104に対し、実際の読出しでは図11
(C)の読取ピーク波形105のようにシフトし、ビッ
ト間隔が近づくノンリニアビットシフト(NLTS)1
06という現象が起こる。
【0004】このノンリニアビットシフトは、通常、近
接した間隔の磁気遷移間に生ずる磁気静的な相互作用に
よりもたらされる書込効果といえる。このようなノンリ
ニアビットシフトがPRML方式により再生される読取
波形に起きると、パーシャルレスポンスに基づく波形等
化を行った際のサンプル点の位置がずれ、最尤検出によ
る予測が外れるためにリードエラーを引き起こす。
【0005】そこで、従来装置にあっては、図11
(C)のようなノンリニアビットシフト106のシフト
量を予め測定し、図12(A)の補償前の書込電流の切
替点103をノンリニアビットシフト106のシフト量
だけ遅延させた切替点107とするライト・プリコンペ
(書込予補償)を行っている。この図12(B)のライ
ト・プリコンペによる補償書込みを行った磁気記録の読
出波形は、図12(C)のようになり、遅延した切替点
107の再生波形108がノンリニアビットシフトを受
けてシフトし、図12(A)の補償前の切替点対応した
位置に得られ、ビット間隔をもつ読取波形が再生され、
ノンリニアビットシフトをキャンセルできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PRM
L方式の再生処理で問題となる読取波形のノンリニアビ
ットシフトは、磁気ディスク媒体の温度によっても大き
く影響を受ける。これは、ディスク媒体のB−H特性
(磁化特性)におけるヒステリシス曲線が図13のよう
に変化することに起因している。
【0007】即ち、磁気ディスク媒体のB−H曲線は、
常温で実線のようなヒステリシス特性をもっているが、
温度が低下すると破線のようにヒステリシスが上がる。
ここで記録磁界Hはライトヘッドに流すライト電流に比
例し、Brは残留磁束密度、Hcは保持力である。また
ノンリニアビットシフトは、温度によってヘッドの浮上
量が変化することによる影響も受ける。
【0008】このような温度に依存した媒体のヒステリ
シス特性やヘッド浮上量の変化によるノンリニアビット
シフトに対応するためには、温度センサにより環境温度
を測定し、規定の磁気記録密度(残留磁束密度)が得ら
れるようライト電流を変化させることが考えられる。例
えば低温時は、図13の破線のように媒体のヒステリシ
スが上がるため、それまでの書込磁界H1のライト電流
から書込磁界H2となるようにライト電流を上げれば、
一定の磁気記録密度(残留磁束密度)を保つことがで
き、ノンリニアビットシフトの原因である磁気記録が不
十分でライトしきれない状態をなくすことができる。
【0009】しかし、ライト電流を上げるとライトヘッ
ドによる媒体上での磁化領域の書き広がりが大きくな
り、隣のトラックのデータを消してしまう問題が発生す
る。またライト電流を変化させるには、電流を変化させ
るためのスイッチ回路、もしくは専用のD/Aコンバー
タなどが必要となり、回路量が増加してしまう問題もあ
る。
【0010】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、媒体温度に依存してノンリニアビットシフ
トの量が変動する点に着目し、リード時のノンリニアビ
ットシフト(ピークシフト)に対し逆方向に書込電流の
切替点をずらすライト・プリコンペ量を、環境温度に応
じて変化させることによって、ノンリニアビットシフト
の影響をキャンセルし、エラーレートを向上するように
した記録装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。まず本発明は、パーシャルレスポンス最尤検
出(PRML)により復調するための情報を媒体に書き
込む磁気ディスク装置等の記憶装置を対象とする。この
ような記憶装置につき本発明にあっては、図18(A)
のように、長い磁化反転間隔と短い磁化反転領域に続く
次の磁化反転間隔との境界を与える書込電流の切替点
(磁化方向遷移点)のタイミングを、所定のライト・プ
リコンペ量だけ予め遅延させることによって、リード時
にシフトした読取信号のピーク位置を正しい位置とする
ように補償するライト・プリコンペ回路1と、温度セン
サ3で検出された環境温度Tに応じて、ライト・プリコ
ンペ回路1のライト・プリコンペ量WPを最適値に設定
する設定処理部2とを設けたことを特徴とする。
【0012】設定処理部2は、環境温度に対応したライ
ト・プリコンペ量の最適値を予め格納したテーブル4を
有し、温度センサ3で検出した環境温度によるテーブル
4の参照によりライト・プリコンペ量の最適値を読み出
してライト・プリコンペ回路1に設定する。また設定処
理部2は、環境温度が変化した際に、媒体上にライト・
プリコンペ量を変化させながら試験データを書き込んだ
後に読み出してエラーレートを測定し、エラーレートが
最良となるライト・プリコンペ量を求めてライト・プリ
コンペ回路1に設定してもよい。更に、温度センサはデ
ィスクエンクロージャ又はプリント基板に設置する。
【0013】このような本発明の記憶装置によれば、温
度により媒体のヒステリシス特性が変化してリード時の
ノンリニアビットシフトが悪化しても、温度センサを用
いて環境温度をモニタし、環境温度に応じてライト・プ
リコンペ量を変化させることで、書込電流の増加等によ
り隣接トラックに悪影響を及ぼしたり、回路量を増加さ
せることなく、PRML方式特有の温度変化によるリー
ドエラーを回避することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図2は本発明の記憶装置の実施形
態であり、ハードディスクドライブ(HDD)として知
られた磁気ディスク装置を例にとっている。この磁気デ
ィスク装置は、ディスクエンクロージャ10とコントロ
ール回路ボード11で構成される。ディスクエンクロー
ジャ10には、ヘッドIC回路として実装されたR/W
プリアンプ回路12、ヘッドアッセンブリィ14、ボイ
スコイルモータ(「以下「VCM」という)15、スピ
ンドルモータ16及び装置内の環境温度を検出する温度
センサ3が設けられる。
【0015】R/Wプリアンプ回路12は、ヘッド選
択、ライト電流設定、MRヘッドのセンス電流設定等が
コントロール回路ボード11側からのシリアルデータ転
送によるレジスタ設定でできるように多機能化されてい
る。ヘッドアッセンブリィ14には、インダクティブヘ
ッドを用いたライトヘッドと例えばMRヘッドを用いた
リードヘッドを一体化した複合ヘッドが磁気ディスク媒
体のブロック面に対応した数だけ設けられている。もち
ろん、ヘッドアッセンブリィ16はVCM15により駆
動されるヘッドアクチュエータの先端に支持され、磁気
ディスク媒体のトラックを横切る方向に移動される。
【0016】コントロール回路ボード11にはMCU
(マイクロ・コントロール・ユニット)18、リードチ
ャネル回路(RDC)20、発振器22、ハードディス
クコントローラ(HDC)24、フラッシュPEROM
26、DROMを用いたデータバッファ28、サーボコ
ントローラ30、及び上位装置とのインタフェースコネ
クタ36が設けられている。
【0017】MCU18は例えば上位装置からのライト
アクセスを受けると、インタフェースコネクタ36を介
して受信したNRZライトデータをデータバッファ28
に格納した後、ハードディスクコントローラ24により
リードチャネル回路20にライトゲート信号WGを出力
して書込動作状態とし、データバッファ28から読み出
したNRZライトデータについて所定のライトフォーマ
ットを行った後に、リードチャネル回路20に供給す
る。
【0018】リードチャネル回路20は、ハードディス
クコントローラ24からのNRZライトデータに対し例
えばPR4ML方式(パーシャルレスポンス・クラス4
最尤検出方式)を行うため、8/9変換プリコード、本
発明が対象とするノンリニアビットシフトをキャンセル
するためのプリコンペ(書込予補償)を行った後に、デ
ィスクエンクロージャ10のR/Wプリアンプ回路12
に供給し、ライトドライバにより書込電流に変換して、
そのとき選択しているヘッドアッセンブリィ10の中の
ライトヘッドにより磁気ディスク媒体に書込みを行う。
【0019】一方、MCU18が上位装置からのリード
アクセスを受けた際には、ハードディスクコントローラ
24を起動してリードチャネル回路20に対しリードゲ
ート信号RGを出力してリード動作を行わせる。この状
態でディスクエンクロージャ10のヘッドアッセンブリ
ィ14の中の選択されたMRヘッドからの読取信号がR
/Wプリアンプ回路12内のプリアンプで増幅された
後、リードチャネル回路20に与えられる。
【0020】リードチャネル回路20は、入力した読出
信号について例えばPR4の理想波形を生成するための
波形等化を行った後に最尤検出のためのビタビアルゴリ
ズムの実行により読取データを復調し、最終的に8/9
逆変換を行ってNRZデータに変換した後、ハードディ
スクコントローラ24に出力する。ハードディスクコン
トローラ24は、リードチャネル回路20からのリード
データについてECC処理を行った後、データバッファ
28を経由して上位装置にリードデータを転送する。
【0021】またMCU18によるライトアクセス及び
リードアクセスの際には、サーボコントローラ30がア
クセスアドレスで決まるシリンダアドレスにヘッドアッ
センブリィ14をシークしてオントラックするようにV
CM15を駆動してヘッド位置決め制御を行う。図3は
図2のコントロール回路ボード11に設けているリード
チャネル回路20のブロック図である。リードチャネル
回路20において、まず書込変調部はパラレルインタフ
ェース40に続いて設けられた8/9エンコーダ42、
プリコーダ44、ライト・プリコンペ回路1、ライトF
F48で構成される。このリードチャネル回路20にお
けるリードライト時の制御は、リードチャネル制御ロジ
ック50のポートP5〜P8に対する設定信号により行
われる。
【0022】即ちポートP5には、MCU18よりリー
ドチャネル回路20の動作状態を設定するシリアル転送
によるレジスタ設定データが供給される。またポートP
6,P7,P8には、ハードディスクコントローラ24
よりリードゲート信号RG、ライトゲート信号WG、及
びサーボゲート信号SGが供給される。更にリードチャ
ネル制御ロジック50は、ポートP7にライトゲート信
号WGが供給されている状態でポートP5からのシリア
ル転送によるレジスタ設定により、ライト・プリコンペ
回路1に対するノンリニアビットシフトをキャンセルす
るための遅延クロック数で与えられるライト・プリコン
ペ量WPの設定を行う。
【0023】このライト変調部による書込動作は次のよ
うになる。ポートP1からパラレルインタフェース40
に与えられたNRZライトデータは、8/9エンコーダ
42で8/9符号に変換され、プリコーダ44でPR4
MLのため1+(1+D)mのプリコードを行った後、
ライト・プリコンペ回路1でノンリニアビットシフトを
キャンセルするためのライト・プリコンペ量の設定によ
る遅延を行い、ライトFF48で分周した後にポートP
4よりディスクエンクロージャ10側に供給し、ライト
ヘッドにより磁気ディスク媒体に磁気的に書込記録す
る。
【0024】リードチャネル回路20の読出復調部は、
サーボ復調部とデータ復調部に分かれる。ディスクエン
クロージャ10からのリード信号はポートP9に入力さ
れ、AGCアンプ52で増幅された後、プログラマブル
フィルタ54に入力される。プログラマブルフィルタ5
4はAGCアンプ52からのリード信号について、ロー
パスフィルタとしての機能と微分回路としての機能を実
現する。ローパスフィルタを通った信号はポートP11
よりサーボパルス検出器68に与えられると同時に、デ
ータ復調部側の全波整流回路56と適応型等化器60に
与えられている。
【0025】プログラマブルフィルタ54の微分機能に
よるポートP10からの微分信号は、サーボパルス検出
器68に与えられている。サーボパルス検出器68は、
ポートP10からの微分信号のゼロクロスのタイミング
でポートP11からのローパスフィルタ出力信号のピー
ク検出を行い、サーボ情報に含まれているシリンダ情報
を検出してポートP13より出力する。
【0026】プログラマブルフィルタ54のローパスフ
ィルタ出力となるポートP11からのリード信号は、全
波整流回路56で整流されて振幅成分が取り出され、サ
ーボ復調回路70に入力されている。磁気ディスク媒体
のサーボ領域には2相サーボパターンが記録されてお
り、その結果、サーボ復調回路70はサーボ復調信号と
して2相サーボ方式においてよく知られた位置信号A,
B,C,Dの4つをポートP12から出力する。
【0027】一方、データ復調部はプログラマブルフィ
ルタ54のポートP11からのローパスフィルタ出力信
号を入力する適応型等化器60、最尤検出器62及び8
/9デコーダ64で構成される。即ち、ディスクエンク
ロージャからポートP9に入力したリード信号はAGC
アンプ52での自動利得制御によって増幅された後、プ
ログラマブルフィルタ54のローパスフィルタを通って
適応型等化器60に入力し、PR4に適合した波形等化
が行われた後、最尤検出器62でビタビアルゴリズムに
従った最尤検出によりリードデータを復調する。
【0028】続いて8/9デコーダ64で最尤検出した
リードデータを8/9逆変換して元のNRZデータに変
換した後、パラレルインタフェース40よりポートP1
を介して図1のハードディスクコントローラ24側に出
力する。またデータ復調動作の際には、適応型等化器6
0からのリード信号がデータ分離回路として機能するP
LL回路66に入力されており、ディスク媒体からのリ
ード信号に同期したリードクロックを生成し、適応型等
化器60、8/9デコーダ64、更にはパラレルインタ
フェース40を介して、ポートP2よりリードクロック
RCLKを出力している。
【0029】図4は本発明の磁気ディスク装置における
読取信号に生ずるノンリニアビットシフトをキャンセル
するための環境温度に応じたライト・プリコンペ処理の
機能ブロック図である。図4においてライト・プリコン
ペ回路1に対しては、設定処理部2、温度センサ3及び
テーブル4が設けられている。この設定処理部2及びテ
ーブル4の機能は、図2に示したコントロール回路ボー
ド11に設けているMCU18及び図3に示したリード
チャネル回路20に設けているリードチャネル制御ロジ
ック50により実現される。
【0030】ライト・プリコンペ回路1は、図11に示
したような長い磁化反転間隔と短い磁化反転間隔に続く
次の磁化反転間隔の境界を与える書込電流の切替点(磁
化方向遷移点)のタイミングを、そのとき設定処理部2
により設定されているプリコンペ量WPだけ遅延させ、
この書込電流の切替点(磁化方向遷移点)の遅延による
書込みで、リード時に生ずるノンリニアビットシフトが
正しいビット間隔の位置となるように補償する。
【0031】設定処理部2に対しては、図1のようにデ
ィスクエンクロージャ10に設けた温度センサ3からの
環境温度Tの検出信号が入力されている。設定処理部2
は温度センサ3で検出した環境温度Tが所定の温度スラ
イス値を超えたか否か判定しており、温度スライス値を
超えるとテーブル4を参照して、変化したスライス値に
対応するライト・プリコンペ量WPを読み出して、ライ
ト・プリコンペ回路1に対する設定値を変更する。
【0032】図5は本発明の磁気ディスク装置における
ライト・プリコンペ量WPに対するエラーレートを環境
温度の低温、常温、高温をパラメータとして測定した結
果を表している。例えば常温T2にあっては、ライト・
プリコンペ量WPを増加していくとエラーレートも改善
し、ピーク値を過ぎると、それ以上ライト・プリコンペ
量WPを増やすとエラーレートが悪化する。
【0033】このライト・プリコンペ量WPの大小関係
に対するエラーレートの関係は、環境温度が低温T1の
場合にはライト・プリコンペ量WPを常温T2に対し大
きくする必要があり、これに対し高温T3の時には常温
T2に対しライト・プリコンペ量WPを小さくする必要
がある。このようにライト・プリコンペWPは、環境温
度に応じてそのエラーレートが異なっている。
【0034】そこで図5の関係に基づき、本発明にあっ
ては、図6のような環境温度Tに対するライト・プリコ
ンペ量WPを設定している。即ち、図5における低温を
T1、常温をT2、高温をT3とし、エラーレートが最
良となるときのライト・プリコンペ量WPをそれぞれW
P1,WP2,WP3とすると、図6の直線で示される
温度Tに対するライト・プリコンペ量WPの特性が得ら
れる。
【0035】そこで図4のテーブル4にあっては、図6
の特性に基づき例えば図7のようにスライス温度値を参
照アドレスとして、これに対応するライト・プリコンペ
量を予め格納している。このテーブル内容にあっては、
スライス温度値をT1,T2,T3,・・・Tnのn領
域に分けており、各領域のスライス温度値で決まる領域
の中央値をライト・プリコンペ量WP0,WP1,WP
2,・・・WPnとして予め登録している。
【0036】図8は図4の実施形態によるライト・プリ
コンペ処理のフローチャートである。まずステップS1
で、ディスクエンクロージャ10に設置している温度セ
ンサ3で検出している環境温度Tを所定のタイムサイク
ルごとにモニタしており、ステップS2で、モニタした
環境温度Tによって図7のテーブル4を参照し、現在設
定しているライト・プリコンペ量に対応するテーブルの
温度スライス値を超えたか否かチェックする。
【0037】検出した環境温度Tがテーブルの現在設定
しているプリコンペ量の温度スライス値を超えた場合に
はステップS4に進み、検出した環境温度Tが属する温
度スライス値のライト・プリコンペ量をテーブル4から
読み出して、ライト・プリコンペ回路1に対する設定量
を変更する。このようなステップS1〜S4の処理を、
ステップS5で装置停止指示があるまで繰り返す。
【0038】図9はノンリニアビットシフトをキャンセ
ルする本発明のライト・プリコンペ処理の他の実施形態
であり、環境温度の所定のスライス値を超えたときに磁
気ディスク媒体にライト・プリコンペ量を変化させなが
ら試験データを書き込んで読み出し、エラーレートが最
良となるライト・プリコンペ量を実際に測定して設定変
更するようにしたことを特徴とする。
【0039】図9において設定処理部2には、試験ライ
トリード指示部5、エラーレート測定部6及び最適値設
定部7が設けられている。試験ライトリード指示部5に
対しては、ディスクエンクロージャ10側に設けている
温度センサ3からの環境温度Tの検出信号が与えられて
いる。試験ライトリード指示部5には、例えば図7のテ
ーブル4に示したようなスライス温度値による温度範囲
の設定が行われており、現在の環境温度が他のスライス
温度範囲に変化すると、試験ライトリード指示を行う。
【0040】この試験ライトリード指示は、上位装置か
らのアクセスが行われていない待ち状態のタイミングで
行われる。また試験ライトリード指示部5によるライト
・プリコンペ量計測中に上位装置からのコマンドを受け
ると、測定処理を中断して上位装置からのアクセスを実
行した後に、再びライト・プリコンペ量の測定処理に戻
る。
【0041】試験ライトリード指示部5による試験デー
タの書込みは、図11に示したような長い磁化反転間隔
と短い磁化反転間隔をもつ試験データを繰り返し書き込
み、書込みに際してはライト・プリコンペ回路1に対す
る設定値を、予め定めた最小値(WPmin )から最大値
(WPmax )に向けて所定量ΔWPずつ変化させながら
書き込んだ後に読出しを行う。
【0042】エラーレート測定部6は、ライト・プリコ
ンペ量を変化させながら書き込んだ試験データの読取デ
ータについてエラーレートを測定する。最適値設定部7
は、エラーレート測定部6による測定結果からエラーレ
ートが最良となるライト・プリコンペ量WPを最適値と
して求め、これをライト・プリコンペ回路1に設定し
て、それまでの値を変更する。
【0043】図10は図9の実施形態におけるライト・
プリコンペ処理のフローチャートである。まずステップ
S1で、ディスクエンクロージャ10に設けた温度セン
サ3による環境温度Tを所定のタイムサイクルごとにモ
ニタしており、モニタした環境温度TがステップS2で
所定のスライス値を超えた場合、ステップS3で予め定
めた所定の測定用セクタにヘッドを位置決めする。
【0044】この測定用セクタとしては、磁気ディスク
媒体の最アウタもしくは最インナ側のシステム領域のシ
リンダを使用することが望ましい。また、ユーザ領域の
特定シリンダを使用してもよいことはもちろんである。
次にステップS4に進み、ライト・プリコンペ量WPを
予め定めた最小値などの初期値WP1にセットし、ステ
ップS5で測定セクタにライトした後にリードしてエラ
ーレートを測定する。
【0045】ステップS6でライト・プリコンペ量のセ
ット値が最終セット値か否かチェックし、最終セット値
でなければ、ステップS7でライト・プリコンペ量をΔ
WP分だけ更新した後、ステップS4,S5の測定セク
タに対するライトとリードによるエラーレートの測定を
繰り返す。ステップS6でライト・プリコンペ量の最終
セット値による処理終了が判別されると、ステップS8
に進み、測定が済んだエラーレートのうちの最良となる
ライト・プリコンペ量を最適値とし、この最適値にライ
ト・プリコンペ回路の値を変更する。このようなステッ
プS1〜S8の処理を、ステップS9で装置停止指示が
あるまで繰り返している。ステップS1〜S8のライト
・プリコンペ量の最適値の測定による変更の処理は、図
1のヘッドアッセンブリィ14に設けている複数の複合
ヘッドごとに行うことになる。
【0046】尚、上記の実施形態にあっては、図1のよ
うに環境温度Tを検出する温度センサ3をディスクエン
クロージャ10に設けた場合を例にとっているが、温度
センサ3をコントロール回路ボード11のプリント基板
上に設置して環境温度Tを検出するようにしてもよいこ
とはもちろんである。更に本発明の他の実施形態として
は、図6のように環境温度Tに対するライト・プリコン
ペ量WPの特性が例えば直線で与えられていることか
ら、この直線の関係式 WP=AT+B を定め、環境温度Tについて演算によりライト・プリコ
ンペ量WPを求めて、ライト・プリコンペ回路1に設定
するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、温度によって磁気ディスク媒体のヒステリシス曲線
が変化してノンリニアビットシフトに影響してエラーレ
ートが悪化しても、温度センサを用いて装置の環境温度
をモニタし、温度に応じて最適なライト・プリコンペ量
に変更することで、書込電流を変化させることによる隣
接トラックへの悪影響や回路量増加の問題を起こすこと
なく、PRML方式特有の温度変化の影響を受けるノン
リニアビットシフトを確実にキャンセルしてリードエラ
ーを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明が適用される磁気ディスク装置のブロッ
ク図
【図3】図2のリードチャネル回路に設けたライト変調
部、リード復調部及びサーボ復調部のブロック図
【図4】ライト・プリコンペ量をテーブル情報を用いて
変更する本発明の実施形態の機能ブロック図
【図5】環境温度に対するライト・プリコンペ量とエラ
ーレイトの特性図
【図6】環境温度に対するライト・プリコンペ量の特性
【図7】図4のテーブル内容の説明図
【図8】図4のライト・プリコンペ処理のフローチャー
【図9】磁気ディスク媒体に試験データをライトしてラ
イト・プリコンペ量を測定して変更する本発明の他の実
施形態の機能ブロック図
【図10】図9のライト・プリコンペ状態のフローチャ
ート
【図11】従来の書込み記録時と読出し時に生ずるノン
リニアビットシフトの説明図
【図12】従来のライト・プリコンペによって補償され
るノンリニアビットシフトの説明図
【図13】温度により変化する磁気ディスク媒体のヒス
トリシス曲線の説明図
【符号の説明】
1:ライト・プリコンペ回路 2:設定処理部 3:温度センサ 4:テーブル 5:試験ライトリード指示部 6:エラーレート測定部 7:最適値設定部 10:ディスクエンクロージャ 11:コントロール回路ボード 12:R/Wプリアンプ回路 14:ヘッドアッセンブリィ 15:ボイスコイルモータ(VCM) 16:スピンドルモータ 18:MCU(マイクロ・コントローラ・ユニット) 20:リードチャネル回路(RDC) 22:発振器 24:ハードディスクコントローラ(HDC) 26:フラッシュPEROM 28:データバッファ 30:サーボコントローラ 32,34:FPC 36:インタフェースコネクタ 40:パラレルインタフェース 42:8/9エンコーダ 44:プリコーダ 48:ライトFF 50:リードチャネル制御ロジック 52:AGCアンプ 54:プログラマブルフィルタ 56:全波整流回路 58:AGCチャージポンプ回路 60:適応型等化器 62:最尤検出器 64:8/9デコーダ 66:PLL回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パーシャルレスポンス最尤検出により復調
    するための情報を媒体に書き込む記憶装置に於いて、 長い磁化反転間隔と短い磁化反転間隔に続く次の磁化反
    転間隔を与える書込電流の切替点のタイミングを、所定
    のライト・プリコンペ量だけ予め遅延させることによっ
    て、リード時にシフトした読取信号のピーク位置を正し
    い位置とするように補償するライト・プリコンペ回路
    と、 温度センサで検出された環境温度に応じて、前記ライト
    ・プリコンペ回路のライト・プリコンペ量を最適値に設
    定する設定処理部と、を備えたことを特徴とする記憶装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の記憶装置に於いて、前記設
    定処理部は、前記環境温度に対応したライト・プリコン
    ペ量の最適値を予め格納したテーブルを有し、前記温度
    センサで検出した環境温度による前記テーブルの参照に
    よりライト・プリコンペ量の最適値を読み出してライト
    ・プリコンペ回路に設定することを特徴とする記憶装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の記憶装置に於いて、前記設
    定処理部は、前記環境温度が変化した際に、媒体上にラ
    イト・プリコンペ量を変化させながら試験データを書き
    込んだ後に読み出してエラーレートを測定し、該エラー
    レートが最良となるライト・プリコンペ量を求めて前記
    ライト・プリコンペ回路に設定することを特徴とする記
    憶装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の記憶装置に於いて、前記温
    度センサを前記ディスクエンクロージャ又はプリント基
    板に設置したことを特徴とした記憶装置。
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