JPH10340142A - Ｐｃカード用無線中継装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線通信機能を有するＰＣカードが受信又は
送信する信号を中継することにより、雑音がＰＣカード
による無線通信に及ぼす影響を低減させる。 【解決手段】 無線中継装置２０の本体２２に、中継用
アンテナ２１と、中継信号を増幅するアンプ２８とを設
けるとともに、ＰＣカード１０のアンテナ１１に結合す
るカプラ２４を本体２２にケーブル２３を介して接続
し、更に、ＰＣカードアンテナ１１を電界シールドする
シールド部材２４ｂをカプラ２４に設けた。これによ
り、カプラ２４をＰＣカードアンテナ１１と結合させた
状態で、ＰＣカードアンテナ１１をシールド部材２４ｂ
で電界シールドしてパーソナルコンピュータ１からの雑
音を遮蔽することができ、また、無線中継装置本体２２
をパーソナルコンピュータ１から離間した位置に設置す
ることにより、パーソナルコンピュータ１からの雑音が
中継用アンテナ２１に影響しないようにすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信機能を有
するＰＣカードが受信又は送信する信号を中継する装置
に関し、特に、ＰＣカードのアンテナ部を電界シールド
するとともに、ＰＣカードが装着されるパーソナルコン
ピュータから離間した位置に設置することができるＰＣ
カード用無線中継装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータを用いて
無線通信を行うモービル・コンピューティングの技術が
開発され、実用化が進められている。また、ＰＣＭＣＩ
Ａ（Personal Computer Memory Card Standerd Associa
tion）とＪＥＩＤＡ（日本電子工業振興協会）との共通
仕様に対応したＩ／Ｏカードとして、ＰＣカードがパー
ソナルコンピュータに装着して使用されている。このＰ
Ｃカードは、メモリカードとして構成されてきたが、モ
デムカードやＬＡＮカードといった通信機能カード等、
用途が飛躍的に拡がってきており、モービル・コンピュ
ーティングの進展とともにページャカード等といった無
線通信機能を有したものまで開発されている。

【０００３】図１１には、ページャ機能を有するＰＣカ
ード１０をノートブック型のパーソナルコンピュータ１
に装着した状態を示してある。パーソナルコンピュータ
１にはカードスロット２が設けられており、ＰＣカード
１０はカードスロットル２に挿入して装着される。ＰＣ
カード１０の先端部には接続端子（図示せず）が設けら
れており、カードスロットル２に挿入した状態で、カー
ドスロットル２の内部に設けた接続端子（図示せず）と
カードの端子とが接合することにより、ＰＣカード１０
はパーソナルコンピュータ１に接続される。

【０００４】ＰＣカード１０の後端部にはアンテナ１１
が設けられており、このアンテナ１１で無線信号を受信
する。すなわち、アンテナ１１で受信した信号をＰＣカ
ード１０の内部でデジタル信号に変換し、パーソナルコ
ンピュータ１へ入力する。このようなモービル・コンピ
ューティングは、パーソナルコンピュータ１を持ち運ん
でも、何時でも何処ででも最新の情報や必要な情報をＰ
Ｃカード１０を利用して無線受信することができため、
例えば時々刻々と変化する株価情報の収集システムに利
用される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ここで、パーソナルコ
ンピュータ１は非常に高速で動作することから、非常に
大きな内部雑音を発生する。このため、ＰＣカード１０
をカードスロットル２に挿着した状態において、アンテ
ナ１１はパーソナルコンピュータ１の外部に突き出すよ
うにＰＣカード１０の後端部に突設されている。しかし
ながら、依然、アンテナ１１は雑音源（パーソナルコン
ピュータ１）の極めて近傍に位置するため、無線受信す
る信号に雑音の影響を受けてしまうという問題があっ
た。

【０００６】本発明は上記従来の事情に鑑みなされたも
ので、無線通信機能を有するＰＣカードが受信又は送信
する信号を中継することにより、雑音がＰＣカードによ
る無線通信に及ぼす影響を低減させることを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るＰＣカード用無線中継装置では、無線
中継装置の本体に、中継用アンテナと、当該中継用アン
テナを介して無線通信する信号を増幅するアンプとを設
けるとともに、ＰＣカードのアンテナに結合させるカプ
ラを当該本体にケーブルを介して接続して設け、更に、
当該カプラにＰＣカードのアンテナと結合している状態
で当該ＰＣカードアンテナを覆って電界シールドするシ
ールド部材を設けてある。

【０００８】したがって、カプラをＰＣカードアンテナ
と結合させることにより、当該ＰＣカードアンテナをシ
ールド部材で電界シールドしてパーソナルコンピュータ
からの雑音を遮蔽することができ、また、無線中継装置
本体をパーソナルコンピュータから離間した位置に設置
することにより、パーソナルコンピュータからの雑音が
中継用アンテナに影響しないようにすることができる。
なお、パーソナルコンピュータの位置や向きを変更せず
とも、無線中継装置本体（中継用アンテナ）の位置や向
きを変更するだけで、アンテナによる通信感度を上げる
ことができ、弱電界の環境下であっても良好な無線通信
を行うことができる。

【０００９】また、本発明に係るＰＣカード用無線中継
装置では、アンプへ駆動電力を供給する電源ユニットを
電力ケーブルを介して無線中継装置本体に接続して設け
る。したがって、このように電源ユニットを無線中継装
置本体から離間した位置に設置できるようにすることに
より、電源ユニットから発生する雑音の影響も中継アン
テナに及ばないようにして、更に良好な無線通信を行う
ことができる。

【００１０】また、本発明に係るＰＣカード用無線中継
装置では、パーソナルコンピュータに電力ケーブルを介
して接続される電源ユニットと無線中継装置本体とを一
体に形成し、当該電源ユニットからアンプへ駆動電力を
供給する。したがって、無線中継装置用の電源を特別に
用意せずとも当該無線中継装置を動作させることがで
き、部品点数の削減によってパーソナルコンピュータ周
辺の煩雑化を回避することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明に係るＰＣカード用無線中
継装置の実施形態を図面を参照して説明する。なお、図
１１に示した従来の構成と同一部分には同一符号を付し
てする説明する。すなわち、ページャ機能を有するＰＣ
カード１０をパーソナルコンピュータ１のスロット２に
装着し、ＰＣカード１０による無線受信を無線中継装置
によって中継する。

【００１２】図１には第１実施形態に係る無線中継装置
２０の外観を示し、図２にはその構成を示してある。こ
の無線中継装置２０は、中継用アンテナ２１が立設され
た無線中継装置本体２２と、本体２２に通信ケーブル２
３を介して接続されたカプラ２４と、本体２２に電力ケ
ーブル２５を介して接続された電源ユニット２６と、電
力ユニット２６から引き出されたコンセントプラグ２７
と、本体２２に内蔵されたアンプ２８と、を備えてい
る。

【００１３】この無線中継装置２０によれば、コンセン
トプラグ２７を図外のコンセントに差し込んで電源ユニ
ット２６からアンプ２８へ駆動電力を供給し、また、カ
プラ２４をＰＣカード１０のアンテナに結合させると、
中継用アンテナ２１で受信した信号がアンプ２８で増幅
されて通信コード２３及びカプラ２４を介してＰＣカー
ド１０のアンテナへ出力される。すなわち、通信ケーブ
ル２３及び電力ケーブル２５が許す範囲で任意の位置及
び向きに設置した無線中継装置２０によって、無線信号
は中継されてＰＣカード１０で受信され、パーソナルコ
ンピュータ１へ入力される。

【００１４】したがって、無線中継装置２０をパーソナ
ルコンピュータ１から離間して設置することにより、中
継用アンテナ２１での受信に対してパーソナルコンピュ
ータ１からの雑音の影響を低減させることができ、ま
た、無線中継装置２０の位置や向きを調整することによ
り、弱電界環境下においても中継用アンテナ２１を介し
て良好な受信を行うことができる。また、電力ケーブル
２５が許す範囲で電源ユニット２６を本体２２から離間
して設置することにより、中継用アンテナ２１での受信
に対して電源ユニット２６からの雑音の影響を低減させ
ることができる。

【００１５】ここで、図３にはＰＣカードアンテナ１１
がループアンテナである場合のカプラ２４の一例を示
し、図４にはＰＣカードアンテナ１１が平板アンテナで
ある場合のカプラ２４の一例を示してある。これらカプ
ラ２４は、アンテナ２４ａを金属製のシールド部材２４
ｂで覆った構造となっており、本例では、ＰＣカードア
ンテナ１１がループアンテナである場合にはカプラアン
テナ２４ａをループアンテナとし、ＰＣカードアンテナ
１１が平板アンテナである場合にはカプラアンテナ２４
ａを隙間をもって平行に配置した一対の平板アンテナと
している。

【００１６】シールド部材２４ｂは先端に開口２４ｃが
形成された有底の筒状となっており、このシールド部材
２４ｂは開口２４ｃの縁部でＰＣカード１０の後端部に
嵌着するようになっている。これによって、カプラ２４
がＰＣカード１０に着脱可能に取り付けられ、開口２４
ｃから収容したＰＣカードアンテナ１１とカプラアンテ
ナ２４ａとが結合する。すなわち、ループアンテナの場
合にはＰＣカードアンテナ１１とカプラアンテナ２４ａ
とが微少な隙間をもって対向して電磁結合し、平板アン
テナの場合にはＰＣカードアンテナ１１が一対のカプラ
アンテナ２４ａ間に微少な隙間をもって挿入されて静電
結合し、上記のように中継用アンテナ２１で受信した信
号がカプラアンテナ２４ａからＰＣカードアンテナ１１
へ送信される。

【００１７】また、このようにＰＣカードアンテナ１１
とカプラアンテナ２４ａとが結合された状態では、これ
らアンテナの周囲がシールド部材２４ｃで覆われて電界
シールドされる。このため、カプラアンテナ２４ａから
ＰＣカードアンテナ１１への受信信号の送信は、パーソ
ナルコンピュータ１で発生した雑音を遮蔽した状況で行
われる。したがって、安定して良好な受信を行って、パ
ーソナルコンピュータ１へクリアな受信データを入力す
ることができる。

【００１８】図５には第２実施形態に係る無線中継装置
３０の外観を示し、図６にはその構成を示してある。な
お、前述した第１実施形態と同一部分には同一符号を付
して、重複する説明は割愛する。この無線中継装置３０
はアンプ２８へ駆動電力を供給する電源ユニット２６と
無線中継装置本体２２とを一体に構成したものであり、
本体２２の筺体内に電源ユニット２６が内蔵されてい
る。また、電力ユニット２６から引き出されたコンセン
トプラグ２７は本体２２の筺体の外側面に直接設けられ
ており、例えば、壁面に設けられたコンセントにコンセ
ントプラグ２７を差し込むことにより、無線中継装置本
体２２を当該壁面に取り付けて設置することができ、パ
ーソナルコンピュータ１の周辺を整然とした作業環境に
することができる。

【００１９】この無線中継装置３０によれば、電源ユニ
ット２６からの雑音の影響を低減する点では若干劣る
が、第１実施形態と同様な作用効果を得ることができ
る。そして、この第２実施形態によれば、電源ユニット
２６と無線中継装置本体２２とを一体としたことによ
り、無線中継装置３０を全体としてコンパクトなものに
構成することができ、また、電源ユニット２６と無線中
継装置本体２２とを接続する電力ケーブル２５を無くす
ことができることにより、ケーブル類の絡みを解く等と
いった煩雑な作業の発生を回避することができる。

【００２０】図７には第３実施形態に係る無線中継装置
４０の外観を示し、図８にはその構成を示してある。な
お、前述した第１実施形態と同一部分には同一符号を付
して、重複する説明は割愛する。この無線中継装置４０
は、電源ユニット２６を廃止して、無線中継装置本体２
２の筺体内にバッテリー２９を内蔵したものであり、こ
のバッテリー２９からアンプ２８へ駆動電力を供給す
る。なお、電源ユニット２６を廃止しことにより、これ
に付随するコンセントプラグ２７及び電力ケーブル２５
も廃止されている。

【００２１】この無線中継装置４０によれば、電源ユニ
ット２６に代えて雑音源とならないバッテリー２９を用
いることにより、第１実施形態と同様な作用効果を得る
ことができる。そして、この第３実施形態によれば、第
２実施形態と同様に無線中継装置４０のコンパクト化及
びケーブル類の絡みに起因した煩雑な作業を回避するこ
とができることに加えて、バッテリー２９を用いること
により使用場所がコンセントの設置場所に拘束されるこ
とがなくなり、ノートブック型パーソナルコンピュータ
１をバッテリ電源で使用することと相俟って、モービル
・コンピューティングの機能を向上させ、更には、弱電
界環境下でも良好が受信状態を得ることができる。

【００２２】図９には第４実施形態に係る無線中継装置
５０の外観を示し、図１０にはその構成を示してある。
なお、前述した第１実施形態と同一部分には同一符号を
付して、重複する説明は割愛する。この無線中継装置５
０は、無線中継装置本体２２をパーソナルコンピュータ
１へ駆動電力を供給するための電源ユニットと一体に構
成したものであり、この電源ユニット５１を本体２２の
筺体内に内蔵して、電源ユニット５１からパーソナルコ
ンピュータ１へ駆動電力を供給するとともにアンプ２８
へも駆動電力を供給している。

【００２３】すなわち、図９及び図１０中で、５２は電
源ユニット５１と図外のコンセントとを接続するコンセ
ントプラグ、５３はパーソナルコンピュータ１の電力入
力端子に着脱可能に嵌着されるプラグ、５４はプラグ５
３と電源ユニット５１とを接続する電力ケーブルであ
り、これら電力ケーブル５４及びプラグ５３を介して、
電源ユニット５１からパーソナルコンピュータ１へ駆動
電力が供給される。

【００２４】この無線中継装置５０によれば、電源ユニ
ット２９からの雑音の影響を低減する点では若干劣る
が、第１実施形態と同様な作用効果を得ることができ
る。そして、この第４実施形態によれば、パーソナルコ
ンピュータ１に付属品として備えられる電源ユニットと
無線中継装置本体２２とを一体構成したことにより、パ
ーソナルコンピュータ１に接続される周辺機器の点数を
減少させて整然とした作業環境を提供することができ
る。

【００２５】なお、上記した各実施形態ではＰＣカード
として無線受信機能を有したページャカードを例にとっ
て説明したが、本発明は、無線送信機能を有したＰＣカ
ードや、ＰＨＳ機能や携帯電話機能等のように無線送受
信機能を有したＰＣカードに対しても用いることがで
き、これらの場合にも、ＰＣカードに設けられているア
ンテナにカプラを結合させることにより、ＰＣカードを
用いて送信或いは送受信する信号を無線中継装置によっ
て中継して、上記と同様に雑音による影響の低減等を実
現することができる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
ＰＣカードから無線通信される信号を当該ＰＣカードの
アンテナにケーブルを介して結合される無線中継装置を
介して通信するとともに、当該ケーブルをＰＣカードの
アンテナに結合させるカプラに当該ＰＣカードアンテナ
を電界シールドするシールド部材を設けたため、ＰＣカ
ードアンテナに影響を及ぼすパーソナルコンピュータか
らの雑音を遮蔽することができるとともに、無線中継装
置本体をパーソナルコンピュータから離間した位置に設
置することができ、ＰＣカードによる無線通信に及ぼす
雑音の影響を低減させることができる。

【００２７】更に、本発明によると、中継用アンプへ駆
動電力を供給する電源ユニットを電力ケーブルを介して
無線中継装置本体に接続したため、電源ユニットを無線
中継装置本体から離間した位置に設置できるようにする
ことにより、電源ユニットから発生する雑音の影響も中
継アンテナに及ばないようにすることができる。更に、
本発明によると、パーソナルコンピュータに駆動電力を
供給するために電力ケーブルを介して接続される電源ユ
ニットと無線中継装置本体とを一体に形成し、当該電源
ユニットから中継用アンプへも駆動電力を供給するよう
にしたため、無線中継装置用の電源を特別に用意せずと
も当該無線中継装置を動作させることができ、部品点数
の削減によってパーソナルコンピュータ周辺に整然とし
た作業環境を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１実施形態に係る無線中継装置の
外観を示す斜視図である。

【図２】 本発明の第１実施形態に係る無線中継装置の
構成を示す図である。

【図３】 本発明に係るカプラの一例を示す構成図であ
る。

【図４】 本発明に係るカプラの他の一例を示す構成図
である。

【図５】 本発明の第２実施形態に係る無線中継装置の
外観を示す斜視図である。

【図６】 本発明の第２実施形態に係る無線中継装置の
構成を示す図である。

【図７】 本発明の第３実施形態に係る無線中継装置の
外観を示す斜視図である。

【図８】 本発明の第３実施形態に係る無線中継装置の
構成を示す図である。

【図９】 本発明の第４実施形態に係る無線中継装置の
外観を示す斜視図である。

【図１０】 本発明の第４実施形態に係る無線中継装置
の構成を示す図である。

【図１１】 パーソナルコンピュータに装着したＰＣカ
ードの外観を示す斜視図である。

【符号の説明】

１・・・パーソナルコンピュータ、 １０・・・ＰＣカ
ード、１１・・・ＰＣカードアンテナ、２０、３０、４
０、５０・・・無線中継装置、 ２１・・・中継用アン
テナ、２２・・・無線中継装置本体、 ２３・・・通信
ケーブル、２４・・・カプラ、 ２４ａ・・・カプラア
ンテナ、２４ｂ・・・シールド部材、 ２４ｃ・・・開
口、 ２５・・・電力ケーブル、２６・・・電源ユニッ
ト、 ２８・・・アンプ、 ２９・・・バッテリー、５
１・・・電源ユニット、

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無線通信機能を有するＰＣカードのアン
   テナにカプラにより結合して、当該ＰＣカードが無線通
   信する信号を中継する無線中継装置であって、 無線中継装置の本体に、中継用アンテナと、当該中継用
   アンテナを介して無線通信する信号を増幅するアンプと
   を設けるとともに、前記カプラを当該本体にケーブルを
   介して接続して設け、 前記ＰＣカードのアンテナと結合している状態で、当該
   ＰＣカードアンテナを覆って電界シールドするシールド
   部材を前記カプラに設けたことを特徴とするＰＣカード
   用無線中継装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のＰＣカード用無線中継
   装置において、 電源ユニットを電力ケーブルを介して前記無線中継装置
   本体に接続して設け、当該電源ユニットから前記アンプ
   へ駆動電力を供給することを特徴とするＰＣカード用無
   線中継装置。
3. 【請求項３】 請求項１に記載のＰＣカード用無線中継
   装置において、 前記無線中継装置本体を、パーソナルコンピュータに電
   力ケーブルを介して接続される電源ユニットと一体に形
   成し、 当該電源ユニットから前記アンプへ駆動電力を供給する
   ことを特徴とするＰＣカード用無線中継装置。