JPH1033929A - 混合気体の分離濃縮用部材およびこれを用いた分離濃縮装置 - Google Patents

混合気体の分離濃縮用部材およびこれを用いた分離濃縮装置

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JPH1033929A
JPH1033929A JP8216167A JP21616796A JPH1033929A JP H1033929 A JPH1033929 A JP H1033929A JP 8216167 A JP8216167 A JP 8216167A JP 21616796 A JP21616796 A JP 21616796A JP H1033929 A JPH1033929 A JP H1033929A
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separation
gas
mixed gas
separating
concentrating
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JP8216167A
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Akihiro Oka
昭宏 岡
Mamiko Nagayama
真実子 永山
Tadashi Sasa
正 佐々
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定気体が含まれる混合気体によらず容易に
分離濃縮することができ、しかも分離速度が高く、処理
容量も大きい混合気体の分離濃縮用部材およびこれを用
いた分離濃縮装置を提供すること。 【解決手段】 混合気体A中の分離濃縮すべき特定気体
aと他の成分気体bに対して吸着性と表面拡散速度とに
差のある材質の微粉体で充填層11を形成し、両側から
多孔性シート12で挾むようにする。これにより、吸着
と表面からの拡散で分離濃縮することができ、透過速度
も高くでき、分離速度や処理容量を大きくできるように
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、混合気体を供給
してこれに含まれる特定の気体のみを分離濃縮して透過
させる混合気体の分離濃縮用部材およびこれを用いた混
合気体の分離濃縮装置に関するものであり、分離濃縮し
た気体を利用する場合や逆にこれを廃棄して残りの気体
を利用するのに用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】従来からエネルギ、資源、環境などの分
野においては、複数の気体が混合された混合ガス中から
特定の気体のみを濃縮して取り出す必要がある場合も多
く、有用成分を混合ガス中から分離濃縮して利用した
り、逆に有毒不要成分を混合ガス中から分離濃縮して除
去することに利用されている。
【0003】例えば、天然ガスについては、天然ガス中
に含まれる二酸化炭素を分離濃縮により除去して天然ガ
スを精製したり、ナフサやLPGを水蒸気改質して得ら
れる水性ガスについては、一酸化炭素と水素との混合ガ
スから水素を分離濃縮して化学工業原料などとして利用
することが行われている。
【0004】従来、特定の気体成分を混合ガス中から連
続的に分離する方法として、高分子系の分離膜を用いた
り、多孔性焼結材料などの無機系の分離膜を用いて特定
の気体のみをろ過して分離する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これら分離
膜を用いる方法では、分離したい特定成分が含まれてい
る混合ガスの種類によって特定成分のみをろ過する分離
膜を選択しなければならないが、混合ガスの種類によっ
ては十分な分離性能を有する分離膜を得ることができな
いという問題があるとともに、分離膜を用いる場合に
は、透過速度が低く、分離速度や処理容量に限界がある
という問題がある。
【0006】さらに、高分子系の分離膜を用いて特定の
気体成分を分離する方法では、混合ガスが高温の場合に
は高分子系の分離膜の耐熱性に問題が生じたり、腐蝕性
ガスに対しては耐蝕性に問題を生じる場合も多い。
【0007】また、多孔性焼結材料などの無機系の分離
膜を用いて特定の気体成分を分離する方法では、耐熱性
や耐蝕性には優れるものの、特定の気体成分のみを透過
させる均一な大きさの多孔体を形成することが難しく、
温度変化や経時変化によって多孔の大きさが変わった
り、分離される気体の成分が変化するなど寿命に限界が
あるという問題がある。
【0008】この発明は、かかる従来技術に鑑みてなさ
れたもので、特定気体が含まれる混合気体によらず容易
に分離濃縮することができ、しかも分離速度が高く、処
理容量も大きい混合気体の分離濃縮用部材およびこれを
用いた分離濃縮装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】これまでの無機系の分離
膜を用いる特定成分の分離では、分離膜を構成する焼結
材料による微小な孔を用いてろ過する形式であり、この
ため目づまりを生じたり、経時的な変化が生じていたこ
とに鑑み、ろ過でなく気体の吸着と拡散を利用し、特定
成分の気体を吸着し、これを表面から拡散させる速度の
大きい物質を用いることで分離濃縮しようとするもの
で、具体的なこの発明の請求項1記載の混合気体の分離
濃縮用部材は、混合気体のうちの特定気体のみを透過さ
せて当該特定気体を濃縮分離するものであって、前記特
定気体に対し吸着性を有しかつ表面拡散速度が大きい材
質の微粉体からなる充填層と、この充填層を両側から挾
む多孔性シートとからなることを特徴とするものであ
る。
【0010】この混合気体の分離濃縮用部材によれば、
混合気体中の分離濃縮すべき特定気体と他の成分気体に
対して吸着性と表面拡散速度とに差のある材質の微粉体
を用い、これを充填層とし、この両側から多孔性シート
で挾むようにしており、吸着と表面からの拡散で分離濃
縮することができ、従来の分離膜によるろ過に比べ微粉
体中を透過させるようにして透過速度も高くでき、分離
速度や処理容量を大きくできるようにしている。
【0011】また、この発明の請求項2記載の混合気体
の分離濃縮用部材は、請求項1記載の構成に加え、前記
多孔性シートを無機系繊維の織布または不織布で構成し
たことを特徴とするものである。
【0012】この混合気体の分離濃縮用部材によれば、
微粉体の充填層を無機系繊維の織布または不織布で構成
した多孔性シートで挾むようにしており、充填層の形状
を容易に保持できるようにしている。
【0013】さらに、この発明の請求項3記載の混合気
体の分離濃縮装置は、前記充填層と前記多孔性シートと
からなる前記請求項1または2記載の混合気体の分離濃
縮用部材を用い、これを管群構造、ハニカム構造、スパ
イラル構造、プレート積層構造のいずれかとしたことを
特徴とするものである。
【0014】この混合気体用の分離濃縮装置によれば、
分離濃縮用部材を管状にしてこれを複数集合させて管群
構造としたり、断面形状が6角形などの管状にして集合
させたハニカム構造としたり、螺旋状に巻いてスパイラ
ル構造としたり、薄板状のものを積み重ねてプレート積
層構造とするようにしており、処理容量に応じた分離濃
縮装置が簡単に構成できるようになる。
【0015】ここで、分離濃縮とは、混合気体中の特定
気体のみが透過され、しかも濃度が高くなることをい
う。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の混合気体の分離
濃縮用部材およびこれを用いた分離濃縮装置の一実施の
形態について具体的に説明する。
【0017】この混合気体の分離濃縮用部材10は、例
えば気体成分aと気体成分bとを混合して構成されてい
る混合気体Aから特定気体aを分離濃縮するのに用いる
ものである。
【0018】そこで、混合気体Aに含まれる特定の気体
成分aと他の混合気体成分bとを分離濃縮するための作
用の差として表面への吸着性および表面拡散速度の違い
を利用する。
【0019】すなわち、この混合気体の分離濃縮用部材
10では、図1にその断面構造を示すように、特定の気
体成分aに対して表面への吸着性が高く、かつ表面拡散
速度の大きい物質を充填層11として用い、この充填層
11の中を混合気体Aを通過させることで、他の気体成
分bを通過させずに充填層11に気体成分aを吸着さ
せ、これを直ちに拡散させるようにして通過後に特定気
体aのみを濃縮して分離する。
【0020】このため充填層11は特定気体aが吸着さ
れた状態では、他の気体成分bが通過しないようにする
必要があり、充填層11は微粉末を押し固めた状態の圧
粉体としてある。
【0021】この充填層11に用いる微粉末の粒径は5
μm以下で比表面積が1m2 /g以上であることが望ま
しく、粒径が大きく、比表面積が小さくなると特定の気
体成分の吸着性が低下することになる。また、充填層1
1に用いる微粉末は1種類の粒径のものに限らず、粒径
分布のあるものや異なる平均粒径の2種類以上の粉末を
配合して用いても良い。
【0022】このような微粉末で構成される充填層11
は、例えば電子材料の成形に用いられるテープ成形法や
押出し成形法などで薄板状や種々の断面形状の筒状にな
どに成形される。
【0023】この充填層11の成形では、微粉末に均一
混合のための分散剤、圧粉体にし易くするための結合剤
や可塑剤のほか、流動性を向上するための液体を混合し
て泥漿とし、必要に応じて所定の泥漿粘度になるように
濃縮調整した後、テープ成形法や押出し成形法で薄い板
状や管状、ハニカム状などに成形される。
【0024】また、充填層11には、強度などの機械的
特性の向上のため、微粉末に短繊維を混合しても良い。
【0025】このような充填層11のみでは、機械的な
特性が劣ることから充填層11の両側に多孔性シート1
2が設けられ、サンドイッチ構造として強度などの機械
的特性の向上などが図られる。
【0026】これら多孔性シート12としては、充填層
11の形状を保持し、変形に耐えらえるとともに、混合
気体Aの分離濃縮の使用条件にも耐えられるものであれ
ば良く、従来の多孔性の分離膜のようにこれ自体で特定
気体を分離濃縮するものでないことから、ガラスやセラ
ミックスなどの無機系繊維の長繊維による織布や短繊維
による不織布などを用いることが望ましい。
【0027】この多孔性シート12の充填層11への取
付けは、充填層11の成形の際に両側に多孔性シート1
2を配置して一体に貼り付けるようにしたり、充填層1
1の成形後に貼り付けるなどでサンドイッチ構造とす
る。特に、充填層11を管状としたり、ハニカム状にす
る場合には、充填層11の内側に配置される多孔性シー
ト12と外側に配置される多孔性シート12をそれぞれ
作っておき、静水圧加工法などで一体にするようにすれ
ば良い。
【0028】このように構成された混合気体の分離濃縮
用部材10では、サンドイッチ構造の一方の多孔性シー
ト12側から混合気体Aを供給して充填層11および他
方の多孔性シート12を透過させると、混合気体A中の
特定気体aが充填層11の微粒子に吸着されるととも
に、その表面拡散速度が大きいことからただちに表面拡
散が起こり、特定気体aのみが透過され、しかも濃縮さ
れて分離される。
【0029】このような混合気体の分離濃縮用部材10
を用いた混合気体の分離濃縮装置20は、例えば図2に
示すように、箱状の装置本体21内に分離濃縮用部材1
0が集合状態とされた分離濃縮部22として装着されて
混合気体Aから特定気体aが分離濃縮される。
【0030】この分離濃縮部22としては、例えば図
(a)〜(d)にそれぞれ示すような種々の構造のもの
などが用いられる。
【0031】例えば、分離濃縮部22をプレート積層構
造23としたものでは、同図(a)に示すように、充填
層11の両側に多孔性シート12が貼られたシート状の
分離濃縮用部材10をわずかな間隔をあけて並べて積層
状態としとすることで構成される。
【0032】また、分離濃縮部22をハニカム構造24
としたものでは、同図(b)および部分拡大図に示すよ
うに、充填層11自体をかたまり状として多数の矩形断
面や多角形断面の孔24aが多数あけられた状態に一体
成形するとともに、これらの多数の孔24aの内外に多
孔性シート12を貼り付けた状態とすることで構成され
る。
【0033】さらに、分離濃縮部22を管群構造25と
したものでは、同図(c)に示すように、充填層11の
両側に多孔性シート12が貼られた分離濃縮用部材10
を予め管状に形成したものを図示しない管板に並べて取
付けて複数の管を並べた状態とすることで構成される。
【0034】また、分離濃縮部22をスパイラル構造2
6としたものでは、同図(d)に示すように、充填層1
1の両側に多孔性シート12が貼られたシート状の分離
濃縮用部材10をわずかな間隔をあけて螺旋状に巻いた
状態とすることで構成される。
【0035】このように分離濃縮部22を用いること
で、連続的に混合気体Aから特定気体aのみを分離しな
がら濃縮することができ、必要処理量に応じて分離濃縮
部22の大きさを変えることで大量処理も簡単にでき
る。
【0036】また、この混合気体の分離濃縮用部材10
や混合気体の分離濃縮装置20によれば、分離を行いた
い特定気体成分と他の気体成分とのどのような組み合わ
せに対しても分離性能の高い材質の充填層を選定するこ
とができる。
【0037】これはその材質の充填層自体で自立し、適
確な孔径や気孔率を有する分離膜の形態とする必要がな
く、単に適合する微粉末の形で充填層を構成することが
できるからである。
【0038】さらに、従来の分離膜に比較して微粉末の
充填層であるために気体透過速度が大きく、分離に要す
る時間が短縮され、処理容量も大きくなる。
【0039】また、微粉末の充填層の薄板状成形体の両
面に無機系繊維などによる多孔性シートで挾み形状を保
持するようにしたので、管、ハニカム、シートなどの種
々のモジュール構造に適用することができる。
【0040】さらに、高温、腐蝕性などの環境でも使用
することができ寿命も長い。
【0041】そして、使用後、未燃炭素、被毒物質など
の付着によって機能が低下しても加熱処理により再生す
ることも可能である。
【0042】
【実施例】
(実施例1)充填層を構成する微粉末としてチタン酸バ
リウム(Ba Ti O3 )の平均粒径が0.5μmで比表
面積が10m2 /gのものを用意するとともに、多孔性
シートとしてアルミナシリケート繊維(織布)を用意し
た。
【0043】このチタン酸バリウムの粉末に分散剤、結
合剤、可塑剤および流動性を向上するメチルエチルケト
ンをボールミルにて湿式混合して泥漿を作り、さらに、
泥漿粘度が5000mPa・s以上になるまで濃縮し
た。
【0044】これを用いテープ成形法により厚さが1m
mの薄板状成形体を成形した。
【0045】この薄板状成形体は、メチルエチルケトン
を十分に揮発除去した後、両面にアルミナシリケート繊
維織布を配置して圧着により挾んで薄板状積層体にし
た。
【0046】この薄板状積層体は、さらに600℃にて
1時間加熱し、分散剤、結合剤、可塑剤を完全に除去す
ることで二酸化炭素を特定成分とする分離濃縮用部材を
得た。
【0047】この分離濃縮用部材を用いて、高炉廃ガス
に相当する500℃のCO2 とN2の混合ガス(20:
80mol%)中の二酸化炭素の分離濃縮を行った。
【0048】すると、分離濃縮用部材により二酸化炭素
が選択的に透過され、90mol%濃度以上のCO2 濃縮ガ
スが得られた。
【0049】(比較例)比較例として充填層を構成する
チタン酸バリウムの粒径が大きく、比表面積が小さいも
のを用いた分離濃縮用部材を作り、実験に供した。
【0050】充填層を構成する微粉末としてチタン酸バ
リウム(Ba Ti O3 )の平均粒径が10μmで比較表
面積が0.5m2 /gのものを用意するとともに、多孔
性シートとしてアルミナシリケート繊維(織布)を用意
した。
【0051】このチタン酸バリウムの粉末に、実施例1
と同様に、分散剤、結合剤、可塑剤および流動性を向上
するメチルエチルケトンをボールミルにて湿式混合して
泥漿を作り、さらに、泥漿粘度が5000mPa・s以
上になるまで濃縮した後、テープ成形法により厚さが1
mmの薄板状成形体を成形した。
【0052】この薄板状成形体は、メチルエチルケトン
を十分に揮発除去した後、両面にアルミナシリケート繊
維織布を配置して圧着により挾んで薄板状積層体にし
た。
【0053】この薄板状積層体は、さらに600℃にて
1時間加熱し、分散剤、結合剤、可塑剤を完全に除去す
ることで二酸化炭素を特定成分とする比較用の分離濃縮
用部材を得た。
【0054】この分離濃縮用部材を用いて、高炉廃ガス
に相当する500℃のCO2 とN2の混合ガス(20:
80mol%)中の二酸化炭素の分離濃縮を行った。
【0055】すると、分離濃縮用部材で二酸化炭素の十
分な選択的透過がなされず、得られたCO2 透過ガスの
濃度は30mol%以下であった。
【0056】(実施例2)充填層を構成する微粉末とし
て硫化銅(Cu S)の平均粒径が3μmで比表面積が
1.5m2 /gのものを用意するとともに、多孔性シー
トとしてアルミナ繊維(織布)を用意した。
【0057】この硫化銅の粉末に、結合剤、可塑剤、滑
剤および流動性を向上する水を加えてスクリュー式混練
機にて混合して杯土とした後、押出し成形法により外径
が5mmで内径が4mmの管状成形体を得た。
【0058】この管状成形体の外面および内面にアルミ
ナ繊維(織布)で直径5mmおよび直径4mmの管状と
したものを圧着により挾み、管状積層体とした。
【0059】この管状積層体は、600℃にて1時間加
熱し、結合剤、可塑剤、滑剤を完全に除去することで二
酸化炭素を特定成分とする分離濃縮用部材を得た。
【0060】この分離濃縮用部材を用いて、石炭ガス化
炉のガスに相当する350℃のCO2 とH2 の混合ガス
(60:40mol%)中の二酸化炭素の分離濃縮を行っ
た。
【0061】すると、分離濃縮用部材により二酸化炭素
が選択的に透過され、90mol%濃度以上のCO2 濃縮ガ
スが得られた。
【0062】なお、上記実施の形態および実施例では、
二酸化炭素に対する充填層を構成する微粉末として、チ
タン酸バリウムや硫化銅を挙げたが、プロブスカイト型
複合酸化物であるABO3 型のLaAlO3などやA2 B2 O
5 型のCa2Fe2O5などを用いることもできる。
【0063】また、混合気体中の二酸化炭素を特定成分
とする場合を例に説明したが、これに限らず、他の気体
を特定成分として分離濃縮するようにしても良い。
【0064】さらに、混合気体は2種類の気体成分で構
成されるものに限らず3種類以上の気体成分で構成され
るものであっても良い。
【0065】
【発明の効果】以上、一実施の形態とともに具体的に説
明したようにこの発明の請求項1記載の混合気体の分離
濃縮用部材によれば、混合気体中の分離濃縮すべき特定
気体と他の成分気体に対して吸着性と表面拡散速度とに
差のある材質の微粉体を用い、これを充填層とし、この
両側から多孔性シートで挾むようにしたので、吸着と表
面からの拡散で連続的に分離濃縮することができ、従来
の分離膜によるろ過に比べ微粉体中を透過させるだけで
よく、透過速度も高くでき、分離速度や処理容量を大き
くすることができる。
【0066】また、この発明の請求項2記載の混合気体
の分離濃縮用部材によれば、微粉体の充填層を無機系繊
維の織布または不織布で構成した多孔性シートで挾むよ
うにしたので、充填層の形状を容易に保持できるととも
に、機械的な特性を向上することができる。
【0067】さらに、この発明の請求項3記載の混合気
体の分離濃縮装置によれば、分離濃縮用部材を管状にし
てこれを複数集合させて管群構造としたり、断面形状が
6角形などの管状にして集合させたハニカム構造とした
り、螺旋状に巻いてスパイラル構造としたり、薄板状の
ものを積み重ねてプレート積層構造とするようにしたの
で、処理容量に応じた分離濃縮装置を簡単に構成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の混合気体の分離濃縮用部材の一実施
の形態にかかる概略断面図である。
【図2】この発明の混合気体の分離濃縮装置の一実施の
形態にかかる一部分を切り欠いて示す概略斜視図であ
る。
【図3】この発明の混合気体の分離濃縮装置の一実施の
形態にかかる分離濃縮部をそれぞれ抽出して示す概略斜
視図である。
【符号の説明】
10 混合気体の分離濃縮用部材 11 充填層 12 多孔性シート 20 混合気体の分離濃縮装置 21 装置本体 22 分離濃縮部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合気体のうちの特定気体のみを透過さ
    せて当該特定気体を濃縮分離するものであって、前記特
    定気体に対し吸着性を有しかつ表面拡散速度が大きい材
    質の微粉体からなる充填層と、この充填層を両側から挾
    む多孔性シートとからなることを特徴とする混合気体の
    分離濃縮用部材。
  2. 【請求項2】 前記多孔性シートを無機系繊維の織布ま
    たは不織布で構成したことを特徴とする請求項1記載の
    混合気体の分離濃縮用部材。
  3. 【請求項3】 前記充填層と前記多孔性シートとからな
    る前記請求項1または2記載の混合気体の分離濃縮用部
    材を用い、これを管群構造、ハニカム構造、スパイラル
    構造、プレート積層構造のいずれかとしたことを特徴と
    する混合気体の分離濃縮装置。
JP8216167A 1996-07-29 1996-07-29 混合気体の分離濃縮用部材およびこれを用いた分離濃縮装置 Pending JPH1033929A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190013556A (ko) * 2017-08-01 2019-02-11 가부시키가이샤 세이부 기켄 환기 공조 장치

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