JPH1033853A - 回転式電気かみそり - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 肌を伸ばして充分な深剃りを行うことができ
る回転式電気かみそりを提供する。 【解決手段】 中央に凹部１を有し、その周囲に断面略
アーチ状に突出する環状凸部２を有し、この環状凸部２
に多数の髭導入孔３が形成された外刃４と、この外刃４
の前記環状凸部２の内面に摺接する内刃５とを具備する
回転式電気かみそりであって、外刃４の外周付近にリン
グ状の肌伸ばし部材６を配設してなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、内刃を回転させ外
刃の内面に摺接させて髭を剃る回転式電気かみそりに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、特開平5-146564号公報、特開
平5-317540号公報として公開されたような回転式電気か
みそりが知られている。この種の回転式電気かみそりに
おいては、図15に示す如く、外刃４が内周外刃4aと外周
外刃4bとで形成され、これに対応して、同内周外刃4a及
び外周外刃4bの内面に各々摺接する内周内刃5aと外周内
刃5bとが配設されて内刃５が形成されている。

【０００３】この場合、内周外刃4a及び外周外刃4bの表
面はいずれも中央へ向かって突出するように傾斜した略
平面状で、該内周外刃4aと外周外刃4bとが同時に沈む状
態にある時に同内周外刃4aと外周外刃4bの表面が一連の
曲面を構成するようになっている。更には、内周外刃4a
と外周外刃4bとの間に硬質材でなるリング体40が介設さ
れており、該リング体40によって外周外刃4bの内側縁に
肌が当たってごつごつする感じを防止している。

【０００４】しかしながら、内周外刃4a及び外周外刃4b
の表面が略平面状であるので、肌への面圧が低く均一化
されてしまって深剃りが難しく、同内周外刃4a及び外周
外刃4bの内側縁或いは外側縁に肌が当たった際の肌当た
り感も悪いものであった。しかも、内周外刃4aが全体と
してはドーム状に突出していて、最も突出することにな
る同内周外刃4aの中央付近の頂部ａにおける肌への面圧
が最大となるにもかかわらず、内周内刃5aの同頂部ａに
対応する部分における周速が遅いため、切れ味が悪く深
剃りが難しいという問題があった。

【０００５】なお、この場合、内周外刃4aと外周外刃4b
との間にリング体40が介設されてはいるものの、該リン
グ体40は硬質材でなり、又、同リング体40よりも内周外
刃4aの外側縁の方が突出しているので、肌当たり感が悪
いだけでなく凹凸肌への追従性も悪くて充分な肌伸ばし
効果を期待できないものであった。しかも、内周外刃4a
が全体としてドーム状に突出していることで、内周外刃
4aの頂部ａとリング体40との距離Ａが大きくなり、肌へ
の面圧が最大となる該頂部ａに当たった肌に対する前記
リング体40による肌伸ばし効果は少なく、すなわち、髭
を肌より突出させる効果が少なくて、肌への面圧が最大
となる同頂部ａでの深剃りを効果的に行うことができな
いものであった。

【０００６】又、実公昭53-46870号公報として公告され
たような電気かみそりの外刃も知られている。該電気か
みそりの外刃も回転式電気かみそりに使用されるもの
で、該回転式電気かみそりにおいては、図16に示す如
く、中央に凹部１を有し、その周囲に断面略アーチ状に
突出する環状凸部２を有するように外刃４が形成され、
該外刃４の内面に摺接する内刃５が具備されている。

【０００７】この場合、切れ味の悪い外刃４の中央付近
では該外刃４に肌が当たらないようになり、周囲の断面
略アーチ状に突出する環状凸部２中程の頂部ｂにおける
肌への面圧が高くなって、切れ味が良く深剃りも一応は
可能である。しかしながら、外刃４の環状凸部２を肌に
接触させて髭を剃るだけのものであるので、肌が弛んで
いると該肌からの髭の突出度合いが小さくなって、充分
な深剃りは困難なものであった。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
技術における問題を解決するために発明されたもので、
すなわち、その課題は、肌を伸ばして充分な深剃りを行
うことができる回転式電気かみそりを提供することであ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
回転式電気かみそりは、中央に凹部を有し、その周囲に
断面略アーチ状に突出する環状凸部を有し、該環状凸部
に多数の髭導入孔が形成された外刃と、該外刃の前記環
状凸部の内面に摺接する内刃とを具備する回転式電気か
みそりであって、外刃の外周付近にリング状の肌伸ばし
部材を配設してなる。したがって、この場合は、外刃の
断面略アーチ状に突出する環状凸部の頂部とリング状の
肌伸ばし部材との距離が小さくなって、肌への面圧が高
い同頂部に当たった肌に対する同肌伸ばし部材による肌
伸ばし効果を有効に得ることができ、充分な深剃りを効
果的に行うことができる。

【００１０】本発明の請求項２記載の回転式電気かみそ
りは、上記請求項１記載の回転式電気かみそりにおい
て、環状凸部を有する内周外刃と該内周外刃の外周に設
けられて多数のスリット状孔を有する外周外刃とで外刃
を形成し、該外周外刃の内面に摺接する外周内刃を具備
すると共に、同外周外刃と内周外刃との間に肌伸ばし部
材を配設したことを特徴とする。したがって、この場合
は特に、肌伸ばし部材の内外両側に内周外刃と外周外刃
とが配設されるので、内外いずれの方向へ移動させてい
る際にも同肌伸ばし部材による肌伸ばし効果を有効に得
ることができ、剃り残しがなくなって使い勝手も良好と
なる。又、外周外刃のスリット状孔に長い髭が導入され
て予め短く剃られた髭が、内周外刃の環状凸部の頂部で
更に短く剃られて効果的な深剃りが行われる。

【００１１】本発明の請求項３記載の回転式電気かみそ
りは、上記請求項２記載の回転式電気かみそりにおい
て、外周外刃の外周に外補助肌伸ばし部材を配設したこ
とを特徴とする。したがって、この場合は特に、外周外
刃の内外両側に肌伸ばし部材と外補助肌伸ばし部材とが
配設されるので、同外周外刃での深剃り効果が向上され
て、剃り残しが確実に防止される。しかも、この場合、
肌に対してねたくせ髭を外補助肌伸ばし部材で立たせて
外周外刃のスリット状孔に入り易くすることができるの
で、くせ髭の深剃りもスムーズに行うことができる。

【００１２】本発明の請求項４記載の回転式電気かみそ
りは、上記請求項２記載の回転式電気かみそりにおい
て、肌伸ばし部材が可撓性を有する複数の環状フィンで
なり、該環状フィンの先端を外周外刃と内周外刃とに対
する接線よりも突出させたことを特徴とする。したがっ
て、この場合は特に、両側の外周外刃と内周外刃との間
に可撓性を有する複数の環状フィンでなる肌伸ばし部材
が介在すると共に同環状フィンの先端が外周外刃の内側
縁及び内周外刃の外側縁よりも突出するので、肌に優し
く肌当たり感が良好で、凹凸肌への追従性も良くなって
充分な肌伸ばし効果を得ることができる。

【００１３】本発明の請求項５記載の回転式電気かみそ
りは、上記請求項１記載の回転式電気かみそりにおい
て、外刃中央の凹部に中補助肌伸ばし部材を配設したこ
とを特徴とする。したがって、この場合は特に、外刃の
内外両側に中補助肌伸ばし部材と肌伸ばし部材とが配設
されるので、内外いずれの方向へ移動させている際にも
同外刃にて充分な深剃り効果を得ることができ、剃り残
しが確実に防止されて使い勝手も良好となる。しかも、
この場合、肌伸ばし部材と中補助肌伸ばし部材とで肌を
伸ばしながら、外刃の対称位置にある両側の環状凸部に
おいて素早い深剃りを行うことができる。

【００１４】本発明の請求項６記載の回転式電気かみそ
りは、上記請求項１又は２記載の回転式電気かみそりに
おいて、肌伸ばし部材が可撓性を有する複数の環状フィ
ンでなり、該環状フィンを周方向において分割形成した
ことを特徴とする。したがって、この場合は特に、肌伸
ばし部材が可撓性を有する複数の環状フィンでなるの
で、肌に優しく肌当たり感が良好で凹凸肌への追従性も
良くなり、しかも、同環状フィンは周方向において分割
形成されているので可撓性が高く、同分割部分から各環
状フィン間にたまった髭くずを除去することができて清
掃作業性も向上される。

【００１５】本発明の請求項７記載の回転式電気かみそ
りは、上記請求項１又は２記載の回転式電気かみそりに
おいて、肌伸ばし部材が柔軟な弾性体でなることを特徴
とする。したがって、この場合は特に、肌伸ばし部材が
柔軟な弾性体でなるので、肌に優しく肌当たり感が良好
で、同肌伸ばし部材の弾性復元力により凹凸肌への追従
性も良くなって充分な肌伸ばし効果を得ることができ
る。

【００１６】本発明の請求項８記載の回転式電気かみそ
りは、上記請求項１又は２記載の回転式電気かみそりに
おいて、外刃をフロート自在に支持したことを特徴とす
る。したがって、この場合は特に、外刃がフロート自在
となってその肌当たり感や肌への追従性がより向上され
る。

【００１７】

【発明の実施の形態】図１、図２、図３、図４、図５
は、本発明の請求項１、６、８に対応する第一実施形態
を示し、該第一実施形態の回転式電気かみそりは、中央
に凹部１を有すると共にその周囲に断面略アーチ状に突
出する環状凸部２を有し、該環状凸部２に多数の髭導入
孔３が形成された外刃４と、該外刃４の前記環状凸部２
の内面に摺接する内刃５とを具備する回転式電気かみそ
りであって、外刃４の外周付近にリング状の肌伸ばし部
材６を配設してなるものである。この場合、図12に示す
如く、肌伸ばし部材６は可撓性を有する複数の環状フィ
ンでなり合成樹脂製のリング体11として一体に形成され
ており、図１に示す如く、同肌伸ばし部材６となる複数
の環状フィンは周方向において分割形成されているが、
該分割部分36においてもリング体11で連続一体化されて
おり、又、外刃４はＦ寸法分だけフロート自在に支持さ
れている。

【００１８】図３に示す如く、外刃４の環状凸部２には
多数の小孔状の髭導入孔３が形成されており、該外刃４
の外周縁には鍔状のフランジ７が形成されている。又、
同外刃４の上面中央の凹部１内には合成樹脂製のセンタ
ーマーク８が接着されると共に、同下面中央には金属製
の支持ピン９が溶接固定されている。前記フランジ７に
は、金属製の補強リング10と上記肌伸ばし部材６を有す
るリング体11とが固着されている。この場合、フランジ
７の上面側にリング体11が同下面側に補強リング10が各
々配設され、リング体11に突設される複数のピン12が補
強リング10に穿設される複数の孔13に各々挿入結合され
て、同リング体11と補強リング10との間にフランジ７が
挟持固着されている。

【００１９】上記の如く、補強リング10とリング体11と
が一体化された外刃４のフランジ７が、外刃台14の上部
内周縁に結合されている。該外刃台14は、外刃フレーム
15の内周面に形成されている係合凹所16にフック17を係
止させることで、同外刃フレーム15に取り付けられてい
る。ここにおいて、係合凹所16はフック17よりも上下寸
法の大きいものとして形成されているために、外刃フレ
ーム15に対して外刃台14及び外刃４は、図１に示すＦ寸
法分だけ上下動自在となっている。図中、18はフック17
に弾性を付与するために外刃台14に形成されるスリッ
ト、19はフック17の下端に当接することで外刃フレーム
15に対する外刃台14の上下動範囲を規制すると共に、同
外刃台14が外刃フレーム15に対して押し込まれた際にフ
ック17の破損を防止するストッパである。

【００２０】図４に示す如く、内刃５は内刃基台20に複
数取り付けられると共に、該内刃基台20の下面に取着さ
れる押し上げバネ21と係合して上方へバネ付勢されるも
のである。そして、内刃５は、図５に示す如く、三種の
継手22、23、24を介してモータに連結支持される。この
場合、外周面に係合条25を備えた継手22はモータ軸に圧
入固定され、該継手22が継手23に差し込まれて前記係合
条25にて相互間で回動しないように連結され、該継手23
に対して継手24が上下動自在に連結されると共に、同継
手23における中央軸部と外周壁との間の環状溝内に配さ
れたフロートバネ26によって上方へバネ付勢された状態
に連結されている。

【００２１】しかして、外刃４と内刃５とは、上記継手
22、23、24が組みつけられた電気かみそり本体に取り付
けられた時、図１に示す如く、外刃４の内面に複数の内
刃５が接触し、外刃４に付設された支持ピン９の先端球
状面が内刃基台20の中央に形成される軸孔27を通じて継
手24の湾曲した上端面の中央に接するものである。この
場合、外刃４は継手24及び支持ピン９を介して受けるフ
ロートバネ26の力によって上方へ移動した状態を保ち、
内刃５は同外刃４の内面に押し上げバネ21によって設定
される接触圧で接触する。このようにして、外刃４は、
図１に示すＦ寸法分だけフロート自在に支持されること
になる。

【００２２】この状態でモータを起動すれば、内刃基台
20と共に複数の内刃５が回転して外刃４の環状凸部２の
内面に摺接し、該環状凸部２に形成される多数の髭導入
孔３に導入された髭が同内刃５と外刃４との間で切断さ
れて髭剃りが行われる。この場合、押しつけた肌は外刃
４の外面形状に略沿うものであり、その際、同外刃４の
環状凸部２中程の頂部ｂにおいて最大面圧となる。この
状態で例えば、図１において右側（矢印側）へ移動させ
た時、肌伸ばし部材６の内側の肌（イ）は伸ばされ、同
外側の肌（ロ）が弛むことになる。肌伸ばし部材６の内
側で伸ばされた肌（イ）では、環状凸部２中程の頂部ｂ
が最大面圧になっており、しかも、同頂部ｂが前記肌伸
ばし部材６から近い位置（両者間の距離Ｂ）に存在する
ため、肌伸ばし効果が有効に作用して肌からの髭の突出
度合いが大きくなり、充分な深剃りが行われることにな
る。

【００２３】したがって、該第一実施形態の回転式電気
かみそりにおいては、外刃４の断面略アーチ状に突出す
る環状凸部２の頂部ｂとリング状の肌伸ばし部材６との
距離Ｂが小さくなって、肌への面圧が高い同頂部ｂに当
たった肌に対する同肌伸ばし部材６による肌伸ばし効果
を有効に得ることができ、充分な深剃りを効果的に行う
ことができる。

【００２４】又、該第一実施形態の回転式電気かみそり
においては、肌伸ばし部材６が可撓性を有する複数の環
状フィンでなるので、肌に優しく肌当たり感が良好で凹
凸肌への追従性も良くなっている。しかも、同肌伸ばし
部材６の環状フィンは周方向において分割形成されてい
るので可撓性が高くなっており、該分割部分36から各環
状フィン間にたまった髭くずを除去することができて清
掃作業性も向上されている。更には、図１に示す如く、
外刃４がＦ寸法分だけ上下動自在となって上方へバネ付
勢されるようにフロート自在に支持されているので、該
外刃４の肌当たり感や肌への追従性がより向上されてい
る。

【００２５】図６、図７、図８は、本発明の請求項１、
２、４、６、８に対応する第二実施形態を示し、該第二
実施形態の回転式電気かみそりにおいては、環状凸部２
を有する内周外刃4aと該内周外刃4aの外周に設けられて
多数のスリット状孔28を有する外周外刃4bとで外刃４が
形成され、該外周外刃4bの内面に摺接する外周内刃29が
具備されると共に、同外周外刃4bと内周外刃4aとの間に
肌伸ばし部材６が配設されている。

【００２６】この場合、図７に示す如く、上記第一実施
形態において外刃４の外周に固着されていた補強リング
10が内周外刃4aの外周に固着されるものであり、該補強
リング10の外周縁に複数の凸片30が突設され、該凸片30
が外周外刃4bの内周に形成される連結孔31に係合される
ことによって、内周外刃4aの外側に同外周外刃4bは連結
されている。又、図８に示す如く、複数の内刃５が取り
付けられる内刃基台20の外側に複数の外周内刃29が取り
付けられる外周内刃基台33が一体に形成されており、該
内刃基台20と外周内刃基台33とが一体となって、その下
面に取着される押し上げバネ21に内刃５及び外周内刃29
が係合して各々上方へバネ付勢されている。

【００２７】したがって、該第二実施形態の回転式電気
かみそりにおいては、肌伸ばし部材６の内外両側に内周
外刃4aと外周外刃4bとが配設されることになって、内外
いずれの方向へ移動させている際にも同肌伸ばし部材６
による肌伸ばし効果を有効に得ることができ、剃り残し
がなくなって使い勝手も良好となっている。又、外周外
刃4bのスリット状孔28に長い髭が導入されて予め短く剃
られた髭が、内周外刃4aの環状凸部２の頂部ｂで更に短
く剃られて効果的な深剃りが行われる。

【００２８】しかも、肌伸ばし部材６が可撓性を有する
複数の環状フィンでなり、図12に示す如く、該環状フィ
ンの先端が外周外刃4bと内周外刃4aとに対する接線Ｌよ
りも上側へ突出しているので、両側の外周外刃4bと内周
外刃4aとの間に可撓性を有する複数の環状フィンでなる
肌伸ばし部材６が介在すると共に同環状フィンの先端が
外周外刃4bの内側縁及び内周外刃4aの外側縁よりも突出
することになって、肌に優しく肌当たり感が良好で、凹
凸肌への追従性も良くなって充分な肌伸ばし効果を得る
ことができる。なお、それ以外は上記第一実施形態の回
転式電気かみそりと同様に構成されており、上記第一実
施形態におけると同様の作用効果が奏される。

【００２９】図９、図10は、本発明の請求項１、２、
３、４、６、８に対応する第三実施形態を示し、該第三
実施形態の回転式電気かみそりにおいては、外周外刃4b
の外周に外補助肌伸ばし部材61が配設されており、した
がって、この場合は特に、外周外刃4bの内外両側に肌伸
ばし部材６と外補助肌伸ばし部材61とが配設されること
になるので、同外周外刃4bでの深剃り効果が向上され
て、剃り残しが確実に防止される。しかも、この場合、
肌に対してねたくせ髭を、外補助肌伸ばし部材61で肌を
伸ばすことにより立たせて、外周外刃4bのスリット状孔
28に入り易くすることができるので、くせ髭の深剃りも
スムーズに行うことができる。

【００３０】又、この場合、図10に示す如く、上記第二
実施形態において一体に形成されていた内刃基台20と外
周内刃基台33とが別体に形成されており、内刃基台20に
取り付けられる内刃５は同内刃基台20の下面に取着され
る押し上げバネ21ａに係合して、外周内刃基台33に取り
付けられる外周内刃29は同外周内刃基台33の下面に取着
される押し上げバネ21ｂに係合して、両内刃５、外周内
刃29は各々別々に上方へバネ付勢されている。

【００３１】又、内刃基台20は外周内刃基台33の上に載
設され、該外周内刃基台33に形成される係合孔35に内刃
基台20に突設される係合フック34が係合されることで、
外周内刃基台33に対して同内刃基台20はある範囲内で上
下動自在とされつつ、外周内刃基台33に対する同内刃基
台20の抜け止めがなされている。又、上記第二実施形態
において図７で示した、内周外刃4aの外周に固着される
補強リング10の外周縁に突設される凸片30が、該第三実
施形態の回転式電気かみそりにおいては、外周外刃4bの
内周に形成される連結孔31にある範囲内で上下動自在と
なるように余裕をもって係合されている。

【００３２】したがって、外周外刃4bは外刃フレーム15
に対してF1寸法分だけ、内周外刃4aは同外周外刃4bに対
して更にF2寸法分だけ、各々別々に上下動自在となって
上方へバネ付勢されるようにフロート自在に支持される
ことになるので、同外周外刃4b及び内周外刃4aの肌当た
り感や肌への追従性がより向上される。なお、それ以外
は上記第二実施形態の回転式電気かみそりと同様に構成
されており、上記第二実施形態におけると同様の作用効
果が奏される。

【００３３】図11は、本発明の請求項１、５、６、８に
対応する第四実施形態を示し、該第四実施形態の回転式
電気かみそりにおいては、外刃４中央の凹部１に中補助
肌伸ばし部材62が配設されている。したがって、この場
合は特に、外刃４の内外両側に中補助肌伸ばし部材62と
肌伸ばし部材６とが配設されることになるので、内外い
ずれの方向へ移動させている際にも同外刃４にて充分な
深剃り効果を得ることができ、剃り残しが確実に防止さ
れて使い勝手も良好となる。

【００３４】しかも、この場合、図11において右側（矢
印側）へ移動させた時、外側の肌伸ばし部材６によって
該肌伸ばし部材６の内側の肌（イ）が伸ばされると共に
同外側の肌（ロ）が弛み、中央の中補助肌伸ばし部材62
によって肌（ハ）も弛むことになる。一方、これと反対
側では、外側の肌伸ばし部材６によって肌（ニ）は弛み
肌（ヘ）は伸ばされ、中央の中補助肌伸ばし部材62によ
って肌（ホ）は伸ばされることになる。したがって、凹
凸の大きい肌を剃る場合でも、外刃４の環状凸部２の頂
部ｂの内側の肌（ホ）と外側の肌（イ）とを同時に肌伸
ばしすることができて、素早い深剃りを行うことができ
る。なお、それ以外は上記第一実施形態の回転式電気か
みそりと同様に構成されており、上記第一実施形態にお
けると同様の作用効果が奏される。

【００３５】図13は、本発明の請求項１、２、７、８に
対応する第五実施形態を示し、該第五実施形態の回転式
電気かみそりにおいては、肌伸ばし部材６がフィンの突
出しない軟質合成樹脂、ゴム等の柔軟なリング状の弾性
体でなる。したがって、この場合は特に、肌伸ばし部材
６が柔軟な弾性体でなるので、肌に優しく肌当たり感が
良好で、同肌伸ばし部材６の弾性復元力により凹凸肌へ
の追従性も良くなって充分な肌伸ばし効果を得ることが
できる。

【００３６】又、該第五実施形態の回転式電気かみそり
においても、図14に示す如く、肌伸ばし部材６の先端部
分が外周外刃4bと内周外刃4aとに対する接線Ｌよりも上
側へ突出しているので、両側の外周外刃4bと内周外刃4a
との間に柔軟な弾性体でなる肌伸ばし部材６が介在する
と共に同肌伸ばし部材６の先端部分が外周外刃4bの内側
縁及び内周外刃4aの外側縁よりも突出することになっ
て、肌に優しく肌当たり感が良好で、凹凸肌への追従性
も良くなって充分な肌伸ばし効果を得ることができる。
なお、それ以外は上記第二実施形態の回転式電気かみそ
りと同様に構成されており、上記第二実施形態における
と同様の作用効果が奏される。

【００３７】

【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項１記載の回
転式電気かみそりにおいては、肌への面圧が高くなる外
刃の環状凸部の頂部に当たった肌に対し、肌伸ばし部材
によって肌伸ばし効果を有効に発揮させることができ、
充分な深剃りを効果的に行うことができる。

【００３８】又、本発明の請求項２記載の回転式電気か
みそりにおいては、特に、肌伸ばし部材の内外両側に内
周外刃と外周外刃とが配設されるので、内外いずれの方
向へ移動させている際にも同肌伸ばし部材による肌伸ば
し効果を有効に得ることができ、剃り残しがなくなって
使い勝手も良好となり、又、外周外刃で予め短く剃られ
た髭を内周外刃の環状凸部の頂部で更に短く剃ることが
できて効果的な深剃りを行うことができる。

【００３９】又、本発明の請求項３記載の回転式電気か
みそりにおいては、特に、外周外刃の内外両側に肌伸ば
し部材と外補助肌伸ばし部材とが配設されるので、同外
周外刃での深剃り効果が向上されて剃り残しが確実に防
止され、くせ髭の深剃りもスムーズに行うことができ
る。

【００４０】又、本発明の請求項４記載の回転式電気か
みそりにおいては、特に、外周外刃と内周外刃との間に
可撓性を有する複数の環状フィンでなる肌伸ばし部材が
介在すると共に同環状フィンの先端が外周外刃の内側縁
及び内周外刃の外側縁よりも突出するので、肌に優しく
肌当たり感が良好で、凹凸肌への追従性も良くなって充
分な肌伸ばし効果を得ることができる。

【００４１】又、本発明の請求項５記載の回転式電気か
みそりにおいては、特に、外刃の内外両側に中補助肌伸
ばし部材と肌伸ばし部材とが配設されるので、内外いず
れの方向へ移動させている際にも同外刃にて充分な深剃
り効果を得ることができ、剃り残しが確実に防止されて
使い勝手も良好となり、しかも、素早い深剃りを行うこ
とができる。

【００４２】又、本発明の請求項６記載の回転式電気か
みそりにおいては、特に、肌伸ばし部材が可撓性を有す
る複数の環状フィンでなるので、肌に優しく肌当たり感
が良好で凹凸肌への追従性も良くなり、しかも、同環状
フィンは周方向において分割形成されているので可撓性
が高く清掃作業性も向上される。

【００４３】又、本発明の請求項７記載の回転式電気か
みそりにおいては、特に、肌伸ばし部材が柔軟な弾性体
でなるので、肌に優しく肌当たり感が良好で、同肌伸ば
し部材の弾性復元力により凹凸肌への追従性も良くなっ
て充分な肌伸ばし効果を得ることができる。

【００４４】又、本発明の請求項８記載の回転式電気か
みそりにおいては、特に、外刃がフロート自在となって
その肌当たり感や肌への追従性がより向上される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施形態である回転式電気かみそ
りを示す要部断面図。

【図２】同回転式電気かみそりの平面図。

【図３】同回転式電気かみそりの外刃関連構成の分解斜
視図。

【図４】同回転式電気かみそりの内刃関連構成の分解斜
視図。

【図５】同回転式電気かみそりの内刃支持関連構成の分
解斜視図。

【図６】本発明の第二実施形態である回転式電気かみそ
りを示す要部断面図。

【図７】同回転式電気かみそりの外周外刃関連構成の分
解斜視図。

【図８】同回転式電気かみそりの内刃関連構成の分解斜
視図。

【図９】本発明の第三実施形態である回転式電気かみそ
りを示す要部断面図。

【図10】同回転式電気かみそりの内刃関連構成の分解斜
視図。

【図11】本発明の第四実施形態である回転式電気かみそ
りを示す要部断面図。

【図12】上記第一から第四の各実施形態である回転式電
気かみそりにおいて使用される肌伸ばし部材を示す拡大
断面図。

【図13】本発明の第五実施形態である回転式電気かみそ
りを示す要部断面図。

【図14】同回転式電気かみそりにおいて使用される肌伸
ばし部材を示す拡大断面図。

【図15】従来例である回転式電気かみそりを示す要部断
面図。

【図16】別の従来例である回転式電気かみそりを示す要
部断面図。

【符号の説明】

１ 凹部 ２ 環状凸部 ３ 髭導入孔 ４ 外刃 4a 内周外刃 4b 外周外刃 ５ 内刃 ６ 肌伸ばし部材 28 スリット状孔 29 外周内刃 61 外補助肌伸ばし部材 62 中補助肌伸ばし部材

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中央に凹部を有し、その周囲に断面略ア
   ーチ状に突出する環状凸部を有し、該環状凸部に多数の
   髭導入孔が形成された外刃と、該外刃の前記環状凸部の
   内面に摺接する内刃とを具備する回転式電気かみそりで
   あって、外刃の外周付近にリング状の肌伸ばし部材を配
   設してなる回転式電気かみそり。
2. 【請求項２】 環状凸部を有する内周外刃と該内周外刃
   の外周に設けられて多数のスリット状孔を有する外周外
   刃とで外刃を形成し、該外周外刃の内面に摺接する外周
   内刃を具備すると共に、同外周外刃と内周外刃との間に
   肌伸ばし部材を配設したことを特徴とする請求項１記載
   の回転式電気かみそり。
3. 【請求項３】 外周外刃の外周に外補助肌伸ばし部材を
   配設したことを特徴とする請求項２記載の回転式電気か
   みそり。
4. 【請求項４】 肌伸ばし部材が可撓性を有する複数の環
   状フィンでなり、該環状フィンの先端を外周外刃と内周
   外刃とに対する接線よりも突出させたことを特徴とする
   請求項２記載の回転式電気かみそり。
5. 【請求項５】 外刃中央の凹部に中補助肌伸ばし部材を
   配設したことを特徴とする請求項１記載の回転式電気か
   みそり。
6. 【請求項６】 肌伸ばし部材が可撓性を有する複数の環
   状フィンでなり、該環状フィンを周方向において分割形
   成したことを特徴とする請求項１又は２記載の回転式電
   気かみそり。
7. 【請求項７】 肌伸ばし部材が柔軟な弾性体でなること
   を特徴とする請求項１又は２記載の回転式電気かみそ
   り。
8. 【請求項８】 外刃をフロート自在に支持したことを特
   徴とする請求項１又は２記載の回転式電気かみそり。