JPH10337649A - 砥粒流動体を用いたインジェクタノズルの加工方法及びその装置 - Google Patents

砥粒流動体を用いたインジェクタノズルの加工方法及びその装置

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JPH10337649A
JPH10337649A JP14735397A JP14735397A JPH10337649A JP H10337649 A JPH10337649 A JP H10337649A JP 14735397 A JP14735397 A JP 14735397A JP 14735397 A JP14735397 A JP 14735397A JP H10337649 A JPH10337649 A JP H10337649A
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fluid
injector nozzle
injection hole
abrasive
fluid injection
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JP14735397A
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Hisashi Sakata
坂田  尚志
Mitsuo Uchiyama
光夫 内山
Teishiro Shibazaki
禎四郎 芝崎
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 自動車用エンジンにおける燃料噴射ノズル等
の流体噴射用のインジェクタノズルを砥粒流動体を用い
て加工する方法、特に、流体流路抵抗低減を目的として
流体噴射孔入口部周面にR部等を形成する等、噴射孔形
状を修正加工する方法を提供する。 【解決手段】 整流パイプ20をインジェクタノズルW
内の複数の燃料噴射孔Wa位置よりも奥側の位置まで挿
入配置し、この整流パイプ20の外面とインジェクタノ
ズルW内面との間に砥粒流動体Fを供給するようにし、
インジェクタノズルW先端内部での砥粒流動体のよどみ
をごく僅かなものとして、燃料噴射孔Wa入口部のR部
を均一に除去形成するようにした。或いは、各燃料噴射
孔の孔径のバラツキに応じて砥粒流動体の加工圧と各燃
料噴射孔個々の砥粒流動体の通過量が制御される結果、
最終的に各燃料噴射孔の必要な加工効果(孔径、燃料噴
射孔入口部のR部形状)を均一化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用エンジン
における燃料噴射ノズル等の流体噴射用のインジェクタ
ノズルを砥粒流動体を用いて加工する方法及びその装置
に関し、特に、流体流路抵抗低減を目的として流体噴射
孔入口部周面にR部等を形成する等、噴射孔形状を修正
加工する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用エンジンにおける燃料噴
射ノズル、即ち、インジェクタノズルを砥粒流動体を用
いて加工する方法として、例えば、図9に示すようなも
のがある。即ち、インジェクタノズルWはシリンダ10
と押さえ板11に挟み込まれて固定されている。
【0003】砥粒流動体Fは、粘性燃料若しくは粘土状
の粘弾性体を媒体とし、この媒体に砥粒を混合させたも
のである。この砥粒流動体Fを図示しない油圧ピストン
等によって加圧し、ニードル穴Wb側からインジェクタ
ノズルWの内部に供給して、複数の燃料噴射孔Waを通
過させることにより、極小径でかつ精密仕上げが要求さ
れる燃料噴射孔Wa内面の表面粗さの向上や噴射孔入口
部周辺に微小なR部(r1,r2)を形成し、燃料噴射
孔Waの修正加工(流路抵抗低減)を行うようにしてい
る。
【0004】尚、かかる砥粒流動体を用いたインジェク
タノズルの加工方法の公知技術としては、文献「金属プ
レス」平成5年11月号に記載の「砥粒流動加工による
研磨加工」がある。又、特開平7−52022号公報に
は、各燃料噴射孔を通過する砥粒流動体の量が均等にな
るように制御可能な流量調整機構を各燃料噴射孔毎に備
え、各燃料噴射孔の必要な加工効果(孔径、入口部のR
形状)を均一化しようとする技術が開示されている。
【0005】更に、文献「自動車技術会学術講演会前刷
集963,1996−5,No.196」の「ディーゼ
ルエンジンの排出ガス浄化への一指針」には、燃料噴射
孔Waの入口部のR部(r1,r2)の大きさを拡大
し、燃料噴射孔Waの流路抵抗低減効果を得る点が開示
されている。一方、特開平6−31615号公報に開示
されている砥粒流動体を用いた加工方法が知られてい
る。
【0006】この方法は、室温付近で粘度が高くかつ温
度条件による粘度変化が大きい砥粒流動体を用い、砥粒
流動体の温度制御を行うことにより、砥粒流動体の粘度
を変化させ、砥粒流動体の流動性を燃料噴射孔の必要な
加工効果(孔径、入口部のR部形状)に対応させると共
に、既温度制御された砥粒流動体を、その流量を制御し
つつインジェクタノズルの加工部分に供給して加工を行
う点を特徴とするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9におい
て説明した砥粒流動体を用いたインジェクタノズルの加
工方法にあっては、次のような問題点がある。即ち、図
10に示すように、砥粒流動体Fは油圧ピストン等によ
りニードル穴Wb側からインジェクタノズルWの内部に
加圧流入され、燃料噴射孔Waから吐出されるため、砥
粒流動体Fの流れは一方向流れとなり、インジェクタノ
ズル先端内部Wcで砥粒流動体Fの流れによどみ50が
生じ、燃料噴射孔Waの入口部のR部(r1,r2)の
大きさは均一ではなく、インジェクタノズル先端内部W
c側に位置するR部(r2)の除去形成量は、ニードル
穴Wb側に位置するR部(r1)よりも少なくなる。
【0008】従って、実際にインジェクタノズルW内部
に燃料燃料が供給されているときには、インジェクタノ
ズル先端内部Wc側[R部(r2)側]から回り込む燃
料燃料の流路抵抗低減効果が少ないという問題点があっ
た。又、前述した従来技術のように、インジェクタノズ
ル先端内部Wc側[R部(r2)側]から回り込む燃料
燃料の流路抵抗低減効果を補うために、燃料噴射孔Wa
から吐出される砥粒流動体Fの吐出量を増加させるよう
にした場合には、燃料噴射孔Wa内面の表面粗さを向上
するだけに止まらず、燃料噴射孔Waの直径が拡大して
しまい、所望の燃料噴射孔Waの直径を得るには、前加
工としてのドリル若しくは放電電極の直径を縮小する必
要があり、これによって加工時間の増大につながるとい
う問題がある。
【0009】一方、特開平6−31615号公報に開示
されている砥粒流動体を用いた加工方法にあっては、砥
粒流動体の温度粘度変化は感度が鈍く、燃料噴射孔に必
要な加工効果を得る粘度(流動性)にするには、準備時
間が掛かる。更に、砥粒流動体への急加熱冷却による熱
サイクルは砥粒流動体に含まれる油分の分離等の砥粒流
動体の性能劣化を促進するという問題点がある。
【0010】又、特開平7−52022号公報に開示さ
れた技術にあっては、燃料噴射孔の前加工であるドリル
若しくは放電加工において各燃料噴射孔の直径に大小の
バラツキがある場合には、各燃料噴射孔を通過する砥粒
流動体の通過量を均等にしても、各燃料噴射孔の直径バ
ラツキは修正できず、更に、燃料噴射孔入口部のR形状
は異なり、結果的には燃料噴霧パターン(噴霧粒径、ペ
ネトレーション等)のバラツキを解消できないという問
題点があった。
【0011】本発明は以上のような従来の課題を解決す
るためになされたものであり、砥粒流動体の流れがイン
ジェクタノズル先端内部で生じるよどみの範囲を最小限
に止める方策を施すことにより、或いは、流量噴射孔径
のバラツキに応じて砥粒流動体の加工圧と流量噴射孔個
々の砥粒流動体の通過量を制御することにより、従来の
ような問題点が発生することなく、各燃料噴射孔の必要
な加工効果(孔径、流体噴射孔入口部のR部形状等)を
均一化するようにした砥粒流動体を用いたインジェクタ
ノズルの加工方法及びその装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明の砥粒流動体を用いたインジェクタノズルの加工
方法は、先端部が閉塞された中空体からなり、該中空体
の先端部に複数の流体噴射孔が開設された構成のインジ
ェクタノズル内部に砥粒流動体を供給し、該砥粒流動体
が前記流体噴射孔を通過することにより、該流体噴射孔
の形状を修正加工する砥粒流動体を用いたインジェクタ
ノズルの加工方法であって、前記砥粒流動体を、インジ
ェクタノズルの後端開口部から該ノズル内部に略その中
心軸に沿って複数の流体噴射孔位置よりも奥側の位置ま
で挿入配置した整流パイプの外面とインジェクタノズル
内面との間に砥粒流動体を供給するようにしたことを特
徴とする。
【0013】請求項2に係る発明の砥粒流動体を用いた
インジェクタノズルの加工方法は、先端部が閉塞された
中空体からなり、該中空体の先端部に複数の流体噴射孔
が開設された構成のインジェクタノズル内部に砥粒流動
体を供給し、該砥粒流動体が前記流体噴射孔を通過する
ことにより、該流体噴射孔の形状を修正加工する砥粒流
動体を用いたインジェクタノズルの加工方法であって、
前記砥粒流動体を、インジェクタノズルの後端開口部か
ら該ノズル内部に略その中心軸に沿って複数の流体噴射
孔位置よりも奥側の位置まで挿入配置した整流パイプ内
部に供給するようにしたことを特徴とする。
【0014】請求項3に係る発明の砥粒流動体を用いた
インジェクタノズルの加工装置は、先端部が閉塞された
中空体からなり、該中空体の先端部に複数の流体噴射孔
が開設された構成のインジェクタノズル内部に砥粒流動
体を供給し、該砥粒流動体が前記流体噴射孔を通過する
ことにより、該流体噴射孔の形状を修正加工する砥粒流
動体を用いたインジェクタノズルの加工装置であって、
前記インジェクタノズルの後端開口部から該ノズル内部
に略その中心軸に沿って複数の流体噴射孔位置を越えた
位置まで挿入配置される整流パイプと、砥粒流動体を前
記整流パイプの外面とインジェクタノズル内面との間に
砥粒流動体を供給する砥粒流動体供給手段と、を含んで
構成したことを特徴とする。
【0015】請求項4に係る発明は、前記整流パイプ
は、中心孔を有するパイプ部と該パイプ部の後端部に溶
接等により固着されたプレート部とから構成され、プレ
ート部には、そのパイプ部周囲に沿った複数位置には軸
方向に貫通する縦穴が形成されると共に、パイプ部外面
の複数位置から夫々軸直角方向に延びてパイプ部の中心
孔に通じる横穴が形成されていることを特徴とする。
【0016】請求項5に係る発明は、前記整流パイプの
先端部は、流体噴射孔位置よりも上流側の整流パイプ外
径部と該流体噴射孔入口部周辺の面とで形成される通路
断面積の最小値が、前記流体噴射孔位置よりも下流側の
整流パイプ外径部と前記流体噴射孔入口部周辺の面とで
形成される通路断面積の最小値に複数の流体噴射孔の通
路断面積値を加算した値よりも大きくなるような形状に
設定されることを特徴とする。
【0017】請求項6に係る発明の砥粒流動体を用いた
インジェクタノズルの加工装置は、先端部が閉塞された
中空体からなり、該中空体の先端部に複数の流体噴射孔
が開設された構成のインジェクタノズル内部に砥粒流動
体を供給し、該砥粒流動体が前記流体噴射孔を通過する
ことにより、該流体噴射孔の形状を修正加工する砥粒流
動体を用いたインジェクタノズルの加工装置であって、
前記インジェクタノズルの後端開口部から該ノズル内部
に略その中心軸に沿って複数の流体噴射孔位置を越えた
位置まで挿入配置される整流パイプと、砥粒流動体を前
記整流パイプ内部に供給する砥粒流動体供給手段と、を
含んで構成されたことを特徴とする。
【0018】請求項7に係る発明は、前記整流パイプ
は、中心孔を有するパイプ部と該パイプ部の後端部に溶
接等により固着されたプレート部とから構成され、前記
プレート部には、前記パイプ部周囲に沿った複数位置に
軸方向に貫通する縦穴が形成されると共に、パイプ部外
面の複数位置から夫々軸直角方向に延びて前記縦穴に通
じる横穴が形成されていることを特徴とする。
【0019】請求項8に係る発明は、前記整流パイプの
先端部から所定長さの部分は、インジェクタノズルの流
体噴射孔入口部周辺の面形状に沿う円錐管形状をなす第
1の円錐管部に形成され、該第1の円錐管部から所定長
さの部分は、前記流体噴射孔入口部周辺の面形状に沿う
円錐管形状であって、第1の円錐管部よりも径大の円錐
管形状をなす第2の円錐管部に形成される一方、前記整
流パイプの先端部は、流体噴射孔位置よりも上流側の整
流パイプ外径部と該流体噴射孔入口部周辺の面とで形成
される通路断面積の最小値が、流体噴射孔位置よりも下
流側の整流パイプ外径部と該流体噴射孔入口部周辺の面
とで形成される通路断面積の最小値に複数の流体噴射孔
の通路断面積値を加算した値よりも大きくなるように、
かつ、インジェクタノズル後端面からの整流パイプの第
2の円錐管部の肩部位置の高さが、インジェクタノズル
後端面からの流体噴射孔入口部周辺の下流側位置の高さ
よりも低くなるような形状に形成されていることを特徴
とする。
【0020】請求項9に係る発明は、前記整流パイプ
は、パイプ部がインジェクタノズル内部に挿入配置され
た状態で、そのプレート部がインジェクタノズル後端面
に当接され、この状態で、インジェクタノズルと共に砥
粒流動体供給手段と押さえ板に挟み込まれて固定されて
いることを特徴とする。
【0021】請求項10に係る発明は、前記整流パイプ
は、インジェクタノズル後端面からの整流パイプ先端位
置の高さが、インジェクタノズル後端面からの流体噴射
孔のインジェクタノズル先端内部側位置の高さよりも高
く設定されていることを特徴とする。請求項11に係る
発明の砥粒流動体を用いたインジェクタノズルの加工方
法は、先端部が閉塞された中空体からなり、該中空体の
先端部に複数の流体噴射孔が開設された構成のインジェ
クタノズル内部に砥粒流動体を供給し、該砥粒流動体が
前記流体噴射孔を通過することにより、該流体噴射孔の
形状を修正加工する砥粒流動体を用いたインジェクタノ
ズルの加工方法であって、前記各流体噴射孔の孔径のバ
ラツキに応じて砥粒流動体の加工圧と各流体噴射孔個々
の砥粒流動体の通過量を制御して、砥粒流動体を供給す
るようにしたことを特徴とする。
【0022】請求項12に係る発明は、前記各流体噴射
孔を通過する砥粒流動体の加工圧を低圧とし、各流体噴
射孔の孔径を、複数の流体噴射孔中の最大孔径に拡大修
正した後、各流体噴射孔を通過する砥粒流動体の加工圧
を高圧とすることを特徴とする。請求項13に係る発明
は、前記各流体噴射孔を通過する砥粒流動体の流量を測
定した後、該測定結果に基づいて各流体噴射孔個々の孔
径を推測し、該推測結果に基づいて各流体噴射孔を通過
させる砥粒流動体の流量を夫々制御することを特徴とす
る。
【0023】請求項14に係る発明の砥粒流動体を用い
たインジェクタノズルの加工装置は、先端部が閉塞され
た中空体からなり、該中空体の先端部に複数の流体噴射
孔が開設された構成のインジェクタノズル内部に砥粒流
動体を供給し、該砥粒流動体が前記流体噴射孔を通過す
ることにより、該流体噴射孔の形状を修正加工する砥粒
流動体を用いたインジェクタノズルの加工装置であっ
て、前記インジェクタノズル内部に砥粒流動体を所定圧
力に制御して供給する砥粒流動体供給手段と、前記イン
ジェクタノズルの各流体噴射孔出口端に対して個々に連
通する通路を有する通路構成ブロックと、前記通路構成
ブロックの通路の出口端に連通されるシリンダ本体と、
該シリンダ本体内部にスライド自由に内蔵されたピスト
ンと、を含んで構成されるシリンダ装置と、前記シリン
ダ本体内のピストンのスライド量を制御して、通路構成
ブロックの通路を通過する流体流量を制御する流量制御
手段、該シリンダ本体内のピストンのスライド速度から
流体噴射孔の孔径を推測する孔径推測手段及び該孔径推
測手段により推測された各流体噴射孔の孔径に基づいて
ピストンのスライド量と砥粒流動体の加圧力を制御する
信号を前記流量制御手段と砥粒流動体供給手段とに出力
する出力手段を含んで構成される形状制御手段と、を含
んで構成されたことを特徴とする。
【0024】請求項15に係る発明は、前記シリンダ装
置の前記通路と連通する室と反対側の端面には、シリン
ダ本体端壁から突出するピストンロッドが取り付けら
れ、該ピストンロッドの端部には、夫々近接スイッチが
取り付けられる一方、前記流量制御手段は、ドライバ内
蔵のステッピングモータのモータ軸に形成され、夫々ケ
ースに支持されたたピニオン軸と先端部に前記近接スイ
ッチと対面する近接スイッチが取り付けられたラック軸
を備え、ピニオン軸とラック軸に形成されたラック面と
が噛み合い、ステッピングモータのステップ量に応じて
ラック軸が往復動作するように構成され、前記孔径推測
手段は、前記近接スイッチ同士の接触信号に基づいて、
砥粒流動体による加工開始からシリンダ内にある一定量
の砥粒流動体が充填されるまでの時間から、各流体噴射
孔の孔径を推測するように構成され、前記形状制御手段
は、各流体噴射孔の推測された孔径に応じて、各流量制
御手段のラック軸のスライド量を決定して後退させ、再
度、ピストンロッドに取り付けられた近接スイッチとラ
ック軸に取り付けられた近接スイッチとが接触するま
で、砥粒流動体を供給し、かつ、ステッピングモータに
ラック軸がある一定量だけ後退させた後、ピストンロッ
ドに取り付けられた近接スイッチとラック軸に取り付け
られた近接スイッチとが接触するまで、所定の高圧力に
制御した砥粒流動体を供給するように、前記流量制御手
段及び砥粒流動体供給手段を制御する構成であることを
特徴とする。
【0025】請求項16に係る発明の砥粒流動体を用い
たインジェクタノズルの加工装置は、先端部が閉塞され
た中空体からなり、該中空体の先端部に複数の流体噴射
孔が開設された構成のインジェクタノズル内部に砥粒流
動体を供給し、該砥粒流動体が前記流体噴射孔を通過す
ることにより、該流体噴射孔の形状を修正加工する砥粒
流動体を用いたインジェクタノズルの加工装置であっ
て、砥粒流動体の流れがインジェクタノズル先端内部で
生じるよどみの範囲を最小限に止め、各流体噴射孔の必
要な加工効果を均一化する手段を設けたことを特徴とす
る。
【0026】請求項17に係る発明の砥粒流動体を用い
たインジェクタノズルの加工装置は、先端部が閉塞され
た中空体からなり、該中空体の先端部に複数の流体噴射
孔が開設された構成のインジェクタノズル内部に砥粒流
動体を供給し、該砥粒流動体が前記流体噴射孔を通過す
ることにより、該流体噴射孔の形状を修正加工する砥粒
流動体を用いたインジェクタノズルの加工装置であっ
て、流量噴射孔径のバラツキに応じて砥粒流動体の加工
圧と流量噴射孔個々の砥粒流動体の通過量を制御し、各
流体噴射孔の必要な加工効果を均一化する手段を設けた
ことを特徴とする。
【0027】かかる本発明の作用について説明する。請
求項1及び3に係る発明において、砥粒流動体は整流パ
イプ外面とインジェクタノズル内面との間を通って流体
噴射孔に至る。ここで、砥粒流動体は、流体噴射孔内端
部分において分岐し、一部は流体噴射孔に流入してここ
から外部に吐出されると共に、他部は整流パイプ先端部
から該整流パイプ内に流入して外部に吐出され、流体噴
射孔を通過する砥粒流動体によって、流体噴射孔の修正
加工が行われる。
【0028】そして、請求項10に係る発明の如く、イ
ンジェクタノズル後端面からの整流パイプ先端位置の高
さは、インジェクタノズル後端面からの流体噴射孔のイ
ンジェクタノズル先端内部側位置の高さよりも高く設定
して、整流パイプを複数の流体噴射孔位置よりも奥側の
位置まで挿入配置した結果、インジェクタノズル先端内
部での砥粒流動体のよどみがごく僅かなものとなり、流
体噴射孔入口部のR部が均一に除去形成される。
【0029】請求項4に係る発明において、砥粒流動体
は整流パイプのプレート部の縦穴から整流パイプ外面と
インジェクタノズル内面との間を通って流体噴射孔に至
る。ここで、砥粒流動体は、流体噴射孔内端部分におい
て分岐し、一部は流体噴射孔に流入してここから外部に
吐出されると共に、他部は整流パイプ内に流入してプレ
ート部の横穴から外部に吐出される。
【0030】請求項5に係る発明において、流体噴射孔
に流入する砥粒流動体の流れの上流側部分によって、流
体噴射孔入口部周辺の上流側部分に微小なR部が除去形
成される。又、流体噴射孔位置よりも上流側の整流パイ
プ外径部と該流体噴射孔入口部周辺の面とで形成される
通路断面積の最小値が、前記流体噴射孔位置よりも下流
側の整流パイプ外径部と前記流体噴射孔入口部周辺の面
とで形成される通路断面積の最小値に複数の流体噴射孔
の通路断面積値を加算した値よりも大きくなるような形
状に設定されている結果、流体噴射孔よりも下流側に流
れようとする砥粒流動体は、流体噴射孔位置よりも下流
側の整流パイプ外径と前記流体噴射孔入口部周辺の面間
の狭い部分で絞られて、流体噴射孔入口部周辺の下流側
部分から流体噴射孔に回り込みながら流入するため、こ
の流れによって、流体噴射孔入口部周辺の下流側部分に
微小なR部が除去形成される。
【0031】請求項2及び6に係る発明において、砥粒
流動体は、整流パイプのパイプ部を通って流体噴射孔に
至る。ここで、砥粒流動体は、流体噴射孔内端部分にお
いて分岐し、一部は流体噴射孔に流入してここから外部
に吐出されると共に、他部は整流パイプのパイプ部外面
とインジェクタノズル内面との間を通って、プレート部
の縦穴から横穴を経て外部に吐出され、流体噴射孔を通
過する砥粒流動体によって、流体噴射孔の修正加工が行
われる。
【0032】そして、請求項10に係る発明の如く、イ
ンジェクタノズル後端面からの整流パイプ先端位置の高
さは、インジェクタノズル後端面からの流体噴射孔のイ
ンジェクタノズル先端内部側位置の高さよりも高く設定
して、整流パイプを複数の流体噴射孔位置よりも奥側の
位置まで挿入配置した結果、インジェクタノズル先端内
部での砥粒流動体のよどみがごく僅かなものとなり、流
体噴射孔入口部のR部が均一に除去形成される。
【0033】請求項7に係る発明において、砥粒流動体
は、整流パイプのパイプ部を通って流体噴射孔に至る。
ここで、砥粒流動体は、流体噴射孔内端部分において分
岐し、一部は流体噴射孔に流入してここから外部に吐出
されると共に、他部は整流パイプのパイプ部外面とイン
ジェクタノズル内面との間を通って、プレート部の縦穴
から横穴を経て外部に吐出される。
【0034】請求項8に係る発明において、砥粒流動体
が流体噴射孔に流入してここから外部に吐出される結
果、流体噴射孔に流入する砥粒流動体の流れの上流側部
分によって、流体噴射孔入口部周辺の上流側部分に微小
なR部が除去形成される。又、整流パイプにおいて、流
体噴射孔位置よりも上流側の整流パイプ外径と該流体噴
射孔入口部周辺の面とで形成される通路断面積の最小値
が、流体噴射孔位置よりも下流側の整流パイプ外径と該
流体噴射孔入口部周辺の面とで形成される通路断面積の
最小値に複数の流体噴射孔の通路断面積値を加算した値
よりも大きくなるように、かつ、インジェクタノズル後
端面からの整流パイプの第2の円錐管部の肩部位置の高
さが、インジェクタノズル後端面からの流体噴射孔入口
部周辺の下流側位置の高さよりも低くなるように設定さ
れているため、流体噴射孔よりも下流側に流れようとす
る砥粒流動体は、第2の円錐管部の肩部とシート面間の
狭い部分で絞られて、流体噴射孔入口部周辺の下流側部
分から流体噴射孔に回り込みながら流入するため、この
流れによって、流体噴射孔入口部周辺の下流側部分に微
小なR部が除去形成される。
【0035】請求項9に係る発明において、整流パイプ
は、インジェクタノズルと共に砥粒流動体供給手段と押
さえ板に挟み込まれて安定して固定される。請求項11
に係る発明において、各流体噴射孔の孔径のバラツキに
応じて砥粒流動体の加工圧と各流体噴射孔個々の砥粒流
動体の通過量が制御される結果、最終的に各流体噴射孔
の必要な加工効果(孔径、流体噴射孔入口部のR部形
状)が均一化される。
【0036】請求項12に係る発明において、最初に各
流体噴射孔を通過する砥粒流動体の加工圧が低圧とさ
れ、各流体噴射孔の孔径が複数の流体噴射孔中の最大孔
径に拡大修正される。その後、各流体噴射孔を通過する
砥粒流動体の加工圧が高圧とされ、各流体噴射孔の入口
部にR部が均一に形成される。請求項13に係る発明に
おいて、各流体噴射孔を通過する砥粒流動体の流量に基
づいて各流体噴射孔個々の孔径が推測され、各流体噴射
孔個々の砥粒流動体の通過量が制御される。
【0037】請求項14に係る発明において、通路構成
ブロックの通路の出口端に連通されるシリンダ本体内の
ピストンのスライド速度から流体噴射孔の孔径が推測さ
れる。この推測された各流体噴射孔の孔径に基づいて、
通路構成ブロックの通路を通過する流体流量を制御する
流量制御手段と砥粒流動体供給手段とが制御され、ピス
トンのスライド量と砥粒流動体の加圧力が制御され、各
流体噴射孔の孔径のバラツキに応じて砥粒流動体の加工
圧と各流体噴射孔個々の砥粒流動体の通過量が制御され
る結果、最終的に各流体噴射孔の必要な加工効果(孔
径、流体噴射孔入口部のR部形状)が均一化される。
【0038】請求項15に係る発明において、砥粒流動
体がインジェクタノズル内部に供給される。この砥粒流
動体はインジェクタノズルの先端部に至り、流体噴射孔
を通過して、通路構成ブロックの通路を経てシリンダ装
置のシリンダ本体内に、ピストンロッドに取り付けられ
た近接スイッチとラック軸に取り付けられた近接スイッ
チが当接するまで充填され、この間、砥粒流動体による
加工が続けられる。
【0039】このとき、各流体噴射孔の孔径バラツキに
応じて、シリンダ本体内に砥粒流動体が充填されるまで
の時間が異なる結果、両近接スイッチが接触する時間が
異なることとなり、この時間によって各流体噴射孔の孔
径が推測される。各流体噴射孔の推測された孔径に応じ
て、各流量制御手段のラック軸のスライド量を決定して
後退させ、再度、ピストンロッドに取り付けられた近接
スイッチとラック軸に取り付けられた近接スイッチとが
接触するまで、砥粒流動体Fが供給され、砥粒流動体F
による加工が施される。
【0040】この時点で、各流体噴射孔の孔径バラツキ
に応じて、各流体噴射孔を通過する砥粒流動体の通過量
が個々に制御され、これにより、各流体噴射孔の孔径が
均一に揃えられる。次に、各流量制御手段のステッピン
グモータにラック軸がある一定量だけ後退するように指
令が出され、両近接スイッチが接触するまで、所定の高
圧力に制御された砥粒流動体が供給され、砥粒流動体に
よる加工が施される。
【0041】この時点で、各流体噴射孔の入口部にR部
が均一に形成されることになる。以上のように、この実
施形態においては、各流体噴射孔の孔径のバラツキに応
じて砥粒流動体の加工圧力と流体噴射孔個々の砥粒流動
体の通過量を制御し、最終的に各流体噴射孔の必要な加
工効果(孔径、流体噴射孔入口部のR部形状)を均一化
することができる。
【0042】請求項16に係る発明において、砥粒流動
体の流れがインジェクタノズル先端内部で生じるよどみ
の範囲が最小限に止められる結果、各流体噴射孔の必要
な加工効果が均一化される。請求項17に係る発明にお
いて、流量噴射孔径のバラツキに応じて砥粒流動体の加
工圧と流量噴射孔個々の砥粒流動体の通過量が制御され
る結果、各流体噴射孔の必要な加工効果が均一化され
る。
【0043】
【発明の効果】請求項1,2,3及び6に係る発明によ
れば、整流パイプをインジェクタノズル内の複数の流体
噴射孔位置よりも奥側の位置まで挿入配置し、この整流
パイプの外面とインジェクタノズル内面との間に砥粒流
動体を供給するようにしたから、インジェクタノズル先
端内部での砥粒流動体のよどみがごく僅かなものとな
り、流体噴射孔入口部のR部を均一に除去形成すること
ができ、従来例と比較して、流体噴射孔直径拡大量を最
小限に止めることができ、かつ加工時間を短縮化でき
る。
【0044】請求項4に係る発明によれば、砥粒流動体
は整流パイプのプレート部の縦穴から整流パイプ外面と
インジェクタノズル内面との間を通って流体噴射孔に至
り、簡単な構成で、整流パイプの外面とインジェクタノ
ズル内面との間に砥粒流動体を供給することができる。
請求項5及び8に係る発明によれば、流体噴射孔入口部
周辺の上流側部分と下流側部分とに微小なR部を効果的
に除去形成することができる。
【0045】請求項10に係る発明よれば、インジェク
タノズル後端面からの整流パイプ先端位置の高さは、イ
ンジェクタノズル後端面からの流体噴射孔のインジェク
タノズル先端内部側位置の高さよりも高く設定すること
により、整流パイプを複数の流体噴射孔位置よりも奥側
の位置まで挿入配置することができる。請求項7に係る
発明によれば、砥粒流動体は、整流パイプの内側を経
て、流体噴射孔内端部分に至り,ここでおいて分岐し、
一部は流体噴射孔に流入してここから外部に吐出される
と共に、他部は整流パイプのパイプ部外面とインジェク
タノズル内面との間を通って、プレート部の縦穴から横
穴を経て外部に吐出され、簡単な構成で、整流パイプの
内側に砥粒流動体を供給することができる。
【0046】請求項9に係る発明によれば、整流パイプ
は、インジェクタノズルと共に砥粒流動体供給手段と押
さえ板に挟み込んで安定して固定することができる。請
求項11に係る発明によれば、各流体噴射孔の孔径のバ
ラツキに応じて砥粒流動体の加工圧と各流体噴射孔個々
の砥粒流動体の通過量が制御される結果、最終的に各流
体噴射孔の必要な加工効果(孔径、流体噴射孔入口部の
R部形状)を均一化することができ、砥粒流動体の流動
速度を砥粒流動体の加圧力により変化して、砥粒流動体
の流動性を流体噴射孔の必要な加工効果(孔径、入口部
のR部形状)に対応させるようにしているため、加工時
間の短縮化を図れ、しかも、砥粒流動体に含まれる油分
の分離等の砥粒流動体の性能劣化を促進するという問題
点もない。
【0047】請求項12に係る発明によれば、最初に各
流体噴射孔を通過する砥粒流動体の加工圧を低圧にし
て、各流体噴射孔の孔径が複数の流体噴射孔中の最大孔
径に拡大修正し、各流体噴射孔を通過する砥粒流動体の
加工圧が高圧とするようにしたから、各流体噴射孔の入
口部にR部を均一に形成することができる。請求項13
に係る発明によれば、各流体噴射孔を通過する砥粒流動
体の流量に基づいて各流体噴射孔個々の孔径を容易に推
測でき、各流体噴射孔個々の砥粒流動体の通過量を制御
することができる。
【0048】請求項14に係る発明によれば、各流体噴
射孔の孔径のバラツキに応じて砥粒流動体の加工圧と各
流体噴射孔個々の砥粒流動体の通過量が制御される結
果、最終的に各流体噴射孔の必要な加工効果(孔径、流
体噴射孔入口部のR部形状)を均一化することができ
る。請求項15に係る発明によれば、各流体噴射孔の孔
径バラツキに応じて、各流体噴射孔を通過する砥粒流動
体の通過量が個々に制御され、これにより、各流体噴射
孔の孔径が均一に揃えることができ、各流体噴射孔の入
口部にR部が均一に形成することができる。
【0049】請求項16に係る発明によれば、砥粒流動
体の流れがインジェクタノズル先端内部で生じるよどみ
の範囲が最小限に止められる結果、各流体噴射孔の必要
な加工効果が均一化することができる。請求項17に係
る発明によれば、流量噴射孔径のバラツキに応じて砥粒
流動体の加工圧と流量噴射孔個々の砥粒流動体の通過量
が制御する結果、各流体噴射孔の必要な加工効果を均一
化することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。先ず、図1〜図3に基づいて本発明
に係る砥粒流動体を用いたインジェクタノズルの加工装
置の第1の実施形態について説明する。即ち、インジェ
クタノズルWはシリンダ10と押さえ板11に挟み込ま
れて固定され、砥粒流動体Fを図示しない油圧ピストン
等によって加圧し、ニードル穴Wb側からインジェクタ
ノズルWの内部に供給して、複数の燃料噴射孔Waを通
過させることにより、極小径でかつ精密仕上げが要求さ
れる燃料噴射孔Wa内面の表面粗さの向上や噴射孔入口
部周辺に微小なR部(r1,r2)を形成し、燃料噴射
孔Waの修正加工(流路抵抗低減)を行うようにしてい
る構成は従来と同様である。
【0051】ここで、インジェクタノズルWの後端開口
部から該ノズルW内部にその中心軸に沿って複数の燃料
噴射孔Wa位置よりも奥側の位置まで挿入配置される整
流パイプ20が設けられている。この整流パイプ20
は、中心孔21Aを有するパイプ部21と該パイプ部2
1の後端部に溶接等により固着されたプレート部22と
から構成されており、所定の表面硬度となるように熱処
理が施されている。
【0052】前記プレート部22には、そのパイプ部2
1周囲に沿った複数位置には軸方向に貫通する縦穴23
が形成されると共に、パイプ部21外面の複数位置から
夫々軸直角方向に延びてパイプ部21の中心孔に通じる
横穴24が形成されている。かかる整流パイプ20は、
パイプ部21がインジェクタノズルW内部に挿入配置さ
れた状態で、そのプレート部22がインジェクタノズル
W後端面に当接され、この状態で、インジェクタノズル
Wと共にシリンダ10と押さえ板11に挟み込まれて固
定されている。
【0053】この場合、整流パイプ20は、前述したよ
うに燃料噴射孔Wa位置よりも奥側の位置まで挿入配置
されており、インジェクタノズルW後端面からの整流パ
イプ20先端位置の高さH1は、インジェクタノズルW
後端面からの燃料噴射孔Waのインジェクタノズル先端
内部Wc側位置の高さH2よりも高く設定されている。
【0054】整流パイプ20の先端部は直管形状(直管
部21b)に形成され、先端部から所定長さの部分は、
インジェクタノズルWの燃料噴射孔Wa入口部周辺に形
成されたシート面Wd形状に沿う円錐管形状(円錐管部
21a)に形成されている。この場合、燃料噴射孔Wa
位置よりも上流側の整流パイプ20外径部、即ち、円錐
管部21aの外径部とシート面Wdとで形成される通路
断面積の最小値が、燃料噴射孔Wa位置よりも下流側の
整流パイプ20外径部、即ち、直管部21bの外径部と
シート面Wdとで形成される通路断面積の最小値に複数
の燃料噴射孔Waの通路断面積値を加算した値よりも大
きくなるように、直管部21bと円錐管部21aの形状
が設計されている。
【0055】又、直管部21bの内径Dの通路断面積が
複数の燃料噴射孔Waの通路断面積以上となるように設
計されている。次に、かかる加工装置の作用を説明しつ
つ、本発明の加工方法の第1の実施形態について説明す
る。砥粒流動体Fは図示しない油圧ピストンにより押し
上げられ、整流パイプ20のプレート部22の縦穴23
から整流パイプ20外面とインジェクタノズルW内面と
の間を通って燃料噴射孔Waに至る。ここで、砥粒流動
体Fは、図3に示すように、燃料噴射孔Wa内端部分に
おいて分岐し、一部は燃料噴射孔Waに流入してここか
ら外部に吐出されると共に、他部は整流パイプ20の直
管部21bから該整流パイプ20内に流入してプレート
部22の横穴24から外部に吐出される。
【0056】そして、インジェクタノズルW後端面から
の整流パイプ20先端位置の高さH1は、インジェクタ
ノズルW後端面からの燃料噴射孔Waのインジェクタノ
ズル先端内部Wc側位置の高さH2よりも高く設定され
ている結果、インジェクタノズル先端内部Wcでの砥粒
流動体Fのよどみ50がごく僅かなものとなる。上記の
ようにして砥粒流動体Fが燃料噴射孔Waに流入してこ
こから外部に吐出される結果、燃料噴射孔Waに流入す
る砥粒流動体Fの流れの上流側部分によって、燃料噴射
孔Wa入口部周辺の上流側部分に微小なR部(r1)が
除去形成される。
【0057】又、整流パイプ20において、円錐管部2
1aの外径部とシート面Wdとで形成される通路断面積
の最小値が、前記直管部21bの外径部とシート面Wd
とで形成される通路断面積の最小値に複数の燃料噴射孔
Waの通路断面積値を加算した値よりも大きく設定され
ている結果、燃料噴射孔Waよりも下流側に流れようと
する砥粒流動体Fは、直管部21bとシート面Wd間の
狭い部分で絞られて、燃料噴射孔Wa入口部周辺の下流
側部分から燃料噴射孔Waに回り込みながら流入するた
め、この流れによって、燃料噴射孔Wa入口部周辺の下
流側部分に微小なR部(r2)が除去形成される。
【0058】表1は、本発明の実施例の効果を説明する
グラフであり、10MPa一定圧力下における燃料噴射
孔通過のオイル流量を通常値としたベースに対してオイ
ル流量を45%増量した従来技術及び本実施例夫々の燃
料噴射孔直径拡大量、加圧力、加工時間、燃料噴射孔入
口R部(r1,r2)を示している。
【0059】
【表1】
【0060】この表1から明らかなように、本実施例に
おいては、燃料噴射孔入口R部(r1,r2)を均一に
除去形成することができ、これによって、従来例と比較
して、燃料噴射孔直径拡大量を最小限に止めることがで
き、かつ加工時間を短縮化できることが判る。
【0061】尚、表1に示した実施例において、砥粒流
動体の吐出量は、燃料噴射孔側で3〜4g、整流パイプ
側で5〜6gである。次に、図4〜図6に基づいて本発
明の加工装置の第2の実施形態について説明する。この
実施形態は、第1の実施形態に対して、砥粒流動体Fを
整流パイプ20内部側から供給するようにしたものであ
る。
【0062】この場合、整流パイプ20は、第1の実施
形態と同様に、インジェクタノズルWの後端開口部から
該ノズルW内部にその中心軸に沿って複数の燃料噴射孔
Wa位置よりも奥側の位置まで挿入配置され、中心孔2
1Aを有するパイプ部21と該パイプ部21の後端部に
溶接等により固着されたプレート部22とから構成され
ており、所定の表面硬度となるように熱処理が施されて
いる。
【0063】前記プレート部22には、そのパイプ部2
1周囲に沿った複数位置に軸方向に貫通する縦穴23が
形成されると共に、パイプ部21外面の複数位置から夫
々軸直角方向に延びて前記縦穴に通じる横穴24が形成
されている。かかる整流パイプ20は、パイプ部21が
インジェクタノズルW内部に挿入配置された状態で、そ
のプレート部22がインジェクタノズルW後端面に当接
され、この状態で、インジェクタノズルWと共にシリン
ダ10と押さえ板11に挟み込まれて固定されている。
【0064】かかる整流パイプ20は、前述したように
燃料噴射孔Wa位置よりも奥側の位置まで挿入配置され
ており、インジェクタノズルW後端面からの整流パイプ
20先端位置の高さH1は、インジェクタノズルW後端
面からの燃料噴射孔Waのインジェクタノズル先端内部
Wc側位置の高さH2よりも高く設定されている。整流
パイプ20の先端部は直管形状(直管部21b)に形成
され、先端部から所定長さの部分は、インジェクタノズ
ルWの燃料噴射孔Wa入口部周辺に形成されたシート面
Wd形状に沿う円錐管形状(第1の円錐管部21c)に
形成され、更に、この第1の円錐管部21cから所定長
さの部分は、シート面Wd形状に沿う円錐管形状であっ
て、第1の円錐管部21cよりも径大の円錐管形状(第
2の円錐管部21a)に形成されている。
【0065】この場合、燃料噴射孔Wa位置よりも上流
側の整流パイプ20外径部、即ち、直管部21bの外径
部とシート面Wdとで形成される通路断面積の最小値
が、燃料噴射孔Wa位置よりも下流側の整流パイプ20
外径部、即ち、第2の円錐管部21aの外径部とシート
面Wdとで形成される通路断面積の最小値に複数の燃料
噴射孔Waの通路断面積値を加算した値よりも大きくな
るように、かつ、インジェクタノズルW後端面からの整
流パイプ20の第2の円錐管部21aの肩部位置の高さ
H3が、インジェクタノズルW後端面からの燃料噴射孔
Waのニードル穴Wb側位置の高さH4よりも低くなる
ように、整流パイプ20の先端部の形状が設計されてい
る。
【0066】又、直管部21bの内径Dの通路断面積が
複数の燃料噴射孔Waの通路断面積以上となるように設
計されている。次に、かかる構成の加工装置の作用を説
明しつつ、本発明の加工方法の第2の実施形態について
説明する。砥粒流動体Fは図示しない油圧ピストンによ
り押し上げられ、整流パイプ20のパイプ部を通って燃
料噴射孔Waに至る。ここで、砥粒流動体Fは、図6に
示すように、燃料噴射孔Wa内端部分において分岐し、
一部は燃料噴射孔Waに流入してここから外部に吐出さ
れると共に、他部は整流パイプ20のパイプ部21外面
とインジェクタノズルW内面との間を通って、プレート
部22の縦穴23から横穴22を経て外部に吐出され
る。
【0067】そして、インジェクタノズルW後端面から
の整流パイプ20先端位置の高さH1は、インジェクタ
ノズルW後端面からの燃料噴射孔Waのインジェクタノ
ズル先端内部Wc側位置の高さH2よりも高く設定され
ている結果、インジェクタノズル先端内部Wcでの砥粒
流動体Fのよどみ50がごく僅かなものとなる。上記の
ようにして砥粒流動体Fが燃料噴射孔Waに流入してこ
こから外部に吐出される結果、燃料噴射孔Waに流入す
る砥粒流動体Fの流れの上流側部分によって、燃料噴射
孔Wa入口部周辺の上流側部分に微小なR部(r2)が
除去形成される。
【0068】又、整流パイプ20において、燃料噴射孔
Wa位置よりも上流側の整流パイプ20外径部、即ち、
直管部21bの外径部とシート面Wdとで形成される通
路断面積の最小値が、燃料噴射孔Wa位置よりも下流側
の整流パイプ20外径部、即ち、第2の円錐管部21a
の外径部とシート面Wdとで形成される通路断面積の最
小値に複数の燃料噴射孔Waの通路断面積値を加算した
値よりも大きくなるように、かつ、インジェクタノズル
W後端面からの整流パイプ20の第2の円錐管部21a
の肩部位置の高さH3が、インジェクタノズルW後端面
からの燃料噴射孔Waのニードル穴Wb側位置の高さH
4よりも低くなるように、整流パイプ20の先端部の形
状が設計されている結果、燃料噴射孔Waよりも下流側
に流れようとする砥粒流動体Fは、第2の円錐管部21
aの肩部とシート面Wd間の狭い部分で絞られて、燃料
噴射孔Wa入口部周辺の下流側部分から燃料噴射孔Wa
に回り込みながら流入するため、この流れによって、燃
料噴射孔Wa入口部周辺の下流側部分に微小なR部(r
1)が除去形成される。
【0069】かかる実施形態においても、燃料噴射孔入
口R部(r1,r2)を均一に除去形成することがで
き、これによって、従来例と比較して、燃料噴射孔直径
拡大量を最小限に止めることができ、かつ加工時間を短
縮化できる。次に、図7及び図8に基づいて本発明の加
工装置の第3の実施形態について説明する。
【0070】この実施形態の加工装置は、インジェクタ
ノズルW内部に砥粒流動体Fを所定圧力に制御して供給
する砥粒流動体供給手段と、インジェクタノズルWの各
燃料噴射孔Wa出口端に対して個々に連通する通路12
2を有する通路構成ブロック120と、通路構成ブロッ
ク120の通路122の出口端に連通されるシリンダ本
体142と、該シリンダ本体142内部にスライド自由
に内蔵されたピストン141と、を含んで構成されるシ
リンダ装置140と、シリンダ本体142内のピストン
141のスライド量を制御して、通路構成ブロック12
0の通路122を通過する流体流量を制御する流量制御
手段、シリンダ本体142内のピストン141のスライ
ド速度から流体噴射孔Waの孔径を推測する孔径推測手
段及び該孔径推測手段により推測された各流体噴射孔W
aの孔径に基づいてピストン141のスライド量と砥粒
流動体の加圧力を制御する信号を前記流量制御手段と砥
粒流動体供給手段とに出力する出力手段を含んで構成さ
れる形状制御手段と、から構成される。
【0071】かかる構成要素を詳述すると、前記砥粒流
動体供給手段としての供給装置114は、シリンダ装置
から構成され、シリンダ装置は、シリンダ本体115
と、該シリンダ本体115内部にスライド自由に配設さ
れたピストン116とから構成される。シリンダ本体1
15の先端部には、インジェクタノズルW内部に砥粒流
動体Fを供給する供給ノズル115aが設けられ、ピス
トン116のスライド空間部から供給ノズル115aと
の間は、該空間部から供給ノズル115aに向かって徐
々に円錐状に絞られた形状に形成される。
【0072】前記ピストン116は、後述するピストン
駆動ユニット118により駆動される。インジェクタノ
ズルWはベース110の中央部に形成されたセット穴1
10Aに、その中心軸が前記供給装置114の中心軸と
合致する方向でかつ先端部が下向きとなるようにセット
され、ベース110上面にセットされる供給装置114
のシリンダ本体115により押さえ固定される。このセ
ット状態において、インジェクタノズルW端部の開口部
と供給ノズル115aとが連通される。
【0073】前記通路構成ブロック120は、ベース1
10の下面中央部にブッシュ124を介して取り付けら
れている。このブッシュ124は、セット穴110Aと
通じる貫通穴124Aが形成され、通路構成ブロック1
20には貫通穴124Aと通じる溝であって、インジェ
クタノズルW先端部が挿入可能な溝120Aが形成され
ている。
【0074】従って、インジェクタノズルWがセット穴
110Aにセットされた状態において、該インジェクタ
ノズルWの先端部はブッシュ124の貫通穴124Aを
貫通して、通路構成ブロック120の溝120Aに挿入
される。通路構成ブロック120には、前述したよう
に、インジェクタノズルWの各燃料噴射孔Wa出口端に
対して個々に連通する複数の通路122が設けられてお
り、各通路122の一端部は溝120Aの内面に開口さ
れ、他端部は通路構成ブロック120の外面に開口され
る。
【0075】そして、インジェクタノズルWの先端部が
通路構成ブロック120の溝120Aに挿入された状態
で、各燃料噴射孔Waが各通路122に連通されるよう
になっている。尚、溝120Aの内面のインジェクタノ
ズルWの先端部が当接する面には、ガスケット126が
装着されており、各燃料噴射孔Wはこのガスケット26
に形成された孔を介して各通路に連通される。
【0076】通路構成ブロック120の外面の各通路1
22の開口部に対応する部位には、前記シリンダ装置1
40が夫々取り付けられており、そのシリンダ本体14
2のピストン141により仕切られた室Aに前記通路1
22が連通される。前記ピストン141の室Aと反対側
の端面には、シリンダ本体142端壁から突出するピス
トンロッド141Aが取り付けられており、このピスト
ンロッド141Aの端部には、夫々近接スイッチ141
bが取り付けられている。
【0077】次に、前記形状制御手段としての形状制御
装置200の構成について説明する。この形状制御装置
200における前記流量制御手段としての流量制御装置
230は、シリンダ装置140のピストン141のスラ
イド量、即ち、各燃料噴射孔Waの砥粒流動体Fの通過
量を制御する。
【0078】前記孔径推測手段としての演算処理装置2
10は、砥粒流動体Fが燃料噴射孔Waを通過する量が
一定量に達するまでの時間から、燃料噴射孔Waの孔径
を推測する。前記出力手段としての指令制御装置220
は、前記演算処理装置210によって演算された各燃料
噴射孔Waの孔径に基づいて、流量制御装置230とピ
ストン駆動ユニット118を制御する。
【0079】前記流量制御装置230において、ドライ
バ内蔵のステッピングモータ231のモータ軸に形成さ
れたピニオン軸231aとラック軸233に形成された
ラック面233aとが噛み合い、ステッピングモータ2
31のステップ量に応じてラック軸233が往復動作す
るように構成され、又、ピニオン軸231aとラック軸
233は、ステッピングモータ231に取り付けられた
ケース232により支持されている。ラック軸233の
先端部には、前記近接スイッチ141bと対面する近接
スイッチ141aが取り付けられており、この近接スイ
ッチ141aからの信号線240は演算処理装置210
に接続される。
【0080】演算処理装置210からの信号線241は
指令制御装置220に接続されており、指令接続装置2
20からの指令信号線242は流量制御装置230のス
テッピングモータ231に接続されている。次に、ピス
トン駆動ユニット118の構成について説明する。ピス
トン駆動ユニット118は、システム制御回路150と
油圧ユニット160と電磁比例弁170と油圧方向切換
弁180とサーボシリンダ190とによって構成されて
いる。
【0081】システム制御回路150からの信号線24
4は演算処理装置210に接続されており、該制御回路
150には、指令制御装置220からの油圧切換信号線
243が接続されている。更に、システム制御回路15
0には、油圧ユニッ160へのON・OFF信号線15
1と電磁比例弁170への油圧切換信号線152と油圧
方向切換弁180への油圧方向切換信号線153とが接
続されている。
【0082】サーボシリンダ190のシリンダ本体19
3内部は、サーボピストン191によって、シリンダ前
室190Aとシリンダ後室190Bとに仕切られてお
り、シリンダ前室190Aには油圧配管180Aが接続
され、シリンダ後室190Bには油圧配管180Bが接
続されている。油圧方向切換弁180は、システム制御
回路150から油圧方向切換信号線153に送られるサ
ーボピストン191のスライド方向を決める信号を受
け、サーボシリンダ190の両室190A、190Bに
供給される油圧の方向を切り換えるようになっている。
【0083】サーボピストン191に固定取付されてい
る一方のピストンロッド192の端部はシリンダ本体1
93端壁を貫通して、供給装置114のピストン116
に結合される。これにより、サーボピストン191の作
動に伴って供給装置114のピストン116が進退動作
される。
【0084】次に、ピストン駆動ユニット118からピ
ストン116に伝達される砥粒流動体Fへの加圧力と流
動状態の関係について、図8を参照して説明する。この
図は、砥粒流動体Fへの加圧力よって、インジェクタノ
ズルWの燃料噴射孔Waを通過する際の流動状態が変化
する様子を示している。図8(A)は、砥粒流動体Fへ
の加圧力の低い(例えば4〜8MPa)状態であり、図
8(B)が砥粒流動体Fへの加圧力の高い(例えば14
〜22MPa)状態である。
【0085】砥粒流動体Fの粘度を一定とした場合、図
8(A)に示されるように、砥粒流動体Fへの加圧力が
低いときには、燃料噴射孔Waの付近における流動速度
が小さく、全体として均一に流れるため、砥粒流動体F
の流線Sは略平行になる。このような状態においては、
インジェクタノズルWの燃料噴射孔Waの内壁の各部に
砥粒流動体Fが均一に当接して、内壁が均一に加工さ
れ、燃料噴射孔Waの孔径が拡大される。
【0086】一方、砥粒流動体Fへの加圧力が高いとき
には、燃料噴射孔Waの付近における流動速度が高くな
り、図8(B)に示すように、流線Sが湾曲した状態で
流動する。このような状態で砥粒流動体Fが流れると、
インジェクタノズルWの燃料噴射孔Waの入口部には、
砥粒流動体Fが集中的に当接して大きく加工され、燃料
噴射孔Wa入口部W1 にR部が形成される。
【0087】次に、かかる加工装置の作用を説明しつ
つ、本発明の加工方法の第3の実施形態について説明す
る。即ち、指令制御装置220により、流量制御装置2
30のステッピングモータ231に対して、ピストンロ
ッド141の端面が通路構成ブロック120の端面に当
接する位置まで前進させた後、ある一定量だけ後退させ
るよう指令信号が出力される。
【0088】次に、指令制御装置220によりシステム
制御回路150に信号が送られ、油圧ユニット160が
駆動され、同時にシステム制御回路150により演算処
理装置210に砥粒流動体加工開始の信号が送られる。
このとき、システム制御回路150により電磁比例弁1
70に油圧切換信号が送られ、低圧(例えば4〜8MP
a)にセットされる。更に、油圧方向切換弁180に油
圧方向切換信号が送られ、サーボシリンダ190のシリ
ンダ後室190Bに油圧が供給され、サーボピストン1
91が駆動されて、供給装置114のピストン116が
押し出される。
【0089】これにより、シリンダ本体115内の砥粒
流動体FがインジェクタノズルW内部に供給される。こ
の砥粒流動体FはインジェクタノズルWの先端部に至
り、燃料噴射孔Waを通過して、通路構成ブロック12
0の通路122を経てシリンダ装置140のシリンダ本
体142内に、ピストンロッド141Aに取り付けられ
た近接スイッチ141Fとラック軸233に取り付けら
れた近接スイッチ141aが当接するまで充填され、こ
の間、砥粒流動体Fによる加工が続けられる。
【0090】このとき、各燃料噴射孔Waの孔径バラツ
キに応じて、シリンダ本体142内に砥粒流動体Fが充
填されるまでの時間が異なる結果、近接スイッチ141
aと近接スイッチ141bとが接触する時間が異なるこ
ととなり、この時間によって各燃料噴射孔Waの孔径を
推測できる。即ち、前記両近接スイッチ141a,14
1b同士の接触信号が演算処理装置210に送られ、該
演算処理装置210によって、砥粒流動体Fによる加工
開始からシリンダ本体142内にある一定量の砥粒流動
体Fが充填されるまでの時間から、各燃料噴射孔Waの
孔径が推測され、その情報は指令制御装置220に送ら
れる。
【0091】指令制御装置220は、各燃料噴射孔Wa
の推測された孔径に応じて、各流量制御装置230のラ
ック軸233のスライド量を決定して後退させ、再度、
ピストンロッド141Aに取り付けられた近接スイッチ
141bとラック軸233に取り付けられた近接スイッ
チ141aとが接触するまで、砥粒流動体Fが供給さ
れ、砥粒流動体Fによる加工が施される。
【0092】この時点で、各燃料噴射孔Waの孔径バラ
ツキに応じて、各燃料噴射孔Waを通過する砥粒流動体
Fの通過量が個々に制御され、これにより、各燃料噴射
孔Waの孔径が均一に揃えられる。次に、指令制御装置
220により油圧切換が指令され、システム制御回路1
50を経て電磁比例弁170が高圧(例えば14〜22
MPa)にセットされる。又、指令制御装置220によ
り各流量制御装置230のステッピングモータ231に
ラック軸233がある一定量だけ後退するように指令が
出され、両近接スイッチ141a,141bが接触する
まで、砥粒流動体Fが供給され、砥粒流動体Fによる加
工が施される。
【0093】この時点で、各燃料噴射孔Waの入口部W
1 にR部が均一に形成されることになる。以上のよう
に、この実施形態においては、各燃料噴射孔Waの孔径
のバラツキに応じて砥粒流動体Fの加工圧力と燃料噴射
孔Wa個々の砥粒流動体Fの通過量を制御し、最終的に
各燃料噴射孔Waの必要な加工効果(孔径、燃料噴射孔
入口部W1 のR部形状)を均一化することができる。
【0094】又、従来技術にあっては、砥粒流動体の温
度制御を行うことにより、砥粒流動体の粘度を変化さ
せ、砥粒流動体の流動性を燃料噴射孔の必要な加工効果
(孔径、入口部のR部形状)に対応させるようにしてい
るため、燃料噴射孔Waに必要な加工効果を得る粘度
(流動性)にするには、準備時間が掛かるが、上記の実
施形態においては、砥粒流動体Fの流動速度を砥粒流動
体Fの加圧力により変化して、砥粒流動体Fの流動性を
燃料噴射孔Waの必要な加工効果(孔径、入口部のR部
形状)に対応させるようにしているため、加工時間の短
縮化を図れ、しかも、砥粒流動体Fに含まれる油分の分
離等の砥粒流動体Fの性能劣化を促進するという問題点
もない。
【0095】尚、本構成において、敢えて、各燃料噴射
孔Waの加工効果(孔径、入口部のR部形状)に違いを
持たせるように、指令制御装置220にプログラミング
することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る砥粒流動体を用いたインジェク
タノズルの加工装置の第1の実施形態を示す断面図
【図2】 同上の実施形態におけるインジェクタノズル
先端部の拡大断面図
【図3】 同上のインジェクタノズル先端部における砥
粒流動体の流れを示した断面図
【図4】 本発明に係る砥粒流動体を用いたインジェク
タノズルの加工装置の第2の実施形態を示す断面図
【図5】 同上の実施形態におけるインジェクタノズル
先端部の拡大断面図
【図6】 同上のインジェクタノズル先端部における砥
粒流動体の流れを示した断面図
【図7】 本発明に係る砥粒流動体を用いたインジェク
タノズルの加工装置の第3の実施形態の概略を示す断面
【図8】 (A),(B)は夫々インジェクタノズル先
端部での砥粒流動体の加工圧を変化させたときの砥粒流
動体の流れを示した拡大図
【図9】 従来の砥粒流動体を用いたインジェクタノズ
ルの加工装置の断面図
【図10】 同上の従来装置の問題点を説明する断面図
【符号の説明】
10 シリンダ 20 整流パイプ 21 パイプ部 21a 円錐管部 22 プレート部 23 縦穴 24 横穴 W インジェクタノズル Wa 燃料噴射孔 Wd シート面 F 砥粒流動体 114 供給装置 118 ピストン駆動ユニット 120 通路構成ブロック 122 通路 140 シリンダ装置 200 形状制御装置 210 演算処理装置 220 指令制御装置 230 流量制御装置 231 ステッピングモータ 231a ピニオン軸 233 ラック軸

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端部が閉塞された中空体からなり、該中
    空体の先端部に複数の流体噴射孔が開設された構成のイ
    ンジェクタノズル内部に砥粒流動体を供給し、該砥粒流
    動体が前記流体噴射孔を通過することにより、該流体噴
    射孔の形状を修正加工する砥粒流動体を用いたインジェ
    クタノズルの加工方法であって、 前記砥粒流動体を、インジェクタノズルの後端開口部か
    ら該ノズル内部に略その中心軸に沿って複数の流体噴射
    孔位置よりも奥側の位置まで挿入配置した整流パイプの
    外面とインジェクタノズル内面との間に砥粒流動体を供
    給するようにしたことを特徴とする砥粒流動体を用いた
    インジェクタノズルの加工方法。
  2. 【請求項2】先端部が閉塞された中空体からなり、該中
    空体の先端部に複数の流体噴射孔が開設された構成のイ
    ンジェクタノズル内部に砥粒流動体を供給し、該砥粒流
    動体が前記流体噴射孔を通過することにより、該流体噴
    射孔の形状を修正加工する砥粒流動体を用いたインジェ
    クタノズルの加工方法であって、 前記砥粒流動体を、インジェクタノズルの後端開口部か
    ら該ノズル内部に略その中心軸に沿って複数の流体噴射
    孔位置よりも奥側の位置まで挿入配置した整流パイプ内
    部に供給するようにしたことを特徴とする砥粒流動体を
    用いたインジェクタノズルの加工方法。
  3. 【請求項3】先端部が閉塞された中空体からなり、該中
    空体の先端部に複数の流体噴射孔が開設された構成のイ
    ンジェクタノズル内部に砥粒流動体を供給し、該砥粒流
    動体が前記流体噴射孔を通過することにより、該流体噴
    射孔の形状を修正加工する砥粒流動体を用いたインジェ
    クタノズルの加工装置であって、 前記インジェクタノズルの後端開口部から該ノズル内部
    に略その中心軸に沿って複数の流体噴射孔位置を越えた
    位置まで挿入配置される整流パイプと、 砥粒流動体を前記整流パイプの外面とインジェクタノズ
    ル内面との間に砥粒流動体を供給する砥粒流動体供給手
    段と、 を含んで構成したことを特徴とする砥粒流動体を用いた
    インジェクタノズルの加工装置。
  4. 【請求項4】前記整流パイプは、中心孔を有するパイプ
    部と該パイプ部の後端部に溶接等により固着されたプレ
    ート部とから構成され、プレート部には、そのパイプ部
    周囲に沿った複数位置には軸方向に貫通する縦穴が形成
    されると共に、パイプ部外面の複数位置から夫々軸直角
    方向に延びてパイプ部の中心孔に通じる横穴が形成され
    ていることを特徴とする請求項3記載の砥粒流動体を用
    いたインジェクタノズルの加工装置。
  5. 【請求項5】前記整流パイプの先端部は、流体噴射孔位
    置よりも上流側の整流パイプ外径部と該流体噴射孔入口
    部周辺の面とで形成される通路断面積の最小値が、前記
    流体噴射孔位置よりも下流側の整流パイプ外径部と前記
    流体噴射孔入口部周辺の面とで形成される通路断面積の
    最小値に複数の流体噴射孔の通路断面積値を加算した値
    よりも大きくなるような形状に設定されることを特徴と
    する請求項3又は4記載の砥粒流動体を用いたインジェ
    クタノズルの加工装置。
  6. 【請求項6】先端部が閉塞された中空体からなり、該中
    空体の先端部に複数の流体噴射孔が開設された構成のイ
    ンジェクタノズル内部に砥粒流動体を供給し、該砥粒流
    動体が前記流体噴射孔を通過することにより、該流体噴
    射孔の形状を修正加工する砥粒流動体を用いたインジェ
    クタノズルの加工装置であって、 前記インジェクタノズルの後端開口部から該ノズル内部
    に略その中心軸に沿って複数の流体噴射孔位置を越えた
    位置まで挿入配置される整流パイプと、 砥粒流動体を前記整流パイプ内部に供給する砥粒流動体
    供給手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする砥粒流動体を用い
    たインジェクタノズルの加工装置。
  7. 【請求項7】前記整流パイプは、中心孔を有するパイプ
    部と該パイプ部の後端部に溶接等により固着されたプレ
    ート部とから構成され、前記プレート部には、前記パイ
    プ部周囲に沿った複数位置に軸方向に貫通する縦穴が形
    成されると共に、パイプ部外面の複数位置から夫々軸直
    角方向に延びて前記縦穴に通じる横穴が形成されている
    ことを特徴とする請求項6記載の砥粒流動体を用いたイ
    ンジェクタノズルの加工装置。
  8. 【請求項8】前記整流パイプの先端部から所定長さの部
    分は、インジェクタノズルの流体噴射孔入口部周辺の面
    形状に沿う円錐管形状をなす第1の円錐管部に形成さ
    れ、該第1の円錐管部から所定長さの部分は、前記流体
    噴射孔入口部周辺の面形状に沿う円錐管形状であって、
    第1の円錐管部よりも径大の円錐管形状をなす第2の円
    錐管部に形成される一方、 前記整流パイプの先端部は、流体噴射孔位置よりも上流
    側の整流パイプ外径部と該流体噴射孔入口部周辺の面と
    で形成される通路断面積の最小値が、流体噴射孔位置よ
    りも下流側の整流パイプ外径部と該流体噴射孔入口部周
    辺の面とで形成される通路断面積の最小値に複数の流体
    噴射孔の通路断面積値を加算した値よりも大きくなるよ
    うに、かつ、インジェクタノズル後端面からの整流パイ
    プの第2の円錐管部の肩部位置の高さが、インジェクタ
    ノズル後端面からの流体噴射孔入口部周辺の下流側位置
    の高さよりも低くなるような形状に形成されていること
    を特徴とする請求項6又は7記載の砥粒流動体を用いた
    インジェクタノズルの加工装置。
  9. 【請求項9】前記整流パイプは、パイプ部がインジェク
    タノズル内部に挿入配置された状態で、そのプレート部
    がインジェクタノズル後端面に当接され、この状態で、
    インジェクタノズルと共に砥粒流動体供給手段と押さえ
    板に挟み込まれて固定されていることを特徴とする請求
    項3〜8のうちいずれか1つに記載の砥粒流動体を用い
    たインジェクタノズルの加工装置。
  10. 【請求項10】前記整流パイプは、インジェクタノズル後
    端面からの整流パイプ先端位置の高さが、インジェクタ
    ノズル後端面からの流体噴射孔のインジェクタノズル先
    端内部側位置の高さよりも高く設定されていることを特
    徴とする請求項3〜9のうちいずれか1つに記載の砥粒
    流動体を用いたインジェクタノズルの加工装置。
  11. 【請求項11】先端部が閉塞された中空体からなり、該中
    空体の先端部に複数の流体噴射孔が開設された構成のイ
    ンジェクタノズル内部に砥粒流動体を供給し、該砥粒流
    動体が前記流体噴射孔を通過することにより、該流体噴
    射孔の形状を修正加工する砥粒流動体を用いたインジェ
    クタノズルの加工方法であって、 前記各流体噴射孔の孔径のバラツキに応じて砥粒流動体
    の加工圧と各流体噴射孔個々の砥粒流動体の通過量を制
    御して、砥粒流動体を供給するようにしたことを特徴と
    する砥粒流動体を用いたインジェクタノズルの加工方
    法。
  12. 【請求項12】前記各流体噴射孔を通過する砥粒流動体の
    加工圧を低圧とし、各流体噴射孔の孔径を、複数の流体
    噴射孔中の最大孔径に拡大修正した後、各流体噴射孔を
    通過する砥粒流動体の加工圧を高圧とすることを特徴と
    する請求項11記載の砥粒流動体を用いたインジェクタ
    ノズルの加工方法。
  13. 【請求項13】前記各流体噴射孔を通過する砥粒流動体の
    流量を測定した後、該測定結果に基づいて各流体噴射孔
    個々の孔径を推測し、該推測結果に基づいて各流体噴射
    孔を通過させる砥粒流動体の流量を夫々制御することを
    特徴とする請求項11又は12記載の砥粒流動体を用い
    たインジェクタノズルの加工方法。
  14. 【請求項14】先端部が閉塞された中空体からなり、該中
    空体の先端部に複数の流体噴射孔が開設された構成のイ
    ンジェクタノズル内部に砥粒流動体を供給し、該砥粒流
    動体が前記流体噴射孔を通過することにより、該流体噴
    射孔の形状を修正加工する砥粒流動体を用いたインジェ
    クタノズルの加工装置であって、 前記インジェクタノズル内部に砥粒流動体を所定圧力に
    制御して供給する砥粒流動体供給手段と、 前記インジェクタノズルの各流体噴射孔出口端に対して
    個々に連通する通路を有する通路構成ブロックと、 前記通路構成ブロックの通路の出口端に連通されるシリ
    ンダ本体と、該シリンダ本体内部にスライド自由に内蔵
    されたピストンと、を含んで構成されるシリンダ装置
    と、 前記シリンダ本体内のピストンのスライド量を制御し
    て、通路構成ブロックの通路を通過する流体流量を制御
    する流量制御手段、該シリンダ本体内のピストンのスラ
    イド速度から流体噴射孔の孔径を推測する孔径推測手段
    及び該孔径推測手段により推測された各流体噴射孔の孔
    径に基づいてピストンのスライド量と砥粒流動体の加圧
    力を制御する信号を前記流量制御手段と砥粒流動体供給
    手段とに出力する出力手段を含んで構成される形状制御
    手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする砥粒流動体を用い
    たインジェクタノズルの加工装置。
  15. 【請求項15】前記シリンダ装置の前記通路と連通する室
    と反対側の端面には、シリンダ本体端壁から突出するピ
    ストンロッドが取り付けられ、該ピストンロッドの端部
    には、夫々近接スイッチが取り付けられる一方、 前記流量制御手段は、ドライバ内蔵のステッピングモー
    タのモータ軸に形成され、夫々ケースに支持されたたピ
    ニオン軸と先端部に前記近接スイッチと対面する近接ス
    イッチが取り付けられたラック軸を備え、ピニオン軸と
    ラック軸に形成されたラック面とが噛み合い、ステッピ
    ングモータのステップ量に応じてラック軸が往復動作す
    るように構成され、 前記孔径推測手段は、前記近接スイッチ同士の接触信号
    に基づいて、砥粒流動体による加工開始からシリンダ内
    にある一定量の砥粒流動体が充填されるまでの時間か
    ら、各流体噴射孔の孔径を推測するように構成され、 前記形状制御手段ヌ 、各流体噴射孔の推測された孔径に
    応じて、各流量制御手段のラック軸のスライド量を決定
    して後退させ、再度、ピストンロッドに取り付けられた
    近接スイッチとラック軸に取り付けられた近接スイッチ
    とが接触するまで、砥粒流動体を供給し、かつ、ステッ
    ピングモータにラック軸がある一定量だけ後退させた
    後、ピストンロッドに取り付けられた近接スイッチとラ
    ック軸に取り付けられた近接スイッチとが接触するま
    で、所定の高圧力に制御した砥粒流動体を供給するよう
    に、前記流量制御手段及び砥粒流動体供給手段を制御す
    る構成であることを特徴とする請求項14記載の砥粒流
    動体を用いたインジェクタノズルの加工装置。
  16. 【請求項16】先端部が閉塞された中空体からなり、該中
    空体の先端部に複数の流体噴射孔が開設された構成のイ
    ンジェクタノズル内部に砥粒流動体を供給し、該砥粒流
    動体が前記流体噴射孔を通過することにより、該流体噴
    射孔の形状を修正加工する砥粒流動体を用いたインジェ
    クタノズルの加工装置であって、 砥粒流動体の流れがインジェクタノズル先端内部で生じ
    るよどみの範囲を最小限に止め、各流体噴射孔の必要な
    加工効果を均一化する手段を設けたことを特徴とする砥
    粒流動体を用いたインジェクタノズルの加工装置。
  17. 【請求項17】先端部が閉塞された中空体からなり、該中
    空体の先端部に複数の流体噴射孔が開設された構成のイ
    ンジェクタノズル内部に砥粒流動体を供給し、該砥粒流
    動体が前記流体噴射孔を通過することにより、該流体噴
    射孔の形状を修正加工する砥粒流動体を用いたインジェ
    クタノズルの加工装置であって、 流量噴射孔径のバラツキに応じて砥粒流動体の加工圧と
    流量噴射孔個々の砥粒流動体の通過量を制御し、各流体
    噴射孔の必要な加工効果を均一化する手段を設けたこと
    を特徴とする砥粒流動体を用いたインジェクタノズルの
    加工装置。
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