JPH10335982A - 等化器を収束させる方法 - Google Patents
等化器を収束させる方法Info
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Abstract
E)のブラインド等化に適合させる。 【解決手段】 DFEのフィードフォワード部分955
とフィードバック部分965で異なるタイプのタップ更
新アルゴリズムを用いる。特に、統計的なタップ更新法
をフィードフォワード部分955に適用し、シンボルに
基づくタップ更新法をフィードバック部分965に適用
する。実施例では、RCAタップ更新アルゴリズムを用
いてフィードフォワードフィルタ955のブラインド収
束を行い、シンボルごとにスライスされた最小平均二乗
(LMS)タップ更新アルゴリズムを用いてフィードバ
ックフィルタ965の収束を行う。別の実施例では、フ
ィードフォワードフィルタにMMAタップ更新アルゴリ
ズムを用い、フィードバックフィルタに一般化LMSタ
ップ更新アルゴリズムを用いる。
Description
特に、判定帰還等化器(DFE)を有する受信器におけ
るブラインド等化に関する。
器は、トレーニング信号を用いずに収束する。当業者に
は知られているように、ブラインド等化には2つの方法
がある。一方は、ここでは「縮小コンステレーションア
ルゴリズム(RCA(reduced constellation algorith
m))と呼ぶものである(例えば、Y. Sato, "A Method o
fSelf-Recovering Equalization for Multilevel Ampli
tude-Modulation Systems", IEEE Trans. Commun., pp.
679-682, June 1975、および、米国特許第4,227,
152号(発行日:1980年10月7日、発明者:Go
dard)を参照)。他方の方法は、いわゆる「定モジュラ
スアルゴリズム(CMA(constant modulus algorith
m))である(例えば、D. N. Godard, "Self-Recovering
Equalization and Carrier Tracking in Two-Dimensio
nal Data Communication Systems", IEEE Trans. Commu
n., vol.28, no.11, pp.1867-1875, Nov. 1980、およ
び、N. K. Jablon, "Joint Blind Equalization, Carri
er Recovery, and Timing Recovery for High-Order QA
M Signal Constellations", IEEE Trans. Signal Proce
ssing, vol.40, no.6, pp.1383-1398, 1992、を参
照)。さらに、米国出願番号第08/646404号
(発明者:Wernerほか、出願日:1996年5月7日)
には、上記のRCA法およびCMA法に代わるものとし
て、新しいブラインド等化法であるマルチモジュラスア
ルゴリズム(MMA(multimodulus algorithm))が記載
されている。
くつかの無線周波数(RF)干渉を含むようなアプリケ
ーションでは、線形等化器のみでは良好な性能を提供す
ることはできない。このようなアプリケーションでは、
判定帰還等化器(DFE)を用いることが所望される。
DFEは、フィードフォワード部分とフィードバック部
分を有する。後者は、ポストカーサ干渉を補正するため
に用いられる。
ラインド等化法は、DFEのブラインド等化には十分に
適合していない。
Eのブラインド収束を行うための重要な点は、フィード
フォワード部分とフィードバック部分で異なるタイプの
タップ更新アルゴリズムを用いることであることを認識
した。具体的には、上記のブラインド等化法は、統計的
な意味で誤りの確率を縮小している。しかし、DFEで
は、ポストカーサ干渉を補正するために、実際の、望ま
しくは正しいシンボルが、DFEのフィードバック部分
にフィードバックされることが要求される。正しいシン
ボルがフィードバックフィルタにフィードバックされな
い場合、誤差伝搬が起こり、フィードフォワードおよび
フィードバックの両方のフィルタが適切に収束しなくな
る。そこで、本発明の考え方によれば、統計的なタップ
更新法をフィードフォワード部分に適用し、シンボルに
基づく(シンボルベースの)タップ更新法をフィードバ
ック部分に適用する。
フォワードフィルタおよびフィードバックフィルタから
なる。RCAタップ更新アルゴリズムを用いてフィード
フォワードフィルタのブラインド収束を行い、シンボル
ごとにスライスされた最小平均二乗(LMS)タップ更
新アルゴリズムを用いてフィードバックフィルタの収束
を行う。
は、フィードフォワードフィルタおよびフィードバック
フィルタからなる。MMAタップ更新アルゴリズムを用
いてフィードフォワードフィルタのブラインド収束を行
い、一般化LMSタップ更新アルゴリズムを用いてフィ
ードバックフィルタの収束を行う。
前に、判定帰還等化器(DFE)に関するいくつかの背
景的情報を提示する。また、一般的に、等化器は、2つ
のモード、すなわち、トレーニングモードおよび定常状
態モードで動作する。定常状態中は、LMSアルゴリズ
ムが一般に用いられる。トレーニング中は、トレーニン
グ信号があるか、または、トレーニングはブラインドで
実行されることが可能である。以下の説明は、DFEの
ブラインドトレーニングに関する。
構成を図1に示す。簡単のため、この図および図2は、
1次元伝送方式を示す。しかし、以下の説明は、CAP
(キャリアレス振幅/位相変調(Carrierless Amplitude
/Phase Modulation))のような2次元方式の同相信号路
および直交信号路にも等しく当てはまる。図1は、ノイ
ズξ(t)によって擾乱される通信システム10のモデ
ルを示す。この通信システムは、シェーピングフィルタ
15、通信チャネル20、および線形等化器50を有す
る。線形等化器50は、適応フィルタ25およびスライ
サ30を有する。当業者には知られているように、誤差
信号enを用いて、線形等化器50のタップ係数(図示
せず)を適応的に更新する。多くのローカルエリアネッ
トワーク(LAN)、ディジタル加入者線(DSL)、
およびその他のアプリケーションでは、ノイズξ(t)
は、1つあるいはいくつかの支配的な無線周波数(R
F)干渉を含むことがある。残念ながら、大きなRF干
渉の存在は、線形等化器のみを用いた受信器の性能を劣
化させる。
いてフィードバックフィルタを用いると、RF干渉の効
果は軽減される。従って、RF干渉下で等化器の性能を
改善するために、DFEの使用が当業者によって提案さ
れている。ここでは、一般的なDFEを従来型DFE
(CDFE(conventional DEF))と呼ぶ。図2は、フィ
ードフォワードフィルタ60およびフィードバックフィ
ルタ70を用いたCDFE90の例示的構成を示す。
号路の全インパルス応答として定義される。すなわち、 w(t)=s(t)*h(t)*c(t) (1) である。ただし、*はたたみこみを表し、s(t)、h
(t)およびc(t)は、それぞれ、シェーピングフィ
ルタ、チャネル、および等化器のフィルタのインパルス
応答である。図1の線形等化器の場合、等化器の出力信
号y(t)は次のように書ける。 y(t)=a(t)*w(t) (2)
を表す。出力信号y(t)が時刻t=nTにサンプリン
グされる場合、次式のようになる。
て、第1項は、所望のシンボルを表し、第2項は、プリ
カーサチャネルシンボルに関連し、第3項は、ポストカ
ーサシンボルに関連し、最終項ξnは、加法的ノイズを
表す。図3は、インパルス応答の時間領域における式
(3)の右辺の解釈を示す。図2の場合、等化器はフィ
ードバックフィルタを含むため、式(3)は次式のよう
に書ける。
(4)は、等化器の別の見方を表す。等化器の出力信号
ynは、フィードフォワードフィルタの出力信号yn ,fと
フィードバックフィルタの出力信号znの差である。式
(4)の右辺は、以前の判定が正しい場合、すなわち、
第3項Σm>0(an-m−a^n-m)wmが0に等しい場合、
等化器の出力信号ynは、現在のシンボルanw0、プリ
カーサISI、およびノイズ項ξnによって決定すれば
よいことを意味する。
DFEの費用関数を考える。解析のため、位相分割フィ
ルタ構造を用いた2次元CDFE100を図4に示す。
CDFE100は、アナログ−ディジタル(A/D)変
換器105、同相有限インパルス応答(FIR)フィル
タ110、直交FIRフィルタ150、シンボルスライ
サ115および155、フィードバックフィルタ12
0、125、160および165、ならびに加算器13
0、135、170、および175を有する。
する。
4に示すように、等化器の出力信号Ynは、次式のよう
に2つの成分Yf,nおよびZnからなる。Yn=Yf,n−Z
n (6)ただし、
フォワードフィルタの出力信号Yf,nとフィードバック
フィルタの出力信号Znの差である。フィードバックフ
ィルタの入力信号のベクトルを次のように定義する。
は、スライスされたシンボルを遅延させたものである。
入力信号の2つのベクトルa^ n およびb^ n と、2つの
フィードバックフィルタb 1,n およびb 2,n があるため、
次の出力が得られる(本文中では、ベクトルの太字の代
わりに下線で表すこともある)。
ムに適している。これは、A^nで表される正しい判定
が提供されれば良好な性能が実現されることを意味す
る。
このセクションでは、図4の位相分割構造を有するCD
FEに対する定常状態フィルタ適応アルゴリズムを導出
する。式(5)の費用関数の、フィードフォワードフィ
ルタベクトルc n およびd n に関する勾配は次の通りであ
る。
用いると、LMSアルゴリズムに対する以下のタップ更
新アルゴリズムが得られる。
イズである。式(5)の費用関数の、フィードバックタ
ップベクトルb 1,n およびb 2,n に関する勾配は次の通り
である。
ップ更新アルゴリズムが得られる。
イズであり、
知られているように、CDFEによって有望な定常状態
性能を達成することは可能であるが、ブラインド起動中
の良好な結果を保証することはできない。フィードバッ
クフィルタが収束する条件は、式(4)でΣm>0(an-m
−a^ n-m)が0に収束することであるが、これは、判
定anが正しいときにのみ可能である。CDFEの場
合、この条件は、ブラインド起動中には満たすことがで
きない。
ブラインド起動中のCDFEフィルタ構造を図5に示
す。(注意すべき点であるが、1次元および2次元のい
ずれの信号を表す場合でも、図5、図7、図8、図9、
図10、図12、および図13の信号路には複素表記
(例えばYf,n)を用いている。)図5に示すように、
ブラインド起動中、フィードフォワードフィルタ905
およびフィードバックフィルタ915の両方で、RCA
ブラインド等化アルゴリズムを用いる。4点スライサ9
10を用いて、フィードバックフィルタ915への入力
シンボルを生成する。RCAは、4点スライサを用い
て、統計的な意味で、誤判定の確率を低くする。
(4)は次のようになる。
ざまなブラインド起動法に関する詳細は、例えば、上記
の米国特許出願第08/646404号参照)。その結
果、再び図4を参照すると、この2次元構造に対する費
用関数は今度は次式で与えられる。 CF=E[(YnRsgn(Yn)2] (21) ただし、等化器の出力信号Ynは式(6)で定義され
る。
Eでは、式(4)の判定シンボルa^nは、式(20)
の項Rsgn(yn)に変わる。こうすることによっ
て、式(20)の項Σm>0(an-m−Rsgn(yn))
wmは、シンボルan-mに3個以上の値が用いられると明
らかに0に収束しない。上記のように、4点スライサ9
10は、統計的な意味で、誤判定の確率を低くする。こ
れは、フィードフォワードフィルタ905を助けるが、
フィードバックフィルタ915を助けることにはならな
い。その理由は、フィードバックフィルタ915は、ポ
ストカーサを消去するために正しい入力信号を必要とす
るためである。正しいシンボルがフィードバックフィル
タ915にフィードバックされない場合、誤差伝搬が起
こり、フィードフォワードフィルタ905およびフィー
ドバックフィルタ915の両方が正しく収束しなくな
る。
構造]本発明の考え方によれば、DFEのブラインド軌
道の問題点は、フィードフォワードフィルタおよびフィ
ードバックフィルタをブラインド起動中に個別にトレー
ニングする場合に克服される。例示的な方法を図6に示
す。
手続きは、スケジュール駆動、イベント駆動、あるいは
その両方であることが可能である。スケジュール駆動法
では、固定回数M回の反復後に(これは、例えば、カウ
ンタにより判定される)、2つの異なるタップ更新アル
ゴリズムの間の切り替えが起こる。イベント駆動法で
は、ある品質のアイ開口が達成されると切り替えが起こ
る。これは、例えば、MSEを連続的に監視し、MSE
があるしきい値Tを下回ったときに切り替えを行うこと
により行われる。MおよびTの値はアプリケーションに
依存し、実験的に決定される。例として、図6は、スケ
ジュール駆動法を示す(イベント駆動法は、同様である
ので説明しない)。
すなわち、RCAやMMAのようなブラインド等化アル
ゴリズム(これは、線形等化器に対して有効であること
が知られており、シンボルの統計的知識を使用する)を
用いて、フィードフォワードフィルタをトレーニングす
る。一方、ステップ210で、フィードバックフィルタ
は、信号コンステレーションの実際のシンボルに対して
定義される費用関数を最小化し、シンボルの統計的知識
を用いない(すなわち、シンボルベースの)、LMSの
ようなアルゴリズムでトレーニングされる。
きいという条件に達するまで、SDFEアルゴリズムを
使用する。この条件に達すると、ステップ230で、遷
移アルゴリズムはLMSアルゴリズムを用いたものに切
り替わる。最後に、アイが開くと(例えば、MSEがT
以下になると)、受信器は定常状態モードに切り替わ
る。
Eを図7に示す。この図では、フィードフォワードフィ
ルタ955に対するブラインドRCAアルゴリズムと、
フィードバックフィルタ965に対するLMSアルゴリ
ズムが組み合わされている。この新しいCDFEアルゴ
リズムでは、フィードフォワードフィルタ955はRC
Aでアイを広げ、フィードバックフィルタ965は、L
MSアルゴリズムによりポストカーサ消去を実行する。
シンボルスライスDFE(SDFE)と呼ぶ。その理由
は、トレーニング中にフィードバックフィルタに対して
シンボルスライサを使用するためである。このSDFE
法は、ブラインド起動中の収束性能を改善する。図5と
図7を比較すると、フィードバックフィルタへの入力信
号およびフィードバックフィルタのタップ更新アルゴリ
ズムが異なる。図5のCDFEでは、シンボルA^r,n
が、フィードバックフィルタ915の入力信号である。
ただし、A^r,nは、4点スライサ910の出力であ
る。換言すれば、図5では、フィードバックフィルタに
RCAを用いている。これに対して、図7のSDFEで
は、フィードバックフィルタ965への入力信号は、シ
ンボルスライサ960の出力シンボルA^nである。例
えば、16−CAPの場合、これは16点スライサであ
る。図7では、フィードバックフィルタ965にLMS
アルゴリズムを用いている。従って、本発明の考え方に
よれば、フィードフォワードフィルタはブラインドアル
ゴリズムで動作し、フィードバックフィルタは、LMS
アルゴリズムすなわちシンボルベースのアルゴリズムで
動作する。
に、RCA、CMA、およびMMAのようないくつかの
タイプのブラインド等化アルゴリズムを用いることが可
能である。RCAは、最も簡単な実装を有するため、一
般的に用いられるブラインド等化アルゴリズムである。
CMAは、信頼性が高いが、ロテータを使用するために
高価である。MMAは、最初に上記米国特許出願で提案
された新しいブラインドアルゴリズムである。MMA
は、特に位相分割フィルタ構造の場合に、コストと性能
の間の良好な妥協点を提供する。
こではSDFE−RCAとも呼ぶ。その理由は、これは
フィードフォワードフィルタにブラインド等化法として
RCAを用いているためである。図7で、RCAは、フ
ィードフォワードフィルタに対する以下の費用関数を最
小にする。 CFf=E[|Yn−Ar,n|2]=E[|Yn−Rsgn(Yn)|2] ( 22) ただし、CFfは、フィードフォワード経路に対する費
用関数を表す。フィードバックフィルタに用いられるシ
ンボルスライス入力のベクトルは次式で与えられる。
ラインドCDFEのものとは異なるため、新しい費用関
数を作らなければならない。図7に示すように、フィー
ドバックフィルタに対するタップ適応アルゴリズムとし
てLMSアルゴリズムが用いられる。当業者に知られて
いるように、LMSアルゴリズムの費用関数は次の通り
である。 CFb=E[|Yn−A^n|2] (25) ただし、CFbは、フィードバックフィルタに対する費
用関数を表す。
ではSDFE−MMAと呼ぶ、SDFEのもう1つの変
形を示す。この場合、フィードフォワードフィルタに対
して、ブラインド起動中にMMAブラインド等化アルゴ
リズムを用いる。図8は、SDFE−MMAフィルタ構
造のブロック図である。MMAでは、アルゴリズムは次
の費用関数を最小にする。
Aの詳細は、上記の米国特許出願に記載されている。)
SDFE−RCAと同様に、フィードバックフィルタへ
の入力は、式(23)および(24)で定義されるよう
な、シンボルスライサの出力である。しかし、フィード
バックフィルタに対するタップ適応アルゴリズムは、S
DFE−RCAとは異なる。2次アルゴリズムであるR
CAとは異なり、MMAは4次統計アルゴリズムであ
る。一方、LMSは2次アルゴリズムである。同様の収
束速度を達成するためには、LMSアルゴリズムを4次
アルゴリズムに調整することが望ましい。フィードバッ
クフィルタに対する費用関数は、対応して、スライスさ
れたシンボルに関する4次の費用関数に調整される。本
発明の考え方によれば、それは次式で与えられる。
アルゴリズム(GLMS−4)と呼ぶ。図8に示される
ように、フィードフォワードフィルタにMMAを用い、
フィードバックフィルタにGLMS−4アルゴリズムを
用いる。
発明の考え方の別の実施例も可能である。図9では、フ
ィードフォワードフィルタにRCAを用い、フィードバ
ックフィルタにGLMS−4を用いている。図10で
は、フィードフォワードフィルタにMMAを用い、フィ
ードバックフィルタにLMSアルゴリズムを用いてい
る。図9および図10は、より実装の容易な代替実施例
を提供する。しかし、既に説明した収束速度の観点か
ら、図7および図8のSDFE−RCAおよびSDFE
−MMAが推奨される。(なお、例えば図10で、フィ
ードフォワードフィルタにCMAを用いる場合、フィー
ドフォワードフィルタの後にロテータを追加しなければ
ならない。)
化器(NPDFE)にも等しく適用可能である。以下で
さらに説明するように、フィードバックフィルタに対す
るスライスされたシンボルによる新しいNPDFEをこ
こではSNPDFEと呼ぶ。簡単のため、以下では、費
用関数およびフィルタ適応アルゴリズムのみを提示す
る。
11に、位相分割構造を用いた従来技術のNPDFEを
示す。本発明による、SNPDFE2次アルゴリズムの
構造(ここではSNPDFE−RCAという。)を図1
2に示す。図12のフィードフォワードフィルタの費用
関数は次の通りである。 CFf=E[|Yf,n−Rsgn(yf,n)|2] (28)
ように、等化器出力Yf,nとスライサ出力Anの差によっ
て与えられる。
は、式(25)で与えたものと同じである。式(29)
および(30)で定義される入力ベクトルにより、式
(25)におけるスライサの入力信号は次のように与え
られる。
PDFE4次アルゴリズム(ここではSNPDFE−M
MAと呼ぶ。)の構造を示す。フィードバックフィルタ
への入力信号は、式(29)および(30)で与えられ
るSNPDFE−RCAに対するものと同じである。し
かし、フィードフォワードフィルタおよびフィードバッ
クフィルタに対する費用関数は異なる。フィードフォワ
ードフィルタでは、費用関数は次の通りである。
は、式(27)で定義されるSDFE−MMAのものと
同じである。ただし、フィードバックフィルタへの入力
信号は式(29)および(30)で与えられ、スライサ
の入力信号は式(31)および(32)で計算される。
ップ更新アルゴリズムを提示する。簡単のため、SDF
Eの2つの変形のみについて説明する。
場合、標準的なRCAブラインド等化法をフィードフォ
ワードフィルタに用いる。RCAの費用関数は式(2
2)に示され、同相タップベクトルc n および直交タッ
プベクトルd n に対するタップ更新アルゴリズムは次の
通りである。
Eのものとは異なる。フィードバックフィルタでは、S
DFEの費用関数は式(25)で定義される。これはL
MSアルゴリズムと同じである。タップ更新アルゴリズ
ムは次のように与えられる。
(24)で定義される。
MAに対するタップ更新アルゴリズムを導出する。上記
のように、SDFE−MMAに対する例示的な構造は図
8に示されている。今度も、フィードフォワードフィル
タに対してMMAを用いる。MMA費用関数に対するタ
ップ更新アルゴリズムは次のように与えられる。
ィルタへの入力信号はSDFE−RCAに対して用いら
れるものと同じである。しかし、システムにおける収束
速度を合わせるために、LMSアルゴリズムを、式(2
7)で与えられるように4次LMSアルゴリズムに変更
する。式(27)の費用関数の、フィードバックタップ
ベクトルb 1,n およびb 2,n に関する勾配は次のようにな
る。
れる。その結果、以下のタップ更新アルゴリズムが得ら
れる。
ける費用関数に対して、フィードフォワードフィルタの
フィルタ適応アルゴリズムは次のように導出される。
および(32)に示される定義に対して、フィードバッ
クフィルタの適応アルゴリズムは次のようになる。
よび(30)で定義されている。
される費用関数に対して、フィードフォワードフィルタ
のフィルタ適応アルゴリズムは次のように与えられる。
(31)および(32)に示される定義に対して、フィ
ードバックフィルタの更新アルゴリズムは次のように導
出される。
(ここでは、シンボルスライスDFE(SDFE)と呼
ぶ。)が、ブラインド等化を改善するために用いられ
る。SDFEでは、フィードフォワードフィルタはブラ
インド等化アルゴリズムを用いて、フィードバックフィ
ルタはシンボルベースのアルゴリズムを用いる。ブライ
ンドアルゴリズムとシンボルベースのアルゴリズムを組
み合わせて用いることにより、ブラインド等化が改善さ
れる。
15に示す。図14は、ディジタル信号プロセッサ40
0による実施例である。ディジタル信号プロセッサ40
0は、本発明の原理に従ってDFEを実現するようにプ
ログラムされる。ディジタル信号プロセッサ400は、
中央処理装置(プロセッサ)405およびメモリ410
を有する。メモリ410の一部は、プロセッサ405に
よって実行されると、SDFE型の動作を実行するプロ
グラム命令を記憶するために使用される。このメモリ部
分を411で示す。別のメモリ部分412は、本発明の
考え方に従ってプロセッサ405によって更新されたタ
ップ係数値を記憶するために使用される。入力信号40
4はプロセッサ405に入力され、プロセッサ405は
本発明の考え方に従ってこの信号を等化して出力信号4
06を出力すると仮定する。例示のみの目的で、出力信
号406は、判定帰還等化器の出力サンプル列を表すと
仮定する。(当業者には知られているように、ディジタ
ル信号プロセッサは、出力信号406を導出する前にさ
らに入力信号404を処理することが可能である。)ソ
フトウェアプログラムの例についてはここでは説明しな
い。その理由は、図6の流れ図によって例示されるよう
な本発明の原理を知れば、そのようなプログラムは当業
者の能力の範囲内にあるからである。また、注意すべき
点であるが、本発明の考え方に従って、ディジタル信号
プロセッサ400により、既に説明したもののような任
意の等化器構造を実現可能である。
替実施例を示す。回路500は、中央処理装置(プロセ
ッサ)505、および等化器510を有する。等化器5
10は、例えば、DFEであると仮定される。また、等
化器510は、フィードフォワードフィルタおよびフィ
ードバックフィルタの対応するタップ係数ベクトルの値
を記憶するための少なくとも2つのタップ係数レジスタ
を有する。プロセッサ505は、SDFE型のアルゴリ
ズムを実行する図14のメモリ410と同様のメモリ
(図示せず)を有する。等化器出力信号511(等化器
出力サンプルの列を表す。)は、プロセッサ505に入
力される。プロセッサ505は、本発明の考え方に従っ
て等化器出力信号511を分析し、正しい解に収束する
ようにタップ係数の値を適応させる。
が、当業者であればさまざまな変形例を考えることがで
きる。例えば、ここでは、本発明はディスクリートな機
能構成ブロック(例えば等化器など)で実現されるもの
として説明したが、それらの構成ブロックのうちの任意
の機能は、適当にプログラムされた1つまたは複数のプ
ロセッサを用いて実行可能である。
ラインド等化法を、判定帰還等化器のブラインド等化に
適合させ、等化器の収束性能を向上させることが可能と
なる。
例示的なブロック図である。
ムの例示的なブロック図である。
インパルス応答の図である。
の1次元DFEのブロック図である。
る。
器(NPDFE(noise predictive decision feedback
equalizer))のブロック図である。
明の原理による別の実施例の図である。
明の原理による別の実施例の図である。
的なブロック図である。
的なブロック図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 フィードフォワード部分およびフィード
バック部分を有する等化器を収束させる方法において、 統計的等化法を用いて前記フィードフォワード部分を収
束させるステップと、 シンボルベースの等化法を用いて前記フィードバック部
分を収束させるステップとからなることを特徴とする、
等化器を収束させる方法。 - 【請求項2】 前記統計的等化法は縮小コンステレーシ
ョンアルゴリズムに基づくことを特徴とする請求項1に
記載の方法。 - 【請求項3】 前記統計的等化法は定モジュラスアルゴ
リズムに基づくことを特徴とする請求項1に記載の方
法。 - 【請求項4】 前記統計的等化法はマルチモジュラスア
ルゴリズムに基づくことを特徴とする請求項1に記載の
方法。 - 【請求項5】 前記シンボルベースの等化法は最小平均
二乗アルゴリズムに基づくことを特徴とする請求項1に
記載の方法。 - 【請求項6】 前記シンボルベースの等化法は4次最小
平均二乗アルゴリズムに基づくことを特徴とする請求項
1に記載の方法。 - 【請求項7】 フィードバックフィルタと、 フィードフォワードフィルタと、 前記フィードバックフィルタおよび前記フィードフォワ
ードフィルタからの出力信号の関数として生成される入
力信号に作用して、N個のシンボルからなるコンステレ
ーションから第1シンボル列を生成するNシンボルスラ
イサと、 N<Mとして、前記入力信号に作用して、M個のシンボ
ルを有するコンステレーションから第2シンボル列を生
成するMシンボルスライサとからなるフィルタ装置にお
いて、 前記フィードフォワードフィルタは前記第1シンボル列
の値の関数として適応し、前記フィードバックフィルタ
は前記第2シンボル列の値の関数として適応することを
特徴とするフィルタ装置。 - 【請求項8】 前記フィードフォワードフィルタはブラ
インド等化アルゴリズムの関数として等化し、前記フィ
ードバックフィルタはシンボルベースのアルゴリズムの
関数として等化することを特徴とする請求項7に記載の
装置。 - 【請求項9】 前記シンボルベースのアルゴリズムは最
小平均二乗アルゴリズムであることを特徴とする請求項
8に記載の装置。 - 【請求項10】 前記シンボルベースのアルゴリズムは
4次最小平均二乗アルゴリズムであることを特徴とする
請求項8に記載の装置。 - 【請求項11】 前記フィードフォワードフィルタおよ
び前記フィードバックフィルタは判定帰還等化器を形成
することを特徴とする請求項7に記載の装置。 - 【請求項12】 前記フィードフォワードフィルタおよ
び前記フィードバックフィルタはノイズ予測判定帰還等
化器を形成することを特徴とする請求項7に記載の装
置。
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