JPH1033555A - 手術用顕微鏡装置 - Google Patents

手術用顕微鏡装置

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JPH1033555A
JPH1033555A JP8197868A JP19786896A JPH1033555A JP H1033555 A JPH1033555 A JP H1033555A JP 8197868 A JP8197868 A JP 8197868A JP 19786896 A JP19786896 A JP 19786896A JP H1033555 A JPH1033555 A JP H1033555A
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axis
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Masaaki Ueda
昌章 植田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】顕微鏡本体に撮影装置を取り付けた場合であっ
ても、顕微鏡本体を軽い操作力量で移動させることがで
きる操作性の良好な手術用顕微鏡装置の提供を目的とし
ている。 【解決手段】本発明は、顕微鏡本体7と、顕微鏡本体7
を支持し且つ顕微鏡本体7を一点Oを中心に傾斜させる
傾斜機構と顕微鏡本体7および傾斜機構の重量を相殺し
上下水平移動させる平衡移動機構とを有する架台と、か
らなる手術用顕微鏡装置において、顕微鏡本体7の傾斜
の前記中心位置O近傍に撮影装置26,27を取り付け
可能にするとともに、顕微鏡本体7内に入射した光を撮
影装置26,27に対して光学的に接続する導光手段ま
たは撮影光学系の少なくとも一部を顕微鏡本体7内に配
置したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脳外科、眼科、形
成外科等における微小部位の手術に使用される手術用顕
微鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、手術の手法や手術器具の発達に伴
って、微細手術いわゆるマイクロサージャリーが頻繁に
行なわれるようになってきている。こうしたマイクロサ
ージャリーでは、一般に、手術用顕微鏡装置が使用され
る。
【0003】手術用顕微鏡装置は、一般に、顕微鏡本体
と、顕微鏡本体を移動可能に支持する架台とからなる。
特に脳神経外科においては、観察位置や観察方向を頻繁
に変えることが要求されるため、術者が顕微鏡本体を軽
い力量で素早くしかも確実に所望の位置角度に移動およ
び固定することができる架台が望まれている。
【0004】そこで、例えば特公昭53−23168号
公報では、いわゆるカウンターバランス方式の架台を開
示している。この方式の架台は、顕微鏡本体の重量およ
び回転モーメントを平衡重りで相殺し且つ顕微鏡本体を
軽い力量で移動させる移動機構を有している。この移動
機構は傾斜機構と平衡移動機構とからなり、傾斜機構は
顕微鏡本体を傾斜中心軸回りに回動させることにより顕
微鏡本体を前後方向と左右方向とに傾斜移動させ、平衡
移動機構は顕微鏡本体を上下方向と水平方向とに平衡移
動させる。
【0005】また、顕微鏡本体による観察像は、教育お
よび供覧の目的から、ビデオあるいはスチルカメラ等の
撮影装置によってその記録が残されることが大変重要で
あり必要不可欠である。そのため、例えば特開昭59−
50418号公報や特開平4−231950号公報で
は、導光手段であるビームスプリッターによって観察光
束を2分割し、分割された一方の光束を前記撮影装置へ
と導く撮影光学系を内蔵する撮影装置アダプターを開示
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、顕微鏡本体
による観察像を撮影装置によって記録するために観察光
束を2分割する場合、分割された一方の光束は顕微鏡本
体の側方に導かれる。したがって、この分割された光束
を前述した撮影装置アダプターによって撮影装置に導く
場合には、撮影装置アダプターを顕微鏡本体の側面に取
り付ける必要があり、また、撮影装置アダプターにビデ
オカメラやスチルカメラ等の撮影装置を接続する必要が
ある。その結果、かなりの重量物が顕微鏡本体の側面に
取り付けられることとなり、顕微鏡本体の重心位置が顕
微鏡本体の中心付近から前記撮影装置アダプター側へと
移動してしまう。
【0007】また、このように重量がかさんだ顕微鏡本
体を前述したカウンターバランス方式の架台によって支
持する場合には、顕微鏡本体の傾斜移動時のバランスを
とるために、顕微鏡本体の重心を顕微鏡本体の中心付近
に戻し、さらに、顕微鏡本体の傾斜中心軸(顕微鏡本体
の傾斜方向への回動の中心)に対して顕微鏡本体全体の
重量を相殺する(顕微鏡本体の傾斜中心軸回りの回転モ
ーメントを相殺する)平衡重りの追加が必要となる。ま
た、顕微鏡本体の上下移動時および水平移動時のバラン
スに対しては、傾斜時のバランスをとる前記平衡重りを
含めた傾斜機構と顕微鏡本体の重量物とを相殺するため
の他の平衡重りが必要となる。
【0008】したがって、顕微鏡本体と、傾斜機構と、
顕微鏡本体を上下移動および水平移動させる平衡移動機
構と、を含めた移動体の重量がさらにかさむこととな
り、顕微鏡本体の移動時の慣性力が非常に大きくなって
しまう。すなわち、顕微鏡本体の移動開始時にその操作
力量の重さを感じると同時に、顕微鏡本体を所望の位置
および角度に固定しずらくなる。その結果、顕微鏡本体
の微調整時の操作性が悪化する。
【0009】こうした問題は、撮影装置アダプターを2
台使用する場合にはさらに深刻となる。すなわち、特開
平4−231950号公報では、撮影装置アダプターを
2台使用することで立体テレビ観察を可能にしている。
しかし、この場合、撮影装置アダプターのみならず、撮
影装置も2台使用することになるため、操作性および操
作力量はさらに悪化する。
【0010】以上のような問題を解決するために、独国
実願G9205870号公報では、顕微鏡本体の前後方
向での傾斜移動の傾斜中心軸と顕微鏡本体の左右方向で
の傾斜移動の傾斜中心軸との交点G付近に顕微鏡本体の
重心を位置させるとともに、導光手段であるビームスプ
リッターを前後方向の傾斜中心軸上に配置し、平衡重り
を必要とせずに前後方向の傾斜時のバランスを保つ方法
を開示している。
【0011】しかし、この方法では、顕微鏡本体単体で
の平衡は保たれるが、ビームスプリッターに撮影装置ア
ダプターを取付け、さらにビデオカメラ等の撮影装置を
取り付けた場合には、平衡が保たれなくなり、前記交点
G付近に顕微鏡本体の重心を戻す手段、例えば平衡重り
の付加が必要となる。したがって、前述の技術と同様に
操作性の悪化を招くことになる。
【0012】また、撮影装置として使用されるスチルカ
メラは、そのハウジングの背面にフィルム交換用の扉が
設けられている。そのため、フィルム交換の必要性か
ら、スチルカメラを顕微鏡本体の側面もしくは背面すな
わち顕微鏡本体の傾斜中心から離れた位置に取り付ける
必要がある。したがって、これが顕微鏡本体の操作性の
さらなる悪化につながっていた。
【0013】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、顕微鏡本体に撮影装
置を取り付けた場合であっても、顕微鏡本体を軽い操作
力量で移動させることができる操作性の良好な手術用顕
微鏡装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、顕微鏡本体と、顕微鏡本体を支持し且つ
顕微鏡本体を一点を中心に傾斜させる傾斜機構と前記顕
微鏡本体および前記傾斜機構の重量を相殺し上下水平移
動させる平衡移動機構とを有する架台と、からなる手術
用顕微鏡装置において、顕微鏡本体の傾斜の前記中心位
置近傍に撮影装置を取り付け可能にするとともに、顕微
鏡本体内に入射した光を前記撮影装置に対して光学的に
接続する導光手段または撮影光学系の少なくとも一部を
顕微鏡本体内に配置したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について説明する。本発明の第1の実施形態
が図1ないし図4に示されている。図1は本実施形態に
係る手術用顕微鏡装置の全体図である。図示のように、
この手術用顕微鏡装置は、顕微鏡本体7と、顕微鏡本体
7を移動可能に支持する架台とからなる。前記架台は、
例えば特公昭53−23168号公報に開示されたと同
様の傾斜機構および平衡移動機構を有するカウンターバ
ランス方式の架台である。
【0016】図1において、添字1〜6は、電磁的に鎖
錠および解錠する組み込みの制動円板を有する単軸制動
軸受けである。これらの単軸制動軸受け1〜6は、顕微
鏡本体7のグリップ8に配置された図示しない入力スイ
ッチがON操作されることによりその所属の軸の回転が
自由(解錠)となり、前記入力スイッチがOFFの時に
は全てこれら軸の回転動作がロック(鎖錠)されるよう
に構成されている。
【0017】図中、9は前記架台のベース部であり、1
0はベース部9に取り付けられた支柱である。支柱10
は固定ねじ80を緩めると図中に矢印で示す上下方向に
移動可能である。また、支柱10は、第1の単軸制動軸
受け1の所属の軸O1 となるように、その一端に第1の
単軸制動軸受け1が固定されている。また、第2の単軸
制動軸受け2は、その所属の軸O2 が軸O1 に対して垂
直となるように、第1の単軸制動軸受け1に固定されて
いる。さらに、第2の単軸制動軸受け2には第1のアー
ム11が取り付けられている。すなわち、第1のアーム
11は、図中に矢印で示すように、軸O2 を中心に回転
できるとともに、第1の単軸制動軸受け1を介して軸O
1 を中心に回転できる。
【0018】アーム11の一端には単軸制動軸受け3が
固定されている。この場合、単軸制動軸受3けの所属の
軸O3 は軸O2 と平行になっている。また、単軸制動軸
受け4は、その所属の軸O4 が軸O3 に対して垂直とな
るように、単軸制動軸受け3に固定されている。さら
に、単軸制動軸受け4には、単軸制御軸受け4の所属の
軸O4 となる第2のアーム12が取り付けられている。
すなわち、第2のアーム12は、図中に矢印で示すよう
に、軸O3 を中心に回転できるとともに、軸O4を中心
に回転できる。
【0019】また、単軸制動軸受け5は、その所属の軸
5 が軸O4 に対して垂直となるように、第2のアーム
12に固定されている。図中、13は、5つのリンク1
4,15,16,17,18から構成される平行四辺形
リンクアームであり、顕微鏡本体7を傾斜方向に移動さ
せる傾斜機構を構成している。平行四辺形リンクアーム
13は、そのリンク14が単軸制動軸受け5の所属の軸
5 に固定されており、これにより軸O5 を中心として
旋回できる。
【0020】平行四辺形リンクアーム13を構成するリ
ンク18には単軸制動軸受け6が固定されている。この
単軸制動軸受け6の所属の軸O6 には顕微鏡本体7が固
定されている。この場合、顕微鏡本体7の観察光軸は、
単軸制動軸受け6の所属の軸O6 と一致している。ま
た、平行四辺形リンクアーム13は、顕微鏡本体7の重
量を軸O4 に対して相殺すべく重量を有している。
【0021】平行四辺形リンクアーム13はリンク1
4,15,18同士が常に平行に保たれるようになって
いる。したがって、図中に一点鎖線で示すように平行四
辺形リンクアーム13を軸O5 回りに回動させると、顕
微鏡本体7は、軸O5 に対して垂直な平面内を平行四辺
形リンクアーム13の回動量だけ前後方向に傾斜移動す
る。また、平行四辺形リンクアーム13は、リンク1
6,17が常に第2のアーム12に対して平行になって
いる。したがって、平行四辺形リンクアーム13を第2
のアーム12とともに軸O4 を中心に回転させると、顕
微鏡本体7は、軸O4 に対して垂直な平面内を平行四辺
形リンクアーム13の回転量だけ左右方向に傾斜移動す
る。すなわち、顕微鏡本体7は、軸O4 と軸O6 との交
点O(以下、傾斜中心Oという。 )を中心として、前
後方向および左右方向に傾斜動作できる。なお、顕微鏡
本体7は、さらに、単軸制動軸受け6の所属の軸O6
回転により、軸O6 を中心として回転することができ
る。
【0022】図中、19は、顕微鏡本体7と平行四辺形
リンクアーム13と第2のアーム12の重量を軸O3
対して相殺するように第2のアーム12の他端に取り付
けられた平衡重りである。また、図中、20は、平衡重
り19を含めた全ての重量物を軸O2 に対して相殺する
ように第1のアーム11の他端に取り付けられた平衡重
りである。なお、平衡重り19,20は対応するアーム
11,12の軸方向に移動可能であり、これにより平衡
状態を調節できるようになっている。
【0023】以上のように、図1の手術用顕微鏡装置で
は、顕微鏡本体7を前後左右の傾斜方向に移動させる傾
斜機構が平行四辺形リンクアーム13によって構成さ
れ、顕微鏡本体7を上下方向および水平方向に平衡移動
させる平衡移動機構が支柱10とアーム11,12と平
衡重り19,20とによって構成されている。そして、
顕微鏡本体7のグリップ8に配置された図示しない入力
スイッチがON操作されると、単軸制動軸受け1〜6の
軸O1 〜O5 の自由な回転が可能となり、アーム11,
12および平行四辺形リンクアーム13の動作によって
顕微鏡本体7を所望の角度位置に移動できる。
【0024】無論、この場合、平行四辺形リンクアーム
13が顕微鏡本体7の重量を軸O4に対して相殺すべく
重量を有し且つ平衡重り19,20によって軸O2 ,O
3 回りの回転モーメントが相殺(軸O2 ,O3 に対して
互いに反対側に位置する重量物同士の重量が相殺)され
ているため、術者は、顕微鏡本体7を、常にバランスの
とれた状態で且つ軽い力量で、傾斜中心Oを中心に前後
左右に傾斜移動させることができるとともに上下左右に
平衡移動させることができる。また、前記入力スイッチ
がOFFの時には、単軸制動軸受け1〜6の軸O1 〜O
5 の回転が全てロックされるため、顕微鏡本体7の角度
位置が固定的に保持される。
【0025】図2ないし図4に顕微鏡本体7の詳細が示
されている。なお、図3は図2で顕微鏡本体7を右側方
から見た図である。図示のように、顕微鏡本体7は、鏡
体部21と鏡筒22と接眼レンズ23とからなる本体部
と、鏡体部21に一体に取り付けられたアーム24とか
らなる。図示のように、アーム24は、平行四辺形リン
クアーム13のリンク18に固定された単軸制動軸受け
6の所属の軸O6 に連結されている。
【0026】アーム24には、顕微鏡本体7による観察
像を記録する撮影装置としてのスチルカメラ26と、撮
影装置として機能するビデオカメラ27と、を取り付け
ることができるようになっている。なお、図2ないし図
4は、顕微鏡本体7にカメラ26,27を取り付けた状
態を示している。これらのカメラ26,27は、顕微鏡
本体7の傾斜中心Oの近傍に配置され、アーム24に内
蔵された後述する導光手段および撮影光学系に対して光
学的に接続される。
【0027】図4には、アーム24に内蔵された導光手
段と撮影光学系とが示されている。図中、28は対物レ
ンズ、29は左右に設けられた一対の変倍光学系、30
は左右に設けられた一対のビームスプリッターである。
鏡体部21のハウジングには、ビームスプリッター30
の一方によって分割される光束のうち図中にAで示す出
射光束を捕らえることができる位置に、側視鏡等の補助
観察装置(図示せず)が取付けられるようになってい
る。
【0028】図4において、31は鏡筒22内に設けら
れた左右一対の結像レンズである。32,33はアーム
24内に配置されたプリズムである。これらのプリズム
32,33は、ビームスプリッター30の他方により分
割された光束(図4では左側の光束)を撮影光束として
傾斜中心Oの近傍に導くものである。つまり、ビームス
プリッター30とプリズム32,33は導光手段を構成
している。
【0029】図4において、34はアーム24内に設け
られた可動ミラー、35は図示しない入力装置からの信
号によって可動ミラー35を図中実線で示された位置と
図中破線で示された位置との間で図中矢印方向に回動さ
せるロータリーソレノイド、37は図中実線位置にある
可動ミラー35によって反射される反射光の光軸上に配
置され且つこの反射光をビデオカメラ27の撮像素子3
9上に結像させる結像レンズ、38はプリズム33によ
って反射される反射光の光軸上に配置され且つこの反射
光をスチルカメラ26内のフィルム面40上に結像させ
る結像レンズである。すなわち、可動ミラー34と結像
レンズ37,38は撮影光学系を構成している。
【0030】したがって、上記構成の顕微鏡本体7にお
いて、術部Pを発した光は、対物レンズ28、変倍光学
系29,29、ビームスプリッター30,30、結像レ
ンズ31,31および接眼レンズ 23,23を介し
て、術者によって肉眼観察される。また、ビームスプリ
ッター30の一方(図では左側のビームスプリッター3
0)で分割され鏡体部21の側方に方向付けられた光束
は、撮影光束として、アーム24内に設けられたプリズ
ム32,33により顕微鏡本体7の傾斜中心Oの近傍ま
で導かれる。そして、この撮影光束は、可動ミラー34
が図中実線で示す位置にある場合には、可動ミラー34
によって反射された後、結像レンズ37によってビデオ
カメラ27の撮像素子39上に結像されて、図示しない
ビデオモニタ等によって供覧される。また、図示しない
入力装置により駆動信号がロータリソレノイド35に入
力されると、可動ミラー34が図中破線で示す位置まで
回動され、前記撮影光束が結像レンズ38によってスチ
ルカメラ26内のフィルム面40上に結像されて記録さ
れる。
【0031】以上説明したように、本実施形態の手術用
顕微鏡装置では、ビームスプリッター30とプリズム3
2,33とを導光手段として鏡体部21内およびアーム
24内に配置し且つこれら導光手段によって撮影光束を
顕微鏡本体7の傾斜中心Oの近傍に導くという極簡単な
構成によって、撮影装置であるスチルカメラ26とビデ
オカメラ27とを傾斜中心Oの近傍に配置可能となる。
すなわち、顕微鏡本体7の内部に導光手段および撮影光
学系を内蔵しているため、重心の大きな移動に繋がる従
来の付加的な撮影装置アダプターを顕微鏡本体7に取り
付けないで済み、その結果、スチルカメラ26とビデオ
カメラ27とを傾斜中心Oの近傍に配置することができ
る。そして、スチルカメラ26とビデオカメラ27を顕
微鏡本体7の傾斜中心Oの近傍に配置できることによ
り、スチルカメラ26とビデオカメラ27の付加による
顕微鏡本体7の重心の移動を最小限に抑えることができ
る。したがって、重心の移動を補正する平衡重り(平衡
重り19,20以外の重り)の付加が不要となり、スチ
ルカメラ26とビデオカメラ27の付加に伴なう顕微鏡
本体7の操作力量(傾斜移動に伴う操作力量)の増大を
極力防止できる。つまり、顕微鏡本体7にスチルカメラ
26とビデオカメラ27とを取り付けた場合であって
も、顕微鏡本体7を軽い操作力量で傾斜移動させること
ができる。
【0032】また、顕微鏡本体7の上下移動および水平
移動に関しては、スチルカメラ26とビデオカメラ27
の付加により生じるアンバランスを補正するために追加
される平衡重りは、これらスチルカメラ26およびビデ
オカメラ27分の重量を相殺する重さ、すなわち、必要
最小限の重量に抑えられるので、慣性力の増加も最小限
に抑えられ、したがって、平衡移動機構の操作性の悪化
を防止できる。
【0033】以上のように、本実施形態の手術用顕微鏡
装置は、顕微鏡本体7 (鏡体部21)の傾斜機構並び
に平衡移動機構の操作性の悪化を招くことなく、顕微鏡
本体7にスチルカメラ26やビデオカメラ27等の撮影
装置の付加が可能となる。
【0034】なお、ビームスプリッター30のもう一方
の出射光束A側に側視鏡等の補助観察装置を取り付ける
場合、その重量の増加により生じる重心のズレを補正す
る位置に撮影装置を配置すれば前述したと同様の効果が
得られる。
【0035】本発明の第2の実施形態が図5ないし図9
に示されている。なお、第1の実施形態における構成要
素と同一の構成要素については同一符号を付してその説
明を省略する。
【0036】図5および図6(図5で顕微鏡本体7を右
側方から見た図)に示すように、鏡体部21にはアーム
51が接続されている。このアーム51は、図1に示し
た平行四辺形リンクアーム13のリンク18に固定され
た単軸制動軸受け6の所属の軸O6 に連結されている。
アーム51の内部は、後述する撮影光学系およびビデオ
カメラ27が内蔵可能なスペースを有している。なお、
この場合、第1の実施形態において説明したと同様、顕
微鏡本体7は、内蔵のビデオカメラ27を含めて、傾斜
機構並びに平衡移動機構とバランスのとれた状態で架台
に支持され、傾斜中心Oを中心に移動可能となってい
る。
【0037】アーム51には、顕微鏡本体7による観察
像を記録する撮影装置としてのスチルカメラ26を取り
付けることができるようになっている。なお、図5ない
し図9は、顕微鏡本体7にスチルカメラ26を取り付け
た状態を示している。スチルカメラ26は、顕微鏡本体
7の傾斜中心Oの近傍に配置され、アーム51に内蔵さ
れた後述する導光手段および撮影光学系に対して光学的
に接続される。また、図中、52は、アーム51に取り
付けられるスチルカメラ26をアーム51に対して図中
矢印方向に移動させるための退避機構である。
【0038】図7には、アーム51に内蔵された導光手
段と撮影光学系とが示されている。図中、 29′は変
倍光学系29,29と連動して変倍動作する変倍光学系
である。変倍光学系29′は、例えば左右一対の変倍光
学系29,29間の中央に位置している。図中、54は
変倍光学系29′の出射光束の光軸上に配置されたプリ
ズムである。このプリズム54は、その反射光束をプリ
ズム32に入射せしめるように配置されている。つま
り、変倍光学系29′とプリズム54,32,33とに
よって導光手段が構成されている。
【0039】図中、55はアーム51内に配置されたビ
ームスプリッターである。このビームスプリッターは、
前記導光手段によって導かれてプリズム33によって反
射された撮影光束の光軸上に配置されている。ビームス
プリッター55によって反射された撮影光束の光軸上に
は結像レンズ38が配置され、ビームスプリッター55
を透過した撮影光束の光軸上には結像レンズ37が配置
されている。この場合、結像レンズ38は、ビームスプ
リッター55によって反射される撮影光束をスチルカメ
ラ26内のフィルム面40上に結像させる。また、結像
レンズ37は、ビームスプリッター55を透過する撮影
光束をアーム51内に配置されたビデオカメラ27の撮
像素子39上に結像させる。すなわち、ビームスプリッ
ター55と結像レンズ37,38とによって撮影光学系
が構成されている。
【0040】図8および図9には、スチルカメラ26を
水平に移動させる退避機構52の構成が示されている。
図中、56はアーム51を構成するハウジング、57は
ハウジング56と一体のレール57である。レール57
は、スチルカメラ26の下部に一体に形成されたスライ
ド部材59をスライド自在に案内する。そのため、レー
ル57には、スライド部材59の爪60と摺動自在に係
合する溝部58が設けられている。
【0041】図中、61,62は、レール57に取り付
けられ且つスライド部材59の位置決めを行なうストッ
パーピンである。このうち、一方のストッパーピン61
は、スライド部材59と当接して結像レンズ38とスチ
ルカメラ26との光学的位置を補償する。図中、63は
スチルカメラ26に設けられたフィルム交換用扉であ
る。このフィルム交換用扉63は、ヒンジ64を介して
スチルカメラ26のハウジングに取り付けられており、
図8中に矢印で示す方向で開閉可能となっている。
【0042】したがって、上記構成の顕微鏡本体7にお
いて、術部Pを発した光の一部Lは、プリズム54によ
り撮影光束として反射される。そして、プリズム54に
よって反射された撮影光束は、さらにプリズム32,3
3によって反射されて、アーム51内に設けられたビー
ムスプリッター55で分割される。この分割光束のうち
ビームスプリッター55を透過した光束は、結像レンズ
37によってアーム51内のビデオカメラ27の撮像素
子39上に結像され、図示しないモニタ等の表示装置に
よって供覧される。一方、ビームスプリッター55によ
って反射された光束は、スチルカメラ26がスライド部
材59とストッパーピン61とによって光学的に補償さ
れる位置すなわち図6にて実線で示される位置に配置さ
れている場合に、結像レンズ38によってスチルカメラ
26のフィルム面40上に結像され記録・保存される。
【0043】なお、スチルカメラ26のフィルム交換を
行なう場合には、まず、退避機構52を構成するスライ
ド部材59の爪60がストッパーピン62に当接するま
でスチルカメラ26をレール57に沿ってスライドさ
せ、スチルカメラ26を図6に示す破線の位置すなわち
顕微鏡本体7の傾斜中心Oから鏡体部21の側方に離れ
た位置に退避させる。そして、この状態で、フィルム交
換用扉63をヒンジ64を中心に回動させて開き(図中
破線で示す)、フィルムの交換を行なう。
【0044】以上説明したように、本実施形態の手術用
顕微鏡装置は、顕微鏡本体7の内部に導光手段および撮
影光学系を内蔵し、撮影装置であるスチルカメラ26を
傾斜中心Oの近傍に配置することができるため、第1の
実施形態と同様の作用効果を奏する。また、本実施形態
の手術用顕微鏡装置では、導光手段を、左右観察光束の
略中心付近に配置した変倍光学系29′とプリズム5
4,32,33とによって構成したことにより、撮影光
束の光量が第1の実施形態の2倍になる。したがって、
光量低下を招くことがなく、第1の実施形態において撮
影光学系を構成する可動ミラー34をビームスプリッタ
ー55に置き換えることが可能となる。その結果、ロー
タリーソレノイド35およびそれに付随する機械・電気
部品が不要となり、アーム51内に空間的な余裕ができ
る。これにより、アーム51内に撮影光学系のみならず
ビデオカメラ27等の撮影装置を容易に内蔵でき、傾斜
中心Oのより近傍に撮影装置を配置できるとともに、顕
微鏡全体の重量を低下させることができる。無論、この
ことは、顕微鏡本体7を傾斜移動させる操作力量の低減
に貢献する。
【0045】また、本実施形態では、ビデオカメラ27
をアーム51内に内蔵することで、ビデオカメラ27の
ケーブルを顕微鏡周辺に露出させないで済むため、顕微
鏡周りの煩雑さが解消され、顕微鏡本体7の操作性が向
上し、手術効率がアップする。 さらに、本実施形態の
手術用顕微鏡装置は、スチルカメラ26をその使用位置
から退避させる退避機構52を有しているため、顕微鏡
本体に対するスチルカメラ26の取付け位置を自由に設
定できる。すなわち、従来は、フィルム交換の必要性か
ら、顕微鏡本体に対するスチルカメラ26の取付け位置
が制限されていたが、本実施形態によれば、退避機構5
2の作用により、スチルカメラ26の取付け位置の自由
度が大きくなり、スチルカメラ26を傾斜中心Oのより
近傍に配置可能となる。なお、本構成においては、スチ
ルカメラ26もアーム51内に内蔵すれば、アーム51
の形状の簡略化が容易に図れることは言うまでもない。
【0046】本発明の第3の実施形態が図10ないし図
14に示されている。なお、第1および第2の実施形態
における構成要素と同一の構成要素については同一符号
を付してその説明を省略する。
【0047】図10および図11(図10で顕微鏡本体
7を左側方から見た図)に示すように、鏡体部21には
アーム71が接続されている。このアーム71は、図1
に示したリンクアーム13のリンク18に固定された単
軸制動軸受け6の所属の軸O6 に連結されている。アー
ム71の内部は、後述する2光路の撮影光学系および2
台のビデオカメラ27、27′が内蔵可能なスペースを
有している。なお、この場合、第1の実施形態において
説明したと同様、顕微鏡本体7は、内蔵のビデオカメラ
27,27´を含めて傾斜機構並びに平衡移動機構とバ
ランスのとれた状態で架台に支持され、傾斜中心Oを中
心に移動可能となっている。
【0048】アーム71には、顕微鏡本体7による観察
像を記録する撮影装置としてのスチルカメラ26,26
´を取り付けることができるようになっている。なお、
図10ないし図14は、顕微鏡本体7にスチルカメラ2
6,26´を取り付けた状態を示している。スチルカメ
ラ26,26´は、顕微鏡本体7の傾斜中心Oの近傍に
配置され、アーム71に内蔵された後述する導光手段お
よび撮影光学系に対して光学的に接続される。
【0049】また、図中、52は、アーム71に取り付
けられるスチルカメラ26,26´をアーム71に対し
て図中矢印方向に移動させるための退避機構である。図
示のように、退避機構52にはスチルカメラ26および
同様のスチルカメラ26′の2台が取り付けられてい
る。なお、退避機構52は、スチルカメラ26が図中実
線で示されるその定位置から図中破線の位置まで移動し
た際にスチルカメラ26′がスチルカメラ26の定位置
に配置されるようなストロークを有している。
【0050】図12ないし図14には、アーム71に内
蔵された導光手段と撮影光学系とが示されている。な
お、図12は図13でアーム71を上方から見た場合の
内蔵光学系の構成図、図14は図13でアーム71の上
部を右側方から見た場合の内蔵光学系の構成図である。
【0051】図中、74,75はアーム71内に設けら
れたプリズム、30aは鏡体部21内に導入される図中
左側の光束の光軸上に配置されたビームスプリッターで
ある。そして、ビームスプリッター30aとプリズム3
2,74,75は、左側光束を、撮影光束として、 傾
斜中心Oの近傍に導く第1の導光手段を構成している。
【0052】図中、30bは鏡体部21内に導入される
図中右側の光束の光軸上に配置されたビームスプリッタ
ー、76はビームスプリッター30bからの出射光束を
反射するべくアーム71内に設けられたプリズム、7
7,78はアーム71内に設けられたプリズムである。
そして、ビームスプリッター30bとプリズム76,7
7,78は、右側光束を、撮影光束として、傾斜中心O
の近傍に導く第2の導光手段を構成している。
【0053】図中、79はプリズム75によって導かれ
る光束を2分割するビームスプリッターである。このビ
ームスプリッター79は、前記第1の導光手段によって
導かれてプリズム75によって反射された撮影光束の光
軸上に配置されている。ビームスプリッター79によっ
て反射された撮影光束の光軸上には結像レンズ38が配
置され、ビームスプリッター79を透過した撮影光束の
光軸上には結像レンズ37が配置されている。この場
合、結像レンズ38は、ビームスプリッター79によっ
て反射される撮影光束をスチルカメラ26(または26
´)内のフィルム面40上に結像させる。また、結像レ
ンズ37は、ビームスプリッター79を透過する撮影光
束をアーム71内に配置されたビデオカメラ27の撮像
素子39上に結像させる。前記第2の導光手段によって
導かれてプリズム78によって反射された撮影光束の光
軸上には結像レンズ 37′が配置されている。結像レ
ンズ37´は、プリズム78によって反射された撮影光
束をアーム71内に配置されたビデオカメラ27´の撮
像素子39´上に結像させる。したがって、上記構成で
は、ビームスプリッター79と結像レンズ37,3
7′,38とによって撮影光学系が構成される。
【0054】したがって、上記構成の顕微鏡本体7にお
いて、術部Pを発した左右の視差を有する光束は、ま
ず、ビームスプリッター30a,30bで各々2分割さ
れる。そして、ビームスプリッター30aで2分割され
た左側光束の一方の分割光束は、撮影光束としてプリズ
ム32,74,75にてアーム71内に導かれ、ビーム
スプリッター79を透過した後、結像レンズ37によっ
てビデオカメラ27の撮像素子39上に結像される。一
方、ビームスプリッター30bで2分割された右側光束
の一方の分割光束は、プリズム76,77,78によっ
て同様にアーム71内に導かれた後、結像レンズ37′
によってビデオカメラ27′の撮像素子39′上に結像
される。したがって、図示しない左右の各像を交互に映
し出す画像表示手段ならびにモニタによって立体テレビ
観察が可能となる。
【0055】一方、ビームスプリッター79によって反
射された光束は、結像レンズ38によってスチルカメラ
26のフィルム面40上に結像される。また、術中、仮
に、スチルカメラ26のフィルムが終了してしまった場
合には、 スチルカメラ26を退避機構52によって図
11中の破線の位置まで移動させる。この時、スチルカ
メラ26′がスチルカメラ26の定位置に配置されて結
像レンズ38と光学的に接続される。したがって、術者
は、フィルム交換のために写真撮影を中止することなく
続行することができる。
【0056】以上説明したように、本実施形態の手術用
顕微鏡装置は、顕微鏡本体7の内部に導光手段および撮
影光学系を内蔵し、撮影装置であるスチルカメラ26を
傾斜中心Oの近傍に配置することができるため、第1の
実施形態と同様の作用効果を奏する。また、本実施形態
の手術用顕微鏡装置では、撮影装置として2台のビデオ
カメラ27,27′を使用し、これらのビデオカメラ2
7,27′を傾斜中心Oに対して対称に配置しているた
め、撮影装置全体の重心位置を傾斜中心Oの近傍に配置
可能となり、顕微鏡本体7の操作性が良好となる。
【0057】また、本実施形態の手術用顕微鏡装置で
は、退避機構52に2台のビデオカメラ27,27′が
搭載されている。つまり、退避機構52は、単なるフィ
ルム交換のためだけでなく、術中の撮影可能枚数の増加
にも貢献できる。これによって、術中にフィルムを交換
するといった非常に煩わしい作業が解消され、手術効率
がアップする。
【0058】なお、第2および第3の実施形態における
退避機構52は、レール57ならびにスライド部材59
によって構成され、スチルカメラ26(26´)を左右
もしくは前後に移動させて退避させる機構であるが、回
転や跳ね上げ等の他の機構によって同様の作用・効果を
得るようにしても良い。
【0059】以上説明してきた技術内容によれば、 以
下に示すような各種の構成が得られる。 1.顕微鏡本体と、顕微鏡本体を支持し且つ顕微鏡本体
を一点を中心に傾斜させる傾斜機構と前記顕微鏡本体お
よび前記傾斜機構の重量を相殺し上下水平移動させる平
衡移動機構とを有する架台と、からなる手術用顕微鏡に
おいて、顕微鏡本体の傾斜の前記中心位置近傍に撮影装
置を取り付け可能にするとともに、顕微鏡本体内に入射
した光を前記撮影装置に対して光学的に接続する導光手
段または撮影光学系の少なくとも一部を顕微鏡本体内に
配置したことを特徴とする手術用顕微鏡。
【0060】2.前記導光手段がビームスプリッターか
ら成ることを特徴とする第1項に記載の手術用顕微鏡。 3.前記導光手段が全反射プリズムから成ることを特徴
とする第1項に記載の手術用顕微鏡。 4.前記撮影装置を前記顕微鏡本体の傾斜の中心位置近
傍から退避させる退避機構を有したことを特徴とする第
1項に記載の手術用顕微鏡。
【0061】5.前記撮影装置が顕微鏡本体の上方に配
置固定されることを特徴とする第1項に記載の手術用顕
微鏡。 6.前記顕微鏡本体の傾斜の中心位置は顕微鏡本体の上
方に配置されることを特徴とする第1項に記載の手術用
顕微鏡。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の手術用顕
微鏡装置によれば、撮影装置の取り付けによる顕微鏡本
体の重心の移動が最小限に抑えられる。したがって、重
心の移動を補正する平衡重りの付加が不要になるので、
撮影装置の取り付けによって前後左右の傾斜力量が変化
することなく、操作性の悪化を防止することができる。
【0063】また、顕微鏡本体の上下・水平移動に関し
ては、撮影装置の取り付けによって生じるアンバランス
を補正するために付加される平衡重りは、その撮影装置
分の重量を相殺する重さ、すなわち、必要最小限の重さ
に抑えられるので、この重量の増加に伴う慣性力の増加
も最小限に抑えられ、平衡移動機構の操作性の悪化を防
止することができる。
【0064】すなわち、傾斜中心の近傍(上下、左右、
前後方向とも)に撮影装置を配置できることにより、重
心の移動が小さくて済み、撮影装置の着脱による追加の
平衡重り(バランス重り)が軽くて済む(既存の平衡重
り以外に付加すべき重りの総重量が軽くて済む(バラン
ス調整が楽になる))。したがって、初動時の慣性力が
小さく、軽く動かせるため、操作性が良い。
【0065】以上のように、本発明の手術用顕微鏡装置
は、撮影装置を取り付けた場合であっても、顕微鏡本体
の傾斜並びに上下・水平移動の際の操作性を損なうこと
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る手術用顕微鏡装
置の全体構成図である。
【図2】顕微鏡本体とこれを支持する傾斜機構の側面図
である。
【図3】図2で顕微鏡本体を右側から見た正面図であ
る。
【図4】図1の顕微鏡本体に内蔵された光学系の構成図
である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る手術用顕微鏡装
置の顕微鏡本体の側面図である。
【図6】図5で顕微鏡本体を右側から見た正面図であ
る。
【図7】図5の顕微鏡本体に内蔵された光学系の構成図
である。
【図8】スチルカメラを顕微鏡本体に対して移動させる
退避機構の断面図である。
【図9】図8の9ー9線に沿う断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る手術用顕微鏡
装置の顕微鏡本体の正面図である。
【図11】図10で顕微鏡本体を左側から見た側面図で
ある。
【図12】図10の顕微鏡本体内に内蔵された光学系の
構成図であり、図13でアームを上方から見た場合の内
蔵光学系の構成図である。
【図13】図10の顕微鏡本体内に内蔵された光学系の
構成図である。
【図14】図13でアームの上部を右側方から見た場合
の内蔵光学系の構成図である。
【符号の説明】
7…顕微鏡本体 13…平行四辺形リンクアーム(傾斜機構) 26…スチルカメラ(撮影装置) 27…ビデオカメラ(撮影装置) 30…ビームスプリッター(導光手段) 32,33…プリズム(導光手段) 34…可動ミラー(撮影光学系) 37,38…結像レンズ(撮影光学系) O…傾斜中心(回動点)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】アーム11の一端には単軸制動軸受け3が
固定されている。この場合、単軸制動軸受け3の所属の
軸O3 は軸O2 と平行になっている。また、単軸制動軸
受け4は、その所属の軸O4 が軸O3 に対して垂直とな
るように、単軸制動軸受け3に固定されている。さら
に、単軸制動軸受け4には、単軸制御軸受け4の所属の
軸O4 となる第2のアーム12が取り付けられている。
すなわち、第2のアーム12は、図中に矢印で示すよう
に、軸O3 を中心に回転できるとともに、軸O4を中心
に回転できる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】また、本実施形態の手術用顕微鏡装置で
は、退避機構52に2台のスチルカメラ26,26′
搭載されている。つまり、退避機構52は、単なるフィ
ルム交換のためだけでなく、術中の撮影可能枚数の増加
にも貢献できる。これによって、術中にフィルムを交換
するといった非常に煩わしい作業が解消され、手術効率
がアップする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】削除

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顕微鏡本体と、顕微鏡本体を支持し且つ
    顕微鏡本体を一点を中心に傾斜させる傾斜機構と前記顕
    微鏡本体および前記傾斜機構の重量を相殺し上下水平移
    動させる平衡移動機構とを有する架台と、からなる手術
    用顕微鏡装置において、 顕微鏡本体の傾斜の前記中心位置近傍に撮影装置を取り
    付け可能にするとともに、顕微鏡本体内に入射した光を
    前記撮影装置に対して光学的に接続する導光手段または
    撮影光学系の少なくとも一部を顕微鏡本体内に配置した
    ことを特徴とする手術用顕微鏡装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005043458A (ja) * 2003-07-23 2005-02-17 Olympus Corp 手術用顕微鏡

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