JPH10329745A - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリング制御装置

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JPH10329745A
JPH10329745A JP16190497A JP16190497A JPH10329745A JP H10329745 A JPH10329745 A JP H10329745A JP 16190497 A JP16190497 A JP 16190497A JP 16190497 A JP16190497 A JP 16190497A JP H10329745 A JPH10329745 A JP H10329745A
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torque
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motor
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久純 石川
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好典 小木曽
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステアリングホイールの切り込み時・戻り時
に、電動モータにロータ慣性補償トルクを発生させて、
操舵フィーリングを向上させることのできる電動パワー
ステアリング制御装置を提供することである。 【解決手段】 切り込み時用あるいは戻り時用のロータ
慣性補償指令値決定手段13、17が出力するロータ慣
性補償指令値に基づいて、電動モータ6にロータ慣性補
償トルクを発生させて、ロータ慣性トルクを打ち消した
り、見かけ上はロータ慣性トルクと同質のトルクを発生
させたりする構成にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロータ慣性トル
クを補償する構成にした電動パワーステアリング制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、ステアリングホイー
ルWに連係する入力軸1の先端に、ピニオン2を設けて
いる。また、両端に車輪3R、3Lが連係するロッド4
に、ラック5を形成している。そして、上記入力軸1の
ピニオン2を、このロッド4のラック5にかみ合せてい
る。また、電動モータ6を設け、そのモータ出力を、減
速機7を介して上記ロッド4に伝達するようにしてい
る。さらに、入力軸1に作用する操舵トルクを検出する
操舵トルクセンサ8と、車速を検出する車速センサ9と
を設け、コントローラーCに接続している。
【0003】このコントローラーCは、図7に示すよう
に、基本アシスト指令値決定回路10とモータ電流制御
回路11とを備えている。基本アシスト指令値決定回路
10では、操舵トルク及び車速に応じて基本アシスト指
令値を決定している。そして、モータ電流制御回路11
は、その基本アシスト指令値に基づいて、電動モータ6
にモータ電流を流す。したがって、電動モータ6には、
操舵トルク及び車速に応じたアシストトルクが発生し、
アシスト力を付与することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような電動パワ
ーステアリング制御装置では、電動モータ6のロータ慣
性によりロータ慣性トルクが発生してしまい、操舵フィ
ーリングが悪くなることがある。このロータ慣性は、詳
しくは後述するが、モータ角加速度にほぼ比例した大き
さでロータ慣性トルクを発生し、それまでの状態を維持
しようと作用するものである。そして、ロータ慣性トル
クが発生すると、ステアリングホイールWの切り込み時
には、以下のような影響を及ぼすことがある。なお、こ
こでいう切り込み時とは、ある状態からステアリングホ
イールWを切り込んだ状態をいい、中立位置からステア
リングホイールWを切り込む状態はもちろん、ステアリ
ングホイールWを切った状態から積極的に中立位置に戻
すような状態も含むものとする。
【0005】ある状態からステアリングホイールWを切
り込んだとき、電動モータ6には、それまでの状態を維
持しようとするロータ慣性トルクが発生する。特に、ス
テアリングホイールWを左右に切り返すような場合、ロ
ータ慣性トルクも左右に発生するので、ドライバーが慣
性感を感じ、ステアリングの軽快感が損なわれてしまう
ことがある。また、このロータ慣性トルクは、モータ角
加速度が変化する方向と逆方向に作用するため、アシス
トトルクを減ずることになり、アシスト力不足になった
り、応答性が悪くなったりすることがある。
【0006】一方、ステアリングホイールWの戻り時に
は、以下のような影響を及ぼすことがある。なお、ここ
でいう戻り時とは、転舵後に、ステアリングホイールW
に入力する力をゼロにした状態、又は、ステアリングホ
イールWに入力する力が弱く、ステアリングホイールW
の回転方向がセルフアライニングトルクによって決めら
れる状態をいうものとする。一般的に、転舵状態では、
車輪3R、3Lを中立方向に復帰させようとするセルフ
アライニングトルクが発生する。したがって、転舵後に
ステアリングホイールWに入力する力をゼロにすれば、
このセルフアライニングトルクにより、車輪3R、3L
は中立方向に復帰しようとする。
【0007】このセルフアライニングトルクは、低速で
は小さく、高速になるほど大きくなる性質を有する。そ
のため、車両の低速走行域では、ステアリングホイール
Wの戻り性が悪くなってしまうことがある。つまり、転
舵状態から車輪3R、3Lが中立方向に復帰するとき、
電動モータ6にはそれまでの状態、例えば、停止状態を
維持しようするロータ慣性トルクが発生する。そして、
このロータ慣性トルクがセルフアライニングトルクに抗
して作用するが、このときのセルフアライニングトルク
は小さいため相対的に大きく打ち消されてしまい、戻り
性が悪くなってしまう。
【0008】それに対して、車両の高速走行域では、セ
ルフアライニングトルクが大きくなるので、前述の戻り
性が問題となることはなく、逆に、収れん性が悪くなっ
てしまうことがある。つまり、セルフアライニングトル
クが大きくなるので、車輪3R、3Lが中立位置に復帰
しようとする勢いが大きくなってしまう。そのため、中
立位置に復帰したとき、電動モータ6には、それまでの
回転を続けようとするロータ慣性トルクが発生し、電動
モータ6が回転し続けようとする。そして、その回転に
より車輪3R、3Lが中立位置を超えて転舵され、収れ
ん性が悪くなってしまう。この発明の目的は、ステアリ
ングホイールの切り込み時・戻り時に、電動モータにロ
ータ慣性補償トルクを発生させて、操舵フィーリングを
向上させることのできる電動パワーステアリング制御装
置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、アシスト力
を発生する電動モータと、操舵トルクを検出する操舵ト
ルク検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、操舵
トルク及び車速に応じて基本アシスト指令値を決定する
基本アシスト指令値決定手段と、その基本アシスト指令
値に基づいて、電動モータにモータ電流を流すモータ電
流制御手段とを備えた電動パワーステアリング制御装置
を前提とする。そして、第1の発明は、ステアリングホ
イールの切り込み・戻りを判別する切り込み・戻り判別
手段と、電動モータのモータ角加速度を検出するモータ
角加速度検出手段と、ステアリングホイールの切り込み
時に、モータ角加速度及び車速に応じてロータ慣性補償
指令値を決定する切り込み時用のロータ慣性補償指令値
決定手段と、ステアリングホイールの戻り時に、モータ
角加速度及び車速に応じてロータ慣性補償指令値を決定
する戻り時用のロータ慣性補償指令値決定手段とを備
え、これらロータ慣性補償指令値に基づいて、電動モー
タにロータ慣性補償トルクを発生させて、ロータ慣性ト
ルクを打ち消したり、見かけ上はロータ慣性トルクと同
質のトルクを発生させたりする構成にした点に特徴を有
する。
【0010】第2の発明は、第1の発明において、モー
タ角加速度検出手段は、モータ角速度検出手段と、この
モータ角速度検出手段が検出したモータ角速度を微分し
てモータ角加速度を算出する微分手段とからなる点に特
徴を有する。第3の発明は、第2の発明において、切り
込み・戻り判別手段は、操舵トルク検出手段で検出した
操舵トルクの方向と、モータ角速度検出手段で検出した
モータ角速度の方向とが同じであれば、切り込み時と判
別し、逆であれば、戻り時と判別する構成にした点に特
徴を有する。第4の発明は、第1〜3の発明において、
切り込み時用のロータ慣性補償指令値決定手段は、車両
の低速走行域で、ロータ慣性トルクのほぼすべてを打ち
消すロータ慣性補償指令値を出力する構成にした点に特
徴を有する。
【0011】第5の発明は、第1〜4の発明において、
切り込み時用のロータ慣性補償指令値決定手段は、車両
の高速走行域で、ロータ慣性トルクの一部だけを打ち消
すロータ慣性補償指令値を出力する構成にした点に特徴
を有する。第6の発明は、第1〜5の発明において、戻
り時用のロータ慣性補償指令値決定手段は、車両の低速
走行域で、ロータ慣性トルクの一部だけを打ち消すロー
タ慣性補償指令値を出力する構成にした点に特徴を有す
る。第7の発明は、第1〜6の発明において、戻り時用
のロータ慣性補償指令値決定手段は、車両の高速走行域
で、ロータ慣性トルクのほぼすべてを打ち消すロータ慣
性補償指令値を出力する構成にした点に特徴を有する。
第8の発明は、第1〜6の発明において、戻り時用のロ
ータ慣性補償指令値決定手段は、車両の高速走行域で、
ロータ慣性トルクのすべてを打ち消し、さらに、見かけ
上はロータ慣性トルクと同質のトルクを、セルフアライ
ニングトルクに抗して発生させるロータ慣性補償指令値
を出力する構成にした点に特徴を有する。第9の発明
は、第1〜8の発明において、切り込み時用及び戻り時
用のロータ慣性補償指令値決定手段の両方、あるいは、
いずれか一方は、モータ角加速度がゼロ付近のとき、ロ
ータ慣性補償指令値をゼロにして、電動モータにロータ
慣性補償トルクを発生させない構成にした点に特徴を有
する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1〜5に、この発明の電動パワ
ーステアリング制御装置の一実施例を示す。ただし、上
記従来例と同一の構成要素については同一の符号を付
し、その詳細な説明を省略する。図1に示すように、電
動モータ6のモータ角速度ωを検出するモータ角速度セ
ンサ12を設け、コントローラーCに接続している。コ
ントローラーCには、上記モータ角速度センサ12に接
続する微分回路22を設けている。この微分回路22
は、モータ角速度ωを微分して、モータ角加速度dω/
dtを算出するためのものである。もちろん、直接にモ
ータ角加速度dω/dtを検出できるモータ角加速度セ
ンサを設けてもよい。ただし、一般的に、モータ角速度
センサ12は車両に搭載されることが多く、それを利用
すれば、コストダウンを図ることが可能となる。
【0013】さらに、コントローラーCには、切り込み
時用のロータ慣性補償指令値決定回路13と、戻り時用
のロータ慣性補償指令値決定回路17とを設けている。
そして、切り込み時用のロータ慣性補償指令値決定回路
13が決定したロータ慣性補償指令値を、スイッチ14
を介して基本アシスト指令値に加算し、モータ電流制御
回路11に出力するようにしている。同じく、戻り時用
のロータ慣性補償指令値決定回路17が決定したロータ
慣性補償指令値を、スイッチ18を介して基本アシスト
指令値に加算し、モータ電流制御回路11に出力するよ
うにしている。
【0014】切り込み時用のロータ慣性補償指令値決定
回路13は、ロータ慣性補償値演算部15と車速テーブ
ル部16とからなる。このうち、ロータ慣性補償値演算
部15では、次のようにして、ロータ慣性補償値を演算
している。ロータ慣性トルクTmは、モータ角加速度d
ω/dt(ω:モータ角速度)にほぼ比例した大きさで
発生し、次式 Tm=Jm・dω/dt ただし、Jm:慣性モーメント で表せる。この慣性モーメントJmは、予め車両実験に
より求められるので、それをメモリしておけば、実際に
電動モータ6に発生しているロータ慣性トルクTmを推
定することができる。そして、この演算したロータ慣性
トルクTmをすべて打ち消すだけのモータ出力を電動モ
ータ6に発生させるように、ロータ慣性補償値を演算し
ている。
【0015】また、車速テーブル部16には、車速に応
じて変化させるロータ慣性補償指令値のゲインを、テー
ブル値としてメモリしている。そして、そのゲインを上
記ロータ慣性補償値に乗算し、ロータ慣性補償指令値を
決定するようにしている。例えば、図2に示すように、
低車速域においては、ゲインを1程度とし、上記ロータ
慣性補償値をそのままロータ慣性補償指令値として出力
するようにしている。したがって、このロータ慣性補償
指令値がモータ電流制御回路6に伝えられると、電動モ
ータ6には、実際に発生したロータ慣性トルクTmをす
べて打ち消すだけのロータ慣性補償トルクが発生するこ
とになる。そして、高車速になるにつれて、そのゲイン
を小さくし、上記ロータ慣性補償値よりも小さくしたロ
ータ慣性補償指令値を出力するようにしている。したが
って、電動モータ6には、実際に発生したロータ慣性ト
ルクTmの一部だけを打ち消すロータ慣性補償トルクが
発生することになる。
【0016】一方、戻り時用のロータ慣性補償指令値決
定回路17も、ロータ慣性補償値演算部19と車速テー
ブル部20からなる。以下では、上記切り込み時用のロ
ータ慣性補償指令値決定回路13との相違点のみについ
て説明する。ロータ慣性補償値演算部19では、上記と
同様に、実際に発生したロータ慣性トルクTmを推定
し、ロータ慣性補償値を演算している。車速テーブル部
20では、図3に示すように、低車速域においてゲイン
を1よりも小さくし、電動モータ6に、実際に発生した
ロータ慣性トルクTmの一部だけを打ち消すロータ慣性
補償トルクを発生させるようにしているそして、高車速
になるにつれて、そのゲインを1まで大きくし、電動モ
ータ6に、実際に発生したロータ慣性トルクTmをすべ
て打ち消すだけのロータ慣性補償トルクを発生させるよ
うにしている。
【0017】上記スイッチ14、18は、ステアリング
ホイールWの切り込み・戻りを判別する切り込み・戻り
判別回路21によって制御されている。この切り込み・
戻り判別回路21には、操舵トルクセンサ8とモータ角
速度センサ12とを接続している。そして、これらセン
サ8、12で検出した操舵トルクの極性とモータ角速度
の極性とが同じであれば、つまり、その方向が同じであ
れば、切り込み時であると判別する。このように判別で
きるのは、ステアリングホイールWを切り込んだとき、
操舵トルクが発生し、電動モータ6はその方向に回転す
るからである。このようにして切り込み時であると判別
したときは、スイッチ14をオンにする。したがって、
切り込み時用のロータ慣性補償指令値決定回路13から
出力されたロータ慣性補償指令値が、基本アシスト指令
値に加算され、モータ電流制御回路11に伝えられる。
【0018】それに対して、操舵トルクの極性とモータ
角速度の極性とが異なれば、つまり、その方向が異なれ
ば、戻り時であると判別する。このように判別できるの
は、以下の理由による。すなわち、転舵後にステアリン
グホイールWに入力する力をゼロにしたような場合、セ
ルフアライニングトルクにより電動モータ6も回転させ
られるが、入力軸1にはステアリングホイールW自体の
質量により慣性が働く。そして、その慣性により発生す
るトルクを、操舵トルクセンサ8が、モータ回転方向と
は逆方向の操舵トルクとして検出するからである。この
ようにして戻り時であると判別したときは、スイッチ1
8をオンにする。したがって、戻り時用のロータ慣性補
償指令値決定回路17から出力されたロータ慣性補償指
令値が、基本アシスト指令値に加算され、モータ電流制
御回路11に伝えられる。
【0019】次に、この実施例の電動パワーステアリン
グ制御装置の作用を説明する。ステアリングホイールW
の切り込み時には、切り込み・戻り判別回路21が、ス
テアリングホイールWの切り込み時であると判別し、ス
イッチ14をオンにする。したがって、切り込み時用の
ロータ慣性補償指令値決定回路13から出力されたロー
タ慣性補償指令値が、基本アシスト指令値に加算され
て、モータ電流制御回路11に伝えられる。
【0020】この切り込み状態で、車両が低速走行して
いれば、前述のようにゲインが1程度であり、電動モー
タ6には、ロータ慣性トルクTmのほぼすべてを打ち消
すだけのロータ慣性補償トルクが発生する。したがっ
て、ドライバーが慣性感を感じることがなく、ステアリ
ングの軽快感を確保することができる。しかも、ロータ
慣性トルクTmを打ち消せば、電動モータ6には、基本
アシスト指令値に基づくアシストトルクがそのまま発生
するので、アシスト力不足になったり、応答性が悪くな
ったりすることがない。
【0021】それに対して、車両が高速走行していると
きは、そのゲインが小さくなるので、電動モータ6に、
ロータ慣性トルクTmの一部だけを打ち消すロータ慣性
補償トルクが発生することになる。つまり、実際に発生
したロータ慣性トルクTmの一部は残った状態となり、
そのロータ慣性トルクが反力として作用するので、ステ
アリングホイールWの剛性感を残して、安定した高速走
行が可能となる。また、車輪3R、3L側からキックバ
ック等により入力があったとしても、ロータ慣性トルク
がそれに抗して作用するので、ステアリングホイールW
が大きくとられてしまうこともない。
【0022】一方、ステアリングホイールWの戻り時に
は、切り込み・戻り判別回路21が戻り時であると判別
し、スイッチ18をオンにする。したがって、戻り時用
のロータ慣性補償指令値決定回路17から出力されたロ
ータ慣性補償指令値が、基本アシスト指令値に加算され
て、モータ電流制御回路11に伝えられる。ここで、図
4に、ステアリングホイールWの戻りに伴う電動モータ
6の回転の一例を示す。いま、舵角が図4(a)に示すよ
うに変化したとき、モータ角速度ωは、図4(b)に示す
ように、転舵状態のゼロから大きくなるが、あるモータ
角速度からは小さくなって中立位置に戻ると再びゼロに
なる。そして、このときのモータ角加速度dω/dtを
図4(c)示すと、モータ回転の前半で加速するが、後半
では減速するがわかる。
【0023】このような戻り状態で、車両が低速走行し
ているときに、前述のようにゲインを1よりも小さくし
た理由を説明する。いま、低速走行域でもゲインを1程
度とし、ロータ慣性トルクTmをすべて打ち消すように
したとする。この場合、図4(c)の加速領域では、モー
タ回転が加速する方向と逆に、つまり、車輪3R、3L
が中立位置に復帰しようとする方向とは逆に、ロータ慣
性トルクTmが発生する。したがって、そのロータ慣性
トルクTmをすべて打ち消すことで、戻り性を向上させ
ることができる。
【0024】ところが、図4(c)の減速領域では、モー
タ回転が減速する方向と逆に、つまり、車輪3R、3L
が中立位置に復帰しようとする方向に、ロータ慣性トル
クTmが発生する。したがって、このロータ慣性トルク
Tmのすべてを打ち消すことは、逆に戻り性を悪くする
結果となってしまう。このように、ロータ慣性トルクT
mをすべて打ち消した場合、車種等によっては、加速領
域で戻り性が向上するが、減速領域では逆に戻り性が悪
くなることになり、全体としてさほど戻り性を向上させ
ることができなくなることもある。
【0025】そこで、ゲインを1よりも小さくしたので
あるが、この場合、図4(c)の加速領域では、ゲインを
1とした場合に比べればやや劣るものの、ロータ慣性ト
ルクTmの一部を打ち消すので、やはり戻り性を向上さ
せられる。しかも、図4(c)の減速領域では、ロータ慣
性トルクTmの一部を残したままとなり、ゲインを1と
した場合に比べて戻り性をよくすることができる。そし
て、全体としてみたときに、ゲインを1とした場合に比
べて、その戻り性を向上させることができることもあ
る。
【0026】それに対して、車両が高速走行していると
きは、収れん性が問題となる。そして、この収れん性を
確保するには、車輪3R、3Lが中立位置付近にあると
き、つまり、図4(c)の減速領域におけるロータ慣性ト
ルクTmによる影響をなくせばよい。そこで、そのゲイ
ンを1まで大きくして、電動モータ6に、実際に発生し
たロータ慣性トルクTmをすべて打ち消すだけのロータ
慣性補償トルクを発生させている。したがって、大きな
セルフアライニングトルクのため、車輪3R、3Lが中
立位置に復帰しようとする勢いが大きくなっても、ロー
タ慣性トルクTmのすべてを打ち消すので、車輪3R、
3Lが中立位置を超えることがなく、収れん性を向上さ
せることができる。
【0027】なお、図2、3に示す特性はほんの一例に
すぎず、車速テーブル部16、20のテーブル値を変更
すれば、車種に応じて、あるいは、ユーザーからの要望
に応じて、操舵フィーリングをきめこまやかにチューニ
ングすることができる。例えば、図3の点線に示すよう
に、戻り時の高速走行域において、ゲインを1より大き
くしてやってもかまわない。この場合、電動モータ6に
発生するロータ慣性補償トルクにより、実際に発生した
ロータ慣性トルクTmをすべて打ち消すことができる。
しかも、そのロータ慣性補償トルクにより、図4(c)の
減速領域では、見かけ上はロータ慣性トルクと同質のト
ルクが、モータ回転の減速する方向、つまり、セルフア
ライニングトルクに抗して作用することになる。したが
って、車輪3R、3Lが中立位置に復帰しようとする勢
いを抑え、さらに収れん性を向上させることができる。
【0028】また、車速テーブル部16、20の他に、
モータ角加速度テーブル部を設けたりしてもよい。例え
ば、図5に示すように、モータ角加速度dω/dtのゼ
ロ付近で、ロータ慣性補償指令値のゲインをゼロとする
ようにしておけば、電動モータ6が発振するのを防止す
ることができる。つまり、停止状態から、電動モータ6
が何等かの原因で少しでも動いたような場合、モータ角
加速度dω/dtが発生するので、モータ角速度センサ
12がそれを検出し、コントローラーCに伝える。そし
て、コントローラーCでは、モータ角加速度dω/dt
に応じてロータ慣性補償トルクを発生させるが、そのロ
ータ慣性補償トルクによっても、電動モータ6にはモー
タ角加速度dω/dtが発生してしまう。
【0029】このように、ループ系の制御をしている場
合、電動モータ6が少しでも動くと、繰り返しモータ角
加速度dω/dtが発生してしまい、電動モータ6が発
振することがあった。そこで、モータ角加速度dω/d
tのゼロ付近で、ロータ慣性補償指令値のゲインをゼロ
とするようにしておけば、電動モータ6が何等かの原因
で少し動いたとしても、それによってロータ慣性補償ト
ルクが発生することがなく、電動モータ6が発振するの
を防止することができる。
【0030】
【発明の効果】第1の発明によれば、ステアリングホイ
ールの切り込み時・戻り時に、電動モータにロータ慣性
補償トルクを発生させて、操舵フィーリングを向上させ
ることができる。しかも、切り込み時用あるいは戻り時
用のロータ慣性補償指令値決定手段の特性をそれぞれ変
更してやれば、車種に応じて、あるいは、ユーザーから
の要望に応じて、操舵フィーリングをきめこまやかにチ
ューニングすることができる。第2の発明によれば、第
1の発明において、モータ角加速度を検出するのに、車
両に搭載されることの多いモータ角速度センサを利用し
ているので、コストダウンを図ることが可能となる。第
3の発明によれば、第2の発明において、なんら新たな
要素を付加することなく、切り込み・戻り判別手段を構
成することができ、コストダウンが可能となる。
【0031】第4の発明によれば、第1〜3の発明にお
いて、実際に発生したロータ慣性トルクをすべて打ち消
すので、ドライバーが慣性感を感じることがなく、ステ
アリングの軽快感を確保することができる。しかも、電
動モータには、基本アシスト指令値に基づくアシストト
ルクがそのまま発生するので、アシスト力不足になった
り、応答性が悪くなったりすることがない。第5の発明
によれば、第1〜4の発明において、実際に発生したロ
ータ慣性トルクの一部は残った状態となり、そのロータ
慣性トルクが反力として作用するので、ステアリングホ
イールの剛性感を残して、安定した高速走行が可能とな
る。また、車輪側からキックバック等により入力があっ
たとしても、ロータ慣性トルクがそれに抗して作用する
ので、ステアリングホイールWが大きくとられてしまう
こともない。
【0032】第6の発明によれば、第1〜5の発明にお
いて、車種等によっては、ロータ慣性トルクのすべてを
打ち消す場合と比べて、戻り性をよくすることもでき
る。第7の発明によれば、第1〜6の発明において、大
きなセルフアライニングトルクのため、車輪が中立位置
に復帰しようとする勢いが大きくなっても、実際に発生
したロータ慣性トルクのすべてを打ち消すので、車輪が
中立位置を超えることがなく、収れん性を向上させるこ
とができる。第8の発明によれば、第1〜6の発明にお
いて、実際に発生したロータ慣性トルクをすべて打ち消
すとともに、ロータ慣性トルクと同質のトルクをセルフ
アライニングトルクに抗して発生させるので、さらに収
れん性を向上させることができる。第9の発明によれ
ば、第1〜8の発明において、電動モータが発振するの
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の電動パワーステアリング
制御装置を示すブロック図である。
【図2】切り込み時における車速とゲインとの関係を示
す一例である。
【図3】戻り時における車速とゲインとの関係を示す一
例である。
【図4】ステアリングホイールWの戻りに伴う電動モー
タ6の回転の一例を示す図で、(a)は舵角の時間的変化
を示し、(b)はモータ角速度ωの時間的変化を示し、
(c)はモータ角加速度dω/dtを示している。
【図5】モータ角加速度dω/dtとゲインとの関係を
示す一例である。
【図6】電動パワーステアリング制御装置を示す図であ
る。
【図7】従来例の電動パワーステアリング制御装置を示
すブロック図である。
【符号の説明】
6 電動モータ 8 トルクセンサ 9 車速センサ 10 基本アシスト指令値決定回路 11 モータ電流制御回路 12 モータ角速度センサ 13 切り込み時用のロータ慣性補償指令値決定回路 17 戻り時用のロータ慣性補償指令値決定回路 21 切り込み・戻り判別回路 22 微分回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アシスト力を発生する電動モータと、操
    舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車速を検出
    する車速検出手段と、操舵トルク及び車速に応じて基本
    アシスト指令値を決定する基本アシスト指令値決定手段
    と、その基本アシスト指令値に基づいて、電動モータに
    モータ電流を流すモータ電流制御手段とを備えた電動パ
    ワーステアリング制御装置において、ステアリングホイ
    ールの切り込み・戻りを判別する切り込み・戻り判別手
    段と、電動モータのモータ角加速度を検出するモータ角
    加速度検出手段と、ステアリングホイールの切り込み時
    に、モータ角加速度及び車速に応じてロータ慣性補償指
    令値を決定する切り込み時用のロータ慣性補償指令値決
    定手段と、ステアリングホイールの戻り時に、モータ角
    加速度及び車速に応じてロータ慣性補償指令値を決定す
    る戻り時用のロータ慣性補償指令値決定手段とを備え、
    これらロータ慣性補償指令値に基づいて、電動モータに
    ロータ慣性補償トルクを発生させて、ロータ慣性トルク
    を打ち消したり、見かけ上はロータ慣性トルクと同質の
    トルクを発生させたりする構成にしたことを特徴とする
    電動パワーステアリング制御装置。
  2. 【請求項2】 モータ角加速度検出手段は、モータ角速
    度検出手段と、このモータ角速度検出手段が検出したモ
    ータ角速度を微分してモータ角加速度を算出する微分手
    段とからなることを特徴とする請求項1記載の電動パワ
    ーステアリング制御装置。
  3. 【請求項3】 切り込み・戻り判別手段は、操舵トルク
    検出手段で検出した操舵トルクの方向と、モータ角速度
    検出手段で検出したモータ角速度の方向とが同じであれ
    ば、切り込み時と判別し、逆であれば、戻り時と判別す
    る構成にしたことを特徴とする請求項2記載の電動パワ
    ーステアリング制御装置。
  4. 【請求項4】 切り込み時用のロータ慣性補償指令値決
    定手段は、車両の低速走行域で、ロータ慣性トルクのほ
    ぼすべてを打ち消すロータ慣性補償指令値を出力する構
    成にしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に
    記載の電動パワーステアリング制御装置。
  5. 【請求項5】 切り込み時用のロータ慣性補償指令値決
    定手段は、車両の高速走行域で、ロータ慣性トルクの一
    部だけを打ち消すロータ慣性補償指令値を出力する構成
    にしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記
    載の電動パワーステアリング制御装置。
  6. 【請求項6】 戻り時用のロータ慣性補償指令値決定手
    段は、車両の低速走行域で、ロータ慣性トルクの一部だ
    けを打ち消すロータ慣性補償指令値を出力する構成にし
    たことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載の
    電動パワーステアリング制御装置。
  7. 【請求項7】 戻り時用のロータ慣性補償指令値決定手
    段は、車両の高速走行域で、ロータ慣性トルクのほぼす
    べてを打ち消すロータ慣性補償指令値を出力する構成に
    したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一に記載
    の電動パワーステアリング制御装置。
  8. 【請求項8】 戻り時用のロータ慣性補償指令値決定手
    段は、車両の高速走行域で、ロータ慣性トルクのすべて
    を打ち消し、さらに、見かけ上はロータ慣性トルクと同
    質のトルクを、セルフアライニングトルクに抗して発生
    させるロータ慣性補償指令値を出力する構成にしたこと
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか一に記載の電動パ
    ワーステアリング制御装置。
  9. 【請求項9】 切り込み時用及び戻り時用のロータ慣性
    補償指令値決定手段の両方、あるいは、いずれか一方
    は、モータ角加速度がゼロ付近のとき、ロータ慣性補償
    指令値をゼロにして、電動モータにロータ慣性補償トル
    クを発生させない構成にしたことを特徴とする請求項1
    〜8のいずれか一に記載の電動パワーステアリング制御
    装置。
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