JPH1032964A - 電動工具用モータのブラシ保持金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化に好適であって、断線の虞れがないも
のを提供する。 【解決手段】 ブラシ保持金具１の略角筒状のケーシン
グを導電性材料を用いプレス等により薄肉加工して形成
し、ケーシングの両面中央部分を略弓状若しくは円弧状
に膨出させた膨出部１１を設けるとともに、ケーシング
の両面側の膨出部１１の一部を箱体内部に向けて窪ませ
て導電用のコイルばね状接続端子を係止させ、ブラシ保
持金具１のケーシングを介して電源側とブラシとの電気
的接続を図るように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ロータと一体に
回転する回転軸に固着した整流子に摺動するブラシを交
換可能に保持する電動工具用モータのブラシ保持金具に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】直流モータには、回転するロータ側の回
転軸に固着した整流子に接触・摺動するブラシを介して
ロータ側のコイルに外部から給電するため、ブラシを交
換可能に保持するブラシホルダが使用されている。ま
た、このブラシホルダには、例えばブラシホルダの本体
内部に図３に示すようなブラシ保持金具１００を備え、
このブラシ保持金具１００にブラシ（図略）を交換自在
に挿入させた構成のものが知られている。

【０００３】即ちこのブラシ保持金具１００は、適宜の
工具を使用し、例えば角型ブロック状の導電性材料で形
成したハウジング１００Ａに孔１００Ｂを開け、この開
口した孔１００Ｂに図示外のブラシを嵌挿させる構成の
ものである。またこのブラシ保持金具１００には、ブラ
シと接触する整流子を介してロータ（共に図示せず）側
のコイルと通電するため、導電性の接続端子を電気的に
接触・導通させる溝１００Ｃを機械加工によって切削し
て形成している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなブラシ保持金具１００は、孔開け加工を施す必要
上、ハウジング１００Ａにはある程度の肉厚が形成され
てしまい、小型化するのには不都合である。またハウジ
ング１００Ａに、薄肉加工を施して中央部を膨らませる
とともに、その膨出した部分を一部切り欠いて給電用の
接続端子を接触させるような構成のものも開発が検討さ
れているが、薄肉金属では切断部分が鋭利（シャープ）
な形状を呈し易いから、取り付ける接続端子が接触して
断線する虞れが大きい。

【０００５】そこで、この発明は、上記した事情に鑑
み、小型化に好適であって、断線の虞れのない電動工具
用モータのブラシ保持金具を提供することを目的とする
ものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】即ち、この請求項１に記
載の発明は、ロータと一体に回転する回転軸を包持した
整流子に摺動するブラシを交換可能に保持する電動工具
用モータのブラシ保持金具であって、このブラシ保持金
具の略角筒状のケーシングを導電性材料を用いプレス等
により薄肉加工して形成し、この形成したケーシングの
両面中央部分を略弓状若しくは円弧状に膨出させて膨出
部を設けるとともに、このケーシングの両面側の膨出部
の一部を箱体内部に向けて曲面状に窪ませて導電用のコ
イルばね状接続端子を係止させ、前記ブラシ保持金具の
ケーシングを介して電源側と前記ブラシとの電気的接続
を図るように構成したものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施例に
ついて添付図面を参照しながら説明する。図１はこの発
明に係る電動工具用モータのブラシ保持金具１を示すも
のであり、このブラシ保持金具１は図２に示す絶縁プラ
スチック樹脂によるモールド体１０を介してブラシホル
ダ本体２に取り付けられている。なお、図２において、
符号３はロータ側に一体に取り付けられて回転する回転
軸、４はこの回転軸３に固着された一対の整流子、５は
ブラシ、６は給電用の接続端子を示すものである。

【０００８】ブラシ保持金具１は、角型筒状のものであ
って、長辺側の（両）面中央部に弓型（若しくは円弧
型）の膨出部１１を設けるとともに、この膨出部１１の
一部に鋭利な突起等のない曲面状（例えば円弧状）の窪
み１２を設けて接続端子６を係止させるように構成され
ている。このブラシ保持金具１は、薄肉板状の導電性材
料、例えば成形し易く導電性を有する銅板などの金属で
形成した角型筒状のものに、絞り加工やプレス加工等を
施して膨出部１１を形成してある。

【０００９】従って、この実施例によれば、使用する材
料は、従来のようなくり抜き孔開け加工に比べて略半分
の材料で済み、従ってコストの削減とともに資源の節約
を図ることができる。また、この実施例によれば、ブラ
シ保持金具１が薄肉状に形成されているから、ブラシホ
ルダの小型化にも好適である。

【００１０】

【発明の効果】以上説明してきたようにこの発明によれ
ば、ブラシ保持金具の略角筒状のケーシングを導電性材
料を用いプレス等により薄肉加工して形成し、この形成
したケーシングの両面中央部分を略弓状若しくは円弧状
に膨出させて膨出部を設けるとともに、このケーシング
の両面側の膨出部の一部を箱体内部に向けて曲面状に窪
ませて導電用のコイルばね状接続端子を係止させ、ブラ
シ保持金具のケーシングを介して電源側と前記ブラシと
の電気的接続を図るように構成したおり、薄肉状に形成
してあるから小型化を図る上で好適であり、しかもその
分使用する材料が少なくて済むから経済的である。

【００１１】また、この発明によれば、膨出部分の一部
に曲面状に形成して設けた窪みに接続端子が接触・係止
するように構成されているから、換言すれば接続端子が
係止する部位は鋭利な形状に形成してないから、断線の
虞れもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例に係るブラシ保持金具を示す
概略斜視図。

【図２】このブラシ保持金具のブラシホルダへの取り付
け状態を示す断面図。

【図３】従来のブラシ保持金具を示す概略斜視図。

【符号の説明】

１ ブラシ保持金具 １１ 膨出部 １２ 窪み

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロータと一体に回転する回転軸を包持し
   た整流子に摺動するブラシを交換可能に保持する電動工
   具用モータのブラシ保持金具であって、 このブラシ保持金具の略角筒状のケーシングを導電性材
   料を用いプレス等により薄肉加工して形成し、 この形成したケーシングの両面中央部分を略弓状若しく
   は円弧状に膨出させて膨出部を設けるとともに、 このケーシングの両面側の膨出部の一部を箱体内部に向
   けて曲面状に窪ませて導電用のコイルばね状接続端子を
   係止させ、 前記ブラシ保持金具のケーシングを介して電源側と前記
   ブラシとの電気的接続を図るように構成したことを特徴
   とする電動工具用モータのブラシ保持金具。