JPH10325315A - 内燃機関の排ガス浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排ガス浄化装置

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JPH10325315A
JPH10325315A JP13676197A JP13676197A JPH10325315A JP H10325315 A JPH10325315 A JP H10325315A JP 13676197 A JP13676197 A JP 13676197A JP 13676197 A JP13676197 A JP 13676197A JP H10325315 A JPH10325315 A JP H10325315A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガスの浄化性能が優れているとともに、出
力の低下を防止することができ、しかもシリンダが高温
になることがなく、かつ排気装置の形状が従来のものと
大きく変わることのない内燃機関の排ガス浄化装置を提
供する。 【解決手段】 エキゾーストパイプ21に膨出室22を
設け、この膨出室(連結管)22に前触媒11を設け、
前記エキゾーストパイプ21より下流側の排気装置(マ
フラー)20内に主触媒を設けたことを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動二輪車等の
車両用原動機の内燃機関において、マフラー(排気装
置)内に触媒を備えた内燃機関の排ガス浄化装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用内燃機関の排ガス浄化
のためにマフラー内に触媒を設けたものが知られてい
る。そして、浄化性能(浄化率、反応時間)の向上と、
エンジン(原動機)性能とを両立させるために、例えば
図25及び図26に示すように、マフラー1における上
流側のエキゾーストパイプ2(あるいはディフューザー
3等)の内側に通気抵抗の小さい前触媒4を設け、マフ
ラー1の下流側に主触媒5を設けたものが多く知られて
いる。なお、マフラー1は、そのテールパイプ6の後端
部に、サイレンサーとしてのマフラー本体(図示せず)
を備えたものになっている。
【0003】また、他の従来例として、例えば特開平4
−276117号公報、実開昭56−83623号公
報、特開平8−135436号公報等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、(イ)上記
実開昭56−83623号公報に示すように、前触媒を
エキゾーストパイプの下流側に配置したものや、特開平
8−135436号公報に示すように、前触媒を別体チ
ャンバー内に配置したものは、触媒の反応に時間がかか
り、排ガスの浄化開始までに時間が多くかかっていた。
したがって、排ガス対策には不利であった。
【0005】(ロ)しかし、触媒の反応時間を早くする
ために、前触媒をエキゾーストパイプ内の上流側に配置
した場合には、出力が低下してしまうという問題があっ
た。すなわち、上記(イ)と(ロ)とは両立しなかっ
た。
【0006】(ハ)前触媒の熱膨張による伸縮を吸収し
て耐久性の向上を図るために、前触媒をフローティング
マウントで支持した場合には、フローティングマウント
がエキゾーストパイプ内へ張り出すため、出力が低下し
てしまうという問題があった。
【0007】(ニ)特開平4−276117号公報に示
すものは、2つのシリンダのうち下側のシリンダの排ガ
スが十分に触媒に触れないため、排ガスの浄化性能が劣
るという問題がある。
【0008】(ホ)また、特開平4−276117号公
報に示すものでは、触媒によってシリンダ自体までもが
高温となってしまい、焼付が生じやすいという問題があ
る。
【0009】(ヘ)さらに、特開平4−276117号
公報に示すものにあっては、上述のようにシリンダが高
温になることから、熱ダレによる出力低下が起こるとい
う問題がある。
【0010】(ト)特開平8−135436号公報に示
すものでは、従来のものとマフラー形状が大きく異なる
ため、従来機種(例えば自動二輪車)に使用する場合、
取付不能となる場合が多いという問題がある。
【0011】(チ)また、特開平8−135436号公
報に示すものが従来機種に取付可能であっても、フレー
ム等の変更が必要であるため、コストが上昇してしまう
という問題がある。
【0012】この発明は上記問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は排ガスの浄化性能が優れて
いるとともに、出力の低下を防止することができ、しか
もシリンダが高温になることがなく、かつ排気装置の形
状が従来のものと大きく変わることのない内燃機関の排
ガス浄化装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、車両用内燃機関において、
エキゾーストパイプに膨出室を設け、この膨出室に前触
媒を設け、前記エキゾーストパイプより下流側の排気装
置内に主触媒を設けたことを特徴とする内燃機関の排ガ
ス浄化装置の構成を有している。
【0014】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、エキゾーストパイプに対する膨出室の開閉
をバルブでコントロールするように構成したことを特徴
とする内燃機関の排ガス浄化装置の構成を有している。
【0015】そして、上記のように構成された請求項1
に係る発明においては、エキゾーストパイプに設けた膨
出室に前触媒を設けているから、エキゾーストパイプ内
に前触媒を設けた従来のものより排ガス通路内の抵抗が
下がる。したがって、高回転での出力低下が極小とな
る。また、膨出室は、例えばエキゾーストパイプを連結
する連結管や、出力増加を目的として設けたパワーチャ
ンバーを利用することができる。
【0016】また、前触媒をエキゾーストパイプの上流
付近に配置できるため、触媒の反応時間が早いという利
点がある。したがって、排ガスの浄化性能の向上を図る
ことができる。
【0017】上記パワーチャンバーは、特に2サイクル
エンジンの出力向上のために設けられるが、このような
パワーチャンバーとしての膨出室には、カーボンが堆積
しやすい。しかし、前触媒によってカーボンが燃焼する
ことになるから、パワーチャンバー内のカーボンの堆積
による低中速域での出力低下を防止することができる。
【0018】さらに、排気装置の上流側に前触媒を設
け、排気装置の下流側に主触媒を設けているから、十分
な浄化性能を得ることができる。
【0019】しかも、エキゾーストパイプに膨出室を設
けているだけであるから、排気装置の形状がもとのもの
とほとんど変わらない。したがって、排気装置を従来機
種、例えば自動二輪車にそのまま取り付けることができ
る。また、排気装置の取り付けのために、フレーム等を
変更する必要がないから、コストが上昇するのを防止す
ることができる。
【0020】請求項2に係る発明においては、エキゾー
ストパイプに対する膨出室の開閉をバルブでコントロー
ルするように構成しているから、例えば排気装置の温度
が十分に上昇した後はバルブを閉じて前触媒を使用しな
くても、主触媒だけで排ガスを十分浄化することができ
る。したがって、温度が十分上昇した後にはバルブを閉
じることができるから、出力低下をさらに少なくするこ
とができるという利点がある。特に、高回転域での出力
低下を防止することができる。また、前触媒による熱害
がエンジン側に及ぶのを防止することができるという利
点もある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1〜図24を参照して説明する。ただし、図1〜図10
は第1実施形態、図11〜図12は第2実施形態、図1
3〜図16は第3実施形態、図17〜図20は第4実施
形態、図21〜図24は第5実施形態を示している。
【0022】まず、図1〜図10を参照してこの発明の
第1実施形態を説明する。この実施形態では、図1に示
すように、自動二輪車に設けられた4サイクル多気筒
(4気筒)エンジン(原動機)E1の排ガス浄化装置1
0を示している。
【0023】この排ガス浄化装置10は、図2〜図6に
示すように、各エキゾーストパイプ21の連結管(膨出
室)22内に、前触媒11を設け、主触媒12をマフラ
ー本体25に設けた例を示している。
【0024】マフラー(排気装置)20は、図2及び図
3に示すように、エンジンの各排気口に接続される4つ
のエキゾーストパイプ21と、これらの各エキゾースト
パイプ21を上流側の部分で連結する連結管22と、4
本のエキゾーストパイプ21を下流側の端部で集合させ
る集合部23と、この集合部23から下流側に延びるテ
ールパイプ24と、このテールパイプ24の下流側の端
部に設けられたサイレンサーとしてのマフラー本体25
とを備えている。
【0025】連結管22は、中低速域での出力アップの
ために設けたものであり、図4に示すように、エキゾー
ストパイプ21に設けられた連通孔21aを介して、こ
れら隣接するエキゾーストパイプ21を接続するように
なっている。連結管22は、内部に設けた前触媒11に
よって高温になるため、特に外側に位置する連結管22
の前側をガード板26によって覆っている。
【0026】前触媒11は、図4及び図6に示すよう
に、ステー11aによって連結管22の内面に固定され
ている。なお、前触媒11は、図5に示すように、耐熱
性弾性部材11bによって、連結管22内に保持するよ
うに構成してもよい。さらに、前触媒11は、図7に示
すように、連結管22の内面に直接固定するように構成
してもよい。
【0027】また、主触媒12は、図9及び図10に示
すように、ステー12aにより、マフラー本体25の軸
心付近に固定され、かつステー12aの前後の部分に設
けた環状の耐熱性弾性部材12bによって保持されてい
る。すなわち、主触媒12は、ステー12a及び耐熱性
弾性部材12bによって、マフラー本体25の内パイプ
25aに保持されている。そして、テールパイプ24か
ら流れてくる排ガスは、接続パイプ25bを介して主触
媒12に導かれるようになっている。また、マフラー本
体25の外パイプ25cと内パイプ25aとの間には、
断熱材25dが詰められている。
【0028】さらに、マフラー本体25の外側には、図
8に示すように、主触媒12に対応する位置に、ガード
板27が設けられている。このガード板27は、フート
レストブラケット28に取り付けられている。また、図
8において、27aはガード板27をフートレストブラ
ケット28に固定するためのネジであり、27bは断熱
材である。なお、ガード板27は、マフラー本体25に
取り付けるように構成してもよい。
【0029】上記のように構成された排ガス浄化装置1
0においては、エキゾーストパイプ21に設けた連結管
22に前触媒11を設けているから、エキゾーストパイ
プ内に前触媒を設けた従来のものより排ガス通路内の抵
抗が下がる。したがって、特に、高回転域での出力低下
を防止することができる。
【0030】また、前触媒11をエキゾーストパイプ2
1の上流側に配置できるため、触媒の反応時間が早いと
いう利点がある。したがって、排ガスの浄化性能の向上
を図ることができる。
【0031】さらに、マフラー20の上流側に前触媒1
1を設け、マフラー20の下流側に主触媒12を設けて
いるから、十分な浄化性能を得ることができる。
【0032】しかも、エキゾーストパイプ21に連結管
22を設けているだけであるから、マフラー20の形状
がもとのものとほとんど変わることがない。したがっ
て、マフラー20を従来機種の自動二輪車にそのまま取
り付けることができる。そして、マフラー20の取り付
けのために、フレーム等を変更する必要がないから、コ
ストが上昇するのを防止することができる。
【0033】次に、この発明の第2実施形態を図11及
び図12を参照して説明する。ただし、上記第1実施形
態と共通する構成要素には同一の符号を付しその説明を
簡略化する。この第2実施形態が第1実施形態と異なる
点は、主触媒12を、エキゾーストパイプ21の排ガス
の流出直後位置に設けている点である。
【0034】すなわち、主触媒12は、図11に示すよ
うに、マフラー20の集合部23内に設けている。そし
て、主触媒12に対して設けられるガード板27は、オ
イルパン29に取り付けられている。
【0035】なお、主触媒12は、図12に示すよう
に、テールパイプ23における集合部23に近接する位
置に設けてもよい。この場合、ガード板27は、車体の
フレーム30に取り付けられるようになっている。
【0036】上記のように構成された排ガス浄化装置1
0においては、主触媒12がマフラー20における比較
的上流側に位置しているから、同主触媒12の反応時間
が早くなる。したがって、排ガスの浄化性能をさらに向
上させることができる。その他、上記第1実施形態と同
様の作用効果を奏する。
【0037】次に、この発明の第3実施形態を図13〜
16を参照して説明する。この実施形態でに示す排ガス
浄化装置10は、図13〜図14に示すように、2サイ
クル単気筒エンジンE2を搭載したスクータ型の2輪車
に設けられたものであって、そのマフラー40における
エキゾーストパイプ41のパワーチャンバー(膨出室)
42内に設けた前触媒11と、マフラー本体43に設け
た主触媒12とを備えている。
【0038】マフラー40は、図14に示すように、エ
ンジンの各排気口に接続されるエキゾーストパイプ41
と、このエキゾーストパイプ41の上流側の端部に設け
られたパワーチャンバー42と、エキゾーストパイプ4
1の下流側の端部に連結されたサイレンサーとしてのマ
フラー本体43とを備えている。
【0039】パワーチャンバー42は、中低速域の出力
アップのために設けられたものであり、図15に示すよ
うに、エキゾーストパイプ41の連通孔41aの部分か
ら、エキゾーストパイプ41に対して膨出するように形
成されている。
【0040】前触媒11は平板状に形成されたものであ
り、連通孔41aにおける図15中の上下の縁のほぼ中
央に沿うように設けられている。そして、前触媒11
は、上下の部材を溶接してパワーチャンバー42を形成
する際に、その上下の部材に挟んで共に溶接することに
より、パワーチャンバー42に固定されるようになって
いる。なお、前触媒11は、図16に示すように、パワ
ーチャンバー42の片側の内壁面に溶接により固定する
ように構成してもよい。
【0041】また、マフラー40は、図14に示すよう
に、エキゾーストパイプ41の下流側の端部からマフラ
ー本体43内に延びるディフューザー44を有してい
る。そして、主触媒12は、ディフューザー44の下流
側の端部に設けられている。
【0042】上記のように構成された排ガス浄化装置1
0においては、エキゾーストパイプ41に設けたパワー
チャンバー42に前触媒11を設けているから、エキゾ
ーストパイプ内に前触媒を設けた従来のものより排ガス
通路内の抵抗が下がる。したがって、特に、高回転域で
出力が低下するのを防止することができる。
【0043】また、パワーチャンバー42は、2サイク
ルエンジンの出力向上のために設けたものであり有益な
ものであるが、反面、カーボンの堆積によって出力向上
の効果が十分発揮されなくなるおそれがある。しかし、
前触媒11によってパワーチャンバー42内のカーボン
を燃焼することができるから、パワーチャンバー42に
よる出力向上の効果を確実に発揮することができるよう
になる。すなわち、出力の向上を確実に図ることができ
る。その他、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0044】次に、この発明の第4実施形態を図17〜
20を参照して説明する。この実施形態でに示す排ガス
浄化装置10は、図17に示すように、4サイクル単気
筒エンジンE3を搭載した2輪車に設けられたものであ
る。そして、排ガス浄化装置10は、マフラー50にお
けるエキゾーストパイプ51のサイドパイプ(膨出室)
52内に設けた前触媒11と、マフラー本体53に設け
た主触媒12とを備えている。
【0045】マフラー50は、図19及び図20に示す
ように、エンジンの各排気口に接続されるエキゾースト
パイプ51と、このエキゾーストパイプ21の上流側の
端部から分岐するように設けられたサイドパイプ52
と、エキゾーストパイプ51の下流側の端部に連結され
るサイレンサーとしてのマフラー本体53とを備えてい
る。
【0046】サイドパイプ52は、中低速域の出力アッ
プのために設けられたものであり、図19に示すよう
に、エキゾーストパイプ51に切りかかれた連通孔51
aを介して、エキゾーストパイプ51に対して膨出する
ように筒状に形成されている。
【0047】前触媒11は、複数の貫通孔11cを有す
る筒状のもので形成されており、その一端部がサイドパ
イプ52の後端に栓52aとともに溶接により固定され
ている。
【0048】また、主触媒12は、ステー12cを介し
てマフラー本体53の内面に固定されている。
【0049】上記のように構成された排ガス浄化装置1
0においても、第3実施形態と同様の作用効果を奏す
る。
【0050】次に、この発明の第5実施形態を図21〜
24を参照して説明する。この実施形態でに示す排ガス
浄化装置10は、図21に示すように、2サイクル単気
筒エンジンE4を搭載した2輪車に設けられたものであ
る。そして、排ガス浄化装置10は、マフラー60にお
けるエキゾーストパイプ61のパワーチャンバー(膨出
室)62内に設けた前触媒11と、エキゾーストパイプ
61に対してパワーチャンバー62の開閉を行なうバル
ブ13と、マフラー60のエクスパンションパイプ63
に設けた主触媒12とを備えている。
【0051】マフラー60は、図22及び図24に示す
ように、エキゾーストパイプ61と、このエキゾースト
パイプ61に設けられたパワーチャンバー62と、エキ
ゾーストパイプ61の下流側の端部に連結され、下流側
に向けてテーパ状に膨張し、さらにその下流側でテーパ
状に収縮するエクスパンションパイプ63と、このエク
スパンションパイプ63の下流側の端部に連結されたテ
ールパイプ64と、このテールパイプ64の下流側の端
部に連結されるサイレンサーとしてのマフラー本体(図
示せず)とを備えている。
【0052】エキゾーストパイプ61は、図22に示す
ように、エキゾーストポートとしてシリンダ71に一体
に形成された第1のエキゾーストパイプ611と、この
第1のエキゾーストパイプ611に接続される第2のエ
キゾーストパイプ612とを備えた構成になっている。
【0053】パワーチャンバー62は、その下部62a
が第1のエキゾーストパイプ611と一体に形成されて
おり、その上部62bが下部62aにボルト62cで固
定されるようになっている。
【0054】前触媒11は、複数の貫通孔11cを有す
る筒状のもので形成されており、その一端部がパワーチ
ャンバー62の上部62bにボルト62dで固定される
ようになっている。
【0055】バルブ13は、パワーチャンバー62の入
口部に設けられており、サーボモータ14によって回転
駆動されることにより、パワーチャンバー62を第1の
エキゾーストパイプ611に対して開閉するようになっ
ている。また、サーボモータ14は、ECU15によっ
て制御されるようになっている。すなわち、ECU15
は、サーボモータ14を介してバルブ13を開閉制御す
るようになっている。
【0056】主触媒12は、図24に示すように、エク
スパンションパイプ63内からテールパイプ64に連結
されたパイプ65の上流側の端部に設けられている。ま
た、パイプ65の上流側の端部は、ステー65aによっ
てエクスパンションパイプ64の内壁面に固定されてい
る。なお、主触媒12は、図示しないマフラー本体内に
設けるように構成してもよい。また、図22において、
72はシリンダヘッドであり、73は冷却水通路であ
り、74はピストンである。
【0057】上記のように構成された排ガス浄化装置1
0においては、エンジンが低回転のときにはバルブ13
が開けられ、排気脈動が低回転域にマッチングするよう
になるとともに、前触媒11が作用し、排ガスを浄化す
る。このとき、排ガス温度は上昇し、エクスパンション
パイプ63に設けた主触媒12が作用して、さらに排ガ
スは浄化される。
【0058】エンジン回転が上昇すると、バルブ13が
閉じられ、排気脈動が高回転域にマッチングするように
なるとともに、前触媒11の排ガス浄化による発熱が停
止し、パワーチャンバー62が高温になりすぎることが
防止される。これにより、耐久性の向上を図ることがで
きる。また、このとき、シリンダ71より排出される排
ガスは高温であるため、前触媒11が作用しなくても、
主触媒12を十分作用させ続けることができる。
【0059】すなわち、上記排ガス浄化装置10によれ
ば、エキゾーストパイプ61に対するパワーチャンバー
62の開閉をバルブ13でコントロールするように構成
しているから、マフラー60内の温度が十分に上昇した
後はバルブ13を閉じて前触媒11を作用させなくて
も、主触媒12だけで排ガスを十分浄化することができ
る。したがって、温度が十分上昇した後にはバルブ13
を閉じることによって、排ガスがパワーチャンバー62
に流入するのを防止することができるから、排ガスの流
通抵抗が減ることになり、出力低下を防止することがで
きる。特に、排気脈動が高回転域にマッチングすること
になるから、高回転域での出力向上を図ることができ
る。また、前触媒11による熱害がシリンダ71側に及
ぶのを防止することができるという利点もある。
【0060】なお、上記各実施形態において、図面によ
る説明を省略したが、2次エアー供給装置を設置するこ
とによって、空気をマフラー内に供給するように構成し
てもよい。また、排ガス浄化装置を、2輪車に搭載した
例を示したが、この排ガス浄化装置は、四輪車や、その
他、原動機を有するものに搭載してもよいことはいうま
でもない。
【0061】
【発明の効果】上記のように構成された請求項1に係る
発明においては、エキゾーストパイプに設けた膨出室に
前触媒を設けているから、エキゾーストパイプ内に前触
媒を設けた従来のものより排ガス通路内の抵抗が下が
る。したがって、高回転での出力低下が極小となる。ま
た、膨出室は、例えばエキゾーストパイプを連結する連
結管や、出力増加を目的として設けたパワーチャンバー
を利用することができる。
【0062】また、前触媒をエキゾーストパイプの上流
付近に配置できるため、触媒の反応時間が早いという利
点がある。したがって、排ガスの浄化性能の向上を図る
ことができる。
【0063】上記パワーチャンバーは、特に2サイクル
エンジンの出力向上のために設けられるが、このような
パワーチャンバーとしての膨出室には、カーボンが堆積
しやすい。しかし、前触媒によってカーボンが燃焼する
ことになるから、パワーチャンバー内のカーボンの堆積
による低中速域での出力低下を防止することができる。
【0064】さらに、排気装置の上流側に前触媒を設
け、排気装置の下流側に主触媒を設けているから、十分
な浄化性能を得ることができる。
【0065】しかも、エキゾーストパイプに膨出室を設
けているだけであるから、排気装置の形状がもとのもの
とほとんど変わらない。したがって、排気装置を従来機
種、例えば自動二輪車にそのまま取り付けることができ
る。また、排気装置の取り付けのために、フレーム等を
変更する必要がないから、コストが上昇するのを防止す
ることができる。
【0066】請求項2に係る発明においては、エキゾー
ストパイプに対する膨出室の開閉をバルブでコントロー
ルするように構成しているから、例えば排気装置の温度
が十分に上昇した後はバルブを閉じて前触媒を使用しな
くても、主触媒だけで排ガスを十分浄化することができ
る。したがって、温度が十分上昇した後にはバルブを閉
じることができるから、出力低下をさらに少なくするこ
とができるという利点がある。特に、高回転域での出力
低下を防止することができる。また、前触媒による熱害
がエンジン側に及ぶのを防止することができるという利
点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態として示した排ガス浄
化装置を搭載した二輪車を示す側面図である。
【図2】同排ガス浄化装置を示す側面図である。
【図3】同排ガス浄化装置を示す正面図である。
【図4】同排ガス浄化装置を示す図であって、図3のIV
−IV線に沿う断面図である。
【図5】同排ガス浄化装置における前触媒の他の例を示
す断面図である。
【図6】同排ガス浄化装置を示す図であって、図3のVI
−VI線に沿う断面図である。
【図7】同排ガス浄化装置における前触媒の他の例を示
す断面図である。
【図8】同排ガス浄化装置を示す図であって、図1のVI
II−VIII線に沿う断面図である。
【図9】同排ガス浄化装置のマフラー本体を示す断面図
である。
【図10】同排ガス浄化装置の主触媒の部分を示す分解
斜視図である。
【図11】この発明の第2実施形態として示した排ガス
浄化装置の側面図である。
【図12】同排ガス浄化装置の他の例を示す要部側面図
である。
【図13】この発明の第3実施形態として示した排ガス
浄化装置を搭載した二輪車を示す側面図である。
【図14】同排ガス浄化装置を示す斜視図である。
【図15】同排ガス浄化装置のパワーチャンバーを示す
図であって、図14のXV−XV線に沿う断面図である。
【図16】同排ガス浄化装置のパワーチャンバーの他の
例を示す断面図である。
【図17】この発明の第4実施形態として示した排ガス
浄化装置を搭載した二輪車を示す側面図である。
【図18】同排ガス浄化装置のエキゾーストパイプ及び
サイドパイプを示す図であって、図19のXVIII−XVIII
線に沿う断面図である。
【図19】同排ガス浄化装置のエキゾーストパイプ及び
サイドパイプを示す斜視図である。
【図20】同排ガス浄化装置のマフラー本体を示す側面
図である。
【図21】この発明の第5実施形態として示した排ガス
浄化装置を搭載した二輪車を示す側面図である。
【図22】同排ガス浄化装置を示す断面図である。
【図23】同排ガス浄化装置のパワーチャンバーを示す
図であって、図22のXXIII−XXIII線に沿う断面図であ
る。
【図24】同排ガス浄化装置を示す側面図である。
【図25】従来例として示した排ガス浄化装置の斜視図
である。
【図26】同排ガス浄化装置の斜視図である。
【符号の説明】
11 前触媒 12 主触媒 13 バルブ 20、40、50、60 排気装置(マフラー) 21、41、51、61 エキゾーストパイプ 22 膨出室(連結管) 42 膨出室(パワーチャンバー) 52 膨出室(サイドパイプ) 62 膨出室(パワーチャンバー)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用内燃機関において、エキゾースト
    パイプに膨出室を設け、この膨出室に前触媒を設け、前
    記エキゾーストパイプより下流側の排気装置内に主触媒
    を設けたことを特徴とする内燃機関の排ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 エキゾーストパイプに対する膨出室の開
    閉をバルブでコントロールするように構成したことを特
    徴とする請求項1記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008025560A (ja) * 2006-06-23 2008-02-07 Yamaha Motor Co Ltd 自動二輪車
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JP2014196719A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 本田技研工業株式会社 鞍乗型車両の排気管

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