JPH10324966A - 真空蒸着装置及び真空蒸着法 - Google Patents

真空蒸着装置及び真空蒸着法

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JPH10324966A
JPH10324966A JP13706697A JP13706697A JPH10324966A JP H10324966 A JPH10324966 A JP H10324966A JP 13706697 A JP13706697 A JP 13706697A JP 13706697 A JP13706697 A JP 13706697A JP H10324966 A JPH10324966 A JP H10324966A
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vapor deposition
metal
vacuum
substrate
electron beam
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JP13706697A
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Osamu Noguchi
修 野口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成膜速度が速く、しかも保守点検の必要性の
低い金属膜の成膜装置を提供する。 【解決手段】 本成膜装置10は、真空蒸着装置であっ
て、ウエハ上に真空蒸着により金属膜を成膜する真空チ
ャンバ12と、真空チャンバ12に側壁に設けられた電
子ビーム発生装置14と、真空チャンバ12を所定の真
空状態に吸引する吸引装置16とを備えている。真空チ
ャンバ内には、ウエハ11を保持するウエハホルダ17
が上部に、蒸着源部18がウエハホルダと対向して下部
に設けられている。ウエハホルダと蒸着源部との間に
は、ウエハホルダから蒸着源部に向かって順次、ウエハ
ホルダ16の外径より大きな外径のコリメータ20と、
コリメータ20の外径より大きな外径の開閉可能なシャ
ッター22とが設けてある。電子ビーム発生装置は、蒸
着源部に装填された蒸着金属Mを走査、加熱して蒸着金
属を蒸発させる。コリメータには、ウエハに直交する方
向に貫通する多数個の貫通孔が設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空蒸着装置及び
真空蒸着法に関し、更に詳細には、最先端の半導体装置
の配線形成に最適な、特に、コンタクトホールのW(タ
ングステン)による埋め込みの際の密着層の成膜に最適
な真空蒸着装置及び真空蒸着法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体デバイスの微細化に伴い、
W(タングステン)によるコンタクトホール埋め込み技
術を用いて、信頼性の高いコンタクトを形成することが
図られている。ここで、図5を参照しつつWによるコン
タクトホール埋め込み工程の概略を説明する。先ず、基
板52上に層間絶縁膜54を堆積させ、次いで層間絶縁
膜54を貫通して基板52に達するコンタクトホール5
6を形成する。次に、Wと層間絶縁膜との密着層となる
Ti/TiN膜58をスパッタ法により形成し、続いて
W層60をCVD法により基板上全面に堆積する。更
に、基板全面をRIE(Reactive Ion Etching)法でエ
ッチバックすることにより、コンタクトホール56内に
のみW60を埋め込み、Wプラグ60を形成する。
【0003】ところで、通常のスパッタ装置を用いて、
Ti/TiN膜58を成膜すると、スパッタされたTi
原子があらゆる方向からコンタクトホール56内に入射
して来るため、ステップカバレージが悪くなり、図6に
示すように、コンタクトホール底部62でのTi/Ti
N膜58の膜付きが悪くなって、膜厚が薄くなり、密着
層としての効果が低下し、Wプラグの接続不良等が生じ
る。極端な場合には、基板52のSi層が露出したりす
るために、W層20をCVD法により成膜する時に、露
出したSi層がW・CVD膜の原料ガスであるWF6
より浸食され、pn接合間の接合リークが発生する等の
トランジスタ特性不良の発生原因となる。
【0004】そこで、上述したTi/TiN膜等の密着
層のステップカバレージの不良を解決するため、図7に
示すように、スパッタ装置70のターゲット72と、ウ
エハホルダ74に保持されたウエハ76の間にコリメー
タ78と呼ばれる多孔板を配置する装置が開発されてい
る。コリメータ78には、図8に示すように、ウエハ7
4に直交する方向に多数個の貫通孔80が設けてあっ
て、スパッタされたターゲットの金属原子にコリメータ
78の貫通孔80を通過させることにより、ウエハ74
に対し垂直に出射する金属原子のみコリメータ78を通
過して、ウエハ74に到達できるようにされている。そ
の結果、ウエハ74には垂直方向の金属原子のみが到
達、入射するので、ステップカバレージが向上し、コン
タクトホール底部に所定厚さの密着層が成膜されること
になると言われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のコリメータ付きスパッタ装置には、次のような問題点
があった。すなわち、第1には、スパッタレートが低い
という問題である。それは、スパッタされた金属原子の
うち大部分は、ウエハに対して垂直成分以外の金属原子
であって、それらがコリメータに付着してしまい、ウエ
ハに到達する金属原子の割合が著しく小さいからであ
る。第2には、スパッタ装置のメンテナンス頻度が高い
ことである。それは、コリメータに付着した金属原子が
成長して金属膜となり、その膜が、コリメータから剥離
してダストとなって飛散し、その一部がウエハ上に付着
し、半導体装置の品質不良の原因となるので、頻繁なメ
ンテナンスを行って、コリメータから金属膜を除去して
おくことが必要になるからである。このような問題があ
っては、スパッタリングの生産性を向上させることが難
しい。
【0006】以上の問題に照らして、本発明の目的は、
金属膜の成膜速度が速く、しかも保守点検の必要性の低
い金属膜の成膜装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】スパッタ法では、スパッ
タされた原子が、プラズマ中のイオンやガス分子に衝突
し、散乱するために、直進性が悪く、これを改善するた
めスパッタ時の圧力を下げると、プラズマが発生しなく
なる。従って、スパッタ法では、直進性の改善に限界が
ある。そこで、本発明者は、スパッタ法に代わる金属膜
成膜法として、真空蒸着法に注目した。それは、真空蒸
着法では、高真空雰囲気にすることにより、蒸着源部か
ら蒸発した金属原子を散乱させるガス分子の濃度を希薄
にすることができるので、蒸発した金属原子の直進性を
高めることができるからである。そして、本発明者は、
研究を重ね、従来のスパッタ装置に比べて、入射する原
子の直進性の高い真空蒸着装置を着想し、更に、蒸着源
部を基板に対抗させ、その面積を基板よりも大きくする
ことにより、基板に対する蒸着金属の垂直入射成分を増
加させることが出来ること、更に、コリメータを使用す
ることにより、スパッタ法に較べてコンタクトホール底
部の膜付きを著しく改善できることを見い出し、本発明
を完成させるに到った。
【0008】上記目的を達成するために、本発明に係る
金属膜の成膜装置は、真空吸引手段により真空を維持す
るようにした真空チャンバと、真空チャンバ内にそれぞ
れ配置された、基板の被蒸着面を表にして基板を保持す
る基板ホルダと、蒸着金属の蒸発面を基板ホルダ上の基
板の被蒸着面と対向させて、蒸着金属を保持する蒸着源
部と、蒸着源部の蒸着金属を加熱する加熱手段と、基板
ホルダと蒸着源部との間に配置され、多数個の貫通孔を
基板の被蒸着面に直交する方向に有するコリメータとを
備え、コリメータを介して蒸着金属の金属を基板ホルダ
上の基板に蒸着させるようにしたことを特徴としてい
る。
【0009】好適には、蒸着金属の蒸発面は、基板の外
径以上の輪郭を有する。これにより、基板面に直交する
方向に飛行してコリメータを通過し、更に基板上に到達
する金属原子が増加する。加熱手段としては、例えば抵
抗加熱、電子ビーム加熱、レーザ加熱及び誘導加熱等の
手段がある。好ましい蒸着金属の加熱手段は、電子ビー
ムの走査手段を備えて、蒸着金属の蒸発面の全面にわた
り電子ビームで走査しつつ蒸着金属を加熱する電子ビー
ム発生装置である。これにより、基板に向けて直交する
方向に蒸発面の全面から容易に金属原子を蒸発させるこ
とができる。電子ビームの走査手段の好適な例では、電
子ビームの走査手段が、電子ビーム発生装置を搭載し
て、蒸着金属の蒸発面に対して一の方向及び一の方向に
直交する方向に電子ビームを走査させるように自在に走
行する軌道車と軌道車の走行を制御する制御装置とから
構成された機械的走査手段である。また、別の例では、
電子ビームの走査手段として、電磁石が電子ビーム発生
装置から放射される電子ビームの進路に沿って設けら
れ、電磁石の磁界の強度及び方向を制御して電子ビーム
の進行方向を偏向させ、それにより蒸着金属の蒸発面を
全面にわたり走査する電気的走査手段もある。
【0010】更に好適には、蒸着源部とコリメータとの
間にコリメータを開閉自在に覆うシャッタを設ける。こ
れにより、真空蒸着装置の運転初期の蒸着金属加熱時に
蒸着金属中の不純物が基板上に到達するのを防止するこ
とができる。
【0011】本発明装置を使用して、真空蒸着により金
属を基板上に蒸着させる方法は、基板ホルダ上に基板を
載置し、真空吸引手段により真空チャンバ内を高真空雰
囲気にするステップと、基板ホルダ上の基板を加熱手段
により加熱するステップと、シャッタでコリメータを覆
ったまま、電子ビームを蒸着源部の蒸着金属に照射し、
蒸着金属の蒸発円全面を走査しつつ加熱し、不純物を多
く含んだ蒸着金属の表層部分を蒸発させるステップと、
シャッタを開放してコリメータを蒸着源部に対して露出
させ、次いで蒸着金属の蒸発面全面を電子ビームで走査
しつつ蒸着金属を加熱して蒸着金属を蒸発させ、基板上
に蒸着させるステップとを有することを特徴としてい
る。
【0012】真空チャンバの圧力は、好ましくは、1×
10-4Pa以上の高真空である。高真空にすればするほ
ど、金属原子を散乱させるガス分子の濃度が希薄になる
ので、蒸着される金属原子の直進性が高まり、かつ蒸着
膜中の残留水分に起因する不純物が減少する。基板を加
熱するのは、基板上に蒸着された金属内の不純物の表面
でのマイグレーションを加速して、蒸着金属の純度を高
めるためである。基板の加熱ステップでの加熱温度は、
製品半導体装置に要求される膜質/カバレッジに依存し
ているが、通常、250℃程度に基板を加熱する。蒸着
金属の表層部分を蒸発させるステップは、不純物を多く
含んだ蒸着金属の表層部分を蒸発させることにより、基
板に蒸着する金属原子の純度を向上させることができ
る。この過程ではシャッタでコリメータを覆っているの
で、基板に不純物を含んだ金属分子が到達するようなこ
とはない。
【0013】本発明では、電子ビームにより蒸着源部の
蒸着金属が全面にわたり走査、加熱されるので、蒸着金
属が蒸発面全面から一様に蒸発し、しかも蒸着源部から
蒸発した金属原子を散乱させるガス分子の濃度が希薄で
あるから、蒸発した金属原子のうち基板に対して直交す
る方向に飛行する金属原子の割合が著しく高い。よっ
て、従来のスパッタ法に比べて、基板上に成膜する金属
膜のステップカバレッジが大幅に向上すると共に金属膜
の成膜速度が速く、しかもコリメータに付着する金属原
子の割合も小さいので、真空蒸着装置をメンテナンスす
る必要性も低い。例えば、Wによるコンタクトホールの
埋め込みを行う際、本発明に係る真空蒸着装置及び真空
蒸着法を適用することにより、コンタクト部分での接続
不良等の不都合を回避することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、実施例を挙げ、添付図面
を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説
明する。実施例 本実施例は、本発明に係る真空蒸着装置の一つの例であ
って、図1は本実施例の真空蒸着装置の構成を示す模式
図、図2(a)は蒸着源部の平面図及び断面図である。
本実施例の真空蒸着装置10は、図1に示すように、ウ
エハ上に真空蒸着により金属膜を成膜する真空チャンバ
12と、真空チャンバ12に側壁に設けられた電子ビー
ム発生装置14と、真空チャンバ12を所定の真空状態
に吸引する吸引装置16とを備えている。
【0015】真空チャンバ12内には、被蒸着面を表に
してウエハ11を保持するウエハホルダ17が上部に、
蒸着源部18がウエハホルダ17と対向して下部に、そ
れぞれ、設けられている。また、ウエハホルダ17は、
ウエハを所定温度に加熱するためにヒーター内蔵型(図
示せず)となっている。ウエハホルダ17と蒸着源部1
8との間には、ウエハホルダ17から蒸着源部18に向
かって順次、ウエハホルダ17の外径より大きな外径の
コリメータ20と、コリメータ20の外径より大きな外
径の開閉可能なシャッタ22とが設けてある。コリメー
タ20には、ウエハ11に直交する方向に貫通する多数
個の貫通孔(図示せず)が設けてある。シャッタ22
は、プレートを進退させるタイプのシャッタでも、カメ
ラに取り付ける絞り式のシャッタでも良い。吸引装置1
6は、真空チャンバ12内を比較的低い真空度まで荒引
きするルーツポンプ等の真空ポンプ24と、そこから所
定の高真空度まで吸引する高真空排気用のターボ分子ポ
ンプ26とから構成されている。図1中、27は開閉弁
である。
【0016】本実施例では、蒸着源部18には、図2に
示すように、銅等の導電性金属で形成された、一辺の長
さがウエハホルダ17の径(仮想線)より大きな正方形
の凹部28を有するルツボ18が使用されていて、凹部
には蒸着金属M、例えばTiの蒸着であれば高純度Ti
が装填されている。電子ビーム発生装置14は、真空チ
ャンバ12の壁貫通孔29を介して電子ビームをルツボ
18内の蒸着金属Mに照射できる角度と位置で真空チャ
ンバ12の側壁に配置されて、かつ蒸着金属Mの全面を
走査できる機構を有している。
【0017】蒸着金属Mを全面にわたり電子ビームで走
査する走査機構には、例えば図3に示すような電子ビー
ム発生装置14を機械的に移動させて蒸着金属Mの面を
走査する機構や、図4に示すような電子ビームの方向を
電磁気的に偏向させて蒸着金属Mの面を走査する機構な
どがある。電子ビーム発生装置14の機械的走査機構3
0は、図3に示すように、電子ビームの進行方向に平行
な2本の軌道32A、Bと、電子ビーム発生装置14を
搭載して、軌道32A、B上を電子ビームの進行方向に
自在に進退するキャリッジ34と備えている。また、キ
ャリッジ34内で、電子ビーム発生装置14は、電子ビ
ームの進行方向に直交する方向の軌道36A、B上を自
在に走行できるようになっている。電子ビーム発生装置
14及びキャリッジ34の走行は、制御装置(図示せ
ず)により制御される。これにより、電子ビーム発生装
置14は、電子ビームの進行方向に沿って進退でき、か
つ電子ビームの進行方向に直交する方向にも進退できる
ので、電子ビームは蒸着金属Mの蒸発面をその全面にわ
たり走査できる。また、別の電磁気的走査機構40は、
図4に示すように、電子ビームの通路に沿って配置され
た平盤状の電磁石42及びリング状の電磁石44を備
え、その磁界の強度及び方向を調整することにより、電
子ビームの進行方向を偏向させて蒸着金属Mの蒸発面を
全面にわたり走査する。
【0018】Tiをウエハ上に蒸着させる場合を例にし
て、上述の蒸着装置10の使用方法を説明する。ウエハ
ホルダ17上にウエハ11を設置し、ルーツポンプ24
によって真空チャンバ12内を0.1Pa(パスカル)
程度まで真空引きし、続いてターボ分子ポンプ26によ
って真空チャンバ12内を1×10-4Pa以上の高真空
まで排気する。真空吸引ステップでは、高真空にすれば
するほど、金属原子を散乱させるガス分子の濃度が希薄
になるので、ウエハに蒸着される金属原子の直進性が高
まり、かつ蒸着膜中の残留水分に起因する不純物が減少
するので、高い真空度まで真空引きするのが望ましい。
次いで、ウエハホルダ17に内蔵されているヒータ(図
示せず)により、所定温度、例えば250℃程度にウエ
ハを加熱する。ウエハを加熱するのは、ウエハ上に蒸着
された金属内の不純物のウエハ表面でのマイグレーショ
ンを加速して、蒸着金属の純度を高めるためであって、
加熱温度は、製品半導体デバイスに要求される膜質/カ
バレッジに依存している。
【0019】続いて、シャッタ22を閉じたまま、即ち
コリメータ20をその全面にわたりシャッタ22で覆っ
たまま、蒸着源部18に装填された蒸着金属Mに蒸発面
に電子ビームを照射し、蒸発面全面を走査、加熱して、
不純物を多く含んだ、蒸着金属Mの表層を蒸発させる。
この過程では、シャッタ22がコリメータ20を覆って
いるので、ウエハに不純物を含んだ金属分子が到達する
ようなことはない。この操作により、蒸着金属Mの純度
が高まるので、ウエハ上の蒸着金属膜の純度を向上させ
ることができる。次に、シャッタ22を開放して、コリ
メータ20を蒸着源部18に対して露出させ、蒸着金属
Mの蒸発面全面を電子ビームで走査、加熱することによ
り、蒸着源部18からTi原子を蒸発させる。蒸着源部
18から蒸発したTi原子のうち、ウエハ11に対し垂
直な方向に進むTi原子のみが、コリメータ20を通過
してウエハ11に到達、蒸着し、ウエハ11上にTi膜
を形成する。
【0020】以上により、本発明方法によれば、ウエハ
11より広い蒸着源部18の全面から一様にTi原子が
ウエハ11に向かって蒸発し、しかも蒸発したTi原子
を散乱させるガス分子の濃度が希薄であるから、蒸発し
たTi原子のうちウエハ11に対して直交する方向に飛
行するTi原子の割合が著しく高い。よって、従来のス
パッタ法に比べて、ウエハ11上に成膜するTi膜のス
テップカバレッジが大幅に向上すると共にTi膜の成膜
速度が速く、しかもコリメータ20に付着するTi原子
の割合も低いので、真空蒸着装置10をメンテナンスす
る必要性も低い。
【0021】なお、本実施例に示した条件の具体例は、
本発明を説明するための一例に過ぎず、他の条件におい
ても、本真空蒸着装置を用いることによって、同様の効
果が得られることは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、金属膜の成膜装置とし
て、従来のスパッタ装置に代えて、基板ホルダと、蒸着
金属を保持した蒸着源部と、蒸着源部の蒸着金属を加熱
する加熱手段と、基板ホルダと蒸着源部との間に配置さ
れたコリメータとを真空チャンバ内に配置し、蒸着金属
を基板ホルダ上の基板に高いステップカバレッジで、か
つ速い成膜速度で蒸着させることができ、しかもメンテ
ナンスの必要性の低い真空蒸着装置を実現している。W
等の金属によるコンタクトホール埋め込み工程を実施す
る際、本発明に係る真空蒸着装置を使用して、本発明方
法を適用することにより、高いステップカバレッジで密
着層をコンタクトホール内に成膜できるので、コンタク
トの接続不良等の製品不良を回避して、半導体装置の製
品歩留りを向上させることができる。また、本発明に係
る真空蒸着装置の金属膜の成膜速度は速く、しかも装置
のメンテナンスの必要性が低いので、金属膜の成膜工程
の生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空蒸着装置の実施例の構成を示
す模式図である。
【図2】図2(a)は蒸着源部の平面図、及び図2
(b)は図2(a)の線I−Iでの断面図である。
【図3】機械的走査機構の模式図である。
【図4】電気的走査機構の模式図である。
【図5】コンタクトホールのWによる埋め込み構造の断
面図である。
【図6】従来のコンタクトホール埋め込みの問題点を説
明するコンタクトホールの断面図である。
【図7】従来のスパッタ装置の構成を示す模式図であ
る。
【図8】図7の線II−IIでの従来のスパッタ装置に設け
られているコリメータの貫通孔を示す平面図である。
【符号の説明】
10……真空蒸着装置の実施例、12……真空チャン
バ、14……電子ビーム発生装置、16……吸引装置、
17……ウエハホルダ、18……蒸着源部、20……コ
リメータ、22……シャッタ、24……真空ポンプ、2
6……ターボ分子ポンプ、30……機械的走査機構、3
2……軌道、34……キャリッジ、36……軌道、40
……電磁気的走査機構、42……平盤状の電磁石、44
……リング状の電磁石、52……基板、54……層間絶
縁膜、56……コンタクトホール、58……Ti/Ti
N膜、60……W層、70……スパッタ装置、72……
ターゲット、74……ウエハホルダ、76……ウエハ、
78……コリメータ、80……貫通孔。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空吸引手段により真空を維持するよう
    にした真空チャンバと、真空チャンバ内にそれぞれ配置
    された、 基板の被蒸着面を表にして基板を保持する基板ホルダ
    と、 蒸着金属の蒸発面を基板ホルダ上の基板の被蒸着面と対
    向させて、蒸着金属を保持する蒸着源部と、 蒸着源部の蒸着金属を加熱する加熱手段と、 基板ホルダと蒸着源部との間に配置され、多数個の貫通
    孔を基板の被蒸着面に直交する方向に有するコリメータ
    とを備え、 コリメータを介して蒸着金属の金属を基板ホルダ上の基
    板に蒸着させるようにしたことを特徴とする真空蒸着装
    置。
  2. 【請求項2】 蒸着金属の蒸発面は、基板の外径以上の
    輪郭を有することを特徴とする請求項1に記載の真空蒸
    着装置。
  3. 【請求項3】 蒸着金属の加熱手段が、電子ビームの走
    査手段を備え、蒸着金属の蒸発面の全面にわたり電子ビ
    ームで走査しつつ蒸着金属を加熱する電子ビーム発生装
    置であることを特徴とする請求項1又は2に記載の真空
    蒸着装置。
  4. 【請求項4】 電子ビームの走査手段が、電子ビーム発
    生装置を搭載して、蒸着金属の蒸発面に対して一の方向
    及び一の方向に直交する方向に電子ビームを走査させる
    ように自在に走行する軌道車と、軌道車の走行を制御す
    る制御装置とから構成されていることを特徴とする請求
    項3に記載の真空蒸着装置。
  5. 【請求項5】 電子ビームの走査手段として、電磁石が
    電子ビーム発生装置から放射される電子ビームの進路に
    沿って設けられ、電磁石の磁界の強度及び方向を制御し
    て電子ビームの進行方向を偏向させ、それにより蒸着金
    属の蒸発面を全面にわたり走査するようにしたことを特
    徴とする請求項3に記載の真空蒸着装置。
  6. 【請求項6】 蒸着源部とコリメータとの間にコリメー
    タを開閉自在に覆うシャッタを備えていることを特徴と
    する請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の真空
    蒸着装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の真空蒸着装置を使用し
    て、真空蒸着により金属を基板上に蒸着させる方法であ
    って、 基板ホルダ上に基板を載置し、真空吸引手段により真空
    チャンバ内を高真空雰囲気にするステップと、 基板ホルダ上の基板を加熱手段により加熱するステップ
    と、 シャッタでコリメータを覆ったまま、電子ビームを蒸着
    源部の蒸着金属に照射し、蒸着金属の蒸発円全面を走査
    しつつ加熱し、不純物を多く含んだ蒸着金属の表層部分
    を蒸発させるステップと、 シャッタを開放してコリメータを蒸着源部に対して露出
    させ、次いで蒸着金属の蒸発面全面を電子ビームで走査
    しつつ蒸着金属を加熱して蒸着金属を蒸発させ、基板上
    に蒸着させるステップとを有することを特徴とする真空
    蒸着法。
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